written by cotton
一周年の記念に書いてみますた
誕生日~One special only day~
いつの間にか、誕生日が来るのが鬱陶しくなっていったような気がする。
1年に1回。また一つ大人になるからだろうか。また自分を縛るものが一つ、増えるからだろうか。
そんな現実的な理由ではなかった。
友が誕生日パーティを開いてくれるという。
会場となった彼の家の玄関には、すでに脱ぎ散らかった靴がいくつもあった。
クラッカーの音で、会は幕を開けた。
料理が苦手なはずの彼らが作ったというケーキ。
正直可笑しかった。クリームの大きさはバラバラだし、苺の切り方は雑だし、真ん中に堂々と置かれたチョコレートの文字は読みにくかったし。
歌も歌ってくれた。リズムは変わる、名前の前にはグダグダになる、統一のはずの音程だが、なぜかハモっているが。
帰り際、プレゼントを貰った。青の包み紙には、俺が好きな赤のリボンが飾られていた。
自分の部屋に戻り、ベッドに項垂れる。
プレゼントの本は机の上に置かれている。それを見ながら、さっきまでの事を思い出していた。
そして気づいたんだ。
来年の誕生日が待ち遠しいからだった。
ヘッタクソな歌も、甘すぎるケーキも、ありきたりのプレゼントも。
今日という日が終わるときに、その祝福のありがたみが実感できた。その祝福に対して感謝できた。
また自分は一つ年をとった。
気になった点などあれば。
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