狸吉の第二回仮面小説大会官能部門参加作品
『からたち島の恋のうた・怒涛編』
~悪夢のダンジョン~
※注意
本作は官能小説です。下記の内容を含みますので、苦手な人は読まないことをお勧めします。
強姦・暴力・輪姦・強制妊娠・ポケモンとの獣姦。
「おい、生きてるか? 目を開けろよ」
声をかけられ、激しく揺さぶられて、僕は目を覚ました。
途端に、ぎらつく怪しい色の光が目に飛び込んでくる。
「おー生きてた生きてた。大丈夫かい?」
その光は、僕を覗き込んでいた奴の眼、そのものだった。
全身真っ黒、矮小な身体に大きな頭と尖った耳、そしてまるで宝石のようにぎらぎらと光る眼。
「ヤミ……ラミ?」
「ああそうだよ。大丈夫そうだな。あんた、どうしてこんなところで倒れていたんだい?」
「どうして……って」
問われて、僕は途方にくれた。
周りを見渡せばまだ真夜中で、どこかの海岸に僕は倒れていたようだ。
景色に見覚えはない。っていうか、あるのかどうかも分からない。
「思い……出せない……何も……」
「何だって? まさか、記憶喪失とかじゃないだろうな?」
「そうみたい……」
いや、辛うじて1つだけ。
「ハルヒコ……」
「何?」
「僕の……名前……晴彦」
「ふうん、ハルヒコっていうのか。変わった名前だな」
「ねぇ、ヤミラミ」
どうにか意識がハッキリしてきた。
「君は、誰か人間の持ちポケなのかい?」
「へ? いや、俺は気ままな野生さ」
「じゃあ、人間の住んでいる家は? この近くにない?」
「いや、俺は知らないな。少なくともこの近くにはないぜ」
「そうか……誰かに警察を呼んでもらえれば、僕のことを調べる事が出来ると思ったんだけどなぁ……」
「てことはあんた、人間にゲットされていたっぽいのかい?」
「え?」
妙な質問に、僕は驚いて顔を上げた。
「だから、人間に調べてもらえば分かるって言う事は、あんたが人間に管理されていたポケモンだったって言う事だろう。そうじゃないのかい?」
「何を……言っているんだ? ポケモン? 僕は……僕は人間だよ? 人間が人間にゲットされるわけがないじゃないか!?」
「はぁ!? 人間だって!?」
素っ頓狂な声を上げ、僕の顔を覗き込むヤミラミ。
「そっちこそ何を言っているんだ!? あんた……」
宝石のようなその眼に、僕の顔が写し出される。
色白の肌、緋色の瞳、2本の紅い角と頭の両側に伸ばした緑の髪。
「どこからどう見たって、キルリアじゃないか!!」
……確かに。
「うわあぁぁぁっ本当だ! 僕、何でキルリアになってるんだ!?」
そんな筈はない。何も思い出せないが、僕が人間だったことだけは間違いない筈なのに……!?
混乱している僕の肩に手を置いて、ヤミラミが優しく声をかけてきた。
「まぁ落ち着きなよ。ハルヒコさんだっけか? ひとまず今晩は俺の家に泊まっていきな。明日になったら俺が信頼できる奴を紹介してやるからよ。その頃になったら記憶も戻るかも知れねぇし」
とにかく、右も左も分からない状況では他にどうしようもなく、僕はヤミラミの提案を受け入れる事にした。
■
ヤミラミに案内されて、闇夜の林道をしばらく登っていくと、やがて正面の崖に木製の簡素な扉が嵌め込まれているのが見えてきた。
「着いたぜ。あそこが俺んちだ。さ、入った入った」
促されるままに、僕は扉を開けて洞穴に入る。
中は、意外にも蛍光灯が備えられているかのような明るさだった。
壁の上の方に青白い冷たい色の光を放つ籠が吊るされている。ヒカリゴケか何かが入っているのだろう。
洞窟自体はそこそこの広さを持っているようだったが、足元がまぁ、いかにも男の一人所帯といった有様で。
「悪ぃな散らかっててよ。奥の寝室はそこそこ片付いているから、ベッドに腰掛けて待っててくれや。今飲みもん用意してやるからな」
そう言えば喉が渇いている、海岸で目覚めてから何も口にしていなかったから無理もない。
親切なヤミラミにお礼を言って、僕はゴミの山を踏みながら奥の扉を目指した。
開けて中を見ると……うん、ちゃんと寝る場所は空けてあるし、少しは床も見える。
要するにここも散らかっていたのだが、これだけ親切にしてもらってケチを付ける訳にも行かないだろう。
ベッドに腰を落ち着けて人心地つくと、僕は改めて変わり果てた――と思われる――自分の姿を、灯りの下でしげしげと眺めた。
ほっそりとした身体、フレアスカートのように伸びた腰飾り、その下の若葉色の脚。
完璧なまでにキルリア以外の何者でもない。
雄のキルリアは見たことがなかったけど、おチ*チ*とかどうなっているんだろうか?
気になって腰飾りを開けて足の間を弄くってみる。ん、くすぐったい。
ふぅ、それっぽいものが見つからないな。まるで雌のアソコみたいだ。
まぁ、キルリアは目覚めの石を手に入れるまで自分がエルレイドに進化出来ることを解らないらしいし。そういうものなんだろう。
……と、考えていて気が付いた。
〝雄のキルリアは見たことがない〟
〝雌のキルリアのアソコみたいに思える〟
そう……だ。僕はキルリアを、それも雌のキルリアを知っている……
持っていた。育てていたんだ。僕は、確かにキルリアのトレーナーだった。
少し思い出した。もっと思い出せることはないだろうか……?
「入るぜ」
ヤミラミの声に、僕は思考を中断した。
大分疲れていることだし、まずは喉を潤して、それからゆっくり横になって考えようか。
「木の実のジュースだ。口に合うかどうかは分からんが、まぁ飲んでみてくれ」
そう言って差し出された盆の上に乗っていたのは金ピカの豪勢なコップ。
大粒の宝石が幾つも埋め込まれている辺り、さすがは宝石好きのヤミラミといったところか。
淡いピンク色の濃厚そうな飲み物が、その中で揺れていた。
果汁らしい甘い香りがして、見た感じは悪くなさそうだ。試しに一口啜ってみる。
「どうだい?」
「ん、酸っぱくって刺激的というか。でも悪くないな。ありがとう、頂くよ」
ぐっとコップを傾けて、僕は喉の乾きを潤した。
「で、どうだい具合は?」
「おかげで少し思い出しかけてる。もう少し落ち着いたらもっと……」
「いやいやいや、そうじゃなくてさ。体の具合はどうかってことだよ」
「……え?」
気が付けば、ヤミラミは真正面から僕の顔を覗き込んでいた。
その頬が、意味有りげな笑みに歪んでいる。
顔にかかる息が生臭い。
思わず仰け反ると、ヤミラミは更に身を乗り出して……
僕は、ベッドの上で押し倒された。
「!?」
「ぐへへへへへ……」
気色の悪い、嫌らしい笑い声。
僕に圧し掛かったヤミラミから、先刻までのひとの良さそうな素振りは消え失せていた。
「な……!? 何をするんだっ!?」
「なぁに、記憶を失ってどうしたらいいのかも判らない可哀想なあんたの為に、明日からの生活を手解きしてやろうってだけさ。へへっ」
「明日? どういうことだよっ……?」
ヤミラミはその問いには答えず、左腕で僕の右肩をガッチリと押さえつけて、逆の手を僕の胸元へと伸ばし、揉みしだき始めた。
「やっ! やめろ~~~!?」
身を捩って逃れようとするものの、鋭い爪が右肩に食い込むばかりでどうすることも出来ない。
そうこうしている間にも、ヤミラミの手は胸から脇、更に腰まで撫で回していく。
加えて舌がヌメヌメと伸び、僕の胸元を生暖かく舐め上げた。
「うぎゃ~~~っ!? は、放せ、放してくれぇ~~~っ!!」
「ガタガタうるせーよ。嫌がってばかりじゃ稼ぎになんねーぞ」
「か、稼ぎ!?」
「おうよ。お前さんにゃ明日っから俺の馴染みの店で、飢えた野郎どもにご奉仕する仕事に付いて貰うんだからな。今晩中に念入りに仕込んでやっから、お前は黙って俺に全部任せときゃいいんだよ」
こ、こいつ、僕を売春宿に売り払うつもりだ!!
「ち、違う、違う!」
「違わねーよ。記憶もねぇくせに知ったかぶんなよ」
「聞いてよ! 僕は男だ! 男なんだよ!? 男をそんなところで働かせて、何をさせるつもりなのさ!?」
「はぁ!? オトコ!? 雄ってことかよ。ギャハハハハ! こいつぁいいや! 人間の次は雄ときたか。テメェもつくづくいかれてやがるぜ!」
せせら笑いながら、ヤミラミは僕の腰を抱え上げて身体をくの時に折り曲げさせ、両足を持って強引に股を開かせた。
「ほぉら、よく見てみなよ。テメェのドコにチ*コが生えてんだよ。こんなかわいいオマ*コちゃんしてやがるくせによう!!」
……………………!?
え……っと、つまり、何だ。
僕、〝雌の〟キルリアになっちゃってるわけ……!?
道理で見分けがつかない筈だ……って、納得している場合じゃない!!
「信じてよ! 僕は本当に男だったんだ! 名前を聞けば判るでしょ!!」
「ハルヒ子さんだろ? ちょっと変わってるが、子が付いてんだから十分雌らしい名前じゃねーか」
な、何でそーなる!?
「ま、百歩譲ってその与太話が全部事実だったとしても、だ」
おもむろにヤミラミの指が、僕のワレ×に突き立てられた。
「あ゛ぁぁぁぁあぁっ!! 痛い、痛いぃぃっ!!」
敏感な部分に引き裂かれるような痛みを感じ、僕は泣き叫んだ。
「今はこんなに締まりのいいオマ*コ持ってんだから、な~んも問題ねぇだろ。なぁ?」
そっちになくても、こっちは余計に大問題だよ! と抗議したかったが、激痛の余り声にはならなかった。
と、突然、背筋をゾクリとした感覚が奔る。
「あっ……」
オ**ーしてイッたときに似た、体の中心を駆け巡る甘い快感。
それがヤミラミに弄られている股間へと達した瞬間。
トロリ、と透明の液体が、ヤミラミの指の間から漏れ出した。
「あっ……あっ……あぁっ……」
グチョリ、グチョリとヤミラミの指が淫猥な響きを立てる度に、僕のワレ×からは喜悦の証が懇々と溢れ、まるでおしっこを漏らしているかのような有様だ。
「う……嘘だ……嘘だぁ……」
心に反する淫らな肉体の反応に呻きを漏らすと、ヤミラミが勝ち誇った笑いを浮かべて言った。
「ようやく効いてきたみてぇだな」
「〝効いて〟……!?」
はっと気が付いた。ジュースを飲んだ後、ヤミラミが僕に体調を尋ねたのは……
「それじゃ、あのジュース……媚薬!?」
「ご名答。いいぜ、あの
こ、こんなことをこれまでにも!? 何て外道だっ……!!
こんな、雄の風上にも置けない奴に犯されるなんて、冗談じゃない。
だけど、僕に何が出来る?
人間だった僕にポケモンの技なんて使えないし、もし使えたとしてもキルリアが使うようなエスパー技は悪タイプのヤミラミには効かない。
僕が普通に使えそうなのはノーマル技か格闘技。だけどそれもゴーストタイプでもあるヤミラミは無効にしてしまう。
っていうか、確か弱点がないんじゃなかったっけヤミラミって!?
考えている間にも、ヤミラミの攻めは容赦なく繰り返されていく。
「ほれほれ、どうだ? 気持ちいいだろ」
「ああ~~~っ! あっ! 嫌だあぁああぁ~~~っ!!」
見る見る快楽を引き出され、惨めなヨガリ声を上げてしまう。
と、濡らされたアソコに風がかかった。
ヤミラミの息だった。奴の顔が、僕の股間に近づく。
「ヒッ…………!?」
無防備な下腹を直に覗かれる本能的な恐怖に身を竦ませた刹那。
ヤミラミの舌が、僕のワレ×を筋に沿って、舐め上げた。
「アヒィィィィィィッ!?」
気が遠くなる程の刺激に、全身が打ち震える。
「へへ、甘露甘露」
しとどに溢れたマ*汁を啜ると、ヤミラミは更に舌を奥に差し入れつつ、その唇で恥丘にしゃぶりついた。
「あいやあぁぁっあぁぁあぁぁぁぁぁあぁっ!!」
分厚い唇が恥丘を、ク○ト○スを舐る。
硬い牙がビラビラを軽く齧る。
押し入れられた舌先が、辛うじて残っている処女膜を弄ぶ。
怖い……まるで腹の中から貪り食われているようだ。
「あああぁぁぁ……もう……やめぇ……」
「グフッ、まだまだこれからだぜ。お前さんが雌だって事を、その身体に解らせてやるのはよ!」
ようやく舌を抜き取ると、ヤミラミは再び僕に圧し掛かった。
興奮にぎらついた双眸が見る見る迫ってくる。
その下に、奴の股間に。
ビンと屹立した、墨の棒のように真っ黒な、粗末で醜いおチ*チ*が揺れていた。
犯る、つもりなんだ……!!
どくん、とオマ*コから淫らな涎が溢れる。
嘘だ、嘘だっ! 僕は、あんなモノを求めたりなんか……!?
「い、や、だあぁぁぁぁぁぁぁあっ!!」
残った理性の全てをかけて。
咄嗟に掴んだ物を、僕はヤミラミの顔面へと、投げ付けた。
「!?」
それは、先程飲まされたジュースの入っていたコップだった。
ガッ!!
コップに埋め込まれた宝石の部分が、丁度ヤミラミの眼を直撃した。
「ぎゃあぁぁっ!?」
蜘蛛の巣状に罅の入った眼を押さえて、ヤミラミは身を仰け反らせた。
やった! どうやらコップの宝石の硬度は、ヤミラミの眼を護る宝石のそれより上だったようだ。
今のうちに逃げ出そうとしたけれど、あぁ何という事だ、散々嬲られたせいで腰に力が入らない!
「こっ……このアマッ!!」
怒り狂ったヤミラミが僕に掴み掛かる。咄嗟に僕は、無我夢中で脚をバタつかせた。
「く、来るな! 来るな~~~~~~!!」
キン!
硬い、とても嫌な感触が、した。
「の……ぐあ…………」
この世の終わりのような形相を、凍りつかせて。
ヤミラミは悶絶し、ベッドの横に崩れ落ちた。
必死で力を込めて立ち上がる。歩く度にオマ*コが擦れて疼くが、気にしている暇はない。
光を放つ籠を壁からもぎ取って灯りにし、僕はヤミラミの巣穴から脱出した。
■
それにしても、だ。
ゴーストタイプのヤミラミに蹴り技が効いたのは意外だった。
でも考えてみれば噛み付き等が悪タイプの技なんだから、ああいう蹴りだって悪技という事になるのかもしれない。
おまけに急所直撃だから、弱点のないヤミラミにも実質効果抜群相当のダメージが入ったっていうことか。なるほどなるほど。
■
脚の間で、無数の飢えた蛇が貪欲に獲物を求めてのた打ち回っている。
媚薬がもたらすそんな汚らわしい感覚に苛まれながら、僕はひたすら歩き続けた。
あぁ畜生、一体どうしてこんな事になっているんだ!?
記憶がないので何故かは分からないけど、何だかとてつもなく間違っている気がする。
本来ならばこの状況なら、助け起こしてくれた相手は何の脈絡もなくいきなり僕を救助隊とか探検隊とかに誘って、そこから世界の運命を左右する冒険へと繋がって行くところじゃないのか?
何が悲しくって騙されて辱められて売り飛ばされかけなければいけないんだ。こんな現実的過ぎる夢のない展開は理不尽だ!!
……混乱し過ぎて自分でも何を考えているのかよく解らないや。疲れた。幸いヤミラミが追いかけてくる気配もない。少し休もう。
丁度良さそうな岩陰を見つけて、僕はそこにへたり込んだ。
熱く腫れ上がったオマ*コを弄くると、ピュッと勢いよくマ*汁が迸る。
気持ちいい……これが、オマ*コかぁ。
この硬くなっているのが、ク○ト○ス。このビラビラなのが、○ビア、そしてその間で、懇々と汁を湧き出させているのが……
あぁ、開いてる。本当に開いてる。
凄いや、僕、本当に雌になっているんだ!
男の僕にとって堪らない欲情の対象が、僕自身の身体に付いているなんて。
そうだ。自分の身体なんだ。
もっと、好きにしても、いいんだよな……?
息を荒げながら僕は、ソコに指を突き立てた。
この指は、キルリアの指なんかじゃない。おチ*チ*だ。
あのヤミラミの粗末なモノでもない。僕の、人間だった僕のおチ*チ*なんだ……
妄想のままに、僕は、僕を犯した。
「んあはぁぁ……ぁんっ!」
ヤミラミから辛うじて守り抜いた処女孔はグチョグチョに濡れてはいるもののまだ固く、指先だけしか挿れられない。
しかしそれだけでも、快楽を得るには十分だった。
そのままクチュクチュと、前後に抜き差ししてみる。
「あぁうっ! んあひっ! はぁんあぁ~~~っ!!」
高まる高揚感に悶えながら、更に律動の速度を速める。
身体中が熱い。気が遠くなりそうだ。
指の加速が止まらない。あぁ、もう駄目……
「あぁ! イくっ! イっちゃうぅうぅぅ~~~っ!!」
たちまちの内に、僕は達してしまった。
四肢が激しく痙攣し、オマ*コから盛大に潮を何度も噴出して、やがてぐったりと弛緩して横たわる。
朦朧とした頭で自慰の余韻に浸りながら、ふと、僕は気付いた。
地面に置いた籠が放つ青白い光の中に、朱い光が混じっている。
ぼんやりとそちらを振り向くと、地面から顔を出してゆらゆら揺れている朱い顔がこちらを見ていた。
「何だ、ただのマグマッグか……」
気にする事もないな、と思っていたが、何だかマグマッグの様子が変だ。
眼を爛々と輝かせ、息を荒げてまるで興奮しているように見える。
と、突然マグマッグが地面から飛び出し、僕ににじり寄って来た。
「な、何? どうしたんだお前……!?」
慌てふためく僕の足に、マグマッグの溶岩の身体が纏わり付く。
「あっ……熱づーーーっ!! 何をするんだ!? 放せ! 放せーーーっ!!」
悲鳴も虚しく足を引っ張られ、僕は地面の底へと引き摺り込まれていった。
■
そう。僕は大切な事を忘れていた。
キルリアの……ラルトス系のタマゴグループは不定形。
マグマッグも同じグループに入る。
タマゴグループが違うヤミラミなんかより、余程意識しなければならない相手だったんだ。
そんな奴に自慰を見られてしまったんだから……行き着く先は火を見る明らかさだった。
■
「助けて! 誰か! 誰かぁーーーっ!!」
それは、まさに灼熱の淫獄だった。
自分の背丈程もある巨大な溶岩のなめくじが、僕の全身に螺旋状に巻き付いて這い回る。
その度に分泌されるねっとりとした粘液が、僕の全身に絡み付けていく。
どうやら僕を火傷にしない為の配慮のようだが、ベト付いた感触は凄まじいばかりの気色悪さだ。
その上火傷にならない分、煮え滾るブヨブヨした肉塊が身体中をのたくる感触が焼き潰される事もなく続くのである。
そのおぞましさたるや、ヤミラミの舌に嘗め回されるどころではない。
ずるり、朱い身体が緑色の脚を滑り、内股を割って入り込んだ。
「ヒィイッ! あ、あぎゃあぁぁぁっ!!」
遂に最も触れられたくない部分まで、マグマッグに侵略された。
と、股座を覗き込んだマグマッグの顎の下辺りから、何かが飛び出した。
ひょろりと巻いた、白い、骨のように硬い触手。
〝
その恋矢を、マグマッグは暴かれた僕の股間に伸ばし、愛撫されてビンビンに勃起しているク○ト○スへと、突き刺した。
「あぐぅっ!!」
何度も、何度も。
硬く尖った恋矢の先端が、僕の敏感なク○ト○スを、頂点から根元まで丹念に突付き回す。
「痛い、痛いぃっ! んぁんっ! やめ……きゃあんっ!!」
ぷしゅっ……
一溜まりもなく噴出した潮が、マグマッグの鼻先で炸裂した。
ぅおおおおおおおお……
雄たけびを上げて、奴は恋矢の付け根から、青白い触手をひょろひょろと伸ばした。
それが。
ク○ト○スを散々に突付かれて、まるでマグマッグそのもののように熱くグチョグチョになった僕のヴァギ*に、ズボリと潜り込む。
そう、その触手こそが、マグマッグのおチ*チ*だったのだ。
「あ゛ーーーーっ! いやっ! いぎゃあーーーーっ!!」
逃れようと腰を振る度、その巨大な
ブチッ……
「ぎゃああああああああああああああああっ!!」
ヒー×*を引き裂いて、僕の処女を陵辱した。
とうとう、穢されてしまったのだ。
グチュグチュ、グチュグチュ、奥まで到達したマグマッグが激しくうねり踊る。
細長いおチ*チ*が蠕動して、僕の内側で脈を打つ。
恋矢によるク○ト○スへの攻めが一段と激しさを増す。
巻き付いた溶岩の肉体が、喜悦に熱を上げてきつく締め上げる。
それら全てが相俟って、徹底的に僕を苛んだ。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛~…………」
激痛と、嫌悪感と、屈辱的な快感の中、僕の意識は遠くなり――
■
どれ程の時間、そうして弄ばれていたのだろうか。
突然、ポイッとマグマッグに投げ捨てられ、僕は脱力したまま地面の上を転がった。
ドロリ、と熱い汁が、オマ*コの中から滴り落ちる。
精液だった。
最悪だ。
なめくじに強姦され、処女を奪われた挙句、中出しまでされてしまった。
もう、死んでしまいたい。
絶望にまみれてドロドロになった身を起こし――
〝彼ら〟と眼が合った。
興奮しきった血走った眼で僕を睨んでいたのは。
大勢の、マグマッグの雄*2たち。
性に飢えたあぶれ雄の群れの前に、僕は放り出されていたのだ。
戦慄が悲鳴となって、口から迸るよりも早く。
ヒートアップしたマグマッグたちが、津波のように襲い掛かってきた。
■
それから僕は、休む間も与えられずマグマッグたちにかわりばんこに犯され続けた。
何度も何度も気を失い、その間にも輪姦され続けたので、もう何匹の雄と交わったのか判らない。
恋矢で突付かれ過ぎてク○ト○スの包皮が破れ、鮮血が脚の間を流れ落ちても、雄たちは陵辱を止めようとはしてくれなかった。
こんな事になるぐらいなら、ヤミラミに身を任せて娼婦になった方がまだマシだった……
そう考える事が出来たのも最初の内だけで。
いつしか、何も考えずただ求められるままに腰を振って、吐き出される精液をオマ*コで飲み込み続けるだけの肉便器に、僕は成り果てていた。
■
気が付くと、僕は性の狂宴から解放されていた。
そこはまだ暗く暖かい地の底で、唯一のの出入り口にはマグマッグたちがひしめき合い、僕を見張って閉じ込めている。
どうして、やめてしまったんだろう……?
そう考えている自分に気付き、自虐的な嘲笑が込み上げる。
何だよ、まるで残念がっているみたいに『やめて〝しまった〟』なんて。
僕はもう、そこまで堕ち尽くしてしまったのか……
と、自分の中に、蠢く鼓動を感じた。
手で探ってみると、お腹が硬く膨らんでいる。
「ヒッ……!?」
妊娠、している。
孕まされたんだ。なめくじの、仔供なんかを。
嫌だ……いやだあぁぁぁぁぁぁっ!! 産みたくない! これ以上僕を辱めないでくれぇぇぇぇぇぇっ!!
声にならない悲鳴の中で、突然下半身を二つに引き裂くかのような陣痛が始まった。
独りもがき苦しみ、のた打ち回りながら、僕は壁に縋り付いて救いを求め続けた。
誰でもいいから助けてくれぇ! 今すぐ僕を救ってくれるのなら何でもする。どんな事でもするからっ……!!
祈りは何処にも届くことなく、それはそのまま、身体を貫いて――――
■
呆然と座り込んだ僕の目の前に、緑と白に塗り分けられた楕円形の物が転がっている。
たった今、僕が胎内から産み落とした、それはタマゴだった。
地獄以下の行為の果てに作らされた、この上なく忌まわしい……筈のもの。
あぁそれなのに、何故だろう?
それをただ見ているだけで、愛おしさが込み上げるのを堪えられない。
その殻の表皮に、早くも罅が入る。
父親たちの炎の
さあ、出ておいで。
僕の、可愛い、赤ちゃん…………!!
割れ落ちた殻の間から。
顔を覗かせた、丸い頭。円らな瞳。
人間だった時の僕に、似ている。そんな気がした。
そうか。ポケモンの種族は、母親に順ずる。
もちろん生まれてくるのは、僕に似た可愛い仔に決まっているじゃないか。
小さな体が、殻を押し割る。
飛び出してきた新しい命を、僕は愛情一杯に抱き上げた。
■
その仔は。
黒い頭……黒い髪。
人間の赤ん坊、そのものの顔。
確かに、アルバムで見た僕の赤ちゃんの頃に似ていたのかもしれない。
でも。
そうなのは頭だけで、首から下は。
手も脚もなく、真っ赤に溶け崩れて――――
「ああああああああああああああああああああ!!」
■
世にも恐ろしい悲鳴を上げながら、僕は目を覚ました。
身体に纏わり付いていたものを振り払うと、それはくしゃくしゃに縒れたシーツで。
ドロリと流れ落ちたものを拭うと、それは全身から溢れていた冷や汗で。
落ち着いて周りを見回すと、そこはヤミラミの巣穴でも、マグマッグたちの巣穴でもなく、見慣れた僕の寝室だった。
「夢……だったんだ……良かった……」
ほっと一息吐いて、自分の身体を確かめる。
どこからどう見ても、人間の男だ。
おチ*チ*まで間違いなく、人間の男のそれで。
……一糸纏わぬ、裸だった。
しかも何故か、おチ*チ*が先端から根元までべっとりと血に塗れている。
自分の血では、なかった。
何が、あったんだっけ……!?
よくよく見れば部屋の中が酷く荒れて、本やらペンやらが床に散乱している。
その中に、見慣れた黒と白の布地が落ちていた。
エプロンドレス、だ。いつもキルリアのナスカに着せていた小さなメイド衣装が、僕の寝室に落ちている。
肩紐が千切れた、無残な有様で。
――――あ。
肌を撫でる風に、僕は窓が開きっぱなしになっている事に、ようやく気が付いた。
そしてその窓の向こうの夜空に、2匹のポケモンが浮かんでいる事にも。
1匹はゲンガー。丸々とした漆黒の顔の中に浮かぶ緋色の瞳は、怒りと軽蔑を顕わにして僕を睨みつけている。
そしてその腕に抱えられている白い影。あの緑の髪ははキルリア……間違いなく僕のナスカだ。
彼女はゲンガーの黒い胸に顔を埋めて肩を震わせていて、僕の方を振り向こうとしない。
「あぁ…………」
一陣の風に、彼女の白い裾がふわりとめくれる。
その内側に、拭った血の痕跡を見つけて、僕は。
僕……は……
■
『晴彦さん、お願いがあるのですが、聞いていただけますか?
私、告白……されちゃったんです。
ゲンガーのモリオンさんに……はい。あなたのお友達の
実は私も、以前から彼のこと、素敵な方だと思っていましたので嬉しくて……
いえ、まだお返事はしてません。
私は晴彦さんのポケモンですから、お許しをいただけるまでは、と。
晴彦さん、私とモリオンさんとの仲を、どうか許していただけないでしょうか。お願いします!
……あの、晴彦、さん?
そんな……どうしてそんな事を言うんですか? 私はただ……
!?
晴彦さん、何をなさるんです!?
きゃぁっ!
やめて、やめてください! どうか正気に戻って……あぁっ!
嫌! 嫌! 嫌です!! お願いやめて、放して! 駄目、そんなところに触っては……きゃあぁーーーっ!!
やめてぇぇぇっ!! 助けて、モリオンさん助けて! モリオンさぁぁぁぁぁぁん!!
いやあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁあぁっ!!』
『……れ、黙れ! あんな黒ダルマなんかに渡すもんか! お前はぁっ……僕の、ものだあぁぁぁあぁっ!!』
■
……全てを、思い出した。
同時に、あの夢の正体を理解して、慄然となった。
あれは、2匹からの報復だったんだ。
恋ポケに捧げたかった純潔を穢されたナスカが、破瓜の屈辱を〝シンクロ〟によって僕へと跳ね返し。
恋ポケを傷つけられたモリオンが〝悪夢〟の技でそれを増幅した。
たかが夢の中で、現実にされたのと同程度の陵辱を返したぐらいでは、到底許せるものではなかったんだろう。
覚めたら消える夢と違い、ナスカの傷は、貞操を暴力で奪われた事実は、一生消えないから。
それがどれだけ酷い事なのか。雌が雄に陵辱される事が、どれ程の苦痛と恐怖と屈辱とを伴うのか。
この身に沁みて、思い知らされた……
「許して、くれ……」
窓の向こうの彼らに向かって、僕は平伏して頭を下げた。
許されようがない事をしたのは解っていたが、そうするしかなかった。
顔を上げたとき、2匹の姿はもうそこにはなかった。
誰もいなくなった虚空に、僕は泣きながら謝り続けた。
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい……」
■
翌朝。
僕はモリオンのトレーナーである時雨の家を訪ねた。
やはりナスカは彼のところに来ていたが、詳しい事情は説明していないようだった。
僕はナスカとモリオンが恋愛関係にあることと、それに反対した僕が彼女を酷く傷つけてしまったことだけを説明した。
強姦してしまったのだとは、さすがに言えなかった。
時雨がナスカを呼び出そうとしたが、今はこれ以上彼女を傷つけたくないから、とそれを断った。
そしてナスカのモンスターボールと所有権を時雨に譲渡したいこと、2匹の恋については可能な限り叶えてやって欲しいということ、ナスカに僕が深く悔いていたと伝えて欲しいということ。
それだけを頼んだ。時雨はある程度何が起こったのかを察した様子で、それ以上の追求をせずに黙って頷いてくれた。
ナスカ以外の手持ちも、知り合いに譲渡するなり解放するなりして全て手放し、身一つになって僕は田舎に引っ越した。
醜い劣情でナスカを穢した僕には、もうポケモンを育てる資格なんてないのだから。
■
それからしばらく後。
田舎での不便な生活にも慣れ始めた頃。
時雨からのメールが、僕の携帯電話に届いた。
ナスカがモリオンと結ばれ、タマゴを産んだこと。
そしてそのタマゴが先日孵ったことを、そのメールは伝えてきた。
幸福そうな彼女の近況に本心から安堵しつつ、僕はメールを読み進んだ。
『写真を添付しておいたから、見てやってくれよ。
もうめちゃくちゃ可愛いラルトスだぞ。
顔なんかまるで、人 間 ノ 赤 チ ャ ン ミ タ イ ダ シ ナ ・・・・・・・・・
カシャン!
投げ捨てた携帯電話が、壁にぶつかって乾いた音を立てる。
真っ二つになって部品を撒き散らしながら床に転がったそれを、僕は虚ろな瞳で見つめていた。
まだ僕の心は、あの悪夢の
~完~
陰鬱話ですみません。
こんなのにも2票を投票していただき、本当にありがとうございました。
本作のコンセプトは『偽ポケダンパロ』。
良くあるポケダン話だと思って読み進めたら極悪陰惨なレイプ物だった、というのを狙いました。
僕の世界観ではポケモンがしゃべるのは不思議なことではないので、原作の台詞に誘導するのが大変でしたwww
主人公がなってしまうポケモンは、シンクロ持ちで、襲われるのに手ごろなサイズで、男が雌になってしまっていても気付きにくい理由が説明できるポケモンということで。
ヒロインの恋人役は、悪夢を自力習得出来る、ヒロインと同じタマゴグループのポケモンということで。
前半のレイピスト役は目を鏡代わりにしやすいことと、金的て大ダメージを与えられそうなポケモンということで。
後半のレイピスト役はヒロインと同じタマゴグループでタマゴ孵化特性持ちだということと、見た目がグロテスク極まるポケモンだということで、それぞれ選びました。
と、いつも通りの似非厨全開のノリですが、性器描写にいつもの花やら貝やらの比喩を使わず*4モロ性器名に伏字で表現するなど、仮面にもそれなりに気を使っていました。
考えてみれば人間が関わるエロを書くのもこれが初めてですし。*5
■大会後の主な変更点
・「飢えた男どもに……」ヤミラミの台詞だが、その後の「はぁ!? オトコ!? 雄ってことかよ」という台詞と整合性がないため「野郎ども」に変更。
・救助隊とかに誘って→救助隊とか探検隊とかに誘ってに変更。
・あの夢の正体を理解して、愕然となった→慄然の方が合っているので変更。
■BAR 《ARMORED WING》のポケモンさんたちへのレス
>>エアームドさん
>>雌だと思って油断してたら雄だった・・・と思ったら実はふたなりだった
惜しい! 正解は、「自分が雄だと思って油断してたら雌だった。な… 何を言ってるのか わからねーと思うg(r」
>>カイリューさん
>>唯一分かるのはダンジョンシリーズの設定・・・ぐらいか?
見事にミスリードに引っかかってくれましたねwww
■大会中に頂いたコメントへのレス
>>ダークものが好きな人間にはたまりませんね。
>>ハルヒコの人間臭いキャラクター、最後まで救いの無い展開、オチも良かったと思います。
>>たった一度の過ちで人間ここまで堕ちるものなのかと、そういう意味でもゾッとできました。
>>これが0票はナシでしょう、と1票投じさせていただきます。
投票とともに内容深いコメント、ありがとうございます。
好んでくれる方がいて何よりです。
多分、ラストシーンの時点でもナスカは晴彦を許していないのでしょう。その怒りがメールに乗って晴彦のトラウマを刺激した、のかもしれません……
終盤まで票が入らなかった時には「0票のままでもこれはこれでネタになるかw」と思ったりもしましたが、票を頂いた時はやっぱり嬉しかったです。
>>よく考えられた作品だなぁと感じました。
似非厨バリバリの設定もそうですが、実は投稿時期にも作戦があったりします。
大会初期の空気を暗くするために、狙って初日に投下したんです。
詳細は、後日別のページで。
大成功でした! とだけ言っておきますw
・【作品名】 悪夢のダンジョン
【原稿用紙(20×20行)】 43.4(枚)
【総文字数】 12231(字)
【行数】 476(行)
【台詞:地の文】 25:74(%)|3091:9140(字)
【漢字:かな:カナ:他】 31:53:7:7(%)|3831:6559:948:893(字)
晴彦「♪不意打ち 追い討ち 駄目押し みんなで荒もうエブリディ
黒に 影に 闇に 堕ちる この感じ最低!!
誘爆 悪臭 薄幸 しっぺ返しのエブリディ
嫌ね 嫌ね 嫌ね 引くぜ*6」
時雨「やめろその滅びの歌www」
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