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いもうとのいちばん

/いもうとのいちばん

えちぃ表現も入れた。エロいかは不明。描写力がないから読者の想像力に・・・
あく×あくです(意味不明)
青浪



絆・・・というものは少々厄介である。
その絆は少しこじれると元に戻すのは少しだけの努力では不可能。
しかし、その絆によって命を落とす者も、拾うものもいる。
絆の関係・・・兄弟、友達、親・・・それらはたまに我々を理不尽なまでに束縛し、そして我々に信じられないくらいの成長を促す。
これはその絆の物語だ・・・と思うよ。

自然に囲まれた小さな小屋・・・窓越しにうつ伏せになっている何かが見える。
窓から温かな陽光が入ってくる。
「ふぃ~。」
4足のポケモン・・・グレーの身体に背に黒がかった毛を乗せてるようなグラエナは疲れているのか完全に四肢を投げ出している。
「おにーちゃーん!」
誰かがその兄を呼んでいる・・・♀の高い声だ。
「ふぁぁぁぁっ・・・仕方ないな。」
グラエナは大きくあくびをしてゆっくりと立ち上がった。そしてけだるそうにその声のする方向へ向かう。
だが、グラエナは知っている。その声の主は自分の血のつながった妹、というものではないということを。
でも、日常の生活を送る上ではそんなことはどうでもいい、そのグラエナはそう考えていた。とことことゆっくりその声の主に近づいていく。
「どうしたの?ブラッキー?」
「おにいちゃん!」
グラエナの声に気付くとブラッキーはその紅い目を輝かせた。さっと立ち上がり、走ってグラエナに飛びつく。ギュッと抱きついたブラッキーはご満悦の表情だ。
「んぁぁぁ・・・飛びつくなって。」
「おにーちゃーん、あそぼー。」
ぷにぷにのブラッキーに飛びつかれたグラエナは少し困ったような顔をしている。
「ブラッキーもいい年なんだから・・・」
「むぅ~そんなのいいじゃん~。いい年なのに彼女も作らないで家でゴロゴロしてる誰かよりマシだって。」
「んぁっ!そ、それは言わないで・・・」
ブラッキーの言葉に図星を突かれたグラエナは顔を赤くした。グラエナは自分は彼女もいないしもてないし・・・♂友達とばっかり遊んでるんだよな・・・と思った。
落ち込むグラエナの身体の上にブラッキーは気にも留めずうれしそうにまたがっている。
「私はおにーちゃんとは違うからね~。モテモテで、私も・・・好きな・・・のいるし・・・」
自慢するようにブラッキーは言うが、すごく照れてる。グラエナはそれが事実であることを十分知ってる。友達と会えばその友達はブラッキーの話題をするし・・・
まぁ、グラエナはブラッキーが誰が好きなのかは知らないし、モテモテだっていう事実しか知らない。
「あそぼ~よ~。」
「・・・わかりました。何して遊ぶの?」
「あのね~、お医者さんごっこ~。」
グラエナは少しの唖然と少しの恥ずかしさを顔に浮かべる。
「ブラッキーがやるような年じゃないでしょ・・・」
ブラッキーはすごく不満そうにグラエナの身体の上でぶるぶる震えている。顔も不満そう。
「じゃあ外行こうよぉ~・・・ほれ。」
またがったブラッキーはぐいぐいとグラエナの背の黒い部分の毛を引っ張る。
「痛い痛い・・・うーん、ちょうど木の実もないから外に行こうか。」
素早くブラッキーはグラエナから降りて、グラエナの顔の前に笑顔になったブラッキーは近づく。
「いこうよぉ~。」
グラエナはこの満面の笑顔にすごく弱い。この笑顔を見るたび、2匹の思い出がフラッシュバックする。
ブラッキーはまだイーブイだったころに、イーブイは捨てられたのかグラエナの両親に拾われて一緒に暮らすことになった。
最初はお互い警戒して近づかなかったけど・・・時がたつにつれていつの間にか二匹は友達以上の関係、まるで兄妹の関係になった。
ブラッキーもいつの間にかグラエナのことをおにいちゃん、と呼び、周りもいつの間にか仲のいい兄妹だな、と認めるようになった。
グラエナは最初、イーブイがブラッキーになりたいって言ったときに、もっと可愛いのいるのに、って激しく反対した。
でもブラッキーはあくタイプかっこいいじゃん、っていって結局押し通してしまい、ブラッキーに進化してからもすごく楽しそうだ。
グラエナが最初家から出るって言った時は親以上にブラッキーが一緒に暮らせばいいのに、って猛反対した。最初グラエナは諦めるつもりだった。
でも、ブラッキーは一緒に住んであげる。それだったらいいよ。って言って、最終的にはブラッキーが後押ししてくれた。
「にいちゃん!」
「ん?」
少し思い出に浸りすぎてたグラエナは我に帰った。
「何ボーっとしてんの?外いこうよぉ!」
「ごめんね。」
グラエナはお詫びの代わりとばかりにブラッキーの頭を撫でる。ブラッキーはよほど気持ちがいいのかずっと目を閉じてる。
「じゃ、外いこ。」
ブラッキーが先導して小屋のドアをギィと開ける。かごを探していたグラエナはかごを見つけるとそれを咥えてとことこ後を付いて行った。
小屋の外は小川と森に囲まれていて、他の集落とは少し離れている。ここはグラエナが自身の精神疾患の療養のために転居してきたのだ。
グラエナはブラッキーと暮らし始めてすぐ、原因不明の病で著しい意欲の減退を見せ始め、医者に少しかからないといけなくなった。医者はストレスと言った。
親元に戻るか悩んだ挙句、ブラッキーが少し離れたところに引っ越そう、と言ってくれたのだ。ブラッキーの言った通り、転居すると少しづつ、症状は改善していった。
ーーー森をさわやかな風が駆け抜ける。それを身体に受けてグラエナはブラッキーの言うとおりにしてよかった、と思っている。
がさがさっ・・・グラエナの耳に茂みが不自然に揺れる音が聞こえる。
「ブラッキー、ストップ!」
「あ、うん!」
ブラッキーはグラエナの言葉を受けるとすぐに止まり、グラエナの方向に引き返した。
グラエナの野生の感覚・・ではない。グラエナは狩りがすごく苦手なのだ。だから獲物に対する感性ではなく、臆病さですべてを感じている。
がさがさ・・・また茂みの揺れは続く。がさっ・・・茂みから何かが飛び出した。咥えていたかごを放すとグラエナはブラッキーを下がらせて牙を立て戦闘態勢をとる。
「よぉ、グラエナ・・・とブラッキーちゃんじゃん。」
「ウィンディかよ・・・びっくりしたって。」
茂みから飛び出て来たのは虎みたいな柄のこの近くの集落に住んでるグラエナの数少ない友達・・・とグラエナは思ってるウィンディだった。
「木の実採りに来たの?」
「そう言いたいところだけど違う。」
「へ?」
グラエナはてっきりウィンディも同じように木の実を採りに来たと思っていたので少し驚く。
「夜這い?」
「昼だろうが。」
我ながら変なことを言ってしまったな、ブラッキーに聞かれてないかな、とグラエナは思った。ウィンディは急に真剣な顔をした。
「気をつけろ、この周辺一帯の森に暴行犯がいる。」
ブラッキーとグラエナも真剣な顔をして聞き入る。
「命までは奪わないみたいだが、やられると結構痛いみたいだ。ま、お前は弱いし素直に降参したら助けてくれるかも。ブラッキーちゃん、俺と一緒に・・・」
「やだ。」
ブラッキーは不機嫌そうにぷいっと首を横に振った。ブラッキーはグラエナ以外のポケモンにはあまり親しくしない。
「えーっ。まぁいいやこの辺を俺とヘルガーで巡回してるから、何かあったら大声ですぐ呼ぶんだぞ。」
ウィンディはちょっと残念そうな顔をしたけど、すぐに切り替えて親切にグラエナに言う。
「わかった。ありがとう。」
グラエナが感謝するとウィンディは再び茂みの中に消えていった。グラエナは耳を立てて警戒を強める。
「にーちゃん。そこまで警戒しなくてもいいよぉ。」
ブラッキーがグラエナをたしなめる。
「でも、不安だから。」
「怖がりなんだから~。」
「臆病って言ってくれないかな?よいしょっと・・・」
「一緒でしょ。わぁっ・・・」
グラエナはかごを拾ったブラッキーを身体の上に乗っけると再び木の実の採れる場所を目指す。戸惑っていたブラッキーもやがて落ち着いて楽しそうにしている。
「ふんふんふ~ん・・・」
何やらブラッキーは口ずさんでいる。
「何それ?」
グラエナはかなり気になるみたいで、顔をしかめた。ブラッキーはうれしそうにしてる。
「ん~、なんだろうね・・・うれしいときにでるの、多分。」

木の実を採る場所についたらしくグラエナは動きを止める。ブラッキーはグラエナから降りる。
「さて、30分をめどに木の実を集めよう。」
グラエナは警戒を解いて言う。
「わかった。おにいちゃんもしっかり集めてよぉ。」
「わかってるって。はぁ・・・」
サボろうとする前にグラエナはブラッキーに釘を刺される。
「おにいちゃん、集めてくるから。」
「気をつけて。」
ブラッキーはかごを咥えて木の実のなる茂みに走り出した。グラエナはそれを見守ると、姿勢を崩してゆったりと木の実を集め始める。
ゆっくりと枝と枝の間、木の実のにおいを嗅ぎ分けてグラエナはゆっくりと熟した身を選んでいく。
ぷちっ。ぷちっ。グラエナは口を使って丁寧に木の実を摘む。
「小腹がすいたなぁ。食べるか。」
ぱく・・・もぐもぐ・・・グラエナは今採った実を食べてしまう。
「おぉ、意外と旨い。って、食べたら意味ないし・・・」
少し後悔と反省をしてグラエナは再び木の実を探す。

「おっこんなところにもおいしそうな実がある~。」
少し離れたところにいるブラッキーはほいほいとかごに木の実を摘んで、入れていく。いつもブラッキーのほうが木の実を集める量は多い。
「おにいちゃんもちゃんと集めてる・・・わけないか。いつも摘んで食べてだもんなぁ・・・それで全然集まらないし~。」
ブラッキーは高い木にいろんな実がなってることに気付く。
「収穫は多いなぁ・・・」
ブラッキーはかごを放して木によじ登り始める。

「今日は結構集めたな・・・もうそろそろ30分くらいたつけど・・・」
グラエナは収穫量に我ながら満足していた。いつもなら食べてしまってほとんどないからだ。
ぽんぽん・・・グラエナの身体を誰かが優しくたたいた。グラエナは振り返る。するといつもの可愛い笑顔のブラッキーがいた。
「ブラッキー・・・いっぱい採れた?」
「とれたよぉ。・・・ほら。」
ブラッキーは後ろに隠したかごを見せた。山盛りいっぱいに木の実がかごに入ってる。自分では頑張ったと思うグラエナは少し戸惑う。
「おにいちゃんは?」
「・・・これだけ。」
恥ずかしそうにグラエナは少ない、それでもいつもよりは多い収穫を差し出す。
「わぁ・・・すごい。これだけ採れたの久しぶりじゃない?」
「そうかな・・・」
グラエナは褒められてもあんまりうれしくなかった。やっぱりブラッキーの収穫が多かったから。それでもブラッキーは笑顔でグラエナを見た。

ガサガサッ!急に大きい音が茂みからする。何かが飛び出した。グラエナは戦闘態勢をすぐに整えるが間に合わない。
バキッ!遅れたグラエナの腹に衝撃が伝わる。
「うぐぁっ!」
どさっ・・・グラエナは吹っ飛ばされて地面にたたきつけられる。
「おにーちゃん!」
ブラッキーは心配そうにグラエナを呼ぶ。グラエナはとっさに起き上がる。自分を吹っ飛ばしたものを見るために。
「バシャーモ?」
バシャーモがグラエナを睨みつけている。グラエナは負けじとにらみ返す。
「弱いなお前。相手をするまでもない。だが、痛めつけるのが私の趣味でね・・・いかせてもらうよ。」
バシャーモは言い放った。グラエナは腹の痛みを抑えて構える。すぐさまバシャーモは素早く動いてグラエナをほんろうする。
グラエナも必死に食らいつく。避けても避けても手がグラエナに向かってくる。
バキィッ!グラエナのさっきとは反対側の腹にパンチが直撃する。
「ぐふぅっ!・・・」
ドサァッ・・・グラエナは再び吹っ飛ばされて今度はズサズサっと地面を滑った。
「おにーちゃん!おにーちゃん!」
ブラッキーの必死の叫びに痛みをこらえてグラエナは再び起き上がる。
「お前・・・なかなか芯があるな。だがここまでだ。お前ら二人とも痛めつけてやる。」
バシャーモの言葉にグラエナが激しく反応する。
「飢えたハイエナは・・・ライオンより凶暴だ。なぜかわかるか?」
問われたバシャーモは何も答えない。
「それはなっ・・・守るものがあるからだっ!」
グラエナはバシャーモの動きよりも早く跳んだ。バシャーモはふいをつかれたと思ったのか今までよりも早く手足を動かす。だが全く命中しない。
「いまだっ!」
グラエナは一瞬のすきをついて、バシャーモの肩に深くかみついた。
「うぎゃぁぁぁぁぁぁっ!」
バシャーモは悶絶しその場に倒れこんだ。グラエナは獰猛な目つきをしたままバシャーモを睨んでいる。
「な・・・なぜ・・・か、からだが・・・し・・・しびれ・・・」
「ど、毒を仕込む隙くらいはあるもんだ・・・カハッ・・・コホッ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
痛みからかグラエナは咳き込む。少しグラエナはふらついた。
「おにーちゃん!」
あわてたブラッキーはすぐさま駆け寄る。
「おにーちゃん、おにーちゃん、しっかりして・・・」
ブラッキーはふらついたグラエナに必死に呼びかける。
「だ、大丈夫だぁって・・・いてて・・・」
「大丈夫じゃないじゃん。」
ブラッキーはすぐさま持ってきたかごの中からきずぐすりをがさごそと捜し、取りだす。

がさっ、茂みが再び揺れて2匹のポケモンが姿を現す。
「おい、なにがあった?グラエナ!おい!」
ウィンディとヘルガーがふらふらのグラエナに近づく。
「声が聞こえたから来たけど、大丈夫か?」
「あぁ・・・なんとかね・・・」
ヘルガーが倒れてしびれてるバシャーモに気付いた。
「おい、こいつしびれてるぞ。毒か。」
「ぁあ・・・襲ってきたから使った。」
グラエナは腹が痛くて声もあまりはっきり出せないが必死に話す。ウィンディもヘルガーも事情を理解したのかバシャーモのほうに向かって行った。
「俺らはこいつを連れていきたいが、帰れるか?2匹で。」
ヘルガーがグラエナに聞いた。ブラッキーは心配そうに見ているがグラエナは心配なさそうに答える。
「大丈夫だ。」
「わかった、無理するなよ。」
ずりずり・・・2匹はバシャーモを引きずって行った。

「おにーちゃん、だいじょうぶ?」
「大丈夫。だいじなものも守れたし・・・」
グラエナはいたって真面目に答えるがブラッキーは顔が赤くなっている。
ぎゅっ・・・ブラッキーはグラエナに抱きつく。
「む・・・むりしないでぇっ・・・おにぃちゃんになにかあったら・・・えっ・・・ぇっ・・・」
グラエナの胸元でブラッキーは泣いている。グラエナはきずぐすりの効果か少し傷の痛みが治まった。
ブラッキーは一通り泣いた後、目を潤ませてグラエナを見る。
「か、かえるぅ?・・・」
やや涙声でブラッキーは帰るかグラエナに聞いてくる。
「帰ろうか。かごは持つよ。」
ブラッキーはグラエナが集めた木の実をかごに入れるとグラエナの後を心配そうについていった。

小屋が見えてきた。グラエナたちと小屋の間には小さな川が流れている。
「ブラッキー。ちょっと、泥を落としたいから先に戻ってて。」
「おにーちゃん、わかった。タオル出しとくね。」
「ありがとう。」
ブラッキーは等間隔に石の敷いてある川をぴょんぴょんと器用にわたると先に小屋に入って行った。
それを見届けるとグラエナは川の流れを身体に受けるように屈んでズブズブと入っていく。
「ふう・・・いてて・・・」
ちらっとグラエナが小屋を見ると小屋からブラッキーが心配そうにグラエナを見ていた。
「ブラッキー・・・」
ふとグラエナは目を空に向ける。どうやら空にすこし厚い雲がかかってきているようだ。
「あれ?雨か・・・雨降る前に身体乾かすか・・・でもそんなに長く降りはしないだろうな・・・」
ばしゃばしゃと音を立てて小川からグラエナは出る。身体の毛からは水が滴り、水の重さで毛が締まっているのかいつもに比べ少しやせているように見える。
身体をぶるぶると振り、最低限の水を振り払うとグラエナは小屋のドアを開けて入っていった。
「おにーちゃーん、タオルだよ。」
ずぶぬれのグラエナが小屋に入って少しすると、ブラッキーが笑顔で口にくわえたタオルを渡す。受け取ったグラエナもブラッキーの頭を撫でようと左の前肢をあげる。
「ありが・・・とう、ってちょっと待って。」
グラエナは撫でようとした前肢が水で濡れていることに気付いて、あわてて前肢をタオルで拭き始めた。
身体を丁寧に拭いた後グラエナはまだ目の前にいてグラエナをじっと見てるブラッキーの頭を前肢で撫でる。
「うふぅ・・・おにぃちゃん・・・うれしぃ・・・」
照れながらブラッキーは目を閉じてうれしそうにふるふると身体を震わせる。それを見たグラエナは自然と微笑む。
「おやつにしよっか。」
少しお腹のすいたグラエナは撫でていた前肢を下げてブラッキーに話しかける。そしてグラエナは炉のほうを見る。
「うん!・・・少しお腹すいたよぉ・・・」
顔が少し赤くなっていたブラッキーは快く返事をして尻尾を振る。そのうれしい返事を受けて炉へ向ったグラエナのあとをとことこ笑顔でついていく。
ブラッキーはグラエナの作るおやつを心待ちにしているのだ。炉といっても小さなもので、火をおこして、そこで調理するというものだ。身体が冷えたときは暖房にもなる。
炉の近くでグラエナはすりつぶした穀物の粉を前肢でゆっくりと朝に汲んであった川の水に混ぜる。それが少し粘り気が出てくると木の実を前肢で形が残るように軽く潰す。
おやつの材料が整ったようで、次にグラエナは炉の前でなにやら木をがしがしと噛んでいる。
「ふぁっ・・・ほほぉおひは・・・」
ほのおのキバをつかったらしい。そうすると木に熱が伝わったようですぐさまグラエナは噛んでいた木をもみ殻を敷いた炉に落とした。
グラエナが噛んでいた木がもみ殻に触れると、もみ殻はすぐに熱を帯び、赤い光を放った。グラエナはふぅふぅと少し息を吹きかけて火の勢いを調節している。
火が安定するとグラエナは小さな鉄板を炉の上に置き、鉄板に熱が伝わるのを待っている。前肢で熱を確認するとさっと木の実から絞った油を鉄板にかけ、薄く広げた。
「ふぅ・・・こんなもんか。」
そう言うとグラエナは咥えたお皿から穀物の粉と水を混ぜたペーストを薄く何度も繰り返し鉄板の上にかける。じゅ~っという香ばしい音が小屋に響く。
ペーストが焼けてくる。最後にグラエナは塗り重ねたペーストが厚みを持つと潰した木の実を上に乗せた。しばらくすると小さなお皿に完成したパイを移した。
「ブラッキー。できたよ。」
そのグラエナの声を聞くとブラッキーはすぐさまパイの載ったお皿を取り、いつも2匹がご飯を食べるリビングに向かう。
グラエナもあとからリビングにやってきた。
「いただきまーす。」
グラエナがブラッキーの前に来るとブラッキーは勢いよく食べ始める。グラエナもそれを見てがっつく。
「うん・・・おいしぃ・・・もしゃもしゃ・・・」
ブラッキーは笑顔でグラエナを見る。グラエナも安心したのか、ほっと一息ついてまた食べ始める。
「おにいちゃんのパイは私の1番だなぁ。」
食べてるグラエナに向かって、少し食べるのを止めたブラッキーは言った。グラエナは照れて顔面を紅潮させる。何も言えない。

「ごちそうさまぁ~。おにぃちゃん、また作ってね?」
食べ終わったのかブラッキーはグラエナに問いかけるように言う。
「ありがとう。ブラッキー。」
グラエナは優しい笑顔で答える。食べ終わったブラッキーはお皿を咥えるとリビングから出て行った。
少しして食べ終わったグラエナも、自分のお皿をブラッキーの食べたお皿に重ねる。いつものブラッキーの元気な声が聞こえない。グラエナはこそっと寝室を覗いた。
「すやすや・・・ぅぅん・・・すやすや・・・」
いた。ブラッキーは少し疲れていたようでぐっすり眠っている。グラエナは疲れさせて少し申し訳ないなと、さっきの出来事を振り返っていた。

こんこん・・・ドアのほうからノックに似た音がする。
こんこん・・・音は続いている。誰か来たようだ。
グラエナはかなり警戒する。寝てるブラッキーに何かあったらとブラッキーが見えないように寝室のドアを閉じかける。
そうしてドアをゆっくりと開ける。黒く細い影が見えた。

「よっ!」
その影の正体はさっきのヘルガーだった。
「あぁ、ヘルガーか。」
「ごめん、びっくりさせた?」
ヘルガーは申し訳なさそうにグラエナに謝る。グラエナはそんなことない、こっちこそごめん。という具合に会話を交わした。
グラエナはヘルガーを小屋のリビングに案内する。グラエナがお茶をいれる間、おとなしくヘルガーはリビングで待っていた。
「お茶だよ。」
「あ、グラエナ。ありがとう。」
ヘルガーはお茶をすすりながら話を始めようとする。
「さっきは、災難だったな。俺らがいながら・・・」
「そんなことないって。俺も少し警戒を怠りすぎた。ブラッキーがいたのに。」
ヘルガーはグラエナがバシャーモに襲われたことについて話している、グラエナも少し悔しそうに話す。
「でも、グラエナのおかげではからずとも問題解決出来たし・・・ありがとう、って。グラエナは追いこまれると強いよな。」
「そうか・・・結構痛かったし、お前らが来てくれて本当に助かった。」
ヘルガーはあまり強い口調で話してこない。グラエナは少し不思議に思う。
「そういえば、お前の妹だけど。」
「ん?」
「そうとう苦労かけてんだろ?少しはいたわってやってるか?」
ヘルガーはグラエナにすこし同情するような口調で話している。
「だよなぁ・・・あれだけ迷惑かけても文句言わないからな・・・申し訳ないよ。」
「何か好きなことさせたり、旅行につれていったりしたら?」
「そうだな・・・ブラッキーにはそれくらいしかしてやれることはないか。情けないな・・・」
2匹がテンション低くして話していると、小屋にぽつぽつと音が伝わる。おそらく雨なのだろう。
「え?雨か?最悪だぁ・・・」
ヘルガーは一気にモチベーションを下げた。なんとかモチベーションを上げようとグラエナはあれやこれやと喋る。
「この雨は強くならないし・・・夜にはやむよ。」
「へ?どうしてわかんの?」
ヘルガーはすごく不思議そうにグラエナを見る。
「いやね・・・この辺は気候が不思議なんだ。雨が降っても川は氾濫しないし。だからこの小屋はずっとこの場所にあるんだけどね。」
「ふ~ん???」
ヘルガーの理解度はいまいちのようで首を何度も傾げる。
「雨か・・・ひどくならないうちに帰ろうかな?」
「雨嫌なら泊まっていく?」
グラエナの提案にヘルガーは少し驚いた様子だ。
「い、いやいいよ。雨そこまで嫌じゃないし。・・・それに悪いよ。グラエナにも・・・ブラッキーちゃんにも。」
「へ?」
「まぁいいや。帰るね。」
ヘルガーはあわてて小屋から出て行った。グラエナが窓を覗くと雨の中を必死に走っているヘルガーが見える。グラエナは落ち着いたのか、少し眠たくなった。
「眠いなぁ・・・ふぁぁぁぁ・・・」
たまらずその場にうつ伏せになり、眠りに落ちた。

「ん?んぁ?」
グラエナは目を覚ます。ヘルガーが帰ってからおそらく1時間も経ってないだろう。グラエナはおそらく寝てるだろうブラッキーを起こしに寝室に向かった。
「あれ?さっきと寝てる場所違うし・・・寝相悪くないはずなのに。・・・おーい。ブラッキー・・・おーい、ブラッキー!」
グラエナはゆさゆさと前肢でブラッキーの体を揺さぶる。ブラッキーは少し身体をびくっとさせて顔を起こした。
「ん?あ・・・おにぃちゃん・・・ぉはょぅ・・・」
ひどく眠そうなブラッキーはグラエナに気付いた。
「あんまり寝すぎると夜寝れないよ?」
グラエナはあきれ顔で熟睡していたブラッキーに忠告する。忠告の意味はブラッキーが夜寝れないととても元気だから、グラエナも寝られない、という単純なものだ。
「んん・・・ぃぃの・・・おにぃちゃんとぁそぶ・・・」
「・・・起きてって。」
「ぅん。ふぁぁぁぁ・・・」
しばらくこういう問答を繰り返すと、ブラッキーは起きて眠い目を右の前肢でこする動作をし、グラエナと一緒にリビングに向かった。
グラエナは晩御飯の準備に忙しそうにしている。かたやブラッキーは晩御飯ができるまで頭を上下にふらふらさせてすごく眠そうにしている。
「うにゃぁ~・・・ねみゅぃ・・・」
「もうちょっと待って。もう出来る。」
「おにぃちゃぁん・・・はやくぅ・・・」
ブラッキーは意識が眠気に負けない限り催促し続けた。
「出来た。ってブラッキー!」
「くぅくぅ・・・ふぁっ!」
大声にびっくりしたのかブラッキーは一気にうつ伏せになった身体を起こす。とても眠たそうだ。グラエナは心配そうに見ている。
「いただゃきます・・・」
なにやらブラッキーはすこし声を抑えてる。グラエナは少し疑問に思う。
「どうしたの?眠い?」
「え?ううん。そんなことない。ただ・・・おにーちゃんは怪我痛くないの?」
え?グラエナは少し戸惑う。まだ気にかけてくれてたんだ・・・と。
「大丈夫だって。痛そうに見える?」
「ううん。だから余計に心配なの。」
「ブラッキー、ありがとう。」
グラエナの言葉にブラッキーは顔をうつむける。グラエナは悪いことしたかな?という思いを抱いた。
「ごちそうさま。」
ブラッキーはいつもの笑顔でグラエナに向かって言った。その笑顔に安堵したグラエナも笑顔になる。食べ終わったグラエナは食器をガチャガチャとかごに入れる。
それを咥えて外の川に出て、食器の汚れを落とす。いつもこのときに1日の体の汚れを落とす。
雨はまだ止んでなかったが、グラエナはばしゃばしゃと水音を立てて身体を川に沈める。川で水を浴びながらグラエナは少し物思いにふけっていた。
今日あったこと。妹のブラッキーが自分にかけてる心配・・・
まだ誰かの助けがないと生きていけないのか・・・情けないな・・・グラエナは顔を川に半分浸けてそう思った。
食器を回収したグラエナはすっかり意気消沈して小屋に戻る。
「雨降ってたでしょ?」
「うん・・・」
「おにーちゃん。どうしたの?」
「なんでもない。」
「変だよ・・・おにーちゃん・・・」
「変じゃないよ。」
ブラッキーはグラエナの心境の変化を察知していた。そこが心配だったブラッキーは何度も聞いたのだ。
しかし、モチベーションの下がったグラエナはそのブラッキーの心情を理解できなかった。
「変だよ!」
「うるさいなっ!」
グラエナは何度も聞くブラッキーに向かって叫んでしまった。ブラッキーは急に落ち込んだ顔をして自分の寝室に帰って行った。
自分のやったことの重みにしばらくしてグラエナは気付く。
「何ていうことをしたんだ・・・俺は最低だな・・・」
あれほど親身に世話をしてくれたブラッキーとはもう一緒に生活できないんじゃないか・・・独り言のあとにグラエナはそう思い、そのまま眠った。

「・・・ぃちぁん・・・ぃちゃん・・・ぉにぃちゃん・・・おにいちゃん・・・」
ブラッキーは眠ったグラエナを揺さぶっている。グラエナは聞こえてはいるが嫌な感情の高ぶりを抑えるためになかなか起きれないでいた。
「ふぇっ・・・ぇっ・・・ふぇっ・・・えぐっ・・・ぇっ・・・」
「?」
グラエナは状況がおかしいことに気付いた。すぐ隣でブラッキーが涙を流しているからだ。
「・・・ブラッキー・・・」
「ぇっ・・・ぉぃぃちゃん・・・ふぇっ・・・」
「ブラッキー、ごめん!許して。許してくれなくてもいいから・・・泣かないで・・・」
グラエナは必死でブラッキーに泣かないように懇願する。
「おにいちゃぁん・・・ちがぅよぉぉ・・・」
ちがう?グラエナは混乱した頭で必死に考える。
「おにいちゃんはもう・・・自分だけでくるしまないでよぉ・・・ぇっ・・・ぇっ・・・」
「そ、そんなこと・・・」
「わたししってるんだよ・・・おにいちゃんがわたしにめいわくかけてるっておもってることぉ・・・ぇっ・・・えぐっ・・・」
え?グラエナは自分の心が見透かされてるのに驚きと、ブラッキーへの感謝を感じた。
「でもぅ、でも・・・わたしは全然迷惑になんて感じてないんだよぉ・・・ぇっ・・・ぇっ・・・ぇっ・・・」
「ブラッキー・・・」
ぎゅっ・・・とグラエナはブラッキーを抱きしめた。
「おにいちゃん・・・」
「泣かないで・・・」
「んっ?」
目を閉じてブラッキーをギュッと抱いているグラエナは唇に何か温かいものが当たったと思った。
顔か何かが当たったのかな・・・とグラエナは思って目を開ける・・・しかし、そこには目を閉じて口をグラエナの唇に軽く当てているブラッキーが大きく映った。
「ぷはぁっ・・・ブラッキー・・・」
驚いたグラエナは口を放す。ブラッキーは少し照れた顔をしている。
「おにいちゃん・・・私・・・私ね・・・」
ブラッキーはグラエナにさっきまでの泣き顔とは違う・・・とても艶やかな♀の顔をした・・・
「私・・・おにいちゃんが好き。」
「え!?」
ブラッキーはその幼さの残る声を可能な限り、好きな・・・兄に向けていた。届くように・・・と。
「そ、そりゃおれも・・・」
グラエナは完全に混乱している・・・
「ちち、ちがうのぉっ!おにいちゃんが好きっていうのは・・・その・・・そのねっ・・・」
ブラッキーの顔は紅潮し、普段の黒い毛におおわれた顔が少し赤らんでいる。グラエナはその微妙な変化をとらえることができた。
「で、でもっ・・・俺たちはさっ・・・その・・・兄と・・・いもうと・・・だし・・・」
グラエナは必死に落ち着かせようと普段の論理を持ち出す。
「好きなものは好きなんだもん!」
でも興奮して感情を抑えられないブラッキーの前には無意味で、グラエナもそれはわかっていた。
グラエナは背徳感からなかなかそれを受け入れられないでいた。”血はつながっていないとはいえ、2匹は兄と妹同然”という思考がグラエナを揺さぶる。
「私は・・・ずっとおにいちゃんの影を追っかけてきたの・・・好きでたまらなくて・・・わざとらしく言ってみてもだめだし・・・どれだけ魅力的になろうとしてもおにいちゃんは振り向いてくれないし・・・」
「そ、それは・・・その・・・」
「おにぃちゃん・・・おにいちゃんは私の1番だよ?・・・おにいちゃんは?」
ううっ・・・完全に抵抗できない・・・グラエナはブラッキーの超常識的思考の前に完全に白旗を振っている。
「ブラッキーが・・・その・・・俺の・・・1番・・・だょ・・・」
グラエナは本心からだけど、少し違和感の残るセリフを言う。
グラエナはブラッキーのことは大好きで、性格も、容姿も申し分ない。だけど・・・どうしても抵抗がある・・・小さいときから一緒に育って、お互いを支えあって・・・
彼女・・・としても自分が釣り合わないくらい・・・ずっと太陽みたいな存在だった・・・
「じゃあ1番だったらどうするの?1番の・・・ね?」
「でも、俺となんか一緒になるなんて・・・ブラッキーの」
「おにいちゃんはいっつもそれじゃん。私のためって・・・いっつも結局私が押し通してるし。」
ブラッキーはグラエナのセリフを遮り、彼が彼女を断る理由の、常識とか、日常というセリフの意味をガシガシと崩していく。
「ほんとに好き?」
「あたりまえでしょ?」
「うん・・・」
グラエナは断る理由を完全に消し飛ばした。
どん!
グラエナは少しの力でブラッキーを押し倒す。ブラッキーは少し驚いたみたい。
「おにいちゃん・・・大胆だよぉ・・・いきなり・・・」
押し倒されて仰向けになったブラッキーの上にグラエナが覆いかぶさる。そしてその前肢でブラッキーの体をまさぐる。
「ひゃん!くすぐったぁい!」
「これくらいは昔もよくやったよ。イーブイがふさふさの毛の中に俺の大事なもの隠したりして・・・」
グラエナの前肢は普段気付かないようなふくらみ・・・♀が♂を誘惑する道具・・・をとらえる。
「すっかり♀の身体になっちゃったなぁ・・・最後にこんなことしたときって胸のむの字もないくらいの、だったのに。」
「はぁ、恥ずかしいよぉ・・・」
ブラッキーの言葉を受けてグラエナの前肢の動きが止まる。
「やめる?」
「・・・そっちのがもっと恥ずかしい。」
「じゃ、仕切り直しで。」
グラエナはブラッキーの態度を見抜いてさっきまでとは逆にリードを握っている。
ブラッキーはグラエナの言葉の意味を理解して、首をあげて顔をグラエナのほうにむける。グラエナはブラッキーが欲する通りの行動を取った。
顔を近づけ合い、二匹は拒むことなく完全に唇を重ねる。その後も顔の向きを変えながら何度も唇を重ねあう。
ブラッキーとグラエナはお互いの意思疎通なしでほぼ同時に舌をお互いの舌に絡めて見せた。互いの口腔にお互いの唾液、舌が潜り込む。
舌の感触はとても気持ち良い。ぴちゃぴちゃと何度もいやらしく音を立てながら時間をかけて舌を、互いの口腔を征服しあう。
いつの間にかグラエナの頭をブラッキーが抑えていた。ブラッキーははぁはぁと時折息をもらしながら喘ぐ。
甘い声にグラエナも、ブラッキーも自分たちの欲求のコントロールを相手に任せていた。

「ぁっ・・・」
唇を重ねたままグラエナの前肢が先ほどあきらめかけていた胸を再びとらえる。乳首の刺激にブラッキーは思わず甘く喘ぐ。
グラエナはブラッキーの乳首を指先で何度もこすりつけたり、つまむようにして刺激を強めていく。ブラッキーは初めての経験なのか何度も身体をくねらせる。

お互いの口腔を満足するまで貪ったのか、二匹は唇を離そうとする。するとお互いの口腔から糸が引っ張ってるのが見えた。
「ふぁぁ・・・ぁっ・・・」
「はぁっ、はぁっ・・・」
グラエナは少し息が荒くなった。ブラッキーは顔を少し赤くして喘いでいる。
「ひゃん!やぁっ!」
グラエナは口を閉じて糸を絶つといじった乳首に顔を沈める。指先でいじったときよりも木の実を摘むときのように丁寧に優しく舌で転がしたり、なめずったりする。
「ひゃううっ!やん!」
抱き合っていたブラッキーの身体にはグラエナの唾液が冷たかったのか、ブラッキーは大きく喘ぐ。
「ひぅっ!・・・はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・」
グラエナが乳首から舌を離してブラッキーの顔を見る。するとブラッキーは焦点が定まっていないという感じでぼーっとしている。息も絶え絶えにいやらしく喘いで身体をくねらせるだけだった。
「まだ続ける?戻るなら・・・」
グラエナは自分のモノをおおきく隆起させているのにも関わらず、冷静にブラッキーに聞いた。
「やだぁ・・・いつも・・・にぃちゃん・・・そうやって・・・にげる・・・つづける・・・にきまってる・・・ゃぁっ!」
そのセリフを聞くとグラエナはブラッキーの身体を上にして、さらに反転させて自分にブラッキーの割れ目が見えるようにする。
黒の体毛に覆われた身体、その股の割れ目からは血の通った温かく薄紅色のまだ穢れのない綺麗な光沢を放っている肉が見えた。グラエナはそのまだ幼い秘所をじろじろと眺める。
「うぅっ・・・」
グラエナは自分のモノに何か気持ちいい刺激があったのを感じた。
「おにいひゃん・・・?」
ブラッキーがグラエナのモノを舌で舐めていた。ブラッキーがグラエナの顔のほうを向く。グラエナも負けじと舌でひと舐めして指を秘所にゆっくりと挿しこんでいく。
「ひうっ・・・ぁっ・・・」
指には温かい感覚が伝わり、秘所の周りはすでに秘所からの液で濡れていた。ブラッキーのその黒い身体はいやらしく震える。
「あっ・・・やぁぁっ・・・ゃぁん!」
すでにブラッキーは相当な感度で感じている。秘所ももう濡れていたのか指に液・・・蜜のようなものがからむ。
ブラッキーに責められてグラエナは暴発しそうな自分のモノを抑えつつゆっくりと秘所を責めていく。
「やぁん!ぁん!ぁん、ぁん!ぁぁぁん!」
喘ぐブラッキーとともにねちょねちょとグラエナの指に秘所の粘液がまとわりつく。
「あっ・・・ブラッキー・・・もう出る・・・うぅぅぅうっ・・・」
執拗にモノを舐められていたグラエナは抑えきれずに自分の精をブラッキーにはなった。かなり飛んだようで自分の身体に着かない。
精を放ってもグラエナは指を動かし続ける、くちゅくちゅとだんだん音が大きくなり、身体もびくびくと震えだした。
「きゃぁぁぁん!はぁぁぁぁぁぁぁあああん!」
ぷしゅうっ・・・ブラッキーは大きな声で喘ぎ身体を大きく跳ねると秘所から液体があふれんばかりに漏れ出し、グラエナの顔を濡らしていく。
グラエナは指の動きを止めずに違う動きに変えた。マメを見つけたからだ。グラエナはそのマメを指先でいじっていく。マメをつまんだり、時に舐めたり。
「はぁぁぁん・・・やぁっ!はぁぁぁぁん!」
ブラッキーは喘いで身体をびくびくさせることしかできない。ブラッキーの思考は快楽で満たされ、涎を抑えることができず、その口からポタポタとグラエナにこぼす。グラエナはがっちりともう片方の前肢でブラッキーの喘ぎ、悶える四肢を抑える。
「はぁん・・・ぁぁん!ぁん・・・ぁん・・・ぁん・・・ぉにいちゃ・・・はぁぁん!ぁぁぁぁぁぁん!」
再び四肢を前より大きく震わせる。身体の跳ねもさっきよりも大きい。今度もまたイったみたいだけど今度は秘所からヌルヌルした蜜が出る。ブラッキーは身体を少しピクピクさせて喘ぎ声を出している。
最初は気付かなかったが、なんとも言えない♀の香りがブラッキーから漂ってくる。
「ぁあっ、ぁっ、ぁぁっ、ぁっ、ぁぁっ・・・」
多量に出た蜜はグラエナの指にまとわりついてそれを伝って前肢に達する。膣の中の指に反応しているのか、ブラッキーはまだ喘いで、快感に身体を小刻みに揺らしている。
グラエナは満足したのか指を抜く。指にはブラッキーの蜜がいやらしくからみついていた。グラエナは喘ぎ声がようやくおさまったブラッキーと対面するように再び身体を反転させた。
「おにいちゃん・・・ごめん・・・なさい・・」
謝るブラッキーの端正な黒い顔の大部分には白く濁った精が付いていた。最初に放った精のほとんどが付いていた。でもブラッキーはグラエナの顔に付いた最初の潮について謝る。。
「ブラッキー・・・その・・・ごめん。鏡・・・」
グラエナも謝る。ブラッキーは近くの鏡に映った自分を見たが、驚きもなく受け入れた。
「おにいちゃんのせいし・・・」
ペロリと舐める。少し満足そうだ。
「おにいちゃん・・・入れて・・・わたしのに・・・」
ブラッキーはもはや躊躇なくグラエナを誘う。
「痛いと思うけど・・・」
「それでもいいの・・・おにいちゃんのいちばんになりたいから・・・」
こんどはブラッキーの身体を下にした。そして精を放ったばかりだが・・・また大きくなったモノをブラッキーの秘所・・・蜜壺に・・・
ズブリ・・・
「あうっ・・・いっ・・いあぃ・・・」
「痛い?」
「ううん・・・だいじょぶ・・・」
ブラッキーの蜜壺ではグラエナのモノはすこし大きいみたいだ。モノがきついのか少しづつ入れいくがそのたび痛そうな声を出す。
ズブッ・・・
「あう・・・いっ、いぁい・・・」
「やめる?」
「だいじょうぶ・・・ほんと・・・」
けなげにブラッキーは答えるが、グラエナのモノの付け根になにやら温かいものが少し垂れてきたのがわかった。
ブラッキーの身体は苦痛をそらしたそうに身体を悶えさせているがグラエナの前肢が身体を抑えているのでなかなか動かせない。
ズブブッ・・・
「あぅぅぅっ!ぁぁっ・・・」
グラエナは身体を抑えつけているのもあったが焦って急いでモノを入れてしまう。モノにはブラッキーの蜜がからみグラエナの快感はさらに強まる。
「はぁっ・・・入った。」
「はぁっはぁっ・・・はぁっ・・・ぁっ・・・」
「動かすよ。」
「うん・・・」
ブラッキーは少し苦痛に顔をゆがませて目を潤ませているがそれでも満足そうな顔をしている。グラエナはゆっくりと腰をモノの出し入れを出来るように動かす。
繋がった2匹の肢体にいやらしさを覚えつつブラッキーは受け入れる。
ヌチャ・・・ヌチャ・・・ヌチャ・・・
「いあっ・・・はぅぅっ・・・あぅぅぅ・・・はぁあん・・・あぁん・・ぁあぁん・・・」
痛そうな声を出しながらもブラッキーは痛みと快感の両方に耐えている。少し快感のほうが勝ってきたのか痛そうな声をさほど出さなくなった。
グラエナはしだいに腰を動かすスピードを上げていく。ヌチャヌチャとしていた音も次第に蜜とモノがよく混ざったのかぐちゅぐちゅという音に変わってくる。
快感と痛みで身体の異変を訴えるブラッキーは上半身を反らそうとする。だがなかなか動けない。
ぐちゅぐちゅぐちゅ・・・
「はぁっ、おにいちゃん・・・もっとぉ・・・はぁっ・・・ぁっ・・・」
ブラッキーは快感におぼれてきたのか涎を垂らしながらグラエナに要求してくる。それに応えるかのように2匹の摩擦はどんどん大きくなる。
グラエナはモノがだんだんブラッキーの膣が動いてからみついてくるように感じる。
「はぁぁっ、ぁっぁっぁっ・・・ぁっぁっ・・・ぁっぁっ・・・ぁぁぁん・・」
喘ぎながらもブラッキーは快感から身体をまもろうといやらしく動いてくる。だが、その動きがかえってブラッキーの快感を強める。
「やぁぁぁん!ああっ!ぁぁぅ・・・あぁん!やん!あん!あん・・・」
ブラッキーの前肢はグラエナの前肢を強く握りしめた。ぐちゅぐちゅと擦れる動きはますます早くなる。
「やぁっ・・おにぃ・・・おにいちゃん・・ぁぁっ!なんぁ・・・くるぅ・・・ぁぁん!・・・」
ブラッキーはもう絶頂を迎えそうに身体を反応させる。
「やぁぁん!あん!ぁん!あん!やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
そう喘ぐとブラッキーは今まででもっとも大きく身体を跳ねさせた。しばらく背中を反らせて顔も大きく動かすと力なく身体を沈める。
「はぁっ・・・あっ・・・あっ・・・あっ・・・」
イった快感からか見悶えするブラッキー。でもグラエナのモノは動き続けている。
グラエナのモノはブラッキーの膣の快感を感じる動きにとらえられ、グラエナの快感は最高潮に達する。
「ぶらっきぃ・・・出すよ・・・」
「あぅっ・・・なかに・・・なかにして・・・」
ブラッキーはイった快感がまだ続いているのかグラエナに自分に出すように声にならない声で懇願する。
「ぶらっきぃ・・・うんっ・・・うううぅっ。うぅっ・・・」
グラエナも身体を大きくぶるぶると震わしてモノからブラッキーの蜜壺に精を放つ。いままで腰を動かしていた反動で放っても快感がおさまるまで腰を動かし続けていた。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ・・・」
精を放ったグラエナはイった快感がおさまったのか腰の動きが止まり息を荒くしている。
ブラッキーはグラエナのモノがぴくぴくと白濁を放っているのを感じているかのようにぴくぴくと小刻みに身体を動かす。
それを下半身の感覚で感じているブラッキーは恥ずかしそうに、でもうれしそうに顔をより赤らめた。
「出た・・・」
「うん・・・おにぃちゃん・・・」
「抜くよ。」
そう言うとグラエナはゆっくりと腰を動かす。
「やんっ!」
グラエナが慎重にブラッキーの蜜壺からモノを抜く。収まりきらなかったのかどろりと蜜と白濁の混じったものがブラッキーの蜜壺から溢れ、黒いお尻、尻尾と白が流れていく。
仰向けでグラエナの下になっているブラッキーはしばし白濁に下肢を浮かべる格好になった。快感で身体とともにピクピク震えている綺麗な黒の尻尾も半分白に染まった。
ブラッキーは嬉しかった。自分のいちばんと1つになれて。今の痴態も、ブラッキーにとっては喜び以外の何物でもない。

グラエナは疲労からブラッキーに寄りかかるようにしてうつ伏せに倒れかかる。
ブラッキーは倒れこむグラエナを受けるように身体を動かす。2匹はうまく抱き合う形になった。やわらかい肉同士が重なり合って互いに四肢を動かして抱き合う。
「はぁっ・・・おにいちゃん・・・きもちよかったよ・・・」
ブラッキーは息を荒くしてグラエナに言う。
「でも・・・こd・・・」
「おにいちゃんの・・・だったらいつでもいいよ・・・」

すっかり体液で汚れた2匹は気が済むまで抱き合う・・・グラエナがふと顔を窓の外に向ける。
「雨やんだんだ・・・そといこっか。」
「うん・・・おにいちゃん。」
2匹はお互い寄り添うように濡れた地面に足跡をつけていく。
ばしゃばしゃ・・・お互いはイったばかりなのに派手に川に入った。
「にーちゃーん・・・」
「ブラッキー・・・」
2匹はお互いの体の穢れを取る。穢れといってもお互いにとっては穢れではなかった。2匹の絆・・・
綺麗になった顔を空に向けたブラッキーは何かに気付く。
「おにいちゃん・・・月が・・・蒼いよ・・・」
この地域では夜雨がやむと朝に気温が下がって霧が出るまでのわずかな間に、月が蒼く見えることがある。
この蒼い月を見るということは遅くまで働いている、つまり勤勉の証であり、見た者は恵まれる、という言い伝えがある。
「え?あ、本当だ・・・こんな貴重なものが見れるなんて・・・」
月の蒼い光はもっとも恵まれた2匹を優しく包む。しばしブラッキーとグラエナは月を眺めていた。お互いに身体を優しく擦りつけ合って、お互いの新たな絆を確かめる。

「ふぁぁ・・・つかれた・・・先に寝とくね・・・」
「おにいちゃん。わかった。」
グラエナは先に小屋に入る。小屋に入るとさっきまで行為を行い寝そべっていた床を綺麗に掃除する。
「♂だしこれくらいやらないと・・・ふあぁ・・・」
グラエナは先に寝室に入る。

少ししてからゆっくりと身体を拭いてブラッキーは眠そうにこぎれいになった小屋に入ってきた。
「おに~ちゃ~ん、あれ?もう寝ちゃったか・・・」
ブラッキーはグラエナの寝室に入ると横に寝そべるようになる。
「おにいちゃん。今夜だけはずっと一緒だよ。」
そう言うとブラッキーは毛糸の端を自分の右の前肢に結び付け、もう片方の端をグラエナの左の前肢に結び付けた。
「おやすみ、わたしのだいすきな・・・おにいちゃん・・・」
ブラッキーも目を閉じ、グラエナの夢を見ようとする。

・・・2匹はゆっくりと夢の世界に入って行った。

@10/06/19


最後まで読んでいただいてありがとうございます。個人的に尻すぼみになったような気がします。


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Last-modified: 2013-04-14 (日) 00:00:00
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