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表の俺と裏の私

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〜俺の俺と裏の私〜


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全ての生き物には表と裏の顔がある。
それはポケモンも例外ではない…。




「………朝か。」

外から差し込む細い光に、片目を瞑りながら気怠そうに一匹のポケモンが目を覚まし、大きな欠伸をした。
そして、入り口を覆う植物に手をかける。

此処はホウエン地方にある広大な森。
本来、《輪廻の森》と呼ばれるこの森だが、今ではその名を知る者は居らず、
ここに住むポケモンたちはかなりレベルが高い故に出会ったら生きて戻ってこれない事に加え、人間の感覚を狂わせる強力な磁場で二度と戻って来れない事から、

別名[自殺の森]

と云われ人間達から恐怖の対象となっていた。

そしてこの森の最奥部に、巨大な樹が有る。
神木程の大きな樹は樹洞が空いて家が建っていたおり、その中に1匹のポケモンが住んでいた。

先程、植物の蔦で作られたカーテンを開きながら欠伸をした
"エルレイド"だ。
これ程の巧妙な家を建てるには、人に教わらない限り不可能だが、
そうなるとこのエルレイドは
"人間のポケモン"だった事が伺える。
また、ポケモンには、種族名の他にニックネームと呼ばれる名前を人間につけて貰え、
彼にもニックネームがあるのだが…
彼はその名前が気に入らない。


何処か孤独を感じさせるこの森に捨てられたであろう彼は、
人間を信じる事が出来なくなっていた。

勿論、人間に貰った名前など、他のポケモン達に教えてはいない。
教える義理が無いのだ。
今となっては自分を捨てた人間の顔さえも幻だったかのように忘れてしまった。


そんな彼の生活を少し覗いてみよう……



尊敬の眼差しと軽蔑の自虐心 

 

「うん、前夜の嵐による被害は少ないみたいだな。」

森を散策しながら被害状況を確認していると、

「あぁ、いたいた。 探したよエルレイド、ちょっと手伝って貰いたい事があるんだが、いいか?」
そう言いながら貫禄のある紫色のポケモンが安堵の顔を見せて近づいてきた。

「あぁ、あんたか。 どうした?」

そう言うと俺達は、彼から詳しい内容を聞きつつ、森の中に有る小さな湖へと足を運ぶ。

「あちゃー、随分派手に壊れたな。」
周りを囲っていたいた岩が所々に飛び散り、今はただの大きな水溜りにしか見えない。
なるほど、ここだけ被害が大きいのか。
…うん、これなら多少時間は掛かるが何とかなりそうだ。
そう思いながら湖の水面を何気なく見つめる。
「直して、もらえないかな?」
そう言われて顔を上げると、彼が不安げな顔で俺を見ていた。

「お安い御用だよ。 俺の知る限りこの森の湖はここしかないし…ここの水が無くなったら皆んな困るでしょ、ニドキングおじさん?」
「'おじさん'は余計だ。 頼んだぞ。」
ニドキングはそう言うと、その場を立ち去った。
さて、取り掛かるかな!



「後はここをこうして…うん、直った。しかし、ここまで時間を取るとは、もう夕方か…
うーん、でも水嵩が少ないな、お! いい所に。 おーいマリルリ!」

「あれ? エルレイドさん、どうしたんですか?」
「実はね、この間嵐があっただろ? あれで湖が欠壊してしまってさ。 直したんだけど水嵩が減ってしまったから君に"ハイドロポンプ"で
水嵩を戻してほしいんだよ。」

「お任せ下さい! 他のポケモンなら断るけど、あなたの為なら喜んでやりますよ。」

そう言って彼女は、ハイドロポンプを湖に向かって打ち出し始めた。
うん、あの様子なら数分で基準値まで達しそうだ。
その間に俺は…



「…これで良しっと。 エルレイドさーん、終わりましたよ。」
「ありがとう。 はい、お礼のオボンの実。 子供達にあげて。」
「お礼なんていいのに、しかも五個も… ありがとうございます。」



これが彼の日常だった。
彼は、周りのポケモン達より知能が高い故、森の整備の他に怪我や、病気で動けないポケモン達の世話をしていた。
そのせいもあってか、ポケモン達は彼をとても尊敬していた。

こうして、何時もの日常は終わる筈だった。
ところが、その日は違っていた。
その夜、彼は眠れずに夜空を見上げていた。

彼には不満があった。 初めは僅かだった為気に留めていなかったが、その不満は日に日にます一方だった。

「本当に俺はこのままでいいのか…、何かが足りない。
毎日この森でポケモン達を助けながら何時ものように日々を過ごす。
確かに周りのポケモン達には尊敬され敬われている。
でも、やはり"何か"が足りない。」

もう、不満は限界だ。 だが彼は、不満の正体を突き止める事が出来無い。

「…悩んでも仕方ないな、今は寝よう。」

不安定な自分の感情に"催眠術"をかけ、床に就いた。



その不満は次の朝に、それも唐突にわかるのであった。


突如、森中が揺れる。
「な、なんだ? 」

マルマインが大爆発を起こしたかのような凄まじい爆音に目を覚ました彼は、胸騒ぎと不思議な高揚感を胸に音のした方へ走り出す。
暫くすると、二匹のポケモンが争っているのが見えたが、彼はとっさに草陰に身を隠す。

「これは…縄張り争いか!」
彼が目にしたのは二匹のポケモンによる縄張り争いだった。

お互いに響く咆哮、技と技とのぶつかり合い、 勝つか負けるかの死闘。
縄張り争いに、彼が止めることはなく、 ただ、ずっと観ていた。
いや、観ていたかったのだ。 この闘いを観ていると、身体が熱い感情で満たされ、支配され、心が躍る。

縄張り争いは数時間にも及んだ。
そして、二匹が闘っている最中、彼は気付いてしまう。

「そうか! 俺が感じてきた不満は"闘争心"なんだ。 だが、森のポケモンたちは俺を慕っている。 俺とバトルなんてしたいだろうか?
嫌だろうな… それに、俺だって森のポケモンたちを傷つけたくない。そうだ、人間の街へ行こう。 そこで暴れれば、必ず人間はポケモンを出してくるだろう…。」

こうして決意を灯した彼は、未だ興奮冷めやらない感情を胸に、遠く離れた人間の街へと足を運ぶ。



・・・・・




彼が街に着いた頃には既に日は落ち、夜空には美しい満月が辺りを照らし続けていた。

「お、エルレイドだ。 しかも色違い!?
トレーナーは…よし、野生だ。 ゲットするに越した事は無い!」

ポケモントレーナーと思わしき人間が機械をしまうと、腰のボールに手をかける。


エルレイドは野生ではめったにおらず、 ましてや色違いの彼を人間がを欲しがるのは無理もなかった。

街へ来て、いきなり闘う事になるとは思わなかった彼だが、

いずれこちらから仕掛けるつもりだったんだ、それが早まっただけ。
人間からは闘いの感情がある、好都合だ。
そう解釈し、人間が出してきたポケモンと闘う。

しかし、闘ううちに人間に対して恐れに似た感情を持ち始める。
捕まり、またあの地獄に等しい日々を過ごす事を、心の奥底で怖れたのかもしれない。
闘いの途中から彼は無意識のうちに行動していた。 まるで、自分の他の誰かがいるかのように…

「…はっ! 俺は一体何を…これは!!」
意識が戻った彼が見たのは、血だらけで肉塊と化している人間のポケモンに顔を青ざめて震えている人間、
そして、反り血を受けて真っ赤に染まる自分がいた。

彼には何が起こったのか判らなかった。

『もっと戦え! 切り刻め! 私は斬れるときの快感が欲しいんだ!!』

目の前にある肉塊を見ると、彼の中の何かが そう囁く。

その直後、《表》の彼が消え、《裏》の彼が現れた。

人間は、彼が見ているのに気付くと、 逃げようとする。
「ヒイィ! た、助けてくれぇ!!」

『煩い、お前は私の快楽の為に死ぬんだ、感謝しろ!』
満身創痍の人間にもはや逃げる気力は残っておらず、すぐに彼に捕まった。
そのまま絶望に陥っている人間を残酷なまでに切り刻む。

《ザシュ! ブシャ!》という淡麗な音を奏で
いきよいよく噴き出す真紅の血を浴びながら彼は思った、
《私が求めているのはこれだ…!》と。

こうして、陽が昇る内は《表》の彼がこの街の人気のない路地裏に住み、
森で行ってきたように過ごす。

そして、夜になると《裏》の彼が人間を切り刻む。

居なくなった彼の安否を心配する森のポケモン達をよそに彼が
この様な残酷な事をしているとは誰も知らない。

……もう、後戻りは出来ない…


〝闘争心″という裏の自分に憑りつかれた彼は、今夜も彼は人間を切り刻みにいく… 快感を求めて…。




それから月日が経ち………




愛反する感情と幼き記憶 


ある日の夕刻頃、エルレイドはある人間を捜す為に情報を探っていた。
そこに居合わせた酒場の男達に彼は聞き耳を立てる。

「なぁ知ってるか?」
「ん? 何をだよ」
「"残虐な紅夜"って奴を」
「残虐な紅夜? 知らねぇな」
「なんでも最近、夜にだけ現れて、人やポケモンを襲うらしい。
そんで、奴をを見たものは全て殺されるから、色違いのエルレイドって事以外、誰も素性が分からないんだと。
んで、周りがその血しぶきで紅く染まるからそう呼ばれるんだとよ。」
「ヒエー、おっかねぇ。 でもよぉ、それなら簡単に捕まりそうだが…」
「どうやら奴は、普段は気配を消していて、近くに居ても気付け無いらしい。
まー心配すんなって。 いざとなったらこいつで返り討ちにしてみせらぁ」
そういって、男は腰に掛けてあるモンスターボールを手に取り、掲げる。
「そういやァ、おめぇはチャンピオンにも勝ったんだったな。」
「「はっはっは」」

彼は、男達の笑い声に怒りを覚えつつもその場を後にした。

いつしか彼は、“残虐な紅夜”と呼ばれ、この街の人間達から
-恐怖の対象ー
になっていた。そして彼は二つの目的を持っていた。
一つは自分の快楽の為、人間を切り刻むこと。
もう一つは、自分を捨てた人間を殺すこと。

朧げな記憶からは自分を捨てた人間の顔すら記憶から霞んでしまい、うまく思い出せない。

だから、自身の快楽も含め、僅かな記憶にある人間と似た顔を手当たり次第襲っていた。


…次は奴だ!!

「うわ! こいつが噂の残虐な紅夜!? やめ…ぎゃあ!!」

ザシュ! ブシャァ! と儚くも美しい音色に優越感を覚えると共に、虚しさを感じる彼。
『…こいつも違ったか。』
そう言いながら、彼はその場を立ち去ろうとした。

「よくもマスターを! 許 さ な い !!」

トレーナーを殺され、絶望と悲しみに囚われたポケモンが彼に襲いかかる。
『お前もかわいそうな奴だな。 私に殺意を向けなければ、死なずに済んだものを。』

容易く相手の背後を取り…
「な… ギヤアァァァ!!」
ザシュン と音を立てて飛び散る真紅の血が風で霧状に舞い、彼の身体に染みていく。
『気持ちいいな。 …でも、こいつじゃない。 いったい、あいつは何処にいるんだ?』

全身血に塗れ、紅く染まった彼は、人間に捨てられた当時の事を思い出す。

そして、無意識に語り出した。

『…私は、あるトレーナーの元に産まれた。
初めは優しく接してくれた。 でも、ある日を境に暴力に変わった。
あいつが好きだった。 だからどんなに暴力をされようと我慢した。
いつか、以前の優しいあいつに戻ってくれると信じていたから。
それしかやり方を知らなかったから…
でも、そんな私の心を踏みにじった。
そして、ある時私はあの森に捨てられた…』

ーお前、もう要らねぇや。 とっとと消えろ、クズが!ー

『そうだ、その言葉を思い出す度に殺意が沸き立つんだ!
…捨てられた当初は泣いてばかりいた。
なんで捨てたの? あんなに可愛がってくれたのに、って。 森で生きる為、闘ううちに私は強くなっていった。
それと同時に悲しみは怒りと憎悪に変わっていった。
しかし、それは時間が経つと共に薄れていった…』

ゆっくりと彼は、血だまりの中でピクリともしない人間に目を向ける。
それと同時に、幼い彼を虐待する男が脳裏に浮ぶ。

『でも! 人間を切り刻む内にどうしてもあいつを思い出す。
あいつを切り刻たい! あいつを亡き者にしたい!

私はあいつを許さない、必ず捜しだして…


『私は、あいつを殺す!!』


エルレイドの一際強く放った言葉と共に、悪夢の夜が更けていった。
その叫びは、悲壮の叫びのようにもみえた。



表の俺と裏の私 




そのまま数日が経ったある日の夕刻、表のエルレイドは悩んでいた。


「俺には、夜の記憶が無い… 夜の俺は何をしているのだろう?」

夜の始まりを告げる紅に彼は、無気力な目で問う。

『それは闘争心という私が居るからだ。』
彼の頭の中で、裏の自分が話しかける。

「お前は、裏の俺…なのか?」

表の彼の問いを無視しながら、悪魔の囁きとも取れる闘争心は話を続ける。
『全てを私に捧げろ。 そうすれば、お前は楽になれる。』


「止め…ろ、俺は…自分を…失いたくな…い」
突如、凄まじい眠気に襲われる表の彼だが、自分を失わまいと抵抗する。
本当は気付いていた、夜に自分が何をしているかを。

そのまま表の彼は、完全に裏の自分に意識を奪われた。
「やっと表に出れた。 さあ! 血濡れた殺戮ショーの始まりだ!!」

この日を境に、残虐な紅夜は歪み出した。

「う… 色違いエルレイド… こいつが噂の残虐な紅夜…」
「逝ったか。 やはりこいつでもない、本当にあいつはこの世界に存在しているのか?」
全身血まみれで動かない人間を尻目に、立ち去ろうとした。

「あの男の居場所が知りたいですか?」
不意に後ろから威圧感を感じ、彼は血に染まった腕の肘刀を構える。
「…まだ生き残りがいたか、見てしまった以上、人間は全て殺す!」
そう言いながら振り向いた彼だったがーー
「"あの男の居場所が知りたいですか"と聞いているのです。」

ゾクリと全身が凍りつく。
今まで感じたことの無い、

ーー恐怖ーー

の感情が彼を襲う。

なんだこいつ、今まで殺してきた奴らと明らかに違う。 俺が人間如きに怖れるというのか!
「もう一度言います。 男の居場所を知りたいですか?」

「あ、あぁ。 知りたい。 そして、あいつを殺す。」
だめだ、体が動かない、この男には…勝てない。

「わかりました。 君にはその権利があります。 ですが、君は人やポケモンを殺し過ぎている、それなりの報いは受けてもらいますよ。
……トウカの森最深部に今、彼はいます。」
その言葉と同時に、男は消えた。
男が消えた後、彼はへなへなとその場に座りこんだ。

「・・・はっ! ヤバいもう朝日が昇りかけてる」
あれから少しばかり眠ってしまったようだ。
いくら強い彼でも、数に敵わないのは本能から理解出来る。
早く逃げなければ、人間共から袋叩きにされる。

「確か、あの男はトウカの森にあいつがいるといったな。 行こう。そして、あいつを殺す!」
決意を固めた彼は、男との霞んだ記憶とトウカの森のキーワードを頼りに"テレポート"でいっきに翔ぶ。
そして・・・

翔んだ先は周りが開けていて、中央に苔の生えた石が見えた。
「これは…あいつの墓!? あれ? 墓石の隙間に何か挟まっている…」
不思議に思いつつ、挟まっている物を引っ張る

…手紙だ。





ーブレイブへー

この手紙を読んでいるということは、もう俺はこの世にはいないだろう。
あの時、小さなラルトスだったお前を虐待したうえ、あんな言葉で捨ててゴメン。
暴力を振るえばお前は出て行くと思った。
でも、お前はそうしなかった…
あの時、現代医療じゃ治せない病気を患っていたんだ。
言ったら間違いなくお前もついてきただろうこれしか思いつかなかった。
先に旅立つ俺を許してくれ。 本当に、ゴメンな


ーー優






さらに、手紙には一枚の写真が入っていた。
ラルトスだった頃の幼い自分と、男とのツーショットが写っており、
どちらも笑顔でピースをしている。


「そう、だったのか……」
写真を見つめ、幼き日の自分と男、"優"との生活を思い出す。

朧げだった記憶が明確になった時、彼から大粒の涙が流れる。
「うぁ、ウアァァァア!!」
この涙は、男を殺せなかった敗北感では無い。 ただ、耐えがたい悲しみの感情が彼の心を掻き乱していた。
さらに、彼の涙をかき消すかの様に静かに雨が降り出した。
ほんのり温かく優しい雨は、彼の闇を、悲しみを慰めてくれるかのようだった。
妙に明るい森の中で、彼の声と雨音だけが強く響いていた。

暫くして・・・
癒える事の亡い涙を拭った彼が森を出ると、入り口にあの男が立っていた。
「どうです? 気は済みましたか。」

「私は、いや俺はこれからどうすればいい?
俺がやってきたことは…大罪だ。 俺を、殺すのか…?」

今の裏の彼の心情は非情に不安定なものだ。
ただ、今の自分がこの世界に居てはならない者だとは分かる。
分かるが…認めたくない。
「いいえ、君は殺しません。 言ったはずですよ、それなりの報いは受けてもらう、と。 それに、表の君に罪は有りませんから。」

「じゃあ、俺はどうすればいいんだよ!!」
「其れは、君が決めることです。」
「おい! 待ってくれ‼︎ …消えた。」




残虐な紅夜ーブレイブー 



それから暫く考えていた彼だったが、彼は大罪を犯した身。
人を救うなど到底出来ずーー

「ま、待ってくれ。 話し合おう…ギャア!!」
「五月蝿い、お前は俺に切る快楽と血飛沫をくれるだけでいい」
〔暗い…怖い…苦しい…〕

「は、はははは!! そうだ! 俺にもっと快楽を! 血飛沫を!!!」
〔哀しい。 誰か…助けて…〕

あれから彼は、相変わらず夜に姿を現し、人間やポケモンを切り刻む。 ただ快楽の為だけではなく、自分自身の存在を世間に知らせるため。
ただ一つ言える事は、この街に留まらず、世界各地を転々として世間から"悪人"と呼ばれる者だけを始末している事。

自分と同じ末路に入る事が無いように………

時折聴こえる悲痛の叫びは
表の彼なのか、それとも・・・・・・?


「俺は残虐の紅夜"ブレイブ"! 世界の闇だ!!」
〔心が……痛い…俺が、私が消えて逝く…助けてよ………優…〕

そして、今夜も獲物を求めて彼は残虐な紅夜に舞う。
未だ闇を見続ける彼に、救いの手など届かない……






〜Fin〜




ー後書きー

この作品は、私が何もかもが嫌になった時に思いついたもので、
私が2010年頃に書いた私の処女作です。
なので、少し読みにくい箇所も有るかと思いますが、少しでも楽しんで頂けたのなら幸いです。

因みに【優】という字には、相手の苦しみや憂いに寄り添うという意味が有ります。


最後に、此処まで読んで頂き、ありがとうございます。

※2010年3月30日に完結
※2014年12月25日にリメイク(再完結)
※表の俺と裏の私@旧コメントを削除(コメント欄に移行致しました)
※2015年6月18日にLリメイク

最新の5件を表示しています。 コメントページを参照

  • 初めまして!まだまだ未熟なスペードでと申します。
    多少短いですが、解りやすくそして描写が非常に上手い!
    …最近駄目駄目な私と違って初作品でこれ程とは(汗)
    これからも期待しています。お互いに頑張っていきましょう!
    ――スペード ? 2011-01-14 (金) 20:06:15
  • スペード様。
    まず初めに、ここまでの数年間コメントせずに申し訳ありませんでした。
    今更なんだとは思いますが、やはり私の心が許してくれませんでした。
    また、高評価誠にありがとうございます。 大変嬉しいです。
    起承転結を心に私も頑張ります。
    コメントありがとうございますm(_ _)m
    あなた様の復帰を気長に待っています!
    ―― 2015-06-18 (木) 21:54:41
  • ちょっと増えましたね。
    ちょっとずつ深まっていって楽しいです。
    愛反するはわざと……?
    ―― 2015-06-18 (木) 23:34:18
  • ちょっと増えましたね。
    ちょっとずつ深まっていって楽しいです。
    愛反するはわざと……?
    ―― 2015-06-18 (木) 23:34:45
  • 名無し様、コメントありがとうございます。
    はい。
    表の彼の"皆んなを助けたい"と思う意思に反して
    真逆の行動をとる
    彼は、歪んだ愛からくるものだと思い、"愛反する"という形で表現してみました。

    こんな作品で楽しんで頂けたら嬉しいです。
    ―― 2015-06-19 (金) 12:48:05
お名前:

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Last-modified: 2015-06-18 (木) 11:54:17
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