ポケモン小説wiki
ストラグル ~荒廃した土地~

/ストラグル ~荒廃した土地~

オーブ

初めて書くので、ヘタですがよろしくお願いします…
あと、用語が出てきても、分かんない部分があると思うので解説のとこを参照してください
流血シーンもあるので苦手な方は読まないことをオススメします
アドバイスなど歓迎です



世界は滅びようとしていた…
とある組織がポケモンを悪く扱って、遺伝子を組み替えて強力なポケモン生み出そうとした

しかし実験は失敗して、何もかも暴れ狂う凶悪な怪物、ダークポケモンを生み出してしまった
ダークポケモンになってしまったポケモンは殺す以外直す方法は今の所不明…
しかも、他のポケモンや人を無差別に殺して、捕食をする。
世界はこのままだと滅びると思ったポケモン安全保障局が特殊部隊、~PGS~を設立。

邪悪化したポケモンを無事に‘狩り’、世界を元に戻す日が来るだろうか…




目次 




第零章 ~荒廃した世界~ 


世界が滅びかけ、夢や希望が全てこわれてしまったこの世界。
バラバラと絶望にぬりつぶされたような夜の空にヘリの音が響いてた…ヘリの機体にはPGSという文字が書かれていた、そのヘリに乗っていた
若者達はPGSの他の部隊と比べて荒くれ者の第一部隊である

「だぁーーー!!!まだなのかよったくー!!」
ヘリの中でうるさく声を上げている巨漢の男が騒いでいた
この筋肉ばかはルード、武器はグラビティアックス(重量が重いため、持てるのが精いっぱいの人がいるほどの重い斧)でパートナーはカイリキー

「うるさいですよ先輩、ただでさえ筋肉ムキムキの先輩がこの狭い場所で騒がれたら余計暑苦しい・・・というかウザイですよー、ねぇエル」
「えっ・・・いいんですか?」
そして毒舌をはいてるこの子はキーア、武器は伸縮系のヤリでパートナーはエルレイドである

「なんだとぅーーー!!!おれの筋肉バカにすんじゃねーー!!」
この2人仲は一言で本当の親子みたいに思ってしまうほどの仲でPGS本部でも有名である

「はは、あいかわらずひどいなキーアは」
「フフ、ゆかいゆかい♪」
この青年はファガ、武器はガンブレード(剣と銃モードにできる武器。光弾を発射することもでき、刀身も光らせる事で、攻撃できる)でパートナーはデンリュウ、そして…

「おい、準備はいいか?そろそろ到着するぞ」
この第一部隊の隊長はフウマ、この人を始めた4人で構成された部隊である、ちなみに武器は2種類の火と氷の属性をもつテンプルソード(刃の中にワイヤーが仕込んでいる剣)でパートナーは無し・・・というかサンドパンに殺されてしまった…


「今回のミッションの確認だ、民間都市ベリオンでの‘狩り’だ。ターゲットはグラエナ3体で、帰還時間は今から1時間後だ、いいな?」
「「「はい!!!」」」
しかしこの中で唯一、ファガだけがポケモンを‘狩り’をしないで救う方法をさがしていた
ほかの皆は元に戻る方法が無いとさんざん否定しながらも、彼だけはあきらめなかった
なぜなら、彼には親がいなくて、森で一緒に暮らしていたポケモンが唯一の家族だったからである
その中でもポッポの最終進化系である、ピジョットが彼の親代わりで、いつも一緒にいてくれた大切な家族だった・・・
だが、ある日・・・そう、あの世界がこの最悪な世界になる日の前にポケモンハンターにさらわれてしまったのだ
ファガは悲しんだ、何時間も泣いた・・・悲しみに暮れて、夜が明けた次の日・・・
ファガが起きた朝、彼の親との思い出の周りにはただのデカイ岩一つしか無い平原の場所に行った時、ピジョットは戻ってきていた
しかし、彼のことを襲った・・・もうピジョットでは無かったのだった・・・
ファガは腰に装備していた先が尖った木の枝を手に持って反撃しようとしたが
しかし彼は恐れた…自分がしようとすることは親を殺すことになると言う事を・・・
悩んだ末、ピジョットのあちこちをむしゃらに刺し続けたが、
ピジョットにキズ一つ、負わせれなかった…
そして、ピジョットの『かぜおこし』の攻撃で反撃されて2mほどファガは吹き飛ばされた。
なんとか立ち上がってハァハァと荒く息をした彼は恐怖に心を襲われて、その場から全力で逃げ出した
逃げて逃げて息を切れようが疲れようが走って逃げている時に、彼は泣いた・・・そして、泣きながら彼は決心した
ピジョットをあんな風にした奴等を殺すために、そしてポケモンをあんな風にするのを阻止にすために…
一人で旅立ったのであった…
そんな事を思い出しながら武器の調整をしている時にフウマの声で我にかえった

「ヘリがポイントに着いた、ターゲットをまず探すぞ」
ヘリがポイントに到着したらしく、部隊の皆で下のあちこちを探し始めてしばらくたたないうちに
ヘリに搭載されているDPレーダーに3つの反応をヘリを操縦をしていたキーアが気づいたらしく皆に報告した

「ターゲットを発見した、装備を整えて合図を出すまでヘリを降下させるな」
とフウマがキーアに命令した
皆が装備を整え、フウマが合図を出して、キーアがヘリを降下させようとしたとき
キーアがエルレイドに頼みごとをしていた

「さて行きますか・・・」とルードがやるき満々でヘリの外に少しだけ身を出した瞬間
 ガンッ!!! 
「あっ…」
「ヘっ…?????」
その時、キーアの武器を運ぼうとしたエルレイドが誤ってルードに当たってしまい、ルードは、
高層ビルの50階ぐらいの高さから落ちてしまって…

「あああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁ・・・・・(ずぼっ!)」
地面は砂だったためもあるがエルレイドがサイコキネシスで落ちるスピードを少し下げたため助かったが、気を付けの逆さの姿勢で頭から刺さってしまった

「だいじょうぶですかー ま、先輩の石頭なら大丈夫でしょ」
「ぶはっコラーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!エルレイド!俺を殺す気かっ!!!」
ルードがエルレイドに対して怒っている時

「グルルルルルル…」グラエナ達がいつの間にかルードに向かって襲おうと構えていた
「おっと、ファガ!武器を投げてくれ!!!!」
ルードがヘリから身を少し出している時に武器はヘリの中においてある時にエルレイドに落とされたため装備していなかった
そのため、耳についてある通信機でファガに武器の受け渡しを頼んだ

「了解(重いんだけどなー・・・)」
「ふぁぁぁ…ん?ああ、先輩がんばってくださいねっと」
ファガは通信機でルードに承諾をとった後ルードに向かって武器を投げ、キーアはあくびをした後、気楽そうに応援した
ルードはファガが投げた武器、グラビティアックスを受け取った瞬間、モンスターボールを投げて…
「行くぜ、相棒!」
出てきたのはルードの最も信頼するパートナー、カイリキーを出した。そして、カイリキーは

「燃えるぞオオォォォ」
と雄たけびと共に白い光に包まれながら登場した
「デンリュウ、援護に・・・」
「待って、ここはあいつらに任せよう」
ファガはしかしとデンリュウに話したが、それに対してデンリュウはあいつらなら大丈夫とアイコンタクトで返答した

「カイリキー、空手チョップ!!!」
ルードはカイリキーに技を指示して、グラエナにダメージを与えようとさせるために

「フォォォォォォォ!!!」
意味の分かんない叫び声を上げながらカイリキーは1匹のグラエナに空手チョップを当てたが…
「なっ・・・」
「にいぃぃぃぃぃ!!!!??オレサマのダイナミックアントワナットゥチョップが効かないだとぉぉぉぉぉ???!!!」
しかし、カイリキーの空手チョップをモロに食らったはずなのに、かすりキズ一つ負わなかった

「はぁーあ…バカがいますよ~あそこにバカがいますよ!!」 
(キーア…すこしは空気読んでくださいよ…;)
しかし、キーアがそう言うのも無理はなかった
なぜなら…

「クソッ・・・ダークオーラをはがすのを忘れていた!」
そう、ダークポケモンを倒すにはまずダークオーラをはがさなければならない、
はがす方法はまず、人間の武器…つまりライトニングウェポンの持つ『光』が発動している状態の武器ではがさないと倒すどころか
ダメージも与えられないのである
その瞬間、他のグラエナがルードに向かって襲った

「SHIT!!」
かろうじて2体のグラエナの攻撃から斧で受け止めたが
あと1秒でも遅かったら確実にあの世に逝っていた
そのまま斧に噛み付いてるグラエナを斧を横に振って前に投げ飛ばし
ルードは武器に精神を集中させた

「あ、先輩のアレきますよー」
「皆、ルードのアレは眩しすぎるから目を閉じろ!!」
フウマがそう言った瞬間『光』がルードの武器から放出した
その『光』はとても眩しく、ポケモンの技の『フラッシュ』よりも眩しかった
モロにその光を受けた3体のグラエナは苦しんだ。
そしてグラエナから放出していた黒いオーラが無くなり、瀕死状態に陥った
「相棒!!空手チョップ!!!」
ルードがカイリキーに指示を出すと、カイリキーの4本の腕の内、3本の腕が光り、グラエナに突撃した
ゴキャグチャグキャッ!!!
「フッ・・・決まったぜ・・・」
のセリフと共にグラエナ達は地に沈んだ
カイリキーの技は相当な威力だったらしくグラエナ達の頭蓋骨が砕けていた
「回収しますーせんぱーい、ハシゴにつかまってくださーい」
キーアが投げたハシゴが下にとどき、ハシゴにつかまる前にカイリキーを戻すためにモンスターボール
をつきだした瞬間、ボールから赤いレーザーが出て、カイリキーはその赤いレーザーに当たり
身体が赤く光った瞬間、ボールに戻った
ルードはカイリキーをモンスターボールに戻し、ヘリからつたっているハシゴを登りヘリの中に戻った

このように第一部隊は毎日討伐ミッションに行き、戻る
空にヘリの音が響く・・・
ファガたちはまだ知らなかった、さらなる絶望がこの先にまだあることを・・・・
                                                      

第一章   ~声~ 



「ここは…何処だ…」
周りは真っ白な空間に覆われていた…
物や人の姿、形、音など何も無い空間で彼は…ファガはそこに立っていた
まるで、何も考えなくてもいい。眠っていればいい。もう楽になってもいいと感じさせてくれる場所みたいに思った。
彼は歩いた…一歩一歩ただ歩こうと思って前進した
しばらく歩いても何も見つからなかった
彼はやがて立ち止まり、立ち止まったその場に三角座りで座った
ファガは思った
(まるで孤独だよ;)
孤独・・・ファガはそう思った時、再び誰かを探そうとその場から立ち上がり、前を見た瞬間
一つの縦が長く、横幅が短い長方形のドアが前にポツリと立っていた…
柄はとくに目立ったものでは無く、色は太陽のようなドアだった
ファガはしばらくそのドアを見ていた。そして、決心したかのようにドアノブに手をかけた時

「待っているよ、また遊びにおいで・・・」
「Σえっ!」
バッと振り向いた時には、何もいなかった・・・
確かに声がした
やさしい声で、温もりがあったような声だった
声の質からして女だろうか?
少し戸惑ったファガだが、まずはこのドアを開くことに専念した。
ガチャと鳴り開いたドアのギイィィという音と共にドアの向こうから優しい光が照らされ、
ファガの意識はしだいに薄れていった・・・


眠りから覚めようと目を少しずつ開けて、目を開け、最初に見たものは
「おっはー♪よく寝たねー」
「のわっ!!」   どすん!
あいさつをしようとしてファガの顔を覗き込んでいたデンリュウだった
ファガはあまりのことにビックリしてベットから転げ落ちてしまった
ファガは頭を抱えながら、少しよろめきながら立ち、周りを見わたした、
周りには他人の家にあるような普通の物があった

普通の四角形の形をしたテレビとリモコン、小型冷蔵庫、青い空の絵が描かれたポスター、
ふかふかの灰色のソファー、カベにかけてある時計、自分のスペアの普段着と自分がデザインして武器開発班に作らせた戦闘服、あとはPGSの各隊員の自室の部屋に設備されているステーションだった

「あっ、ステーションから本部に昨日のミッション報告すんのフウマに頼まれていて、
報告すんの忘れてた」
そう、PGSの各部隊隊長は仲間達とミッションを終え、無事に帰った後その出撃し、帰って来た部隊のリーダーが代表としてステーションにあるメール機能を使いミッションを報告をするのが絶対なのだが、
フウマは、帰った後ファガに代わりに報告をすることを頼み、ふらりとどこかに行ってしまった
しかし、ファガはフウマに頼みごとを聞いた後すぐに自室に戻り、ベットに倒れこみ寝てしまったため報告はできず、1日遅れでの報告の為あとで大変な事になるだろう

「よし、報告を書き終えた。朝メシ食べに行こう」
「ファガ、もう昼の2時だよ」
それを聞いたファガはカベにかけてある時計を見た瞬間ビックリして
「やべー!!2時からこの後行くミッションのミーティングあんだぞ!どうして起こしてくんなかったんだ!!」
「ファガの寝顔がかわいくてつい♪」
ファガはいつも寝る時に着ている普段着から戦闘服に急いで着替えて、部屋のドアから飛び出て、全力疾走した
その後ろにデンリュウがファガのあとをついて行った
2人の足音がPGSアメリカ支部内に響き渡った




「スピアーの注意点で他に質問は?」
一方、PGSアメリカ支部内部の第一会議室では第一部隊のミーティングが開かれていた
フウマがこの後第一部隊の皆で行く、[リーンブルフの森]でのスピアーの討伐についての説明を
ファガとデンリュウがいない部隊の皆に説明していた
そして、説明し終わって皆に質問が無いか聞いた直後に

バン!!

と勢い良くドアが開いた。
「すいません!遅くなりました!!」
ドアを開けて入ってきたのは会議に遅刻したファガとデンリュウだった
かなり急いで走って来た為か、2人とも息がゼェゼェと荒れていた
「これからヘリポートに行き、ヘリに乗った直後、‘狩り’の場へと行くぞ。キーア、ファガ達に教えろ」
とフウマが少し呆れた様子でキーアに言った
「了解でーす。ファガさん、今回はリーンブルフの森でスピアーを狩りに行きます。そして・・・」
キーアはファガとデンリュウにミッション内容を教えた後、ファガはデンリュウをモンスターボールに戻した後
全員でヘリポートに向うため移動し、エレベーターを使い、ヘリポートに向った
エレベーターがチンとなったらドアが開き、皆はエレベーターから降りた
目の前には昨日使った、第一部隊専用ヘリがあった
外の景色は空は青く、雲が無い快晴状態だった
ただし、下は荒廃した都市があった…
「皆さん!武器をヘリの中に詰め込みました!!ヘリの調子も完璧です!」
ヘリの調整士がそう言うとキーアは操縦席に、あとの3人はヘリ中に入った
キーアはヘリを起動させると同時にファガは
「いつもすみません!」
とヘリの調整士に礼を言ったと同時にバラバラとヘリのプロペラが回り始め、宙に浮かんだ4人を乗せたヘリは‘狩り’の場へと向っていった…

第二章 前編   ~リーンブルフの森に現れた殲滅帝王~ 


「リーンブルフの森に着いた、これからスピアー討伐を開始するぞ」
ファガ達一行は、スピアーを倒すためにヘリを着陸ポイントに着陸してから降り、
DPレーダーを頼りに探していたらスピアーと思しき物体がレーダーに映り、映った場所に行ったら
スピアーが羽を休めているところを見つけ、様子を伺っているところだった
「山に帰ろうとしてたんスかねー。この森はガルバ山の近くですからねー」
「かもな、しかし邪魔な木だらけでヤだぜ。俺のアックスで切って行きたいぜ」
「行くぞ」
フウマの声と共にフウマを除く3人はポケモンを出し、スピアーに向かって突撃した
スピアーもこちらに気が付いたみたく、羽を動かした
「誘導するよ!デンリュウ、十万ボルト!!」
バリバリという音を立てながらスピアーに電流が走ったのだが、簡単にかわされてしまい、
かわしたと同時に『どくばり』を放とうとしたその時

ドゴォォォォォォンン!!!!!!!!!!!!!
「何だ?!何が起こった!!!」
ルードが激しい地響きの中あわてて言って、ルード以外の者がガルバ山の方を見ていたため、ルードも見ると



ガルバ山が無くなっていた。無くなっていたというより消滅していた



「山が・・・・消えた・・・・???」
「おまえら、死ぬ覚悟が無いなら逃げろ・・・」
「!!!!!!!!」
フウマが奇妙なことを言い始めて皆がフウマのほうを見るとそこには何かが立っていた
スピアーだった物体を食べながら、いつの間にか立っていた
スピアーの血だろうか、辺りには緑色の液体が飛び散っていた
「最悪だ・・・全滅だ!!!!!!!」
そこにはPGS全支部があだ名で命名した最悪最強の敵がいた

『殲滅帝王』バンギラスがいたのである…

バンギラスが見つけた相手は必ず容赦なく殲滅して捕食する(別部隊の報告書から)。
そしてその強さは計り知れない
まさに『殲滅帝王』の名にふさわしい化け物である
「へっ、なーにが殲滅帝王だ!!食らいやがれ!!」
「よせっ!ルード!!!」
しかしフウマが言っても時すでに遅し
ルードはグラビティアックスを構えてバンギラスにむかって突撃したが

ガシッッッ!!
ルードの行く手をカイリキーが4本の腕を使って止めたのである
「相棒!!何しやがる!」
「ルード…あいつだけはだめだ!格が違いすぎる!!皆ァァァァ逃げるぞ!!!」
まるでカイリキーはヤツの強さを知っているかのように言った
その時、カイリキーの腕が震えていた・・・
皆はカイリキーの言う通りにして、その場からにげた…しかし
崖の方に逃げてきてしまった。これが悲劇を呼んでしまうことになるとはだれもまだ思っていなかった
とりあえずポケモンたちをモンスターボールにしまい、一段落していたら
「なにっっ!!!!!」
崖と反対側の方向からヤツがやって来たのである
最初に気づいたファガは武器を構えたが…遅かった
バンギラスがもう目の前にいたのである
「こいつ・・・なんて速さだ!!」
ファガに向かってバンギラスは手を握り拳にして
「しまっ・・・」

ゴキッッ!!
の音とともにファガは顔を殴られて崖の下に落ちた・・・
「ファガァァァァ!!!!!!!!!」
ただフウマの声は森中に広がった・・・ 

第二章 中編  ~ポケモンの希望~ 



周りは木だらけだった。
何も感じず、ただ風のせいだろうか?木の葉が荒っぽいようなざわめく音しか聞こえない。
森林に囲まれながら青年は思った

(バンギラスにやられたんだ・・・クソッ・・・身体が・・・)

身体が動かないとあきらめたファガはくやんだ。
いくらバンギラスと言えど、あそこまで完膚無きまでに叩き潰されるとは思わなかったからである。
そう思っていたときだった。
なにかが顔に当たった、冷たい液体…水だった
「あのー大丈夫ですか?」
「ん・・・ここは?」
目を開けたらかわいい服を着た女の子が目に映りこんだ
年齢はファガと同じくらいだろうか
「ここは?」
「トレドリア修道院ですよ。わたしはここでティラ(シスター)をやっている、アインと申します」
ファガはここについていろいろ思い出していた。
なぜならファガは以前世話になったことがあるからである。
以前、ファガはピジョットから逃げてた時この修道院のティラに世話になった時があるのである。
「そうだ、ここにいたセイラさんに会いたいんだけど」
「・・・セイラ先輩はもう・・・・」
ファガはそうかと言ったあと奥のほうから黄色い物体がでてきて、何か持ちながらこっちにやってきた。

「ごくろうさま、ピチュー」
ピチューがキズぐすりをもってきてファガのキズを負っている右腕に使った。
「ありがとう」
「大丈夫ですかー?」
「おかげさまで」
ピチューが心配しているのに対してファガは安心させるかのような言い方で返答した。
安心したかのようにピチューは、ニコッと笑って再び奥の方に行ってしまった。
「あのさアイン、俺とピチューと一緒にここから逃げ出さないか?」
ファガは事情をアインに話して説得したが

「私はここにいます。またここにポケモンがやってきたら受け入れる事ができるのは私だけだから」
「分かった。それじゃ俺は行くよ」
ファガはアインの答えに対してやさしく受け止めたが、
アインの答えがどんなにつらいものかファガにはわかっていた。
彼女は命掛けでポケモンを守ると言う事が。
そしてやさしいそよ風を受けながらファガは、トレドリア修道院を後にするのであった。

第二章 後編   ~二つの別れ~ 


「おーい、誰かいるかー」
「そう、早く探すのスンナって。どうせならボクとあんなことやこんなことを・・・」
「するかっ!!!!」
トレドリア修道院を出て日がもうすぐ沈みそうになる時にファガとデンリュウは、部隊の皆と合流すべく
探していたが、ただ風の音と二人の足音しか聞こえない。
「しかたない、ここで野宿だ。」
結局合流できないまま二人は夜という闇の中で野宿することになった、
しかしバンギラスという敵、悪魔がいるため油断は出来なかった。
二人が野宿の準備をしているときに激しい地響きが鳴った。
二人はその方向に向かい、着いた時にはすでに何もかも遅かった。
何だよこれ・・・」
その時二人が見たものは、周りの木や大地が割れ、まさに地獄と化していたのである。
しかし、見たところバンギラスの姿は無く、どこかに行った…いや、隠れている可能性もある。
ファガとデンリュウはフウマ達を探し始めたが1時間後、まだ見つからなかった。
仕方なく少し休もうとして2人共、地面に座って休もうとしていたところだった。

「ぉ~ぃ」
「うん?」
「だれだ?」

2人は声のする方向に振り向いたら、女の子がファガ達の方向に向かって走っていた。
その女の子は手に何か持っていた。
ピクニック等によく使われているバスケット(かなり膨らんだ)を持っていた。

「アイン!!!」
「はぁはぁ:やっと追いついた~」
何キロもぶっ続け走ってきたのだろうか、息がかなり荒れていた
「ところ・・・で・・・見つかり・・・ました?」
「あ、ああまだだよ。少し休んだほうが良いよ(この子一体どんぐらい体力あるんだろ…)」
「あ、これ役に立つか分かりませんが・・・」

アインは自分が持ってきたバスケットの中身を出した
キズぐすり、オレンの実、カゴの実、モモンの実、サンの実、チィラの実等が入っていた。
「凄い、これだけあれば・・・あと、アインはなぜ・・・」
ファガはアインに質問を聞こうとしたとき、遠くで話し声がきこえた

(このたくさんの声は・・・まさか・・・)
「ファガ」
「うん」
「?どうしたんですか・・・」

アインは2人に話しかけようとした瞬間、2人は勢い良く声がした方向に立ち上がり走った。
声がした方向に全速力で走って走って走りぬけた。

「みんなぁぁぁぁ!!!!」
「うお!!!」
「あっファ~ガ先輩」
「ファガ、デンリュウ良く戻ってきたな」

声の持ち主は第一部隊の皆の声だった。
ファガとデンリュウは勢いつけたジャンプでルードに『のしかかり』をした。
2分後、やっと来たアインは何が何々だかよく分からないでいた。

「なるほど・・・あなたはあの修道院の」
事情を話し、ファガ達とはぐれた後、どうやってバンギラスから生き延びられてたのか
についてや、アインの事を話しながら休憩していた。
フウマ達によるとあの後どうやらバンギラスはなぜかどこかに立ち去ったという。
そう、絶好の獲物が目の前にいるのにわざわざ見逃してやったという事になる。
なぜ?どうして?あの殲滅帝王が情けをやったというのは有り得ない。
いや、あるはずが無かった。
フウマ達、そしてファガとデンリュウは驚愕していた。
事実上の報告書(別の部隊の)を確認していたから分かることだ。
報告書にはこう書いてあった

『バンギラスは、とてつもないスピードを出して、わが部隊に襲い掛かってきた。しかも、その力は計り知れないほどの力で、分厚い鉄板(横10メートル)をただのパンチでコナゴナに砕け散った。まだろくに訓練していなかった隊員6名がパンチをモロに食らった、力を軽減していたのだろう、身体にポッカリと穴が空いていた。そして、バリバリムシャムシャ頭から絶命した隊員の身体を食べてしまった。他の隊員も逃げ出したが、絶対に逃がさないように自分のスピードを活かして襲い・・・食べた。幸い私は高台で待機していたからか気付かれなかったようだ。とにかく恐ろしかった・・・』

まさに獲物は絶対に逃がさないのに有り得ない事なのにこんな事が・・・と身震いをしたファガだった
アインさん、これからどうするんですか?今から戻るといっても今は夜、ヘリが来るまで・・・」
「大丈夫です。他のポケモンが待っていますから普通に帰ります。」
「そんな・・・!!危険だよ!」
ファガはアインの無茶な考えに心配したが、アインは笑顔で大丈夫と答えた。
「とにかくあともう少しでヘリが来るはず。ヘリが来たら修道院まで送ります」
「ありがとうございます」
会話が終わってアインが持ってきた木の実で皆が食事をしようとしたときだった。

ズドオオオォォォォォォォォンンンンンンンン!!!!!!!!!!!!!!!

「まさか・・・」
ファガがそう言った時だった、ヤツが来たのである。
音がした方向に皆振り向いたら、バンギラスが立っていた。
「周りには木だらけか・・・俺の武器が役に立つな」
フウマは地面に置いてあったデンプルソードを持って、炎を武器から放出して周りにある木を切った。
「隊長・・・まさか・・・」
キーアは分かってしまった。フウマとバンギラスだけの周りの木を倒し自分とバンギラスだけのデスマッチフィールドを作り、
自分が時間を稼いでいる内に他の皆だけを逃がそうとすることが分かった。
しかし、悲劇が起こった・・・・・・

「しまった!!!!!!!」
全部計算通りに木を倒せたのは良かったのだが、フィールド内にはフウマとバンギラスとアインがいたのである・・・

「隊長―――!」
「待ってろ、今助ける!!カイリキー!空手チョップ!!!」
なんとか2人を助けようと木をどかして救助しようとしたとき
「やめろ!!これではオマエらを逃がすためにしたことが台無しだっ!!!」
「そうです!!私の事も気にせず逃げてください!!!」
まさに絶望のレクイエムだろうか、死の鐘が鳴り響くかのようにファガ達の心中で何かが起こり始めていた。
自分達は2人を助けたい、しかし木をどかせば、2人を助けることは可能だがそれと同時に『ヤツ』にやられる・・・。
これは何かの試練だろうか?何かの嫌がらせか何か?



違う・・・・・・・これは・・・・・・・


「ファガ!!!お前にこの部隊の全指揮権を託す!!!総員撤退しろ――――!!!」
「隊長!!」
「ファガさん!これを・・・この子を!!」
アインが投げたのはモンスターボールだった。
ファガは受け取り、中に入っているポケモンを出した
そのモンスターボールのなかに入ってるのはピチューだった。
「アイン・・・・」
ピチューはすぐに悟った。
周りは荒れていて、おまけにフィールドらしき所にアインがいた。
しかもあのバンギラスがいる。
分かりたくもないことをすぐに分かってしまったことが怖かった。
「・・・いん」
「「えっ?」」
「総員・・・・撤退・・・・・・・・・」
ファガからはフウマに託された全指揮権を使い部隊の皆に撤退命令を下した。
「ファガッッッッッ!!!!!」
「先輩!!!!」
ルードとキーアから様々な感情が一気に放出したかのような声をファガに向けて言った。
「みんな・・・行こう、2人の意志をムダにしてはいけない」
「ファガ!!おまえ・・・・!!」
「今撤退しないと状況はさらに悪化する!!!俺だって辛いんだ・・・」
2人は黙ってしまった。黙らざるをえなかったのだ。
ピチューはオドオドしている。
「行きましょう・・・」
「分かっ・・・・た」
納得したかのように2人はそう言ってファガの出した命令に従ってヘリのある方向へ向かった。
「ピチュー・・・行くよ」
「ハイです・・・」
ピチューは心の中でアインにこう言った

(ありがとう・・・・)
今までの感謝を一つに心の中でアインに礼を言ってファガと一緒にヘリの元へ向かった。



「ここが死に場所か・・・」
「大丈夫ですよ。あなたは死にません」
自分の死を悟ったかのようにそう言ったフウマ、それをフォローするアインがいた。
上空からバラバラとヘリのプロペラが聞こえた。
「あいつら・・・行ったな・・・」
(ピチュー・・・元気でね)

「グオオォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!」
バンギラスはしびれを切らしたかのようにいきなり叫び始めた。
まるでさっさとケリつけようぜと言っているかのようだった。
「分かっているよ・・・アインさん、下がっていてください」
「はい」
フウマの要望にただ一言で返したアイン。
「行くぞ・・・うおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおお!!!!!!!!!」
ただ一人そして一人の女性が見守る中、怪物に立ち向かっていく姿が森のなかにあった。


その頃ヘリの中で皆が憂鬱になっている中、ファガは覚悟を決めた表情でリーンブルフの森を見ていたのであった・・・・・・


next of ストラグル ~荒廃した土地~2

キャラ解説 

ストラグル ‘狩り’LOG
キャラの解説などはコチラを↑
見てください…


最初人間が主人公じゃねぇのと思わせてしまったかもしれませんが…
そこは目をつぶっといてください  ペコリ;

コメントはコチラへ・・・ストラグル ‘狩り’の噂


トップページ   編集 凍結 差分 バックアップ ファイル添付 複製 名前変更 再読み込み   新規作成 ページ一覧 ページ検索 最近更新されたページ   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2011-02-16 (水) 00:00:00
This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.