この小説は、ブースター♂×キュウコン♀の物語です。官能表現有りです。ご注意ください。
とある民家の一室に、窓の外をぼ~っと眺めるポケモンが一匹。
外は、静かに雨が降り続けていた。それを降らす暗雲を睨むでもなく、ただ窓の前に佇む姿は寂しげにも見える。
そんなポケモンが居る部屋に、そっと忍び込むポケモンが一匹。九本の尾をゆったりと揺らしながら、静かに窓際のポケモンに近付いていく。
そのまま、九尾のポケモンはすぅっと前脚で目隠しをする。そして、お決まりの言葉を一言。
「だーれだ?」
「どうかしたの、キュウコン」
「……もう、もうちょっと反応してくれてもいいでしょ?」
「だって、部屋入って来た時から気付いてたし」
……ぼーっとはしているが、勘はとても鋭いようだ。物音一つ立てない相手を判別するのは、そう簡単な事じゃない。
目隠しを外し、キュウコンはそのまま窓際のポケモンを抱き抱える。というより、寄りかかっていると言ったほうが正しいかもしれない。
「ねぇ、何考えてたの?」
「別に何も? ただ、晴れたら出掛けられるのになって思ってただけ」
「ふーん、出掛けて何するの?」
「うーん……散歩?」
淡白な反応に、キュウコンは詰まらなそうだ。だが、それでも傍に居るのは、これがいつもの事であるからなのだろう。
会話が無くなり、二匹は同じように空を見つめる。重く黒い雲は、途切れる事無く雨を降らせ続けている……。
どうして彼女は、いつも僕のところに来るんだろう? 他に、話をしていて楽しいであろうポケモンは居るのに。
僕も別に彼女が嫌いな訳じゃない。けど、特別な感情がある訳でもない。親しいのかと聞かれればそうだけど、親密な関係かと言われれば、首を傾げるしかない。そんな関係。
「キュウコン、他の皆のところに行かないの?」
「どうして? 私は私の居たい所に居るだけだよ」
「そう」
僕みたいな詰まらない奴のところが居たい場所なんて、彼女は変わってる。あと、あまり首周りの毛を弄らないでほしい。
多分、他の皆はご主人に甘えたりしてるところだと思う。今日は朝から雨だから、ご主人がポケモン勝負に出掛ける事も無いだろうし。
「ふむ、ここに居たかブースター、キュウコン。少し出掛けるぞ」
「珍しいね、外、雨降ってるのに」
「食材が尽きたから買出しに行くだけだ。下で待っているから、来てくれ」
「了解」
「はーい」
ご主人も実に変わり者だよ。唯一王なんて不名誉を受けている僕を、出掛ける時に必ず連れて行くんだから。あ、必ず連れて行く枠に収まってるもう一匹はこのキュウコンね。
お呼びが掛かったんなら行こう。あまり待たせると、ご主人が他のポケモンに絡まれて鬱陶しがるから。
ここはこの家の二階。一階は基本的に騒がしいから、大抵僕はここに居る。ご主人とキュウコンは知ってるから、僕を探す場合真っ先にここに来るようにしてるらしい。因みに、ご主人の寝室だったりする。
「行こうか、キュウコン」
「そうね。外は雨だし、勝負は無いよね?」
「どうだろ?」
軽く喋りながら、並んで階段を下りていく。うん、やっぱり下は騒がしい。皆よくテンションを高い位置で保たせれると感心しちゃうよ。
バシャーモとウインディが、どっちがご主人について行くかでもめてる。っていうかそれぞれで外出権を得る為に火花を散らしてる。買い物行くだけなのにね?
「来たか」
「お待たせ、って程でもないよね?」
「あぁ。まだ他がもめてるから、先にボールに入っててもらうぞ」
「あいさー」
僕とキュウコンそれぞれにボールが向けられて、その中に納まる。で、僕はボールの中に映し出された外の様子を静かに見てるだけになる。
この家に居るのは炎タイプを持ったポケモンばかり。ご主人が意図的に集めたのか前に聞いたら、「気付いたらこうなっていた」って返された。別にいいんだけど、勝負では苦労すると思うんだよね。
どうやら他の四匹が決まったみたいだ。シャンデラにウインディ、それとデルビル、あぁ、ウルガモスさんも行くんだ。
しかしこう見ると、ご主人って伝説ポケモンって呼ばれてるポケモン以外はコンプリートしてるんだよね。炎タイプなら、だけど。
知ってる限りでこの家に居ないのは、ホウオウにファイヤー、ヒードラン。あと僕が知らないだけで、まだ居ないポケモンも居るかもね。
おっと、メンバーが決まってご主人が動き出した。居残り組が全力で連れてってオーラ出してるけど、ご主人には全く通じてないみたい。何も無いみたいに歩いていくよ。
「では、留守番頼むぞ」
そう一言残して、ご主人は外に出た。しとしとと降る雨の中を、傘を差して歩いていく。雰囲気は嫌いじゃないけど、やっぱり濡れたくないから雨は苦手だよ。
目的地のスーパーへは約10分。行き付けだから、店員に顔を覚えられてて便利なんだって。
「ブースター、着いたら安売りの商品を探してもらうから、そのつもりでな」
返事代わりにボールを軽く揺すってみせる。これもいつもやってる事。手分けしたほうが早く買い物を済ませられるから。
これを頼まれるのは僕だけ。曰く、お前は騒ぎを絶対に起こさないから、だって。ま、はしゃぐ気が無いから当然だけど。
キュウコンからよく言われるんだよ、僕とご主人は似てるって。多分、物事に対して淡白な事だろうね。自覚はあるよ。
ご主人も、似てるからこそ僕を連れ歩くのかも。僕が思ったことって、大抵ご主人も思ってたりするみたいだし。
あ、見えてきた。いつもと変わらない見た目のスーパー。客入りは……ほどほどってところかな。
そのまま店内に進み、僕が出される。さて、商品チェックを始めようか。
精肉、鮮魚、各種練り物……ん、魚と練り物が安いかな。あぁ、売り場の端に乗って品定めさせてもらってるよ。商品に触れないようにしながらね。
他の客に驚かれないかって? 初見の人が居たら驚くけど、ここによく来る人は見慣れてるからか、構わず買い物してるから大丈夫。
「あ、豆富と油揚げも安い」
キュウコンが好きだし、ご主人が買うか分からないけど勧めておこうか。
勘違いしないでほしいけど、キュウコンを贔屓してる訳じゃないよ。ちゃんと別のポケモンが好きな物が安いときはそれを伝える。最優先は僕の好物。
大体見たし、ご主人と合流しようか。えっと、あ、居た。なんでマスタード見ながら唸ってるんだろ?
「どうしたの?」
「この前より30円高くなっている。一応在庫はあるし、待つべきか?」
「在庫あるならまだいいんじゃない? あと、今日は魚と練り物と豆富系」
「分かった。マスタードは……待つか」
……今更だけど、変な会話。ポケモンとトレーナーがする会話じゃないのは確かだ。
あとはご主人が選ぶのを隣で待つだけ。買い物が終わるまで僕を出しっ放しにするのに意味は無いらしい。面倒なんだろうね。
会計の列にご主人が混ざったところで、僕は向こう側へのんびり歩いていく。座って待ってると、時々無言で頭を撫でていくおじいさんとか居るけど、もう慣れたから特に反応しない。
来た来た、買い物袋に荷物を詰めてるのを見守って、僕の役目は終わり。ま、スーパーの出口までは歩かされるけど。
「ご苦労」
「いつもの事だよ」
そう言って、やっと僕はボールに戻される。今日って、僕だけ居れば事足りたよね絶対。皆どれだけご主人スキーなんだ?
あ、キュウコンについては別か。実は僕とキュウコンがあの家では一番古株のポケモン。だから、僕を連れ歩くときはキュウコンも連れてないと落ち着かないんだって。それがキュウコンが固定である理由。
言っとくけど、古株だからって年くってる訳じゃないからね? たまたまご主人のところに来たのが早かったってだけ。……老けてるってよく言われるけど。
とにかく、今日はもう家まで出される事は無いでしょう。まったりしていこうか。
空は、以前としてどんよりしたまま。今日は家に缶詰だなぁ。
あ、ご主人も空見てる。やっぱり、炎タイプのトレーナーだから雨には注意してるのかな。
「洗濯物……部屋干しか」
……まぁ、そんなもんだよね。
家に帰ってきてから、僕はすぐにあの部屋に戻る。皆の事が嫌いな訳じゃないけど、騒がしいのは苦手かな。
キュウコンもウインディに捕まってたし、しばらくは来ないだろうね。
「と思うでしょ?」
「早かったね」
なんで心読まれたんだろ? そんな力、キュウコンにあったかな?
今度は抱っこを仕掛けてくるんじゃなくて、隣に座り込んだ。僕のほうが小さいから、並ぶとちょっと劣等感あるかな。
「もぉさ、私は興味無いって言ってるのにウインディったらしつこいんだもん。困っちゃうなー」
「それだけ君の事が好きなんでしょ? 受け入れてあげれば?」
「やだ」
ウインディ、君の恋の冥福を祈っておくよ。瞬殺にも程があるでしょ。
「だって私、他に好きなポケモン居るもん」
「へぇ、誰?」
「ブースター」
「そう」
……静寂。圧倒的静寂がこの空間を包んだね。
「ちょっと! そこは『え!?』とか『ぼ、僕なの!?』とか言うところでしょ!?」
「僕がそんな反応すると、本当に思ってた?」
「う~、思ってなかったから余計に嫌なの! 喜ぶとかなんとかしてよ!」
「そう言われても、僕ってこんな感じだし」
こればっかりはどうしようもないんだよね。うーん、感情の隆起が少ないのも考えものか。
ほっぺ膨らましてそっぽ向いちゃった。そこで怒って、出て行かないのがキュウコンらしいかな。
「嬉しくない訳じゃないよ。付き合いも長いし」
「じゃあ、態度で示して」
ふむ、そういう事ならしようか。キュウコンの目の前まで行って、真っ直ぐに見る。
顎の辺りにそっと前脚を添えて、そのまま、顔を前に近づける。
突然だったから硬直してるキュウコンに、そのまま口付けをする。うん、柔らかいね。
すっと口を離すと、顔を真っ赤にしたキュウコンが目の前に居た。
そしてそのまま全力で部屋を出て行った。うーん、急過ぎたかな?
これは、愛の告白としてどうなんだろ? ロマンチックさゼロだし、嫌われたかな?
あ、そうでもないみたい。部屋の入り口辺りで、キュウコンがこっち覗き込んできてる。
一連の動作中まったく動揺しない我が筋金入りの心臓、凄過ぎるでしょこれ。
また窓を見ながら、流石にちょっと反省。声、こっちから掛けたほうがいいか。
「……怒った?」
「怒ってない、けど、ちょっと混乱してる」
「なるほど、ゆっくり落ち着くといいよ」
僕が落ち着き過ぎなんだね、どう考えても。
キュウコンがまたこっち来た。そして、隣に座る。
「落ち着いた?」
「うん……さっきのって、OKって事?」
「じゃなかったらキスなんてしないよ」
言った途端にキュウコンに抱きつかれた。おまけに、頬ずりまでされてる。
「にしても、何でまた僕なの?」
「知らない。ずっと一緒に居たから、かな♪」
「ふーん」
なんか流れで、キュウコンとカップルになってしまった。こんなんでいいんだろうか? もうどうしようもないけど。
これ、どうやって切り出そう? ご主人にはいいとして、他のポケモン、特にウインディに。
あ、足音がする。これは、ご主人だね。
「ん? 今日は妙にくっ付いてるな」
「ご主人、キュウコンに告白された」
「しちゃった♪」
「で、こうなったのか。おめでとう」
「……本当にご主人とブースターって似てるね」
本当にね。何? この状況。どうすればいいの?
「言う必要無いだろうが、ここでするなよ?」
「しないよ。っていうかするとかしないとか、話が突飛し過ぎだって」
「えー? しないの?」
「なんでやる気満々なんだい君は?」
「だって、スキンシップが行き着く場所って言ったら、ねぇ?」
はいはい体を撫で回さないで。今正にご主人から言われたばかりでしょ。
「とりあえず、飯だぞ」
「うん、分かった」
「じゃあ、ご飯食べた後は私も食べてね」
「絶好調過ぎるでしょキュウコン。まぁ、食べ終わったらね」
あれ? これ何予約なの? 場所とかどうするの? 流石に僕でも戸惑うんですけど。
とにかくまずはご飯を食べよう。全ての話はそれからだ。
そもそもあれをするって言っても、問題は場所なんだよ。いつものご主人の寝室は使用禁止出ちゃったし、一階でなんて論外でしょ? うん、無理だね。
後は、二階には物置がある。そこなら誰も来ないだろうし、割とスペースがあった筈だから僕とキュウコンくらいならなんとかなる筈。
……はっ、場所の問題が脳内で解決してしまった。って事はもう、NO ESCAPEだ。終着駅まで行くしかない。
「ご馳走さま」
「ん、お粗末様」
考え事しながら食べたから、何食べたのかすら覚えてない。不味い、どうしよう。
キュウコンは、いつもより大分ゆっくりご飯を食べてる。顔が赤いって事は、この後起こる事を想像してる可能性がかなり高い。い、今の内に二階に上がっておこう。
で、いつもの部屋に行く訳にはいかない。階段の上辺りで待ってようか。その内来るって言ってるそばから来た。マジで?
「お、お待たせ」
「いやもっとゆっくりでも良かったのに」
「だってぇ~」
っていきなり僕の唇が奪われてるんですけど。なんか入ってきてるんですけど。ここでこれは不味いでしょほんと。キュウコン本当にどうしたの?
がっちり押さえられながら僕の口の中が犯されていく。ぬるぬるした液体で満たされてく。出せないから、飲むしかない。
絶え間なく僕の舌が、弄ばれるようにキュウコンの舌と絡み合う。そろそろ本当にここでこのままだと、誰かに見られかねないんですけど。
満足したのか、口の中にあったキュウコンの舌が引っ込んでいった。口の中がキュウコンの唾液でいっぱいだけど、吐き出す訳にもいかないから、最後まで飲むしかないんだよね。
「んむ、こういう事、ブースターとずっとやりたかったんだもん」
「んぐ、そんな素振り全然無かったと思うけど」
「抱っこしたりくっ付いたり散々してたじゃない」
「あぁ」
僕的にはただじゃれついてきてるだけにしか思えなかったし。そうか、そういう意味があったんだ。
となると、今までそれを無視し続けてきた僕にも、少なからず罪悪感はある。いつもは抱きつかれる方だったし、こっちから行ってみようか。
「だったらもっと、早く言ってくれればよかったのに」
「だって……怖かったんだもん。ブースターなら平気で、興味無いとか言いそうだし」
「否定は、あんまり出来ないかな」
普段の行いから言えば、そう思われても当然か。もしもキュウコン以外から告白されてたら、多分そう言ってたと思う。
抱きしめたキュウコン、凄く温かい。炎タイプで抱き合ってるから当然か。
「ちょっと意外かな、ブースターから抱いてくれるのは」
「折角告白されたんだから、色々試そうかと思って」
「ひっどーい、私を実験の素材みたいに言わないでよ」
「ま、試したら他の相手とは付き合わないけどね」
「……もう、馬鹿」
もう一回キスされた。これは所謂フレンチキスだけど、さっきよりなんだか恥ずかしい。
おぉ、我が心臓も流石に高鳴ってる。やろうと思えばなんとかなるものなんだね。
「確認するけど……いいんだよね? まだ、ギリギリ踏みとどまれるよ?」
「踏みとどまった後どうするの? ブースター以外の牡と一緒になるのは嫌だよ」
「そう、なら、こっち」
食事中に考えた通り、二階の物置へと入る。うん、スペースはこれで十分だ。
しっかり扉を閉めて、出来れば鍵も掛けたいくらいだけどそれは無理だな。このままするしかないか。
しかしするって言っても、これが初体験な僕にはどうすればいいか分からない。どうしたものかな?
キュウコンのほうを振り返ったら、いつもと様子が違う彼女がそこに居た。なんていうか、妖艶ってこういう事なんだなって感じ。
近寄ってきたキュウコンに、そのまま仰向けに押し倒された。といっても、そんな勢い良く倒された訳じゃない。
ふわりと僕達の体は重なり、お互いの体温を感じあう。こうしてると、溶けて一つになったような錯覚を起こしそうだよ。
キュウコンが僕の体を舐め始めて、舌が体の上を這う度に、敏感に僕の体は反応する。
「ん、キュウコンって随分積極的だけど、痴女?」
「あのね……こういう雰囲気の時にそういう事言わないでよ。それに、好きな相手とこういう事する時って、牝の子は三割増しで積極的になるんだよ」
絶対に三割じゃ足りないと思うんだけど。とかなんとか言ってる間にも、僕はゾクゾクするような快感を供給されていく。
お腹の辺りまで行った時に、キュウコンは舐める動作を一旦止める。顔を見ると、悪戯心がむき出しになってる笑顔がそこにあった。
「あーむ」
「ふやぁ!? お、お腹噛んじゃ駄目だって!」
甘噛みだけど、そんな事されたら僕でも思わず叫ぶって。いつもは晒してない部分なんだし。
吸い付かれるような感覚がして、傷がつく程じゃないにしろ、歯が当たってる。
「えへへ、マーキング。もうブースターは私の物ね」
「それ絶対にマーキングと違うから。心臓に悪いな、もう」
「気にしない気にしない。さーぁ、お次は……」
キュウコンがくるりと向きを変え、僕の目の前にキュウコンの大事な部分が露わになる。……牡の性なのか、目が離せません。
そこだけ毛が薄くなっていて、僅かに湿り気を帯びてるのが見るだけで分かる。牝の子のはこうなってるんだ。
「良かった……ちゃーんと興奮してくれてるんだね」
このキュウコンの言葉に、僕は返事が出来ない。だってこれ、僕のアレを見ながら言ってることでしょ? 恥ずかしいんだよ。
先の方に、ぬるっとした物が触れる。それは動きながら、全体を這いずり回る。
「んっ、うっ」
「我慢しないで声出したらぁ? 私以外には聞こえないんだし」
優越感に浸ってる声が、僕の琴線に触れた。一方的に責められ続けるのは、なんだか悔しい。
なら同じ事を仕返してあげよう。どうせ目の前にあるんだし、キュウコンもやってるんだ。いいよね?
キュウコンのお腹を前脚で挟んで、逃げられないようにする。そして、割れ目に沿って舌で一撫でしてみた。
「ひゃう!?」
「キュウコンばかり楽しんでるみたいだから、僕も勝手に楽しませてもらうから」
「ちょっとま、あぁう!」
輪郭をなぞる様に舐めて、周りの毛をまずはねかせる。これで割れ目がはっきりするよ。
一舐めしただけなのに、ひくひく動き出した。尻尾が全部垂れ下がってきたけど、力が抜ける寸前かな?
舌の先で探るように舐めたり、満遍なく唾液を擦り付けるようにしてみたり。やった事無くても結構出来るものだね。
キュウコンは舌の動きに合わせて喘いで、熱い吐息を僕のに掛けてる。かなりくすぐったいんですけど。
舌先に少し力を入れて、割れ目にあてがって中に差し入れる。温かくて、凄く柔らかいよ。
キュウコンの後ろ足は震えて、体重を全部僕に預けてくる。これでも結構力はあるから、これくらいなら大丈夫。
中の壁をなぞりながら、ひくつき絞めてくる動きを舌で味わっていく。……なんか、自分が凄く変態なんじゃないかと思ってきた。
「きゅぅぅ……気持ち良いよぉ……」
それはよかった。舌を動かしてる今は喋れないから、返事は思うだけで。
「ま、負けないからねぇ」
そう言ったのが聞こえた後、僕のモノへの攻めが再開された。負けず嫌いだなぁ。
でも、僕もそうかも。さっきまでより深く舌を滑り込ませるために、口を割れ目に宛がう。そして、キュウコンのより深い場所に舌は分け入っていく。
割れ目からはとろっとした液が溢れてきて、口の中に牝の子の香りを広げていく。確か、愛液っていったかな? ずっと飲んでたら、それこそキュウコンに体の中までマーキングされる事になっちゃうね。
キュウコンの攻めも激しくなって、舌が僕のモノに巻きついてくる。絞られてるみたいで、すぐにでも出ちゃいそうだよ。
そして、生暖かさに包まれた。本格的に銜え込まれたみたいだね。キュウコンの口の中、気持ち良過ぎて我慢が出来なくなっていく。
お互いの大事なところを舐めあってるところなんて、絶対に誰かに見せられないよ。卑猥過ぎる。
そろそろ僕も限界だし、キュウコンもひくつき具合からしてそろそろ限界そう。なら、一気にスパートとしよう。
舌を差し入れたまま、割れ目を一気に吸い上げる。キュウコンの体がビクンと跳ねて、割れ目には洪水が起きた。口から溢れて零れる量、流石に飲みきれないや。
それでも最後まで口は宛がったままで、溜まった愛液は喉を鳴らして飲んでいく。噎せ返るようなキュウコンの匂いで、僕の中が染まっていく。
銜え込まれてしばし止まった僕のモノへの攻めも、止めと言わんばかりの物が襲ってきた。舌先で先端を弄られながら吸い上げられたら、もう出すしかない。
下半身の力が抜けて、僕のモノは精液の吐き出し始めた。自分でも一回だけ出した事あるけど、その時よりもずっと気持ち良い。
口を外さない辺り、キュウコンも飲んでるって事、だよね? こっちのは粘ついてるだろうし、飲み辛くないのかな?
お互いの放出が止まったのを確認して、僕達は相手のから口を外した。これでまだ元気なんだから、僕もスタミナあるもんだよ。
「えへへ、ブースターにお腹の中までマーキングされちゃった」
「お互いに、でしょ? もうお腹いっぱいだよ」
「でも私には、まだ入るところがあるもん。私の勝ち~」
「なんの勝負さ?」
くるりとキュウコンの顔が目の前に来て、さっきまで僕の前にあった割れ目が、僕のモノに擦り付けられる。まだ入るって事は、そこにって事だよね。
先端が割れ目を少しだけ拡げ、キュウコンの中に入り込む。ゆっくりと進んでいって、すぐに何かにぶつかった。
知ってる、キュウコンが純潔である証。これが、牡と初めて一つになるって事を証明してる物だ。
ちょっとだけ怯えたような目をしたキュウコンに笑い掛けて、そっとキュウコンを抱きしめる。下である僕に出来る事は、これくらいしか無いから。
「……ありがと、ブースター」
「タイミングは任せるよ。焦らないで」
「うん。……私、ブースターを好きになって、よかった」
ぐっと重みが掛かって、キュウコンの腰が降りてきた。……なんか、思ってたより全然すんなり降りたな?
「大丈夫?」
「ちょっとピリッとしたけど、あんまり痛くなかったかな? すっごい不安だったのにぃ~」
「はは、痛くなかったんならそれでいいじゃない」
「それもそうだね」
キュウコンが前脚を伸ばして、僕のモノが納まった自分のお腹を撫でてる。なんだか、とっても嬉しそうだ。
「素敵だね……私達、一つになってるんだよ」
「うん……」
胸がいっぱいになっちゃった。今、すっごく幸せだよ。ほんの少し前までは、どっちもご主人の手持ちってだけだったのにね。
キュウコンが腰を浮かせて、ゆっくりと動き出す。まるで、繋がってるのを確かめるみたいに。
抜けない程度まで浮かせたら、重力に任せて下ろす。モノと壁が擦り合っただけでさっきよりも大きな快感が湧いてくる。
「ふぁ、あ」
「これって、僕も下から動いたほうがいい?」
「ちょ、ちょっとこれより凄いのは、私がもたないかも」
「ん、じゃあ、任せるよ」
どっちも初めてなんだから、まずは体を慣らさないとね。正直、僕もそんなに余裕は無い。
息遣いを荒くしながら、キュウコンは腰を動かし続ける。打ち付けられる度に僕のモノがキュウコンの中を突き上げる。
「これ、どうしよ、止まん、ないよぉ」
「あの、キュウコン、先に謝っておくね」
本当にごめん、もう抑えが効きそうにない。僕も下から動かせてもらおう。
「うぁ、あぁぁ! さっきより、深いぃ!」
「無理させる気は無いんだけど、僕も歯止めが利きそうに無いんだよね」
身を預けてきたキュウコンにキスをして、ぐちゅぐちゅと音を立てながら何度もキュウコンの中を抉っていく。
「変に、なっちゃう、なにか来ちゃうぅ……」
「僕も、出そう! このままでいいんだよね!?」
キュウコンが頷いたのを確認して、モノを根元まで埋める。そして、堪えていた力をふっと抜いた。
「中に、入ってくるぅ! 熱いのが、いっぱい!」
「くぅっ、力が、抜ける……」
大きく僕のモノが脈打って、キュウコンの中を精液で満たしていく。これで、キュウコンと僕の子供が出来る可能性が生まれた訳だ。
二回目なのに、一回目と変わらないくらい出続けてる。けど、疲労感は相当するな。
キュウコンも同じなのか、目を閉じて静かに息を整えてる。その様子が可愛くて、僕はそっとキュウコンを包んでいた。
「キュウコン」
「ふぅ……なぁに?」
「後付けみたいになっちゃったけど、大好きだよ」
「もう、私が告白しなかったら、そんな事思わなかったでしょ?」
「……多分ね」
これでお互い笑ってるんだから、なかなかどうして、月日が成せる技も大したものでしょ?
彼女が体を起こした。これだけやったんだし、そろそろ休まないとね。
「さっ、第二ラウンド行きましょうか?」
「え?」
「これで終わりだと思った? 私のブースターへの想いは、まだまだ満たされてないんだよ~?」
マジですか? もう脚に来てるんですけど。正直、体を起こすのが辛いよ?
それでもキュウコンはやる気満々だ。また後ろを向いて、僕に腰を振って見せてる。
あの割れ目は僕のを受け入れたから拡がって、ついさっき注ぎ込んだ僕の精液がとろっと垂れてきてる。凄く、卑猥です。
「疲れて動けなくなっても知らないからね?」
「その時は、ここでいいから一緒に寝よ♪ 寝ないって言っても逃がさないからね」
まったく、仕方ないな。物が崩れてきたりする事は無いだろうし、それでもいいか。
キュウコンに覆い被さる形になって、またモノを宛がう。いや、キュウコンの事見てるだけで元気になるんだから、僕の体も現金なものだよ。
今度は寝そべってないからさっきより疲れるだろうな。ま、一緒に寝ようって言われてるんだし……。
「行くよ、キュウコン」
「うん♪」
……時間が分からない。確か、物置に入ったのは昼食が終わってすぐだから、もう夜なのは確かかな。
「キュウコン、起きてキュウコン」
「ん……あ、お早うブースター」
「お早うって時間じゃないのは確かだよ。とりあえず、ご主人に頼んで何か食べよう。お腹空いたよ」
「あれだけ私の飲んだのにね~、って言っても私もお腹空いたし、行こっか」
眠りはしたけど、やっぱりまだ体はしんどいな。それにここも、色んな液で汚れちゃってるし、ご主人には悪いことしちゃったかな。
あれ? 扉が少し開いてる。僕、きっちり閉めたはずだったんだけどな? 立て付けの問題かな?
「うーん、注意して歩かないと零れちゃいそう。ブースター凄いいっぱい出すんだもん」
「否定は出来ないけど、廊下でそれをやるのは勘弁ね」
彼女に合わせて、階段もゆっくりと降りる。あれがここで零れるって、もう完全にアウトだし、気まずさが途方も無い事になる。
一階まで来たけど、なんだか静かだな? 皆居ないのかな? それとも、もう寝てる?
いや、ご主人は起きてる筈だ。降りる前に見てみたら、寝室には誰も居なかった。
「ご主人、居る?」
声を掛けながらリビングに入ったら、皆居ました。静かにしてるなんて珍しい。
で、僕達を見て皆顔を赤くしてる。……嫌な予感がするんだけど。
「え、何々? 皆どうしたの?」
「まさかとは思うけど、もしかして?」
「あ~、すまん」
今の一言で分かった、気付かない内に僕達の行為は見られてたらしい。いつもなら絶対にそんな事にならないのに、夢中になり過ぎたみたいだ。
「一番最初に僕達の事見つけたの、素直に手を上げて」
……目を逸らした。お前かシャンデラ。そこから皆に話が伝わって、リアル性の授業に僕達は使われたと。最悪だ。
「ご主人……そういうのは止めてよ」
「私が話を聞いたのは一番最後だった。手遅れになっていた」
「……シャンデラ、後で覚えておけよ」
うわ、めっちゃ逃げていった。ん? あ……奥に真っ白になったウインディが居る。なんというか、ごめんなさい。
「ま、まぁ、言う必要が無くなったと思えばね?」
「……それで納得するしかないか」
「今度、お前達用の部屋を用意してやる。鍵付きでな」
「お願いするよ」
一息ついたところで、他のポケモン達からもお祝いを言われた。これで晴れて公式に、僕とキュウコンはカップルになった訳だ。
ご主人も笑ってるし、ウインディ以外の問題はこれでよし、かな。
……あの、バシャーモ? どんなだったとか聞かないでくれない? そりゃ気持ちよかったけど、それを説明するのは無理だから。っていうか見てたんでしょ?
って他の皆も顔赤くしながら興味津々!? ご主人も関心ありげなの!? 流石のキュウコンも戸惑ってるよ!?
とにかく、なんとかはぐらかす方法を考えるとしようか。
「えっと、どんな感じかって言うと」
「お願いだから説明を始めようとしないでキュウコン」
はい、久々の官能作品でございました。ご満足頂けましたら幸いです。
何故突然この物語を書き出したかと言いますと……ある動画に出会いましてね、あまりにもブースターが不憫だったので幸せにしてやりたくなったのです。頑張れ、唯一王!
で、お相手がキュウコンなのは大きさ的に近かったから、それだけです!
そうそう、この物語は私、双牙連刃がお送りしました。ここまでお読みくださり感謝であります!
そしていつものコメントエリアです。
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