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私は異常者だった。私は人間に興味を持てなかった。
人間は愚かだ。常日頃から争いのことしか考えていない。誰かの粗を、血に餓えたグラエナの如く探している。
グラエナの場合、これは生存本能から来る致し方ない欲求である。
なら、人間はどうなのだろう。生きていくために、他人の粗相を探すのが必要なのか。
否、そんな馬鹿なはずはない。そんな下らないことに割く時間は本来ならないはずである。
なのに、なぜか人は多かれ少なかれ他人の欠点を探し、それを貶し嘲笑い、自分はもっとすばらしく崇高なのだと思って生きている。
皆、すこしばかりそのような気持ちを持っている。
私はそれを潔しと出来なかった。だから、私は人間が嫌いだった。
けれど、ポケモンは違う。ポケモンは主人を裏切らない。
一度モンスターボールに入れてしまえば、彼らは生まれたばかりの雛鳥の如く、絶対的な服従をしてみせる。
トレーナーの欠陥なんて全く気にするそぶりもなく、接してくれる。
私は理想のポケモンが作りたくなった。
主人に従順で、愛想よく笑いかけてくれるポケモンが欲しかった。それは孤独だったからなのだろう。
どこか遠くの地方では、しゃべるニャースがいるという。進化する時、技を覚える時のエネルギーを全て使い果たし、人間のように直立二足歩行を行い、人語を操れるようになったらしい。変わりに、進化することも新たに技を習得することも出来ないらしい。
それを知ったとき、私はときめきを隠し切ることができなかった。
もし、自分の手持ちの中で一番好きなポケモンと会話が出来るなら。
もし、そのポケモンが自由な意思を持ち、私に接してくれるのなら、それはどれほど素晴らしいものなのだろう。
私はいつも側に置いているポケモンに教育を施すことにした。彼女は容易に立ち上がることが出来た。なので、人間のように歩くことはあまり訓練することもなく習得した。
それから言葉を教えた。さながら乳児に話しかけるように毎日根気よく言葉を投げかけた。
童謡のCDなんかを聞かせたこともあった。身体のスキンシップなんかもした。
抱きしめたり、頬に口付けをしたりした。
本当に子どもを育てているような錯覚に陥ったこともあった。
職場の同僚に『私の娘だ』と紹介して、精神を疑われたこともあったくらいだ。
そうして、何年か経ち彼女が悠長に人語を操れるようになると、この国の歴史や、漢字、英語や数学。
物理、化学、生物の基礎、果ては性教育まで施した。
教えた時間は僅かなものだったのだけど、彼女は元々賢かったのか、すんなりとそれらを覚えてしまった。
彼女は下手な人間よりも、人間らしい感情を表現できる。
乱れた言葉を一切使わずに、自分の気持ちを表現することが出来る。
私の理想の牝性だった。実際にバクフーンという種は、私の好奇心を擽っていた。
どこからが頭でどこからが胴なのか、また背中から吹き出ている炎は身体の一部なのか、あるいはあれは身体の一部というわけではなく、止めたりすることが出来るのか。
お尻のところにある体毛は果たして尻尾なのか、あるいはただの長い毛なのか。
彼女に対する興味は尽きることがなかった。
娘のように思っていた。
結婚などには興味が沸かなかったのだが、子どもは嫌いではなかったので嬉しくも思った。
なのに、私は一時期、彼女を避けた。彼女を見ていると息が詰まった。心の奥の底から、なにか気持ちの悪いものが湧き上がってきた。
憎悪や、嫌悪とは違う。しかし、一緒に居たくないという気持ち。
一緒に居たいのに、離れていたいという気持ち。
バクフーンがにこやかに微笑みかけて話しをしてくると、それはより一層に激しさを増して噛み付いてくる。
その時の私は確かに不可思議だったのではないかと思う。その気持ちを払拭するために、連日のように心経を唱え、祝詞を捧げた。近所の神社に行って厄払いをしてもらったこともあった。
けれど、そんなことをしても効果は無かった。バクフーンの顔を見てしまうと、平穏だった心は酷く掻き均された。
そういった日々を何年も過ごし気付いた。私は娘だと思って溺愛していた彼女に、恋心を抱いているのだ、と。
こうして、私は恥ずかしながら、彼女に告白することにした。
1
バクフーンは頬を紅潮させていた。もちろん彼女はモンスターボールという洗脳装置に入っている。
だから、如何に人間らしく振舞っていても主人の私には従順だ。
私が身体の身体の関係を持ちたい、といえばそれに応じるはずである。
ただ、それを快く思わなかった。今までのように、自由な発想と正直な気持ちで接して欲しかった。
それが望みだった。なのに、バクフーンは涙を浮かべ、抱きついてきた。
彼女の重さに耐え切れず、床に押し倒された。
「ご主人さま、私は嬉しいです。ご主人さまのことずっと大好きでした。何も知らない私に、言葉と学を与えてくれて、ご主人さまは優しくて……。冷たくされて、嫌われたのかなって思って……」
バクフーンのそれはきっと本心なのだろう。瞳がそれを物語っていた。崩れた顔が証明していた。伝い落ちる涙がその証拠だった。
なのに、つまらなかった。結局、バクフーンはモンスターボールの力で私に好意を抱いているのではないか、という疑念を振り切ることは出来なかった。
けれど、私は違う。他者の力など介せずに自分の自由意志の名の下、彼女に愛を宣言出来る。
事実宣言してみせた。しかし、彼女の宣言は洗脳という個々の意思を捻じ曲げた好意の上で成り立っている。
この二つが等しいわけがない。
私は白けていた。
「人間とポケモンだから、絶対にダメだと思ってたんです。何度もこの気持ちを打ち明けようとしたんですけど、これ以上、ご主人に嫌われるのが……、怖くて」
よくもまあ白々しいことを言える、と思った。偽の感情しか持っていないくせに、愛しているなんてよく言えたものだ。そんなまやかしの気持ちではなく、私は本当の愛情を欲した。
私の全てを受け入れて貰えるような愛を求めた。
バクフーンに求めた。
それは叶わぬ夢だった。所詮、ポケモンはポケモン。ボールに入れなければ言うことも聞かない獣。
ボールに入れなければ、心を通わすことも出来ない獣。
そして、ボールに入った獣は嘘の感情で染め上げられる。
つまりはそういうことだ。
彼女は私を愛していない。
だから、試したくなった。彼女は本当に私を愛しているのか。
その気持ちは洗脳なのか、偽りなのか。あるいは純粋なものなのか。
私はバクフーンの唇を奪った。抵抗はしない。いきなりだったからか、始めは驚きの表情を覗かせていた。
でも何度も唇をつけると、彼女も進んでその行為に興じてくれた。
ただのキスだけで本当に愛しているのだ、と証明できるだろうか。
もしかすると、キスだけでは愛情の証明なんて出来ないのかも知れない。
そう思うと、不安な気持ちが津波のように押し寄せてくる。
仮に、彼女が計算と妥協によって、私を愛している可能性はないのだろうか。
ふとそんなことを考えてしまった。
この家に住むためには主人と良好な関係を結んでいるほうが過ごしやすいだろう。
なのに、私のことを嫌いだ、と言ってしまえば今までの絆に傷が付くかもしれない。
それを怖れてバクフーンは愛していると言ってるのではないか。
考えてみれば、愛し合う二人が抱きついて、身体が触れ、距離が縮めばキスくらいあっても当然だろう。
私はつい先ほどのキスを思い出してみる。
唇が触れ合った時の、最初の一瞬。確かにあの時、彼女は困惑しているようにも見えた。
本当に愛しているのなら、そんな表情を見せるはずがない。
懐疑心は募っていくばかりだった。
私はバクフーンを突き飛ばした。彼女は床に転げ落ち、両前足を付いて私を見ていた。驚きのような表情を浮かべている。私は立ち上がり、彼女の頬を張った。
そして、笑窪を親指と人差し指で挟み込み、無理やりに口を開かせ、舌を進入させた。
口の中を貪るように舐めまわした。
そんな仕打ちをしているのに彼女は抵抗しなかった。
バクフーンの舌が絡んでくる。抵抗というよりも、歓迎しているようだ。それが面白くなかった。
これは異常なことだろう。
いくら相手を愛しているからといって、いきなり暴力を振るわれ、口腔を犯しているというのに恐怖に引きつった顔もしない。嫌だとも言わない。
私は拒絶を望んでいた。拒絶をしてくれたのなら、私は彼女の愛を信じることが出来た。
自由な意思を表現できるポケモンとして認められた。なのに、彼女は完全にその道を絶った。
私は腹立たしい気持ちでいっぱいだった。理想だったバクフーンが始めて私の気持ちを裏切った瞬間だった。
同時に、吹っ切れた気がした。
やはりバクフーンはポケモンなのだと。
彼女には意思なんてものは始めから存在しなかったのだと。
彼女の意見を尊重して、彼女が嫌がるようなことは絶対にしまいと心に誓っていたのだが、もうそれもおしまいだ。
もう、欲望のままに行動しようと思う。彼女は人間ではない。ただの獣なのだ。
2
私は平手を振り下ろした。バクフーンの頬は腫れあがっていた。瞳には涙を溜めている。
それが痛みなのか、愛するものから受ける暴力に悲しんでいるからなのかは解らない。
ただ、私は涙を流し痛みを耐えている彼女に欲情していた。
心が満たされていくような錯覚に陥っていた。彼女を支配し、自由を拘束している事実。
これは何よりも心地よいものだった。
私はズボンのファスナーを下ろす。普段は排泄にしか使わない場所を、バクフーンの口に近づける。
口を閉じて抵抗する様子はない。大きく口を広げ、生殖器を待っていたかのようだった。
彼女はすぐに陰茎をくわえ込んだ。舌が絡まってくる。
キスをしていた時のように、ねっとりとした感覚が走った。痺れにも近かった。
大好きだった彼女を蹂躙している、支配していると思うと、すぐに射精してしまいそうになった。
私は少しばかり腰を動かした。ペニスが一瞬だけ喉の奥へと入っていく。
さすがの彼女でも、それには抵抗を見せた。
必死になって私の身体を押し退けると、息が苦しいのか咳込んでいる。
むせび泣いているような声だった。
それが愛おしかった。
可愛らしかった。
もっと虐めたくなってしまう。
もっと嬲りたくなってしまう。
バクフーンの叫び声が聞きたかった。悲鳴と嗚咽が聞きたかった。
今度は、平手ではなくて拳でバクフーンの腹を殴りつける。
それは綺麗に鳩尾へと収まったらしく、地面へ倒れこむとじたばたともがき苦しみ嗚咽を交え胃液を垂れ流していた。
咳き込みは激しくなった。
「お前、こんなことも出来ないのか」
蔑む言葉が、口からこぼれた。
いつもみたいに優しい言葉はもう出ない。
今はただ、彼女の一切の思想を、自由を、権利を剥奪して、さらし者にしたかった。
彼女の持っている全てを手に入れたかった。
「ごめんなさい」
咳き込みがまだ収まっていないのに、バクフーンはそう言った。それがつまらない。
服従なんてしなくていい。今は抵抗して欲しいのだ。
力いっぱいに抵抗すればいい。そうすれば、力いっぱいに蹂躙してやれる。
嫌がるバクフーン相手に無理やり挿入できる。そうしてみたかった。
彼女を暴力により屈服させ、純情を奪ってやりたかった。
やはり、彼女は抵抗はしなかった。
ただ涙を頬いっぱいに湛えていた。いつもは屈託のない笑顔を見せているのにそれが今は崩れている。
きっと、彼女の泣き顔なんてものを見たのは、私が初めてだろう。そう思うと余計に興奮した。
彼女は鳩尾を摩っていた。
真っ白な体毛に覆われているから定かではないが、きっとあの体毛の下に隠れている皮膚は鬱血し、紫色に変色しているはずだ。かなり痛むのだろう。
私は横に丸まっている彼女を仰向けにさせる。そして、後足を持って彼女の股座を観察した。
まだ湿り気は帯びていない。
貝の口のように堅く閉じられたその場所は、まだ誰の侵入も許していないはずだ。それを今から奪うのだ。
きっと、かなりの痛みがあるだろうけれども可哀想だとは思わない。
バクフーンは獣だから。
獣の世界において、全ての性交は強姦なのだ。
これも自然の摂理と云うものなのだ。
3
バクフーンの身体に覆いかぶさる。
両方の前足を掴み、無理やり股座に割って入り、硬く反り帰る陰茎を擦り付ける。
秘所を覆う真っ白な体毛がまとわり着いてくる。細かな繊維は束となって、私を刺激した。
膣はまだ乾いている。乾いているうちに始めないと、痛みを与えられない。
バクフーンに痛い思いをさせたかった。もしかすると、そういう
彼女を拘束していた手を話す。代わりに今にも爆ぜてしまいそうな陰茎を握り、彼女の膣口に宛がう。
小さな穴がこの行為に耐えられるのかどうかは解らなかった。けれども、もう欲望は止められない。
バクフーンを壊してしまってもいい。そんな風に思えた。
むしろ壊してしまいたかった。私が欲したのは機械のようなポケモンじゃない。
私の理想に忠実な意思をもったポケモンだった。それが出来なかった今、彼女は用済みなのだ。
価値のない存在にこういう方法で価値を与えてやっているのだ。そんな風に劣情を正当化した。
「いやぁ……。やめてぇ……」
小さな声だった。しかし確かにバクフーンの声だった。
私は一物を握っていた手で、彼女の頬に拳を振り下ろす。悲鳴が聞こえた。
口から血と唾液の混ざった液体を垂らし、身体を大きく揺さぶったかと思うと、何かを吐き捨てた。
鮮血がその色を隠していたのだが、それは紛れもなく彼女の牙だった。
「嫌だって? なんでさ、愛しているんだろう。あの言葉は嘘だったのか」
「嘘じゃないですけど、痛いのは嫌です」
私は、またバクフーンに手を挙げた。
何度も、何度も、思うが侭に殴りつけた。彼女の口からはへし折れた歯が零れ落ちる。
その眼にはもう輝きが無かった。私が愛していた頃の輝きはどこかに消えうせていた。
息が上がるほど殴りつけると、彼女の口元は血で汚れていて、辺りには血まみれの歯が転がっていた。
抵抗する様子はなかった。空ろな眼は、私を見ているようでもっと遠くにある何かを見ていた。
やはり抵抗がなくなってしまうと面白くなかったのだが、はち切れそうな性欲を何とかしないと気が治まらない。
私はうな垂れたバクフーンと繋がった。
絶叫していた。
痛みに耐えられなかったのか、バクフーンは結合を解こうと必死になっているみたいだったが、それが無性に淫らにみえた。
また拳を振りあげると、両手で顔を覆い隠した。
啜り泣く声が聞こえた。
彼女の手をむりやり引き剥がすと、空ろだった眼は少しばかり光を取り戻しているようにも見えた。
歯を食いしばろうとしているみたいだった。けれど肝心の歯は、ほとんどが抜け落ちてしまっていた。
バクフーンの悲惨な姿に情欲を掻き立てられた。
半分くらい挿入しただけでこの反応なのだ。根元まで挿入してやるとどんなに痛がってくれるのだろう。
激しく腰を振ってやると、どんなに苦しんでくれるのだろうか。
ゆっくりと腰を深く落としていく。膣がすれて痛むようで、バクフーンは声にならない叫びを上げていた。
それはさながら獣の声だ。バクフーンの“なきごえ”だ。人語のような響きはない。
彼女は私の陰茎を全て咥えることが出来ないようだった。
腰を落としていくと、あともう少しというところで何か壁のようなものに進行を妨げられた。
すぐに、それが子宮なのだと解った。
その響きに興奮した。
子どもを入れて成長させるための器官。
そこを辱めている事実。
少し腰を突き出すと、バクフーンの悶絶が聞こえた。
産卵のときまで決して開くはずのない場所を押しつぶされているのだから、痛みもあるかも知れない。
一瞬だけ、彼女の膣が濡れてくるのを待とうか、とも思ったのだがバクフーンの悶絶する息遣いのがあまりにも官能的だったのでやめた。
欲望の赴くままに腰を振った。わざと彼女の身体を壊すように、勢いをつけて激しくした。
腰に体重をかけ子宮を押しつぶすと、可愛らしい声で悲鳴を上げていた。その声に夢中になってしまう。
無理やり根元までねじ込むとバクフーンは私にしがみつき、背中に爪を立てていた。
頬には何本もの涙の筋が浮かんでいる。口からこぼれている叫びが、部屋の中を淫靡にしていた。
肉のぶつかりあう音が響く。普通のセックスとは違って、愛液が絡みつく音や、キスの水音はどこにもなかった。
悲鳴と、すすり泣きと、乾いた音だけだった
性交が始めてという訳ではなかったのだが、バクフーンとのそれは予想以上に良いものだった。
私は彼女が有する一切の自由を奪っている。支配している。同時に破壊している。
それだけで征服感は大きく満たされた。
4
息が上がっていた。バクフーンとは繋がったままだった。私は彼女の唇を求めた。
腰を必死に振りながら、強く抱きしめる。
歯の抜け落ちたところから無理やりに舌を進入させると、鉄臭い味がした。
バクフーンはもう悲鳴を上げなかった。
顔の表情すら変えない。それがつまらなかった。
何かいい責苦はないだろうかと考えてみた。彼女の口腔を貪っていると、ふと思い浮かんだ。
私は腰の動きを止める。ペニスを引き抜くと、粘り気によって薄められた血液が膣口から溢れてきていた。
散々痛がっていたのに、彼女の膣は濡れていた。それを見ると一層に欲求が激しくなった
徐に身体を起こす。バクフーンは逃げようともしない。確かに呼吸はしているから死んでいるわけではない。
私と眼を会わせようともしない。頬の涙はもう乾いているようだった。
顔を逸らし、部屋の隅のほうを見ている。
彼女の身体を、無理やりに起し上げる。かなりの重みがあったのだが、上半身だけならなんとか出来た。
私は彼女の口元に陰茎を押し付ける。さっきは彼女が咥えてくれたのだけど、今度は違う。
私が無理やりに挿入するのだ。歯の抜け落ちたところから、一気に腰を突き立てる。
雄雄しく反り立つそれは喉の奥のほうまで入り込んでしまった。
膣に挿入した時には出なかった音がこぼれている。
酷く大きな音だ。
まるで生き物が発する音ではない。
気道を塞がれ、狭い食道は押し広げられ、逃げ場を失った空気が強引に通り抜けている音だった。
その音はあまり心地よいものではないが、彼女の食道は陰茎をぎゅうぎゅうと締め付けてきて、気持ちよかった。
それに、また涙を流すバクフーンが見れたのも好ましかった。
私は夢中になって腰を振った。逃げられないように、彼女の頭を確りと掴んで、喉の奥を抉った。
バクフーンの呼吸が妨げられても構うことはなかった。むしろ妨げていかった。
自発的な呼吸さえも、操縦したかった。
彼女は私の太ももを押していた。必死に往復運動から離れようとしていた。
彼女が逃げようとすればするほど、私の中に残虐行為を楽しむ心が生まれていた。
けれど、それも終わりが近い。もう射精しそうだった。
私は腰を激しく打ち付ける。彼女の口元からは透明の体液がこぼれていた。
それは粘り気を帯びていて、どろどろと下へ零れ落ちていた。酸い匂いがあちこちを満たしていく。
口の中に出そうか、無理やり胃に注ぎ込もうか、迷うことは全く無かった。
口の中に出すなんて面白くも無い。どうせなら、苦しみが強い方を選ぼう。
私は根元までペニスを押し込むと、小刻みに腰を振った。あともう少し。ほんとうにもう少しだった。
何度か出そうにはなったのだが、あと僅かというところで快楽は身を捻らせて逃げ出していた。
更に腰を激しく動かすと、今度はバクフーンが胃液を撒き散らした。潤滑油のようにそれは陰茎に絡み付いていた。
すでにズボンや身体は吐瀉物に塗れているのだが、嫌な気分になった。
かと言って、ここで快楽を取り上げられるのももどかしい。まだ蹂躙してやりたい。
ならばどうしてくれようか。
目玉でも抉って眼孔を犯してやろうかとも考えたのだが、それはあまり心地よくなさそうだった。
胸にこすりつけるにしても、バクフーンは貧乳だから気持ちよくは無いだろう。責め苦にもならない。
あとはどこがあるのだろうか。バクフーンには苦痛を、私には快楽を与えてくれる場所は……。
答えは簡単だった。口の中に埋め込んだ陰茎を引き抜くと、バクフーンに拳をお見舞いしてやった。
もうあまり反応はなくなってきている。
私はバクフーンの臀部を見た。そこには血と愛液に塗れた秘所と肛門があった。
その場所をあまり意識をしていなかったのは、私に肛門性交の性癖が無かったからだろう。
しかし、もうこの場所くらいしかバクフーンに苦痛を与えられる場所を知らない。
愛液と血液の混合液を陰茎にたっぷりと擦りつけ、潤滑油の変わりにする。
肛門に挿入するのは初めてだからどうすれば良いのかは良くわからない。
ただ苦痛を与えるだけなのだから、どう接してもいいような気もする。
私は一気に固く閉ざされた門へ陰茎を付きたてた。
悲鳴が蘇ってくる。相当に痛いのだろう。
バクフーンは今までとは比べ物にならないほどの抵抗を見せている。
力なく垂れ差がっていた足を激しく動かし、咆哮をあげている。
なんて愛くるしいんだろうか。私は腰を降り始める。
そのたびに鼓膜が破れそうなほどの悲鳴が耳元で聞こえる。
大きく開かれたその口に無理やり舌を滑り込ませてみても、抵抗する様子すらない。
否、抵抗するだけの余裕もない。
最高だった。私は黙々と腰を振る。
結合部を見ると肛門が裂けてしまっているのか、真っ赤な鮮血がズボンを汚している。
その光景を見た瞬間だった。私は全ての欲望を解き放ち、バクフーンの中に種を蒔いたのである。
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