ポケモン小説wiki
磊磊落落

/磊磊落落

大会は終了しました。このプラグインは外してくださって構いません。
ご参加ありがとうございました。

エントリー作品一覧



※この作品はR-18です。苦手な方はご注意ください。

磊磊落落 


作者:COM

 春。ワタッコ達が春風に乗って遠くの地へと旅立ち、シキジカが桜色に染まり始め、アブリーやミツハニー達が忙しなく空を舞い始める季節。そして、野生のポケモン達の恋の季節でもある。
 穏やかな気候と沢山の食料でポケモン達が想い想いの意中の相手にプロポーズを始める頃、その森の一角で一組のポケモンが普段から親しくしているポケモンの元へと向かって走っていた。

「おい! 起きろ! そして見て驚け!!」

 そんな言葉とは裏腹に、ズドンと爆弾でも落ちたのかと思うような音が一瞬の閃光と共に鳴り響き、周囲の鳥ポケモン達を混乱させる。
 大木の下には音の通り爆撃でも落ちたような焼け跡が出来上がり、まだ焼けた木がもうもうと煙を上げる中、爆撃の中心にいたはずにも拘らず、呆れた表情を浮かべる程の余裕のあるポケモンがまみれた土埃で軽く咳をしただけで立ち上がり、その声の主の方へと白い目を向けた。
 視線の先にはやたらと偉そうにふんぞり返るライチュウの姿があった。
 爆撃の犯人はどうもそのライチュウらしく、自慢のかみなりによる一撃を目覚まし替わりに放ったようだ。

「お前……その起こし方やめろって言っただろ……」

 寝覚めとしては最悪の部類だろうが、既に複数回経験済みといった薄い反応で体をブルブルと振るって埃を払いながらラクライが立ち上がった。
 どこにいるのか幻のポケモン、インド象すら気絶するほどの電撃を受けてなんともないのは直撃させられた方も同じく電気を得意とするポケモンだからだ。
 強制的に起こされてまだ寝ぼけたままの頭を覚ますため、体を大きく反らしながら一つ大きな欠伸をし、改めて目の前で未だ薄いリアクションしか貰えずに少し不満げな表情を浮かべているライチュウの方へと視線を移した。

「あれ? 誰だ? お前」
「フッフッフッ……。誰だか分からないだろう? そうだろう」
「あー、お前か。進化するとそんな見た目になるんだな」

 進化後の姿を知らず、少しの間目の前にいるライチュウが知り合いかどうかも分からずにいる様子だったラクライを見て、予想通りの反応が帰ってきたことが嬉しくなったのか、腕を組んで軽く鼻を鳴らして長くなった尾を揺らしたが、どういうわけか一瞬でラクライは目の前にいるのが知り合いのピカチュウの進化後の姿なのだと理解した。

「ちょっ……!? ちょっとちょっと!! なんで私だって分かったのさー!! 知り合いが進化して見た目がまるっきり変化したんだぞ!?」
「言葉使い。あとその俺への雑な態度。世界中探しても、初対面でなかろうが殺意とか敵意とか無く電撃で目覚まししてくる奴はお前ぐらいしか知らん」

 これにはライチュウも肩透かし。何故ピカチュウの進化系であるのが分かったのか目を丸くして驚いていたが、知っていたわけではなく単にこの元ピカチュウの性格が原因で分かっただけのようだ。
 ライチュウとラクライは幼い頃からの顔馴染みだ。
 食料も豊富なこの森では特に別のポケモン同士が襲い合うような事もなかったため、異種族同士で仲良くなっているポケモンは特に珍しい光景でもなんでもない。
 寧ろ珍しいといえばこのライチュウぐらいなものだ。
 安定した森では大きな変化を求めるポケモンは非常に少ない。
 人間に見つからないよう静かに暮らし、子供を作って世代を繋いでゆく。
 平和な森では別種族同士の交流が主な好奇心の矛先なのだが、そんな中このライチュウの好奇心はその程度では収まらなかったのか、近くにある人間の住んでいる町まで一匹で出掛けるほど旺盛だった。
 森で暮らすポケモン達からすれば人間とはふらっと現れては謎の道具で親兄弟や家族を連れてゆく恐ろしい存在だ。
 故にこの森に住む大半のポケモンは人間を見かけると一目散で逃げ出すほど人間に慣れていない。
 しかしこのライチュウはピカチュウだった頃から頻繁に人間の住む町へ行ってそこに住むポケモンと交流したり、なんならよく人間から食べ物を貰ったりもしていたようだ。
 だからこそ人間とそのポケモンの関係性もよく理解しており、同時に彼等の持つバトルにかける情熱というものにも理解があった。
 人間はポケモンを連れ去ってゆくような存在ではなく、共に強くなりたいと心で通じあえた者同士であり、強くなるというのは何も縄張りを維持するためのものだけではない。
 その強さに憧れたピカチュウは昔から一緒に強くなって進化しようとラクライを聞いた話のバトルに借り出しては強制的に戦い、全くその気のないラクライを振り回した甲斐もあってピカチュウは結構、渋々ながら付き合っていたラクライも間違いなくその森の中では抜きん出て強かった。

「へー。要はその黄色い石だっけ? それがないとお前は進化できなかったんだな」
「そう! もうニンゲンのところの子とバトッてもそこそこいいところまで行けるぐらいには強くなったんだけど、まーだ進化できなかったからなんでだろな~って悩んでたらね? そのニンゲンがくれたのよ」
「そいつぁおめでとう。これでもう俺ももう付き合わなくていいだろ?」

 よりもちもちとした前足をシュッシュッとエビワラーのように突き出しながらライチュウは進化した経緯を説明していた。
 暇さえあればその仲良くなった人間とバトルをしていたほどの強さだったため、当然そのトレーナーからも手持ちのポケモンになって欲しいと誘われているが、ライチュウはその乗り気ではないラクライと共に強くなりたいと思っていたため、なんとかしてその気にさせたかった。

「だ~か~ら~!! 言ってるでしょ? 一緒に進化して、あのニンゲンの子のところに行きましょ! バトルだってもっと色んなポケモンと戦えるし、強くなるコツが分かれば楽しいわよ!」
「何が楽しいんだか……」

 しかしながらバトルに毎度嫌々付き合わされるラクライとしては何故ライチュウがそれほどまでにバトルにのめり込んでいるのか分かるはずもなく、誘い始めてから随分と長い月日が経っていた。
 だがライチュウはその言葉を待っていたとでも言うように不敵に笑ってみせる。

「そう。楽しく強くなりたいんでしょ? なんとそんな方法があるのを私、遂に知ったのよ!」
「へぇ。んで、今度はなんだ? ボールとかいうやつを蹴り合うのはもう勘弁だぞ」
「大丈夫よ。丁度今頃ならこの森のみんなもやってることだから」

 怪訝な目を向けるラクライに対してライチュウは今回ばかりは得心すると踏んだのか、自信満々に答えた。
 以前もそう言って人間から貸してもらったボールを互いに蹴り合うトレーニングに突き合わせたが、ラクライとしては当然ながら楽しくなどなかった。

「交尾すればいいんだって!」
「へ~交尾……って、はぁ!?」

 どうせ今回も同じだろうと高を括っていたが、ライチュウの言葉はあまりにも突飛なものだった。
 確かに今度こそラクライもよく知っているうえに、言葉通り森の皆も今の時期は意中の相手の元へ馳せている頃だ。
 いずれはラクライも昔馴染みのライチュウにいつか自分の想いを伝え、他のポケモン達と同じように小さくも幸せな家族になるものだと幻想を抱いていたが、いつまで経ってもバトル一筋でそういった素振りすら見せないライチュウとは永遠にこのままなのだろうと半ば諦めていた矢先、気付けの雷よりもよっぽどの衝撃を受けて目が完全に醒めた。

「お、お前……軽く言ってるけど交尾だぞ!?」
「そうよ。ニンゲンのポケモン達はさ、あんまり自由にそういうことができないからそのための場所まで用意するほどらしいわよ。しかも毎日交尾三昧でしっかり強くなれるんだって」
「……お、お前はそれでいいのかよ」

 降って湧いたような夢物語に思わずラクライはライチュウの正気を疑った。
 叶わない好意を寄せているものだと思っていたラクライだったが、もしもライチュウにとっては交尾すら強くなるためのステップ程度に思っていないのなら心外この上ない。

「へ? だって私の事好きでしょ?」
「そりゃあまあ……」
「私だって好きよ? ずっとバトルの事ばっかりしか話してない私になんだかんだ言いながら付き合ってくれるのはあんたしかいないし、分からないなりに理解して付き合おうとしてくれてるのもちゃんと感謝してるのよ?」
「そうは言ったって、結局の所は交尾は強くなるための手段でしかないんだろ? 俺にとってはそんなもんじゃない」
「馬鹿ねぇ。私だってそんなつもりじゃないわよ。一緒に強くはなりたいけど、嫌な思いはさせたくないもの。私もずっと傍にいてくれてるあんたの事が好きで、あんたも私の事をちゃんと好きでいてくれてる。だから周りから見れば遅いかもしれないけど、単に交尾のお誘いってだけよ? 沢山愛し合えばそれだけ強くなれる。目的も手段も噛み合ってるから切り出したってのにその言い草はないんじゃないの?」

 情緒もへったくれも無い状況での愛の告白。
 怒っても許されるような状況だったが、ラクライとしてはまさかちゃんとライチュウの中にも異性としての自分が存在しているとこんな形でも知れたことは確かに願ったり叶ったりだった。
 思わず笑いが込み上げてきたが、ラクライは今一度背をグッと伸ばしてしっかりと立ち直した。

「そうだな。なあ、俺とこれから先も一緒に居てくれるか?」
「勿論! でもこれから先も私に付き合ってもらうからね~?」
「仕方ねぇなぁ。振り回されないようにするためにも交尾しまくって強くなってやるよ!」

 ピカチュウの頃よりも大きくなったライチュウの顔を見上げながらラクライは改めて口にし、互いに顔を擦りつけあった。
 その後はすぐさまライチュウがラクライに背を向け、誘うように腰を反らせた。
 黄色い毛並みの中から大事な部分を探し出し、確かに彼女の言葉には嘘はなく、ラクライを雄として迎え入れるために雌の匂いを放っているのを確認してから、そっと舌を這わせた。
 普段のライチュウからは絶対に聞けない押し殺したような熱を帯びた声が漏れ聞こえ、びくりと丸い尻を震わせた。
 念入りに雌の形に合わせて舐め上げ続けると、遂に舌先に自らのものとは違う水気が伝ってきた。

「そういやなんで今まではこういう風に誘ってくれなかったんだ?」
「だって、子供ができたらそれどころじゃなくなるもの。だから必ず一緒にニンゲンの所まで付いてきてもらうからね?」

 言いたい事はいくつもあったが、それでも好きな事には変わりない。
 惚れた弱みとでも言うべきか悩んだが、それも含めて好きであることには変わりなかったため、ラクライは少しだけ怒りを込めて返事の代わりに彼女の中へと舌を射し込んだ。
 ほんのりと塩味のある彼女の中をかき分けて舌を何度も往復させ、十分すぎるほど彼女のそこが濡れたのを確認してから上半身を彼女の背に預ける。
 彼女の匂いと自らの本能に当てられて、既に先端が顔を出していた自らのモノを擦りつける。
 ぬるりとした感触を頼りに身体を引き上げるように腰を押し付ける事数回、遂にモノの先端が先程までの湿った毛の感触とは違う感触をしっかりと捉えた。
 突き出す腰に合わせてずぬりと熱い肉の感覚がモノを包み込み、快感と共に遂にライチュウと交わる事ができたという充足感をもたらした。
 それはライチュウの方も同じだったらしく、きゅうと切なく彼のモノを包むように中が締まり、淫らな声を漏らした。
 普段の彼女からは想像もつかない艶のある声にラクライの方も滾り、後は本能に任せてグリグリと腰を押し付けてゆく。
 そのままがっちりと前足でライチュウの後ろ足を引き寄せて無我夢中で腰を振りしだいた。
 夢にまで見たライチュウとの交尾はもっと彼女に声を掛けながら、互いに気持ちよくなるために……等々考えていたが、そんな余裕は微塵も残っていない。
 熱い彼女の中を貪るように腰を打ち付け、決してその動きを止めないために口はただただ荒々しく呼吸をする以外に言葉を発することすらままならなかった。
 ライチュウもただ全身全霊のラクライの愛を受け止めるのに必死で、荒々しい呼吸に合わせてただ言葉にならない声を漏らすのが精一杯だった。
 ただただ荒い呼吸を続ける雄と雌の吐息だけが聞こえ続けるまま、一言も交わさずに快感だけを互いに味わい続ける。
 感じるはずのない身体の痺れが身体を支配してゆき、込み上げてくるものを躊躇することなくそのまま彼女の中へと放っていった。
 まるで思考力を全て溶かして注ぎ込んでいるかのように何も考えられず、ビクビクと腰を震わせながら、大きく一つ息を吐いた。
 満足感と幸福感の余韻に浸りながら残りを全て注ぎ終わると、預けていた前足を離して彼女から一歩後ろへと下がる。
 彼女の中に収まりきらなかった欲望が白い筋を作ってぽたりと地面を染める。

「必死に腰振っちゃって……そんなに良かった?」
「色々な感情が混ざってるけど間違いなく良かった」
「じゃあ進化するまで頑張ってね」

 目だけでラクライの方を向き、恍惚とした表情を見せながらライチュウはそう口にし、改めて腰を浮かせる。
 初めからそのつもりだったとは言え、ここまで好きな雌に求められるのはやはり悪い気はしない。
 思わずたった今穢したばかりの彼女の大事な部分を見つめて生唾を飲み込み、もう一度覆い被さった。
 ラクライの知る限り、ライチュウはいつも弾けんばかりの元気さこそあれど、雌としての魅力のようなものを感じさせることは一度たりともなかった。
 だからこそ目の前にいる雌としての妖艶さを遺憾無く発揮するライチュウは普段とのギャップも相まってこれ以上ないほどにラクライの中の雄の本能を奮い立てた。
 二度、三度と交わるうちはまだラクライにもかなり余裕があった。
 回数が五を超える頃には挿入する度に前の愛液と精液が混ざり合った混合液が潤滑剤として、そして興奮度を高める匂いと音を立てていたが、明らかにその放出量は最初数回に比べて減り始めていた。
 漸く回数が十回を超える頃には、腰を振りしだいていなくても息が上がり、快感だった性器の痺れも痛みを伴うようになってゆく。
 だが、目の前のライチュウは確かに呼吸こそ荒くはなっていたがまだまだ余裕のある表情が伺えるのが腹立たしくて仕方が無かった。
 初めて雄と雌としてそれらしい事をした時になって初めて自分がライチュウと比べて圧倒的に弱いのだと痛感させられる。
 その差が埋まるわけではないが、かと言ってその余裕の表情はまるで雌としてのライチュウを満足させられていないような、雄としての悔しさが胸を締め付けた。
 次こそは……! そうして交尾を初めて十数回目、遂にその時が行為の途中で訪れた。

「な、なんだこれ……!?」

 身体が淡く発光し、ラクライは思わず目を瞑る。
 するとその身体はみるみる内に大きくなっていった。

「ちょ、ちょっと待って!! 痛い痛い痛い!!」

 淡い光が消え去るとラクライの姿はライボルトへと変わり、ライチュウよりも小さかった身体は余裕で覆い尽くす程の大きさになった。
 が、進化のタイミングがあまりにも悪く、まだライチュウの中に挿入されたままのモノも進化に合わせて大きくなったため、小さな膣内を無理矢理押し拡げる形になっていた。

「あだだだだだ!? わ、悪りぃ! 一旦抜くぞ!!」
「待って待って動かさないで!! 内蔵が捲れちゃう!! そのままにしてて!!」

 突然の出来事に二匹とも先程までの嬌声とは打って変わってただひたすらに痛みに耐える呼吸音だけになっていた。
 暫くして漸くライボルトのモノの大きさに慣れてきたライチュウは呼吸も落ち着いてきたが、一時は押し殺した悲鳴しか聞こえていなかったため、そこだけ見られていれば凄惨な現場のようになっていたことだろう。
 しかし不幸中の幸いは、挿入したまま進化したことによる影響か、それともポケモンの生態の不思議か、思っていたよりもライチュウがその身体に対して大きすぎるラクライのモノに順応したことだろう。
 混合液が溢れるほどに膣内を満たしてくれていたおかげで大惨事にはならず、漸くゆっくりと彼女の中から立派に進化したライボルトの雄を引き抜く。

「それがあんたの進化した姿なんだ……。かっこいいじゃん」
「そ、そうか? 自分からだと多分でかくなったんだろうなぁって事以外、あんまりよく分かんねぇな……」
「私がそう言ってるんだからカッコイイに決まってるじゃん! それじゃ、元気になったらニンゲンのところに行くわよ!」

 そう言いながらライチュウはライボルトの顔を引き寄せ、頬を擦り合わせ、軽く唇を重ねた。
 痛みやらなにやらでライボルトのモノも既にすっかり硬さを失っていたが、その顔を摺り寄せてきたライチュウの表情はとても扇情的に感じられた。

「あら? フフッ。元気になったらってそういう意味じゃなかったんだけど?」
「な、なあ? もしお前が苦しくないんだったらもう一回だけ交尾したいんだが……いいか?」
「いいわよ。多分さっきのでもうきつくはないと思うから。あ! でも念のため優しくしてね? 私の方が圧倒的に身体が小さいんだからね!?」
「分かってる分かってる!」

 ライボルトの返事を聞くとライチュウは今一度ライボルトに背を向けた。
 追先ほどまでは見上げていたはずのライチュウの臀部は視界のはるか下の方。
 溢れ出る先程までの混合液を舐めとるが、舌の大きさも一舐めで全て覆い尽くすほどになっていた。
 進化する前はこれほどまでの体の大きさの差を感じたことはなかったため違和感を覚えていたが、それ以上に凄まじい背徳感がライボルトの心を揺らしていた。
 挿入するために腰をライチュウの腰に当てれば、身体を預けていたはずのライチュウの背はとても遠く小さく、前足は身体が離れないように抱き寄せていたものからまるでライチュウが逃げ出せないように捕らえているように感じる。
 随分と回数を繰り返して既に勃起してもそこそこ柔らかいままだったはずの性器は今一度力を取り戻すほどに、その景色は心を滾らせた。
 腰を自ら寄せるのではなく、しっかりと踏ん張っているライチュウの身体をずりと引いて腰に寄せる。
 先程までの比ではないほど鼓動が高まり、自然と前足に力が入る。
 ぐにゅりと押し付けた先端が小さかったはずの場所を押し分けるとライチュウの身体がびくりと跳ねた。

「い、痛かったか?」
「ご、ごめんね! 痛かったんじゃなくて……その……さっきまでと全然違って……」

 ライチュウは言い淀んでいたが、ライボルトにはそれが先程までの快感とは比にならなかった程のものだったのだと理解する。
 腰が浮くほど今のライボルトのモノはライチュウを虜にできるのだ。
 そう本能で理解すると、一度目の時よりも興奮が鼓動を高鳴らせた。
 自然と腰に力が入り、ぐいと引き寄せるとその勢いのまま、ジュプンと大きな水音を立てて大きすぎるライボルトのモノをライチュウがすんなりと受け入れた音が鳴り響いた。
 ライチュウもライボルトもその一瞬、あまりの心地良さに呼吸すら忘れるほどの衝撃を受けていた。
 二匹とも意識を取り戻したかのように呼吸を再開したが、ライチュウの方はとてもではないがまだまだ余裕がないようだ。

「ね、ねえ。やっぱり止めよう!? やっぱりまだ無理そうだから」
「止めない。感覚で分かるよ。今別に苦しくはないだろ?」
「そ、そうだけど……」
「気持ちよすぎるってんだろ? さっきから滅茶苦茶締め付けてきてるから分かる。だからだよ。今だけは俺の方が強いんだ。絶対に逃がさない」
「ちょ、ちょっと怒ってるの!? 無理矢理付き合わせたのは謝るから!!」
「謝る? 違うよ。感謝してる。やっと俺も強くなりたい理由ができた。これから先もずっとこうして善がらせてやるからな?」

 初めて見るライチュウの焦り様を見てライボルトは舌なめずりしながら腰を動かし始めた。
 ただの一度たりともライチュウよりも優位に立ったことが無かったため、今までその感情が沸くことはなかった。
 しかし、一度味わえばそのライチュウの全てを支配しているような征服感は今まで眠り続けていたライボルトの中の雄の本能を目覚めさせた。
 ライチュウはまだ何か言いかけていたが、構うことなくライボルトは腰を動かし始める。
 グチュグチュと淫らな水音が響き、悲鳴のような、声ともとれないような嬌声がライチュウの口から溢れ出す。

「ヤッ……ヤダッ! ダメッ!! お願い! お願いだから!!」

 強制的な快楽の津波にライチュウは必死に辞めてもらうように懇願したが、それはただライボルトの興奮を増すばかり。
 ただただ鼻息を荒くしながら彼女の中を掻き回し、奥の奥まで自分の物だと主張するように征服してゆく。
 深々と突き刺さったモノの先端は彼女の最奥をごりゅごりゅと大事な所に辺り、その度にビクビクと膣内を痙攣させ、悲鳴のような嬌声をあげる。
 その声を聞く度にライボルトは体を内側からくすぐられるような感覚が込み上げ、どれだけ懇願しても行為を止めたいと思えないほどだった。

「逃がさないって言っただろ? そのまま大人しく感じてろ」

 ライチュウの耳元でそう囁くと少しだけ抵抗しようとしたが、奥をなぞるとその抵抗も止まった。
 そして溢れ出るほどの愛液が内部を満たした頃、遂に腰を大きく動かし始める。
 グチュグチュと卑猥な水音が響き、その声をライボルトの荒い吐息がかき消し、その声すらかき消すほどの声でライチュウが悲鳴にしか聞こえない喘ぎ声をあげる。
 ジュプジュプと空気を含んだ水音が更に加速してゆき、ライチュウの背に身体を寄せて更に力を込めてゆく。
 そしてライチュウの中にそのまま熱を流し込みながら、ググッと身体を押さえつけた。
 どくんどくんと力強く脈動し、多すぎる精液がブピュリと音を立てて溢れ出してゆく。
 涎を垂らすほどの激しい呼吸が少しずつ収まってゆくのに比例して脈動が徐々に弱まってゆき、全身の力が抜けるような感覚に襲われた。
 今度こそ遂に全て出し切ったとでも言うように、萎んだモノがぬるんと空洞になったままのライチュウの秘部から離れて下腹部へと消えていった。
 ライチュウの横に突っ伏し、そっと彼女の涙を舐め取りながら襲い掛かる倦怠感に身体を預けた。
 暫くの後、全力の後尾で疲れきっていた二匹が目を覚ましたのは昼過ぎだった。

「バカ」
「悪かったって……」

 目を覚ましたものの、ライチュウの方は流石に全力のライボルトの行為を受け止めたせいで腰が抜け、今日はもう動けなさそうだった。
 本当ならそのまま一緒に人間の元に行きたかったライチュウは随分と拗ねていたが、冷静になったライボルトも流石にやりすぎたと反省しているようだ。

「許さない」
「これからは加減できるように頑張るから……」
「じゃあ明日ニンゲンのところに付いて来てくれる?」
「行くって」
「私がバトルしたいって言ったら必ず付き合ってくれる?」
「付き合うよ」
「絶対に離れないって約束する?」
「する」
「じゃあ許す」

 ライチュウとライボルトはそんな言葉を投げかけ合い、優しく頬を擦り合わせてまた微睡みに身を任せた。
 その寝顔はとても幸せそうな笑顔だった。


あとがき 

どうもCOMです。
今回の短編大会、非常に盛り上がりましたね!
まだまだこのwikiにもこれだけの才能溢れる作者がいることが知れて自分も負けていられないとやる気を頂けました。
また、今回はテーマがらいだったこともあり、ライチュウとライボルトという自分にしては珍しいチョイスだったのですが、書くと愛着が沸くというのは正にですねw
ライチュウはもちもち、ライボルトはイケメンで好きになりました。

それではまた別の作品で会いましょう。

以下大会コメント返信
 交尾ですか。しかもコッペパンの。
 ということは「コッペパン〇クロス」
 あ、いやなんでもないです。
>>書いてみて思ったのが、丁度抱えられるサイズで可愛らしいですね。
 コッペパンともちもち(意味深)したいです。

初々しいライボルトとライチュウが可愛かったです!
>>ありがとうございます!
 初々しい関係は個人的に大好きなので、また機会があれば書きたいですね。


お名前:

コメントはありません。 コメント/磊磊落落 ?


トップページ   編集 凍結 差分 バックアップ ファイル添付 複製 名前変更 再読み込み   新規作成 ページ一覧 ページ検索 最近更新されたページ   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2022-07-10 (日) 07:25:36
This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.