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淫乱夢魔は盗賊よりもたちが悪い

/淫乱夢魔は盗賊よりもたちが悪い

作者……輪愚

※注意:この作品には同性愛、触手プレイ、夢オチ等の表現があります。
そう言った趣味のない方は閲覧に注意してください。


最初の最初。掴みって大事ですよね 

あるところに二人のポケモンがいました。

「今日は5対6……それに私の方がいい声を出していたし、今日は私の勝ちかな?」
一人は、紫色を基調とした全身は空気のように軽く、重しがなければ風に消えてしまいそうなほど儚い印象を受ける体。その首に埋め込まれた赤い玉は三つ連なることで首飾りのような印象を抱かせる。
 頭部は大きな帽子状になっており、その下から覘かせる影の掛かった眼は一流の職人が作り上げた飴細工のように澄んだ黄金色。ローブのような見た目の下半身は、振袖のような腕とともに夜風になびいていた。

 そのポケモンの名前は、ムウマージと言う名の種族であった。

「く……相手の癖を見誤まりましたわ。まさかああまでとは……思いもよりませんでした」
もう一人は暗黒を身に宿したような黒い体。頭頂部に屍の骨よりも真っ白な髪。その髪は肩や尻から伸びる帯上の器官とともに風がなくとも常しえに揺らいでいる。
 首周りには鮮血のような色をした刺々しい牙飾りが真紅に彩り、髪に隠れ客観的な視点では左だけを覘かせる目は、そのポケモンが女性であり、客観的に見て左目が隠れた男性と対を成していることを表している。その目の色は最も眠りが深まる時間帯である払暁(ふつぎょう)*1の空色を映していた。

 そのポケモンの名前は、ダークライと言う名の種族であった。

「いやぁ、伝説のポケモンにも勝る長所も有るって言うのは誇らしいものね」

「そりゃ、私も競い合える者がいるのは嬉しいわ」
 二人は、いつも競い合い争っている。その勝負の内容は、己が生まれ持った能力である『夢を見せる能力』を以って、どちらがより相手を幸福に出来るかを競うというものだ。
 ……と、この建前だけを聞けば、二人はまるで天使(トゲキッス)のようなお方であるが、彼女らは良い心がけなどカケラも持ち合わせておらず、とても不純なのである。
 真の目的は『自分たちも幸福になる事』なのだ。そう……『皆が幸福なら自分も幸福』なのである……わけでは無い。そうだったらやはり聖人(キルリア)のようなお方であるので、善人には変わりないので問題ない。
 しかし、しつこいようだが彼女らはそんな立派な心がけなど微塵も持ち合わせておらず、甚だ不純なのである。
※大事なことなので二回言いました
 要は対象に淫夢を見せて、善がる(さま)を見て楽しむのだ。つまりは彼女らはどうしようもないド淫乱な方々なのである。つまり殊勝な心がけなど全く持ち合わせておらず、深刻に不純なのである。
※本当に大事なことなので三回言いました

……今宵の夜も、この二人の犠牲者の喘ぎ声(性的な意味で)が木霊する。
被害にあった方は……まあ、悪夢を見せて楽しまれるよりはましだと思ってあきらめよう。


物色するところから勝負は始まっているんだ。間違いない!! 

首都から港町への通り道。川沿に獣道のように形成された草の裂け目を、誰ともなく整備しあって生まれた人の往来の多い道として知られるこの道は、体力の有り余る行商人たちが日々往復しては、その道の半ば、野営をして休憩をとる者が毎日のようには行き交っている。
 一人では野盗に襲われたりなどして危険だと、行商人たちは護衛を交えて纏まって眠っていることも多く、そういう時は男を選び放題だ。特に、雪解けとともに交流が盛んになる今の季節にそれは顕著になる。

この場所でこの季節。男を漁る際に彼女らにとっては一足早い収穫祭のようなもの。彼女らは、この場所で早々に待ち構えて、皆が寝静まるのを待っていた。

「今日は何回戦目だったかしら?」
ダークライが本を読みながらムウマージにたずねる。

「もうライネスとは何回戦かったか覚えていないわよ……でも、どうだっていいじゃない? 勝敗よりも楽しむことが目的なんだからさ」
 ムウマージが本を読みながら言った。

「サディも、暗黒の化身と呼ばれた私を相手によく頑張るわよ。私、伝説と呼ばれるポケモン以外の強さ……貴方で始めて知りましたわ。
 ですからこそ、私は貴方には負けたくありません。ダークライとしての威厳を存分に見せつけてやらなくては」
ライネスと呼ばれたダークライは本を伏せる。彼女の意気込みはよし。だが、いくら意気込みがあっても獲物が眠らないことには話にならない。ならば、とっととダークホールか何かで眠らせてしまえばよいと、傍から見たものは思うかもしれない。
 そうしない理由は簡単だ。確かにダークライは眠りに誘う手段を指が埋まる数持っているが、ダークライが一般的に存在を確認されていないポケモンである以上、目立つのは好ましくない。そのために、ある程度自重しているのだ。
 ただ一人、サディと呼ばれたムウマージだけに姿を見せるのは、サディが彼女にとって同様の趣味を持っているという稀有な存在であるということ。それに惹かれたためであり特別なのだ。

「私だって負けないわよ。イかせた回数も、質も、私が上回って見せるわ」
近くで聞いている者がいたら、恐らくは口に含んでいるものを盛大かつ豪快に噴出すであろうサディの台詞も、彼女たちにとっては最早日常茶飯事。

「それはこちらの台詞ですわよ。今度こそ白星あげますわ」
まるで当然であるかのように、不敵な笑みを浮かべてライネスは返すのだ。とことん、色にボケた女である。


草木も寝静まる丑三つ時。二人の夢魔は宙を漂いながら、野営をする男達を遠目より値踏みする。

「ねぇねぇ……見てよあのガブリアス。すっごくイケメンじゃない?」
今宵の獲物に選ばれたのは、ガブリアス。荷物が他の行商と比べ少なめであるところを見ると、行商人に雇われた護衛なのだろう。交代で見張り番をしていると思われる、パートナーらしきボスゴドラが周囲に目を光らせている。これではうかつに近寄れそうにない。

「あのボスゴドラ邪魔ですわ……眠っていて欲しいですね」
そのボスゴドラはライネスの力で、描写する必要もないほど、いとも簡単に眠った。この程度ならば、目立ちすぎないから許容範囲と、彼女は勝手に決めている。
 さて、サディが目を付けたこのガブリアスの個体。濃紺を基調とした全身を包む鱗には傷一つなく、むしろ荒れ狂う砂嵐に研磨されたかのような(つや)を持ち、くびれた腹にも一切のしわもたるみもなく美しい曲線と鮮やかな山吹色を保っている。
 体の至る所に生える小さな突起も、基調となる濃紺と対比して映える輝く純白を呈し、顎から腹にかける朱色は曇り一つない漆細工のようであった。
 がっしりとした翼やヒレは歪みも凹凸も驚くほどに少なく、攻撃に転じて刃と為す際には一切の反撃を受けず、一撃の(もと)に叩き伏せていた力強さが伺える。
 頭についた葉巻型の突起は若干小ぶりで、目鼻立ちの鋭い形相は端正の一言につきる整った顔をしていた。

「あら、素晴らしいですわね……この子なら犯し甲斐がありますわ……ですが、こちらの眠っているボスゴドラもなかなか……」
眠っている(ライネスに眠らされた)ボスゴドラの頭頂部から伸びる一双の角は、鋭く整った形で白銀に輝き、頭部から背面にかけてを覆う金属質の鎧は歪みも汚れもシミも傷もない完璧な美しさが残されている。ちらりと覘かせた顎の形も悪くない。
 種族特有の巨大な尻尾には、振り回して戦うためと思われる棘の付いた重厚な装甲が取り付けられている。
 胸から脚に纏う岩の鎧は、流石に歴戦に晒されて細かい傷や焼け焦げが付いているが、それを不快には感じない。
 そんな、要塞とも言えるような重厚さと、白刃ともいえるような鋭さをなんの矛盾なく兼ね備えた肉体に輝きを帯びるその体躯は、一つの芸術品のように完成されている

「この子達で異論は無いわね? こんな上質な子達はそうそう見つからないし……」

「ええ、異論はありませんわ。今宵はこの子達にいたしましょう」
ライネスは(なび)く髪を肩のほうまで寄せて、半ば辺りから先端までを一通り指で掻き分ける。

「ふふ、楽しめそうね……」
指を離し、再び髪が(なび)くに任せてライネスは不敵な笑みを浮かべた。

「ああ、よだれが出てきた……」
サディは口の端から(たぎ)り落ちる液体を拭う。

二人は値踏みを終えて、勝負へ取り掛かる。まずは、ライネスが黒い微睡み(まどろみ)の力で護衛の周りに眠っている行商人たちをさらに深い眠りに誘う。眠りが深すぎては夢を見せることが出来ないため、獲物である二人はそのまま、浅めの眠りにする。
 ふわりと浮かんでいた二人の夢魔が、祝福するようにガブリアスに近づいた。うつ伏せになり、ヒレを枕にして尻尾を丸めて眠る彼の寝顔は見る者の心を射止めて離さない。
 それは大体の場合プラスに働くのだろうが、この二人の淫乱夢魔にかかっては射止められた反撃として、相手がビークインの下半身のようになるまで棘キャノンやミサイル針を撃ってくるような奴らだ。うむ、運が悪かった。

「それではいくわよ……最初はグー」
先攻や、獲物を選ぶためのじゃんけんが始まる。獲物が一人の場合、先攻を取る事はまず最初にもっとも肉欲の高まっている状態ではじめることを意味している。今回のように獲物が二人いる場合はどちらが好きなほうを選べるかの戦いである。どちらにしても重要だ。
 そんな趣味をかけた大事(?)な戦いの結果は……

「ふふふ、私の勝ちね」
サディの勝利だ。

「じゃあ……私がガブリアスね。さ~て……今日はどんなコンセプトで行こうかしら? うう、よだれが止まらない」
息が触れるほど肉薄しながらサディはガブリアスに焦点を合わせる。呼吸を整えると、歌うように呪文を唱え始めた。女性らしく明るい曲調から紡ぎだされるその音楽は、言葉の意味こそ理解できないものの、雰囲気そのものが癒しと安らぎを与える。
 その曲調は徐々に別の方向へと移り変わっていくのだが、それはまた後の話。

 眠りを邪魔せぬよう、子供の頬を優しく撫でるような音階にガブリアスの耳が触れると、ヒレの上に置かれた顔が伝播するように表情を緩ませる。肉食で正面の獲物をとらえることに特化したその顔は、音が最も聞こえる方向を向くためにサディの方向へと徐々に傾いていく。
 刹那、サディの声がトロピウスの首に生える果実を思わせるほどに甘く、扇情的な声色に切り替わる。さっきまでが頬を撫でるような声ならば、今に至っては下半身を嬲るような雌の声。ガブリアスが鼻をひくつかせ、瞼の裏で眼球をせわしなく動かしているのが遠目からでもよくわかる。
 その声が長く鼓膜を愛撫するに従い、徐々に精神、感覚を侵され……夢を見る。真っ暗な胎内を漂っていたような虚ろな感覚から、聴覚に訴え、嗅覚を乗っ取り、視覚を統べ……

「あ……」
サディの歌声のような呪文へ応えるようにガブリアスも甘い声を上げた。触覚まで完全に彼女の幻術にはまったようである。
ムウマージは呪文のような鳴き声を聞かせた者を頭痛で苦しめたり幻覚を見せたりすることが出来、その幻覚は苦しませるのはもちろんのこと対象を幸福にする幻覚も持ち合わせている。今回の例の場合は……中間?
 聞き続けていれば意識が醒めている時でも深みにはまって行く幻術を、こうして眠っている時にかけられたらどうなるのか?

それは……こうなる。


前戯@サディsideはこう……なんか思い出攻めですかね 


――この歌声は何だろう……なんだか、温かくって優しくって……そう、ずっと聞いていたくなるような。
 ……卵? そうだ、卵だ……俺も昔はこの中に入っていて……ん? フカマル……? 昔の俺かな……

気が付けば、その場所は自分が母親と暮らしていた村だった。ガブリアスは懐かしげに辺りを見回し、テクテクと歩きまわる。

【そう、昔の君……君は昔どんな子だったのかな?】

――俺は……そうだ、よく威張り散らしていた。氷タイプのやつなんていなかったから、相性のいい同年代に対して。威張り散らしていた。
ふと前方を見れば、そこには頭を押さえて伏せながら泣きじゃくるヒトカゲの姿が見受けられる。自分はそれを見下ろしていた。

【皆君を恐がっていたの?】

――違う……一人だけ恐れず向き合う変わり者がいた……メガラってチコリータだ。
ヒトカゲを泣かせていた自分の横から、強烈な体当たりが自分を襲う。衝撃の正体はチコリータの女の子である。

「臆病者!! 弱い者いじめしか出来ないのか?」
チコリータは勇敢にも自分よりはるかに大きいフカマルにぶつかって、威勢よく言った。

――俺よりずっと小さくって軽いのに、恐れず向かってきたんだ。ムチャクチャ男勝りな奴でさ……
 あれ……?

「メガラ……どこ行っちゃうんだよ?」
ガバイトになりたての頃、それより前にベイリーフになっていたメガラは、何処かへと連れられて行った。
 農場を経営していたメガラの家は、その年不作で、口減らしのために実質身売り同然に嫁いで行ったのだ。その時の光景が、いまこうして鮮明によみがえってくる。

「ごめんなアース……俺がこうしなきゃ家族全員が生きていけないんだ。ずっと一緒にいたかったが……本当にごめんな」
当時ガバイトだったアースと言う名のガブリアスは、喧嘩友達として幼い頃からずっと一緒にいたメガラのことを好きになっていたのだが、不作がもたらした貧窮は彼女を辛い運命へと導いた。
 涙ぐむ彼女をどうしようもなく見送って歯噛みした思い出が、夢の中で鮮明に再現された。いつしかアースはその双眸から涙を流し、その場に立ち尽くしていた。

 自身の体を鍛えたことも、いつか彼女に会えるんじゃないかと、世界を旅したくて、そのための職業に用心棒を選んだがゆえであった。だが、アースは結局彼女を見つけられないことで本来の目的を失い、いつしかアースは戦いを楽しむだけが目的になっていた。

【そう、じゃあ、こんなのはどうかな】

声が聞こえると、自分の体はガブリアスに戻っていた。パートナーのボスゴドラことアックスが仕事の報酬を受け取っているようだ。違和感を感じ取った鼻に意識をやれば、心地よい甘い香りがすると思ってふと隣を見て驚いた。
 色鮮やかな花弁とみずみずしい薄緑の体表に、ぴんと張った触角を持った美しいメガニウムがニコニコしながらアースの相棒であるボスゴドラのアックスが報酬を受け取るのを見ている。

「今日はなにか美味しいものを買って二人で食べようぜ、アース」
ひどく男口調に染まったこのメガニウム……アースには見覚えがあった。

「え、ああ……メガラ……?」
アースはその見覚えから思い浮かんだ名前をそのまま半信半疑のまま呼んでみる。

「どうしたよ、俺の顔に何か付いているのか? それとも、また俺が居なくなる夢でも見ていたんじゃないか? 俺はいつだってお前と一緒だから安心しろよ」
ぴったりと首を寄せて、メガラは自身の蔓をアースの腹に絡ませた。

「な、何を……」
戸惑っているうちに、アックスが報酬を持ってきてニヤニヤと表情を変える。

「御熱い事で……お前らの結婚資金の為に、多めに渡しておくからな」
何もかもお見通しとでも言いたげにニヤ付くアックスは、そのままそそくさと立ち去っていく。アースは状況が半分ほど理解できた。メガラと婚姻、またはそれに近い関係になっている事は間違いがない。

「アックス……このムッツリスケベめ。でも……お言葉に甘えちゃうのも悪くないわなぁ?」
メガラは自身の蔓をアースの腕ビレに絡めさせて引っ張り、どこへともなく駆けてゆく。またもや不意に景色が変わると、そこは柔らかい藁の敷かれたベッドルームだった。

「結婚も、そのほかのことにも、もらったお金が使えるように……なぁ?」
腕から離された彼女の蔓が、アースの下半身へと徐々に延びていく。

「ちょ……あ……メガラ……」


前戯@ライネスsideは相方に対する引け目とかそういうところから攻めていきます。 

「さて、私は、どういった切り口で攻めましょうかね……」
時を同じくして、サディの様子を横目で見ながら、ライネスは自分の構想を即席で練っていく。
 やがて思い立ったライネスは、夜でもはっきりと視認できるほど濃く地面にへばり付いている自身の影に手を突っ込む。腕の体積が影の面積にを増させたかのように影が徐々に広がりだし、ボスゴドラの体をすっぽりと覆う。
 そこから這い出た真っ黒な触手のようなものが、体の末端から徐々にボスゴドラの中に入り込んでいく。ボスゴドラは末端に触手が触れた時点から、体を()じらせる。
 触手は体の中心を覆ったころに、音もなく消えていく。その時、ボスゴドラは一瞬体を震わせたがその様子は不快そうではなかった。

「え……?」
あっけに取られた様子でボスゴドラが声を上げた。


「ふあぁぁぁぅぅ……」
アックスは大きなため息をつく。今日の仕事で多くの敵が攻めてきた時に、『もしも自分がリザードンだったら』と、どうしようもない願望をぶちまけるように。

『ペアを組む時は弱点を補い合えるように』。こういう仕事をする以上基本中の基本である。パートナーのアースは氷に弱く、逆にボスゴドラである自分は極めて強い。そして自分は格闘や地面など多くのタイプに弱いが、それはアースが補ってくれる。
 確かにそれだけ聞けば持ちつ持たれつ上手くいっているようにも聞こえるが、彼には非常に深刻な負い目を感じていることがあった。それは、自分が地面タイプに弱いせいで、アースが地震を放てないことだ。
 もし自分がリザードンであったら……氷タイプの攻撃を炎で相殺させることが出来るし、地震も好き勝手に放てるし、自分だって複数のポケモンを攻撃できる技『熱風』が使えるし……と。

【クスッ……そう、貴方は不安なのですね?】

――そりゃそうさ。俺は……下がっていないとあいつが地震を起こすことは出来ないし、だから……遠くで待ちに入るしかない場面が何度も……
 実際、あいつも俺とであった時はリザードンの仲間を希望していたんだ。

 塞ぎこみ、うつむいている間に、知らないうちに景色が変わっていた。その時見受けられた、アースの姿はリザードンと一緒にあった。その光景を見て、ついに見捨てられるのかと一瞬アースを疑った。しかし、アースは名もなきリザードンを追い払う。

「あ……見ていたのか?」
何処かバツが悪そうに、アースは言う。

「今のは?」
自然と疑問が口から漏れ出した。

「いや……な。なんだか最近、お前の居ない時を狙って俺を誘って来るんだ。新しいチームに入らないかってな」
アースは肩を落としてため息をつく。

「で、お前は断ったのか。どうしてだよ、そっちの方が相性はいいだろ?」
アックスは自分で言って、自分が嫌になった。自分の劣等感を全て乗せて吐き出したその台詞には、まず悲しそうな目をして。

「お前……そんな風に考えていたんだなぁ。俺はお前しかいないと思ってるぜ」

「え……そうなのか? 俺はずっと地震を使えなくって欲求不満なのかと思っていたけど……」
自分の悩みをあっけなく否定されたアックスは素っ頓狂な声を上げる。

「はは、そういう風に考えていたのかよ。馬鹿を言うな馬鹿を」
何を考えているのやらとばかりにアースは声を上げて笑いアックスの背中を叩いた。

「お前がリザードンだったらよう、一緒に戦って居る時、敵はいくらでも攻撃できるじゃないかよ。だが、お前のメタルバーストに巻き添えになることを恐れてっからしり込みしちまう。
 誰だって死にたかねぇからなぁ。お前に下手に攻撃して反撃されるなんて真っ平ごめんだろ。お前以外は考えられないさ。一人加えるって言うならともかく、俺を引き抜こうって言うのは承諾しかねる。
 まぁ、お前と仕事をした回数が一回や二回だったら見捨ててたかもしれないがな……」

「ん……じゃあよ。俺はお前と仕事するのに相応しいと思っていいんだな?」

「勿論だってば。護衛って言うのは殺すのではなく追い払えればいいんだ。それには、お前見たいに抑止力を持った奴こそ最適なんだって。だからこその最高のパートナーだよ」
アースはアックスの背中に腕を回しグリグリと胸に鍵爪を押し当てる。

――俺って、くだらないことで悩んでいたんだな……
そう思うと急に恥ずかしくなってアックスは顔を熱くさせた。

「よかった……俺ってずっとお前に負い目感じてたから……」

「地震なんて使わなくたって、俺たちやってこれただろう?」
アースは正面に回って、アックスの胸をヒレで以ってコツコツと叩く。

「ああ、そうだったな……うまくやってるのに気にすることはなかったわな」
アックスは安心しきった表情でホッと胸をなでおろす。その一瞬に目を瞑った刹那、その足に掛かる重力が突然喪失した。不意に足払いを掛けられて、アックスは地面に尻餅をついた。

「それに……お前を選んだ理由はもう一つあってだな……」

「え……? アース、お前……」
アックスが見上げたその先には、今まで見たこともないような怪しい笑みを浮かべて、舌なめずりを見せ付けた


小休止してる二人を書いていると和むのは私だけでいい……わけない!! 
出来ることなら全員に和んでもらいたいと思っている今日この頃。 

「おや、貴方はメガニウムの触手プレイですか? いい趣味をしておりますようで」
ライネスがアースの夢を覘いてほくそえむ。

「いやぁ、あの子が臨む理想の女性が、昔泣く泣く別れたベイリーフだったものでつい、ね……
それにしても、あんただってBLとはいい趣味を……私もそうすればよかったかなぁ……」
サディはマタタビの匂いを嗅いだエネコのような呆けた様子でボスゴドラのアックスを見る。夢の中でアースに抱きつかれて、足払いをされたアックスは、夢の中でも現実世界でも、何処か物欲しげに口を開き舌を覘かせている。
 ライネスの見せる夢は、本気を出せば強力だが、彼女が遊びでやっている以上、夢を見せられる側も本気で嫌だったらその内容を気合で変えることが出来る。とどのつまり、あの展開はアックスが心のどこかで望んでいたという事。

「あ、またよだれが……」
心のどこかでそんな悶々とした望みを抱えているアックスの姿を妄想していると、図らずもサディの口の端から粘り気のある液体が漏れ出す。

「あらあら、はしたないですわね。確かにBLは面白いですが……二人とも同じような内容じゃつまらないでしょう? ですから、ちょうどいいじゃないですか。
『隣の芝は青い』とも、『隣の花は赤い』とも言いますし……ようは、より本人を楽しませた方が勝ちなのですから、趣向を凝らすばかりでなく正攻法でも何ら問題はありませんし……
 ま、お互い頑張りましょう♪」
にっこりと微笑んだライネスは、心の底から行為を楽しんでいるようだった。これが、例えば料理対決であればどれだけ健全であったことだろう。

「さ~て、ここから先どうやって料理しちゃおうかしら?」
言ってるそばからサディの手によって料理に例えられてしまった……orz。念のため言っておきますがそういう意味ではありませんからね。ええ、断じて

「オードブルだけじゃ勝敗は付けられませんからね。さて、足払いから尻餅付かせたから、メインディッシュは……」
ライネスは投げキッスをするような仕草で、紫色に怪しく光る弾をアックスに向けてゆっくりと当てる。

「負けないわよライネス。さて、触手が伸びていったら、やる事は一つよね~~♪」
サディは再び呪文を唱え始める。その呪文は、脳髄まで張り付くように耳に残って離れない不思議な声色で、一度聞き入ってしまったら耳を塞げない。そんな印象を抱かせる声が、眠っているアースの心にへばり付いていった。


本番@サディsideはライネス曰く『いい趣味をしておりますようで』 

「結婚も、そのほかのことにも、もらったお金が使えるように……な」
彼女の蔓が、下半身へと徐々に延びていく。

「ちょ……あ……メガラ……」
蔓はガブリアスの腹のくびれをなぞるように、胸の朱色の部分から腹の山吹色の部分に下っていく。

「ちょ、いきなりやめてくれよ……」
アースはヒレを引っ掛けてメガラの蔓をのける。腹をなぞっていた蔓は全く力が入っておらず、アースが動かすにあわせて何の抵抗もなくするりと離れて行った。

「あ~あ……いきなりは嫌かぁ。だが、軟禁生活していた俺を見つけるなり、いきなり奪うことを提案して、音速で俺を連れて逃げていったのは誰だったのかな? あ・ん・た・だ・ろぉ?
 あのときの強引さを、こういうときにも見せて欲しいなって思っちゃいけないかな? それとも、こういうときは俺が強引になったほうがいいのかな?」
 女性だとはっきり分かる声で、しかし文字に直せば男にしか思えないような口調だ。その口調を高圧的に出しながら、メガラはアースに詰め寄った。
 アースは戦闘の時は決して引かずに前へ出る勇猛果敢で百戦錬磨である。そのアースでさえメガラの得体の知れない威圧感には気圧され、足を後ろに進めた。

「臆病者ぉ♪ 弱いものイジメしか出来ないのか?」
メガラはチコリータのときから変わらない言葉で逃げようとするアースを(いさ)める。

「う……」
知らないうちに足元から伸びてきた蔦草(つたくさ)が退避する(すべ)を封じていて、後に下がれなくなったアースはそれでも後ろに下がろうと思っ重心を傾けバランスを崩し、そのまま座り込むように尻餅をついてしまう。すぐさま立ち上がろうと、地面に鉤爪を立てようとしたのだがどうにも尻が持ち上がらない。
 理由は考えるまでもなかった。尻餅をついた矢先に尻尾まで地面に草で結び付けられてしまったようだ。

「ちょ……来るなぁ!」
アースは座り込んだまま腕を振って抵抗する。だが、メガラはその初々しい反応を存分に楽しみながら攻撃の届かない後ろに回りこんで、股下から蔓を伸ばしていった。
 股下を蔓が這う感覚だけでも反応してしまうのに、山吹色と紺色の境目辺りにある割れ目をなぞられれば、否が応もなしにアースの雄は顔を出してしまう。

【ふふ……なさけないわね。彼女に対して積極的になってみたら? あ……よだれが】

「よだれって何!? いや、そんなことより……メガラァ、その蔓を離してくれって」
天の声に突っ込みを入れてみるが、それでは状況は変わるはずも無い。

「あ~らら、素直じゃないねぇ。やっぱりあんたは臆病者だよ。その腑抜けた根性、叩きなおしてやるぜっとぉ」
メガラの蔓が首の後ろに巻きついていて、後ろから伸ばされたメガラの鎌首に半ば強引な口付けをされる。

「むぐ……」
いきなりのことに目を見開きながら舌を縮こませるアースだが、メガラの舌が牙を押しのけて進入し甘い蜜の香りと味を運ばれる感触で徐々に、前面に押し出した驚愕に代わって奥へ引っ込んでいた舌が彼女の咥内へ引き寄せられる。
 大きく見開かれた双眸はそのまま表情を変えず自然と自分の腕はメガラの花弁に添えられていた。蔓に比べて膂力(りょりょく)で遥かに勝るそれは、軽く合わせていた口を顎が悲鳴を上げそうなほどに、強く押し付ける。
 二人の口の構造上、触れ合う面積は極めて小さいが唇同士を密着させる際の圧力は反比例して大きい。舌を絡め合わせることで、時折触れる牙の感触がむず痒い。その感触と行為はは穏やかな肉欲を喚起させ、心地よい。

「ん……はぁ。メガラ……お前、本っ当に積極的だな。男だってここまであからさまには……ならねぇぞ。 何をどうやったらお前みたいにとんでもないのが生まれるんだか?」
アースは力なく笑い、そっと腕を放した。

「んなこた知ったこっちゃないねぇ。俺はそこいらの男なんぞより強気で、勝気で生きいんだ。だからこそ、俺に付き合える男なんてお前くらいだよ」
メガラも首に絡ませた蔓と、下半身に絡ませた蔦草の力を緩めて離す。戒めを解かれる感触に、脚と尾は吹けば消えるような微かな快を示す。抵抗によって幾許の疲労を残すその脚と尾を奮い立たせて、アースは地に足を付けた。
 と、そこで振り返ってみるとメガラの顔が息が触れるほど近い。

「お前がいてよかったと思っている。流石にさっきのいただけなかったけどさ、お前なら体も心も全部委ねられるし。それに……一番幸せを共有できるしな」
メガラの吐息がむせかえりそうなほど甘い。アースはその甘い芳香に気をとられ意識を浮遊させる。その隙に、アースから離されていた蔓は部屋の梁の上を通されていた。

「だけど、全部委ねるのは最後だけでいい」
その奥に潜む嗜虐的な性癖を包む隠すために、それこそ色鮮やかな花弁を引き立て役に降格させるほどの眩しい笑顔を貼り付ける。対峙した者が薄皮一枚を隔てた先で目を光らせた貪欲なまでの性への渇望を気付くまでの時間、メガラが行う次の作業には十分すぎる時間があった。
 アースは不意に、梁から伸ばされた蔓に腕を巻き上げられ、同時に足も知らないうちに拘束されている。Xの字に拘束されたアースはヒレも鍵爪も使えなければ、残された手段の何を以っても絡みつく草を切ることはできない。
 音速と称される瞬発力も、地面無しに発揮する事は叶わない。
 
「またこれかよ……俺をどうするつもりだ?」

「俺がどうするかって? まずは焦らしてあげようかとな……」
再び浮かべた笑顔は、同じく快を示す分類に属す表情ではあるがまるで別物だ。それは自身にありありと色づく嗜虐性の花弁を包み隠す花蓋(かがい)から解き放たれた妖艶な笑み。
 蕾のままなら人畜無害で美しかったそれは、今や身をも溶かすほどの甘い毒をもち、触れれば毒に冒される危険な花と化す。その毒に魅入られたアースには身を破滅に導こうとする毒への恐怖と、補って余りある甘美な官能への期待の間で揺らぐ心に鼓動を高鳴らせていた。
 メガラは蔓を口に含み、甘い蜜の混ざった唾液を滴るほどにまぶす。ぬめりとともに鈍く光を照らし返す蔓を、アースの雄を収納していたスリットの中に沈めていった。

「あっ……」
 意識を経ることの無い反射と、本能の命じるままにアースの腰が浮き上がる。アースは相手が精を絞りやすい体制を(さら)け出す。尻尾は(ぜんまい)を思わせるように巻かれた。
 同時に紡ぎだされた甘い声は、まだ雌を知らない初心(うぶ)な少年を彷彿とさせ、素直すぎるほど素直な彼の本心を投影していた。
 恐らく異性との交わりの仲でこのような暴挙といえる行為に出られた事は皆無なのであろう。張り付いた恐怖心と強い好奇心で染まった目で、めずらしそうに事象を追う様は童貞のそれと同様だった。

 数挙の所為でアースの身も心も支配した愉悦にメガラは狂喜して、更なる支配欲を満たそうと次なる段階に移る。メガラは差し出されたスリットの中で、蔦草を左右に擦り合わせて、途切れることなく刺激を与える。
 だが、メガラが伸ばした蔦草は、疼いて仕方がない雄を慰めるためには動いてくれない。甘美な匂いこそ鼻腔に届いて空腹を促すが、味蕾と胃袋の満たされない感覚に、アースは業を煮やす。
 だが、彼に出来たのは虚空に向かい腰をあてがうことだけで、意を介さずに無意識的に行ったこの行動の効果は風が雄を愛撫するだけにしかならない。風に撫でられた場所は風以上のものは得られない。
 いつしか必死で押し殺していた呻き声にも似た喘ぎがアースの口から漏れる。言霊よりも確かな懇願の意を宿す声色をメガラは満ちたりていく欲の中に鼓膜へ焼き付ける。

 自身の肉欲を最大まで高められた挙句に押さえつけられ、蔓を引きちぎろうとアースはもがく。そうして善がる様は、傍から見て哀れなほどに滑稽だ。
 アースが色欲の道化である事に終止符を打つには完全な負けを認める台詞を吐き捨てるしかない。誇りと肉欲の間で天秤は揺れ動く。
 スリットだけを弄ばれている今までは天秤の傾きが誇りの方へ利が有った。それを(かんば)しく思わないメガラが、先端をスリットだけでなく、棒の形を成す肉欲の象徴の根元に絡み付けた。
 劣情はバックドラフトによって燃え上がる炎を思わせるほどに一気に勢いを増す。快感に呑まれたアースは男を知らない生娘のような声を上げることしか出来ない。対して、メガラは嗜虐的な扇情を(はらわた)に呑み込み、可虐性愛的な欲求の命じるままに相手を攻め立てる。
 その間にも快を示して次第に表情を歪ませていくアースを見て、満足感から自身の唇を舌なめずりをした。
 やがてアースの足爪が地面を強かに噛み、尻尾は限界まで(ぜんまい)を巻き上げ、腰は最奥で精を放つための突き出された体制をとった。一見して達する寸前であることを悟ったメガラは蔓を解放して、燃え上がる劣情に冷水を差す。

「あっ……まだ、終わってないのに……」
アースは待ち望んだ一線を踏み越えようと身構えていた。だが、メガラの『水差し』にそれを中断され、快感を求めるために誇りはかき消された。アース自身にその気は無くとも、言葉を紡ぎ出す口は彼女に一線を越えることを懇願するほうに煽動されていた。最初に発した物欲しそうな一声が動かぬ証拠だ。

「すぐ終わらせちゃったらつまらないでしょ? どうしてもと言うのならば……俺の大サービスでひとまず終わらせてあげてもいいけど?」

「そんなこたぁ……言えるわけ無いだろうが」
さっき出た言葉を否定するためか、アースは自身を(おとし)めたくない一心で首を縦に振ることを拒む。

「おや、この状態でそんなことをいうのか? 虚勢なんて張っちゃって……どこまで続くか、試して見るのも悪くは無いな。ふふ……か・く・ご・し・ろ・よ」
 言葉が終わると矢継ぎ早にスリットと根元を同時に弄られる。先ほどだけでも相当焦らされていたアースは絶頂まで導かれるのには数回の呼吸で事足りる。
 先ほど寸前で止められた際、自身の挙動でそれを見抜かれた事をアースは分かっていた。アースも今度は一矢報いてやろうとそれを悟られないようにと、極限まで力を抜く事に気を集中させる。
 達することを悟らせないように徹した彼の抵抗は努力に報いる相応の結果を得られた。先ほどのように分かりやすい予備動作無しに前触れの無く射精が始まった。
 相当な時間を焦らしにあてられたアースの雄は放出する肉欲に加減を忘れている。その量は地面に身を落とした時にはっきりと音を立てるくらいだ。
 メガラはそれを予想していたのか、驚くことはしない。ただ、恍惚とした表情を浮かべながら、蔓に降りかかった精液の残渣(ざんさ)を水飴にそうするように(ねぶ)りあげている。

「やるじゃん。まさかそういう手で来るとはね……今回はお前の勝ちかぁ」
先端から精液が降りかかった部分まで一通り(ねぶ)り終えたメガラは、アースの精を放出し終えた雄から顔までを舐めるように見つめた。

「やられっぱなしじゃ用心棒なんてやってられねぇだろ?」
達したばかりで縛られたままのアースだが虚勢を張るだけの元気は残っていた。

「おお、勇ましくて頼りがいのあることだ……それでこそ俺が見込んだ男……」
その様子をメガラはわざとらしく褒め称え、口の端を緩ませた。

「じゃ、今度こそお前が負けてもらおうかな?」
アースの腕を拘束する蔓が弛みを引き伸ばす。戸惑うアースに対しメガラはとても愉快そうだった。

「俺、用心棒やっていく自信がなくなってきた……」
快感への期待とこれから支配される屈辱とが綯い交ぜ(ないまぜ)になった表情を浮かべて、アースは力なく笑った。


本番@ライネスsideはかなり大好きな怪獣同士の組み合わせ。でも、この二匹って絶対に上下関係で差が出るよね。 

「触手プレイ……やはり、隣の花は赤く見えるものですね……。しかし、私は私の道を行きましょう。ふふ……BLは腹を割って語り合うには最高のコミュニケーションですわね。
 それを存分に楽しんでください。アックス様」
紫色に怪しく光る弾がアックスに触れのを確認すると、巨体の上にライネスが覆いかぶさった。


「それに……お前を選んだ理由はもう一つあってだな……」

「え……? アース、お前……」
脚払いを決められたアックスが見上げたその先には、今まで見たこともないような怪しい笑みを浮かべて、舌なめずりを見せ付けているアースがいた。
 何をされるのか具体的なことは分からない。犯されようとしているのだけは大体分かる。アックスもそこいらの雑魚ならば反撃して一ひねりに出来ただろうが、アースは相性が悪すぎる。
 普段ならば相性が悪い相手にもメタルバーストで対抗出来るとはいえ、相性や種族柄の攻撃力の関係で、自身を一撃で仕留められるほど攻撃力の高いアースを相手にするとすれば話しは別だ。
 アックスにとって、アースは敵に転じれば恐怖の対象以外の何者でもなく、進化して巨大な尻尾を得て尻尾が縮こまる感覚を覚えた。

「地面に弱い方が、色々楽しめそうだからな」
アースが突起の付いた肩を右ヒレでなぞる。

「まぁ、抵抗しなければ悪いようにはしないさ」
耳に息が触れる距離から囁くとアースは膝立ちになる。左腕でアックスの首にまわし右腕は股間にあてがう。地震による攻撃を使われる恐怖が身についているせいか、アックスは全身が身動きが出来ない。

「抵抗しなければって……冗談はやめてくれよ」
膂力においては、アースのそれにはるかに勝るアックスの巨大な腕はアースの体を押しのけようとする。しかしその腕は震えていて、むしろ触れているだけと形容してもよい。
 腕が力を伴わない理由は、物理的に押しのける効果を期待してではない事にある。恐怖を感じていることを伝えて情に訴える効果を期待しての行動であったからだ。

「冗談じゃないさ」
 しかし、火のついているアースは無情にも止まる事は無い。首に回された左腕を曲げられることで、押しのけようとした体が接近、密着し、そして口同士が触れ合う。
 お互いが特異な形をしている顎同士のため、真っ直ぐ口を合わせる事はできない。アースがそのために首を横に傾けていると、地に根を張るような逞しい脚でも、無茶な体勢故にバランスを取れないようだ。
 首に回された腕で傾こうとする体を支えるアースの圧力が、アックスの首にじんわりと伝わってくきた。そして、口の中で、舌が舌を這う感覚と。右腕がスリットの周辺をまさぐる感覚に意識は3箇所へと分散し、注視すべき物の無い視界は徐々にぼやけていった。

 最初こそ、彼を硬直させていたのは地面タイプの技に対する恐怖だったが、アースの胸に押し付けられていた手は次第に剥がれ落ちるように肩からぶら下がり、下半身に芽吹いた雄は物欲しそうに鼓動にあわせて揺れ動いている。
 混ざり合った唾液の感触は濃厚で、味は自分と変わらないように思える。しかし、熱せられ始めたアックスの唾液と体温が調節できないアースの唾液とでは大きな温度差がある。アックスは舌の上で徐々に境界をなくし混ざっていく感覚に陶酔する。狂わされていった。
 
「お?」
自分の内にあるわけの分からない欲求が募り、アックスは自分から舌を絡め始めた。自分だけでなく相手が動くことで隅々まで刺激を受ける感覚はお互いに病みつきになりそうだ。
 アースは目が乾いていた事に気が付いて瞬幕*2を閉じた。口付けを交わしていた時間は長い時間に思えて、その時間は目が乾燥する程度のものであった。

「ちゃんと大人しく出来て、いい子じゃねぇか?」
 アースが口を離すと、異物が入り込む感覚で自然とあふれ出した唾液が顎を伝って道を作っていた。ヒレを使い丁寧に拭い取った唾液をアースは舐め取る。
 唾液を味わう事に満足したのか、もしくはもう舐め尽してしまったのかアースはアックスの首周りの起伏に嗅ぎ爪を引っ掛け、底なし沼に沈むようにゆるりと腰を下ろし、膝立ちになる。アースはアックスの反応を待ってしばらく見上げていたが無駄と悟る。

「だんまりかぁ? それはそれで面白いがな……」
そういって、アックスの雄が口に含まれる。
 アックスはどうしようもなく戸惑っている。自分中にわきあがる感情が理解できない。旅先で女を買うことや、故郷に根を下ろした女性と関係を持つ事はあっても男とは、しかも相棒であるアースと関係を持つことになるとは思いもしなかった。
 ここまでの手順が女性を相手にる時と大きな変わりは無いから、体に走る感覚に覚えはある。だが、感情は違った。今までどんな女性を相手にした時にも感じえなかった感情。
 思えば一番長い時間一緒にいるアースだからこそなのだろう。『もっとアースのいろんなところを知りたい』と思うのは。
 切欠が無いために、いままで形を成さずにいた欲求が地面に降り立った雨氷*3のように心を覆ってゆく。
 口の中に自分が息づく感触に暖かさは感じず、アースのそれは外気と同じひんやりとした温度。冷気の中では手の感覚が鈍る経験から、熱を帯びた者の方がいいだろうと、熱を帯びている種族だけを買い付けていたアックスだが、逆に今のほうが長く楽しめてちょうど良いとさえ思える。
 しばらく時間がたつとアックスの熱で程よく暖められた口の中で、絶頂がゆっくりと訪れようとしている。

「口……離せ」
ここに来てやっと口を開いたアックスの言葉は、耳に届いても心にまでは届かない。

「ふんっ……」
言葉という形式はとらないし、口がふさがっていてとれないが、『馬鹿を言うな』という類の意を含んでいたのだろう。強弱の緩急は言葉に逆らうように速められ、なお且つ全体的な力も精を搾り取るべく強くなる。当然、限界近くまで快感がせりあがった雄は耐えられるはずもない。
 アックスの巨体に見合う量を吐き出し、鼓動に合わせて脈打っていた。アースの裂けた口からは、多くの精液が唾液と混ざりながら漏れ出て地面に落ちる。座ったままでなにか運動をしたわけでもないのに、アックスは肩で息をしていた。おそらくは、『親しい』『男』との初体験が経験豊富な男を生娘に変え、体の至るところに無用な力が入っていたことに起因するのだろう。

「お~……さすがに大量だなぁ、アックス? 俺とは大違いだ」
息切れをしながらのぼやけた意識の中でアックスのは『アースとやるのも悪くない』などと思い始める。食わず嫌いだったものが実はおいしかったという経験は誰にでもあるように、アックスも似たような感覚で、しかし圧倒的な快楽を伴って快感の味蕾を刺激された。
 そうなればもう、(たが)が外れるのは速いものだ。ついさっきまでの、生娘のような振る舞いもこれまでの伏線であったかのように、アックスはアースの腕を掴みにかかる。

「あら?」
アックスは腕をつかんだ姿勢から立ち上がった。

「地震は、全身のバネなくしては成り立たない技だからな……攻撃力はお前が優れていたとしても……力だけなら俺はお前より遥かに強い」
膝立ちの姿勢で固定するように腕を掴まれたアースは当然地震の技を放つことはできないし、この状態でも出せる砂地獄ではさすがに出力不足だ。

「つまり、形勢逆転だ。浅はかだったなアース?」
アックスはいつの間にやら近くに出現した岩に頭突きを加えて大きな火花と音を立てる。ボスゴドラの雄が求愛を行うときの本能的な行動であるそれはつまり、アースが雌の役割をさせられるということに他ならない。
 アックスは、さっきとは立場を逆にするように、膝立ちの姿勢のをアースを押し倒して見下ろす。

「やべっ……」
アースは、口の端から唾液を漏らし、目を異様に輝かせるアックスを見た。

「隠してないで股開けよ、早く」
アックスは、平静を装っているが、どこか不安げに目を泳がせるアースを見た。


小休止2回目&その後……なんだかこれ以上書くと文章力が未熟なのがばれそうなので省略してしまったところが……期待してくださった方ごめんなさい。 


「ああ……よだれが止まらない」
袖状の腕を使ってサディは涎を拭う。

「おやまぁ、はしたない。ほら、ハンカチを差し上げますわ」
そのハンカチにどれだけの意味があるのだろう……と、傍から見る者は思うだろう。彼女らの体には、夢の中で犯している相手の精液が現実世界で生々しくこびりついている。

「しかし……気がつけばアース君どちらでも受けになりそうねぇ。種族特有の攻撃力の高さはどこへ行ったのかしら?」

「ふふ、意外と純粋な性格的なものではないでしょうか? とりあえず……お湯がわきましたのでお茶でも飲みましたら続きを」
ライネスが夢を見せながら器用にくべた薪の上で煮えたぎるお湯に茶葉をいれ、粗末なものだがお茶を入れる。コップから伝わる温かみと、体内でお湯が馴染んで感じられる温かみで少し寒さが和らいだ気がした。

「さて……続き続き。用心棒やめたくなるぐらい攻め立てちゃおっかな~~」

「ふふ、それでは私も……と、その前に」
ライネスは後ろを振り向いて巨大な黒い塊を頭上に形成する。

「邪魔です」
黒塊から小さな玉が無数に打ち出され、物陰から様子をうかがっていた7~8人の内ほとんどのポケモンが眠った。

「あら? あんなところに追い剥ぎが……」
唯一残っていたドンカラスに対し、二人の攻撃がきれいに当たり追い剥ぎはいとも簡単に全滅した。ライネスがダークライということもるのだろうが、眠っている間に不測の事態が起きないように鍛えていた彼女は強かった。

「さて、戦利品の回収をしまして……と」
全員が眠っている。もしくは気絶しているのを確認するとモモンスカーフやキーのハチマキ。キトサンバンダナといった彼らが身につけている装備品や、その他の盗品を手早く回収する。強くて、そして盗賊よりも性質(タチ)が悪い。

「さ、続きをやりましょう♪」

「賛成♪」
再び呪文を唱え始めるサディと、投げキッスのような動作であやしく光る球を当てるライネス。夢を見せている二人は実に幸せそうだった。


何度も屈強な用心棒たちの嬌声が夜空に響き渡った。朝はすでに山という薄氷のような境界線を越えようとしている。

「今日は3対7……ガブリアスって細身なだけあって持久力が乏しいのね。いい声をあげてはいたけど……回数がこれじゃあ、あなたの勝ちよね」
大量の精液を布巾で拭きつつ、サディはライネスの方を見る。

「まぁ、ここまで差が出るとは正直予想外でございましたが……人選から勝負は始まっておりますゆえ、今日は私の勝ちを受け取っておきます」

「ああ、悔しいなぁ……」

「それでですね……先ほどの追い剥ぎたちが持っていたものや過去に奪ったものがだいぶ重くなってきまして……」
彼女らはここで男を獲物に遊んでいる間中、盗賊の類から集めた戦利品を別の場所に隠している。その量は行商の荷物と比べて見劣りしない。

「わかったわよ」
サディは負けたことだし、とでも言いたげに頼られることに対する恍惚と、面倒なことに対する憂鬱をないまぜにしたため息を漏らす。


――翌昼――

太陽は柔らかな日差しを降らせ、雪の残る肌寒い空気に対抗するように暖かさを提供する。ふと気を抜けば体を窄めたくなる様な風が時折流れる通りには、多くの行商たちが店を構え(ひし)めき合っていた。

「……でな、俺がリザードンだったらお前がもっと闘いやすいっていうか、むしろ足を引っ張っているんじゃないかと思っているんだが……実際のところどうなんだ?」
そこを歩くアースとアックス。二人の朝は、いつの間にか寝入ってしまったと思ったら口に出せない内容の夢を見て、おまけに身に覚えのない盗賊が転がっていて、それを評価され契約より少し多めの金をもらったた……というわけのわからない朝だった。何より、異常なほどの倦怠感が二人に圧し掛かっている。
 昨夜見た夢の内容は恐ろしいほど正確に覚えている。夢の中では、自分こそ最高のパートナーだと言ってくれたアースに、現実世界ではどうなんだろうと気になるのは当然のことだった。意を決したアックスは途中までは夢のとおりであってほしいと願いを込めて尋ねる。

「お前がリザードンだったらよう、一緒に戦って居る時、敵はいくらでも攻撃できるじゃないかよ。だが、お前のメタルバーストに巻き添えになることを恐れてっからしり込みしちまうだろ?
 誰だって死にたかねぇからなぁ。お前に下手に攻撃して強力な反撃されるなんて真っ平ごめんだろ? だからこそお前以外は考えられないさ。まぁ、お前と仕事をした回数が一回や二回だったら、お前と互角に戦えるリザードンが現れれば見捨ててたかもしれないがな……」
 夢とほとんど同じ返答に、アックスは安堵の息をもらす。そして同時に心配事がわきあがる。

「それに……お前を選んだ理由はもう一つあってだな……」
心配事が的中したのかと、アックスは身構えた。

「どした?」

「いや、なんでもない」

「そうか……まぁいい。お前を選んだもう一つの理由はだな、お前が農民出身で、稼いだ金はちゃんと故郷の家に仕送りしていることだ。話したっけか? 俺の幼馴染のメガニウムのこと?」
意外な理由に拍子抜けしつつ、聞き覚えがあるのだか無いのだかあいまいな話には素直に首を横に振った。

「そか。口減らしのために身売り同然にどこかに嫁いで行っちまってなぁ……もともと、こんな稼業を始めたのも旅を通じてどこかで再開できるんじゃないかっていう淡い希望からだったんだ。けどまぁ、全然見つかる気配が無いせいでいつの間にか忘れちゃったけどなぁ。昨日夢を見て思い出した。
 それで、だ。もしあいつが、お前みたいな兄をもっていたらそうはならずにすんだわけだ。お前とは出会わなかったかも知れんがな。なんというか、あいつのような奴も、俺のような奴も増やさないで済むお前の生き方が気に入った。それだけのことさ」

「ああぁ……なるほど……そんな風にも俺を見ていてくれたんだな?」
アックスは身構えていた自分を馬鹿じゃないかと内心笑いつつ、アースが昨日見た夢のように特殊な趣味がないことに大きな安心と僅かな落胆を感じる。
 そして、自分に対するアースの評価には少しばかりほほ笑んだ。

通りを歩いていると、その終着点近くにいろいろな装備品やら貴金属の装飾品を売っている露店が開かれていた。可愛らしい雌のムウマージがそこの主らしい。

「おい、お前どこかで会ったことないか?」
アースがムウマージに話しかける。

「おい、幼馴染のメガニウムはどうした?」
はやし立てるようにアックスは言ったが、アースの顔は女性に見とれる目ではなかった。

「いや、ナンパじゃなくて本当にあったことがある気がするんだが……」
アースはムウマージの顔をまじまじと覗き見る。

「いや、私は一度も会ったことがないのきがするけど……?」
とりあえずサディはとぼけることに決め込んだ。とぼけていれば、ばれるはずなどないのだから。


後書きとか 


身の丈に 合わぬ描写に 四苦八苦  gdgd(グダグダ)してた 背伸びし過ぎた}
 byリング

などと、短歌を詠んでみました。描写に力を入れすぎてわけのわからないことになりました。なんだか、2回戦以降が放置プレイ気味になってしまったことにもお詫びしなければなりませんね。なんでもありの夢の中なのに、あまり暴走できなかったのが悔しいものです。

 さて、とあるムウマージ好きの何気ない一言から書き始めることになったこのお話、いかがでしたでしょうか? 前述した問題点を鑑みるとあまり褒められた出来ではりませんが、楽しく書けて楽しく読んでもらえればそれで御の字です。

 長編のカテゴリに入れていることからも伺えるよう、シリーズ化するつもりです。次回のタイトルは「淫乱夢魔は神をも恐れない(仮)」でございます。気が向いたら書くので、その時はどうぞよろしくお願いします。


とりあえず、ノベルチェッカーにかけてみた結果。

【原稿用紙(20x20行)】 68.9(枚)
【総文字数】 20596(字)
【行数】 543(行)
【台詞:地の文】 14:85(%)
【ひら:カタ:漢字:他】 55:6:34:3(%)
【平均台詞例】 「ああああああああああああああああああ」
一台詞:20(字)読点:40(字毎)句点:72(字毎)
【平均地の文例】  ああああああああああああああああああああ、。あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ、あ。
一行:67(字)読点:43(字毎)句点:44(字毎)
【甘々自動感想】
暗めの雰囲気が良い作品ですね!
長さは中編ぐらいですね。ちょうどいいです。
三人称の現代ものって好きなんですよ。
一文が長すぎず短すぎず、気持ちよく読めました。
それに、地の文をたっぷり取って丁寧に描写できてますね。
っていうか、地の文だけですね。渋い!
あと、空行が多かったように思います。
あと、個人的にひらがなで書いたほうがいいと思ってる漢字がいくつか使われていました。
これからもがんばってください! 応援してます!





最新の7件を表示しています。 コメントページを参照

  • 羨ましい -- 2008-12-16 (火) 17:31:31
  • 皆様、早速の感想ありがとうございました。
    >一番乗りの名無し様
    変態同士引かれ合うものが会ったのでしょう。なにせ、ダークライが自分から姿を見せるくらい波長が合ったものですし……自分で書いていても、これはヒドイと思いました。

    16 (火) 04:27:04の名無し様
    朝早くからご苦労様です。建前はより人を幸せにした方が勝ちなので、羨ましい……けど、その日の仕事に響きそうですね。その日が休日なら羨ましいと思います。
    コンプレックスやトラウマに漬け込むのはまぁ……そうですね、常套手段だと思います。

    12-16 (火) 17:31:31の名無し様
    よし、君が『なりたい』・『大好き』と思うポケモンを言ってみるんだ。もしかしたら…… -- 輪愚 2008-12-16 (火) 20:17:59
  • 夢を自在に操れるとなると、現実世界では到底不可能なこともやりたい放題というわけですか。
    夢を見せられる者が夢での出来事を心のどこかで望んでいる、という設定がよかったです。
    大きいものであれ小さいものであれ、自分の希望ならば叶ったときの喜びがこの上ないものになりそうですから。
    しかしアースとアックスは目が覚めた後、例えようのない虚しさに襲われそうですね……w -- カゲフミ 2008-12-20 (土) 18:37:51
  • カゲフミ様、感想ありがとうどざいました。
    『現実世界では到底不可能なこともやりたいた放題』の件ですが今回はあまり暴走できずに終わってしまいました。次回こそ暴走してやりたい放題やってみたいと思います。
    例えようのない虚しさについては……一瞬襲われたでしょうね。あまりにも鮮明な夢だったわけですし。でも、自分の本当の気持ちや今まで理性に隠れていた本性を垣間見れて、それこそ自分に対する恐怖もあれば、大切なことを思い出せることもあるのではないかと。最後のシーンではむしろそこを前面に押し出してみたので、その結末に納得していただければ幸いです。 -- 輪愚 2008-12-25 (木) 18:12:07
  • とりあえず……アースとアックスはお疲れ様でした、と。
    タイトルの意味がしみじみと伝わってくるような内容というか、何というか。
    しかし、夢のおかげで今まで忘れていた大事なことを思い出すことで、お互いにまた少し歩み寄れたように思えます。
    アースとアックスはこれからもいいパートナーとして用心棒を続けていくのではないでしょうか。
    ……というか、それ以上の関係にはならないでほしい、というのが個人的な本音だったりしますw
    執筆お疲れ様でした。 -- カゲフミ 2008-12-26 (金) 17:37:32
  • 遅まきながらですが、執筆お疲れ様です。いつもお世話になっております。コメントをさせていただくのは初めてですが、個人的に気になったところや感想などを少々。
    まず気になったところですが、私にとっては実際に襲ってもらいたい程に魅力的なアックス君はライネスによって眠らされた時に、どのような姿勢で寝ているんでしょうか?それまで一人で見張りをして周囲目を光らせているとの描写がある以上、やはり立っていると思うのですが(座っているのなら問題はありませんが)、だとしたら立ったまま寝てるということになるんでしょうか?もしもそうではなく、寝て倒れたとしたら、ボスゴドラは公式設定では身長約2mの体重200kg超もある巨体ですから、相当に大きな音と地響きが発生するんじゃないかと思うんですよね。素晴らしい力の持ち主である彼女たちによって眠らされているため、その周りにいる者達がそれによって起きるということはないとは思いますが、もしも立ったまま聞くだけで欲情するような声を発していたり、表情や仕草をしていたら、それはそれでおいしいなと思ったので言わせていただきました。
    それから「本番 サディside」の所の中段あたりで、ルビ振りが失敗している部分が見られました。読むにあたっては特に問題はありませんが、一応報告させていただきます。
    最後に感想ですが、総じて非常に豊かな表現が散りばめられていて、色々と勉強になると共に、淫靡な空気を存分に堪能させていただきました。
    意外と冷静なアース君に、可愛らしいアックス君。そしてとても良心的な(私にはそう思えました)夢魔のお二人と、夢の中のオレっ子のメガラさん。みんなそれぞれ面白いと思わせる部分があり、細かい描写と併せて、微笑ましい光景を想像させていただきました。
    長編としてこれからも続けられるようですが、いつか彼女たちの夢を見てみたいものです。長々と失礼しました。亀の万年堂でした。 -- 亀の万年堂 2008-12-27 (土) 02:08:47
  • >カゲフミ様
     感想ありがとうございました
    性質が悪い……もう、その一言に尽きますね。なんというか、相手を不幸にするのだけは自重しているというか、彼女たちは心の奥底では相手の幸福を望んでいる。そんなところも性質の悪さの一つだと思っています。
     なぜそれが性質が悪いかと考えるのかというと、怒られて然るべきな行為をしている彼女達ですが、根底には相手を楽しませようという意識があるため、本気で怒れない
     そういう意味では例えるなら、『いつも家計簿を見てため息をついている母親のことをかわいそうに思って家計簿を破ってしまう子供』のような、そんな存在だと思います。こんな風な考えを持っているのはもはや小説書きとして重傷な親バカになっていますね。
     最後に、二人は用心棒の相棒以上の関係にはたぶんお互いならないと思いますww なったらなったで面白いですけど。

    >亀の万年堂様
    丁寧な感想をありがとうございました。貴方が体験していると思われるほどの極端なハードプレイはさすがに行わないと思いますが私の夢魔の夢を見てほしいと言ってくださることに月並みですが書いていてよかったと思わされます。やはり、ハードすぎるプレイはなくとも現実にはないプレイが魅力的に映るのでしょうか?
     ただ読み進むだけでなく、誤字の指摘をしてくださるというのは、情けない話ですが私よりも何度も読み返していただいたか、熱心に熟読してくれた証拠ですね。
    質問の件ですが、アックスは座ったまま見張りをしていて、座ったまま眠ってしまったというつもりで書いておりました。
     ですが、あなたの言うとおり立ったままだとすれば、それはそれでものすごく滑稽な光景でしょうね。想像しすぎてしまうと何だか新しい趣向に目覚めてしまいそうです。
    最後に、応援ありがとうございました -- 輪愚 2008-12-28 (日) 10:25:03
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*1 暁を拭う時間帯。夜明けのこと
*2 角膜を保護するための無色透明な第三の瞼
*3 地面に落ちると同時に凍りつく水

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Last-modified: 2009-12-01 (火) 00:00:00
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