ルーキー狸の第一回変態選手権作品
「リーフィアはんごめんやすえ~……なんや、いいひんのかぁ……」
ウチがこの小さな田舎の島での生活を始めてから、はやふた月。
果樹園で木ぃさんたちのお世話をしながら、恋人のリーフィアはんと乳繰りおうてる毎日どす。
今日はお日ぃさんぽかぽかええ天気。木ぃさんたちもご機嫌よろしゅおして
仕事がはよ片付きましたさかい、リーフィアはんのお家でたっぷり濡れ合おう思て来たんどすが……
お留守みたいやねぇ。今日はリーフィアはんはお仕事お休みの筈やのに出かけてしもうてるんやろか。
しゃあないなぁ。リーフィアはんが帰って来やはるまでゆっくり日向ぼっこして待ちましょか。
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☆
あら、なんかウチうたた寝してたみたいやわぁ。
う~んと背伸び……しようとしたんどすが、え?
なんか、身体が動かへん……!?
「な……なんやこれぇーーー!? どないなっとんのやぁ!?」
目ぇ覚まして見渡すと、ウチは仰向けになった状態で、けったいな格好で転がされてましたん。
前肢は首の後ろに回され、後肢はお腹の横にまで持ち上げられた状態でウチの蔓と一緒に固定されて、脇もお股もまる出しの、えらい恥ずかしい格好にされとったんえ。
「あ、メガニウムさんごめん。起こしちゃった?」
お
……って「ごめん」はほんまにそこでええのん?
「……リーフィアはん。なんか他に挨拶あるんとちゃいますやろか?」
「あ、うん……ただいま」
「おかえりやす。勝手に上がらせてもら……って、ちゃうねん!」
「えっと……じゃあ、おはよ?」
「それもっとちゃいますやろ!? 大体もう夕方近うおすえ……ってああウチも何言うてんのやあぁぁ!? 野暮な事言うとったらあかんえ!? なんでウチこないな事になってますのん!?」
「あ、そう……」
ほんまに今その問題に気ぃ付いたみたいな顔してリーフィアはんが言わはるには、
「いや、散歩から帰ってきたら、メガニウムさん寝てたから、一人で遊んでただけなんだけど」
……寝てる女の子を縛り上げて眺めはるんが、あんたの一人遊びのやり方や言わはりますのん……?
「と、とにかく恥ずかしゅうてかなんわ。はよ何とかしてな」
「わかった」
言うなりリーフィアはんは、むき出しのウチのお股をつぃぃっと撫ぜた。
「いイィっ!?」
ちゃうっ、ちゃうねん!! ウチは解いてくれと言うて……
混乱してる間にその手ぇはお股からお腹、胸を通って首筋へと撫ぜながら、みるみるうちにウチの顔へと
「あぁっ、あのリーフィア、はぁん……」
快感に悶えてるウチのおとがいを捕らえると。
リーフィアはんはすっと顔を寄せて、ウチの唇に接吻しやはった。
♪~
官能の調べが口内で踊ったはる。
リーフィアはんがウチの唇で『草笛』を奏でてんのや。
リーフィアはんにはいつもこの素敵な草笛でええ気持ちにさせてもろとる。
♪~♪~
草笛の音は唇からうなじ、首の花びらを巡って胸の
旋律がウチの身体の芯まで震わせて、ウチを夢心地へと誘わはってく。
草笛はウチも得意やし……こないな使い方がある言うんはリーフィアはんに合うまで知らへんかったけどな……
いつもならお返しにウチもリーフィアはんを吹いたげてるところなんどすけど、こないに縛られていてはどないもこないも出来まへん。はよ解いて欲しいわ。
蜜腺の次はお腹を伝っていよいよ雌蕊の方へ……
と続いていくのがいつもの手順なんどすが、今日のリーフィアはんの唇は横へ動いて脇へ来やはった。
「きゃっ!? リーフィアはんやめて、こそばい、こそばいわ。そんなっいちびらんといてえな」
そのまんま更にリーフィアはんは脇から、胴の横に来てるひざの裏側へ唇を移してく。
そして手ぇでウチの後ろの足裏からお居処までを大きく撫ぜあげると、草笛の音を太ももから今度こそ雌蕊の方へと向けて……
♪~♪~♪~
……ちゃう?これ雌蕊やのうて、お居処の後ろの方へ向こうとらへん!?……!!!
「あっ!? あかん! あかんてっ!! 菊なんか吹いたらあきまへん!! ばばちい、やめて、ほんまにやめてっ、やめて言うとるやぁぁん!!」
言うてんのにリーフィアはんは止まらへん。
必死で抵抗するウチの尻尾を手ぇで押さえつけ、もう片方の手ぇでお居処の外側を撫ぜ回しながら、草笛の音はお居処の頂点を越えて内側に入って来やはる。
あぁリーフィアはんの吐息が、ウチのお居処の奥を、一番奥を撫ぜたはる……
「だめぇぇぇっ……!?」
「わかった。やめる」
え。
やめてまうのん……?
「菊がだめなら……どこ吹こうか?」
「めしべ……はぁぅっ!?」
しもた。言わされたわ。
蔓が自由やったら口を押さえとったところや。
……まぁ押さえられたかてなんも変わりはしまへんけどなぁ。
吐息がウチの菊から雌蕊へと、ゆっくりねぶるように移ってく。
後肢開かれた上色々
♪♪~
「ああーーーっ!!!!」
柱頭の響きは
「萌えるぅっ!萌えてまうぅーっ!! リーフィアはん……あれぇぇぇっ!!!!!」
ぷしゅぅっ……
花柱からようけ噴出したウチの愛蜜が……リーフィアはんの体を……濡らしてく……
「もう……いちびいたことばかりするからえ……リーフィアはんのいけずぅ……」
ウチの股間からリーフィアはんがビショ濡れの顔を上げはった。
その表情は何や虚ろで、遠く見てるみたいで……切なげやった。いつもと同じ様に。
ウチがこの島に来た夜、港の隅で一人であじけなさげに草笛吹きながら泣いてたリーフィアはんをウチが拾うてねんごろになって、はやふた月。
初めはウチの上で泣きじゃくるばかりやったこの人が、
いつのまにやらこないなおイタしやはるまで明るなったんはほんまに嬉しおすわ。けど、
なんでかいまだにリーフィアはんの表情は切なげに凍ったままで、笑顔……見せてくれまへんのや。
一体どないしたらこの人は、ウチの前で笑ろてくらはりますのやろなぁ……。
☆
リーフィアはんの顔が、また根際に来やはる。ウチの体に上って、首の花びらに口付けしやはった。
そやね。今のウチに出来るんは、静かにこの人を受け入れてあげる事だけや。
……現に物理的に動けへんしなぁ。
♪~
花びらを鳴らしながら、リーフィアはんの雄蕊がウチの雌蕊にあてがわれ、
芸術的なまでの草笛の性戯と比べ、リーフィアはんの雄蕊の技の方は……正直拙い。大きさも並おす。
そやけどこないに縛られ、開かれ、弄われて濡らされた上に与えられた刺激は、その拙さを補おうて余りある。
ウチの柱頭が二人の間で激しく擦られる。気持ち……ええっ……
「リーフィアはんっ!あぁっ!リーフィアはぁぁん!!」
~♪ッ!
草笛の音が刹那鋭く鳴って……途切れた。葯からほとばしった子種をウチの子房で受け止めてく……。
ウチとリーフィアはんとでは種族があまりに違いますよって、いくら愛しおうても実ぃは成らしまへん。
せやし子種はいつも全部そのまま遠慮なく受けさせてもろてます。
出来るもんなら実ぃ成したいくらいなんやけどなぁ……望まれへんのやろなぁ。
たとえ種族が合うとっても、ウチには……
「久恋っ……」
リーフィアはんが呟いた。それはウチの名前やない。昔リーフィアはんが失えた、大切な人の……名前。
……妬いたりなんかしまへんえ。ウチが代わりでしかあらへんことはハナから承知しとりますし、
ほんまはウチかて……リーフィアはんには言うてへんけど……あじけなかったんはおあいこどすしな。
ウチの花びらに顔を埋めて恍惚に目を細めるリーフィアはん……ほんまかいらしいわ。
そやけど、その口元がもうほんのちょいとだけ綻んでくらはったら、もっともっとかいらしおすのになぁ……。
☆
★
☆
「あ、ごめんねメガニウムさん。今解くから」
……こないに好き放題しといて今更ごめんて……まぁええわ。
ともあれリーフィアはんがウチの身体をポンッと叩くと、あっさりウチは自由になったん。
「もう!こないなおイタはあいさにしぃえ?毎度されたらかなんからなぁ」
「うん。時々にしておくね」
「……それにしても上手に縛りはったなぁ。あんなけったいな格好させられとりましたのに全然痛ないわ。一体どないな技使わはったん?」
「どんな……って言われても」
キョトンとした顔でリーフィアはんは言わはった。
「ごく普通の、至って一般的な、単なる……『草結び』だけど?」
☆
……そやさかいな。
そないなてんごは、せめて含み笑いか照れ笑いが出来るようにならはってから言うてや。……ほんまにもう。
07年10月08日17時30分
選手権用のSSは昨日の段階で約2900字、
今日あちこち手直しして3400字程度。
選手権終了後の10月20日、再度手直しして3569字だ。
ノベルチェッカーでもショートショートだって言われたし、かなり短い方みたいだな。
ま、長けりゃ良いってもんでもなし。その点にはたいして心配してねぇんだけどな。
問題なのは一人称のヒロインが方言を使っているのに、
狸吉自身はその方言に関して明るくないってことだ。
一応その方言のサイトを調べながら書いているようではあったが、
そそっかしい奴の事だ。どうせ間違いだらけに違いねぇ。
大目に見てやってくれといいたいところだが、
あまり酷いミスがあるようならズバッと言ってやるのが奴の為だろうな。
07年10月10日00時30分
狸吉の変態選手権用作品「GrassKnot」について解説するぜ。
変態ジャンルは「緊縛プレイ」+「天然バイブ攻め」
それぞれどちらもポケモン技を応用している。
……まぁ、応用っつーか出鱈目な使い方っつーか……
本来草を使って相手を攻撃する技を、相手そのものを草に見立てて使うか普通!?
タイトルのGrassKnotは緊縛プレイに使っている技の英語名。
天然バイブ攻め技の方は執筆予定未定の「本編」でも使う場面があるらしいが、
束縛プレイの方はネタの使いどころに困ってたもんで、この選手権を利用して
ssとして先行発表したわけだ。
で、もう1つ狸吉が無い知恵絞って加えた一工夫がある。
草ポケ同士のカップルって事で、性器の部位を花の器官に置き換えているんだ。
雄蕊や雌蕊は小学生でもソコを指していると分かるだろうが、更に今回は精細に、
雌蕊の先端部「柱頭」を陰核の、同じく根元にある「子房」を子宮の、
そして柱頭と子房とをつなぐ「花柱」を膣の、
雄蕊の先端部「葯」を亀頭の、葯を支える柱「
名称としてそれぞれ採用している。「葯」が「花柱」を貫いてXXXになるわけだ。
さすがに精子は「花粉」と呼ぶのは無理があったらしく「子種」にしているがな。
他にも妊娠を「実を成す」と言ったりして、草ポケらしさを強調している。
あ、あと「蜜腺」っていうのもあるがこれは……
「それはウチに言わせてな~。」
うわメガニウムさん来ちゃったよ……。
「蜜腺はお花さんでは蜜を出す器官どすえ。役目からやとほんまはバルトリン腺か、
フェロモン臭腺の事になるんやろけど、ここではややを育てる為の蜜を出す器官、
つまり乳腺=乳首の事とさせてもろてますんえ。
ややが吸う為にあるんえ~。お父はんのもんとちゃうのんえ~。ほな」
……おい、その歌エンジュ言葉で良かったっけか?
キャラについても少し。
カップリングはリーフィア♂とメガニウム♀。
詳しくはいずれ本編で語られていく筈だが、二人ともそれぞれ過去に
深い心の傷を負い、それを互いに舐め合う(文字通り)事で支えあっている、と言うより……もたれ合っている状態な訳だ。
やっぱり危険なんだよな。こいつらの関係。もたれた先になんかあったら一気に倒れちまう。
しかもこいつら両方がもたれ合っているから見てて不安定でしかたねぇ。
なんとか本当に支えあう関係になってくれればと思っちゃいるが、その為にはまず、だ。
……狸吉がそこまで書き進めてくれなきゃ文字通り話になんねーんだよはよしやがれダボ!
07年10月23日23時30分
これで多少は読みやすくなったかな。
縁寿
「読んでくらはっておおきにえ~」