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深紅の鎌.十参

/深紅の鎌.十参

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前回:深紅の鎌.十弐



・深紅の鎌.十参


ー1ー  大祭  

広がる青空、程良く吹き付ける心地良い風……
時折、視界を横切る桜色の花びら……
目に入る人々の表情は様々だ。
期待に瞳を輝かせる者、闘志を瞳に灯す者。
強さを求める者から愛を求める者まで……色々な気持ちを感じ取れる。
「では……これよりソルベ国主催、第77回ダブルバトル大会を行う!」
俺が高らかにそう宣言すると参加者や観戦者達がワッと大声と拍手で応える。
「互いにベストを尽くし、勝利を勝ち取るのだ!」
ソラの一言で更に盛り上がる会場……
遂にこの日が来たのだと実感がようやく沸いてきた。
大恋木のあまりにも巨大な幹の周りを8つの戦闘場が取り囲む……
戦闘場は其々、円状に広がっていて外側が観客席。
内側が参加者が実際に戦うエリア。
因みにエスパータイプのエリート達が周りに不思議な空間を
作り出しているので透明な壁で観客席に攻撃は及ばない。
それと俺みたいな翼が生えている者による射程圏外の空からの一方的な攻撃を防ぐ為、
見えない壁は空を飛べる者に支障が出ない程度に低い。
戦闘する参加者は不思議な空間により怪我はしないが怪我が無いだけで痛みや疲労は勿論有る。
くじ引きでランダムに選ばれたペア達が8つの戦闘場で同時に戦うのだ。
開会式が終わると選手や観戦客達は各戦闘場に分かれていく……
「ライ殿、妾達も行こう!」
「そうだな」
背中にソラが飛び乗ると同時に俺は両翼を広げて羽ばたく。
後に連いてフュイとフュンが並んで飛行する。
「ライさん、ソラさん。第一回戦は第3戦闘場です。5分後に行われます」
「分かった……第3戦闘場だな」
体を左に傾け、進路を取る。
眼下には人の波が広がっていて皆、賑やかに会話をしている。
「ライ殿、ユメじゃ」
不意にソラがそう言って第4戦闘場を指差した。
視線を其方へ向けると既にスタンバイしているユメとパートナーと思われる
マニューラが戦闘場に立っていた。
此方に気が付いたらしくユメは手を振っている。
俺とソラは手を振り返すと第3戦闘場に降り立った……
丁度観戦客が会場に入って来るタイミングらしく
観戦客の出入口から人の波が押し寄せて数千ある席が埋まっていく。
「凄い人の波じゃの……」
ソラの口から驚きの言葉が漏れる。
ソルベ国王と女王が出る訳だからこれ位集まるのも不思議では無い。
国を動かしているリーダーが戦う訳だからな……負けられない。
因みに先程、ユメの居た第4戦闘場の観戦客も同じ位の量で増えつつあった。
「ライ殿、妾達の相手が来た様だ」
何時に無く真剣なソラの言葉に視線を前に向けると強靭な体付きのドサイドンが2人……
片方は黄色の色違いだ。
ずっしりとした足取りで配置に着くドサイドンペア。
かなりの重量感、一撃一撃が重そうだ。
これは一回戦目から面白くなりそうだ……!
「ソラ、打ち合せ通りに行くぞ!」
「……うむ!」
サッと俺とソラもドサイドンペアと同じく身構える。
審査員が4人配置に着いたのを確認し、会場脇の大太鼓が力強く叩かれる!
第3戦闘場中に空気を振動させて太鼓の音が響き渡った。
まさに今、ダブルバトル大会第一回戦が開始されたのだ。
最初に動いたのはソラ、俺と戦った時の様に影分身を発動して
4人のソラが一斉にシャドーボールを放つ!
しかし、シャドーボールは2人のドサイドンの破壊光線で薙ぎ払われた。
だが、直ぐに4人のソラは電光石火でドサイドンペアに接近して周りを囲んだ。
2人のソラがサイコカッターでドサイドンペアの足を連続的に切り裂く、
そして残りの2人が急接近して毒毒を発動、攻撃は当たってドサイドン達に毒を浴びせる。
だが、ドサイドンも反撃に移り、右腕を振り下ろすと
轟音と砂埃を起こして1人のソラが地面に叩きつけられる!
思わず叫びそうになったソラの名を抑える。
大丈夫、分身だ。落ち着け……俺
「ライ殿っ!後ろ!」
「分かってる!」
サッと素早く身を屈めると背後から頭上を高速回転する角ドリルが突き出された!
恐ろしい一撃必殺技だ。
だが、俺は怯まずに攻撃が外れて前屈みになった背後のドサイドンの両足を屈んだまま回し蹴り!
普段なら何とも無い攻撃だろうが重心が前に傾いていたら話は別だ。
ドサイドンの体から逃れる為、俺は前転して回避すると直後にその巨体が前に倒れて
地響きを起こすと観客席が騒めく……
前転からの追撃、俺は地面を蹴り上げてサッと大空へ舞う。
若干、両翼を広げて高度を上げつつ竜の舞を積みながら落下し始める……
眼下では3人のソラが色違いドサイドンと戦っている。
真下のドサイドンは巨体を揺らして何が起こったか分からない様子で立ち上がった。
「俺は此処だ!」
大声に反応して見上げたドサイドンの顔にドラゴンクローを繰り出す!
落下の勢いを足したオマケ付き。
激痛に悲鳴を上げて後退りするドサイドンにギガインパクトで追撃。
顔を押さえて、衝撃で背中から倒れたドサイドン。
不思議な空間の効果で怪我は無い、普通なら赤い池が出来る攻撃だがな……
因みに目はちゃんと外している。
相棒の悲鳴に駆けつける色違いドサイドン、これでまたペアが出来た。
軽やかな動きで俺の隣に戻るソラ、少し疲れている様だが余裕の表情だ。
「大丈夫か?」
「妾は大丈夫、案ずるな」
優しい笑顔を返してくれるソラ、不思議に幾らか疲れが取れた……
「じゃあ、続けるぞ?」
「うむっ」
俺とソラは竜の波動と冷凍ビームを放った!
それを守るで防いで爆煙に包まれるドサイドンペア、
守るが解かれた瞬間を狙って俺は大地の力を発動すると一瞬で爆風がドサイドン達を包み込んだ。
だが、爆風を貫いて2つの岩石が猛スピードで射出された!
2つの岩石は俺の頬を掠ってまた、ソラの分身が一人貫かれて消えた……
ドサイドンペアは不要な体の岩石を続け様に岩石砲として連射し始めたのだ。
これは同時にロックカットもしていてドサイドンの素早さが上がっている。
色違いのドサイドンが放つ、迫り来る岩石の数々を俺と2人のソラは避けていくが
敵は一人(・・)では無い。
素早さが上がり、いつの間にか接近してきたドサイドンがブレイククローを発動させた!
色違いドサイドンの放つ岩石砲に集中していた俺は先回りしたドサイドンの姿に気が付かず
攻撃を喰らってしまう。
「ライ殿っ!」
「心配するな、問題無い」
両爪に力を流し込み、ドラゴンクローを発動した俺はドサイドンの両足を切り裂いた。
「くっ……!?」
不思議な空間で出血を免れたドサイドンだが、その分は体力と衝撃で補われて怯んだドサイドン。
それを見逃さず光を吸収し始める俺を見た2人のソラは冷凍ビームを放ち、薙ぎ払う!
2人のソラは予め瞑想を積んでいた。
俺が屈んだ直後に頭上を冷凍ビームが通り、ドサイドンペアに大ダメージを与えた。
立て続けに怯んだドサイドン。
十分に溜まった光を集束し、放った……
ソーラービームはドサイドンに直撃して大爆発を起こした!
元々、高威力の技なのだが地面/岩タイプの彼らには4倍ダメージ。
ドサイドンは崩れる様に倒れた……
もう片方の色違いドサイドンは辛うじて立っていたが自分の不利を悟り、降参。賢明な判断だ。
決着は着いたのだ。2人のソラは俺に走り寄り、抱き付いて来た。
「やったなライ殿!妾達勝ったのだな!」
嬉しそうに満面の笑みを見せる2人のソラ。
「だが、まだ一回戦だ。油断するなよ?」
「うむ、そうだな」
分身を解くソラ、俺とソラは選手入場口を通って戦闘場から出た……

ー2ー  初戦を終えて

「お二人共、凄かったですね」
第3戦闘場を出るとフュイとフュンが笑顔で迎えてくれる。
「ランウはどうだ?勝てたか?」
そう、実はこの大会には娘のランウも参加者として出ている。
第8戦闘場のみで行われているダブルバトル大会未成年の部に出場しているのだ。
俺の質問にフュンが頷いた。
「そうか、心配はいらないみたいだな」
両翼を広げて俺達は大空へ羽ばたく。
「フュンの話によると圧勝だったみたいです」
だろうな……ランウは予想以上に吸収が早い娘だ。
俺の特訓に軽やかに連いて来る。技やテクニックもすぐに習得してしまったのだ。
俺は驚きを隠せなかったのを覚えている……
余程強いのが未成年の部に居ない限り優勝は間違い無い……
「ライさんの強さとソラさんの軽やかな動きを持った娘ですから強い訳ですね」
「ランウはともかく、俺はそんなに強く無いさ」
「予想通りの返事ですね、だからこそライさんは強いのですよ」
笑顔でフュイとフュンにそう返されては何も言えない……そうも悪気の無い意見だと反論し辛い。
「二回戦まで時間があるがどうするのじゃ?」
「とりあえず、飯を済ますか……?」
「うむ、戦いで体力を使って空腹なのだ」
そうと決まれば……俺は第1戦闘場付近にある食堂へ進路を取った。
すぐに第2戦闘場の真上を通り掛かる。と、フーディンペアとグラエナ、ヘルガーペアが戦っていた。
フーディンペアに見覚えがある。俺はジッと見つめると片方はフィカ、もう片方は次男だと分かった。
リフレクターやバリアーを張ってるな……
「ライ殿、あれってフィカかの?」
今、気付いたらしいソラの質問に俺は頷いた。
現在の時刻は12時過ぎ、第2戦闘場を越えて第1と第2戦闘場に挟まれた位置に
設立された第1食堂に降り立つ。因みに第2食堂は第4と第5戦闘場の間。
第3食堂は第6と第7戦闘場の間にある。
時計周りに戦闘場は第1~8戦闘場と建てられていて、丁度各戦闘場は
真上から見ると大木の周りを囲む様に八角形の角の位置に建っている。
現在、目の前に見える第1戦闘場は北。第5戦闘場が最も南。
ソルベ国は此処から北へ数km……って、そろそろキリが無いから止めにしよう。
食堂はスルー注文式でカウンターに並び、注文すればその場で店員が盛り付けて即手渡される。
因みに受付けの店員はエスパータイプで
客の頼みたい物が読めるので実際の所はカウンターに立った時点で既に品物は出ている。
なので客はお金を出すだけ……何にしろダブルバトル大会には沢山の人が来る訳だ。
少しでも注文時の時間を潰さないと人の行列という渋滞が起こるのだ。
心が読める受付けの店員と厨房でせっせと働くおばさん達との連携が成せる技だ。
かなりの客の量が食事を取っているがまだ席は余裕がある。
席も沢山あるし、食堂の対応で人の流れも良いので席が満タンになる事は無い。
オマケに食堂は3つだ。
「ライ殿、これ美味しい!食べてみるかの?」
「ああ、貰うよ」
ソラは自分の親子丼の鶏肉を手慣れた様子で器用に箸で掴んで差し出す。
「ライ殿、あ~ん」
笑顔で促すソラに赤面になる俺。
「おっ……確かに美味いな……」
「ふふっ、ライ殿照れているのだな」
からかう様に話し掛けるソラの言葉は否定しなかった。
「ほら、ソラも」
俺は自分の牛丼の牛肉を口に運んで上げるとソラは嬉しそうに食べた。
「うむ、これも中々……」
満面の笑みを浮かべるソラを見て、つい一言……
「幸せだな……!」
「うむ……そうじゃな♪」
ハハッと自然な笑顔を交わす俺とソラ。
「2回戦も頑張るのだ!」
「そうだな!」
と、来た様だな……
「お待たせしました」
フュイとフュン、ユリ、ユメ、ルチが大空からやって来た。
そう、一緒に食べようと思ってフュイとフュンに呼んで来て貰ったのだ。
「ランウは?」
「此処ぢゃ」
ユリの後ろからヒョコッっと現れた我が娘、ランウ。
「頑張ったみたいだなランウ、この調子で未成年の部の優勝目指すんだぞ?」
「父上と母上も頑張るのだっ」
そして、久しぶりに揃った皆で昼食は盛り上がるのだった……

昼食後、俺達は食事をした席に座ったまま放送を聞いていた……
<…ペアです。続いて第2戦闘場ではA側がソルベ国王ライ様とソラ様のペアです。
相手となるB側は……>
耳を澄ます俺とソラ。そして、相手の名前が……
<B側はソルベ国城のメイド長ユリさん、ゼネラ国軍の司令官ルチさんペアです……!>

ー3ー  風、纏う刃

「いつの間にか組んでたんだなお前」
「本当は1v1が良かったんだけどね、ルールだから強そうなユリにお願いしたのよ」
第2戦闘場で身構え、睨み合う俺達。
「お手柔らかに……ライ様」
微笑むユリ、ニヤリとするルチ。真剣な表情を浮かべたソラと目を合わせて互いに頷いた。
直後に大太鼓の音が鳴り響いた!開始早々ルチは流星群を発動する!
予想通りの動きに俺は守るで連続的に降り注ぐ流星群を防ぐ、
その間にソラは俺の背中に隠れて影分身して瞑想と爪とぎをする。
ユリは胸の前で両手を合わせ、絡めさせて瞼を閉じている……
そして、何やら呟きながら神経を集中させている。どうやら未来予知と瞑想をやっている様だ。
流星群を凌ぎ切った俺は守るを解き、背中合わせのソラと交代してソラが前に出ると
守るが解かれた瞬間を狙ったルチの竜の波動とソラの冷凍ビームがぶつかり合い爆発を起こす。
すぐに爆煙の中から俺は飛び出す!
「!?」
いきなり爆煙の中から現れた俺に反応出来なかったルチをドラゴンクローで攻撃!
「ライ殿っ」
俺はテレポートで背後に現れたユリのシャドーボールを伏せて避けた。
攻撃で前に出されたユリの両腕を俺は掴んで重心を傾けて勢いに乗せて真下にユリを放り投げる!
「きゃ!?」
予想外の行動だったらしくユリは受け身も取れずに地面に叩きつけられる。
俺は自分自身の周りの空間が歪むのを確認した。
両翼と両腕を重ねて防御体勢に入ると直後に前から爆発の様な衝撃が加わる!未来予知だ。
「お強くなりましたね、ソラ様」
「うむ」
俺が防御している間にソラはユリに辻斬りを決めていたが、まだユリは余裕があるみたいだ。
一度距離を取る為、後ろへ下がる。
息を整えるとルチは溢れんばかりの炎を溜め込み、放った!
炎は大の字に広がって……
ルチはゴットバードを発動させて大文字の中に突っ込んだ!周りを取り囲む様に
炎を纏ったルチが高速で向かって来る!
ユリは影分身を発動して偽物を2人作り出す。
迫り来るルチ、間に合わないと判断した俺は拳を地面に突き立て、大地の力を発動する。
地面技はルチには効かないが防御手段には使える!
俺の目の前の地面が柱状に飛び出して分厚い防御壁を作り出す。
硬質化した土の壁に衝撃が加わるが土の壁はそれを吸収してルチの技を止めた。
更に俺が力を解くと壁は大量の砂に戻ってルチに降りかかり炎を消す。
「!?、ゴホッ、ゴホッ」
隙だらけのルチ……
「させません!」
サッと俺は下がってユリの攻撃、草結びとエナジーボールを避けた。
追撃しようと接近して来た分身のユリを同じく分身のソラがシャドークローと
エナジーボールで相打ち、消滅する。
と、俺の周りが再び歪むのを確認して先程と同じく防御体勢に入ると直後に衝撃が走って後退る俺。
それを狙ったルチの竜の波動を喰らってしまうが追撃のゴットバードは守るで受け止めて
ルチの勢いを奪い、静止させるとソラがその上を回転しつつ飛び越えながらルチに連続的にシャドーボールを放つ!
「うっ……!」
勢いを失ったルチはされるがまま攻撃を喰らった。
ソラはそのままユリに攻撃を仕掛ける。
2人のユリと2人のソラの間をシャドーボールやチャージビームが行き来する。
視線をルチに戻すとシャドーボールの連続攻撃でかなり体力を消耗したらしく息が上がっている。
だが、すぐに息を整えるとサッと立ち上がったルチは後ろへ下がる。
間を開けない様に急接近しようとするがソラと戦闘していた2人のユリが
テレポートで目の前に現れてチャージビームと草結びを発動させて来た!
チャージビームを最優先に避けた俺は右足を草結びに捕らえられてしまう!
ドラゴンクローで分厚く束で絡まる草結びを裂いて退避しようとしたが未来予知が発動して
後ろへ投げ飛ばされる!
「ライ殿っ!」
受身を取り、しゃがんだまま横へ前転してルチの冷凍ビームを避けた。
お返しにルチの右側に竜の波動を放った。
サッと左側に避けたルチに横からソラがギガインパクト!
吹き飛ばされて小さな悲鳴を上げたルチの先にはもう1人のソラが待ち伏せていて
頭の鎌がそんなに明るく無い程度の蒼白い光を放ち、風がソラを囲む様に吹き始める……
使うつもりだなアレを……確かに賢明な判断だ。
このまま戦っても互角の実力、持久戦に入って長引きそうだ。
ソラの切り札を止めに入ろうと2人のユリが攻撃体勢に入るが、その判断は予測済みである。
素早く積んだ竜の舞と爪とぎ、俺はユリに背後から急接近すると分身の
ユリが振り向いて連続的に攻撃して来た!
成る程、俺は一人だから分身だけで対応出来ると考えた様だが……
これならどうだ!ユリ!
俺はあまり使う事の無い影分身を発動させて2人の分身を作り出した。
「!」
予想外の行動にユリは2人で攻撃を仕掛けて来た!ソラへの攻撃を妨害出来た訳だ。
攻撃を一人の俺が先程と同じく拳を突き立てて大地の力で2人のユリの周りに壁を作り出して防御。
そして、もう一人の俺が流星群を発動して2人のユリを爆撃、
大地の力を解放して爆破!大爆発を引き起こした!
更に本体の俺は破壊光線を撃ち込んだ。
視線を移すと分身ソラはいつの間にか十万ボルトでルチを痺れさせていた……
「奏でよ、風の音色!」
ソラの周りに渦巻く風がソラの振り下ろした鎌の動きに合わせて突き進み、
蒼白い鎌状の衝撃波が空気を切り裂き、発射される!
空気を切り裂く音を発生させながら鎌状の衝撃波はルチの放った破壊光線を貫いた……
そして、ルチは後ろへ吹き飛ばされて気を失った。
ユリも爆煙が消えると地面に仰向けに気を失っていた。
<ライ様とソラ様の勝利です!>
ドッと盛り上がる観客席。五月蝿い位の拍手が鳴り響いた……


ライ「十参話も終了だな」
ソラ「いよいよ、次回は『深紅の鎌.終』なのだ!」
フュイ&フュン「その後もまだ出番は有りますけどね」
ライ「ん?最終話じゃないのか?」
ソラ「アンケートのア・レがあるからの♪」
ライ「そうか、確かにそうだな」
ルチ「ねぇ、ア・レって何?」
ライ&ソラ「ヒ・ミ・ツ☆」
ユリ「あまり長くは無いですけどね」
ルチ「ち、ちょっと何の話よ?」
ユメ「クスクス……
ルチ「笑うなぁっ!」

続き:深紅の鎌.終


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Last-modified: 2011-07-31 (日) 00:00:00
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