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Utopia

/Utopia

Writer:&fervor


人とポケモンの行為の描写あり。

Utopia 

 朱く染まった西の空に背を向けながら、ずいぶんと蒼くなってきた東へと進む。後ろから差す陽の輝きが少しずつその勢力を落としていくのを感じつつ。
一体どれほどの間飛んでいただろうか。ようやく眼下に見えてきたのは今回の目的地である大きな湖。その入り口に向かってゆっくりと高度を落としていく。
背中の彼女が滑り落ちないよう、なるべく腰をかがめた体勢で地面へ。やがて両足が地面をとらえ、確かな感触と共に無事着地する。
夏を感じさせない涼しげな風が、辺りの木々にぶつかりながら通り過ぎていった。まるで我々の登場に驚いたかのようにざわつく木の葉。
その喧騒を遮るようにして、後頭部の角のような部分をつかんでいた手を離して地に降り立つ彼女。両手を天に伸ばし、大きく伸びをしている。
「ここがリッシ湖、ね。シンオウ三大湖だけあって大っきいなあ」
 反対側の岸を見つめながら、そんな声を漏らす彼女。中央の小島がぽつんと浮かんでいる他は何も無く、それが却って大きさを強調している。
森の中へ隠れようとしている日輪の煌めきが水面に反射して、白く眩く瞬いている。一日の終わりを感じさせるその風景を、しばし彼女と眺めてみる。
流石に底は見えないが、水の透明度もかなりのものだ。そっと湖の岸辺まで歩を進め、手でそれを掬い上げる。冷たい水の感触がさらさらと流れ、零れていく。
「さ、そろそろ行こっか。早くしないとほんとに日が沈んじゃうよ」
 手に残った水を再び湖へと還す。ぱしゃり、と撥ねた水が日光に照らされて宝石のように輝くのを見届けてから、我は彼女の後を追い始める。
林の隙間を縫うようにして作られた道を、時折我の方を振り返りながら弾むように進んでいく彼女。今日はずっとこんな調子だ。
ずいぶん前からこの場所には来たがっていたが、ようやく準備が整ったと嬉しそうに言っていたのはいつかの朝だったか。
 やがて、開けた場所へと出てきた我の前に見えてきたのは四角い建物。それも一つや二つではなく、いくつも同じような建物が並んでいる。
いわゆるコテージのようなものだろうか。もちろん人間が住んでいそうな普通の大きさのものがほとんどなのだが、いくつか大層巨大なものがある。
どうだ、と言わんばかりの顔で我の方を見つめてくる彼女。そうはいっても、我はまだこの状況を全く理解できていない。何がどうしたと言うのだろうか。
「すっごいでしょ、今日のホテル。部屋少ないし、人気のところだから予約すぐ埋まっちゃってなかなか取れないんだよ?」
 なるほど、どうやらここはトレーナー達が泊まることのできる宿泊施設らしい。そして今日の我々の宿がここ、というわけか。
「とりあえずチェックインして、鍵もらったらみんなを部屋に連れて行って……イレード、しばらくここで待っててくれる?」
 そう言うなり走り出した彼女を見送り、我は独り空を見上げる。朱の占める割合が大分減り、蒼い空には多少欠けた月がぽつんと浮かんでいる。
辺りのコテージにはちらほらと明かりが灯り始めている。カーテンで中は見えないが、なにやら良い匂いも漂ってきている。
すぐ横を通り過ぎていった女性が運んでいたワゴン。あれが食事だろうか、匂いの元はどうやらあそこらしい。それなりに期待できそうだ。
 道を通るトレーナー達は我のことを珍しいものを見るような目つきでちらちら見てくるが、まあ無理もない。シンオウ地方ではあまり知名度も無いだろう。
漆黒の巨躯と円錐状の尾、イッシュ地方では知らない者はいないであろう伝説のポケモン。我がイッシュを飛べば恐らく目立って仕方が無い。
そういう意味では、別の地方というのは何とも気が楽だ。あれこれ騒がれることもなく、落ち着いて旅を進めていくことができる。
「お待たせ、それじゃ部屋に行こっか。こっちこっち!」
 ようやく帰ってきた彼女の背を追いかけてやってきたのは先ほど見えていた大きな建物の一つ。どうやら我のためにこんな部屋を借りてくれたらしい。
ドアも窓も、すべてを巨大化した様な存在感のあるコテージ。人間も入れるように低い場所に取っ手がもう一つ付いていたりと、細かな配慮も随所に見える。
がちゃり、とドアを開ける彼女。そのドアに手をかけて我もドアを開けるのを手伝う。やはりこの大きさだと少女だけでは開けるのも一苦労だ。
「ふう、開いた開いた。ほら、ここが今日の部屋! 広いでしょ? それじゃあざっくり説明するから聞いててね」
 確かにこの部屋はとにかく広い。ベッドやソファもポケモン用に大きく頑丈に作ってあるらしい。これなら我の体でも十分寛ぐことができそうだ。
部屋を忙しなく動きながら、あれこれ説明をしていく彼女について回る。なるほど確かに設備が整っていて人気なのも頷ける。
一通り部屋を回り終えてようやくソファに腰掛けた彼女。シンオウ地方の夜とはいえ夏。動き回れば汗も出る。額ににじむ汗をぬぐう彼女。
「エディア、わざわざありがとう。君もそろそろ部屋に戻った方がいい。我が送るとしよう」
 設備の使い方も大体把握は出来た。元々大きなポケモンでも使えるように作られているのだ、後は恐らく独りでも問題無いだろう。
あとはこの夜道の中、エディアを送り届けるだけ。やはりこの暗闇の中を年頃の女子一人で歩かせる訳にはいかない。過去には怪しい奴らがリッシ湖に居たという話もある。
エディアを送り届けたその後は、我もその好意に甘えてゆっくりと羽を伸ばすことにするか。そう思っていた矢先だった。
「えっ、私もこの部屋で寝るんだよ? 他の部屋はそれぞれ番で取ってあるし、私一人じゃちょっと寂しかったから、ね」
「なっ……ばっ、馬鹿なことを言うんじゃない! エディア、君は女性だろう? いくらポケモンとはいえ、雄である我と一緒の部屋というのは……」
「そうは言っても、今更他の部屋なんて借りれないし。たまには良いでしょ? ほら、イレードいっつも独りじゃない」
 確かに、他の仲間達がそれぞれパートナーとして良い関係になっているのは知っている。育て屋へと預けられる所もボールの中から何度も見ている。
我は伝説のポケモン、人間達にしてみれば恐らくそういう俗世的な概念が通用しない崇高な何かだと思うのも無理はない。だが実際は、我とて雄のポケモンであることに変わりない。
種族が違うとはいえ雄と雌が同じ空間で一夜を過ごすというのは、やはりどうかと思ってしまう。無論我はエディアをそういう目で見たりはしない様に心がけているが。
彼女の身体はまだ幼さを残しつつも少しずつ発達してきている、いわば多感な時期。そしてそういった魅力を無自覚なうちに周りに振りまくような年頃だ。
もちろん欲望に駆られてエディアをどうこうなどするはずがない。だが、人間とはいえ雌の身体。何かもやもやした気持ちになってしまわないとは言いきれないのも事実。
「何かあったらイレードが守ってくれそうだし、それに……イレードの事、もっときちんと知りたいな、って思ったから」
 しかし、こうまで言われて断ることも出来ない。拒否すれば他の仲間達の所に彼女は泊まる事になる。それは確実に彼らに迷惑を掛けてしまう。
本当は我も独りでそういう欲望を吐き出しておきたかったのだが仕方が無い。羽を伸ばすのはまた次の機会にするしかなさそうだな。
「……仕方あるまい」
「うん、ありがとね、イレード」
 ぴとり、と腰のあたりに身体を寄せてくるエディア。その頭に手を乗せて、そっと撫でてやる。こうして見ると、まだまだ子供にしか見えないのだが。
彼女の理想は誰よりも純粋で、誰よりも強かった。人とポケモンが手を取り合えるような世界を、良きパートナーとして歩んで行けるような世界を、と願う彼女の目。
その目を信じて我は彼女の仲間になった。世界の真実を語る青年を打ち破り、そして青年を探す旅に出た彼女を、我はずっと隣で見てきた。
その青年がイッシュの危機に現れ、救いをもたらしたと風の噂に聞いたとき、彼女はとても嬉しそうに語っていた。これで私の理想も一歩前進したんだ、と。
そうして今、彼女は世界を巡り見聞を広げる旅をしている。つい最近も、シンオウ地方の大きな図書館にて語り継がれる過去の話を興味深そうに聞いていた。
いつか彼女は彼女の理想を実現する。あくまでも我の予想でしかないが、エディアを見ていると、なぜかそんな気がしてならないのだ。

     ☆

「そっか、イレードはそんなに長い長い時間を生きてきたんだね」
 豪勢な食事、大きな風呂を心ゆくまで堪能してから、我とエディアは広間のソファに腰掛け、ずっと向き合って話をしていた。
我が今まで見てきた世界の情景、そこで出会った過去の人物達、そして巻き起こる様々な出来事。考えてみれば初めて話すことばかりだった。
こうしてエディアと一対一で話し合うことなど今までなかった。側にはいつも仲間達が居て、あまりそういう雰囲気になることもなかったのだが。
「私は、そんなに長い時間を生きてはいないけど、それでもイレードに話したいこと、たくさんあるんだ」
 彼女の話は我の生きてきた時間を考えればほんの一瞬の話。けれどもそこには彼女の理想のルーツが、彼女の生き様がある。
それに彼女の事を我はあまり知らない。いつどこで産まれ、何が好きで、嫌いで、どんな風に生きてきたのか。そんな話ばかりしていた気がする。
他人にとってはどうでもいい話かもしれないが、我はそうは思わなかった。エディアの事をきちんと知らなかった自分が少し恥ずかしく思えたのも確かだ。
「……そうか。我はまだ、エディアの事をほとんど知らなかったのだな」
 ふっと我が笑ってみせると、イレードもつられて笑顔を見せる。輝くような笑顔の前に、我は大きな右手をそっと差し出した。
「改めて、よろしく頼む。君の理想を、これからも見せて欲しい」
 差し出した手を掴むエディアは、多少照れくさそうな顔。我の目を直接見ていないのはやはり恥ずかしさの表れなのだろう。
ソファに乗り上げていた尻尾をぐんと持ち上げて、我は大きなソファから立ち上がる。いつの間にか時計の針は二本ともほぼ真上に来ている。
そろそろ寝なければ明日が辛い。今日はもう寝ることにしよう、とエディアに言おうとするが、エディアはまだ我の右手を掴んだまま。
何か言いたげな様子のエディアは、そのまま俯いて黙り込んでしまう。一体どうした、と問いかける我に対して、彼女はいきなり抱きついてきた。
「ねえ、私……あのね、イレードの事、もっと知りたい。これ以上は……言わなくっても、分かるよね?」
 まるで大人に抱きついて何かを訴える子供の様な彼女の目。潤んだ瞳が、震える吐息が、確実にとある行為を思い起こさせるような。
エディアが何を言いたいのか、何を欲しているのかは理解した。しかしそれが信じられなくて、どうしても納得が出来なくて、我は言葉を失ってしまう。
「分かってる。私は人間で、イレードはポケモン。でも、昔はそんなの関係なかった。イレードだって、知ってるでしょ?」
 彼女が調べていたシンオウ昔話。そして我は確かにその時代を生きていた。ポケモンも人間も、垣根など全く無かった時代の話。
それでも彼女は人間で、けれども我はポケモンなのだ。今の基準に照らしてしまえば、それはやはり普通とはかけ離れた考えになる。
「私、イレードの事、本気で好きなの。ずっとずっと、旅をしてきて、悩んで、考えて、それで出した結論。あとは、イレードの気持ちを聞かせて欲しいの」
「我は……いや、だが、エディア、それは」
「イレードが嫌だっていうなら、それでも良い。でも、もしも私のこと、受け入れてくれるなら……一つに、なりたいの」
 エディアの顔を見ていると、欲望に引き込まれそうになってしまう。我は目を瞑り、エディアの事を今一度考えてみることにした。
嫌いではない。いや、好き、といって良いのだろう。しかしそれは決して恋ではなかった。どちらかと言えばそれは、子供を守ろうという親心に近かったはずだ。
 だが、あくまでもそれは自分の中で予防線を張っていたからこその気持ちだ。雌として魅力的になっていくエディアに、そういう思いを抱いたことは幾度となくある。
もしも彼女がポケモンなら、そして我も伝説という肩書きのない、普通のポケモンであったなら。そういう立場になったとき、我は彼女のことをどう思うのか。
考える。ひたすら考える。どれだけ考え抜いても、答えは出なかった。たった一つ、最初から抱き続けていた答え以外は、何一つ。
「エディア。君は人間で、我は伝説のポケモンだ。我はずっとそう思って、敢えてそういう気持ちを抱かないように押し殺してきた」
「イレード、でもそれは」
「しかしそれはあくまでも考え方の話だ。君の理想とする世界なら、きっとそれも許される。我の理想とする世界は、君と同じだ。そして、我の隣には……君がいる」
 我の腰に抱きついていたエディアを、そのまま両手で包み込む様にして抱きしめる。まだか細い、柔らかな身体。それを守る雄が、我以外になることは考えられない。
もちろん仲間達もエディアのためなら全力で戦ってくれるだろう。それでも、エディアを一番近くで、最後まで守るのは……我でありたい。心から、そう思える。
「我は長くを生きてきた。その中で、あの白い伝説とも何度か交わったこともある。そしていつかまた、子孫を残すために同じ事を繰り返す」
 だからこそ、嘘はつきたくなど無かった。この先我の寿命が尽きるまで、永遠に彼女だけを愛し続ける事は出来ない。それを隠したままにはしておきたくない。
少し寂しそうな表情を見せるエディア。普段は結んでいる、流れるような長髪。その真ん中に爪を通し、下へ向かって撫でていく。
「その時はきっと、我は彼女を愛することになるだろう。それでもいい、と君は言えるのか?」
 語調を強める我の顔を、エディアはなおも見つめている。その瞳は曇り無く、ただしっかりと一点を見つめている。その先にあるのは彼女の理想。
「分かってる。私が生きている時間なんて、イレードにとってはほんのちょっとでしかないって事も。だけど……そのほんのちょっとだけでもいい。イレードに愛してもらう事が、私の理想なの」
 その言葉に嘘偽りなど無い。誰よりも理想を大事とする我が、彼女の中に見る理想。その想いを、その決意を、あとはただ受け入れるだけだ。
「イレード。私はあなたの事を、もっと理解したい。もっと……愛したいの」
「エディア。我も……君の事を、もっとよく知りたいと思う。だから、分かり合おう。君と一つに、繋がることで」

     ☆

 軋んだベッドの横に立つエディア。大きさからして恐らく彼女が先導するべきだろうと思い、我は先にベッドで座り込んでいる。
我の身体が下になり、その上で彼女がいろいろと動いていく。その方が、こういう行為が初めての彼女もゆっくりと慣れていけるだろうと思ったのだ。
「何かちょっと、恥ずかしいな……」
 そう言いながらも、上着、シャツ、そしてブラジャーを外していくエディア。露わになった上半身は、まだ膨らみの浅い胸も含めて幼さを覗かせる。
そしてスカートをゆっくりと下ろし、靴下をすっと脱ぎ捨てる。残るは股の部分を覆い隠す下着のみ。今にも燃え上がりそうな彼女の顔にそっと手を伸ばし、頬を優しく撫でる。
 ようやく決心が付いたのか、彼女は一気に下着を脱ぎ捨て、ついに一糸纏わぬ姿となった。すらっとした身体、まだほとんど毛も生えていない割れ目はやはり子供のそれ。
寝転がる我の身体の上にゆっくりと乗る彼女の身体が、暗くした電灯の明かりに照らされて白く輝く。その身体を上からゆっくりと手でなぞっていく。
顔から首へ、肩へ、背中を這わせて腰へと手を回していく間、彼女は目をつぶってただただ息を震わせる。静かな部屋には彼女と我の呼吸だけが響く。
「どうする? まずは我がエディアを慰めても良いが……」
「ううん。私すぐ疲れちゃいそうだし……まずはイレードに気持ち良くなってほしいな」
 分かった、とだけ言って、我は四肢を投げ出す格好を取る。そんな我の股のあたりで、彼女は必死に手で目当てのものを探っている。
普段は我の逸物はスリットの中に隠されている。そのスリットを刺激していれば、やがて大きくなって割れ目から飛び出してくる、という仕組みだ。
いつもならほとんど見えないが、彼女はそれを正確に探り当て、内部に手を入れて弄ってきた。どうやら我もそれなりに興奮してしまっていたのか、たぶん割れ目の桃色が見えていたのだろう。
 ぐにぐにと内部をかき回される感覚。そしてそれを行っている彼女の姿。裸の彼女の白い身体がとても扇情的で、魅力的で、官能的で。
あっという間に大きくなった我の逸物が、スリットから先端を覗かせるほどに。その姿を見て、彼女はうわあ、と思わず声を上げている。
「これ、まだまだ大っきくなるんだよね……うん、頑張るよ」
 頑張らなくても恐らく勝手に大きくなっていくだろうとは思うが、今は何も言わないでおくこととしよう。彼女はその先端を手で必死に扱いている。
既に先端からにじみ出た滴でてらてらと光っているその肉棒を、くにくにと手で刺激する彼女。彼女の両手に収まるくらいだったそれが、みるみるうちに彼女の胸のあたりにまで大きくなる。
彼女は彼女なりに勉強していたのか、今度はそのままその先端を口に含む彼女。舌を這わせて全体を舐り、溢れる先走りを手に絡めながら必死に擦る。
今や逸物は彼女の頭を超えるほどの大きさに。限界まで張り詰めたそれが時折ぴくぴくと蠢く。身体をべとべとにしながらも、身体全体を押し当てながらその肉棒に刺激を与えていく彼女。
胸の柔らかな感触と、彼女の蕩けそうなほど熱い口の中の温度が、今までに無い快感を感じさせている。これはそろそろ、十分といったところか。
「……ありがとう、エディア。十分だ。次はエディアの準備をさせてもらおう」
 少しばかり名残惜しそうに身体を離すエディア。我が手招きをすると、彼女は我の顔の方へと移動してきた。その華奢な身体に手を伸ばし、まずは胸のわずかな膨らみを優しく爪で掴む。
中央の突起に爪を這わせると、くぐもった声で反応してくる。その初々しい反応を楽しみながら、彼女を傷つけないよう注意しつつ愛撫していく。
揉むような動作で全体を刺激し、すっかり立ち上がった突起を爪でこりこりと動かす。そして今度は顔を近づけ、胸に口づけするような格好で舌を這わせる。
「ひあっ、あ……んっ」
 感度は上々。その舌をつつ、と腹部に這わせながら、顔を下の方へと動かしていく。少し顔を離して見てみれば、彼女の股ぐらからは既に透明な滴がにじみ出ている。
彼女の手を取り、敢えて自分でそれを確かめさせる。くちゅ、と濡れる粘液の感触に、彼女は思わず目をつぶる。その恥ずかしそうな顔が何とも初心で、可愛らしい。
そのまま片手で胸を愛撫しつつ、もう片方の手を股へと這わせる。まだ生え揃わない毛の感触、そしてべっとりと手に絡む彼女の愛液。
我はそのままゆっくりと割れ目を広げて顔を近づけ、光を反射するその内壁をじっくりと眺める。桃色の肉は世俗に染まらぬ純粋な色をしていた。
「は、恥ずかしいよ、イレード」
 やはりまじまじと見られるのは恥ずかしいのだろう。初めてともあれば当然か。あまりエディアを虐めてやるのも可哀想だ。ここは次に進むとしよう。
割れ目を広げていた爪を一度離し、今度は人間で言う手のひらのような部分で再び割れ目を広げる。爪ほど器用には動かせないが、爪よりも傷つける心配は少ない。
そして何より爪で広げていてはもう片方の爪を入れる事が出来ない。全く、なかなかに不便な身体じゃないか。普段はそんなこと考えたこともなかったのだが。
そうやってスペースを確保して、改めて胸を愛撫していた手を下にずらしていく。割れ目の外側をなぞるように爪を這わせ、閉じきった孔に少しだけその先端を咥え込ませてみた。
「あっ、ああ、う、あっ」
 もちろん今まで大きなものなど入れたことはなかっただろう。今度は傷を付けないように爪ではなく、手のひらの様な部分の先端をゆっくりと挿れていくが、それだけでもかなり辛そうな表情。
しかし同時に何か疼くものがあるのだろう、辛そうな表情の中にも、どこか恍惚とした顔が覗いて見える。くに、くにと弄るたびに鳴り響く水音。
最初は拒まれていたその手の先端が、徐々に彼女の中に飲み込まれていく。しかしこれ以上は自分の手の形状では入れることは難しい。となれば。
「あとは……我のこれで、拡げていくとしよう。エディア、君が自分で入れて、好きなように動くと良い。……痛くないようにな」
「うん、分かってる。大丈夫だよ。だって……私は、これがやりたかったんだから」
 へへっ、と笑ってみせるエディア。そして再び私の股の所まで移動し、張り詰めた肉棒を片手で持ち、その先端を自らの割れ目に近づけていく。
我は少し身体を起こして、その状況を見守る。我の腹部に彼女が寝転ぶような、そんな状態の中、彼女の割れ目に、我の逸物の先端が入り込んだ。
熱い、と表現した方が良さそうなその感覚。少しずつ、少しずつ入り込んでいくほどに、肉棒に広がる熱感はまぎれもなく彼女の火照り。
先端の細い部分だけでも十分苦しそうな彼女。出血などはしていないが、やはり初めての体には辛いのだろう。それでもすっかり濡れそぼった彼女の孔は、我を徐々に受け入れていく。
「く、ぁっ、あ……くぅっ、ん……」
 ようやく四分の一ほど入ったところで、彼女の動きが止まる。恐らくこれ以上は太さから言って厳しそうだ。このあたりでやめておいた方が良いだろう。
もう少し、と頑張ろうとする彼女を両手で抱きしめ、胸に手を当ててゆっくりと撫で回す。その行為に嬌声で答えてくれる彼女。大分慣れてきた、ということだろうか。
「ありがとう、もう大丈夫。やっと繋がれたんだよね、私たち」
「ああ。これで今、我とエディアは一つ。エディア……大好きだ」
 その言葉を合図に、彼女は腰を浮かせ、ゆっくりと肉棒を引き抜いていく。それを逃すまいと締め付けてくる肉壁が逸物とこすれ、我の身体に刺激となって伝わってくる。
先端付近を除いた全てが外気に触れ、ひんやりとしたのも束の間、一気に逸物が彼女の中に飲み込まれる。ぐちゅ、ぬぽ、という生々しい音が幾度となく聞こえてくる。
「あっ、ふああ、んあ、うぅ……あんっ」
 彼女の声が、彼女の行為が、彼女の身体が、伝わる刺激が、確実に下腹部に何かを溜め込ませてくる。彼女の中に吐き出すべきものが、徐々にこみ上げてくるのが分かる。
いつの間にか、三分の一ほどが彼女の中に埋もれるようになっていた。彼女は身体を震わせながらその悦びを感じ、そしてその快感に溺れていく。
「ひあっ、あっ、なん、かっ、あああああああっ!!」
 びくっ、と大きく震える彼女の身体。ひときわ大きく飲み込まれた逸物全体が大きく締め付けられ、かつ絞るような動きで刺激される。散々弄られた我の身体に、とどめとばかりに流れ込む快感。
「う、あ、があああああああっ!!!」
 どくん、と震える我の逸物。ごぷり、とあふれる白い液体。彼女自身も液体をまき散らしながら身悶えている。そしてその身体の中に打ちつけるように我は白濁を彼女に流し込んでいく。
下腹部が膨れるほどの量を吐き出してなお拍動を続ける我の肉棒の感覚を、彼女は恍惚とした表情で受け止めている。あふれる白濁は彼女の脚を伝い、我の股を濡らしながらシーツへと落ちていく。
絶頂の余韻に浸る我とエディア。繋がったままエディアをくるりとこちらへ向け、互いに抱き合うような格好に。そしてそのまま顔を近づけ、彼女と舌を絡ませる。
彼女がたまらなく愛おしい。それは彼女が自分に抱く気持ちと同じものだろう。互いに愛を確かめ合い、快をむさぼるようにして、その場で身体を絡め合った。

     ☆

「すっかりべとべと、だね。一回だけなのに、イレード、すごい量……」
 逸物を引き抜けば、こぽ、とあふれ出す白濁。少し膨れた腹部を優しく摩りながら、彼女は嬉しそうに我に語りかけてくる。
エディアから零れた液体が我の身体にまとわりつくが、それを気にせず我は彼女を抱き上げる。流石にこのままベッドで寝るというわけにはいかない。
 シーツは仕方ないにせよ、他のものを汚さないよう注意しながら我は風呂場までそっと歩いていく。早足で駆けつけた風呂場の床に彼女を下ろし、シャワーの蛇口を捻る。
再び沸き上がる湯気と噴き出す温水。大きなドアをそのまま閉じて、まずは我の身体を手で粗方擦っていく。時間も経っていないので、比較的流すのは簡単だ。
 疲労か、あるいは快感の所為か。未だ立ち上がれない彼女を再び抱きかかえ、シャワーのお湯に当てていく。顔に撥ねる水滴を手のひらで拭いつつ、彼女の身体を撫でていく。
柔らかな肌、艶のある髪、やはりエディアの身体は魅力的だ。もう少し大人になれば、なおさら魅力的になるのだろうか。成長した姿を脳裏に想像してみたりもする。
まだ膨らみの浅い胸も流し、後は白濁の流れる股の部分だけだ。ある程度は掻き出しておかないとまた垂れてきてしまうかもしれない。そう思って爪を軽く割れ目の中へと潜り込ませる。
「んぁ……っ」
 紛う事なき嬌声。爪を動かす度に吐息は荒くなり、目は潤み、まるで何かを欲するような、そんな表情で我を見つめる彼女。シャワーの湯が床へと落ちる音が、どこか遠くへ消えていったような錯覚。
掻き出す動きから、くにくにと中で弄るような動きに。身を捩るのは決して嫌だからではなく、自然と身体が反応し、動いてしまうからなのだろう。
彼女自身の手も、いつしか彼女の割れ目に当てられていて。先端に少し飛び出した小さな突起を無意識のうちに弄っている。
 そんな彼女を床へ下ろし、バスタブへと寄りかからせる。そして虚ろな目をしたエディアの前に、未だ衰えない我の肉棒を近づけていく。
片手は彼女の股ぐらへ宛がったまま、もう片手が自然と我の雄に伸び、触れる。さらに彼女に近づけば、そのまま先端が彼女の口の中へと飲み込まれていく。
「ああっ、エディア……その調子だ」
 我ながら何をやっているのだろうか、と僅かばかり残った理性が考えていたが、そんな事はどうでもいい、と沸き上がる本能がそれを押さえつける。
我の手は彼女の胸へと伸び、その中央にある二つの突起を爪の先で転がしている。ただただ快感を求める二匹の獣の姿がそこにはあった。
「ひっ、あ、あああああああっ」
 びくん、と彼女の身体が跳ねる。シャワーの音に紛れて、ぴちゃりと噴き出す彼女の愛液。そんな彼女を背中から間髪入れずに抱きかかえ、未だ快感に震える割れ目に肉棒の先端を近づけていく。
そのまま彼女の身体を下ろせば、大した抵抗もなく割れ目の中にその先端が入り込んでいく。まだ絶頂を迎えたばかりでひくひくと開閉を繰り返すその孔に、一気に雄を突き立てた。
「いやっ、あぁっ、あああああっ」
 その瞬間、彼女の身体はまたしても跳ねた。ぷしゃっ、と潮を噴く彼女の中に、我の肉棒がどんどんと銜え込まれていく。先ほどよりも慣れたのか、三分の一ほどがすんなりと入り込んだ。
そして彼女をその両手で持ち上げ、また下ろす。ただその繰り返しを行うだけ。そのたびに肉棒を離すまいと絡みつく彼女の肉壁が擦れ、じわじわと快感を呼び込んでくる。
「ああっ、ふああっ、うあああああああっ」
 上下を繰り返す度に嬌声を上げる彼女。絶頂から止めどなく繰り返されるその動きに悶え、幾度となく液体が零れる。彼女の胸を揉んでやると、それだけでぴく、と反応するほどに敏感だ。
我は彼女の身体を回転させ、顔がこちらに向くようにした。その顔は悦に浸り、うっとりと雄を見つめる一匹の雌そのもの。顔を近づけ、舌を絡ませる濃厚な口づけをしてやる。
その間にも腰を動かそうとする彼女に応え、口づけをしたまま我は彼女を上下に動かしてやる。くぐもった声ははっきりとした声にはならず、肉と肉が擦れ、ぶつかる音に掻き消される。
 激しく蠢き絡みつく彼女の肉壁の刺激がいよいよ激しくなり、我の肉棒ももう限界だとぴくぴく震えだした。絶頂を感じ取り、動きをさらに早く、そして深いものへと変えていく。
いつの間にか彼女は我の半分ほどを咥え込むように。そして彼女の手は自然と彼女自身の豆の部分まで伸びていき、絶頂を欲してただただ乱れ狂う。
「ぐっ、あああああああああぁぁっ!」
 先に震えたのは我の身体。思わず片膝を突くほどの衝撃。吐き出された白濁の勢いで肉棒は抜け、さらに止まらないその精は彼女の身体にびちゃびちゃと掛かっていく。
顔も、胸も、股も、髪も、すべてを白く染めていく彼女。我自身の身体にも精が飛び散り、特有の匂いが風呂場に立ちこめる。
「ふあああっ、あ、ああああああっ!」
 両手を割れ目に這わせた彼女は、そのまま悲鳴のような声を上げて絶頂を迎える。噴き出す液体は我の顔にまで届くほどの勢い。ぷしゅ、と飛び出したそれが我の身体に幾度となく掛かる。
白く染まった彼女を抱き上げ、割れ目に口づけをするようにしてその液体を口の中へ。鼻の中を突き抜ける彼女の香りと舌を這う彼女の味。
割れ目にそって舌を這わせれば彼女はまたしてもぴくりと震え、絶頂の波を迎える。心ゆくまで彼女を味わい、そして顔を離せば、彼女は何とも幸せそうな顔で。
腕に流れる液体を、まるでチョロネコのように舐め取りながら、うっとりとその快感の余韻を味わっている。我もその場に座り込んで、未だ零れる白濁の悦にしばし浸る。
 シャワーの音と、我と彼女の荒い吐息。だんだんとシャワーの音がはっきり聞こえるようになってきたところで、ようやく我の理性が帰ってくる。
「す、すまない。その……君の身体が、あまりにも扇情的で、つい」
「いいの。私も……一回じゃ満足できなかったし。激しかったけど……ものすごく、気持ちよかったよ」
 我の無礼にも怒ることなく、寧ろそれを受け入れてみせるエディア。彼女は彼女で確かに楽しんでいたようだし、きっと本当に問題無いのだろう。
あるいはもっと激しい方が彼女の好みなのかも知れない。これは今後いろいろ試してみるのも悪くないな、などと柄にもなく変なことを考えてしまうのは風呂場にこもる行為の匂いの所為だろうか。
「さあ、今度こそ身体を流して寝るとしよう。明日の出発が遅くなってはいけないからな」
「うん。ありがとね、イレード。私の気持ちに応えてくれて。また……お願い、できるよね?」
 その問いに、我はこくりと頷いてみせる。ぱあっと明るい笑顔になるエディア。やはり彼女には笑顔が似合う。釣られてこっちまで笑顔になってしまうその微笑みに、きっと私は魅了されたのだろうな。

     ☆

 果てしなく続く蒼天の下を、彼女を背に乗せて飛んでいく。さっきまで居たリッシ湖のほとりは、もう地平線の向こう側へとその姿を隠してしまった。
吹き抜ける風は鋭い日差しに火照った体から熱を奪っていく。エディアは服を着ているから恐らく平気だろうが、我の体は熱い寒いが変化しやすい。
もちろんこの程度の高度で飛んだところで体に影響など全くないのだが、それでも寒いのはどうしても苦手だ。夏の太陽の光がとても嬉しく感じられる。
 エディアに言われるがままに飛びながら、我はずっと昨夜の出来事を思い返していた。あの時はああして身を寄せ合ったが、果たしてあれは正しかったのだろうか。
年端もいかぬ、という訳では無いがまだまだ幼さも残る少女。その初めてを奪ってしまったという事実。それも、種族の違うこの我が。
彼女も、我も、納得した上で行為に及んだのだから問題ないと言えば問題ないかもしれない。しかし、この現代においてはやはり異端であることに変わりは無い。
「ね、イレード。昨日は……その、本当に、ありがとう」
 悩んでいる顔を見られてしまったのだろうか、いや、飛んでいる我の顔が見えるはずは無い。恐らくエディアも同じようなことをずっと考えていたのだろう。
心做しか元気の無いエディアの声。きっと我のことを心配してくれているのだろう。嫌々ながらに相手をしていた、とでも思われてしまったのだろうか。
「こちらこそ感謝している。きっとエディアが誘ってくれなければ、我は自分の気持ちを打ち明けることなど無かったはずだ」
「……うん」
「だからこそ、もう一度君には確認しておきたいことがある。……遠い未来、君の居なくなった世界で、我は子孫を残さなくてはならなくなる」
 もう二度と言わないまま、黙って彼女を看取ることも考えた。だが、それでは全てを打ち明けてくれた彼女に対して申し訳が立たない。
一体どんな表情をして聞いているのだろうか。飛んでいる我にはその顔が見えないが、きっと寂しげな表情をしているに違いない。
「その時は、きっと君と同じくらいその相手を愛することになると思う。そうでないと、相手にも、君にも、顔向けができない」
「うん。そう、だよね」
 決して避けては通れぬ道。伝説のポケモンと言っても生き物であり、寿命があり、子孫を残す必要がある。他のポケモンに比べてその期間が長いだけで、その事実自体は変わらない。
ましてや伝説のポケモンともなれば、子孫を残すという行為は非常に大切な使命であり、同時に非常に大変な行為でもある。それができる相手が限られてしまう場合がほとんどだからだ。
いつかは我も、エディアではなく別のポケモンを、もう一つの白い伝説を愛することになる。そうやってまた新たな命に我々の役目を渡して行かなくてはならない。
行為だけなら愛がなくともできる。しかしそれは相手に失礼な事であるし、生まれてくる子孫に対しての冒涜に他ならない。何より、エディアはそんな事を喜んではくれない。
「だから今、改めて問いたい。これでもまだ、君は我を、愛してくれるかどうか。我は君を、愛してもいいのかどうか」
 風の音がふっと消える。エディアの吐息がすぐそばに聞こえる。それほどまでに、我は彼女の返事を注意深く、緊張の面持ちで待っていた。
しかし、声は全く聞こえなかった。代わりに感じたのは、首元に伝わる彼女の温もり。ぎゅっと抱きしめてくれた彼女の行動が、言葉よりも彼女の答えを語っていた。
「エディア。君の答え、確かに受け取った。君の理想とする世界、共に作った小さな世界を……広げていこう」
「……うん!」
 たとえ一歩一歩が小さくとも、少しずつ世界は変えていくことができる。その胸に確かな理想郷を持ち続ける限り、その歩みは決して止まることはない。
それは我が今までに出会ってきた英雄を見ていて感じたこと。理想は人を動かし、人は世界を動かしていく。最初は小さな動きでも、やがてそれは大きな力となっていく。
だから我も、これからは小さな理想を胸に抱いて生きてみようと思う。歴代の英雄と比べても、背に乗る彼女と比べても、とても小さな、けれども確かな理想郷。
我とエディアが、仲睦まじく笑って暮らしている。心に浮かぶ、我の描いた理想郷。そんな世界が、いつかきっと、現実になると信じて。

Epilogo 

「そういえばさ、トゥーレはゼクロムの居場所、知らないの?」
食事も終わり、椅子をきこきこと前後に揺らしながらぽつりとそんな事を呟くルスト。こいつの話はいつも唐突に始まるが、いきなりどうしたというのだろうか。
あの時、Nと呼ばれたプラズマ団の表向きの王。私は彼に真実を感じ、手を貸した。そして理想を掲げる一人の少女と共に私とNの前に現れたのがイレード……ゼクロムだった。
「あいつとはつい数年前対決したが……それ以降は知らないな」
ただ、彼がその後どうなったのかは私も知らない。なにやら少女と共に遠い地方を旅しているらしいが、どこに居るのかも皆目見当が付かないのだ。
もちろん会ったからといって何がどうなるわけでもない。もっとも、確かに彼のあのそれなりに立派なモノが恋しくなることがあるのは事実なのだが。
「そっかー、ゼクロムも捕まえられたら俺、それはもうすっげー旅が楽になりそうなんだけどなあ」
いかにも残念そうな顔のルスト。そもそもレシラムである私を連れている時点で旅はものすごく楽になっていると思うのだが、一体何を言っているのだろうか。
バトルに関しても、野生のポケモンやそこいらのトレーナーには負けたことがない。イッシュを知るトレーナーはそれはもう私の姿に恐れおののいたりもしていた。
「なんだ、私だけでは力不足だとでも言いたいのか?」
「いやそういうわけじゃないけどさ、トゥーレと夜過ごすと大変だし、代わりに頑張ってくれないかなって」
ああなるほどな、と納得はできた。だが、あいつと過ごした夜のことを思い出してみるとその言葉がどうしても滑稽に聞こえてしまう。
代わりに頑張ってくれないかな、という最後の一言で、とうとうこらえきれなくなって噴き出してしまった。あいつが? 私に? 対抗できる?
「無理に決まってるだろう、あいつはせいぜいガノードに毛が生えた程度だったからな」
えっ、という驚きの声が二方向から同時に聞こえた。伝説のポケモンでもその程度なのか、という驚きだろうか。特にガノードはちょっぴり嬉しそうな表情だ。
「まあ、ガノードは頑張っている方だぞ。もちろん私が強すぎるということもあるのかも知れないが、な」
にやり、と笑ってみせるとどちらもなにやらぎくりとした表情で硬直してしまった。この笑みに何かを感じ取ったのだろう。実に鋭いじゃないか。
「そういうことで、だ。今日もその頑張り、見せてもらうとしようか。なんなら昔のイレードと同じくらい虐めてやってもいいぞ?」
ぶんぶんと首を振るルスト、ガノードも慌てて鰭をクロスさせて×印を作っている。全く軟弱な雄共だ。仕方ない、今日は特別に鍛えてやるとするか……ふふふ。

     fin.

後書き 

名前のせいで仮面が外れかけているらしいですね(
仮面大会の二の舞は避けるべくさくっと外しておこうと思います。
変態選手権にもかかわらずきわめて普通の(?)純愛を書いてみました。変態じゃないから仕方ないね!
反省点としてはもうちょっとスリット書けたら良かったかなあと思います。でも相手が初めてだし……うーんうーん。
ちなみにこのお話でちらっとでてきた「白い伝説」さんはエピローグを読めば分かりますがこのお話のお方です。勝てそうにない……。
繋がりがあるのでタイトルは英語……ではなくイタリア語です。綴り一緒ですが(

>人×ポケモンは苦手なんですが、それを打ち消すほどのエロさでした。それに加え、ほんのり切ない香りのするストーリーを評価して投票します。 (2013/09/05(木) 23:02)
変態感の薄い作品でしたが投票ありがとうございます。伝説のポケモンとの恋愛はやっぱり大変なようですね……。

というわけで一票いただいて十位でした。次はまた仮面大会あたりでお会いできると良いですね。
まずは通常更新の方をがんばりたいと思います。いつになるかな。

コメント 

最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 大会お疲れ様でした。
    &FERVORさんの作品に出てくるキャラクターは特徴的な名前が多いです。一風変わった名前ってわけじゃないんですけど、よく言い表せない「響き」があって、今回も名前を見ただけですぐ分かりましたw
    そういえばゼクロムって、理想の象徴だったんですよね。自分の理想を追い求めるがゆえにゼクロムと繋がる。理想って、色々あるんですね。数少ないゼクロムの官能、楽しませてもらいました。
    これからも頑張ってください。
    ――カナヘビ 2013-09-15 (日) 04:59:02
  • せっかくの体格差プレイなので、ペニスを抱えるようにしごいたり、本番行為がなかなかできないことをもどかしく思ったりといった、体格差プレイならではのプレイが足りないような気分でした。
    結構すんなりと行為が進んで行ってしまうのは、せっかくの体格差プレイとして非常にもったいないと思います。
    ――リング 2013-09-16 (月) 17:35:44
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Last-modified: 2013-09-12 (木) 00:00:00
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