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Dominated

/Dominated

Writer:&fervor
小説の中には人×ポケモン、強姦、失禁の表現があります。ご注意を。


「……メガシンカ」
 腕輪にはめ込まれたキーストーンと、彼の持つメガストーンが虹色に輝きを放ち出した。その宝石から伸びた光の筋が絡まり、繋がり、うねり、結び合う。
やがてその輝きは彼の体全体を包み込み、大きな光の繭が目の前に現れた。その殻は彼の雄叫びと共に弾け、破片は残滓となって宙に舞い、融けて消えていく。
私が夢にまで見た、彼の新しい姿、新しい力。それが今、現実となって私の前に立っている。それなのに、いや、それだからこそ。
「そ、んな……ど、う、して」
 この状況が飲み込めなくて。そんなはずは無い、そんな訳が無い、と頭の中で繰り返す。そうだ、これは実は夢なんだ。そうに違いない。そうであって欲しい。
きっと目が覚めれば、彼はいつもの姿で隣に寝ていてくれるんだ。いつもの声で挨拶を交わして、いつものように外でバトルの練習をするんだ。これは全部、嘘なんだ。
 ――こんな、はずは。

  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

 ふと背中の冷たさを感じて目を覚ました。固い床の上で仰向けに倒れていた私は体を起こす。見覚えのない、だだっ広い部屋の中には、古い工具があちらこちらに転がっている。
私はどうしてこんな所にいるのだろうか。確かさっきまで町に買い物に出かけていたはずなのに。とにかくここを出よう、そう決めて私は立ち上がり、大きな引き戸へと歩き出した。
「お目覚めみたいね」
 奥から聞こえてきた女性の声。それと共に引き戸がズズ、と重たい音と共に開く。半分ほど開いたところで彼女は部屋の中へと入ってきた。
「気分はどう、かしら?」
 お面を被っているせいで顔は見えない。私も背丈はそんなに大きな方ではないけれど、彼女も私と同じぐらいか。黒いワンピースをひらひらと揺らし、コツコツと音を立てて床を踏む。
そして私にはこの格好に見覚えがあった。そうだ、買い物の途中で出会った、あの占い師に違いない。あの時、占いの途中でお茶を飲んで、その後急に……。
「まさか、あなたが私をここに?」
 こんなシチュエーションで思い浮かぶ単語はそう多くない。もしかしなくとも、私は誘拐されたのではないだろうか。目の前の、この怪しげな女性に。
そういえば、持っていたはずのバッグや財布、マルチナビもない。それに私のポケモン達も、どうやら皆彼女に取られてしまったみたいだ。
「察しが良くて助かるわ。それじゃ、もう暫くこの部屋で待っててね、お嬢ちゃん」
 踵を返して扉へと再び帰って行く彼女。扉を閉められたらもう出られなくなる、そう思った私は彼女を突き飛ばして扉へと走った。外に明かりらしきものは見えない。けど、とにかくここから逃げないと。
闇雲に扉の外へ飛び出した私を待っていたのは傷ついたポケモン達。シャワーズ、ベイリーフ、コドラ、マッスグマ。皆、私の知っているポケモン達だった。
「捕まえた獲物を縛らずに置いておく誘拐犯なんていないでしょ? だからあたしは心で縛るの。その方が却って言うこと聞かせやすいし、逃げられないしね」
 鬱蒼と生い茂る木々を見つめ、出口で呆然と立ち尽くす私に、ポンと手を置いてそう囁く彼女。許せない、そう思った私の拳がぷるぷると震える。どうにかして、こんな奴の所から皆で逃げ出さないと。
そのためにも、まずは彼女から色々取り戻さないといけない。こうやって外に出たこのチャンスを生かさないと、本当に逃げられなくなってしまう。
「……逃げない、から。逃げないから、その代わり……後一匹、ルカリオはどこか教えて。無事、なんでしょ?」
 ああ、とわざとらしくリアクションを取る彼女に憤りを覚えながらも何とか堪える。彼に会うことさえ出来れば、波導の力で私の考えも感じ取ってくれるはず。
あとは荷物を見つけてもらって、彼女を気絶させてから逃げてしまえばいい。彼を危険にさらす事になるけれど、皆が無事に逃げるには、他に方法が思いつかない。
「ええ。彼は大事に預かってるわ。結構見込みがあったから、あたしが直々に貰ってあげようかと思って」
「そんな事させない! ルカリオは私のっ……私の大切な」
「そういう言葉、聞き飽きたのよね。それにあたし、何度も見てるもの。そういう子達が揃いも揃って、そのパートナーを見捨てて逃げるところ」
 ルカリオを奪われる。それは私にとって、大切な家族を取られる事に等しい。ルカリオだけじゃない、皆私の大切な家族で、仲間。いい人の所に「託す」ことは出来ても、こんな奴になんか、絶対。
それに、私が皆を見捨てて逃げるわけなんかない。他の人がどうだったかは知らないけれど、私は皆の事を放って逃げ出すような、薄情な人間じゃない。
「私達は違う! それに……ルカリオがあなたみたいな人に付いていくわけないもの」
 そう、そもそもルカリオが奪われるなんてこと、あるはずがない。だって彼と私はずっと一緒に過ごしてきて、深い絆で結ばれていて、お互いに通じ合っているんだから。
親の居た町から旅立って、色んな所を回る内に、私達は強くなった。バトルを重ねて、困難を乗り越えて、共に笑い合って、寄り添って。
旅の途中で手に入れたメガストーンとキーストーン。まだ光ってはくれないけれど、私達の力がそれに足りるぐらいになったとき、きっと新しい姿を見ることが出来る。
そう信じて、今までずっと旅を続けてきたんだ。こんな所で、そう簡単に終わりにされるなんてこと、絶対にあり得ない。終わりになんて、させやしない。
「けど、案外さくっと変わっちゃうものよ? 人の気持ちも、ポケモンの気持ちも」
「そんなことない。彼は私を裏切らないし、私も彼を裏切らない。……私達は、絆で結ばれてるんだから」
 お面の奥で、彼女がどんな顔をしているのかは分からない。けれど彼女は大きなため息と共に呆れ顔をしているような気がした。
「あーやだやだ。『絆』って言葉、あたし嫌いなのよね。あんなもの、ほんの一瞬でぶっ壊せるのに」
 その言葉にムカッときたものの、ぐっと堪えて私はただ彼女をじっと見つめる。彼女には分からないだろうけれど、私達の絆があれば、どんな困難だって乗り越えられる。
「あんたの言う『絆』とやらも、どうせその程度だろうしね」
「違う! 私達の絆は壊せやしない。特に……あなたみたいな、最低な人には」
 嘲笑う彼女に私は食ってかかる。余り挑発してはいけないことも分かってはいるけれど、それ以上に、私達皆が馬鹿にされたような気がして、許せなかった。
彼女は私のほんの近くまで歩いてきた後、突然私を地面に突き飛ばしてきた。柔らかな土と草のおかげでさほど痛みは感じない。ぐっと立ち上がって土を払う。
そのまま彼女は私から遠ざかる方向へと歩いて行く。ごそごそと取り出したボールには、私が付けた一つの大きな傷跡が。紛れもなく、それはルカリオのボールだった。
「じゃあ、見せてあげるわ。あんたの言う『絆』とやらが、ただの見せかけなんだ、って所をね」
 こちらにくるりと振り向いて、少し低い声でそう言い放つ彼女。ひょい、と投げられたボールから出てきたのは、私がよく知るポケモンの姿。
一体何が、と慌てる彼の後ろで、彼女は腕を掲げている。その腕に巻かれたメガバンクルは、私が持っていたはずのもの。そしてその腕輪には、月光を反射して光るキーストーンが。
けれどあの石は輝きを放たない。そう、彼女には出来るはずがない。あの力は、それだけの絆と力を持っていないと反応しないのだから。きっとそれを彼女は知らないのだろう。
未だに状況が飲み込めていないルカリオへ、この後の事を考えてアイコンタクトを送る。その後ろでは、彼女は二本の指を石に当てていた。そしてそっと呟かれる、あの言葉。
「……メガシンカ」

  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

「あら、どうしたの? そんな顔して」
 こんな事あるわけが無い。まだ信じられない目の前の出来事に、私の頭はパニックになっている。息が苦しい。体が震える。足に力が入らずに、ふにゃりとその場に崩れ落ちる。
「うそ、だ」
 首を振る。前を見る。それでも何も変わらない。もう一度首を振る。もう一度前を見る。何も変わらない。そんな、なんで、どうして、が頭の中で溢れている。
「嘘も何も、目の前にいるじゃない。あんたの『元』パートナーがね。そして今は……あたしと『絆』で結ばれてる」
「違う! 違う、違う違う違う! そんな、だって、なんでっ」
 勝ち誇った彼女の声を、私は必死に否定する。私達の絆は、今だってきっと変わりない。ルカリオならきっと、私の事を分かってくれるはずだ。
ルカリオ、と彼の名を呼ぼうとしたその時、彼の方から私の方へと飛びかかってきた。座り込んでいた私は、彼を受け止めきれずに後ろへと倒れる。どん、と目の前には彼の顔が。
眼前へ迫った彼の目は血走り、ふぅ、ふぅと荒い吐息が私の顔へと吹きかけられる。ぐるる、と唸る彼の姿は、まさしく一匹の獣のよう。
「ルカリオ、やめてっ、私、私だよっ、お願い、戻っ、て!」
「あーらら、彼の本能が……ちょっぴり顔を覗かせちゃったみたいねえ」
 胸元の棘が刺さりそうなほどの距離。私は必死に彼に手を伸ばすが、彼は乱雑に私の服を掴むと、びりり、と引き裂いて切れ端を投げ捨てた。
まだ成長途中の小さな膨らみ、それを守る下着もぶちりと引きちぎり、引き抜いてその場へと捨て去る。ひんやりと冷たい夜の空気が直接肌に触れる。
更に彼はひらひらとした私のスカートも破り捨て、残ったのは下半身を守る薄い布だけ。フーッ、と荒ぶる彼の手が、その最後の一枚へと伸ばされた。
「ひっ、あ、や、きゃあっ」
 びり、とそれすらも破られて、うっすらと毛の生えだしたその部分すらも露わになった。ここまでされれば、これから彼が何をしようとしているのかは一目瞭然だった。
渾身の力で彼を引きはがそうとするも、私の華奢な腕では到底彼を動かすことなど出来やしない。舐めるように私の体を眺める彼が、私にはとても恐ろしい怪物のように見える。
「ま、あんたたちには『絆』があるんでしょ? ならきっと大丈夫ね。あたしも暇じゃ無いから、金の請求が終わった所でまた見に来てあげるわ」
「あ、ま、待って、たす、助け、あああっ」
 このままだと本当に、私は彼の良いようにされてしまうかもしれない。助けて、という言葉も空しく、彼女は私達に背を向け、森の奥へと消えていった。
周りのポケモン達も皆気を失っている。いや、例え気がついた所で今の彼に太刀打ち出来るとは思えない。つまり、私を助けてくれる人はもう、誰も居ない。
そして目の前の彼は私に跨がり、私の胸に手を伸ばしてきた。大きな手が私の突起をぐりぐりと捏ねる。彼の独りよがりのその動きは、私にはただの痛みでしか無く。
「だめ、やめっ、いたっ、いたいっ」
 そうやって必死に訴えるが、彼には私の声は届かない。しかしその動きに早くも飽きたのか、彼はその行為を中断すると、私の股の方へと向きを変えた。
痛みはなくなったものの、股の方は私からは彼の背が邪魔をして何が起こるのか分からない。それが私の恐怖を煽り、私は体を強張らせるほか無かった。
「ひっ、は、あっ、や、だあっ」
 彼の手が私の割れ目をなぞる。まだ大人になり始めの、固く閉ざされたその割れ目が、彼の手によって少しずつ解されていく。その力加減は、先ほどよりも幾分か優しい。
彼の本能がそうさせるのだろうか、当初は明らかに何かを受け入れる事など出来そうになかったその入り口は、徐々に湿り気を帯びてくる。自分でも情けないが、こんな状況でも、どこかに快感を感じ始めていた。
そして彼の手は徐々に奥深くへと潜り込んでくる。手の先端、指の一つを私の割れ目が咥え、くちゅり、くちゃりと吸い付いて行くのが分かる。
「るか、り、ん、あ、ああっ」
 突如、もう一つの手が伸ばされて、割れ目の先にある小さな突起を擦り始めた。その刺激に堪らず声を上げる私。初めての経験に、私はただ何もせず、されるがままになっていた。
しかし彼はその手の動きをぴたりと止める。徐に立ち上がり、こちらを向いた彼の下半身には、彼の青い毛とは対照的な、赤みがかっているであろう突起が、月明かりに揺れていた。
「やめて、やめてよ、ルカリオ、お願いだから」
 彼は私の手を引いて、私の上体を起こす。目の前に差し出されたその先端は、獣特有の形をしている。じわりと口から染み出した液体が、徐々に私の顔に近づいてくる。
私は体を引きずって、近づいてくるそれから逃げようとする。しかし彼は更に近づいてきて、更に私の後ろへ向かって小さなはどうだんを打ち込んだ。
ドン、という爆発音。あんなに小さなはどうだんですら、きっと私が食らったらひとたまりも無い威力。風圧に揺れる私の長い髪の毛が、その衝撃を物語っている。
「ひっ……あ、あ……」
 見上げれば、次はお前だ、とでも言いたげなその顔が私を見下ろしている。拒めば間違いなく殺されてしまう。そう悟った私は、恐怖に体を震わせる。
彼に肩を支えられていなければ、きっと私は倒れ込んでいただろう。力の抜けた私の体は、股からしょわぁ、と暖かな液体を吐き出していた。
それでも彼は私から手を離してくれない。口元に触れたその先端が私の頬へと滑り、先端の粘液が私の肌へと塗りつけられる。独特の匂いに顔をしかめるも、これ以上待たせたら命はない。
「ん……っ」
 だから私は仕方なく彼の大きな肉棒に手を添え、ぱくりと口で咥え込んだ。歯が当たったらきっと彼は怒ってしまう。そうなればどうなるか、さっきの光景が頭を過ぎる。
なるべく彼に満足してもらえる様に、舌をあちらこちらへと動かし、時にはそれをちゅうちゅうと吸い出すようにして舐る。上を見ると彼は実に嬉しそうな顔で私の頭に手を置いている。
溢れてくる液体を舐め取りながら、時折ぴくんと震える彼の肉棒にせっせと奉仕していると、突如として彼が前後へと動き始めた。
「んんっ、っは、が、う゛ぇ、おっ、っは、が、ぁ」
 じゅぽ、じゅぽと私の口に抜き差しされるその肉棒が、私の喉の奥底を突く。そのたびに私は吐きそうになるが、それが彼には却って心地よかったらしい。
その動きが段々と小刻みな物に変わり、抜き差しのスピードも速くなる。息が十分に出来ずに、苦しくなりながらも何とか舌を動かす私。
そろそろ限界だ、と思った矢先に彼が吼えた。それと共に彼の肉棒が突如として奥深くで跳ねる。ぶしゅ、と飛び出したその液体が私の喉の奥へと流し込まれ、それは私の口の中へ、胃の中へと流れ込む。
「ぐぇ、がっ、あっ、ごほっ、ごぇ、う゛えぇっ」
 彼の肉棒を離し、気管へと流れたその液体に噎せる私。彼の肉棒はそんな私に向かって幾度となく液体を振りかけて、私の髪を、顔を、体を濡らす。
彼は恍惚とした表情で私を汚し、やがて私を解放した。ふらりと私は地面へ倒れ、天を仰ぐ。助けて、と叫ぶ気力さえ無く、ただ口の中に残った白濁の味を感じながら、ぼんやりと宙に目を向けていた。
しかし彼はまだ満足しなかったのか、今度は膝立ちになり私の腰を持ち上げてきた。半ば逆立ちの様な体勢になり、頭に血が溜まってずんと重くなる。
「も、もう……お願い、やめようよ、元に……戻ってよ……きゃあっ!」
 流石にこの体勢では苦しい。しかも、このままいけば私の初めてが、よりにもよってポケモンに、それも私の手持ちに奪われてしまう。それだけは嫌だ、と手足をばたばたさせて抵抗していると。
「あ……ぐ……」
 突然彼が私の腰を放り出して、今度は私の首元を掴んできた。ぐぐ、と掴まれて締めつけるその力が段々と強くなる。息が苦しくなって、血が回らないような感覚がして。
少しするとその力は少し緩んだが、彼の目が私をじっと睨んだまま、次は殺すと訴えかけてきていた。片手で私の首を掴んだまま、もう片手で再びはどうだんをつくり、今度は横の木へと放つ彼。
再びの炸裂音、そしてその太い木の幹がべきべきと折れ曲がり、やがてずん、と横たわった。分かったか、とでも言いたげなその顔はには、間違いなく怒りが滲んでいて。
「ご、めんなさい……殺、さない、で」
 しょろっ、と私の太ももを濡らす液体。独特の匂いが湯気と共に立ち上る。ようやく解放された私は、そう呟いて自ら四つん這いになり、彼にお尻を向け、彼を誘う。
それでいい、とばかりに一吼えした彼は、私の腰を再び持ち、先ほどまで私の口に入っていたその肉棒の先端を私の割れ目へと宛がった。
先ほどまでの彼の行為、そして今の失禁で濡れた私のそこは、彼のその巨大な肉棒を、それでも喜んで受け入れようとしていた。しかしながら、初めての私には当然辛く。
「あああああっ、いた、いたいっいたい、いだ、やだ、やだあっ!!」
 ぶちぶち、と何かが破れるような、そんな音が下腹部に響く。快感なんてどこにもなく、唯々痛みは増すばかり。狂い叫ぶ私の横腹を、彼の手がばんと引っぱたいた。
「あがっ、が、はっ、ぐぇえっ」
 その強烈な一撃に私は大きく噎せる。うるさい、という意思表示だろうか、彼はまた私の腰を持ってずず、とその肉棒を私の中へ埋めてきた。
痛みは全く引かない。けれど、彼の機嫌を損ねるような事をしてしまっては、私は無事に帰ることなんか出来ない。今はただ、耐えないと。
そうして彼の肉棒が、根元を除いて全て埋まった。かと思えば全てが引き抜かれ、再び打ちつけられる。ぱん、ぱんと肌が叩かれる音、そしてぐぽ、ぬちゅ、と粘液が擦れる音が夜の森に溶け込んでいく。
「ひ、あ、ぁ……あっ」
 いつしか私は痛みの中に快感を見つけ、それだけを感じようと必死になっていた。痛みを忘れて狂う事が出来たら、何も感じずにただ悦びに浸っていられたら、こんなに辛い思いをしなくても済む。
だから私の頭は必死でその痛みをかき消していた。ずるり、と肉棒が私の中で擦れる度に快感によがり、奥深くまで打ちつけられる度に衝撃に震える。
「ふぁ、んっ、ぅ」
 喘ぎ声を上げる私の胸に、彼の片手が触れた。先端の突起はぴんと立ち上がり、今か今かと快感を待ち望んでいた。それが彼の指で弾かれると、私は息を震わせて喜んだ。
そうして快感が増え続けた私の体は、段々と頂点に達しようとしていた。彼の手が、肉棒が、私の体を大きく揺り動かし、ついに私は限界を迎えて。
「や、だめ、だめっ、だめえぇぇっ!!」
 ぷしゅ、と割れ目から噴き出した液体。びしゃ、と地面に水溜まりを作り、私の衣服の切れ端を濡らした。その反応に驚いたのか、彼は一度動きを止めた。
「あ……ぁ……」
 ただただ気持ちが良かった。それ以外の事がどうでも良くなるくらい、私の頭の中は初めての快感でいっぱいだった。思わずにやけてしまうほどの心地よさに浸り、はぁ、はぁ、と息を荒げて震える。
しかしそんな時間も長くは続かない。彼が再びずるりと肉棒を動かすと、私は下半身にぴりりとした刺激を感じ、ぴゅる、と小さく液体を吐き出した。
「お願い、やめ、やめてっ、あっあ、んぁああっ!」
 絶頂醒めやらぬ中、彼の動きは私を更に虐めてきた。悦に溺れた私を現実へと引き戻すかのような熱い刺激に、私は嬌声を漏らす。
胸の突起から上半身へ疼くような快感が、下半身の肉壁が擦れて激しく焼けるような刺激が、彼の肉棒から伝わる、私とは別の体温が、私の頭を駆け巡る。
いつしか私自身も腰を振って彼に応えていた。そして彼がひときわ深く吼えたその時、私は腰を深く沈めて彼の肉棒を受け入れた。と同時に、ぼこんと大きな何かが私の中へ入ってきた。
「ひっ、ああああっ、や、あぁん、あ、……は、あっ」
 彼の肉棒の根元、ぷっくりと膨らんだそれまで咥えた私の割れ目は、二度目の悦びに涙を流していた。そしてその中で跳ねる肉棒から、私の中へと注ぎ込まれる彼の精。
温かなそれを下腹部に感じながら、私は幸せすら感じてへらへらと笑みを浮かべていた。何もかもがどうでも良い。出来るならもう、このまま狂って溺れてしまいたい。
けれども彼はやはりそれを許してはくれない。より敏感になった私の中をかき乱すかのように、肉棒を、腰を振ってくる彼。膨らみのせいで位置はほとんど動かないが、中で暴れる肉棒の刺激が、私に再び襲いかかる。
「まだっ、だめっ、だめだか、らぁっ、あ、ああああああっ!」
 更に彼は腰を持っていた手を私の股へとずらし、うっすらと生える毛を撫でながら割れ目の先端を探し当て、そこに聳える小さな出っ張りを撫で始めた。
その強い刺激にあっけなく私は絶頂を迎え、またしても液体を地面へと吐き出す。手で体を支えられず、腰を浮かせたままだらりと地面へへたり込む私。
地面を濡らす様々な液体に、頬と髪の毛がぱちゃんと落ちる。彼の動きはまだ止まらず、私の体は断続的に震え、その度に僅かばかりの蜜を零す。
「やああああっ! ああ、あっ……は……ぁ、んああっ」
 行為はまだ止みそうな気配がない。きっと彼が満足するまで、この夜は明けることがない。私が壊れようが、狂おうが、死にかけようが、きっと彼は何も気にしない。
私は彼の都合の良い玩具でしかない。どうせここから逃げられないのなら、私はやっぱり私である事を止めたいとさえ思う。ただよがり狂う獣になれたら、一体どれほど幸福になれるだろう。
 ――たす、け、て。

  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

「わ、私、は……一体」
「気がついたみたいね、気分はどう?」
 寝ていた私の目の前にいるのは、お面を被った謎の女性。マスターと背格好は似ているが、マスターでないことだけはすぐに分かった。何故私は、こんな所で寝ているのか。
私は彼女を振り払い、辺りを見回す。夜の林、傷ついた仲間達、そして倒れている肌色を見つけ、私は即座にそこへ飛んでいった。この状況、一体何があったというのだろうか。
仰向けで倒れるマスターは、顔を腕で隠したまま泣きじゃくっている。近くには破り捨てられた服が散らばり、露わになったマスターの肌はどろりとした液体で濡れている。
そして何より鼻につくのは性的な行為を予感させる匂い。これだけあれば、マスターに何があったかは自ずと分かってしまう。どう声をかければ良いかは分からないが、それでもマスターを安心させてあげたい。
「マスター! 大丈夫……ですか?」
「……来ないで」
 きっとショックな出来事が多かったのだろう。私にこんな姿を見られたくない、そんな気持ちもよく分かる。それでも、私はマスターの側に居てあげたい。
だから私はそっとマスターを抱え上げて、優しくその顔を撫でようとした。けれど、マスターは顔を覆ったまま、片腕で私をばしんと撥ね除けてしまう。
「来ないで!! もう、どっかいってよ……もうやだよ……なんで……なんでっ!」
 怒り、悲しみ、恐怖、憎悪、そんな気持ちが波導を通して伝わってくる。その気持ちが全て私に対して向けられている。そういえば私は、さっきまで何をしていたのだろうか。
思い出そうとしても思い出せない。ただ何か、とても心地よい時間だったような気がする。もしかしたら、マスターは私が助けに来なかったことに怒っているのではないか。
だとすればますます気にかかる。私はその間、何故マスターの所に駆けつけず、こうして気を失っていたのだろうか。と、先ほどの女性が私の元まで歩み寄ってきた。
「あんた、自分で何やったか、覚えてないの? ずっとそのガキ相手に腰振ってたのよ? そりゃ嫌われない訳ないでしょうよ」
「そ、そん、な……馬鹿な、私は」
 何を馬鹿な事を言っているのか。そんな事、絶対にするはずがない。しかし、私の体毛には今付いたにしては不自然に乾いた白濁の跡。普段は毛に埋もれているはずの肉色がちらりと見え隠れし、ぽたりと雫を落としている。
そして何より、彼女の持っているメガバンクル。その輝きに包まれた途端、私は意識を失った事だけは覚えている。いや、意識はあったのかもしれない。ただそれが、私の体から離れていっただけのことで。
今でこそ姿は戻っているが、あの姿になっていた間、私は何をしていたのだろうか。そしてマスターにこんな事をしたのは、一体誰だというのだろうか。答えは、やっぱり一つしか考えられない。
「そのガキは『絆』とやらを信じてたみたいだけど……あんたがその絆、ぶち壊しにしたってわけ」
 そうだとすれば、私がやったことは。私が犯してしまった罪は。私はマスターから、何もかもも奪ってしまったのではないか。きっとマスターは、私を信じていたに違いない。
それを粉々に打ち砕いて、マスターに深い傷を、消えない傷を負わせてしまったのは……私だ。取り返しの付かない、決して許されることのない、大きな過ちを、犯してしまったのは。
「わたしは……私は、私は……あぁあああああああっ!」

  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

「あんたのマスター、やっぱりあんたの事だけ捨てて逃げていったわね。身代金はもらえたから、もう用済みだったけど」
 簡単な寝床と水道が備え付けられた、質素な部屋。私の居るその部屋へと彼女はやってきて、ばさばさと札束を見せびらかしてきた。お面を取ったその顔から目を逸らし、私はじっと床のシミを見つめる。
面の裏はマスターより少し歳上な程度の顔つきだった。最初こそその若さに驚いたが、今ではもうある程度見慣れた顔だ。あの日以来、毎日のように私に状況を報告し続けて居たのだから。
「……お前のせいで、私は」
 彼女の方は見ずに、そのまま吐き捨てるように呟いた。何もかも狂ってしまったのは、そもそもマスターが誘拐された所為。それはつまり、誘拐した彼女の所為ということだ。そうに違いない。
「あたしはただ、あんたにメガシンカをさせただけ。その後のことはあたしの所為にされたって困るわ」
 けれども彼女はそれを否定する。私の所為だ、とでも言いたげなその言い回しに反論しようとするも、結局何も思いつかず、私はじっと黙っていた。
一方の彼女はそこそこご機嫌な様子で私にポケモンフーズを差し出した。しかしどうにもそれが喉を通りそうにない。掴んだフーズを握りしめ、私はぽつりと零す。
「……どうすればいい。どうすれば私は」
 そんな私の手をふわりと優しく握る彼女。しゃがんだ彼女の顔と、座り込んだ私の顔が同じ高さに揃う。こうして普通にしている分には、ただの女の子にしか見えないのだが。
「過去には戻れないんだから、この後どう生きるかを考えれば良いんじゃない? 尤も、ずっと飼い慣らされてたあんたが、急に野生に戻って暮らせるとは思わないけどね」
 どう生きるか。そう言われても、私は今までマスターから離れて暮らす事など考えもしなかった。あの時は、一生をマスターと共に過ごすのだろうと確信していたのに。
野生で生きていける気は確かにしなかった。食べ物、住処、野生のポケモンならではのルール、自然災害。思いつく限りでもありとあらゆる困難が立ちはだかっている。
それを知識の無い私が、たった独りで乗り越えることが、生き抜くことが出来るかと言われれば、答えは火を見るよりも明らかであった。
「ま、暫くはここに居させてあげるわ。それに、メガシンカの練習もしといた方がよさそうだしね」
「待て、私は……メガシンカしたら、また」
 メガシンカ。その言葉には恐怖さえ覚える。あの時、あの力に全てを身を任せたときから、私は全てを失ってしまった。目の前の大切な人を傷つけてしまった。
再びあの力を使うことになれば、今度は目の前の彼女がその餌食になるかもしれない。悪人とはいえ、彼女を傷つけたくはない。……何より、私は独りになりたくない。
「その時はあたしが受け止めてあげるから心配いらないわ。あのガキにはその覚悟がなかったみたいだけど」
 しかし、彼女はその心配を一蹴してきた。屈託のない笑顔に心が揺らぐ。マスターを見たときと同じ、あの安心感。近くに居てくれる人の温かさ。
それが恋しくて、それが嬉しくて、けれどもそれを認めたくない自分がいる。何より目の前の彼女は悪人だ。誘拐など、どんな理由があろうと許されることではない。
「何故そこまでして、私に構う? お前は一体」
 これ以上彼女に溺れる事が怖くなって、私は話題を変えた。やれやれ、と言った様子で彼女はフーズの入った皿を部屋の隅に置き、立ち上がって扉に手をかけた。
「あんたがメガシンカ出来なかった理由、分かる? それが分かったとき、また教えてあげるわ」
 去り際にそんな事を言い残して、彼女は扉の奥へと消えていった。カギがかかっていないのは分かっているが、どうにも外に出られずにこうしてここに留まっている。
「私は……」
 奴の所為でこうなった。そう言い続けていないと、いつか私が壊れてしまいそうで。きっかけを作ったのは奴だとしても、ああなってしまった直接の原因は――。
そして、メガシンカ出来なかった理由。メガストーンを貰った時。お互いを支え合うことが大事だ、と言われたあの時から、私はずっと考えていた。
マスターの事を私はずっと支えてきた。私もマスターにずっと支えられてきた。そのつもりだった。でも、本当にそうだったのだろうか。
マスターのために私はずっと戦ってきた。でも、マスターは私のために何をしてくれていただろうか。旅のためのいいお供として使われてはいなかっただろうか。
考えれば考えるほど分からなくなっていた。そして初めてメガシンカを試みた時、マスターが込めた思いは「もっと強くなって、もっと戦ってほしい」だった。
間違いだとは思わない。でもその思いを感じた瞬間、メガストーンは輝きを失っていた。一緒に戦おう、一緒に頑張ろうではなく、私だけに託された一方的な思いに、私はどこか落胆していた。
 今回の、あのメガシンカの瞬間に感じた彼女の思いは違っていた。「一緒に居てやりたい」という思いにどこか心を震わせたあの瞬間、私の持つ石は輝きを放っていた。
彼女がやっていることは間違っている。彼女が悪人なことも分かっている。けれど、私は彼女にどこか安らぎさえ覚え始めていた。
きっと彼女なら、私と対等にいてくれるのではないか。そんな気持ちを否定したいからこそ、私は全てを奴の所為だと思いたいのだ。
今ならまだ、マスターを探しに飛び出す事も出来る。そんなに遠くには逃げていないだろう、何よりあの格好なら近所で噂にもなるに違いない。
どうするのが正解か、私の心へ尋ねてみる。分かりきった答えが、頭の中でぐるぐると回っている。だから私はすっと立ち上がり、閉じられたドアをぐいと開け、駆けだしたのだ。
 ――行こう。私が信じる人の所へ。私を分かってもらうために。

End.


・あとがき
仮面外しました!!!!!!!(2016/6/25)
……何度目ですかね、これ(
というわけで今回もようやく仮面を外させていただきました。
ジャンルとしては強姦ですが、NTR要素も含んでます。読み手を選びに選ぶ感じが凄いですね。
なにげにきちんとルカリオ書いたことなかったんですが、最初に書いた小説がこれって……w
ゲーム内でもメガシンカとなつき度に関係はないので、絆云々をぶち壊しにする、というのが今回のお話のテーマです。
一方で、メガシンカはどうやら生体エネルギーを掛け合わせて行うらしいので、メガシンカをさせる人間の思いが混ざってしまう事もあるんじゃないかな、と。
その結果が今回の暴走に繋がった……というのがお話の全容です。だいたい「彼女」の所為ですね。

というわけで残念ながら票は集まらず。NTR流行りませんかね??? 流行りませんか……(
ではでは、またどこかの作品でお会いしましょう。ありがとうございました。


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  • 最近fervorさんの作品を読み漁っているものです。
    痛いのは苦手で精神的リョナが好みなので大変楽しませていただいております()
    この作品も、ルカリオの最後の行動がどっちともとれる……けど実際はどっちなのかは明らかな感じのバッドエンドがすごく好きでした! -- さかな ?
  • >>さかなさん
    コメントありがとうございます、まさかこんなに前の作品にコメントいただけるとは。
    やっぱ精神的に堕ちてもらうのが一番好きなのでこんなお話になりました。
    バッドエンドかどうかは読む人のとり方次第かとは思いますが、ここまでの話の流れを踏まえるとまあ……といったところでしょうか。
    これからも読んでくださる皆様のために頑張ります! 主に大会で……( -- &fervor
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Last-modified: 2015-11-21 (土) 23:52:22
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