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猛毒に犯されし者

/猛毒に犯されし者

注意! この物語には官能表現が含まれます。


written by beita

 ここはダイラン島というそれなりに大きな島で、国の一つとして活動するには不自由の無い程だ。
この島には主に四つの勢力に分かれており、最近は争いが絶えない。
島の西部を拠点とするウィドーと呼ばれる一つの勢力もその中の一つだった。
ここの大半が森林地帯で、森に生息するポケモン達が多数生息している。
その内の一匹。
頭部は完全にキノコに模しており、それに鋭い爪を携えた二本の腕、ずっしりと地を踏みしめる二本の足。
さらに先端に猛毒の詰まった袋を持った尾。
彼はキノガッサのクォーキーである。
彼の撒く胞子に触れると、猛烈な眠気に襲われるという。
クォーキーは戦闘自体苦手では無いが、自分から戦いを求める程好戦的でもない。
そのため、自分の住処の付近にその胞子を撒き、獲物がかかるのをひたすら待つコトで毎日を過ごしている。





 一匹のすらりとした体躯の全身真白い毛で覆われた猫型のポケモン。ペルシアンが森の中を走っている。
しばらく走り続けた後、不意に立ち止まる。そして自らの体の異変を感じた。
「あ……れ。あたしどうしちゃった? ……なんか体が重い……」
異変の原因は猛烈な睡魔によるものだった。
その睡魔の原因はクォーキーの胞子によるものだった。
ぼやける景色。感覚の薄れる四肢。
胞子の驚異は眠気だけにとどまらなかった。
特に抵抗するコトも出来ず、ペルシアンは次第に深い闇に落ちていった。





 ペルシアンは目を覚ました。
目の前には一匹のキノガッサ、クォーキーの姿が。
「おはよう。よく眠れたかい?」
クォーキーは比較的優しい声をかける。
ペルシアンはすぐさま逃亡を図ろうと体を起こそうとする。
が、体は全く言うコトを聞いてくれない。
「あぁ、駄目駄目。僕の胞子は運動神経麻痺の効果もあるから。体を動かすコトはほぼ不可能だよ」
表情を和らげたまま告げる。これが相手にどれ程の恐怖になるのか。
「あ、あたしをどうするつもり……?」
腹から絞りだした様な声でも、やっとクォーキーに届く音量。
ペルシアンの質問にクォーキーは妖しい笑みを浮かべて答える。
「分かってるでしょ? “強姦(レイプ)”だよ」
ペルシアンの表情が変わる。自身で鼓動が速くなったのを感じた。
「ところで、名前を教えてくれない?教えてくれないと、僕、君のコト“メスネコ”って呼んじゃうかも」
別にメスネコだろうが何だろうが構わなかったが、状況が状況だ。
変に相手を刺激する必要は無い。ペルシアンは再び声を絞りだす。
「あたしは……トピーネ」
「そうかい。案外素直だね。僕はクォーキーだよ」
今のクォーキーの表情は無表情に等しい。
今すぐ襲われる様な恐怖も感じ無ければ、そのまま逃がしてくれる雰囲気も作らない。





 気付けばクォーキーの顔が近づいてきていた。
何故か鼓動が激しい。何故? 会ったばかりの奴なのに……。
トピーネは精神面でも自分の異常を察していた。
「あたし……が、寝てる間に……何か、した?」
「……さぁ。どうだろ」
薬でもやられたか……。トピーネは考える。
クォーキーは無抵抗なトピーネの体を動かし、仰向けにする。
「もしかして、緊張してる?」
恥ずかしがる表情にもどこか硬さを感じた。
「ぅ……ち、違ぅ……そんな訳……」
トピーネは認めたくないがためにも無理矢理首を横に動かしてまで否定した。
構わず、クォーキーはトピーネの右側の首筋に舌を這わせる。
ぴくっ、とトピーネの体が反応する。
下から上へ。クォーキーはゆっくり舌を登らせていく。
上がり終えたら、舌を引っ込めて、唇同士を重ねようとさらに距離を詰める。
触れるか触れないか、クォーキーはギリギリの所で接近を止める。
この際クォーキーは目をしっかりと開けており、相手の反応を楽しんでいた。
恥ずかしがる雌の表情にはそそるものがある。クォーキーは自身の目でそれを確認したのであった。
キスされる、と思わず目を閉じたトピーネだったが、いくら経っても何も感じ無いコトに違和感を覚え、うっすらと目を開いた。
表情を伺い、それを愉しむクォーキーだったので、トピーネの瞼が開く瞬間を見逃さなかった。
直後、クォーキーは力強く唇を押さえ付ける。
「んっ……っ!」
一瞬驚いた様な声をあげそうになったが、クォーキーが塞いでしまった。
が、クォーキーはすぐに口を離す。
「ふふ。いい顔……」
そう囁くと、少しトピーネから離れる。
顔を紅潮させながら、トピーネは開ききっていない目で次のクォーキーの行動を伺っている。
「声も聞きたいケド……あまり騒がしくすると、周りに誰かいたら気付かれるかもしれないから……」
そこまで言うと、再びトピーネに近付き、手で股を開かせ、その間に顔を埋めた。
「声をあげるのは、ガマンしてね?」



 それからクォーキーは、股を開くことで現れた雌の象徴である割れ目を指でなぞり始める。
「っ……っ……!」
襲いくる刺激にトピーネは何度も声をあげそうになる。
が、麻痺のおかげもあってか、まだ声は抑えられる。
クォーキーは指の動きを止めるコト無く、トピーネの表情を眺めていた。
トピーネは体をピクピクとさせながら、必死に堪えている。
この光景にクォーキーは興奮せずには居られなかった。
無意識に早まる指の動き。次第にトピーネの表情も苦しそうなものへと変わっていく。
が、限界が近いことも見て分かるほどだった。
クォーキーは不意に指を引っ込める。同時にトピーネは、えっ!? という表情を見せた。



 かがむ様な姿勢だったクォーキーは、立ち上がり、トピーネの顔のすぐ横辺りへ足を進めた。
「お疲れ様。僕のモノをお願いするよ」
トピーネの視界にはバッチリとクォーキーの雄の象徴が映っていた。
割れてしまう寸前の風船の様に、ソレはパンパンに張り詰めていた。
もちろん、トピーネはクォーキーが何を求めているのか分かっている。
トピーネが小さく頷くと、クォーキーは遠慮無しにトピーネの口内へ自らの欲望の爆弾を押し込んだ。
トピーネは仰向けの状態なので、どちらかと言えば奉仕し辛い体勢である。
それを分かってか、もしくはもともと麻痺で体を動かし辛いトピーネのためなのか、自らの悦のためなのか、クォーキーの方から腰を動かす。
喉元まで突いてくるクォーキーの雄を、トピーネは一層苦しそうな表情で舐め回す。
次第にクォーキーはハァハァと、息を荒くしていく。限界が近付いてきたのだ。
もう出るっ……。クォーキーは、自分の中からまさに何かが出てきそうなのを感じた。
ズッ、と止めとばかりに、トピーネの口内から強く自身の肉棒を引き抜いた。
その直後、クォーキーは手で思い切り自分のモノを扱いた。
重ねに重ねた刺激にクォーキーはついに絶頂を迎えた。
勢い良く、白く濁った粘液がトピーネの顔を汚す。
よほど溜まっていたのか、クォーキーの射精は長かった。



 ようやくおさまった時には、トピーネの顔の本来白い毛が別の真白によって染められていた。
深く速い呼吸でクォーキーはゼェゼェ言っている。
トピーネは目や鼻さえも覆う精液を拭おうと、無理にでも手を動かす。
「ハァ……凄い、良かったよ。……でも、今ので僕のが汚れちゃったよ。……キレイにしてくれないかなぁ?」
意味は分かってる。でも何故か嫌な気はしなかった。
トピーネは破裂した直後の弱っているソレを再び自らの口に銜えた。
そして、丁寧に舐めあげる。時折、クォーキーが声をもらす。
一通り舐め終え、白濁液は拭き取られたようだ。同時に、肉棒は再び元気を取り戻した。
「ふぅ……」
と、クォーキーは息を整え、落ち着いた様子を見せる。
「久しぶりだったのもあったし、今ので僕は十分満足したよ」
「えっ……」
クォーキーの言葉に返事した瞬間、トピーネはしまった、と思った。
今のは自分も、体を求めているコトを認めたようなものでは無いか。
「あれ? 今、何か言った?」
もういいや。全部言っちゃおう、と、トピーネはやけになる。
「あたしも……もっとやって欲しかった……」
何言ってるのあたし……と、トピーネは顔を真っ赤にする。
「ふぅん。だから何?」
が、クォーキーは素っ気無い返事をする。
そして、クォーキーが一瞬、その場を立ち去りそうな素振りを見せる。
「お願い! ……あんたのソレ。頂戴……っ!」
「よく言えましたね」
発言から間も無く、クォーキーが妖しい笑みを浮かべた。





 姿勢を整えて、クォーキーは自分のモノの先端を割れ目に沿わせる。
「行くよ?」
クォーキーが言うと、トピーネは小さく頷いた。
ズッ……。と、肉棒の先端が内部に侵入する。
お互いに辛そうな表情を見せる。が、クォーキーの侵略は止まらない。
強く締め付けられる感覚に痛みと快楽、双方を覚える。
もちろんクォーキーはこれが初めてでは無いが、この感覚は何度味わっても不思議なものだ。
ゆっくりと、クォーキーは確実に自分の雄をトピーネの雌に埋めていく。
次第に慣れて来るものもあり、二匹の表情は僅かに和らいでいく。
それとは反比例するように息は荒くなってくる。
やがて、ほぼ完全にクォーキーのモノはトピーネに飲み込まれた。
「ふぅ……大体全部収まったケド……大丈夫?」
「ん……っあたしは、大丈夫」
トピーネが大丈夫なコトを確認すると、クォーキーは再び腰を動かし始める。
奥まで入れては手前まで戻して。快楽を求めてただひたすら動作を繰り返す。
声は出ていないものの呼吸の音がかなり激しく、周りに誰か居れば間違い無く悟られるだろう。
が、もはや二匹は気にしていない様子。トピーネも次第に吐息に声が混じる。
「あぁ……ぁん……も、う……イクぅ……」
「そうか。……ぼ、僕も……もう」
二匹は確実に悦の上り坂を登っていってる。頂上はすぐそこだ。
「ハァ……ハァ。だ……出すよ?」
「うっ……ぅん。……来て」
クォーキーは最後に渾身の力で奥まで自身のモノをねじ込んだ。
再び強烈な快楽の波が押し寄せ、ついに二匹ともイってしまった。
まるで命を持った生き物のようにクォーキーの肉棒はトピーネの中でビクビクと暴れまわる。
二度目にも関わらずこれまた相当な量が射出された。
ようやく放出が止むと、クォーキーは残った僅かな力でなんとかモノを引き抜いた。
同時にトピーネの割れ目からは精液と愛液の混合液が流れ出ていた。
そして、そのまま地面に仰向けに倒れる。もう雄の象徴は天を指してはいない。
二匹の荒い呼吸の音だけが森の中に響き渡る。



「僕……何やってんだろ……」
不意にクォーキーは呟く。
「ねぇ。……今の僕、どんな奴に見えてる?」
トピーネに向けて言ったのだろうが、目線は空を飛び交っている。
トピーネも自分に聞かれているコトは分かっており、返事を考える。
「悪い奴……では無いわ」
少し間を置いたが、トピーネは答えた。それからまた沈黙が訪れる。
気付けばクォーキーは色々と物思いにふけていた。



 今までに何匹かこの手で捕まえた奴は行為の後に毒で全員殺してきた。
その時、特に何も感じなかった。ただ、自分が満たされればいい。ウィドーの一員としての役割を果たせればいい。それだけを考えていた気がする。
でも、なんだろ。トピーネは“殺したくない”し“逃がしたくない”。
強姦(レイプ)する、とかいいながら相手を気遣っちゃってるし。
……不思議な気分だ。行為の後なのに何かスッキリしないよ……。



 呼吸も整ったところで、クォーキーは反動を付けて一気に立ち上がる。
「トピーネ。体、洗いに行こうか?」
「え……う、うん」
本人は全然気にしてなかったが、トピーネは全身精液まみれになっている。
「動ける?」
クォーキーはトピーネに手を差し出す。
「分からない……。まだ、歩くのは無理かも」
そう言い、トピーネがクォーキーが差し出した手を掴む。
クォーキーの力を借り、トピーネは起き上がった。
その時、疲労のせいもあろうが、クォーキーは明らかに警戒を怠っていた。



 気付いた時にはもう遅く。二匹は別のポケモンに姿を目撃されるコトになった。
クォーキーは今、明らかにトピーネを敵視していない。
ウィドーの者からすればクォーキーが裏切った様にも見えるだろう。
当然、他所の勢力の者と性行為などもっての他。
「しまった……」
クォーキーの裏切りに等しい行為を目撃したらしい者は、一目散に逃げ出した。
“口封じ”を何より恐れているのだ。
「あんなに逃げなくても追うつもりは無いのに……」
「もしかして……マズいコトになってない?」
トピーネも雰囲気を察して、クォーキーに問う。
「今の奴が、上に報告でもすれば、僕も晴れてお尋ね者だね」
何故か口調が明るかった気がした。まるで、ここを離れるコトを望んでいたかのように。
「え!? ……じゃ、じゃあ……どうするの?」
「トピーネはどうする?」
今まで通り無表情の返答。しかし今は最初の様な恐怖は感じない。
「……まずは、体を洗いたい。その後のコトはそこで考える」
「ふふ。そうだね」
クォーキーはトピーネに初めて笑顔を見せる。
そして、トピーネを抱きかかえる。
「えっ……!」
「すぐ近くに川が流れているから。運んでいってあげる」
トピーネの返事も待たずに、クォーキーはトピーネを抱えたまま歩き出す。





 クォーキーの言った通り、川はすぐに見つかった。
クォーキーは優しくトピーネを水の上におろし、自身も座り込んだ。
立っていればクォーキーの膝くらいの深さなので、座っていても顔は楽に水面より上に出る。
「丁度いい機会だし。このままどっか行こうかなぁ」
空を見上げながらクォーキーがぼやく。
トピーネは手をそっと動かし顔を洗いながら、それを聞いていた。
それを終えると、クォーキーに言った。
「ねぇ。あたしは……?」
ハッキリ言って、今のトピーネはクォーキーによって生かされている。
クォーキーがこのまま去ってしまえば、まだ自由に動けないトピーネは恐らく敵に見つかってしまうだろう。
それどころか捕まえたのが、クォーキー以外だったら、その時点で殺されていたのかもしれない。
トピーネはクォーキーに頼るしか無かった。
クォーキーは尋ねてくるトピーネの不安そうな表情を見て、クスっと笑う。
「ウィドーの領域からは出るまでは、僕が責任持って守ってあげるよ?」
表情も変えずにそんなコトよく言えるねぇ……と、むしろ言われたトピーネが照れくさそうにクォーキーの顔を見る。
クォーキーはトピーネと目が合うと、すぐに顔を背けてしまった。
その頬が少しだけ赤かったようにも見えた。
「さ、さて。もう洗ったよね? もう誰にも見られる訳にはいかないから。行こうか?」
始めの“さ”だけ声が上ずってた気がしたケド、そんなコトはどうでも良く、トピーネはただその言葉を“うん”と肯定するだけだった。







 とあるポケモンの胞子から出る毒にやられた一匹のポケモンは、体を犯され、心の中まで侵されてしまったという。
ちなみに、その後ウィドーの者がこの二匹を発見するコトは無かったそうだ。



猛毒に犯されし者 完



・クォーキー(キノガッサ)について

 名前はただ単に「Q」を頭文字とする名前にしようと思って、こうなりました。
RS時代でキノコのほうし→気合パンチで暴れてました。本当は無表情であんなコトやこんなコトをヤっちゃうキャラを描きたかったんですがね……。



・トピーネ(ペルシアン)について
 名前は「HUNTER×HUNTER」のネフェルピトーという猫っぽいキャラから頂きました。
Pt時代にテクニシャン→ねこだまし→とんぼがえりで、周りをウザがらせて来ました。本当は彼女には気高いイメージを抱いてましたが、話の都合上、か弱い雌を演じてもらいました。


・あとがき

題名の通り、最初は毒殺ENDを考えており、行為ももっと黒いものにしようと思ってました。
が、実際に書いてみると至って普通。強姦の二文字はどこへやら……;
官能小説の難しさを思い知らされるコトになりました。次の機会があれば、色々なプレイを導入していきたいものですね。
最後になりましたが、ここまで読んでくれた皆さん、ありがとうございます。


ご意見、ご感想、誤字脱字の報告などご自由にどうぞ。


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Last-modified: 2020-05-25 (月) 20:42:03
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