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ポケットモンスターズファンタジー〜導かれし者達の軌跡〜

Reincarnation

出会い

「・・・・・・うぅ・・・ここ、は・・・?」
 その者は倒れたまま片目でゆっくりと周りを見渡してみる・・・周りは暗く、空には星が広がって波の音が聞こえるから夜の海・・・何が何だか状況把握が出来なく、しかも立ち上がることも、ましてや足を曲げることすら出来なかった。なんだか足に鉛を背負われているような圧迫感と、痛さ。首と目は正常に機能しているようで、周りの視界が段々鮮明になってきた所で、自分の身体を見る。だがそれはそれはいつも見慣れている姿ではなかった・・・。
 足の指、手の指が3本指とスラっとしている脚で色は茶色く、お尻の方にも何かしらの感覚があった。えっ・・・とその者は驚きながら、今度は頭を下げて、言うことを聞かない両手を恐る恐る頭へ運ぶと、そこには人間ではありえない突起物・・・耳のようなものがあり、しかも自分の意思で動かすこともできる。っとなると・・・その子の頭に浮かんだ名前は一つしか無かった。様々な進化先を持つポケモンで、しかも私が大好きな個体名・・・まさか本当になっちゃうなんて・・・ポケモンのイーブイに。だがそんなことよりも・・・
「さ、寒い・・・だれかたす・・・けて・・・・・・」



 同時刻の岸。この時間帯で夜の風を浴びながら飛んでいる子が1人。全身紫色で首から白色のオカリナをぶら下げたムウマだった。
「・・・・・・ふぅ、やっぱり夜の海岸の散歩は気持ちいい・・・。 この前の嵐みたいな雨が嘘のようね」
 ムウマは体全体で風を受けながらゆっくりと移動する。ゴーストタイプ全般に言えることだが、夜が一番行動しやすく、気分がいいのだ。ましてや1週間ほど前から雨が凄い勢いで降り続き、今日やっと晴れたのだから。それにまだほんのりと土の香りがし、その匂いは何故か彼女は好きだった。それに風が強くもなく弱くもなく、ちょうどいいくらいよそよ風だったのでこれは散歩するしかないと出てきた次第である。
「・・・さて、そろそろ帰らないと。 ずっと飛び続けていもいいけど、今度は体冷やしちゃうしね」
そう言うと今まで地面から30センチくらいの位置を浮遊していたのだが、急上昇して上空50メートル付近までゆっくりと上昇していく・・・。そこまでの高さは上った事はなかったが、1週間ぶりの散歩なのだからって言う事で少し無茶をしたくなったのだ。
「・・・ここはここで街明かりが見えて、キラキラしててすごく綺麗ね・・・。ポートタウンやナルトシティ、グーレスタウンにエシュゼタウンまで。今度機会があったらまたいろんな町に行くのもいいわね。 ・・・さて、もう少し見たいけど今回は体冷えてきたし帰りましょ」
 そう言うと今度は目を閉じ、力をふっと抜いて地面へと自由落下する。ゴーストタイプ全般に言えることだが、体重が軽いので自由落下っと言ってもそんなに早く落ちるわけでもない。それに風を感じたいわけでもない。ただ単に浮遊感が好きなのだ。でも自分で浮く浮遊感ではなく、なんも力を入れない浮遊感を。
 いつもなら地面スレスレまで目を閉じたままで、近づくまで目を開けなかったのだが、今回は違い、逆さまから見える海に見える月明かりを見ていた。いつも普通の向きから見ているのでこれはこれでいいかもっと、と思った直ぐに、海岸によく分からない固まりが見えたような気がした。石だろうと思ったが、だとしたらかなり変な形の石。一応確認するために体を元に戻してブレーキを掛けながらゆっくりと近づいていく・・・
「・・・・・・茶色くて・・・小さくて・・・尻尾があってー・・・・・・尻尾っ!!?大変っ!!だ、誰か倒れてる!!」
 それはポケモンの姿だった。でもあの個体種はここらでは見かけないし、それに波打ち際で打たれて倒れているなんて何かがあったしかありえない。それに気温は肌寒いかな位なので、身体が濡れているのであれば更に寒く感じ、低温状態で最悪・・・。
 降り立ってすぐに行ったのは、首筋に手を当てて体温チェックと脈拍チェック。その時、揺らし起こしたり、大声を出して呼んでいるのに全くそのことの反応が帰ってこない。脈は弱く、それに予測通り体温が低い・・・危険な状態だ。
「うそ・・・早く何とかしなきゃ」
 そういうとムウマは目を閉じ、次に見開いた目は先程の紫色の眼の色ではなく青い色になっていた。それと同時にイーブイの体全体が青白い光が宙に浮き出す・・・そう、今使っている技はエスパータイプの技の一種の"サイコキネシス"。その技を使いイーブイを運ぼうとしているのだが、なぜこのようなことをするのかと述べると、エスパータイプは色々な物を通り抜けてしまう為に、何か触れたり、運んだりする為にはサイコキネシスを使わないといけない弱点がある。
 更に言うと技の威力は、どんなに弱い初期技の 葉っぱカッター でもレベルが上がれば葉を飛ばすスピードが増し、葉っぱの量が当然変わるので侮ってはいけないみたいな事。なので、このムウマの場合は推定20レベルと仮定するならば、持ち上げるのがやっとなはずだがこの子は・・・
「とにかく運ばないと。今の時間は病院しまってるから無理だから・・・モルクの家ね。ここから2キロちょっと離れてるけど、飛ばせば10分もあれば行けるし」
 苦しい顔をせずに、ましてや2キロちょっとの距離をそんだけの時間で着くと見積もったのである。深く、ゆっくりと深呼吸すると、40km出ているのではないかと思うほどのスピードで全力で飛んでいったのだ。

 その時、首からぶら下げていたオカリナ自体から薄緑に弱く光を放っていた・・・・・・

あとがき

 少ないですが、待たせたので連続更新です。

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Last-modified: 2014-01-16 (木) 05:14:00 
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