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災難な通信士?のお話16

/災難な通信士?のお話16

作者:ぽーにょ
深刻なコメント不足に悩む今日この頃。


ザザッ、ザー・・・
――こちらアルファ小隊、目標爆撃ポイントまで20マイル地点に到達した。異常無し・・・
――こちらフォックストロット小隊、異常無しだっ!
クソッ・・・雨が激しいな!温かいコーヒーが恋しいぜ・・・
――ブラボー・・・小隊、異常・・・無い。目標・・・あと15マイル・・・油断は・・・するな・・・
――こちらデルタ小隊、異常は無いわ。シロガネ山が雲をかぶってるわ・・・綺麗ね
――こちらホテル小隊、目標まであと10マイルだ。前が良く見えな――うあぁっ!?何だこいつら!
――どうしたの!?
――ぎゃあああああ!
――応答して!ホテル、応答を!ホテル・・・きゃあぁっ!
――どうなった・・・デルタ・・・応答・・・!
――はぁ・・・っ!何か・・・猛スピードで来るわ!戦闘準bブツッ
――何が・・・起きて
ガッ・・・ガガッ・・・
――こちらフォックストロット!ホテル、デルタ、ブラボーとの通信が途絶えた!
――こちらアルファ、了解した。このままだと危険だ、ひとまず合流するぞ!
――了解!すぐそっちに・・・ザザッ・・・っ!通s・・・ガッ・・・
――『はい、残念でした』
――フォックストロット、応答を!フォックス・・・

『カントー基地へようこそ、歓迎するよ?』

「うおっ!?」
照明に照らされた時には、エアームド爆撃隊はアルファ一人だけになっていた・・・
『カントー基地にようこそ・・・「歓迎」するよ?』


朝・・・俺達は司令室に呼び出された。
一応自己紹介しておこうかな?俺はバシャーモのシグ、隣でテンションガタ落ちなのはハッサムのジャック。
ジャックの隣でけだるそうに欠伸しているのはラティアスのクリス・・・で、彼女の横にいて、早起きなのがアリアドスのコリンだ。
司令室に入ると、既にブリーフィングの準備は整っていた。
「ん・・・一人足りないが・・・ひとまずブリーフィングを始めるか」
巨大なモニターの前にはギラティナのノワール、傍らにはマニューラのシリウスとユキメノコのアシュリーが・・・、
テーブルにはサーナイトのガナードとエルレイドのサラザールが佇んでいた。
「アシュリー、メロディの様子はどうだ?」
アシュリーは視線を落とす。
「・・・やっぱり心の傷が深いみたいね。男性に対してかなり弱くなってるの」
シリウスも困った顔で後ろ頭を掻く。
「正直『来ないで!』って大声で突き放された時はかなりショックだったな」
「・・・そうか(しばらくは・・・そっとさせておくか)」
ノワールが話を進める。
「もう一つ、悪い知らせだ」
「何だ?」
「前夜に空爆要請していたエアームド爆撃隊だが・・・小隊は全て壊滅、リーダーは捕虜にされた。」
『何だって!?』
カントー基地の壊滅もそうだが、彼の救出も忘れないで欲しい。・・・今回はコリン、ガナードのペアで潜入、捕虜の救出カントー司令官を倒してくれ。
「了解dっ!(噛」
「へっへっへっ・・・了解だぜ・・・」


カントー基地


「どういう事ですか!説明しないと納得できません!」
司令室、カイリューのブリードが座っているデスクをサンダーとファイヤーが叩く。
「ピジョット部隊は部隊長の私達の管轄です!たとえあなたが上官とは言え、こちらを通さずに部隊を動かしてはいけないのですよ!?」
ファイヤーの怒号が響くが、ブリードは落ち着いた表情で切り返す。
「では、このままあの鎧鳥共に爆撃を許してもいいと思ってたのかな?」
「ぐっ・・・」
「しかし・・・不思議なものだな」
サンダーが口を開く。
「記録を見る限り、あなたの指示した地点が妙でね・・・仮にそのままエアームド部隊を迎え討つとしつも、着陸ポイントがどうして本来不可侵のシロガネ山に設定されているのでしょうか?」
「それに帰ってきたピジョット部隊の様子もおかしかったぞ!奇声ばっかりあげてなぁ!
何なんだよ『森ねずみ』って!?何なんだよ『おっぱいのぺらぺらソース』って!?部隊が動かないと俺達は・・・」
「少し黙って貰う」
ブリードが小声で呟いた瞬間、サンダーの様子が急におかしくなった。
「ぐうっ・・・!」
「な・・・どうしたんだ!?」
「な・・・に・・・逃げろ・・・これは・・・」
「何言ってるんだ!?」
よく見ると部屋の一部が凍り付いていくのが見える。
「『ふぶき』か!?・・・だが、何処から誰が!?」
「お前にはコレだな・・・」
部屋の窓から閃光が差し込む・・・
「え・・・」


同基地、地下牢ではフリーザーが捕虜のエアームドと話していた。
「確かに爆撃を防ぐのはボク達の役目だったけど・・・」
エアームドは翼を縛られ、目隠しをされている。
「お前らが・・・長官やチームを・・・やったのか!?」
フリーザーは困った顔で続ける。
「ボク達の部下がやったのは確かなんだけど・・・気が狂ったように飛んで行ったんだよ」
「しかし・・・」
エアームドが反論しようとした時、轟音が基地中に鳴り響いた。
「何!?」
フリーザーの無線に通信が入る。
『ガガッ・・・ザー・・・き・・・聞こえるか?』
「何があったの!?」
『ブ・・・ブリードが・・・裏切った・・・早く基地から逃げ・・・グシャッ』
「!!」
『お喋りなのはいけないね、うんいけない・・・
ま、もうこの基地にも用は済んだし、派手に壊しても問題無いかな・・・ブツッ』
どうやら無線が壊れた様だ。
「どういう事だ!?」
「まずいなぁ・・・このままだとボク達も危ないかなぁ・・・?」
そう言いながらフリーザーはエアームドの拘束を解いた。
「・・・いいのか?」
「このまま心中はしたくないしね!あ、そういえば名前まだだったね・・・ボクはトゥオ、キミは?」
「ジョウト空軍所属アルファ小隊長、ヘッケラーだ。ヘックでいい・・・で、これからどうするんだ?」
トゥオは「当然!」といった顔で・・・
「決まってるよ、ブリードを倒せばいいんだ!」
「な・・・っ!?」
ヘックは焦って抗議しようと・・・
「忘れちゃダメ、まだ君はボクの捕虜なんだよ?」
「・・・分かった、行けばいいのだな・・・」
トゥオとヘックは地下牢を出て、司令室に向かった。


カントー基地中、給湯室


通風孔から、コリンとガナードが潜入した。
「うー・・・今更だけど緊張するなぁ・・・」
そんなコリンをガナードは笑う。
「へっへっへ・・・そんなビビってたら返り討ちがオチだぜ?」
『おい・・・聞こえるか?』
『ああ、聞こえるぜ?』
どうやらラシャからのテレパシーの様だ。
『今回の目的はあくまで捕虜の救出とブリードの撃破だ。無駄な行動は控えるんだ』
『了解』
コリンがガナードの様子を見ている。
「・・・で、誰からかのテrパシーだったんですか?(噛」
「ラシャから『無駄な行動は控えろ』との事だとさ」
「ふーん・・・」
ガナードを見つめるコリンの目が妖しく光る。
「へへへ・・・分かってるじゃねぇか・・・」
ガナードもまた、怪しげな笑みを浮かべるのであった・・・


>>災難な通信士?のお話17
そろそろ佳境でしょうか・・・?

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Last-modified: 2010-02-22 (月) 00:00:00
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