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GIVE ME

/GIVE ME

よくこんなので上げる気になったな、
とか言わんでくだしゃ……。
この作品は官能的表現と近親相姦を含みまする。
そう言うのが苦手な方はやめておきますよう……。




GIVE ME

writer ソライロ


「はー……」
なんともなしに、別れた。
彼女はいい子だった。
お互いに関係はよかった。
だけど、何かが違う気がした。
だから、このタイミングで二人の総意で別れた。
さっきの溜息も、安堵に近いものだ。
別れたのに、何だか気持ちが楽になったような、そんな気がした。
はっきり言えば、僕はかなりひどい奴だと言える。
そんなことを平気で思うのだから。
しかし、それもいろいろ思うところあってだ。
ふわふわと考えながら慣れた道を家に向かう。
川沿いを続く土手沿いの道を歩いて帰る。
ジョギングコースとして割と人気なこの道には走るポケモンとよくすれ違う。
そこまで走るとか、健康とかに興味がない僕は、
毎日とか走るのはよくやるんだと、いつも思う。
土手を下りた近くにある僕の家には、少し急な階段をいつも降りる。
いつも、だけど今日はちょうど後ろでポケモンがぶつかったらしく、
少し騒がしくなっているのに気を取られたのがいけなかった。
右前脚は地を捉えることなく空をつかむ。
階段が急なのも災いし、転げ落ちるというより、もはや自由落下に近い形で、
階段のステップの角にぶつかりながら下まで落ちた。
エーフィでありながら、とっさに何もできなかった。
正直、落ちたという感覚があまりないが、地面に落ちる瞬間に、
とっさに前足をついたため、頭を打つ最悪の事態にはならなかったが、
左の前後ろ足と、右前脚にひどい痛みを感じた。
立つことはできたので、骨折はしていないと思う。
だが、血が滴る程度の傷が、ザックリと入っている。
見た目ほど痛みはなく、見ていたほうが視覚的に痛い。
右前脚は変にひねったみたいで、足をつけないくらい痛みがある。
左側はそこまでだ。
とりあえず、家に帰るのが一番だろう。
ここから一番近いし、今助けを呼んでも、外では満足に手当はできない。
なら、あと少し歩いて家に帰るほうがいい。
歩く度の痛みに耐えながら、家までの道を行く。
距離にして200メートルほどだが、もっと長く感じる。
暑くはないのだが、嫌な汗がにじむ。
あと少し……。
ドアを叩く。
中から姉の声が聞こえる。
ほっとすると急に力が出なくなり、その場で横になってしまった。
「はーい、何でしょう」
「姉さん、ちょっと」
ドアが開く。
中から見慣れたブースターが出てくる、姉だ。
「シンク! いったいどうしたの!」
当然驚くが、先に手当てをお願いと頼むと、
落ち着かない様子で僕を中に運び入れ、風呂まで運んでくれた。
「いい? 少し我慢してね」
水を使って、傷口をきれいに洗い流してくれる。
そのあと、包帯を軽く巻き、病院に行くように準備をした。
「大丈夫? 辛抱してね」
姉は僕を背に負ってくれると、病院まで歩いた。


「はあ……」
「まあ、仕方ないと言えばそうだけど、そう落ち込まないの。
治らないわけじゃないんだし」
「まあ、そうなんだけどさ」
傷の治療を受け、一応入院はしない方向で済んだが、
治るのには二週間、から、捻挫はそれ以上になるとのことだった。
「まあ、そんな高いとこから落ちて、骨が折れてなかっただけでも良かったじゃない」
そういわれればそうなのだが、捻挫の方が結構厄介な気がする。
「……しばらくは、姉さんに迷惑かけるなあ」
「いいのよ、そんなことは気にしない。
あんまり動いたりせず、寝てなきゃ治らないよ?」
「わ、わかってるって」
姉の背に揺られながら、恨めしく自分の両前足を見る。
正直、歩くのも痛いし、両前足がだめになっていたら、
何もできないので動こうとも思わない。
「あ、そうだ、晩御飯何が食べたい?」
「どうせ、姉さんは木の実そのまま出すだけでしょ」
「あ、う、うん……でも、何がいい?」
「オレン」
姉は、わかったわと言う。
せめて簡単な料理でもできるようになればいいのに、
いつも僕がするからちっとも出来る様にならない。
困る時、今回みたいな時に大変なのに。
そうこうしていると家に着く。
「着いたよ」
僕を部屋のベッドに寝かせる。
「じゃあ、しばらくは寝ていてね。動いたら駄目よ」
そう言うと、部屋から去る。
一人、ベッドに寝て、特に何もすることなく、寝て過ごした。

……あれから、五日が過ぎた。
傷の癒えはまあまあといったところ、
ただ、動くなという姉の命令には一応従っている。
「塩梅はどう?」
「そんな再々来なくても大丈夫だって、過保護かよ」
姉は面白かったのかクスッと笑うと、隣に座る。
「まあ、順調に回復しているようだし、よかったじゃない」
「してくれないと困る」
毎日繰り返している気がするやり取りに少し面倒になり、
わざと冷たく返す。
「そんなに冷たいことしなくてもいいじゃない、ね」
何なんだ、ブラコンかこいつ、そんな疑念を抱くこの頃だが、
両親を亡くし、二人だけで生活してきた僕らは、
お互いがとても大切で、無くてはならない存在だ。
一人ではできないことが多く、だからこそ、片方が倒れると、
それだけ心配にもなるものだ。
僕だって、姉が風邪で倒れたりしたら、付きっきりになっていた。
そう考えると、いまさら、とは思う。
「晩御飯は、オボンでいい? あ、お茶はまだある?」
しかし、さすがにこれはウザい。
身体をうまく動かし、極力痛みがないように立つ。
「あ、どこ行くの」
「トイレだよ、ついてくんなよ」
ついてきそうだから怖い。
トイレを済ませて部屋に戻ると、姉は既にいなかった。
気を付けてベッドに寝ると、程なくして姉が戻って来る。
「ごめんね、こんなものしか用意できなくて」
持ってきたのはオボンのみ。
「ありがと」
受け取り、いただきますと呟いてからゆっくりと食べる。
「私も、シンクみたいに料理がうまかったらいいんだけどね……」
「ううん、構わないよ、姉さんが料理なんて、むしろ考えられないし」
てへっと舌を出す姉は年に似合わず子供っぽいところがある。
別に、姉もかなり若いのだが、どうしても自分より幼さのある姉に、
ちょっとギャップみたいなものを感じる。
「ごちそうさまでした」
静かにそういうと、姉もおそまつさまと、添える。
「じゃあ、もう寝るよ、姉さんはもういいからね」
「わかったわ、それじゃあ、お休み」
「おやすみなさい」
扉が閉じられると、自分の目も閉じる。
正直、昼間からずっと眠っているのであまり眠たくはない。
でも、不思議なもので、目を閉じていたらだんだんと意識が遠のいていくのだ。

ふと目を覚ます。
夜中の一時を回ったくらいだ。
昼間にずっと寝ていると、こういう微妙な時間に目が覚めることが多くなる。
とりあえず起き上がり、トイレを済ませる。
トイレの帰りに隣の部屋をのぞくと、姉はまだ起きているようだった。
何をしているかは知らないが、大方テレビを見ているのだろう、
隙間から漏れる光の加減がそんな感じだった。
大人しく自分の部屋に戻り、再びベッドに寝転がる。
しばらく眠る気になれないので、そのままいた。
いや、どちらかというと、眠れない気分になったというほうが正しい。
昼間はわりと抑制が利く方なのだが、夜になるとどうしても気分が上がるみたいで、
ここ最近の毎晩はこうだ。
先だって別れた彼女との件もあり、転落事故の前からずっとコトを欠いていた。
転落事故で、身体的に傷を負い、幾らかの辛みはあるものの、
心の中の引っ掛かりが取れたことで、ずいぶんと本能はコトを求めているようだった。
普段なら、そこで処理をするが、
左側はガーゼと包帯でうまく使えず、右は捻挫で、コトをする程の耐久力は無い。
ただ、いたずらにいら立ちが増すだけだ。
こんなことなら昼間は起きていればいいのだが、姉が寝ていろとうるさい。
寝転がっていると、自然と眠ってしまう。
悪循環だ。
だが、そんなことを愚痴垂れているだけでは状況はよくならない。
そこで僕がとる方法が無理やり右前脚を曲げることだ。
すさまじい激痛が走るが、おかげで幾分かは忘れられる。
そして、痛みとともに眠るのだ。


翌朝、目を覚ますと同時に違和感を覚える。
嗅いだことのある匂いと、シーツの変な感触。
あ、やってしまった、悟る。
第一に、姉にどう顔向けすればいいのか、果てしなく考えた。
自分では片付けるのは不可能だし、第一、洗濯担当は姉、
シーツなんかを洗うのはばれないわけがない。
「おはよう、気分はどう?」
いつも通りの時間、いつも通り姉が来た。
しかし、今日ばかりは硬直するしかない。
「どうしたの? ん……?」
「あ、え、その」
しっかりと気づかれた。
しかし、姉はすぐに替えのシーツを持ってきた。
「立てる?」
「う、ん……」
手際よく汚れたシーツを取り換える。
「はい、これでよし、まあ、オトコのコなんだし、仕方ないよ。
あんまり気にしないでいればいいのよ」
無言の僕にやさしく微笑みかけてくれる。
本当に、姉にはこういうところで敵わないと実感する。
ベッドに寝ると僕はそのまま窓の方を向いて眠った。
そうして、この日は大半を寝て、起きても基本ため息をつきながら過ごした。
姉も配慮してくれたのか、必要なこと以外では部屋に来なかった。
僕も、姉とは極力目を合わせないようにしていた。
夕方になって、今日一日がかなり空白に感じたのは言うまでもない。
それに、なんだかんだ言っても、姉と話さないのが一番の原因だろうか。
晩御飯を食べ、またひと眠りする。
それしかすることがないと、意外とできるものだ。

起きると、夜の十一時、やはり、昼の睡眠時間に比例して起きるのが早いのか。
なんだかとりとめのない気分、それに、今日の朝の出来事が頭をよぎる。
あんな風になるまで溜まるなんて、久方ぶりだ。
それを考えると、ますますやりきれない。
とりあえずトイレに立つ。
トイレの帰り、姉の部屋の前を通ると、中から起きてたんだ、と声が聞こえる。
うん、とだけ答え、部屋に戻る。
昨日にも増して悶々とした気分、そして小さく息を吐く。
と、その時、扉をノックする音が聞こえる。
そのあと姉が入って来る。
姉は気分はどう、と言う。
僕は別にとだけ言うと、うつむく。
姉はフッと息をするといきなりこんな質問をする。
「いつから、してなかったの?」
最初はよくわからなく、しかも姉からそんなことを聞かれるとは
思ってもみなかったため、何をしてないのかわからなかった。
「二週……くらいかな」
「そっか、二、三日には一度してみたいだったのにそれはつらいね」
「ちょっ、なんで知って!」
「ふふふ、弟のことはわりと知ってるのよ」
いたずらめいた笑い顔が僕の少しばかりのプライドを詰る。
「それで、何したいの、そうやって僕をいじめに来たの?」
多少ふてくされ気味に言うと、まあまあと、なだめにかかる。
何がしたいんだこの姉は。
「まあ、問答よりは行動よね、じゃあ、大人しく寝てるのよ」
よくわからない言葉に考えを巡らせていると、姉は立ち上がる。
もう部屋を出ていくのかなと思っていると、突然……

ベッドに寝ている僕の上に乗っかる。
怪我をしている左側の足に注意しながら、寝ている僕をあお向けにさせる。
もちろん、抵抗はしたいが、右後ろ脚しかまともに使えない状況では、
まともな抵抗もできず、完封された。
「な、何がしたいんだよ、姉さん」
「え、またシーツ汚されたら困るもの、弟の欲求を満たしてあげようと、
私が一肌脱ぐんじゃない」
「なっ、ふ、ふざけんな、別にこんなことしなくたって、
それにこんなこと頼んでなんかない!」
身動きを封じられた状態でも、言葉で必死の抵抗を図る。
「そうね、本音言うと、私がしたいから、かな?
こんな時でないと、シンクには力負けするに決まっているから」
もはや訳が分からない。
要約してみると、姉は僕をレイプしたかったっていうことになる。
「どういうことだよ、僕をレイプして何がしたい、意味が分からない!」
「だってさ、シンクのことがさ、好きだから、
でも、こんなのは許されないからさ。
だから、ね。それに、またシーツ汚されるのは嫌だし、
洗うの大変なんだよ? はい、汚した罰です」
「んな理不尽っ……」
姉のキスで口をふさがれる。
威勢よく言っていても、こうなると抵抗できなくなる自分が悔しかった。
姉は嫌いではない、どちらかというと、好意的に思っている。
だからこそ、どうしたらいいかわからなくなるのもある。
そして、炎タイプだからかは知らないが、熱い、熱いキスは
オスが興奮するには十分で、理性は混乱している中でも身体はしっかりと反応していた。
正直、姉はメスとしては魅力ある方ではある。
普段一緒に暮らしていて、そういうふうに見たことはないが、
いまこうしてみると、かなり良いと思う。
オスとしての本能と理性がせめぎあっている間に、姉はコトを進める。
すっかりと本来の姿をさらした僕の物を、姉は何のためらいもなくメスの器へと導く。
絶対に準備してきたのだろう、あっさりと物は姉の体内へと収められる。
ここまでの間に、僕はもう抵抗できなくなっていた。
魅力のあるメスを前にした本能の前に、理性などはチリにも等しく敗れ去った。
高温の姉の体温を感じ、快感の息を漏らす。
動けない僕は全てを姉に支配されていた。
次第に息を激しくさせる僕をよそに、姉は静かにじっとしていた。
脈拍でも測るかのように、やさしく物を包んでいる。
そして、時が来たと、お互いがそう感じたのか、
僕が自分から動いてしまいたいと思ったとき、姉は行動を始める。
締め付けられ、扱きあげられる、しかも初めて味わう感覚に打ち震える。
姉と僕、両方から喘ぎが漏れ、行為前の抵抗は何だったのか、
僕は完全に初めての交尾というものにのまれる。
卑猥な音、お互いの息遣いがさらに加速度を与える。
姉が動く度に、そのふわふわの体毛が僕の体をこすり気持ち良い。
姉の動きは快感に比例して、ストロークが深くなっていく。
最終的には、先っぽギリギリから一番根元までの動きを繰り返す。
何度も挿入時に感じた快感が襲い、
外気と姉の体温を行き来する内に僕の限界は近づく。
「姉さっ……これいじっはっ、らめっあ……!」
行為の意味くらいは分かっている。
必死の思いで絞り出した静止もむなしく、姉は続ける。
大きなストロークから、今度は激しい動きに変わっていく。
僕もそれ以上は何も言えず、ただ荒く息を上げるだけだった。
そして、繰り返される上下の運動に温かく包まれ、
僕はそう長く持たず、決壊した。
頭の中が真っ白になる感覚。
姉の中に僕の白が拡がる。
コトが終わり、半ば虚ろになった眼で姉を眺めている。
姉はゆっくりと僕から離れると、ごめんねと言う。
僕は無言でいた。
どうしたらいいのかわからない。
姉はそれから部屋を出ていった。
ちらっと見えたが、姉は泣いていた。
僕はしばらくどうすればいいか考えていた。
わかった姉の思い、僕の思い、そして、これから暮らしていくことや、
改めて、姉をどう見るか。
半分決めたところで、眠った。
そして、次の朝は少し早めに起きた。
寝たことで、もう少し冷静に考えられた。
僕は気を付けてベッドから起き上がると、姉の部屋に向かった。
隙間から覗くと、姉はまだ眠っていた。
言うことはもう、決まっている。



Fin



後書き

何がしたかったのだろうかわたしは……、
と言う念が大きいです、はい。
あまり長くないですが、
読んでくださり、ありがとうございました。





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Last-modified: 2016-03-16 (水) 00:38:32
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