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熱き夜の秘密

/熱き夜の秘密

by瀞竜

熱き夜の秘密
※この小説には獣姦的表現が含まれています。苦手の方はお控えください



「はぁ~…学校って何でこんなに疲れるんだろうか…」
愚痴をもらす主人に向かって、答えた。
「頭を使うからじゃないのか?」
「確かにそうかもしれないね」
俺の意見に主人が賛成してくれた。しかし、主人の右隣にいるポケモンも答えた。
「でもマスターは授業中、寝てるときもあるじゃない…精神的の疲れよ!」
俺の2つ隣には、ブースターのアリムがいた。
「まぁ、夜が遅かったのもあるからな…」
そして俺の隣には、大好きな主人がいる。
「体、壊さないでくれよ…主人は1人だけなんだから」
「ああ…ありがとうな…アクア」
「うん…」
少し照れながら言葉を返す。主人をまともに見ることができない…。だって俺は主人が大好きだから…。あっ、言っとくが口調が「俺」だとか「だからな」とか使ってるから、雄だと思うなよ…。

雌だからこそ…主人を、心から愛している。

なぜ好きになったかと言えば、ちゃんとした理由がある。


―――数年前…
「マスター!こっちです!」
どたばたと足音が、聞こえる…やめて、傷口に響く。
「これはひどいな…きっと轢かれたんだな…」
俺は、抱きかかえようとする男を睨んだ。抵抗のつもり…。
「大丈夫だよ…。君の見方だよ…」
そういいながら、優しく抱いてくる。俺は怖い事をされると思った…だからその抱かれている腕に噛み付いた。
「……」
見捨てたっていい、この痛みから逃げたくて俺は噛み付いた。見捨てるのかと思った…しかしその男は俺を優しく撫でた。
「……?」
「大丈夫…。何もしないよ」
ゆっくりと口を離す。すると優しい笑顔を返してきた。
「いい子だね。もう少しで痛くなくなるからね…イーブイのお譲ちゃん…」
初めてだった…女の子と分かってくれた人…。だからこそ体を、心を…任せることができた。いつの間にかその腕の中で眠っていた。
それから何日たっただろうか…。
「…!!」
ベットから飛び起きる。ここはどこか分からなくなったが、どうやらポケモンセンターらしい。いすには助けてくれた男がいた。
「…こいつは…?」
「私のマスターよ」
入ってきたポケモンが口を開いた。先ほどのブースターだ。
「私は、アリム。あなたは?」
「俺は…」
「『俺』?あなた、女の子じゃないの?」
「うん…だけど、前のトレーナーが俺にいろいろ教えてくれて気がついたら口調が…。」
「ふぅん…」
その時だ。男が目覚めた。
「んっ…ん~」
「あっ!マスターおきましたよ」
「本当か!よかった…」
朝食を済ませてから、3人で話をした。
「君は、何であんなところにいたの?」
「…トレーナーに捨てられたからさ…」
「なぜ?女の子のイーブイなんて、なかなか手に入らないじゃないか…」
「そのトレーナーは…強さだけを求めた…だから俺をこんな口調にしたんだ」
「そうか…大変だったね」
きっと体がよくなったとたんに、態度を変えるだろう…。そしたら俺はまた、1人で…。
「それじゃ…僕のポケモンになるかい?」
「えっ…?」
「それとも行く当てがあるの?」
そう聞かれると答えようがない…。無言で首を横に振る。
「それじゃ決まり!君…名前は?」
「…ない」
「えっ?」
「前のトレーナーが、付けてくれなかった…」
「そうか…」
名前を考えていたのだろうか、しばらくするとバックから何かを取り出した。
「マスター…それは?」
「水の石だよ…君、進化したい?」
「えっ…」
いきなり迫られた選択。進化すれば姿かたちが変わるが…。
「…少し考えてもいいか?」
「いいよ、好きなだけ考えるさ…」
そういうとその男は、部屋を出て行ってしまった。アリムもあとを追うように出て行く。
「……」
強くなりたいとか、かっこよくなりたいとか…。自分の意思が通じなかった生活が蘇って来る。それと同時にあの男のために、自分は何かできないかなと考えた。
その日の夜―…
男が部屋に入ってきた。
「決まった?」
無言で頷く。そしてベットの上に立つ。
「あなたのために…俺は、進化する」
男はきょとんとしているがすぐに笑みを見せてくれた。
「そうか、それじゃ…」
石を体に付けると、輝きだした。光が消えると進化を遂げた姿―…シャワーズになっていた。
「……」
自分でも、分からなかったがとっさに言葉が出た。
「…かわいくなった?」
その言葉を聴くと、男は俺に近寄って抱きかかえた。
「…とってもかわいいよ」
「ありがとう…」
抱かれているその腕の中で目をつぶる。主人の胸の鼓動がよく分かる…。
「君の名前はアクアにしよう」
「アクア…」
俺に付けてくれた初めての名前…。人からはじめてもらった名前だ…。
「これからよろしくねアクア」
「…はい!」

それ以来、俺はこの主人を愛している。関係は結ばれなくても一緒にいるだけで幸せだ。
「それにしても今日は寒いな…」
「ここ最近は、寒い日が続くってテレビで言っていましたよ」
「そうか…」
寒さが苦手な主人にとっては、厳しいものだろう。
「アリム、少し温めてくれないか?」
「分かったわ」
そう言うとアリムは、主人の胸に飛び込む。ブースターの毛はもふもふしているから温かい。主人が我慢できなくなるとよくこうやってエリアを抱いている。
「やっぱり暖かいな…」
「よかった、風邪でも引かれたら困るものね」
3人で雑談を交わすのもつかの間、家に到着すると鍵を開けて中に入ってい行く。家に入るなりアリムを腕から開放する。
「すぐにごはんの支度をするから、アクアはお風呂掃除お願い」
「はいよ!」
返事を返すと早速、風呂場に向かい掃除を始める。主人がご飯の準備をするときは決まって風呂掃除を頼まれる。炎タイプのアリムでは、大変なことになってしまうからな…。風呂の中を洗っていると外から声が聞こえた。
「アクア、がんばってる?」
アリムの声だ。
「うん。てかどうしたの?」
「いや、なんとなく来てみただけよ」
「そうか…」
会話が終わると同時に俺は、また風呂を洗い始めた。するとまたアリムから質問が飛んできた。
「アクア、あなたマスターのこと好きでしょ?」
「なっ!?」
いきなりの質問に俺はアリムのほうに顔を向けた。ドアは閉まっているからアリムの影しか見えない。
「隠さなくてもいいわよ?」
「うっ…」
同じ雌同士…。やはりばれるものかな…。
「ああ…」
「やっぱり…」
アリムは見ていないけど今の俺は、顔が相当赤いだろう。
「そういうアリムは…」
質問を返そうとしたときだ。
「おーい!ご飯ができたぞー!」
主人の声がリビングから聞こえてきた。
「『はーい!!』」
2人そろって返事をすると、アリムは一足先にリビングに行ってしまった。俺も洗い終わった風呂を軽く流して、リビングに急いだ。

「おいしかった~!ご馳走様でした」
主人の料理に満足して大声を出した。
「お粗末さま」
主人の料理は最高だ。1人暮らしでもやって行けるんじゃないかな・・・実際に家には主人しかいないからな・・・。主人の両親は今、シンオウ地方の有名な博士の助手をしていると聞いた。名前は確か・・・ナナカマド博士・・・とか言ったかな・・・だから今は、この家には主人しかいないのだ。
「アクア、お風呂ありがとね」
「別に、いいって事よ!」
俺は明るい笑顔を返した。
「さてと・・・2人共お風呂入る?」
空になった皿を下げながら、主人が聞いてきた。
「俺は入るよ、自分で作ったし」
「わかったよ・・・アリムはどうする?」
主人が聞くと、すぐさま答えが返ってきた。
「今日はいいわ、つかれたから寝る」
なんだか怒ってる感じがあったな・・・
「アリム・・・どうしたんだろ?」
「そうだね」
アリムは何を考えてるか読めないからな・・・。
「ま、いっか。お風呂はいってもいい?」
「さっき湯を降ろしたから、もうはいれるよ」
その言葉を聞くなり、俺は鼻歌交じりに歌を歌いながら、お風呂場に向かった。

ガラッ!
勢いよくお風呂場のドアを開ける。そして湯船まで歩くと俺は足に力をためる。そして・・・
「それっ!!」
湯船にダイブする。1日の中の楽しみの1つだ。湯の中をスイスイと泳ぐと疲れが取れて行く感じがする。
「ぷはっ!あ~気持ちいい!!」
呼吸のために1度水面に出る。すると聞き覚えがある声がした。
「アクア、湯加減は大丈夫?」
主人だ。どうしたんだろう?この時間はいつもテレビを見てるはずだけど・・・
「大丈夫だけど・・・主人は何でここにいるの?」
「ちょっとね・・・」
そう言うと、少し間を置いて主人が風呂場には行ってきた。中に立てこもっていた湯気が外に逃げていった。
「どうしたの?」
「いや、最近アクアを洗ってないからな・・・洗ってやろうとおもって・・・」
「ほっ・・・本当か!?」
「ああ、おいで」
俺は湯の中から勢いよく飛び出して、主人の足元に向かう。そういえば最近洗ってないな。主人に接することが少なかったからな・・・。
「それじゃ、洗うよ」
「おう!」
ゆっくりと主人の手が動き始める。とても気持ちいい。ずっとこうしていたい・・・。
「痛くない?」
「うん!大丈夫だよ」
心の中で何度、”終わらないで”と叫んだことか・・・。しかし時間は止まるどころか、速く時が過ぎてしまった。
「はい、おしまいだよ」
「あっ、うん・・・」
少し短い気がしたけど、さっぱりしたし何よりも主人に近づけたからいいかな・・・。そのまま俺はお風呂を後にした。

深夜11時ー・・・やばい、眠れない。やっぱり1人でホラー映画を見るんじゃなかった・・・。予告ではおもしろそうにやってたから怖くないかと思ったのに・・・。
ガタンッ!!
「ひぃっ!」
暗いし、怖いし、何かが出てきそうだ・・・。かといって、眠らない訳にも・・・。
「こうなったら・・・!」
俺は部屋を出て、目的の場所へ向かった。その場所とは・・・主人の部屋だ。
コンコン・・・
「・・・アクアかい?」
「うん・・・」
「どうしたの?こんな遅くに?」
「えっと・・・1人じゃ眠れなくて・・・今日だけ一緒に寝ても・・・いいかな?」
しばらくする静かに、ドアが開く。中から主人が現れた。
「いいよ、入りな」
目を輝かせて俺は主人の部屋に入った。しかしそこには、もう1つの人物がいた。
「・・・アリム?」
「先にお邪魔してるわよ」
なるほど・・・主人のことだ。今日は寒くなるから、アリムを抱いて寝るのか。主人がベットにはいると・・・
「さぁ、2人共寝るよ」
「はーい!主人、おやすみなさい」
「おやすみ、アクア」
主人がいるだけで、こんなに安心できる。俺はこの人に拾われて幸せだ・・・。今日は学校でバトルもあったから、疲れたな。すぐに、ねむっ・・・ちゃい・・・そ。
主人の部屋で、眠りについてから何時間たっんだろう・・・。俺は物音に気づき起きた。
クチュ・・・クチュ・・・ズッ・・・ズッ・・・。
粘り気のある水の音や、何かがぶつかる音がする。音はベットからしている。
「『何の・・・音だ?』」
俺は薄目を開けて、ベットを見る。そして俺は屈辱な場面を見てしまう。

「はぁぁ!・・・マス・・・ター・・・激し・・・!」
「おい・・・あんまり喘ぐな・・・アクアが起きちまうだろ・・・」
「だって・・・私・・・もう・・・あぁぁ!!」
「えっ!?そんな・・・うあぁぁ!!」

薄暗い部屋の中に響いていたのは、苦痛の音色。そして、ベットの上に写し出された大きい影に繋がっている、小さな影。その影が一体なんなのか、考えたくなかった。
「はぁ・・・はぁ・・・気持ち良かった・・・」
「全く・・・こんなに汚れて・・・行くよ、アリム」
「ええ・・・」
俺に気づかれないように、2つの影が出て行く。俺はその姿を、ずっと見ていた。パタンと小さな音を立てて、ドアが閉まる。・・・まさか、2人の関係がそこまでいっていたなんて・・・。一瞬にして、主人が遠い存在となった。

-これは夢だ!-

そう信じて、俺は堅く目を瞑り、眠りに落ちるのを待った。瞼の裏に映し出されるものは、主人とアリムが繋がっている姿しかなかった。

「おーい!アクア、起きろー!」
主人の声がする。朝がきたのか・・・。俺はゆっくり体を起こして、歩きだす。ふと、主人がよく使っている、等身大の鏡に自分の顔が映し出されている。涙の後が1筋見えた。嫉妬って言う奴かな・・・。俺は顔をこすり、後がばれないようにする。
「おはよう、アクア」
「うん・・・おはよう」
ばれないように細心の注意を払ったが・・・。
「アクア?どうかした?元気がないけど・・・」
「んっ?ああ・・・なんでもないよ」
そういいながら、食卓に向かう。
「アクア、おはよっ!」
妙にテンションが高いアリム。理由はなんとなく分かる。
「うん・・・」
悲しみの中にかすかな怒りを覚える。しかし、何とか踏みとどまった。
「それじゃ、食べようか」
「ええ・・・」
「・・・・・・」
俺は一言も話さずに、朝食を取った。今日は街に買い物に行く日。しかし俺はテンションが上がらない。それどころか一人にして欲しい・・・。
「アクアー!行くよー!」
大好きな主人の声がする。あの夜以来、俺は主人に対して、別な感情を抱いていた。あの行為をみてから、主人を見るたび、胸が締め付けられる。発情期・・・って奴か・・・。
「は~い・・・」
街に買い物に出ても、楽しくない。というよりか、自分が邪魔者ではないかと思った。2人のいる間、俺は1人ずっと考えていた。2人が俺をどんな風に見ているのか・・・。もしかしたら、主人はアリムだけを好きなのかもしれない。
「アクア?アクア!」
「…ふぇ?」
「もう!今日のアクアどうしたのよ!?ずっと上の空よ?」
「うん…御免」
買い物から帰ると俺はすぐに自分の部屋に向かった。中に入ると、ベットに仰向けになる。
「……」
体の中に、何かが溜まっていく。それが何なのかすぐにわかる。
「おーい!ご飯だよー!」
ご飯を食べる気にもなれない。しかし主人に心配はかけたくない思いから俺は重い体を起こしリビングへ向かった。リビングにはアリムがすでにご飯を食べ始めていた。
「はい、アクアもたくさん食べてね」
「うん…」
そんなに覗き込まないでほしい…。どきどきしちゃう…。そう思いつつ、俺はゆっくり食べ始めた。食べ始めてから数分後、俺は無意識に脚をこすり合わせていた。次第に淫らしい音がし始めるが俺は、気にせずにこすり合わせ続けた。
「ご馳走様っ!」
「ごうそうさま…」
食べ終わると俺はすぐに、自分の部屋に向かう。…俺はやっぱり1人が合ってるのかな…。

「…どう思う?」
「見られたわね、あの様子じゃ…」
「やっぱりな…」
「あの子自身も限界よ?」
「えっ?」
「ご飯のとき、ずっと足をこすり合せていたわ」
「そうか…彼女が来て…」
「もうすぐ4年目…ぐらいかしら…」
「そろそろかな…」
「そうね…」

学校が終わり、家に帰る。最近、主人ともアリムとも話をしていない。妬いている事がばれてないといいが・・・。
「そういえば、アクア!今日のバトル、凄かったじゃない!」
「あれは僕も驚いたよ。状況を読んだ戦い、かっこよかったよ!」
うれしくない・・・。
「うん・・・ありがと」
短い会話が終わると、すぐ家に着いた。着くなり俺は部屋に直行する。そしてベットに仰向けになる。こんなような日課が続いていた。しかし、俺の体は、既に限界を向かえていた。
「はぁ・・・」
そういえばため息が多くなったな・・・。自分でも分かる。
「さぁ!ご飯が出来たよー!」
ご飯の時間か・・・。しょうがない、「お楽しみ」はおわずけだな。そう決めると俺はリビングへ急いだ。そして入り口に差しかかると俺を出迎えたのは、主人とアリム、そして豪勢な料理だった。
「何・・・、これどうしたの?」
「アクア・・・今日は何の日か知ってる?」
「えっ・・・?」
頭をフルに回転させるが、何の日か思い出せない。
「・・・何の日?」
そう言うと、アリムの前に主人が出た。
「今日は・・・アクアが僕の元に来た日だよ」
「あっ・・・」
そうか。今日で俺が来て・・・4年目?ぐらいになるのかな・・・。そう思っていると主人は俺を抱き上げた。
「僕のところに来てくれて、ありがとねアクア」
「うん・・・」
その言葉を俺は心では疑っていた。「おまえが来たから苦労してるんだ!」頭の中でそんな台詞が浮かんだ。
「さぁ!食べようか!」
「・・・うん」
俺の4周年パーティーが始まった。しかし俺は楽しめなかった。速く戻って体の中に溜ったものを・・・。
「ほら、アクア。ケーキも食べな」
そういって、俺の前に差し出したのは甘そうなショートケーキ。スポンジの間には、赤いゼリー状のものが挟まってる。さっさと済ませてしまおうと、急いで食べた。
「おいしいかい?」
おいしくない・・・。
「うん・・・おいしいよ」
30分後、食事も終わり腰を上げて自分の部屋に戻ろうとした。
「アクア!お風呂はいらないの?」
お風呂か・・・。気分が乗らない・・・。
「いい・・・眠いから寝る・・・」
そう言い残して俺は、2階に上って行った。部屋のドアを閉めると、俺はあの2人が寝るのを待った。2人がいつ部屋にはいってくるか分からないからな・・・。俺は暗い部屋の中、漫画を読みながら時が過ぎるのを待った。
11時頃、俺は漫画をパタンと閉じると、ベットの上に仰向けになった。そして前足を・・・自分のところへ・・・。
コンコン
「アクア・・・起きてる?」
この声は・・・アリムか・・・。
「・・・何?」
「マスターが呼んでたよ」
主人が?しょうがない、主人が呼んでるなら行くしかないな・・・。俺は体をお越し、主人の部屋に向かった。・・・それにしても、今夜はやけに暑いな・・・。自分の体が火照ってるからかな?
「アクア?どうしたの?」
そういって、アリムは俺の背中を触って来た。
「ひゃ!!?」
突然体の中に、電流が流れた。今のは一体・・・。
「どうしたの・・・?」
「ううん・・・何でも」
多分、敏感な所にでも当たったのだろう。そう考えて、俺は足を進めた。主人の部屋の前までくると、アリムがノックをする。
「マスター、連れて来ましたよ」
きぃ・・・と小さな音を立てて、俺とアリムが入れるほどドアが開く。俺達はすぐに部屋に入った。

「御免ね、いきなり呼び出しちゃって」
部屋の中はほんのりと暑い。ヒーターを付けているからか。
「今日は、ヒーターを出して、寝たいんだけどそれだと暑すぎるからさ・・・アクア、一緒に寝てくれないかな?」
そういうことか・・・
「分かりました・・・」
気が進まないが、主人の頼みを断る訳には行かない・・・。俺はベットの中に入る。布団の中は、主人の体温で暖かくなっていた。
「マスター、私も一緒に寝ていい?」
「ああ、構わないよ」
主人が答えると、アリムはすぐに床に丸くなった。
「僕たちも寝ようか」
「・・・はい」
ベットの中で丸くなると主人は俺に抱きついて来た。俺は抱きつかれたまま眠りに付いた。
ふと目が開くと、ヒーターは止まっていた。どうやら、2時間以上は経ってるみたいだ。今日は空がよく晴れている。月の光が中に零れている。頭を上げて、月を見ていると・・・
「アクア・・・」
主人のの声が聞こえた。俺はその声に反応せず、またベットに潜る。すると・・・。
「あの日の夜・・・何を見た?」
ゾクッとした。ばれていたんだ。2人共、夢中で気が付いていないと思ったのに・・・。
「・・・見たんだね?」
隠しようのない事実。俺は素直に、頷いた。
「そうか・・・」
その言葉に俺の中で何かがふっ切れた。
「・・・早く俺を捨てれば」
「えっ?」
自然と涙が出てくる。俺はそれをふき取るともう1度いった。
「早く俺を捨てればいいじゃんかよ!!」
頭に血が上り、アリムが寝ていることも忘れて怒鳴った。
「どうして・・・」
「どうしてって!?俺がいるから・・・夜、隠れて交えてたんだろ!?アリムだけを・・・愛したいんだろ!?」
シーツがビチャビチャになるまで俺は涙を流した。俺が泣いている間、長い沈黙が続いた。そして俺の泣き声が小さくなるころ・・・。
「アクア・・・こっちを向いてごらん」
俺は涙を拭かず、主人の方を向いた。そこには優しい主人の顔があった。そして・・・俺の思考が止まった。何をされているか理解できなかった。ただ俺の唇に、何かが覆いかぶさっている。それだけしか感じなかった。ゆっくりと唇にあるものが取り除かれる。そう、それで俺はキスされていると分かった。
「僕がアクアを嫌っているなら・・・キスなんてしないよね?」
「・・・・・・」
「僕は確かにアリムが好きだよ・・・けど、アクア・・・君も同じぐらい好きなんだよ?」
「じゃあ・・・なんっ・・・んぐぅ!?」
口が塞がれて、喋れない。必死にもがくが、主人は指を口の前に付けていた。
「しっ~・・・大声出すと、アリムが起きちゃうよ?」
そう言うと主人はいきなり、布団をどかす。そして強引に俺をベットに仰向けにする。
「少し早いかもしれないけど・・・どうする?」
何をするかすぐに分かった。・・・正直、我慢の限界だった。キスだけで、ほんのりと下の方が濡れてしまった。
「してくだ・・・さい」

「ふふっ…かわいいな、アクアは…」
主人は呟くとまた俺の唇を奪う。だけどさっきみたいな重ねるだけのキスではなくて、もっと熱い大人のキスだ。ぴちゃぴちゃと淫らしい音が木霊する。
「んんっ…ぷふぁ…」
やっと息継ぎができる。キスのせいで俺の呼吸は荒くなっていた。
「…ひゃ!!?」
いきなり電撃が走るような感覚に見舞われる。主人が少し胸の突起に触っただけだ。それだけなのに…。
「ふふっ…どうやら、だいぶ効いてるようだね…」
「効いて…あっ…るって…何が…ひゃあ!?」
途切れ途切れに、俺は主人に聞く。主人は胸に舌を這わせながら話した。
「君の食べたケーキに、イアの実を入れていたんだ…イアの実は一種の媚薬になるんだよ?」
「そんな…俺に…媚薬…を…ああっ!!?」
道理で体が熱いはずだ。本で読んだことがある。イアの実は食べると一時的に体を温める作用があると書いてあったが…。
「あまり喘ぎ過ぎると…アリム起きちゃうよ?」
「あっ…」
アリムには内緒でやってるんだ…。ばれたら大変だと思い、俺は小さな前足で口をふさいだ。その瞬間だった。
「んんんっ!!!?」
刺激が数倍に跳ね上がる。媚薬の効果もあるが、今までとは比ではない。下を見ると、主人が、俺のアソコを舐め回していた。主人は、割れ目に舌を這わせ続けながら、右手で俺の前足をどかした。
「口を塞ぐのは、反則だよ?小さく喘ぐんだ・・・」
「そんっ・・・なぁ・・・あぁ!!」
喘ぎ声を出すのは、恥ずかしい。俺は口を堅く閉じようとしたが自然と声が漏れてしまう。しばらくすると、体が震え始め絶頂を感じる。
「主人っ・・・俺ぇ・・・もうっ・・・!」
主人は、おかまいなしに、責め立てる。もう駄目だ・・・。そう思った俺は、快感を感じる準備に目を閉じたが。しかし、後一歩の所で、刺激が終わってしまう。
「うぅ・・・あぁ・・・」
涙目とだらしなく開いた口で主人を見ると、意地悪そうな目で俺を見ている。さらに割れ目に沿って、指を撫でている。ゾクゾクとした感覚が、体中を支配している。
「・・・イキたい?」
俺はゆっくりと頷く。すると主人は、耳元で囁く。
「じゃあ、おねだりしてみてよ・・・」
心から・・・体から・・・既にに極限状態で、俺の口からその言葉はすぐに出た。
「お願いします・・・ご主人様・・・俺をどうか・・・イカしてくだ・・・さい・・・!」
「よくできました・・・と言いたいけど・・・」
「えっ・・・?」
いきなり主人は、ズボンとトランクスを脱ぎ捨てる。そして、己らのもが露出する。
「先に僕の方を気持ちよくしてよ」

主人は仰向けに寝る。おれはゆっくりとその固く、大きくなったものに近付く。そして軽く前足で触ると、口を近づけてくわえ込む。瞬間的に、主人が震えるが、俺は構わず、夢中でなめ回した。
「くぅ・・・はぁ・・・」
次第に、主人はさっきの俺のように震え出した。俺はさっきの仕返しと言わんばかりに、強くなめてから口を放す。
「くぁ・・・えっ?」
「主人・・・イキたい・・・?」
その言葉は何を物語っているか、主人はすぐに分かったようで・・・。
「君は、ホントに強気だね・・・それじゃ・・・」
上半身を起こし俺を抱き上げると、主人を俺が跨ぐ形になった。お互いのモノが触れ合っている。しかし主人は動かない。
「ここからはアクアの自由だよ、どうする?」
この決断は俺にとって人生で一番とても大切なものだ。しかし俺はためらいもせず自らの腰を上げて、そそり立つモノに下ろしていった。
「かはぁ・・・主人の・・・大きいっ!」
「アクアの・・・膣も・・・凄いよ・・・!」
一気に膜は破れ、微量の血を流しているが1つになれた嬉しさから痛みは感じなかった。
「主人っ・・・」
「いいよ・・・アクアの思い道理に・・・動いて・・・」
それを聞くと俺は、荒く激しく腰を振り始める。
「あぁ!!・・・主人のもの・・・凄い気持ちいいよぉ!!」
「おい、そんなに声だすとアリム起きちまうぞ・・・?」
そんな言葉、届かないぐらいに俺は乱れていた。さっきの極度な責めで俺も主人も長くは持たなかった。
「主人・・・俺ぇ・・・オレェ・・・あああぁぁ!!!!!」
「えっ!?・・・そんなっ・・・ぐあぁぁ!!!」
とてつもなく大きな波に飲まれて、これ以上にないぐらいに感覚に俺は体を震わし続けた。俺が達した事で主人が追い打ちをかけるかのように、中に精を放つ。残った力で俺は腰を上げると、ゴポッという音とともにモノを吐き出した。割れ目からは少しずつ、精が垂れ落ちてくる。俺は疲れきった体を主人の横へ持っていく。お互いに、肩で息をしながら話した。
「凄い・・・気持ち・・・よかった・・・」
「こんなに汚れて・・・しょうがない・・・ほらアクア、行くよ」
「ふぇ?」
虚ろになった目で俺は主人を見た。それを見た主人は俺を抱っこして部屋を出た。

主人が向かった先はお風呂場。互いの体を洗った。
「アクア・・・どう?気持ち良かった?」
「うん、少し疲れたけどね」
風呂場に漂う、湯気を見ながら俺はふと思ったこと質問した。
「主人・・・」
「ん?何だい?」
「あの夜は、何でアリムとヤッてたの?」
「ああ・・・それは・・・」
なんてことない、理由は簡単だった。
「アリムが求めて来たからだよ・・・」
それから風呂から上がると、時間は、既に4時半を回っていた。部屋に戻り主人の温もりを感じながら眠りに落ちた。
翌日、俺が起きた時には主人は既にいなかった。俺はゆっくりとベットから起きて、リビングに向かおうとした時だ。
「アクア、おはよう」
「アリム・・・」
気まずい感じがあって俺の声は少し低くなった。俺の横を通り過ぎる時、アリムが囁いた。
「昨日の夜は、気持ちよかった?」
そのままアリムは行ってしまった。俺はその後ろ姿を見ていた。

それから数日後。春も間じかのある日。ポカポカとした日の夜だった。
「2人共、今日はお風呂入る?」
「私は入るわ」
「じゃ、僕が洗ってあげるよ」
俺は少し、考えて主人に近付いて口づけをする。
「俺はいい」
寒い夜はアリムが主人と寝る。そして熱い夜の日は俺と寝る…。
互いの秘密を、行うために…。

-END-



正直、駄作とってしまいましたが完成しました。
初めての僕少女(?)を使用した小説で屈辱シーンなど自分なりに入れてみました。
もう少し早めにうpできることを心掛けたいです。
ではこの辺で…。

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【原稿用紙(20x20行)】38.6(枚)
【総文字数】10885(字)
【行数】451(行)
【台詞:地の文】34:65(%)
【ひら:カタ:漢字:他】53:5:28:12(%)



コメントなどあったらどうぞ

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  • よかたよ~ -- 2009-02-10 (火) 19:56:16
  • 結構誤字が多いですな、次回作に期待しております! -- 2009-02-11 (水) 00:14:59
  • あの『エリアを抱いてる』って所『アリム』って名前なのにエリアになってます。多分間違いだと思います。間違ってたらごめんなさい。気を悪くしたなら本当にごめんなさいはぅ~でもアリムとアクアかぁいいお持ち帰り~はぅ~~~ -- ソル ? 2009-03-12 (木) 20:29:03
  • ぜんぜん駄作じゃない!おもしろい!!
    ――フル ? 2011-02-09 (水) 18:41:12
  • はじめまして優気と申します。
    伝えることが二つあり、まず序盤位のところの味方が見方になってます。
    二つ目は、とても面白かったです。
    雌なのに俺口調ですが、時たま出てくる雌らしさがよかったです。
    長文になりなりましてすいません
    ――優気 ? 2014-12-11 (木) 18:17:26
  • 続編をください -- そるが ?
お名前:

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Last-modified: 2009-12-01 (火) 00:00:00
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