雷と月
※この小説には近親相姦などの成分が含まれています
「…姉貴ー、いい加減降りてくれよー……。」
「アタシは疲れたの! 休む場所がないからアンタの上で休んでるのよ。なにか文句あるの?」
「大有りだっつーの!」
ったく、さっさと降りてくんねぇかな……。色々とヤベェんだよ、色々と……。
俺はブラッキー。イーブイから進化出来るうちの一体だ。黒い体に、月を連想させる輪の模様が身体にある。自分で描いた訳じゃないからな? んで、俺の上でさっきからずっと鎮座してんのが姉貴ことサンダース。同じくイーブイから進化出来るうちの一体だ。黄色い身体に、首回りには白く刺々しい体毛が生えてる。
さて、何故俺が降りて欲しいか分かるか? え、重いから? 残念、姉貴は軽いんだな此が、マジで。別にサンダース種特有の刺々した体毛がちくちくする訳じゃないからな。俺耐久高いし。なら答えは一つだ……。俺は今歳は16なんだが、姉貴は俺より更に二つ上の18だ。分かるか? ……ここでわからないって言った奴は呪い6詰みでしっぺ返ししてやるからな? そう、18ともなれば……その、身体の発育がすげぇ訳よ。上にべったりくっつかれて乗られてると、なぁ……。当たる訳ですよ。姉貴の……胸が。柔らかくて、ちょうど俺好みの大きさで……って違ーうっ! 確かに並の雄なら興奮はするだろうけど、何年もされたら耐性もつく……筈なんだけど、口では否定してっけど、身体は日に日に否定したくなくなってるんだよ……。
「ほら、とっとと早く歩きなさいよ。」
「姉貴は自分で歩いた方が早いだろっ!」
「嫌よめんどくさい……。わざわざ休憩の為だけにアンタの背中を選んだっていうのに、また降りて動かないといけないワケ?」
「(めんどくせぇ……)」
「何か言ったかしら?」
「何も言ってねぇし!」
こんのヤロオォォォォォ。好き放題言いやがってちくしょー! この我儘女王め。どんだけ自分主義だよったく……。てかエスパーか、エスパーなのか姉貴は。何で頭ん中で考えた事わかんだよ。エーフィかっつーの。動かないサンダースってなんだよ。ホンットにめんどくさいぜ……。
はぁ…疲れた。結局今日も姉貴を背中に背負ったまま、食料の確保をした訳なんだが……、姉貴がちっとも動かないのなんの。そのせいで身体は動かしたいように動かせないし、元凶である姉貴は「もっとしっかりしないよ。」とか「だらしないわなぇ……」とか言って呆れたり……。全部姉貴のせいだろうがよっ。
「まあアンタにしては頑張ったんじゃない?」
「姉貴は一個も集めてねぇだろうがよっ」
「いいじゃないの。肉体労働は雄の基本じゃない。」
「誰のせいで倍の労力使ってると思ってんだよっ!」
「アンタはアタシの倍の体力有るじゃないのよ。」
「姉貴は俺の三倍も早いだろ! 絶対姉貴も探してくれた方が早かったし数も多かった!」
うん、俺間違った事言ってないよな。さっきも言ったが姉貴はサンダース。その速さは俺の数倍だ。しかもトップクラスの速さだ。そんな姉貴が本気を出せば、俺の半分の時間で俺より多くの食料を絶対に確保出来てる。しかし、姉貴は自分が疲れるような事はしない。全部俺に押し付けてくる癖に文句を言ってくる。どうしたもんだか……。
「……ま、今日は頑張った方よね。お疲れ様。」
「へ、あ、うん。」
……未だにこの姉貴の不意打ちには慣れない。文句は言いつつも、こうして苦労を労ってくれる、事もある。俺の頭撫でるのは別にしなくてもいいけど……まあ、悪い気はしない。
「このまま帰りもお願いね~」
「へいへい……」
ま、いっちょ頑張るかな。文句は言いたいけどな。住処までそう遠く無いのが幸いか。何回も言うが、姉貴が重い訳じゃない。
「疲れたー。早速食べようぜ姉貴。」
「そうね……。アタシもお腹空いたし、食べるとしましょうか。」
何もしてないのに腹減るとか、どういう腹してんだよ。我が姉貴ながら謎が多い。
「いただきます。」
「いただきます……。」
俺はオレンの実を、姉貴はモモンの実をそれぞれ口にする。噛む度に溢れる果汁と旨味、その木の実独特の香りが、この木の実がよく熟れている事を示している。単純に言えば美味い。やっぱり働いた後は格別だな。腹減ってたから勿論直ぐに食べ終わった。しっかし食べたら眠くなってきた……。ふぁ……意識が…………
…………んぅ……。な、なんだ……? 急に息苦しく……? 何かに、口が塞がれてる…?
俺はゆっくりと目を開ける。すると……
「ん…ふ……」
「……!?」
姉貴が、俺に……キスをしていた。それを理解した瞬間、俺の頭はフリーズした。あの姉貴が、何故か俺に、キスをしている。そんな馬鹿な事が有るわけがない。否定したくても、姉貴の柔らかい唇から感じる感触が、そうさせてくれない。
「……あら、起きたのね。」
「あ、姉貴……?」
俺の口から姉貴が離れる。一瞬、まだ離れて欲しくないと思ってしまったが、それよりも姉貴の様子がおかしい。何時ものように、何かをする時は不敵な笑みを浮かべるんだが、今はどこか違う。そう、言うなれば……妖艶な笑みを浮かべている。
「……何時もアンタが頑張ってるから、アタシからの御褒美よ」
「ご、御褒b――」
御褒美ってなんだよ。そう言おうとしたのだが、姉貴に押し倒された。サンダースという種族は、あまり力が無いから、身体で押し倒された。
「な、なにすん――?!」
そしてまた、俺の口は姉貴の口によって塞がれた。しかも今度はねっとりとした暖かい舌まで入ってきた。一瞬の出来事だったから対処のしようがない。
「んむ……っ!」
「ん…ふ……」
俺は姉貴の舌を何とか口の中から追い出そうと試みるが、上手くいく筈もなく、寧ろ姉貴のしたい事を手伝っているようにしか思えなかった。押し出そうと舌を動かせば、絡められ、絡められた舌を抜け出そうとすれば、余計に絡まり――。俺は、姉貴にされるがままに、存分に味わされた。眠ってからそんなに時間が経ってないのか、姉貴の舌を伝って流れてきた唾液には、食べなれたモモンの実の甘い味が口の中に広がった。
口を塞がれたらそう息は続かない。何処かでこのディープキスを続けて欲しいと思いつつも、酸欠になりつつある俺の身体は、何よりも新鮮な空気を求めた。姉貴の身体を軽く前足で叩いて訴えた所、ちゃんと通じたらしく口を解放してくれた。荒い息遣いの二重奏が木霊する。
「ふふ……。興奮した……?」
姉貴が下をちらちら見ながら俺に問い掛けてくる。どうやら、気付かないうちに俺のモノが反応したらしい。俺は顔から火が出そうなぐらい恥ずかしい。
「……随分、立派ね。」
「あ、あんまり見るなよ……っ!」
不意に、姉貴が俺のモノに前足で触れた。肉球がぷにぷにして気持ち良い……。身体が反応してしまう。
「……アンタの、熱いわね……。」
そんな事を言いつつ、前足で俺のモノを固定し、口に含み始める。
「んっ! あ、姉貴っ! 汚いって!」
前足より断然にきもちいいが、やはり不要物を排泄する器官、汚いと言えば汚い。勿論毎日きちんと洗ってはいるけど、抵抗がある。
「汚いって思ってたら、こんな事しないわよ……。」
「んぅっ!」
姉貴の熱い舌が、モノに巻き付くように舐め上げてくる。やべぇ……すげぇ気持ち良い……。俺の理性が、根こそぎ持ってかれていく。快感と同時に込み上げてくる射精感。当たり前だが、こういうのに慣れてる筈もなく、もう果ててしまいそうだ。
「くあっ、姉貴っ!」
「……まだ出したらダメ。……アタシのここで出すのよ……。」
そう言って姉貴は、後ろ足を開いて、惜し気無く、自分の雌を俺に見せ付けるように広げる。思わず目が行ってしまう。姉貴はめんどくさがり屋だから、四六時中俺と居る。他の男と一緒に居る姿なんて見たことがないから、姉貴の秘所は、めちゃくちゃ綺麗だ。よくよく見れば、秘所とその周囲が濡れている……。これって……そういう事だよな……。
「……あんまり見るんじゃないわよ。恥ずかしいんだから。」
「姉貴だって……さっき俺の見てたろ……。これでおあいこだっての……。」
「……早くして、よね。アンタのそれが欲しくて、アタシのここ、凄く疼いてるんだから……っ」
顔を赤く染め、そっぽを向く姉貴。そんな姉貴が可愛くて、普段からは想像も出来ない程可愛くて、俺の中の何かが切れた音がしたかと思うと、気が付けば、俺のモノは姉貴の中に収まっていた。
「全くっ、せっかちな、弟なん、だからぁ……っ。」
絡み付いて、締め上げてくる姉貴の秘所。秘所からは血が出てるけど、姉貴は痛そうにするどころか、快感に浸っている。俺ももう、我慢出来ねぇ……!
「……姉貴、ごめん。我慢出来ねぇわ俺……。」
「……アンタの、好きにしていいわよ。」
その言葉を境に、俺は腰を激しく、姉貴に打ち付け始めた。緩急を付け、姉貴の弱い所を的確に攻め続ける。
「あんっ、ふぁっ、くぅっ、はげし……っ!」
派手に喘ぐ姉貴。姉貴の中を突き上げる度に、粘着質のある音が立ち、雌と雄の臭いが混ざり、お互いに強い快感を得る。気持ち良すぎて、姉貴を突くのを止められない……。寧ろ、もっとしてやりたい……!
「んぁぁっ! 深いよぉぉっ!」
「あ、姉貴……っ!」
「いいわよっ、アタシのっ、中に好きなだけ出しなさい……っ!」
強く抱き締め合い、俺は姉貴の中を渾身の力で突き上げる。姉貴は、俺のを激しく締め上げてくる。もう、イく……っ!
「ふああああぁぁぁぁっ!」
「んぁぁぁぁっ!」
姉貴の中に、しかも奥に、白濁液を放つ。止まらない射精。どれだけ気持ちよかったか……。射精が続く中、姉貴とまたディープキス。もう、俺も姉貴も理性は残ってない。快感を互いに貪り合う、餓えた獣。この絶頂を期に、精魂尽き果てるまで俺と姉貴は、行為を繰り返した……。
それから数日が経った。
「ほら、しっかりしなさい!」
「だーかーらー、姉貴が背中から降りてくれたら楽なんだっての!」
俺と姉貴のこのやり取りは相変わらずだ。何時もの様に、姉貴に色々こき使われ、俺は背中に姉貴を乗せて今日も無茶に答える。
「……まあこんなもんでいいわね。」
「なんもしてないだろ姉貴は……。」
「いいじゃないの。これから(・・・・)するんだから……。」
……一つだけ、変わった事があるけどな。何が変わったかは、わかってくれ。
「楽しみにしてなさいよね。今日も、アタシがアンタにしてあげるんだから……。」
「……楽しみにしとくよ、姉貴。」
そして俺達は、唇を交わす。
「アンタの事、大好きなんだからね……」
「……俺もだよ、姉貴。」
このたび、私のようなへたくそな短い文章に目を通していただきありがとうございます。
初投稿ですが、お楽しみいただけたなら幸いです。もうちょっと長いのを書けたr(
コメントいただけたら、うれしいです。
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