ポケモン小説wiki
雪原の氷塊たち

/雪原の氷塊たち

大会は終了しました。このプラグインは外してくださってかまいません。
ご参加ありがとうございました。

エントリー作品一覧



※R-18Gです! 気をつけてね
主に&color():Invalid color: blue;などが含まれます。



「うわあ……本当にでっかい町でござる。それにポケモンたちも沢山いて……賑やかで、楽しそうでござるな!」
 生まれて初めて足を踏み入れた都会町に、拙者は思わず立ち止まり感嘆の声を上げていた。辺境の地にある名もなき村にひっそりと暮らしていた拙者にとっては、この町で見るものすべてが新鮮であった。ついつい周囲をキョロキョロと見渡しては、その度に新しい発見をして気持ちはドンドン昂っていく。
「そこのゲッコウガのお兄ちゃん。いらっしゃーい! この町は始めてかい?」
「うおっ!? 驚いたでござる……恥ずかしながら、ついさっき来たばかりでござる」
 屋台で商売をしていたポケモンに突然声を掛けられ、思わず身体をビクッとしてしまう。この長くのびるベロと特徴的なお腹のギザギザ模様は――たしかカクレオンというポケモンでござったか。この町にいるポケモンは見知らぬ者ばかりではあったが、カクレオン一族は拙者の小さな村にもたまに行商で来ていたこともあって覚えていた。 ”世界のどこにでも、カクレオン一族は商売をしている” と拙者の村に来たカクレオンは語っていたが、実際に目の当たりにすると、世界がまた広がった気分になるでござるな。
「やっぱり! 何だかこの町に圧倒されている感じだったからねえ……どうしてこの町に来たんだい?」
「拙者……ずっと探検家になって活躍することを夢見ていたのでござる。ずっと親に反対されていたのでござるが、ようやく認めてもらったのでござる。この後早速、この町の探検隊ギルドに登録を済ませるのでござる」
「おおっ! そうなんだねえ……よし、今日はめでたい日だ! このオレンの実、サービスだから持っていきな!」
「本当でござるか!? ありがとうでござる!」
 ニコッとしてオレンの実を手渡してくれたカクレオンに、拙者の頬も思わず緩んでしまっていた。最初は少し都会の町に不安があったのでござるが、こうしたポケモンたちの優しい気持ちはどこに行っても変わらないものだと実感し、安心したでござる。


 名もなき小さな村で家族と平穏な日々を過ごしていた拙者は、ずっと探検隊のメンバーになって未知なる世界を巡ることを夢見ていた。そのために日々、村の近くでトレーニングも欠かさずに頑張ってきたのでござる。父と母は危ないからと、拙者が探検家となることに反対していたのでござるが、探検家のメンバーになるために毎日必死に鍛えてきた拙者の姿を見て、ついに納得して認めてくれたのでござる。
 ゲッコウガへと進化を遂げた次の日には、拙者は村を出た。この時は父も母も笑顔で、頑張っておいでと見送ってくれた。まだ小さな弟や妹も、お兄ちゃんファイト! と大きな声で応援してくれたのでござる。温かい家族の存在に、思わず感極まってしまったのでござるが、グッと堪えて拙者は家族に “絶対にビッグになって帰ってくる” と告げたのでござる。愛する家族のためにも探検家として大活躍し父と母を安心させて、弟や妹の憧れの存在になること。そしてお金も集めて、家族みんなを楽にさせてあげるのでござる。よし、頑張るでござ――!?


 目を閉じて立ち止まり、再び探検家としての決意を固めようとした瞬間――背後に凍てつくような気配を察した拙者は思わず震え上がり、ハッとして振り返る。しかし、そこには誰もおらず、気がつくとその気配も身体の悪寒もスッと消えてしまっていた。
 ……初めてのこと尽くしで、疲れていたのかもしれないでござるな。特別気に留めることもせず、拙者は再び歩き出した。目指すは、この町の探検隊ギルド。
 さあ――拙者の夢への一歩が、今ここから始まるのでござる!




===




 あの仔……最高だわ。
 無垢で、イケメンで、一生懸命で、家族想いで……そして、夢と希望に満ち溢れて輝いているあの瞳と表情が、素敵。
 あの仔を見ていると、あの仔を見ているとわたし……わたし…………






 ―― ゾ ク ゾ ク す る ――






雪原の氷塊たち
作:からとり





 一仕事終えたわたしは、広大な雪原のクレバス深奥にある住処へと戻った。両手に、ずっしりとした大きなお土産を抱きかかえて。
 ここまで奥底にある住処だ。わたしのこの安息の地は、今まで誰にも見つけられたことはない。辺り一面には、沢山の氷塊たちが並べられている。どれもこれも、ユキメノコであるわたしの冷気によって作り出したものだ。そして、今日もまた新たな氷塊が生まれた。穏やかな笑みを浮かべながらわたしは、そのお土産を床へと寝かした。
 つい先ほどまで、夢と希望に満ち溢れていたはずのゲッコウガだったモノは、既にただの大きな氷塊へと姿を変えていた。実に、呆気なかった。ちょっと声を掛けたら、すぐにわたしのことを信用して付いて来てくれて――ポケモンの気配がない場所まで連れ込みそのまま息を吹きかけ凍らせたのだ。わたしは改めて、氷塊と化したゲッコウガを眺める。氷の中に映るその目は、何が起こったのか理解できないといった表情で、大きく見開かれていた。そして鍛えられたはずのその両手も、白旗を上げたかの如く不格好に上げられたまま固まっていた。
 あの凛々しいゲッコウガの、あまりにもマヌケすぎる最後。その対比がまた、わたしの心の奥底をそそらせる。気がつくとわたしの頬は、既に紅潮していたようで下半身からも微かな熱気と昂ぶりを感じ取っていた。





 ――早速、使ってみよう

 わたしはゲッコウガであった氷塊を、熱を帯びた霊魂を使って溶かし始める。ただし、完全にその氷塊を溶かすつもりは毛頭ない。下半身、のみだ。わたしは溶けた氷から姿を現したゲッコウガのむっちりとした太ももを、スッと愛撫する。既にぬくもりは感じられず冷え切っていたが、それがまた心地良いもの。程なくして、わたしの指はゲッコウガのスリットへと潜り込む。内部のぷにぷにとした感触をじっくりと味わいながら、強弱をつけるように擦っていくと徐々に雄の象徴である肉棒が姿を現した。
 氷漬けのままの上半身は何ら変わることなく、ただただ無言で大きく目を見開いたままであるが、下半身の雄としての本能だけは残ったままの哀れな姿。わたしはその哀れな氷塊から姿を現した肉棒を、その手で包み込んでいく。先端の裏を揉んだり、円を描くように表面をなぞったりすると、段々とその肉棒はビクビクと反応し大きく膨れ上がってくる。そのタイミングを見計らいわたしは口を開けると、その雄の肉をガブっと咥えこむ。舐めるたびにまるでアイスキャンディーのような冷たく、ほんのりと甘い感触がわたしの口内に広がっていく。ただ、本物のアイスキャンディーとは違うのは、わたしの口の中でその肉棒がドクドクと唸りを上げ続けていることだ。その唸りは、必死に抗っているようにも――未知の快楽に溺れているようにも感じ取れた。
 そんな肉棒もわたしの舌遣いにとうとう耐えきれなくなったようで、わたしの口内で真っ白な精液を吐き出した。肉棒を口から離し、わたしはその精液を口内でこねくり回した後、ごっくんと飲み込んだ。これまでの氷塊と比べて……青臭さが薄くて、そこまで苦みもなく飲みやすい。都会の町に染まらず、自然の木の実を沢山食べてきたからだろうか。いずれにせよ、あの凛としたゲッコウガだったモノから放たれた精液という事実が、わたしの体を溶かしてしまうかと思う程の熱気を湧きたて、欲情をそそっていく。対して、氷塊の肉棒は徐々に力を失っていくかと思えたが――わたしが再び指でそれをすらりとなぞるだけで、再び膨張をし始めた。ただの氷の塊と姿を変えた後もこのゲッコウガは、雄としての、生物としての本能的な部分が残っていたのだろう。何とかその精を、雌の中へと注ぎ込みたいのだという想いが。わたしはかつての、無垢で一生懸命なゲッコウガの姿を思い返していた。昔のカッコいい姿と、今の変わり果てた姿が重ねる。何て可哀そう……そう思いながら、わたしの秘所からは興奮のあまり、ポタポタと滴が垂れ始めていた。


 もう、我慢できない――わたしは再びそり立った状態の肉棒へ秘所をあてがう。恐ろしいくらいすんなりと、肉棒はわたしの膣へと収まった。わたしの中は既に、あまりの感情の昂ぶりに蕩けきっていたのだ。
「あっ、ああん……」
 わたしと氷塊たちしかいない住処に、わたしの喘ぎが響き渡る。あんなに可愛い顔をしていたゲッコウガだったモノの肉棒は、若々しさ故の勢いがありわたしの中を快楽の炎に包み込む。身体が溶けていくような高揚感に支配されたわたしは、その快楽を搾り取るべく腰を激しく降り始める。相手はただの氷塊であり、いくらわたしが喘ぎ声を出しても激しく身体をくねらせても、声を発することはなく、マヌケな表情を浮かべたまま。だが確実にその肉棒だけは、わたしの声と膣にピクリと反応してくれる。確実に伝わる肉棒の鼓動が、さらにわたしの動きを加速させていくのだ。
「もう、もういっちゃ…………ひゃんっ!?」
 気がつくと、わたしは絶頂を迎え秘所から愛液をドバドバと噴き出していた。それに呼応するように肉棒からは再び精液が放たれたようで、わたしの中には熱く濃厚なものが注がれる。2回目の射精だというのに、1回目の時よりも勢いも量も多いようで――わたしの秘所からも、そして中の空洞からも、その白く粘り気のある液体が零れ落ちた。
 これまで味わった氷塊とは比較にならない程、全身がオーバーヒートで溶けてしまったかと思えるような快感と興奮の余韻にわたしは打ち震えていた。こんなに早く絶頂を迎えたことは初めてのことであったし、射精のタイミングも、精液の質も量も完ぺきだった。このゲッコウガだった氷塊との相性は抜群のようだ。無事わたしの膣にその精液を注ぎ込んだその肉棒は満足したかのように、急速に力を失いスリットへと収まっていった。


 もっと……もっと、精が欲しい……!
 未だに全身を快楽に支配されビクビクと痙攣するわたしは震えたまま、本能に従い霊能力を氷塊の肉棒へと注ぎ込んだ。無理矢理勃たされた肉棒は、抵抗するかのように左右に激しく揺れていたがそんなことは関係ない。わたしが満足するまでは、何回でも何回でも。この氷塊には付き合ってもらうんだから――









 はあ……最高だったわ、ありがとう――わたしのために氷塊になってくれて


 満足するまで肉棒から性を貪り取ったわたしは、恍惚とした表情を浮かべながらその氷塊に冷気を吹きかける。瞬く間に、その下半身は氷漬けとなり、ゲッコウガだったモノは全身を再び氷へと覆われる。ただ一つ、前と決定的に違うのは、スリットから飛び出ている膨張し切った肉棒が、氷の中に映っていることだ。
 腰を下ろして息もようやく落ち着き始めた頃――わたしは改めて自分の住処の中を見渡した。辺り一面には、わたしが生み出した沢山の氷塊が無造作に並べられている。これまでわたしは、沢山の若い雄ポケモンを、氷塊へと変えていき――そして行為へと及んだ。力強いドラゴンクローを無造作に繰り返していた暴君のガブリアス。何かに怯えるように常に身体を震わせていた臆病なレントラー。名探検家として名を挙げこれからの飛躍が期待されていた実力派のハッサム……記憶にある氷塊は、それくらい。他にも数えきれないくらいの氷の塊を生み出した気はするけど、既に脳内にはその存在はすっかり消えてしまっていた。それに、微かに覚えていた3体の氷塊も、今どこにそれがあるのか分からない。
 こんな行為を始めたきっかけは既に忘れてしまっていた。それでも最初の頃は氷漬けにした雄ポケモンを1体1体綺麗に、丁重に飾っていたことは覚えている。それでも、数を重ねていくに連れてわたしは恐ろしい現実を理解した。わたしは芸術作品として彼らを凍らせることに快感を覚えることはなく――ただ性欲を満たすだけの氷塊が欲しかっただけなのだと……もしかしたらこんな背徳的な行為を繰り返し続けたばかりに、わたしの感覚が麻痺してしまったのかも知れない。罪悪感に苛まれることも当時はあったはずだが、その記憶も曖昧なものだ。まあ、今となってはどうでもいいことだ……もう、わたしは性欲を満たすために若い雄を氷塊にし続けることしか、出来ないのだから。


 わたしは改めて、ゲッコウガだった氷塊を見つめていた。その表情は永遠に変わることなく、虚をつかれるかのように目を大きく見開いたままだ。
 それと同時に、氷塊と化す前のあの仔の姿を思い浮かべる。わたしの霊能力によって、あの仔の胸に秘めていた想いも感じ取っていた。


 初めて訪れた都会の町に、興奮した様子のあの仔の無垢な姿。
 カクレオンにオレンの実を貰い大喜びする、あの仔の純粋な姿。
 未知なる世界を夢見て探検家を目指して日々努力を惜しまなかったあの仔の一生懸命な姿。
 そして、親や弟妹のために頑張ろうとする、あの仔の家族想いな姿。


 夢と希望に満ち溢れて輝いていたはずの、あの仔の未来。
 それを奪ったのは、紛れもなくわたしだ。それも、歪んだ性欲を満たすため。ただ、それだけのために。
 ああ……ああっ…………わたし……わたし…………

































ノベルチェッカー
 
【原稿用紙(20×20行)】 18.4(枚)
【総文字数】 5325(字)
【行数】 129(行)
【台詞:地の文】 7:92(%)|377:4948(字)
【漢字:かな:カナ:他】 33:59:6:0(%)|1796:3174:335:20(字)



○あとがき

 希望に溢れた、性格良い若いイケメンポケモンを酷い目に合わせるのってゾクゾクしませんか?
 変態選手権に投稿した作品だったので、普段はあまり表に出さない個人的性癖を全開させてみました!
 文字数も短めで、本当に書きたいシーンだけを書いたって感じの作品でしたが……私も書きながらゾクゾクしたので楽しかったです。

 ただそんな中でも、ゲッコウガくんとユキメノコちゃん……初めて書いたのに、いきなり個人的な性癖全開の扱いをさせてしまったのが若干心残りでした。
 そんなこともあり、次の作品では純粋にカッコよい形で登場させてあげたいなと思い こちら を続けて書きました。
 2作続けて ゲッコウガ × ユキメノコ をメインで書きましたが、この2匹はどんなシチュエーションでも似合うなあと。個人的にも書いていて好きなCPになりました。


 仮面外すのが遅くなってしまいましたが……お読みいただきありがとうございました!
 



 感想など、何かありましたらお気軽にどうぞ。

コメントはありません。 雪原の氷塊たちコメントログ ?

お名前:

トップページ   編集 凍結 差分 バックアップ ファイル添付 複製 名前変更 再読み込み   新規作成 ページ一覧 ページ検索 最近更新されたページ   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2022-08-07 (日) 18:31:20
This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.