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災難な通信士?のお話26

/災難な通信士?のお話26

作者:ぽーにょ

今回も短めになってしまいました


午前6時、シロガネ研究所


「クリスたちを殺す!?ノワール、ソレ本気で言って・・・」
そこまで言いかけたところで俺は言い留まった。ノワールがこっそり何かを伝えるような目で俺を見ている。
「・・・?」
幸いミュウツーには感づかれなかったが、不幸にも俺も気付くことができなかった。だってさ、エスパーのアイツでさえ気付けないのに普通の俺が気付けるとでも思うか?
「皆さん、私の後ろに!」
クリス達が持っていた銃で俺達に向かい乱射する!すかさずメロディが盾になり弾をはじいてくれた!
「ぐうっ!」
「どうした、メロディ!?」
タミルが雷を放ったらしく、ひるんだ隙に透明状態だったクリスが前面に現れ弾を撃ち込む。
「させるか!」
ジャックが前に出て俺達の盾になってくれた!
「さすが鋼タイプ、防御力はピカイチだな」
「炎タイプだけは簡便な!」
そんな事言ってると今度がクリスが火炎放射を放ってきた。
「させねぇ!」
俺がジャックの前に立ち、炎を防いでやった。
「さすが炎タイプ、同タイプ相手にはそこそこだな」
「ソレほめてないだろ・・・」
「ええい、何をぐずぐずやってるのです!さっさとやりなさい!」
痺れを切らしたミュウツーがクリスたちに命令すると、クリス達は姿を消した。この状態で奇襲攻撃をされると厄介なんだよな・・・
「ならば私も姿を消すとしようか・・・お前ら、全員背中に乗れ」
全員乗ったのを確認してそっと念じると、反射していたタイルにいかにも「ワープホールですよ」といわんばかりのゲートが出現した!
「逃がしませんよ!」
栗栖たちを使って炎や電撃で妨害しようとするが、光の壁でしっかりと防御し、無事にゲートを通過した。
通った先には捻じ曲がった地面や重力を無視した物体がうかびあがっている。
「こkは・・・(噛」
「反転世界、意外と行こうと思えば行けてしまうものなんだな」
「まさかノワール、できるかもわからない策に俺達を巻き込んだってのか!?」
「いやぁ、すまない」
「いやぁ、じゃないっしょ!」
すかさずジャックが突っ込みを入れた。
「霊には霊を、ここからアイツにシャドーダイブを食らわす。行くぞ!」
開いたゲートから一気にミュウツー目掛けて突進した!ノワールの頭にある鋭利な突起がミュウツーの原に食い込むように刺さる。
「がぁっ・・・な、何をしているのです!ラティアス、ラティオス、さっさとやつらを・・・」
すると2匹はミュウツーに向けて親指をつき下ろした!
「バーロー、シンクロノイズごときであたしらを洗脳できるとでも思ってたの?」
「愚かの極み、だな」
クリス達はシャドーボールをミュウツー目掛けて撃ちだした!
つまりはノワールも最初っから演技だって分かってたのか・・・勘弁してくれよ全く・・・
「ぐわああああっ!」
シャドーボールがはじけ、あたりに埃が舞い上がる。晴れた先には鉄製のドアがあり、ついさっき開いた痕跡もちゃんとついてた。
「まずいな、アイツまだ生きてるぞ!」
「早く、急ぎましょう!」
ドアを開けた先は下り階段が延々と続き、最下層には厳重なシャッターが・・・開いている!


シロガネ山、最下層極秘研究所


「おいおい、何だよアレ・・・」
「ポケモンだよね?」
「名前は確か・・・」
ノワールが重い口を開く。
「ディアルガ・・・」
そう、巨大な調整漕にはディアルガがさまざまなチューブにつながれた状態で眠っていた。
「おい、あそこ・・・」
タミルが指した先、コントロールパネルにミュウツーがいた。
「ふふ・・・ノワール、あの時のあなたの選択、後悔させてあげますよ」
力尽きて倒れた先のレバーががしゃり、と音を立てて作動した。
警報装置にも似たブザー音が響き渡り、調整漕の中の液体がゆっくり抜かれる。
「おいノワール、なんかヤバくねぇか?」

『ノワール・・・ふふ、再びその名を聞くことが出来るようになるとはな。ミュウツーには感謝せねばなるまい』

重圧に満ちた声が木霊する。そしてディアルガは顔を上げて俺、クリス、そしてノワールを見た。
『あの時、貴様は私の頭を撃ち抜くべきだったなノワール・・・くくく、見れば見るほどあの時と同じとは思わないかね』
ノワールの目には怒りと焦燥が交錯していた。
「まさか貴様・・・ダミーなのか!・」
『黙れ!私の研究の集大成にして最高峰!ダミー・ディアマンテと呼びたまえっ!』
と、急にダミーの姿が消えた。
「消えた!?」
『馬鹿め、こっちだ』
メロディの背後、急に現れると鋼鉄の背中にメタルクローが重く入った。
「うあぁぁあああっ!」
「メロディ!!」
背中の甲殻は大きく砕け、もう一撃入れば間違いなく死ぬというほどにまで損傷していた。
『まず一匹』
「させるか!」
ダミーが現れたメロディの背後、ジャックが両腕でメタルクローを受け止め・・・
『その程度の力で』
ジャックごと、無常にもメロディの脇腹をえぐる。ジャックはそのまま壁まで吹き飛ばされ、動かなくなった・・・

――じゃっく・・・

「この声は・・・!」
まずい、メロディが壊れてしまう!

――じゃっく!

しかし呼んでもジャックは既に・・・

――ジャックを・・・返せ!!!!

「グオオオオォォォォォォオオオォォォオン!」
まずい、ついに・・・

「メロディが、壊れた・・・」



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Last-modified: 2013-04-02 (火) 00:00:00
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