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My Best Friend

/My Best Friend

官能表現を含んでいます

writer:朱烏



My Best Friend


「だから『火の粉』はこうやるんだって。」
レイの口から勢いよく吐き出された『火の粉』は、標的である朽木に大きな黒い焦げ跡をつけた
スピード、正確性、威力、その他全ての面において非常に高いレベルに達している。
こんな芸当は誰にでもできるわけではない。炎ポケモンだったらどんなやつでも感心するだろう。俺も例外ではない。
だが、そんなことは今は一切関係ない。今直面している問題は、その芸当を俺がやらなければいけないことだ。
「あんなの絶対無理だって。だいたいあれは『火の粉』じゃなくて火の玉だろ。こんなことできるのはこの辺じゃレイだけだって。」
「・・・はぁ・・・。その年で口から火花みたいな小さい火しか出せないのもこの辺じゃレイだけだな。」
濁った嘆息とともに放たれた鋭利な言葉が胸に突き刺さる。
そう。それがこの炎天下に暑苦しい練習をしている理由だ。
それにしてもそんなに言葉に棘を含ませなくてもいいのに。考え方の硬さとか喋り方とか雄顔負けだよ、まったく。
せめて物言いだけでも優しくなれば、もっと可愛くなるのにな・・・。
「何か言ったか。」
「え!? ・・・あ、『火の粉』の練習しなきゃな。」
そのエスパータイプさながらの洞察力もなくなってくれればな・・・。

俺の名前はクーゴ。どこにでもいる平凡なマグマラシで、一人称からも分かるとおり雄だ。
そして今隣にいるこいつの名前がレイ。見た目は普通のリザードだが、戦闘の実力に関して言えば苦手なタイプの最終進化形態のポケモンですら苦にしない。要約すると『強い』。
正確はかなり勝気で男勝り。雌のはずなのに一人称は『俺』。
育ちの関係でそうなってしまったと本人は言っているけれど、意識して使っているような気がしてならない。
力関係は対等だけど、実力的にはレイのほうが断然上だ。
なぜわざわざ特訓しなければいけないのか・・・それは年相応の技を身につけていないから、という理由だけではない。
実は只今バトルで29連敗中。年下の奴にすら負けているザマだ。
まともな炎タイプの技が使えないので、自分では言いたくないのだけれど・・・・・・カモにされている。
丁度一ヶ月前、それを見かねた名も知らぬリザードが突然俺の前に現れ、声をかけてきたのが全ての始まり。
それから紆余曲折を経て現在に至るわけだが・・・・・。

「何回言ったら分かってくれるんだよ。もっと腹に力入れろよ。お前の内臓はちゃんと炎タイプの構造になってんのか?」
だんだんレイが苛立ってきた。変だな、いつもならもうちょっと怒り出すのに時間がかかるものなんだけど。
なんて暢気なことを思っている場合ではない。
この練習を始めてもう何日も経つのに一向に進歩が見られない俺が悪い。
それでも一生懸命取り組んでいるのには理由があった。

それは二週間前の出来事。
いつものごとく、レイの手本を見て、失敗して、手本を見て、失敗して・・・ずっとその繰り返しだった。
この日のレイは機嫌が良くて、何回失敗しても怒ったりはしなかった。
でもそれとは逆に、俺は連日の練習の疲れ、自分のあまりのできの悪さに対する憤り、レイに対しての申し訳ないという気持ち・・・。
つもりに積もった不満が混ざり合って、ついに爆発してしまった。
「もういやだ! 意味ないよこんなの!」
「どうした? まだはじめて30分も・・・」
「才能のない奴はいくらがんばってもダメなんだよ! 俺にはその才能がないんだよ!」
言い訳・・・客観的な視点で見てもそうとしか見えない。自分でもわかっている。
しかしこれ以上レイに迷惑をかけたくないのだ。
「そんなの関係ないって。誰だって努力すれば絶対・・・。」
「お前に何が分かるんだよ! 出会って日も経ってない俺の何が!? 俺が出来ようと出来なかろうと関係ないだろ! ほっといてくれよ! 何で俺にかまうんだよ!」
普段より語気が荒い俺を見てレイは驚いたことだろう。
これで嫌われれば、二度と俺に近づかないだろうし、迷惑をかけずにすむ。
そのつもりで言ったのに、レイの口から出た言葉は見事に予想を裏切った。
「・・・・友達だったら困っているときに助け合うだろ。だからクーゴを助けたいだけだ。」
俺は馬鹿で単純だったから、その言葉を疑うことはまったくしなかった。
それ以上に、親身に接してくれたレイの人柄がそうさせたのだと思う。
レイからすれば当然のことをさらっと言ったつもりかもしれない。
でも俺は出会って二週間足らずのレイを友達だとは思っていなかった。
出会った当時の卑屈な俺は、俺に自分から関わろうとするなんて変わった奴もいるんだな・・・としか思えなかった。
だがその思いはレイの言葉、そして諭すような瞳の穏やかさで消滅し、俺はレイのことを友達として認識することになる。
これが、俺が初めて『友情』というものに触れた瞬間だったと思う。しばらく黙りこんで、
「えっと、・・・・ごめんな・・・。ひどいこと言って・・・。」
と謝ると、レイの表情はぱっと明るくなった。
それを見て、俺を友達として思ってくれていることを信じることができたのだ。
が、友情とは違う何かもかすかに感じていた。
もしかしたら別の感情も芽生えているのかもしれない、と。

「もう一回やってみる。今度こそ・・・。」
俺は思い切り息を吸って、体の中で煮え滾るものを感じて、意識をすべて炎を吐き出すことだけに集中させて、
「いけ、クーゴ!!」
レイの鋭い声とともに勢いよく吐き出した。
そのとき、吐き出した炎が普段よりも高熱を帯びていることに気がつく。
今までやってきたことの成果がついにでた。・・・今までよりも倍以上大きい炎が出たのだ。
技として使うのにはまだ物足りないだろう。でも自分にとっては大きな進歩だ。
「やっと出来たな!! もう少し練習してもっと大きな炎が出せるようになったら、あいつらを絶対負かそうな!」
レイは自分のことのように喜んでいる。それがすごく嬉しかった。
火の粉が出来るようになったことよりも、久しぶりにレイのはじける笑顔を見られたことが。
もっと・・・もっともっとその笑顔が見たい。欲はさらに俺の行動を加速させる。
「よし、じゃあもう一回。せーのっ!」
さっきよりも更に意気込んで、息を思い切り吸った。が・・・、
「え?」
俺やレイのような炎タイプのポケモンにとって不穏に感じる気配が取り巻いていく。
いま、確かに背中で水の気配を感じた。炎タイプに水は弱点だから、すごく敏感なのだ。
空を見上げると、さっきまでの晴れ空が嘘のように消えていた。
代わりにあったのが、空一面を覆う厚い雨雲。ぽつぽつと雨が降り出している。
「雨か・・・。うーん・・・これは本格的になりそうだな。・・・行くぞ。」
言い出したときには既にレイは走り出していた。こういう緊急時の素早い対応は見習いたいところだ。
「ま、待ってよ!」
レイを追って走り出した直後、いっきに大粒の雨が落ちてきた。
俺たちはどしゃぶりの中をひたすら走った。
目的地は言わずともわかる。俺の住処としている洞穴だ。

ここは洞穴の中。紹介したとおり、普段は俺がここでご飯を食べたり、寝たりしている。
いつもここにレイはいないのだけれど、練習場所に近いということで、雨などの緊急事態の時にはここで待機することにしている。
ただ今日は若干事情が違った。
「うわ、びしょびしょだよ・・・。具合悪くなってきた・・・。」
俺は体を細かく震わせてできる限り水気を落とす。我ながら情けない様だ。
「少し濡れたぐらいで情けないな。それで男か。」
「そんなこといわれたって・・・、男とか女とか関係ないじゃん・・・。」
普通炎タイプのポケモンが長時間水を浴びてしまったらだいたいこうなるはずだ・・・多分。
それは努力でどうにかなるものではない。本能的に体が受けつけないのだ。
なのにレイは、ダメージなんて全然無いという顔をしている。尻尾の炎も相変わらず燃え盛っている。
同じ炎タイプの俺でも熱いと感じるほどだ。いったいその頑強さはどこから来るのか・・・。
「ったく。この分じゃ今日はここで夜を過ごすことになるな。」
「・・・・・・・・・・・・・え?」
多分本人は何も意識せずに言ったつもりなんだろうけど、一瞬電流が全身を貫いたような感覚に襲われた。
心臓の鼓動がはっきりと聞こえる。思いを寄せている雌と一つ屋根の下(?)で一夜を過ごすなんて・・・・。
思いがけない幸運、棚からぼた餅・・・じゃなくて本当にこんなことがあっていいのか?
「え? ってなんだ。いやなのか?」
「いや、そういう意味でいったわけじゃ・・・。ただ、少しうれし・・・っ・・・緊張するから・・・。」
言い終わった後にしまった、と思った。
こんな言い方じゃ言い直しても遠回しで好意を寄せているというのが分かってしまうかもしれない。
「緊張ってなんだよ?  俺たちは親友だろ。なんか隠し事でもあるのか。」
あるけど、それを表に出すつもりはまったくない。
この恋が絶対に実らないことは俺自身が一番わかっている。レイは俺と友達以上の関係を望んでいない。
それにレイは恋愛ごとに疎いし、どんなに性格がよくてかっこいい雄が来ても絶対に好きにならないと思う。だから、
「いや、なんでもないよ。」
と誤魔化しておいた。
「そうか、ならいいけどな。」
このとき少しだけ居心地の悪い沈黙が流れた。

「それにしてもだんだん雨の勢いが強くなってきてるな。」
「う、うん。」
雨粒が外に生い茂っている草木の葉を打っている。その音が今の自分には新鮮に感じられる。
たぶんこのところ特訓ばかりしていて、他のところに目がいかなかったせいだろう。
だから今のように何もしていないと五感が細かいところまで行き届く。
雨の匂いも侵食してきたが、不思議と不快な気持ちは生まれてこなかった
だが、その新鮮な音はみるみるうちに違う音に掻き消されていく。
自分の心臓の音。一拍一拍、音が大きくなってきている。
原因は分かっている。隣に座っているレイだ。
意識せずとも意識してしまう。叶わぬ夢なのは分かっているのに。
レイは俺と友達としてもっと仲良くなれることを望んでいることはこれまでの態度でわかる。
それがレイにとっての幸せなら、これからも友達として付き合っていきたい。
でも心の中で異性として付き合いたいという吹っ切れない思いがあるのも事実。
どうしたら心の中を整理できるか本気で悩んでしまう。
特訓中は自分だけに集中していたせいなのか、こんな感情が湧いてくることはなかった。
俺は、この言葉では言い表しにくい感覚に戸惑っている。
「どちらを選ぶ?」と聞かれたら、口では友達を選ぶ、というだろう。でも心の中では違うと叫んでいる。
「クーゴ? 大丈夫か? 本当に具合悪そうだな。」
随分思考にのめりこんでしまったようだ。たぶん恐い顔でもしてたんだろう。
そしてレイに気を使わせてしまっているのが情けないと思う。
「う、うん。全然大丈夫・・・」
グゥゥー・・・。
あまり耳障りのよくない音が洞穴の中で響いた。音源は俺の腹。
・・・そういえば朝から何も食べていなかった。寝坊したんだっけ・・・。
「木の実ぐらいだったらそこにあるぞ。」
「え?」
レイの指さしているところに目をやると、確かにこの空間の片隅に木の実が数個、木の葉にくるんで置いてあった。
・・・自分の住処のはずなのにまったく気づかなかった。というかなんであるんだ?
「この前少し雨が降ってここに来たときがあったろ。そのときはすぐに止んだからよかったけど、降り続けていたら大変だったからな。念のために採っておいた。」
レイは意外に几帳面だ。普段の強気な態度や男っぽい喋り方からは想像が難しい。
言い換えれば、まれにしか見ることの出来ない女性らしい一面。
俺はたぶんレイのそんなところが好きなんだと思う。
それにしても随分美味しそうだ。包みを開けてみると・・・みずみずしさは多少欠けているものの、爽やかな香りを放つ木の実があった。
うわ、しかも全部自分の好きな甘い味の木の実ばかりだ。モモン、マゴ、ゴス・・・レイの目を気にすることなく垂涎する。
「わざわざ涎をたらさなくても・・・。ま、食えよ。」
その言葉を合図と言わんばかりに、他のものには目もくれず、俺はそれらをむさぼった。
その間の意識はあまりない。味もどうだってよかった。よほど腹が減っていたんだろう。
理性が無くなるとはこのことなんだと思う。しかし、実に俺の理性は脆いものだな・・・。

食べに食べて、山がほとんど無くなりかけてたとき、何か違和感を覚えた。何か忘れているような・・・。
そして思い出した。レイの分を残しておくのを忘れてた・・・。
もう包みの中に木の実は確認できない。かすかに残る芳香がまるで俺を責めているようだ。
ああもう、何で俺は我を忘れると気づくべきことに気づけないのだろう。まあ、それが『我を忘れる』と言う状態なんだけれども。
多分レイは怒るだろうな。せっかく特訓がうまくいって喜んでたのに・・・。
恐る恐るレイに声をかけてみる。
「レイ、ごめん・・・。全部食べちゃっ・・・・レイ・・・?」
いつのまにかレイは岩壁に寄りかかって眠っていた。
ここのところ俺に付き合ってばかりだったから、きっと疲れてしまったんだろう。
レイに疲労を溜めさせるほど俺は出来が悪いのか。本当に情けないよな。
でもそんな負の感情なんかレイの可愛らしい表情を見るだけで吹き飛んでしまう。
普段絶対に見ることの出来ない表情。再び胸が痛んでくる。
何でこんなにも切ないんだろう。距離はこんなにも近いのに、遠い存在。
もしかしたらそのほうがいいのかもしれない。
でもこのまま友達という関係で終わったら、俺は後悔しないんだろうか。いや、もしこのまま終わったとしても・・・。

そんなことを考えたとき、一つの欲望が湧きあがった。
(レイの体に・・・触れてみたい。一度だけでもいいから・・・。)
・・・いったい俺は何を考えているんだろう。
いくら叶わない願いだからといって、そんなことを考えてしまうほど俺は馬鹿だったか?
レイにだって雌としての恥じらいはある。俺がレイを親友としてではない目で見ている、と思われたら友達という関係は崩壊するかもしれない。
すなわち、レイと一緒にいられなくなる・・・。
レイだけは絶対に失いたくない。初めて対等に付き合うことのできた友達だから・・・。
でも・・・。
そうだとしても・・・・・・。

俺はいつの間にか、眠っているレイの目の前に立っていた。
結局昂る思いに負け、眼前の邪欲に突き動かされてしまった。理性というものは思っている以上に脆弱なものだと改めて思う。
それにしてもレイの寝顔はものすごく可愛かった。
きっと10年間見続けていたとしても飽きないだろう。
やっぱりこのまま何もしないでおいたほうがいいんだろうか。
いや、もちろんいいに決まってるけど・・・。
俺が今から起こす行動は、レイのこの安らかな寝顔も壊してしまうかもしれない。
本当にそれでいいのか? そう何度も何度も自分に問いかけた。

『どうしても触れてみたい。』

自分の理性が欲望に勝ることはなかった。
気がついたら、自分の前足はすでにレイの頬を触っていた。
心臓の鼓動は異常なまでに高鳴っていた。
まだ性的な悪戯はしていないはずなのに、踏み込んではいけない領域に入ってしまったという意識が俺を襲う。
ここで止めなかったらどこまでも突き進んでしまうと直感的に感じる。止めるなら今しかない。しかし・・・
なんと表現したらいいんだろうか、この柔らかさを。
すべすべ、ぷにぷに・・・これじゃ柔らかすぎるかなあ?
でもそういう風に表現したくなるほどレイの頬は温もりがあって、柔らかくて。
寝顔を見るのは10年間飽きないだろうが、皮膚の感触は20年飽きない。きっと飽きないんだろうけど・・・。
まだ何も満たされない。・・・何か反応が欲しかった。
頬から首筋にかけて前足を滑らせてみる。だが、特に何も反応はなかった。
もしこの滑らかな首筋をくすぐったりしたら、甘い声でも出すのだろうか。
レイの甘い妖艶な声か・・・聞いてみたいな。
いろいろな反応を期待しながら、俺はレイの項を強弱つけながらくすぐり始めた。できるだけくすぐったく感じられるように。
とたんにレイの表情がわずかながら歪んだ。明らかに何か感じている。
このままレイの表情が移りゆくのを見ていても楽しそうだ。こんなことは滅多にできないし・・・。なんて考えいるとき、
「・・・ん・・・ぁ・・・・」
と、突然レイが声を上げ、体がピクリと動いた。
一瞬自分の体の動きが止まった。もしかしてバレたかもしれない。
でもそのあとのレイは起きるようすもなく、寝息を立てながら眠っていた。バレなかったようだ。
それにしても・・・今の声と反応・・・レイでもこんな艶やかな声が出るんだ・・・・。すごく・・・すごく可愛かった。
もっと聞かせてほしい。もっと、もっと。俺のために・・・。
そんな欲望が渦巻く心で、目に映ったのは・・・・・・レイの秘部だった。それを見た瞬間、頭の中がほとんど真っ白になった。
しかし、また心臓の鼓動が速くなったというわけではない。何かなくなってはいけないものがなくなった気がした。
自分の心を支えていたわずかな理性に亀裂が走った。ここまでくるともう修復は不可能なのかもしれない。
もうレイを穢すことも畏れていない。そんな気持ちになってしまっている自分に驚いてしまう。
そして自分がいったい何をしているのかわからなくなる。こんなことはあってはいけないのに。
それでも頭の中は不思議なぐらい欲望に従順だった。もう俺の目にはレイの秘部のほかに映るものはない。
そして俺の前足は・・・レイの秘部に触れていた・・・。
こんなに雌の局部をじっくり見たのは初めてだったし、当然のごとく触れることもなかったので、どう扱えばいいのかはよく分からない。
それでもこの吸い込まれるような感覚は・・・。この未知なる部分が本能を刺激しているのだと思う。
俺はレイの局部を愛でるように撫でた。何かに憑かれたようにひたすらと。
「・・・・あん・・・・・・ぁぅ・・・。」
いい声だ。ますますレイのことを好きになる。でも、これだけじゃまだまだ物足りないんだよ・・・。
そう思った瞬間から、レイの・・・割れ目の指を入れていた。
「・・・ひゃう・・・。」
すごい。ひゃう、だって。とてもじゃないけどレイが発する声とは到底思えない。
でも凄いのは声だけじゃなかった。この指先に走る何とも形容しがたい感覚。衝撃だった。
「あン・・・ゃぁ・・・・・・だめ・・・・ぇ・・・」
一瞬自分の動きが凍りつく。・・・「だめ」?? ・・・もしかして起きた?
「ぅ・・・・・むにゃ・・・・・・」
寝言か? 一応顔を覗き込んで確認する。目は開いていなかった。ただの寝言だったらしい。
安全なことが分かると、再び行為を再開させる。「だめ」・・・もう一度聞きたいなぁ。あんな声で言われたら百匹中百匹の雄が興奮しちゃうんじゃないかなぁ。
独特な質感の肉壁が湿り気を帯びてきた。
今まで雌の秘部がどんなものかは想像できなかったけど、刺激を与えると湿るものらしい。
さて、レイに触れてから結構時間が経ったように思える。そろそろ次の段階へ進もうとした。
が、・・・こういうことの知識はほぼ無に等しかったので、何をすればいいのかわからない。
しばらく弄んだということも相まって、次第に欲は収束していった。
そろそろ止めなければいけないとも思ったし、もしこの状況でレイが起きることがあれば非常にまずい。
あれこれ考えた末、この先もレイと良好な関係を保つためにはここで抑えるべきだという結論に達した。
惜しい気もしたが、こんなことですらしてはいけなかったのだ。止められるところで止めておかなければ。
再び視線を落とす。レイの局部ははっきりと目に映ったが、何かをしようとする気は起こらなかった。
どうやら俺の理性は再建されたようだ。が・・・。
さっき視線を落としたとき、なにか奇妙なものが見えた。それはレイのじっとりと湿った秘部、割れ目の上にあった。
小さな豆のようなもの・・・。何かよく分からないが、それに対しての興味が再び理性を破壊していくことだけは感じ取ることができた。
それにしてもこんなものがあったことに気がつかなかったなんて。よほど夢中になっていたのだろうか。
そんなことを考えながら、その小さな突起物に前足を伸ばした。そしてわずかに触れたときだった。
「ぁ・・・・クー・・・ゴ・・・・・・?」
寝ぼけたようなレイの声。
一瞬で我に返る。そして後悔した。なぜもっと前に止めなかったのだろう。いくらでも止めることができる余地はあったはずなのに。
頭の中でいろいろな思考がぐちゃぐちゃに混ざって、何も考えられなくなる。
「クーゴ?」
またレイの呼びかけが聞こえた。
「レ・・・イ・・・。」
こちらも名前を呼ぶことしかできない。何をすればいいかまったく判断できなかった。
穴があったら入りたい・・・じゃないけどとにかくこの場から消えたかった。いっそ誰か殺してよ・・・。
「ああなんだ、夢だったのか・・・。」
どうやら俺のしたことがレイの夢に反映されていたらしい。
「ああ、どうりで随分淫らな夢を見たと思ったら、クーゴも結構ひどいことするな・・・。」
レイが頭を軽く掻きながら自分の湿った局部を見て、何か納得するように言った。その顔もどこか気恥ずかしげで・・・。
どんな夢を見たの? と聞けるほど俺の精神状態は普通ではなかった。
嗚呼、誰か本当に殺してくれ。
「それにしても意外だったな・・・。クーゴがこんなことに興味をもってるなんて微塵も思ったことなかったよ。・・・でもクーゴも雄だしな。こんな人気のない場所で一匹の雌を前に理性を押さえきれるほど純粋じゃなかったか?」
そんなイメージはいつから持っていたのだろうか・・・。
・・・さっきからレイの言葉を聞いていると、本気で怒ってはいないような気がする。それでもすべきことはしなければいけない。
「レイ・・・ごめん。」
うまく回らない口で謝罪する。言葉は簡潔だったけど、態度では精一杯表したつもりだ。
それでも許されざることをしたことには変わりはなかった。少なくとも友達ではいられなくなるはず・・・だった。
なのに・・・なのにレイは・・・。
「いや、別にいいよ。興味半分でやったようなモンなんだろ? クーゴを惑わすような魅力を持ってた俺が悪いんだよ。・・・なーんてな。」
本気で言っているのか・・・? 俺は罪を犯した。それをこんな簡単に許していいのか?
不意に涙が出た。泣くつもりなんて全然なかったのに、勝手に視界がぼやけた。それでもレイの穏やかな表情だけは歪んでいてもわかる。
「何で泣いてるんだ? ま、似合ってるけどな。」
とめどなく涙が頬を伝い、地面に落ちる。
「なんで・・・っ・・・許してくれるの・・・? 俺・・・ぐすっ・・・ひどいことしたのに・・・。」
レイは特にその答えを用意していなかったらしく、しばらく黙ったままだった。そして少し微笑んで、
「友達だから・・・かな!?」
「痛っ!?」
刹那、俺の目にはレイの顔と洞窟の天井が映っていた。・・・俺は押し倒されていた。ついでにそのときに頭を地面にぶつけた。
「なあクーゴ。やられたらやり返せ、って言葉は知ってるよな?」
「??」
あまりにも事が唐突過ぎて、レイがいったい何を言いたいのかわからなかった。とりあえずわかることは・・・なにかやばい。
「俺たちは友達だろ。だから嬉しいことも哀しいことも分かち合うことは当たり前だよな。だから・・・俺がクーゴから受けた辱めも、ちゃんと同等に分かち合わなきゃな。・・・言ってる意味分かるだろ?」
分かるとか分からないとか以前に、許してくれたんじゃなかったのか!? そうでないのなら俺の涙は無意味だったのか?
「やっぱおもしろいな、クーゴは。許してもらえたって思っただろ? もちろん許してるよ。でも許したからって、事がそれで終わったと思い込むのは筋違いだと思わないか?」

「で、でも・・・。」
「それにお前のアレも結構大きくなってるぞ♪」
「・・・っ!!?」
確かに・・・レイをいじっていたときからそうだったが、俺の雄の象徴は普段とは違うサイズだった。
そしてレイの眼はいつもの鋭さが消え、妖しい何かを纏っていた。語尾にも楽しそうな記号がついていたような・・・。
自分がこの世に生まれて十数年。これほどまでに危機感を感じたことがあっただろうか。そしてこれ以上の危機に瀕することがこれからあるのだろうか。
「じゃあまずは手始めに・・・。」
「っぷ!?」
何の前置きもなくレイの大きな口が俺の口を塞いだ。そして文字通り有無を言わさず舌が侵入してきた
もがいて脱出しようとしたが、レイの力は非常に強く、それで押さえつけられていたため不可能だった。
ならせめて口の中にあるレイの舌を追い出したい・・・が出来なかった。
もがけばもがくほど舌と舌は絡まっていく。レイはその味を堪能しているようだが、俺にはその余裕がなかった。
じたばたしながらも逆らうことができずどんどん犯される口内。レイの余裕な態度と、正反対の俺。
レイの言ったことの意味をおぼろげに理解する。・・・屈辱だった。
圧倒的な力に抗うことのできない俺の無様な姿をレイに曝け出す、これ以上ない屈辱感・・・。
しかし、経過する時間は俺に少しずつ落ち着きを与えてくれたようだった。
本来の俺ならこんなことを望んでいたはずではなかったのか? 抗ってどうするんだ。もっと楽しむべきじゃないか?
俺も味わうんだ。レイがそうしているように・・・。
「ん・・・・」
無理矢理口内を侵食してくる舌に対して今までのような拒否の態度はとらなかった。
自分の舌を巧みに相手の口内に滑り込ませ、舐め回す。攻撃的に激しく・・・付け入る隙を与えないように。
味というよりその感触を確かめる。生温かい、ねっとりとした感覚。当然ながら体験したことのない未知の味だった。
屈辱感がみるみるうちに消えてなくなっていく。
レイは俺のその強い態度に驚いたのか、それとも飽きただけだったのか、唐突に口を離した。
「・・・クーゴらしくない強固な態度だな。あんまり固くなってると、それを崩されたときの苦痛は相当なものになると思うんだけどな。自分から攻めの姿勢に入るとは・・・。本番に入って後悔するぞ・・・。」
レイの声色にはわずかに怒気に近いようなものを含んでいた。目が殺気じみている。
・・・レイが俺に与えたい陵辱は俺が与えた分と同等、と言っていたはずだが、それくらいじゃ済まないような気がしてきた。
本気で俺を屈服させようとしている・・・。それ以外にレイの目は何も考えていない・・・。
「ふぁ!?」
不意に敏感な部分が反応し、体がビクッと跳び上がる。無論、押さえつけられていたので振動がレイに伝わっただけだが・・・。
そしてそれは・・・ついに俺の雄がレイの魔の手に掛かってしまったということを意味していた。
「・・・面白いな。少し先っぽを撫でただけでそんな反応をするもんなのか。こんなに張り詰めてちゃってさぁ・・・。興奮しすぎだろ。」
しょうがないだろ、自分がした行動は雄を硬くさせるには十分だったし、レイだって俺のことを押し倒してそれを促してるじゃないか。
それに、俺はレイのことが・・・好きなんだよ・・・? もちろん気づいていないと思うけど・・・。
「どうした、まさかこれだけでギブアップか? ・・・それでも続けるけどな・・・。」
トロンとした目をしている俺を尻目に、レイは次の段階へと踏み込む。
何をされるかおおよその見当はついていた。レイはおもむろに俺の雄を握り、擦り始めた・・・。
「ひゃ・・・・・・ぁ・・・・。」
「おいおい、雄なのに情けない声出すなよ・・・。雌じゃあるまいし。」
そんなこと言われたって・・・。他人からやられるのがこんなにも気持ちいいなんて・・・。
自分でやるときはその快感を自由にコントロールできる。反面、一定以上の快感は得られない。
レイもそのことを知ってか知らずか、手を動かす速さを不規則なタイミングで変えている。
あるときは遅く、少し快感が引いてきたと思えば、すぐに擦るスピードが速くなる。
「う・・・・くぁ・・・・・あぅ・・・・・・ああっ!」
出ちゃう! ・・・と思ったのは束の間、思い切りレイは俺の雄を握る。
不満そうにビクビクと脈打つ雄は、出ないと分かると少しうなだれた。
「はぁ、はぁ・・・・と、止め・・」
「止めるなってか? お前にそんなこと言う権利はないな。ぜーんぶ俺が決める。」
少し涙目になっている俺を労わるそぶりを微塵も見せず、レイは楽しそうにゆっくりと擦り始めた。
繰り返される射精感と、それを無理矢理堰き止めるレイの手。それが延々と続けられる。
「ふふっ、いい感じで滲み出てきたな・・・。相当我慢してるんじゃないのか? ・・・・・くくっ。」
「はぁ・・・ぁ・・・も、もうやめてよ・・・。これで・・・・十分だろ?」
「・・・・そんなこと言ってるわりにはまんざらでもなさそうだよな。」
・・・・・・・・・・・え?
「親友にこんなことされて恥ずかしいとは悔しいとか思ってるようには全然見えないんだが。」
心臓の音が頭に響く。心の奥にしまっていた感情が飛び出そうになる。
・・・そう、レイが察している通り俺は楽しんでいるのかもしない。多分レイが気づくぐらい表情を緩ませながら。
本人は違う意図でしたつもりの悪戯なんだろうけど、俺はそう思ってない。
そう思わないほうが楽しい。どうせ友達以上の関係にはなれない。だから・・・
「・・・・・・そうか・・・・・。」
沈黙の中でレイが何かを感じ取る。
「クーゴ・・・お前は心のどこかで・・・俺と友達以上の関係を望んでいる。・・・違うか?」
肯定も否定もしない。レイが俺の心情を探り当てたことにただただ驚いていた。
今まで恋愛ごとには見向きもしない、男勝りな性格のレイがそんなこと言うなんて。
俺は返事をしなかったが、レイは構うことなく続ける。
「多分・・・クーゴが望んでいるような関係にはなれないと思う。俺はクーゴと友達・・・親友のままであり続けたい。それは分かってくれるよな・・・?」
分かっている。分かっているけど・・・・・・。
「クーゴが俺のこと好きなんじゃないかっていうのは気づいてたよ。最近様子がちょっとおかしかったし。・・・でも、それには応えられないって・・・思ったんだ。」
そうか、気づいてたんだ。そして・・・それに応えてくれなかった。
「でも、っ・・・でも・・俺はレイの・・・っ・・・・・。」
のどに熱いものがこみ上げてきて、これ以上の言葉は続かない。自分でも何を言おうとしたのか考えられなかった。
「クーゴが俺のこと思っていてくれたことは素直に嬉しいよ。一匹の雌としてね。でもだめなんだ。クーゴと付き合うなんて想像できない。きっと友達のままのほうが楽しいと思うんだ。」
いつもとは違う、俺を諭しているような優しい口調。目も穏やかに笑っている。
どうしてはっきり断言できるのかはわからない。けど、きっとレイなりの確証のようなものがあるんだろう。
レイがそういうなら、きっとその方がいいんだ。意見が二つに分かれたとき、大概レイのほうが正しかった。
それに、もともと自分の中で諦めのついていたことだ。これ以上深く掘り下げることはもうしなくていいんだ。
「そうだね・・・。俺もレイに嬉しいって思われるだけで十分だよ。それに、レイと俺が付き合ったら全っ然釣り合いそうにないもんな、ははっ!」
「ふふ、確かにそうかもな!」
あははは、ふふっ、とそれぞれの笑い声が洞窟の壁に反響する。
不思議なくらい晴れやかな気持ちだった。
レイのことを好きでいる気持ちを全て消し去ることはできないかもしれない。もちろん恋人同士の関係になることもできない。
でも、確かにレイはいつも俺の隣にいてくれて、楽しいこと、嬉しいこと、悔しいこと、悲しいこと、全てを共有できる。
それで十分じゃないか。ほかに何を求めることがある・・・?
・・・何もない。何もしなくても一緒にいることができる。それだけでいい・・・。
身近にあった、簡単に気づけるはずの結論が、今ようやく実を結んだ。
「レイ・・・ありがとな。」
「なんだよ、急に改まって。」
「いいだろ別に、なんだって。」
自分の言った言葉が妙に爽やかな気がして、ちょっと恥ずかしくなった。
また雨の匂いを感じる。やはり不快に感じなかった。
「で、クーゴ・・・そろそろ終わらせようか。」
「え、ちょっ・・・ふぁう!?」
終わらせる・・・この状況で指し示す事柄は一つしかない。
さっきと同じように、何の前触れもなく、その快感は襲ってきた。
一度波は引いていたものの、絶頂を迎えるのはそう遠くなかった。そして、きっとレイとの関係も普段通りに戻るだろう。
きっとこれで最後になると思い、レイの素早い腕の動きから繰り出される快感を楽しむ。
「はぁ・・・・・・ぁぅ・・・レイ・・・・・もう・・・」
レイはその言葉を期に一層手の動きを速めた。それはまるで俺の恋慕の情を振り払うかのようだった。
卑猥な水音すら聞こえてきそうなぐらい、手の動く速度は速かった。
そして快楽の最終局地、絶頂と言われる場所へと誘われた・・・。
「くぁあ・・・・・ああ!!」
叫び声とも嬌声ともつかないような声とともに、ついに絶頂を迎えた。
ヒクヒクと痙攣しながら激しく精を吐き出す張り詰めた俺の雄。きっと吐き出したのはぬるぬるした白濁液だけではないと思う・・・。



夜になると雨は上がっていた。

そして、レイと一緒に星空を見に行った。

星座を見つけて遊ぶわけでもなければ、流れ星を発見するわけでもなかった。

ただ寝転びながら夜空いっぱいに広がる煌く星たちを眺めている。それだけだった・・・。

こんな穏やかな時間を二人で過ごすのは初めてだった。

時折ふたりの間を吹き抜ける心地よい風。

静寂を感じずにはいられない、鳥ポケモンたちの鳴き声。

いつまでも続くような気がした。いや、続いてほしい。

レイもそんな風に思ってくれているんだろうか。そうだったら嬉しいな・・・・。



沢山の木々が取り巻く、そこだけが不自然に開かれた、まるで決闘上のような草木がぼうぼうと生い茂る場所。
はっきり言って動きづらい。正反対に、相手のカイロスにとっては慣れていて戦いやすい場所なんだろう。
あくまで自分に有利な場所で・・・か。
俺にだって悔しさはある。得意とするはずの虫タイプのポケモンに勝負を吹っかけられるなんて・・・。
もちろん俺が炎タイプの技を使えないと知っているからこそ、こうやって駆り出すわけだ。
でも・・・俺は変わったんだ。もうかつての俺とは違うんだ。
30連敗だけはなんとしても阻止してやる!

「今だ、クーゴォ!!!」
「おっしゃあああああ!!」
『電光石火』が雄叫びとともに相手・・・カイロスの腹部に命中した。
「ぐあっ!」と鈍い声が耳に残り、気持ちがいいぐらい吹っ飛ぶ。
いつもならここまでは優勢を保てる。ノーマルタイプの技だけでもバトルの序盤はどうにかなる。
しかし、徐々に見極められ、炎タイプの技が使えないところをつけこまれ、結局劣勢になる。
そして何もできないまま敗れ、「弱すぎんだよ、ザコが!」などと辛辣な言葉を吐き捨てられるのがいつものパターンだ。
カイロスの目を見ても、「どうせてめーは炎技を使えねーんだろ? ザコが!!」と語っているような気がしてならない。
・・・違う。俺は・・・変わった。
レイとの二人三脚で習得に励んできた『火の粉』。それを解き放つときが来たのだ。
「はっ、一発決めただけで調子乗ってんじゃねーよおおぉぉおお!!」
格下だと舐めていなければまず出ない言葉。まあ、実際今まではそうだった。
だが、もうザコとは言わせない。これまでの俺とは違うところをみせてやる。
「おらあああぁぁぁああ!!」
俺に負けじと奇声に近い声を上げ、その自慢の二本の角を突き出しながら向かってくる。
正面から見ると実に恐ろしい光景だ。あの刺々しい角まともに喰らったら確実に一発KOだな・・・。
恐怖の二文字が一瞬頭をかすめたが、消え去るのに時間はかからなかった。
そうだ、何も恐れることはない。今の自分に必要なものは・・・自信、それだけでいい。
もともと場所が悪いんだ、よけることは難しいし、結果よけられたとしても同じことを繰り返すだけだ。
だから・・・自分の精一杯をぶつけてやればいいんだ。
今放とうとしている技のことを考えれば、無防備に突進してくるカイロスの姿が滑稽にさえ思えてくる。
やはり俺相手では自分が虫タイプであることを忘れるんだろう。今、それを後悔させてやる!
集中して、集中して・・・息を目いっぱい吸って、特訓のときの感触を思い出しながら・・・。
「クーゴ、今だぁ!!」
いつも以上に気合いの入ったレイの声、俺は口からレイにも劣らない強い炎を吐く。
勝敗が決するのはそれから数秒と経たなかった・・・・――――。



本当は勝敗なんてどうでもよかったのかもしれない。

ただ、レイの笑顔が見られればそれで良かった。

たまたまその手段が『バトルに勝つこと』だっただけ。

特訓なんてしなくても、一緒にいるだけで楽しかった。

そしてこれからもそれを望み続けると思う。

もちろん、時にはぶつかり合って喧嘩することもあるかもしれない。

それでも俺は望み続けたい。

どんなに大きな辛苦だろうと、はたから見ればくだらない些細な感情だろうと、分かち合うことが俺たちの友情の証。

レイ、君もきっと、そう思ってくれているよね――――。



~END~



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あとがき的な↓

第一回仮面小説大会のエロ部門にエントリーした作品。
個人的に1票を入れてもらうことが目標でした。
結果的に2票入ったので、目標が達せられたことには満足。
もちろん文章的には(ry
内容的にははもっと本格的なエロに入ってもよかったんじゃないかと・・・。
怖くてそこまで書くことができませんでした。


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Last-modified: 2009-12-01 (火) 00:00:00
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