ぬうやの部屋。 ?
死神の詩
第十二話
「まさか、こんな村にいたなんてね。
気付かなかったよ・・・・・ トレイタ」
「・・・柳華・・・どうしてここに?なにをしにきたの?」
「・・・別に。まさか、俺達がわざわざお前を連れ戻しに来たと思ってるわけ?」
柳華は自分の傍らにいるマニューラに目を移して言った。
「・・・」
「安心してよ。別にそういうわけじゃないから」
柳華はレイの目を強く睨みつけた。
「…トレイタ お前を殺しにきたんだよ」
「ッ!?」
ビクンとレイの体が揺れた。
「お前が お前がいなければ何も起こらなかった。
あんな馬鹿げた戦争も・・・その戦争のせいで俺らの親が死ぬことも」
「・・・ちがう、の。あれは・・・」
「何が違うんだよ!! お前のせいなんだよ…
トレイタ、お前のせいで俺たちの人生は滅茶苦茶なんだよ!」
目を見開き、柳華は叫んだ。
「俺は許せなかったんだよ。
昔、森全体を巻き込む大きな戦争があったこと、
カンケーないポケモンまで巻き込まれて…死んでいったこと、
それをみんなが忘れていってしまうことが!」
「・・・たしかに、そのせんそうのことはわすれちゃいけないとおもうけど、
…でも」
「でも何だよ!あの戦争はお前たちアブソルの一族が起こしたことだろ!?
なのになんでお前は」
「ッ・・・これいじょう、むかしのことであたしのじんせい
ひっかきまわさないでよ!!」
レイは絶え間なく涙のこぼれる目で、柳華を見た。
唇を噛み締め、体を震わせながら。
「ふ・・・ふざけんな!お前のことで人生ひっかきまわされてんのは
こっちなんだよ!
アブソルのせいでどれだけ迷惑掛けられてるか」
「あたしだって・・・・・・・・あたしだって…たくさんわすれたいことはあったよ…
柳華たちのもりをでてきて…せんそうのことだって…もちろん柳華たちのことだって…
はやくわすれたくて…ユキにあえて、ああ、やっとわすれられるんだなっておもって。
・・・でも、やっぱりわすれられなくて・・・
わすれちゃいけないことは、わすれられないんだなって」
「うるさいっ!綺麗事言いやがって」
「コロしたいならコロせばいいよ」
キレイゴトなんかじゃない
もうユキにもしんじてもらえなくて
あたしをしんじてくれるひとは
どんどんいなくなっていく
どんどんくるしむぐらいなら
いっしゅんでらくになるほうほうがあるのなら
「…望みどおり
殺してやるよ」
柳華の爪が鈍く光る。
・・・ばいばい ユキ
レイは ちょっとだけ笑った。
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書いてて不安になってきた・・・。(- -;)
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