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災難な通信士?のお話24

/災難な通信士?のお話24

作者:ぽーにょ
今回はここまでかも。今度はいつになるのかな・・・?


ジョウト基地、シグの部屋


ノック音。
「シルヴィアだよ」
「入ってくれ」
ドアが開くとブルースが真っ先にシグの胸飛び込んだ。
「やっほーシグぅ!来てやったぞーっ!」
その後ろ、シルヴィアがゆっくりと入る。
「久しぶりだね、シグ」
「急に呼んで悪かったな、シルヴィア」
彼女は床にどかっと座る。
「いいさ別に・・・あんたがピンチだって連絡寄越したからさ、セキエイ基地から飛んできたんだぞ?」
「セキエイ基地?あそこに何か残ってたか?」
「いや、廃墟そのものだったよ・・・まぁ、黒いサーナイトが一人佇んでいたけどな」
「黒いサーナイト!?」
ガナードの奴、一体どうしたんだ・・・?
「で、そいつを呼んだらどっかにテレポートしちまったよ」
「そうか・・・」
「ま、それだけは言っておくよ。アタシは疲れたから寝るわ・・・ブルース、あんたもそろそろ昼寝でもしたらどうだい?」
ブルースはシグから飛び下り、後に続く。
「んじゃ、また後でなー」
そのままドアが閉められた・・・
「ガナード・・・サラザール・・・一体何処に行ったんだ?」


ジョウト基地、食堂


あまりの激闘のため、久方ぶりに感じてしまう食堂での食事。今回のメニューはソロー達からの食糧支援のおかげで豪華になっている。
皆がそれを美味しそうに食べるのを見て、アシュリーも嬉しそうだ。
「ところでコリンさんは・・・何処にいるのでしょうか・・・?」
メロディがふと呟く。シルヴィアが隣で食べていたブルースに聞く。
「ブルース、何処にやったんだい?まさか縛って外にほっぽり出したって訳じゃあないんだろう?」
その瞬間、ブルースが椅子から転げ落ちた。
「まさか・・・」
ブルースは倒れたイスをよたよたと起こす・・・
「やべっ、すっかり忘れてた!あいつはロープで縛っているけど・・・リネン室の中に入れてるから大丈夫だと・・・思うぞ!」
それから数分後、よろよろになったコリンが入って来た。
「お・・・おnかすいた・・・(噛」
と、その場にへたりこんでしまう。
「うおおおっ!コリン、無事だったかぁ!」
「えへへ・・・なんとk縄もちぎれたからね・・・(噛」
ジャックがコリンの頭をなでなですると、コリンは嬉しそうに笑うのだった。


ジョウト基地、司令室


ノワールがひとり、ある事で悩んでいた。
「どうしたんだ、ノワール?」
司令室のドアからガナードが入って来た。トレードマークの真っ黒な外套を羽織っている。
「いや、な・・・ラシャとの連絡が全く取れないのだ。お前の方はどうだ、サラザールの居場所は分かったか?」
「こっちも全然ダメだ、テレパシー送っても全く応答しやがらねぇ。一体どうしちまったのかねぇ・・・」
「サラザールを見つけ次第直ぐに連絡してくれよ、ガナード」
「あいよ、あんたもせいぜい死なねぇようにな。ククク・・・」
「ああ、頼むぞ」
ガナードはテレポートでまた何処かにいってしまった。


ジョウト基地、正門前


朝になって、ユニカがオレンジ諸島に戻る事になった。正門前にはメンバーが全員集まってユニカを送り出す。
「ノワール、世話になりマシタねー!そろそろワタシもオレンジ諸島に戻りますネ」
「世話になったのはこっちの方だ、ありがとうな。指揮官が減るのは残念だが・・・まぁ、ドラグノフ達によろしく言っておいてくれ」
「んじゃ、機会があればまた来ますネー」
ユニカはそのまま空高く飛んで行った。
「よし、皆聞いてくれ」
ノワールが集まっていた全員に呼び掛ける。
「私達は一週間後の0400時、『ミュウツー』のいるシロガネ山に向け進軍、攻撃を開始する。それと同時にこのジョウト基地を手放す事にするのだが・・・各自で必要な荷物をピックアップしておくんだ」
「ちょっと待った」
「何だ」
俺が手を挙げると、ノワールは少し鬱陶しそうに返す。
「『ミュウツー』の居場所は分かってたのか!?」
ノワールが頷く。
「シグ、カードキーの欠片については覚えているか?今回トゥオがブリードからくすねた分とタミルが所持していた分、それに以前ライスが遺した分でカードキーが完成したからな。
奴の居場所はシロガネ山内部にある研究室、その最奥の特別室にいる様だ」
「成程な」
「それから装備のメンテはシリウスか俺に頼んでおけ、修理できるのは俺達だけだからな」
そうしてシリウスとノワールは武器庫に向かって行った。


ジョウト基地、広間


「一週間、か・・・」
俺はソファに腰かけ、上を見て呆けていた。
「シグ、こんなところにいたんだ」
クリスがこっちに・・・て父親同伴かよ、がっかりするぜ・・・
「ようシグ、じつはお前に折り入って」
「頼みなんざ聴く気はないぜ?ヴォルgあばぁっ!?」
痛い、痛いから電気イスはやめて痛い。
「その、な・・・」
タミルが困惑した声でシグに言った。
「クリスを・・・、よろしくな」
「え?」
「あー、言わせんなよ恥ずかしい・・・」
クリスも少し照れる。
「その、ね・・・ひと段落ついたら・・・結婚、したいな」

マジか

多分俺の顔は今までで一番間抜けな顔になっていると思う。
「今まで言えなかったけど・・・いいかな?」
「ちなみにジャックとメロディもなんだかラブラブぽいぞ?」
どうしようかと困惑してしまったが、俺はとりあえず次に向けての準備をしないといけない。
「ありがとな、クリス・・・ひと段落ついたら、結婚するか!」
それを聞いて、クリスはにっこりと笑ってくれた。
「うん!」


ジョウト基地、ジャックの部屋


ジャックとメロディが隣同士、床に座って寛いでいた。
「なぁ、メロディ」
「ジャックさん?」
「しばらくは忙しくて無理かもしれないが、余裕が出来たら俺は故郷に帰ろうと思う」
「復興のためにですか?」
ジャックはセンチメンタルな瞳でメロディの顔を見つめる。
「お前と・・・一緒に行きたいんだ」
メロディはただ微笑んで
「何を言ってるんですか・・・当然、です・・・」
「メロディ・・・」
「ジャック・・・」
二人は向かい合い、そっと口づけを交わす。

反対側でコリンが涙目でドアに貼りつくのを、道行く仲間が怪訝そうな顔で眺めるのだった・・・


ジョウト基地から離れた所、最初の隠れ家


ガナードがただ一人、半壊した隠れ家の前に佇んでいる。シグ達と初めて出会った、あの隠れ家だ。
「サラザール・・・どこに行きやがったんだよ・・・」
周囲を歩いていると、紺色の外套が地面に落ちている。恐らくは・・・
「お前もここに来たんだな・・・」
結局はすれ違い、少し悲しい気持ちがガナードの心に響いた。
「・・・帰るか」
ガナードはテレポートでまたどこかへ飛んで行くのだった。




そのまま日は流れ・・・一週間が過ぎた。




ジョウト基地、正門前  0400時


全員が集まり、ノワールが先頭に立つ。
「よし・・・全員集まったな?」
『はい!』
「いい返事だ。サラザールとラシャがいないのは気になるが・・・ガナード、よく戻ってくれたな」
しかしガナードは俯いたまま、元気なく返事をするだけだ。
「(・・・)これよりシロガネ山攻略を開始する。今から班を分ける、分かれた後はそれぞれのリーダーの指示を仰ぐように」
『了解です!』
「よし、では言うぞ・・・」
ノワールが班分けを発表する。絶対に生きて戻ると胸に抱きつつ、俺は呼ばれた名前に返事をするのだった。


今回はここまでになりました。またストーリー練り直さないとなぁ・・・;
>>災難な通信士?のお話25

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Last-modified: 2011-10-17 (月) 00:00:00
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