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無人島 金色の炎熱

/無人島 金色の炎熱

無人島 

      ~金色の炎熱~ 


    byパウス



無人島の第四作目。
完全に僕の妄想で作られた、無人島のエロシーン補充のためのような作品ですが、どうぞ見ていってください。



強姦 が苦手な方は、見ないことをオススメします。




「な……何をする気です………か?」
薄暗い洞窟の中。黒い天井の下、緑の草の寝床の上に、グリンは仰向けに寝かされていた。
上に乗っかっている金色の身体、鮮やかに赤く光る眼―――キュウコンはグリンにゆっくりと顔を寄せ、怪しく、また妖しく呟く。
「世の中にはきちんとしたルールってもんがあるのよ。それも判らない仔には……お仕置きが必要でしょ?」
異常なまでに静かなその声に、グリンは明徹な恐怖を感じずにはいられなくなってしまった。



――――そもそも、何でこんなことになってるんだっけ……?



                                         *



――――――――約一時間前



またいつもの様に荒々しくトパーズに起こされてしまったグリンは、面倒なことに今日は食料調達の当番であった。
朝はいつも不機嫌なトパーズに、尻を蹴り飛ばされるように住処から追い出されたグリンは、渋々ながら周りに広がる森林の中へ駆け込んでいく。
「全く……、これじゃあ僕がお手伝いみたいになってるよなぁ………」
元々グリンのお手伝いとして(半ば無理矢理)同居し始めたトパーズは、現在となっては口うるさい雌とグリンはイメージしてしまうようになった。
だが、彼女の可愛い容姿から極々稀に繰り出される笑顔に、何でも許せてしまうような錯覚に陥られるのだ。
―――本当に極々稀に、だけどね。



人間が居ないこの無人島にはたくさんのポケモン達が暮らしており、勿論皆自給自足で生活している。故にたくさん生る木の実などの食料もどんどん採られてしまい、朝の食料調達も楽ではなかった。
今思うと、朝早くにあんな荒々しくしてまでトパーズが起こそうとするのは、時間が経てばもっと調達が困難になると考えているからなのかもしれない。
トパーズの意外と家庭的な面はそんなところでも役に立っているのだろうか。



グリンが思うトパーズの考えを裏付けるように、朝早くに起きることが出来なかったグリンの食料調達は困難な仕事となっていた。
上を見上げても、深緑の木の葉に、その隙間から覗く空の鮮やかな青色が見えるだけで、そこにいつもの美味しそうな赤、黄などの色とりどりの木の実の姿は殆ど見当たらない。
「………ふぅ」
八割方ため息な息を吐いて、グリンはその場に座り込む。採れた食料は今のところたった木の実三個だ。
「どうしよう……。こんなんで帰ったらトパーズに何て言われるか…」
これは帰りを待っている者がトパーズだからなどは問題ではなく、例えグリンであっても、帰ってきた者がたった三個の――しかも一個一口に収まってしまう程度の大きさの――木の実しかもっていなかったらどう思うか。



慌ててグリンは上を見上げるが、やはりそこに木の実はない。
今度は逆に地面を見下ろすと、なんと美味しそうなピンク色の木の実が一個転がっているではないか。
「おっ、ラッキー!」
グリンは嬉しそうにその実を拾うと、また違った種類の実が前方に転がっていることに気が付いた。
よく見てみると実は列を成して転がっており、眼で辿っていくと、それはすぐそばにあった崖の下にぽっかりと開いた洞窟の中に辿りついた。
転がっている実を一つ残さず拾い集めながらその洞窟へと歩み寄っていくグリン。
「……………気配がないな………誰も居ないのかな……?」
野生界の中で自然と研ぎ澄まされていた野生の気配察知能力をグリンは駆使し、ゆっくりとその洞窟の中のほうへと歩を進める。
中にも木の実は一列に転がっており、最も奥まで入ったところで、グリンは眼を輝かせた。
「うわぁ……凄いなぁ…」
山のように積み上げられた木の実が最深部を陣取っていた。さっきから転がっていた木の実達は、これを集めた者がここまで運んでくる途中で落としていった物だろう。



グリンはこの光景を目の当たりにし、心の中で小悪魔の囁きに耳を貸してしまう。
―――誰も居ないなら、少しだけ貰っちゃえ。
グリンはその山を崩さないよう、慎重に一個、二個と木の実を背中に乗せていく。
盗る度に「まだ大丈夫」と悪魔が囁くので、一、二個のはずが六個も盗ってしまった。
「流石にこれ以上はまずいかな……」
グリンはようやく悪魔の囁きを制し、即座に洞窟の外へを駆け出した。―――だが、外へと抜け出す前に、一つの影と衝突してしまう。
「痛っ!」
弾き飛ばされたのは突っ込んだほうのグリンで、一方のぶつかられた者――キュウコンは微動だにしなかった。
冷徹な眼で見下ろされたグリンは、さっきまで自分がやっていたことを全て見られていたということを理解するのにそう時間はかからなかった。
「君ぃ、なぁにしてるのかなぁ?こんなところで。」
声から察するにキュウコンは20代半ばから30歳の間辺りの雌で、やはり全てを見ていたに違いなかった。
「なにしてるのかな、って聞いてるんだけどなぁ?」
優しそうな目の奥に隠された怒火にグリンは圧倒され、床に頭をこすり付ける。
「ご、ごめんなさい!その……今日は不猟だったものですから、つい……」



暫く何も言わないキュウコンに、更に不安になったグリンは顔を上げた。
するとキュウコンは額に前足を当て、「うーん……」と小さく唸りながら何か考えている。何を考えているのかと首を捻ると、キュウコンは頭の上に豆電球を光らせた。
思い立ったようにキュウコンはグリンの方を見ると、グリンに驚く暇も与えず一気に飛び掛った。



                                         *



それで、今グリンはこんなピンチの状況に陥っているわけだ。
元々非力なグリンに、キュウコンの体重を乗っけた両前後の足を退ける力などあるはずもなかった。
「本来だったら、気絶させて川にでも放り込んであげたいんだけど………」
グリンは、洞窟の壁に負けないほど顔が青ざめていった。
グリンは炎をその身に宿す炎タイプ。川なんかに放り込まれたら一瞬にして体温を奪われ、どうなってしまうか分からない。
最悪の場合、命を落とす事だってありえる。
「君、今何歳?」
「……じ、18歳……です……」
「18歳かぁ………。その割には童顔だねぇ、君。」
そう囁くキュウコンの顔からは、次第に怒りの色が消えていくのが窺えた。そのことにグリンは安心するが、だからといってこの窮地が治まるわけでもない。



暫く見回すようにグリンを見下ろしていたキュウコンが、やがてニヤリと笑ってグリンに顔を近づけていく。
「流石に川に放り込むのはかわいそうかな。そんなことされちゃあ、君死んじゃうでしょ?」
グリンは、これはチャンスと何度も激しく首を上下に振った。
「でも、そ・の・か・わ・り………ふふっ…」
何を笑うかこの女と思いきや、キュウコンはなんの躊躇いも無しにグリンの頬に口元を寄せると、まるで夏の日差しの如く熱い舌でペロリと大きく舐め上げた。
「ひぁ!?」
「何にも罰を与えないっていうのはよくないよね?だからせめて私の捌け口くらいにはなってもらうよ?」
耳元で囁かれるキュウコンの声は楽しそうで既に興奮しており、甘くて熱い吐息がグリンの耳に吹きかかる。
命の危険は免れたものの、これは相当な精神的苦痛になることを、グリンは覚悟せざるを得なかった。



                                         *



何をされるか分からない――大体の予想は付くが――、そんな中で、キュウコンは顔の位置を、グリンの真正面に移動させた。
「手始めに……」
まるで品定めをするかのようにキュウコンはグリンの顔を見つめる。そんな状況のグリンは、元々赤い顔を更に赤らめた。
やがてキュウコンはグリンの頬に前足を添えると、キュウコンは更に顔を近づけ、口と口とが触れ合いそうなところまで来ると、にこりと笑って口を開いた。
「んーー………君、キスってしたことある?」
――――――はっ?
何を言うかこの淫乱女、と内心毒突くと、キュウコンは更に続ける。
「いやっ、初めてだったら奪うのも可哀想かなー……って思って。で、どうなの?」
これはグリンにとって、以外にも苦渋の選択だった。さっきまで暗闇でよく見えなかったが、このキュウコン、シディアに勝るとも劣らないほど妖艶な容姿なのだ。
実際はキスなどしたことはないが、ここで「したことある」などと一言でも言えば、間違いなく唇を奪われるだろう。
正直、グリンはこんな綺麗な雌に唇を奪われることは嫌ではなかった。だが、心のどこかで引っかかるものがあることにグリンは目を逸らせない。
それはやはり『初めて』故の抵抗心か、それとも――――
それとも……なんだろう?――解らないが、しかし、それがグリンを踏みとどまらせた。



「し、したことない…です……」
搾り出すようにしてようやく出したグリンの声に、キュウコンは明らかな不満顔を見せる。
「なぁんだ……したことないんだ…。…………しょうがないね、私、そこまで鬼畜じゃないから。」
キュウコンが顔を離したことに、グリンはほっと一息ついた。だが、キュウコンの目線は更にとんでもない部分へと向けられる。
そこはグリンの股の部分で、仰向けに押し倒されたことにより、グリンの雄がむき出しになって、しかも普段では見られないほどに膨張していた。
キュウコンはニヤリと不気味な笑みを浮かべ、また視線をグリンの顔に戻す。
「まだ何もしてないのに………あっ、ほっぺた舐めたっけ。でもそれだけでここまでなるなんて、よっぽど溜まってたみたいだね。」
グリンは、赤に映える夕日にも負けないほど顔を真っ赤に染め、キュウコンから目を逸らした。全く抵抗になっていないが、これが今のグリンに出来る唯一の抵抗である。
「可愛い子だねぇ、君。別に隠す事でもないんじゃない?欲なんて、生きてれば延々と溜まり続けるんだから。」
キュウコンの言う事は否定出来ない。欲は生きている限り溜まり続ける、だからこのキュウコンもグリンをこんな状況まで追い込んでいるのだから。



まるで痛いものが来るのを知っていて待たされているように、やるなら早くやってくれ、とグリンは心の底から願う。
そんな願いとは裏腹にキュウコンは雄のモノには触れず、珍しいものを観るかのようにそれを凝視し続けた。
「君、もしかしてさぁ………」
―――まだ何か?
精神的に追い込まれかけているグリンはうんざりとした。このキュウコンはなにかと歯痒過ぎる。
「女の子と同居とかしてる?」
キュウコンにズバリと図星を突かれ、こんな状況でなければ間違いなくグリンは声を上げていた。「何で解るの!?」と。
口には出さなかったものの、顔に出ていたらしく、キュウコンは口を押さえて笑った。
「図星みたいだね。じゃあさ、その子のこと………もしかして気にしてるでしょ。異性として。」
口に水を含んでいたとしたら、グリンは間違いなく吹き出していた。その様子を見下ろしていたキュウコンは、更に口を強く押さえる。
「これも図星かな?」



グリン自信はそのことが図星なのか、そうじゃないのかさえ解らなかった。そういえば、一度としてトパーズをそういう気持ちで見たことがない。
最初は『お手伝い』。それからだんだんとトパーズと一緒に暮らすことが当たり前になっていた。
思わぬところでグリンは自分の心中の疑問に気付かされる。だが、この答えはまだ出そうになかった。



「やっぱりそうかぁ……。それだったら欲も溜まるよねぇ。」
これには全面的に否定だった。トパーズに対してどう思っているかは定かではないが、グリンは一度としてトパーズをそういう目で見たことはない。
一度夢でトパーズに襲われたこともあったが、それは所詮夢の話だ。
「まっ、どうでもいいけど。それじゃあ始めようか。ここまで焦らされて、もう君の身体もその気になったでしょ?」
キュウコンはグリンのモノにそっと前足で触れた。それだけでグリンの身体はピクリと跳ね、モノは更に体積と硬度を増していく。



ほんの少しキュウコンに触れられただけでこうなるということは、やはり自分に欲が溜まっていたということを裏付けており、グリンは何とも情けない気持ちになった。




                                         *


キュウコンはその艶めかしい瞳で、先端、裏側、根本の部分を物珍しそうに見まわし、グリンは恥ずかしさを隠せなかった。
あまりにも凝視するので、恥ずかしさを堪えるように顔を前足で覆い隠そうとすると、キュウコンはモノを急に強く握りだした。
そのせいでグリンの動きが止まり、その隙を突いて瞬時にキュウコン属の特徴――金色の九本の尾を操り、そのうちの二本がグリンの前足に巻きついた。
「こら、顔隠さないの。君の表情が見えなきゃ、弄りがいがないでしょ。」
そんなこと知ったこっちゃない。―――のだがこのキュウコンの力は意外にも強く、グリンの前足はたった二本の尻尾によって封じられてしまう。
両前足を降ろさせて固定し、グリンの顔が露わになったところでキュウコンはモノに顔を近づけていった。
そしてキュウコンの口から小さい舌が顔をのぞかせ―――
「ぁうっっ!!」
グリンのモノをくすぐり、舐めまわし、快楽の刺激を送っていく。畜生、舌は味を感じるためだけのものだと思っていたのに。
「んっ…いい声。喘いだ時の顔も可愛いし、ますます弄りがいが出てきたね……。」

モノを舌で舐めまわすだけでは物足りなさを感じたキュウコンは、モノの上で大きく口を開き、上から顔を覆いかぶせるようにモノを口に含み始めた。
キュウコンの口内の熱さと湿り気、そして舌のくすぐり、そしてなにより、キュウコンがモノを咥え込んでいる妖艶かつ淫らな光景が、グリンの興奮感を無尽蔵に膨らましていく。
モノを奥まで咥え込み、顔ごと口を上に動かしてはまた咥え込むの上下運動が、秒刻みで速度を増していった。
「ぐっ……うぅぅ…………あっ!……ふうぅっっ……!」
無限に加速し続けるような勢いのキュウコンの上下運動に、グリンは喘ぎ声と表情が情けなくなっていくのを防ぎようがなくなっていった。
防ぎようがなくなったが故にキュウコンもまたグリンを刺激し続け、自分にされるがままの雄を見て優越感に浸っていく。
そして膨らみ続ける優越感と可虐を欲する心が、グリンを更に追い詰める行動へと発展させた。

キュウコンの口からグリンは解放され、快楽の余韻に浸る間もなくキュウコンが次の行動へと移っていた。
尻尾によって封じられた前足、更にキュウコンのもう二本の尻尾によって後足の動きまでもが封印されてしまう。
九本の尻尾は暗い洞窟内にも関わらず金色の光を放つ。グリンは初めて金色という色に吸い込まれそうになった。
さらに一本の尻尾がモノに巻きつき、これで準備は完了、という風にキュウコンはグリンの上に跨った。
顔をグリンにずいっ、と近づけ、妖しく悪魔の笑みを浮かべる。
グリンがキュウコンの顔に気を取られている間に、彼女のモノに巻きついた尻尾は静かに動き始めた。

                                         *

「あっ……ふわぁぁ!!」
それが動き始めたことに気付くのに時間は要らなかった。キュウコンの九本の尻尾のうちの一本が、凄まじい速さで上下に往復していく。
しかもかなり締め付けが強く、この状況でなかったなら痛いほどだろうとグリンは思った。
「かぁわいい………」
自分の下で雄を弄り倒し、その顔、声、息遣いで更にキュウコンは興奮していく。この女、とんでもないサディストだ。
キュウコンはグリンに一息つく間すら与えない。それは、思ったよりも早くグリンを絶頂に導くことになった。
「うぁっ!あああああぁぁっっ!!」
迫りくる快楽の波がグリンの抑制を飲み込んでいく。モノからは白い精が放たれ、キュウコンの尻尾を白く染色した。
だがキュウコンはそんなことは気にしない。快楽に飲み込まれたグリンを見て、かつてない優越感に浸っていた。
表情は恍惚とし、息は更に荒くなり、顔は真っ赤に染まっていく。

絶頂を通り過ごし、グリンは一気に倦怠感に襲われた。
だがキュウコンに、他の雌に自分のこんな姿を見られていることに恥ずかしさを感じるよりも興奮が上回り、一度萎んだモノがまた復活する。
「ん?…はは、やっぱりまだまだ溜まってるみたいだね。それじゃあ……」
キュウコンは薄ら笑みを浮かべると、すでに天井を指すほど硬直したモノを前足で握った。
そのまま自分の体の位置を、グリンを後ろ足で跨ぐことでグリンの上に移動させた。
グリンのモノと自分の秘部の位置を確認し、お互いに一直線上になるよう調節し始めた。
―――――こいつ、ヤル気だ!!
「ちょっと!!な、何でそこまでやるの!!」
疲労のせいで重くなった上半身を何とか起こし、グリンは目を皿のようにしながらキュウコンの体を押さえた。
すると、見る見るうちにキュウコンの表情が不快感で険しくなっていく。
急に冷酷にかわった目に射抜かれたグリンは、まるで蛇に睨まれた蛙のように体が硬直し、まるでそこだけ時間が止まったかのようになった。
「……君、そんな事言える立場?君がしたことは立派な罪に問われるような行動なんだよ?
私言ったよねぇ……。『本来なら、気絶させて川にでも放り込んであげたい』って。そっちの方をして欲しい?
…嫌だよねぇ。炎タイプの君がそんなことされたら………死んじゃうからねぇ。私はどっちでもいいんだよ?今からそっちの方の罰に切り替えても……」
グリンはかつてない恐怖を感じた。自分の命が握られているような感覚。少し力を込めれば、簡単に握りつぶされてしまう。
今、まさにそのような状況だと、グリンは今更になって深く感じさせられた。

グリンは無言のまま、また仰向けに横になった。――――もう好きにしろ。命の方が大事だ。
素直なグリンの行動に、キュウコンの表情は笑顔に戻っていく。
「あっはは、ごめんごめん、少し言い過ぎちゃったかな。でもねぇ、自分の立場は分かってほしかったからついね。」
キュウコンの機嫌が元にもどったことで安心してしまったことに、グリンはつくづく自分が情けないと思った。
そんなグリンをよそに、キュウコンは体の位置を調節し終えたようだ。
「んじゃ、いただいちゃおっかな。」
そう言って一度満面の笑みになった後、キュウコンの腰は徐々に降下し始める。
初めてのキスは奪わなかったくせに、こっちの初めては奪うのか。とグリンは無性に舌打ちがしたい気分に駆られたが、実際は初めてではない。
これはグリン自身は知らないことだが、もうすでにトパースの親友―――シディアにグリンは『初めて』を奪われているのだ。


                                         *

犯す側と犯される側とでは、精神的な疲労度が全然違う。キュウコンは実に楽しそうに笑っているが、グリンの表情にはすでに余裕がなかった。
「ふふふ、まさかここまでやる気になると思わなかったなぁ。なんだろうね。生き物の性っていうか、中途半端ってのは嫌なんだよね。」
そう言い終えた頃には、グリンのモノがキュウコンの秘部に宛がわれていた。
「んっ…………」
いつ中に引き込まれるか分からない焦りと歯がゆさに、グリンは思わず目を瞑る。その隙に、キュウコンの九尾はグリンの体に巻きついて、その場に固定させた。
「大丈夫だよ。優しくしてあげるからさ………。……んじゃ、いくよぉ…………っ!」
ヌプリとしたやわらかい感触と共に、熱いとも思えるほどの熱の中にモノが引き込まれていく。秘部内の肉壁が吸着し、きつくモノを締め上げているのだが、先ほどの戯れで興奮したキュウコンにはそんなの関係ない。
遠慮なしにぐいぐいと腰を沈められ、愛液が潤滑油となって異常なまでにすんなりと中に入っていった。
次にグリンが目を開いたのは、目の前には金色に光る毛に覆われた秘部に、自分の雄がきっちりと収納されてしまった瞬間だった。

「いいねぇ、なかなか………。久し振りだなぁ、この感じ……」
あそこまで一気に入れたというのに、キュウコンは全く苦な表情は見せない。寧ろ恍惚とした表情で、暗闇に覆い尽くされた天井を見上げていた。
モノが中に入った快感の名残を暫く堪能した後、キュウコンはグリンの顔に目を向けて、腰を少しだけ浮かせた。
「全部……入っちゃったよ。………どう?気持ちいいかな?」
ほんの少し、動かれただけでグリンの絶頂への道のりは短くなっていった。最早声も出せないほど、グリンは快楽に襲われていた。
「……………出そうになったら…言ってね?………我慢、しちゃダメだよ?」
身に快楽を受け入れただけで、キュウコンの一言一言が驚くほど艶めかしくなっていてグリンは心臓が高鳴った。
目の前に雌に犯されているという興奮もあるだろうが、キュウコンの魅力は何者をも凌駕してるような気がする。グリンはキュウコンから目を逸らすのに苦労した。

そんな赤子のようなグリンを嬌笑で見下ろしながら、キュウコンはゆっくりと腰を上下に動かしていく。
最初はゆっくりと、徐々にスピードを上げていって―――最大のスピードに達するまでに、グリンが果ててしまいそうだった。
キュウコンが腰を上下させる度に、グリンの口からは子供のような声が上下の唇の隙間から漏れていく。その声はキュウコンの耳のちゃんと届き、キュウコンの興奮度を更に増加させていった。
「ふっ……くぅん………っっ!……んぁっ!!」
「はっ、はぁっ、あんっ、あっ……………い、いいよその声。もっと聞かせて………」
僅かばかりの抵抗として、グリンは懸命に喘ぐのを堪えようとするが、そんなことは無理であった。
キュウコンの秘部の締め付けが、上下運動が、肉と肉の弾けるような音が、そしてキュウコン自身の喘ぎ声が、キュウコンの理性と限界を蝕んでいく。

グリンがその前兆を感じ始めたのは、キュウコンとグリンが繋がってからそう時間が経つまえだった。
「うあっ!!も……もう駄目………だ……………」
絞り出すようにグリンはそう言うと、キュウコンは腰の動きを弱め、一気に腰を引いた。秘部から追い出されるようにして抜かれたグリンのモノは、痛々しいほどまでに赤く腫れ上がっている。
時折ぴくりと動くそれにキュウコンは尻尾を巻きつかせ、きつく締めあげながら尻尾を上下に往復させた。
それを何度も繰り返され、秘部と九本の尻尾に全体を蹂躙され、ついにグリンのモノは限界をむかえさせられてしまったのであった。

                                         *

グリンが出かけて行ってから、すでに二時間が経った。
そこいらに山ほど生っている木の実でもなんでも、とにかく食べられる物を採ってくればいいだけだというのに、二時間というのはあまりにも遅すぎる。
もしかしたら、何か問題にでも巻き込まれてしまったのではないかと、禍々しい不安が姿を見せ始めた。
問題と言ったらなんだろう?変な不良にからまれてボコボコにされてるとか、採った食べ物全部潰しちゃったとか、いや、もしかしたら――――――――

何てことを考えて、トパーズが更に不安になっている時だった。後ろから不自然に草が擦れる音が聞こえ、何者かの気配がトパーズの背中を突っつく。
希望とも絶望ともとれない表情で、トパーズは勢いよく後ろを振り向いた。
「………………あっ……」
入口の方向から降り注ぐ日差しのせいで、気配の主は逆光になっていて輪郭しか見えなかった。だが、何年か共に過ごしてきたからこそ解るその雰囲気や、立った姿勢でそれは何者かを、トパーズは直ぐ知ることが出来た。
「……グリン………あんたねぇ…」
背中に赤、黄、ピンクなど、様々な色形の木の実を乗せ、グリンの姿から影が取り除かれる。それを見て安心した反面、あまりの仕事の遅さにトパーズは憤りを覚えた。二時間という時は、あまりにも長すぎる。
「一体どんな風に動けば二時間もかかるのよっ!!大体あんたは普段っから仕事が遅すぎ――――」
と、ここまでグリンに怒鳴りかけたところで、トパーズはグリンの異変に気づく。いつもなら屁理屈こねて反抗するはずのグリンが、黙ったまま何も怒鳴ろうとも、喋ろうともしないのだ。
ただ黙って、暫く立ちすくした後、のそのそとゆっくり奥に向かって歩き始める。不自然さを通り越して、最早不気味でもあった。

グリンがトパーズの横までたどり着いたところで、グリンは吊られていた糸が切れたかのようにバタリと倒れ込んだ。木の実は散らばり、縦横無尽に転がっていく。
だが散らばった木の実には目もくれず、トパースはグリンに縋り付いた。
「ちょっ!ちょっとグリン!?大丈夫!!?」
トパーズの体温がグリンに伝わり、またグリンの体温がトパーズに伝わっていった。それでトパーズはグリンが物凄く疲労していることを、自然界で身につけた知恵で解ることが出来た。
「………ごめん…トパーズ……。ちょっと疲れた………」
息があがっていないところを見ると、どうやら肉体的ではなく、精神的な疲れのようだった。そこをトパーズは不思議に思ったが、とりあえず今はどうでもいい。
グリンは優しく――というより力無く――トパーズをどけると、またゆっくりと歩を進める。次にたどり着いたのが、いつもグリンやトパーズの寝ている、深緑色に包まれた草を敷き詰めた寝床であった。
そこに着くやいなやまた倒れると、トパーズの方を向かないまま、力なく前足だけ上げた。
「……お腹空いてるでしょ?………先に食べてて…。僕はちょっと寝るから………僕の分……残しといてね………」
そう言いながら前足を振ると、自分の体の前に倒してグリンは静かに寝息をたて始めた。トパーズはこんなグリンは初めてで困惑しながらも、心配そうな目つきでグリンの、呼吸でゆっくり動く背中を眺めていた。

                                         *

鳥ポケモン達の鳴き声が遠のき、日に焼かれた暖かな風は月に照らされる涼しい風となり、夜行性のポケモン達が息をひそめながら草木をかき分ける。
その夜風が偶然住処に入り込み、グリンの頬を撫でた。一度顔を顰めて元に戻ったグリンも、頭が覚めてしまって目も覚めたようだった。
前足で右目をこすりながら、グリンはゆっくり体を起こす。目の前は壁で、上を見上げれば月灯りの届かない天井は暗黒に覆われていた。
あぁ、そうかまだ朝じゃないんだ―――とグリンは外を見ようと体の向きを反対側に向けた時、ふと揺らめく炎が目に入る。覚めたばかりでまだボケた視界を、前足で目を擦ってはっきりとさせた。
揺らめく炎の正体は、トパーズの鬣だった。

グリンが倒れた時に散らばった木の実はきちんと並べられてトパーズの前に置いてあり、トパーズはそれを眺めてうつむいていた。
グリンはよく目を凝らしてその木の実の数を数えてみると、驚くことに一つも減っていなかったのだ。
「……トパーズ」
トパーズは耳を動かして顔をあげ、グリンの方に振り向いた。そしてグリンの顔を見て溜息をつき、前足をあげて手首を曲げ、蹄を何度か自分の方に向けた。
手招きしているのだと、グリンは寝床から腰を起こし、トパースに近寄る。そして、その隣に座った。

「………やっと起きたのね。まったく、また日が昇るかと思ったわよ。」
相変わらずうるさいトパースをよそに、グリンは近くでもう一度木の実の数を数えてみる。やはり、何度数えても全く減っていなかった。
「何で食べてないの?先に食べてていいって言わなかったっけ?」
そう言ってグリンはトパーズを見上げると、トパーズはその視線から目をそらした。不思議に思ったグリンはそのトパーズの視線を追いかけたが、やはりまたそらされてしまう。
「………だって……」
グリンが興味深そうに耳を立てると、トパーズは少し躊躇いながらも、小さく口を開いた。
「……一匹で食べたって………つまらないじゃない…………」
彼女の炎の鬣が明かりになり、トパーズの顔が照らされていたせいでグリンは全く気付かなかったのだが、この時、トパーズの顔は何故か紅潮し、赤くなっていたのだ。

思いがけない、らしくない言葉に言葉を失うグリンだったが、トパーズが木の実をかじりだしたところで言葉を見つけたようだ。
「ふーん……そうなんだ。………じゃあ一緒に食べようか。」
そう言って、グリンも木の実を一つ、取って口に運んだ。そのピンク色の実はとても甘みがあり、あまりのおいしさに、グリンのお腹は急激に空き始めた。
トパーズの鬣と、グリンの薪につけた火と月光がほのかに輝き、二匹に絶好のムードを作り出す。今日はいつにも増して、グリンとトパーズの笑顔が多い日だった。



「そういえばさ、何であんなに疲れてたの?」
「いやっ………それは……」
「あんたそんなに体力なかったっけ?あたしより体力ないんだよねあんたは。少しは自分の身体を鍛えたら?」
「………わかったよ。」

二匹は幸せそうに、同時に微笑んだ。



あとがき

妄想完了。………すごいなこりゃ……。

この物語はホントはキュウコンとグリンの絡みで終わらせるつもりだったのですが、それじゃあ本当に完全な妄想になってしまうと、こういう終わり方にしてみました。

あっ、でも「無人島」自体はまだ続くので、皆さん読んでください。


感想や言いたいことなどあればどうぞ


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Last-modified: 2009-12-01 (火) 00:00:00
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