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私の旦那さんは触手遣い

/私の旦那さんは触手遣い

執筆者文書き初心者
官能描写および特殊プレイ(触手、妊婦)がありますので苦手な方はご注意ください。


 お日様は丁度、私の頭のてっぺんに登ったくらいの頃合いだった。この辺りでは水を司る種族なんて私ぐらいしか居ないものだから、私の他に海で泳いでる仔なんて居なかった。その所為か、私が居るこの砂浜はざざあん、ざざあんと波が立つ音を除けばとても静かであった。
 それに時期も時期だった。もうそろそろで春になるとは言ってもまだまだ風は冷たくて、波打ち際だと余計に冷たい風が身に染みてしまう。それもあったから他の仔なんてろくに海辺になんて近寄ろうとはしなかった。しかしそれでも彼だけは例外で私と一緒にこの砂浜に居たのであった。
 とは言っても、彼は私が誘ったのだ。今日は海に行きたいと。だからここまで付いてきてくれた。私が海で泳いでいる中、泳げない彼はゆったりと寛いで日向ぼっこをしては光合成をしていた。その時、私は悪戯に水鉄砲を彼にお見舞いしてやる。すると彼は素っ頓狂に驚くものだから、私は声を上げてくすくすと笑ってしまった。彼がこんなに酷く驚いたのは久しぶりに見たかもしれなかった。
 私の笑い声に、彼は頬を染め上げては反撃と言わんばかりに蔓を私の方向へと伸ばしてくる。だが、私は海水の中へ自分の身体を溶かしては、彼から伸びてくる蔓をやり過ごす。シャワーズである私の細胞のつくりは水の分子に似ているから、このように水に溶ける事が出来るのだ。私が水の中へと溶けて姿が確認出来ないとなると、彼は渋々諦めて蔓を自分の身体に仕舞い込んでいく。その途中に、不意を付いて私は再び水鉄砲をお見舞いしてやるのだ。するとまた、彼はぴくりと身体を跳ねさせては目を丸くさせる。こんな他愛も無い事を繰り返しては彼と私はふたりっきりの砂浜で遊んでいた。
 流石に彼をからかうのもいい加減にしないとな、と思った私は波打ち際へと移動する。その際に、待ってましたと言わんばかりに彼の蔓が私の尻尾や脚へと絡み付いてきた。そして、私の身体は宙へと浮かされて砂浜へと降ろされる。勿論、蔓による拘束は解かれていないままだ。
 しかし、拘束されているとは言っても、彼は乱暴にうんときつくなんて締め付けてきたりはしない。その理由としては私のお腹の中に子供を宿しているからであろう。そう、私のお腹はぽっこりとフワライドのように膨らんでいて、お腹の真ん中にはうっすらと線が一本浮かんでいるのだ。私が妊娠してる所為もあって、彼はある程度の手加減してくれているのだ。だって、普段の彼であったら私が嫌と言うまでうんときつく締め付けてくるのだから。
「ねえ、私をどうするつもりなの? ウツボット」
 私の問いかけに彼ーーウツボットは何も言わない。正直、普段から寡黙な方だから口を開く方が珍しいから当然の反応であった。でも、喋らなくても意思の疎通は出来る。彼は結構、顔に出すので何を考えているのか分かり易いのだ。今だって、頬をほんのりと赤らめては私の事をいやらしい眼で見てくるあたり、この私の身体を弄くりたいと考えているのであろう。そんな淫らな事を考えている彼に私は呆れてしまいたくなった。だけど、妊娠する前の身体とはに似つかないこの身体でも欲情してくれるのが嬉しくもあった。
 そして実は、彼が思い描いている事を私自身も望んだりしていた。私のお腹が膨らんでからは気を遣ってなのか、彼はなかなかしてくれようとしなかったし、誘ってもくれそうになかった。しかし、私の身体を蔓で絡ませたら火がついてしまったようで、彼の大きな口からは煮え切った溶解液が今にも垂れてきそうだった。
「いいよ、しよっか」
 私は前脚で彼の身体を抱いてはにこりと笑う。そして彼の頬にそっと口付けをする。彼が私に口付けをしようとすると、下手したら溶解液が漏れて出て私の身体を溶かしてしまう可能性がある。だからなのか、彼が私に口付けをしてくれないのがいつも残念に思う。それでも彼は身体に付いてる葉っぱで私の頬を優しく擦ってくれるので、その気持ちはちゃんと受け止める。
 久し振り、という事もあってか私は心の奥底では興奮していた。今日だって彼をここまで連れてきたのも多かれ少なかれ期待していたからでもある。自分達の住処に居たらいつも通りに時を過ごしてしまって、こんな普段とは違う展開にはならなかったであろう。
 幾つもある彼の蔓のうちひとつが私の胸へと伸びてくる。そうして、蔓を巧みに使って私の乳房を揉んでくる。久々に触られたという事もあってか、私はぴくっと身体を跳ねさせてしまう。それには妊娠して胸が張ってるということも少なからず影響しているかもしれなかった。
「や、やあ、そんなにいじっちゃ」
 私がそう言っても彼は続けてくる。私の胸は本来ならば真っ平らに等しい。でも妊娠してるからか、胸が揉めるほどに大きくなっていたのだ。だからなのか、彼は夢中になって私の胸を弄んでくる。それもまるで乳飲み子のように。蔓を押し付けて揉んだり、蔓の先端部を私の乳首に擦り付けたりとして。そうやって彼が私の胸を幾度となく揉んでいるとあるものが滲み出てくる。
 それは私の母乳だった。最初はうっすらと乳首の表面に母乳が浮かび上がるぐらいだったのに、彼があんまりにも弄るものだから私の胸からは母乳がぽたぽたと滴り始めてしまう。彼はその様子を目にすると、一旦蔓の動きを止めた。そうして自分の蔓に私の母乳を纏わり付けては溶解液が入っている口の中へと数滴垂らしていく。どうやら彼なりに私の母乳を堪能しているらしかった。
 彼の反応を窺って、種族は違えども牡ってやはり母乳が好きなのかな、って私は思ってしまう。そう思うとなんだか可笑しく感じてしまうのと同時に嬉しくも思ってしまう。匂いも味も甘いであろう花の蜜なんかよりもこんな私の母乳を取るだなんて、彼は本当に植物なのかなと。
 母乳を味わったところで、彼の蔓の動きが再開される。一本だけで私の片方の胸を揉むだけではとうとう足りなくなってきたのか、今度は蔓の本数を増やしてくる。それも一本だけではなくて、幾つも彼の身体から私の身体へと伸びてくるのだ。モンジャラやモジャンボ並みには彼でも流石に出せないとしても、私の身体を縛り付けている蔓の数と合わせると明らかに本数が多いのに間違いなかった。
 胸を揉むのに二本、乳首へと擦り付けるのに二本、そして私の乳房と乳房に挟みこませるのに一本と胸だけで合計五本の蔓が伸びてきた。これだけの数の蔓を出されるとなると流石に私はたじろぐしかなかった。
「ちょ、ちょっと、そんなに、あっーー」
 これだけの数で弄られたら私は可笑しくなってしまう。だけどやはり彼は私の言葉なんて待たなかった。いや我慢出来なかったんだと思う。私の胸にすっかり虜となってしまったのだ。乳房に蔓を押し付けて弾力を楽しんだり、乳首を擦って母乳を垂れさせるのを楽しんだり、挙句の果ては私の乳房と乳房で挟み込んで蔓を扱いている。
 これだけ胸ばかりを弄られるとなると私は気が狂いそうになる。それに、私のあそこがひくひくと蠢いては、切なく感じるようになる。彼は胸を弄るだけで良いのだろうが、私の場合はそうもいかない。その証拠に海水ではない潮水が私の秘部から滴るようになるのを感じとっていた。もしかしたら、今頃は私の皮膚を伝って乾いた砂へと垂れているかもしれない。
「あ、あっ、ああっ」
 自分でも恥ずかしく思えるくらいこんなにも甘ったるい声を上げたのは、妊娠する前に彼とした以来だろう。もう、私はすっかり出来上がっていたのだ。いつも体内の水で潤っている私の身体でも今となってはもう熱くなっていた。それに身体を濡らしてるのは単なる水ではなくて、恐らくは汗であろう。その上、太陽が私の身体へとさんさんと降り注いでいるのが余計に汗を流すのを助長していた。
 だが、彼はこんな状況下でも涼しい顔をしている。それもその筈で、彼は植物だから日光の下は絶好の場所なのだ。おまけに彼の特性はようりょくそであるから、元気になるのに決まっていた。だから、心無しかいつもより蔓の動きが機敏であるような気がした。
 胸ばかり弄られるとなると流石に耐え切れなくなる。でもそんな私の胸中なんて知らずに彼の蔓は止まらない。私の胸を寄せては自分の蔓をすりすりと擦り付けて刺激を求める。また、母乳が空っぽになりそうなくらいに乳首を蔓で刺激させたりと。こんなにも蔓が私の身体を絡んでいるというのに、彼の蔓はどうしても私が欲しがっている部分へはいかない。
 意地悪だと思う。いや、彼は意地悪なんだ。私の口からは伝えるまでは絶対に触らないつもりなんだろう。だから私はもう心が折れてとうとう口を開く。
「胸だけじゃ、いやーー」
 だけど、私の言葉は最後まで紡げなかった。それは私の口の中に蔓を突っ込んできたからである。お陰で私は言葉を失ってしまう。無理に口を開けば、舌先に彼の蔓が絡み付いてくるものだから、ろくに話すこともままならない。すっかり、主導権は彼の物へとなってしまった。
「ひゃ、ら、うっ……」
 口内に捻じ込まれた蔓は何だかぬめっとしていた。気色悪いと言えばそうだが、彼のだから気にはならない。でも、蔓にぬめりなんてあるのは明らかに不自然だ。
 そう思っていたら私の身体のあちこちに這っている蔓からぬめりを感じるようになる。いくら私の身体がつるつるしていても、このぬめりは感じ取らざるを得ない。もしかしたら、と思って蔓の先端部を眺めてみれば、予想通りに透明液が漏れ始めていた。
 最早、単に蔓なんで呼べなかった。ぬるぬると気色悪いぬめりを帯びている事から触手と呼んだ方が正しかった。彼の触手は執拗に身体へと絡み付いてきて、あっという間に私の全身を透明液でぬるっとさせてしまう。また、私の口内に至っても、触手から漏れ出る透明液が私の唾液に混ざり込んでいく。自分の口を触手に犯されて、私は口が自分のものでは無くなっていくような錯覚に陥っていく。
 単にぬめっとしている液体ならまだ良い。だけど、彼の透明液は微かに異臭がするのだ。彼の口の中には甘い臭いがした溶解液が入っているが、この触手から漏れる透明液は嗅覚をつんと刺激する臭いなのだ。だが、鼻を覆いたくなる程にきつい臭いではない。でも、その臭いを嗅いでいるだけで目の前が霞んでしまう程だった。その上、だんだん力も入らなくなってくる。
 余計な力が抜けて、私の前脚と後ろ脚は重力に任せてべったりと砂浜に付く。私が完璧に無抵抗になったことから、彼は後ろ脚に絡み付いて触手を動かして、股を見せびらかせる格好とさせた。
 や、やだあ、こんなの恥ずかしいよ……。
 口を塞がれて話す事が出来ない私はそう思った。流石に私は自分の恥部を見せびらかして悦ぶ程の嗜好は持ち合わせていない。おまけに、こんな格好では私が秘部から愛液を垂らしているのが丸見えだった。だから私の頬はかあっと紅く染まってしまう。同様に彼の頬も私の秘部をまじまじと見ている所為か紅くなっていった。
 そして彼は、私の秘部をオカズにしながら私の胸元で扱いていた触手から白濁液を噴出させていった。そしてその触手は位置をずらして私のお腹へと掛けていく。熱くてどろっとした白濁液が、私のお腹へと執拗に纏わり付いていく。まるで私が彼のものであると誇示するかの様に。
 これだけならまだ良かった。だが、白濁液を出したばかりの彼の触手は、今度は私の秘部へと押し付けてきたのである。そうして、彼は触手で秘部を擦り付けることで刺激させ、私の秘部からもっと愛液を漏れ出させようとしてくるのである。
 彼がこうする意図なんてとっくに分かっている。それは私の中へと蜜壺を入れ易くするためだ。一応、いきなり突っ込んで来ない限りは紳士的ではあるものの、変態であるのには変わりない。それでも私はそんな彼が憎めずに好きだった。周りからしたら馬鹿なんじゃないかと思われても私の心は揺るがない。
 私の秘部をひたすら触手で愛撫する。擽ったいような切ないような何とも言えない気持ちがせめぎ合うも、私の身体はきもちいいと感じてしまっていた。声を上げて善がりたくても口に入れられてる触手の所為でなかなか叫べず、たとえ声を上げられたとしても自分でも何を言ってるのか分からなかった。
 口元からは自分の唾液と、彼の触手から分泌される透明液が混じった液体が零れてくる。口の中はとっくにその液体の味で支配されていた。美味いとも不味いとも思えないこの味が私の口には絶えず残る。
 彼の触手がつんつんと私の秘部を刺激するだけでは終わらなかった。彼は私の秘部にある陰核へととうとう手を出し始めてきたのである。触手の先端でぐいっと陰核を押し付けると、私は声にならない叫びをしては身体をぶるっと震わせた。出来る事なら私は前脚で彼の触手を払い除けたかったが、拘束をされている現状ではただの悪あがきにしかならず、為す術もなくまた陰核を刺激される。そうして私はまた無音の叫びをする羽目となるのだ。
 ただ刺激するだけならまだ問題は無い。しかし陰核を刺激する回数を重ねる毎に、激しさが増していくのだ。触手の力の入れ具合が強くなってきて、陰核を擦る速度が速まってきたのである。そんな事をされてしまえば、いくら体力や受けに自信がある私でも耐え切れる訳が無かった。そして、ぴくぴくと身体を痙攣させるのに合わせて、私は覚えられない技である潮吹きをした。
 愛液が秘部から勢い良く飛び散っていく。私の愛液は渇いた砂へと滴るだけでなく彼の顔までも汚していく。彼が私のお腹に白濁液を掛けたのと同じように、私も愛液を彼の顔へと掛けていってしまったのだ。しかし、彼は不快な顔色をひとつも浮かべなかった。
 潮吹きをしたことにより、私の身体はぐったりと疲労感が募ってくる。小休止が欲しいところなのだが、彼は私を休めようとはしなかった。愛液を撒き散らした秘部に触手の先端を当てがってきて、今にも入れようとしてくるのだ。だけど、彼は触手をこつんと当てるだけで挿入するまでには至らなかった。
 彼は私の眼をじいっと見てくる。あたかも何かを求めるような眼差しをしながら。それが何であるかを分かりきっている私は、彼の眼を見た後に動かせる範囲内で首を縦に振った。すると彼が嬉々としたように身体についている葉っぱを揺らした。そうして、彼は直ぐ様私の中へと触手を入れてくる。
 一気に沈めはしない。徐々にゆっくりと触手を沈めてくる。まるで焦らすかのようだ。幾度となく彼の触手を受け入れている私の蜜壺は容易に飲み込んでいく。ましてや、愛液という潤滑にさせるものがあれとなれば尚更だった。触手がどんどん私の中へと侵食していって、あっという間に私の蜜壺には彼の触手で埋め尽くされてしまった。
 そして私の中でうねうねと触手が蠢く。触手が動くことで肉壁と擦れて私に刺激を与えていく。幾度となく営みを重ねているとは言っても、私は思わず身動ぎさせて快感を受け入れていく。それに反応してか私の肉壁がきゅっと彼の触手を逃すまいと締め付けていく。
 漸く、私だけ取り残されずに済む事になる。彼が触手を動かしてくれるだけで、ふたりで一緒に善がる事が出来る。それが何よりのしあわせであった。口内にはまだ触手が入っているから喋れないからその旨を口で伝えられないが、きっと彼もそう思ってくれてるであろう。
 私の中で触手が動けば、くちゅくちゅとした水っぽい音が響いてくる。彼が激しく動かした時はその音は大きくなり、緩やかに動かした時は小さくなる。その音が、この砂浜に響き渡る波が打つ音に混ざり合っていく。
 今はこうしてふたりぼっちの砂浜でも、誰かが私達を覗いていたらどうしようか。だけどその時はその時だ。周りから私の事を淫乱シャワーズと思われても、彼だけが私を見てくれればいい。どうせ私は彼だけの前でしかこうなれないのだから。
 彼の触手が動いている事もあって私の全身からは絶えず液体が溢れてくる。じゅぽじゅぽといやらしい音を立てながら触手を突っ込まれている私の口元からは下品にも涎がだらだらと垂れていた。そして全身にはべっとりとした汗が浮かび上がり、秘部からは愛液といった液体をひたすら垂れ流していた。
 彼の触手が私の肉壁を擦り付けてきて、私の身体には快感が駆け巡る。前脚や後ろ脚をびくびくと震わせて、肉壁をひくひくとさせながら私は善がる。そんな私を、上から目線で眺めている彼もじゅぶじゅぶと触手を動かしては愉しんでいた。
 私は今にも溶けてしまいそうだった。彼の触手と私の肉壁とが擦れる摩擦熱が身体を火照らせて、私を蒸発させようとしてくる。汗をどんなに垂らして冷やそうとしても、その火照りは収まりそうにもなかった。こうなったらいっそのこと溶けてしまおうか。
 そう、本当なら私は溶けることが出来たのだ。だから液体になってこの絡み付いてくる触手から逃れるだなんて容易なのだ。だって普段から水に溶けては彼を脅かしてみたりしているし、先程だってそうやっては彼をおちょくっていた。
 でも、そうはしないのは何故なのか。そんなの決まっている。私はこの状況を愉しんでいるからだ。こうやって前脚と後ろ脚を縛り付けられて、口は触手に突っ込まれて何も喋れずに、否応無しに彼に弄ばられるというのを。自分でも変態だとは自覚している。だけど私はもう彼とこのような営みをしないと満足できないのだ。彼だってそうだ。私が縛られている姿を眺めているのが好きで堪らないのだから。
 ただ口に入っていた触手がどんどん加速していって、私の喉奥を刺激してくるようになってくる。今にも噎せてしまいそうなくらいに私は息をするのが辛くなる。でもそんなのは一時にしか過ぎなかった。目元に涙を浮かべるくらいに喉奥へと突っ込まれた後は、唐突に私の口内から触手が出ていったのだ。
 そして、何をするのかと思ったら私の顔の前に触手が現れては先端部分から勢い良く白濁液をぶちまけてくる。途端に私の顔には彼の白濁液がねっとりと付着してきたのであった。
 顔に付いた白濁液は当然ながら熱を持っており、顔中が低温火傷しそうになる。おまけに白濁液は異臭もあり、ましてや顔に付けられたとなるとその臭いが強く鼻を刺激してくる。それどころか鼻の穴まで彼の白濁液が侵入してきて、私は嗅覚を支配されたのも同然な状況となってしまった。
 彼の顔にはしてやったりと言わんばかりににやけていた。それを見て、やっと喋るようになった私は全くもう、と零したのであった。
 彼の悪戯心によって私のお腹や顔、身体の至るところが彼の白濁液によって汚されてしまっていた。しかしまだ、私の身体で汚されていない部分が存在している。それは私の秘部だ。だからなのか、彼は私の秘部を汚そうと先程白濁液を出したばかりなのに触手を休まずに動かし続けてくる。
 他の仔ならば生殖具は一つしか存在しないのでこんなに立て続けには出来ない。だが彼は無数に出せる触手が生殖具となるので、私の口と秘部を同時に攻めるのも容易な上に、一本の触手が射精をしても時間を置かずに別の触手で交尾を継続する事が出来るのである。それが彼の凄いところであった。私が体力に自信が無かったらきっと今頃は瀕死状態となって失神してるであろう。
 ぬちゅっ、ずちゅっといった音を響かせて彼の触手は私の秘部を精液で汚そうと何度もこん、こつんと膣奥を突いてくる。こんなにも触手で突かれたら、今頃となってはもう私の中で彼の透明液と愛液なんて混ざり合ってしまっているであろう。彼が触手を動かすのに合わせて、私は漸く自由になった口でもって、
「あっ、ああっ……」
とビクンッと身体を震わせて嬌声を漏らしていく。声と同時に漏れ出る吐息は湯気が出そうなくらいに熱くなっており、私が今水鉄砲を使ったら熱湯になってしまいそうだった。私が甘ったるく喘ぐ声はこの砂浜で波を打つ音にも負けないくらいに響き渡り、それを間近で聴いている彼の興奮を更に煽る事となる。彼に鼻があったら今頃は荒ぶった鼻息が私の耳に届いているであろう。それくらいに今の彼は私の声に動かされて、触手で素早く私を奥まで突いてくる。
 そうして、何度も触手で突かれた私はもう限界になっていた。幾度となく膣奥を刺激されるとなると、流石にこれ以上は身が持たない。
「そろそろ、い、いっちゃあ……」
 私がしどろもどろになりながらそう言うと、彼が余計に触手を加速させてくる。私を果てさせようと彼が必死になって触手を激しく動かしてきたのだ。何度も何度も力任せに突かれていく度に、私の声はどんどん甲高くなっていく。そうして、私はもう耐えきれなくなってしまい、緊張の糸をぷつりと解いてしまった。
「あっ……あっ……ああーーっ!」
 その刹那、全身に駆け巡るのは凄まじい快感だった。それも泡を吹いて気を失ってしまいそうな程の。一応、泡を吐くまでには至らなかったものの、ビクンッと身体を大きく震わせるとともに私の秘部からは二度目となる潮吹きが行われた。
 彼に至っては触手が大きく脈を打つのに合わせて白濁液を私の中へと注いでくる。私の顔やお腹に大量に掛けたというのに白濁液はまだまだ健在らしく、ビュルッ、ゴプッといった卑猥な音を奏でながら私の蜜壺を満たしてくる。そうしてあっという間に私の中を満たしてしまい、結合部からは行き場を失った白濁液が零れてくる。それもこぷっ、こぽぉ……という音を立てながら。
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 彼の白濁液を受け止めた私は、身体の内側から火傷されてしまいそうだった。それくらいに彼が与えた白濁液は熱を帯びていた。だがそんなのは束の間に過ぎない。時間が経つにつれてその熱は冷めていき、結合部から漏れて外気に晒された白濁液は急速に冷えていった。
 彼が触手を引き抜くと更に白濁液が蜜壺から溢れてくる。終いには乾いた砂浜へと垂れて湿らせていく。だが、からっからに乾いた砂には彼の白濁液なんて他愛も無いらしく、染み込んでいったかと思えば直ぐに渇いてしまった。
 私の身体はとっくに疲弊していた。妊娠している事もあってか、いつもより身体に疲労感を覚えていた。前脚と後ろ脚が触手に縛られていなかったらとっくに砂浜へと身を投げ出しているに違いなかった。そんな疲労感の所為で、私はぜえぜえと荒い息遣いをしながら呼吸していた。
 彼もまた私と同様らしく、ぐったりと頭の葉っぱを垂らしていた。どうやらここにきて最初から飛ばしてきた反動が出たようであった。彼が疲れた事によって、行為をしている最中はずっとされていた触手の拘束も遂には解かれていく。そして漸く、私の四肢は自由に動かせるようになった。
 晴れて自由の身となった私が最初にしたのはお腹を摩ることであった。私のお腹には彼の白濁液が未だに残っており、摩ればぬるっとした彼の白濁液がどんどん広がっていくものの、そんなのは気にせずにどんどん優しく摩っていく。いずれ産まれてくるであろう我が子に、母と父がたとえ種族が違えどもこんなに睦まじい仲なのよ、と言い聞かせるように。
 私がお腹を摩っているからか、彼も蔓でそっと触ってくる。その時の彼は私を犯していたときとは違って、優しい眼をしていた。あまりの変貌具合に私は内心でこっそり笑ってしまう。
「どっちに似るんだろうね」
 そして私は自分のお腹と彼の顔を交互に見合わせながら言う。すると彼は、君だよと言うように私の前脚へと蔓を絡ませてきた。対する私はいやきっと貴方よ、と零しては彼に微笑んだ。そうして私と彼はお互いの顔を眺めながら声を上げて笑い合う。
 まだまだ産まれてくるのに時間が掛かるかもしれない。だけど、産まれてきた時には彼と一緒に温かな笑顔で出迎えてあげたいと思う。
 海辺に吹く風はまだまだ冷たかった。こうやって彼と私が身を寄り添わなければ寒さを感じてしまう程だ。だけど、気のせいかもしれないけど微かに肌をそっと温かく包み込む風が一瞬だけ吹いてきた。でもその風が過ぎ去ってしまえば元の風となってしまう。
 それでも、春の訪れは案外もう目の前に来ているのかもしれなかった。


後書き
久しぶりのにんっしんっものです。おまけに触手ものでもあります(
シャワーズとウツボットのタマゴグループは違うからにんっしんしないとかの突っ込みは無しでお願いします。愛があれば種族の壁を乗り越えられるんです(
この作品の挿絵を描いて下さったのはうろさんです。描いて下さったうろさん、本当に有難うございました。


原稿用紙(20×20) 26.45 枚
総文字数 9776 文字
行数 83 行
台詞:地の文 156文字:9620文字


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Last-modified: 2014-03-24 (月) 13:28:00
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