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煩悩への挑戦

/煩悩への挑戦

作者:Xilófono

年末用gdgd企画。色々と問題作


夜の森はただでさえ暗い。そこに雨でも降っていようものなら、闇の濃さはそれこそ最大級になる。
そんなほんの十数歩先も見えないような闇の中を、一匹のポケモンが動いていた。
波動を感じ、その力を武器とするポケモン、ルカリオだ。
ルカリオは決して弱くはない雨の中、木々の間をぬってかなりの速度で走っていた。
「ここまで来てこの天気……まあ修行にはちょうどいいわ。」
ルカリオは誰に言うでもなく呟く。確かにこのような悪天候の中、水タイプでもない限り好き好んで外出しようと思うポケモンはいないであろう。
それなのに自分の意志で出てくるというのだから、このルカリオの心がけは大層なものである。

やがてルカリオは足を止めた。そこは崖のような形で岩壁が道を塞いでおり、右手の方に洞窟の入り口のような穴が見えていた。
ルカリオは少し立ち止まって息を整えると、その洞窟へと向かっていった。
洞窟、というよりもそこは横穴で、崖の下のちょっとした空間という感じであった。
もちろん外以上に真っ暗で普通ならば何も見えるはずなどないが、波動を感知する能力のあるルカリオには、穴の内部を認知することが出来ていた。
ぱっと見では何の変哲もない岩の空洞、しかし穴の奥には、不思議な模様が書いてあり、なおかつひびの入った、その場に不釣り合いな石が置いてあった。
ルカリオは何の迷いもなく石に近づいていくと、その石に話しかけた。
「こんな時間にすまないけれど、ちょっと頼みを聞いていただいてもよろしいかしら?」
「ん~~?」
すると、その奇妙な石のひび割れから、紫色の靄のようなものが出てきた。それらはすぐに定まった形となって、ルカリオの方を向く。
108の魂が集まって生まれたとされるポケモン、ミカルゲだった。
「僕に用事?いやぁそんなポケモン久しぶりだね~、うん。でもね~、頼みごとする前に自己紹介くらいはしようよね~。」
「あ、し、失礼しました!私はレディンと申します。しがないルカリオですが、体術と悟りの道を究めようと修行の毎日でございます。」
「へぇ~、修行か~。僕みたいにの~んびり生きてるポケモンには無縁だね~。すごいや。僕はクレーザ。ここでにょろ~っと暮らしてるミカルゲだよ。それで僕に頼みって何かな~?」
言葉づかいまでにょろ~っとしているクレーザに、レディンは半ばあきれ気味だった。しかしそこはしっかりした性格の彼女のこと、すぐに気を取り直して本題に入った。

 


「実はですね、この辺りに、修行を行う上で一番の妨げといっても過言ではない色欲を克服する手段があると共に修行する仲間から聞きまして、こちらに参ったのです。
クレーザ様とおっしゃいましたね。あなたはこれについて何かご存じだとお見受けしますが。」
「ん~、知らないことはないよ~。それにそう言えばこの間、君とは別のルカリオも来てたね~。」
「やはりそうでしたか!ではお願いします!克服する術を会得させていただきたいのです!」
レディンは期待に目を輝かせた。それもそのはず。やっと自分の求めていた修行の場が見つかったのだ。
生物に欲は多数あれど、その中には修行に必要な欲もあれば、修行の妨げになる欲もある。その中でも最も対処しにくい性欲を克服できれば、確かに修行の大幅な助けになるはずだ。
「それは別にいいんだけど~……レディンさん、だったっけ?その修行とやらに、その……性欲はそんなに邪魔になるものなのかな~?」
「当然です!心の平静を乱して体の機敏な動きを妨げ、かつ悟りへの道を遠くする色欲など、修行の道にはもっての外でございます!」
「うわ~、厳しいなぁ~……。」
いきなり大声を出したレディンに、クレーザは少し驚いた様子だった。もっとも普通のポケモンなら、飛び上るほどびっくりするような剣幕だったのだが。
「でもね~、元々僕に言わせてもらえば、性欲って本来、子孫を残そうとする生物の本能なんだよね~。それを無理やり押さえつけることなんてできるのかな~って思うし、仮に出来てもそこまでして得られるものってあるのかな~って思うんだよ~。」
「修行を行わないのならそうかもしれません。ですが一度修行の道に入れば、生物の本能といえど、克服せねばならないものなのでございます!」
レディンはクレーザを鋭く睨みつけた。その目には、どんな事を言われようとも自分の修行を全うしようという強い意志が秘められていた。
いい加減すぎる性格のクレーザにどれだけ伝わったかは定かではないが……。

しばらくの間、クレーザをじっと睨みつけているレディンと、レディンをぽけっと見つめ返しているクレーザという構図が出来上がっていたが、
その状態はクレーザの言葉によって破られた。
「う~ん、君の意志の強さはよく分かったよ~。そんなに心を決めてるんなら、性欲に打ち勝つ修行とかいうのをやってあげる。
でもね~、これは相当の精神力がないとやっていけないよ~。正直これしたがために自分の欲に負けましたっていうのはよく聞く話だしね~。」
「ありがとうございます!もとより厳しい修行は覚悟の上です。色
欲に打ち勝つためならどんな厳しいことにも耐えさせていただきます。」
その言葉を聞くとクレーザは、自分の体の周辺を伸ばし始めた。ちょうど円形の体を核にして、周囲から長い触手がクモのようにが伸びているような感じである。
それをレディンの方へ向けながらクレーザは、先ほどと全く変わらないにょろ~んとした口調で再び話し始めた。
「それじゃ~一応注意しておくけどさ、何があっても僕に手を出したらだめだよ~。まあ出そうと思っても出せないだろうけどね~。」
そう言ったか言わないかのわずかな間に、今までの口調からは信じられないくらいの速さで、触手がレディンの手足に巻きついた。

 


「えっ!?」
一瞬での、全く予想外の不意打ちに、実際すでにかなりの修行を積んでいるレディンですらも、反応することはできなかった。
そのまま持ち上げられて宙づりにされてしまった。抵抗しようにもこの体勢では、体術はおろか波動の力を使うことも出来ない。
触手自体を引きちぎろうにも、もともと物体でないクレーザの体の一部なのでそれも無理な話である。
普通ならうろたえてしまうこの状況でもさすがにレディンはすぐに冷静さを取り戻した。しかしそれもわずかの間である。
「ちょっと、いったい何をするんで……ひゃあぁ!?」
レディンの四肢の自由を奪っているのとはまた別の触手が、彼女の股の間に伸びていた。
全身の毛と尻尾を逆立てているレディンに対し、クレーザはやはりにょろ~んとした口調で、しかし容赦なく言った。
「いや~、まさか性欲を克服する劇的な方法があるとでも思ってた?そんなものあるはずないじゃないの~。
性欲と言ったって他の欲望と同じだよ~。克服しようと思ったら、その欲が極限状態にあってもなお押さえつけるだけの精神力を養わないとね~。
だから僕が今からその極限状態、つまり、イけそうでイけない状態まで持ってってあげるからさ、それをずっと我慢してればいいんだよ~。」
「な、なんですって!?」
クレーザの話を聞いたレディンは相当ショックだったようだ。それもそのはず、彼女は何とかなると思い込んでいたのだから。
しかし、自らの修行のためには、どうしても色欲を克服したいのは事実。不本意な形にせよそのための場を作ってくれるというのだから、
この際贅沢は言っていられない。これが彼女の到達した結論だったようだ。
「……仕方ありませんね。ですがこれも修行のうち。どうぞそのまま続けてください。」
その言葉を聞いて、さらに2本の触手がレディンに伸びていった。

2本の触手はレディンの胸部の黄色い毛の中をかき分けていった。それと同時にレディンが再び甘い声を上げた。
「はうぅ!?」
触手はレディンの胸をいじりまわしていた。毛で外からは見えないが、触手はただ胸をなでまわすだけではなく、
ある時は押しつけ、ある時は乳首をつまんで引っ張り、またある時はぐりぐりと振動させるなど、ありとあらゆる手段を用いて胸を攻めていた。
しかも右と左とで同じ攻め方をされるときが一度もないのだから、その快楽を耐えることは非常に難しい。
「あんっ、ひやぁっ……うぐぅ、な、何、これくらい……ああっ!」
「へえ~、君って結構頑張るね~。普通ならこれだけでギブアップってポケモンもいるのにさ~。もっと攻めて大丈夫かな~?」
そう言うとさらに一本の触手がレディンの秘部へ向かっていった。すでにあった一本の、表面を焦らすような攻めによって、その部分はすでに湿り気を帯びていた。
新たな触手はその触手の動きを邪魔しないように近づいていくと、彼女の秘所のうちで一番敏感な場所である肉芽をつっついた。
「ひうっ!」
レディンの体が大きく反応する。そのままその触手は、肉芽の周辺を重点的にいじり続けた。

 


胸と股ぐらを、触手という決して真似できない方法で攻められ、しかし肝心の攻めがないため決して頂点には達しえない。
そのようなクレーザの、修行と銘打ってなければ外道ともいえる攻めがしばらく続いた。
並みのポケモンならこの辺りで敗北宣言を出しているに違いない。事実レディンももう限界に近かった。
しかし自分から挑戦しておいてこんなところで脱落するなどということは、レディンのプライドが許さなかった。
「ああっ、ひぃん……ま、まだま……ひゃっ、耐えてみせ……」
「ふえ~、こんなに焦らされて、そんなに頑張ってるポケモン、君が初めてだよ~。こうなったらもう遠慮する必要ないよね~。本気でいくよ~。」
「へぁ……?」
レディンが状況を把握するよりも早く、4本の触手が新たにレディンの後頭部へと向かい、そこにある4つの房をいじくりだした。
それと同時に、今まで秘部の表面ばかりを攻めていた2本の触手のうちの1本が、とうとうレディンの雌の部分に入り込み、激しく動き出した。
膣はもちろん、頭部の房も相当な性感帯であるうえに、長時間にわたる焦らしながらの愛撫の後であることもあり、レディンの忍耐は一瞬で崩壊した。
「ひゃああああ!?ふあああああぁぁぁぁっ!あああああああぁぁぁぁぁん!」
「さ~て、ギブアップはいつでも受け付けるけど、頑張ってね~。」
相変わらずのクレーザの言葉とともに、そのほかの触手も動きを激しくして、徹底的にレディンを攻めつくす。
「ああああっ、もうだめええええぇぇぇぇ!何かきちゃうううううぅぅぅっ!」
その瞬間クレーザはすべての触手の攻めをやめて、両手足を縛っているもの以外をすべて引っ込めてしまった。
絶頂の寸前まで到達していたレディンは、急に快感を取り上げられ、残ったものは強い劣情だけだった。
「ああああっ?ふええぇ?どうして……?」
「あれ~?自分から言っておいて目的忘れちゃった?僕言ったよね~。イけそうでイけない状況作るよ~って。それじゃ~気を取り直してもういっちょいこ~か~。」
「はぁ、はぁ……ひっ!?ひやあああぁぁぁぁ!」

それからさらにしばらく経った。クレーザにより延々と生殺しの状態が続き、レディンはまだ1度も達することは出来ていなかった。
初めの意気込みはどこへやら、今やレディンの精神は崩壊の危機にさらされていた。
性欲を克服する、そんなことは自分には無理だったと、クレーザが初めに言った通りだと、レディンは今更ながら理解した。
「も……もう、や……め……」
「ん~~、ギブアップするんだね~?」
今のレディンには、なけなしのプライドで押し殺していた、己への敗北を認める言葉を口から出さないでいることは不可能だった。
「お……ねが……ああっ……さい、ご……まで……」
「分かったよ~。別に誰も我慢できなかった君を攻めやしないさ~。」
やっと聞こえるくらいのレディンの声を確認して、クレーザは最後にちょっとだけ触手を動かした。それだけで今の彼女には十分な刺激になった。
「ひやああああぁぁぁぁ、くる、くるううううううぅぅぅぅぅぅ!ああああああああっ!!!」
秘部から愛液を大量に吹き出し、体をガクガクと痙攣させ、レディンは果てた。
焦らされた分快感は増幅されたようで、レディンはそのまま意識を失ってしまった。
「あ~あ~、やっぱり性欲を無理やり抑え込むことなんて無理だよね~。そこからは何も得られないよね~。こんなバカげたことを熱心に信じているかわいそうなポケモンは、やっぱり放ってはおけないよな~。」
クレーザはレディンをそっと地面に下ろしながらつぶやいた。そして意識のないレディンに対してさいみんじゅつを放つ。
『君は今日のことを誰にも話すことはできない。でも今日の出来事、特に覚えた快感は忘れられない。君は帰ってから君の仲間に、性欲を克服する方法があったと言って、今僕がいる洞窟の事を教える。それからは無理やり性欲を押さえ込まないでもいい生活を送る。いいね。』
普段とは違う、さいみんじゅつをかける時の話し方でぶつぶつと呟いた後、またいつもの調子に戻って気楽に独り言をいった。
「よ~し、これでお~しま~い。さ~て、この子の目が覚める前に洞窟の外に出しておいてあげないとね~。」
もちろんレディンはこれらのことを知るよしもなかった。

 


それからしばらく経った日の夜、洞窟に別のポケモンが訪ねてきた。頭に恐ろしい顎をもったポケモン、クチートだ。
クチートはクレーザに事情を説明する。それを聞いたクレーザは、クチートに触手を伸ばした……


年内に完成させる予定が、思わぬ伏兵により今日まで延びてしまいましたorz お待たせしていた皆さんには申し訳ございません。
しかし色々と挑戦してみた割には、結構崩壊している部分が多い、というか崩壊していない部分がないという、投下してよかったのかという物になったのは我ながら情けないです。
これを反省材料にして、もっとよい作品を目指していきます。
最後に、三人称って難しいですね(今更)


酷評も歓迎いたします。


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Last-modified: 2009-12-01 (火) 00:00:00
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