11/19 風
「う、うぅん・・・」
俺が目をあけたら、目に大量の日の光を浴びてしまった。
俺が呻き声をあげながら周りを見回すと、そこは見たことも無い所だった。
街の周辺は、俺も理解しているはずだが、此処は見たことが無かった。
その時俺は、あることに気づいた。
「何なんだ、ここは・・・」
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とりあえず、俺は、近くにあった、大きな家に入った。
「失礼しまーす。」
中は、意外とこじんまりとしていて、綺麗だった。
上にはシャンデリアがあり、花瓶には、季節の花が添えられている。
俺は、近くにあったマットで、両足を拭き、中へ入ろうとしたときだった・・・。
「といやー!!」
静寂の中に後ろから甲高い声が響いた。
「ぎゃー!」
至近距離から、はなたれた冷凍ビームをもろに受けてしまった。
カイ は めのまえが まっしろになった!
# # # #
「おきてください!!」
甲高い声が、空しく響く。
攻撃を加えた張本人は私、という罪悪感にさいなまれながら、必死に叫んでいた。
「お願い!起きて!!」
尚も私は必死に叫んだ。その時、
「ううぅん・・・」
ねぼけなまこをパチクリさせながら、ブラッキーが目覚めた。
私は嬉しすぎて、思わずハグしてしまった。
# # # #
オレハ、イマ、ナニヲシテイルンダ?
え~~と・・・大きい家に入って、攻撃受けて、
グレイシアに抱かれている・・・!?
なんだこれはああああああああああぁぁ
# # # #
あれ・・・また気を失ってる!!
「あ・・・・・・。」
# # # #
およそ10分後
再び俺は、目覚めた。
・・・あれは、ゆめだったのか?
これらを考えていた時、グレイシアが、ここへやってきた。
「起きましたか! よかった~。」
非常に喜びに満ちた顔だった。
「すまんな・・・。」
それしか、言う事ができなかったが、グレイシアには、伝わったみたいに笑顔になった。
だが、その笑顔の下に、悲しみがあることを、俺はまだ知らなかった。
「あっ、自己紹介がまだでしたね!私は、グレイシアのフロウと言います!これから、宜しくお願いします!」
ん・・・?これから・・・?
「ちょっとすまんが、『これから』とは・・・。」
「あぁ!そうでした!君、ここに来た時、何か違和感を感じませんでした?」
「そうだな、そういえば、人気が無かったな・・・。」
「そう!そうなんですよ!ここに、「イースタルタウン」って書いてました!」
そういって、本棚を指した。ものすごく厚くまるで辞書だった。
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その後も色々と教えてもらい、大体のことを理解した。それは、
・人がいない、別世界だという事。
・俺たちは、共通の言語で話せる様になった事。
・この世界に来るモンスターは、どうして来るか未だ分かっていないこと。
・家の中には、電子機器が揃っている事。
・俺が家に来たのが、2番目だったという事。
・帰る術は未だ無い事。
俺は、よく分からなくなって、一人になった。
どうして、辞書がおいてあるのか。
どうして、ここに来たのか。
考えているちょうどその時、戸の開く音がした・・・。
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更新速度遅くて、本当にごめんなさい・・・。