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新緑の待ち人

/新緑の待ち人

みなさん、こんにちは。南十字です。
今回は短編にチャレンジしてみようかと思い作ってみました。
初めての短編。期待と不安が入り混じっています。どうか最後まで応援をよろしくお願いします!!

南十字

!!注意!!
「新緑」という部分が前の作品とかぶっていますが無関係ですよ。
「ポケモン」を「人」とあらわしている部分があります。適切な表現が見つからなかった結果ですので目を瞑ってもらえるとありがたいです。(私たち「人」は「人間」とあらわしています)
ゲームで使用された地名等がありますがゲームのイメージを捨てて読んだほうがいいかもしれません。





……私はあなたを待ち続けよう。

たとえこの身が朽ち果てようとも、私の命の灯が消えようとも
私はあなたを待ち続ける。

いつもと変わらない風景。
ほこりをかぶり眠りについた家具、とっくに動くことをやめた置き時計、家具の重みに耐えられず穴が開いた床。
もうこの風景は見あきた。

だけど、あの人の顔だけは何度思い描いても飽きることはない。



私は今日もあなたを思い、あなたを待ち続ける………。



朝の風に体の葉がなびく、しかしそれすらも感じずただぼんやり天井を眺めているだけであった。





こんにちは。あたしの名前はプロロと言います。人間により分類されたポケモンの種族名をいうとイーブイ、だそうです。あたしはハクタイの森に住んでいる何の変哲もないただのポケモンです。
あたしはいくつか持病があるそうです。だから、友達と遊ぶにしてもいろいろ不都合があるのです。そのため、あたしと遊んでくれる人はだれ一人いなくなってしまいました。かといって、あたしのお父さんとお母さんの手をこれ以上煩わせるのだけは避けたいです。ただでさえ私のために木の実を採りに行き、時間が空けば友達のいないあたしのために人間の町で捨てられた本というものをもってきてくれているのですからこれに重ねて「あたしとの時間を作ってほしい」だなんて絶対言えません。

だからあたしはこの暇な時間に話し相手がほしい。
大人のポケモンは木の実取りに白熱しているし、子供たちはバトルごっこに熱中しています。私も混ぜてもらいたいですがバトルだなんてしたらそれこそ私の体が悲鳴をあげてしまいます。

そして、あたしはいつも一人ぼっち。結局、本もポケモンの絵が描かれているただ紙っぺらです。面白くもなんともないけどそれを口に出すこともできません。

このままでは暇すぎて永遠の眠りについてしまうかもしれませんね。
………流石に冗談ですけど、でもそれくらいやることがないのです。


そういえば、友達が前話していた森の洋館と呼ばれている建物。まだ、誰も行ったことがないそうです。みんなバトルごっこのおかげで進化してしまい細い木の間を通ることができないようです。これはあたしが行くしかありませんね。おしゃべりのネタがあればみんなと友達になれるかもしれませんし、危ないこともないと思います。お母さんいわくただの「ハイオク」らしいですから。……そうと決まれば行動あるのみです!

朝の風を感じながらあたしは森の洋館に行くには何か必要だろうかと考え始めた…。




私があなたを待ち続けてからこの屋敷に他のポケモンが来たためしがない。
私があなたを待つ間この屋敷の周りを木が行く手を阻むかのように生い茂っていった。

空気のよどんだこの部屋で私は動くことなく。

まるで永久の別れを否定するかのようにあなたを待ち続ける…。





「けほっ、けほっ。ほこりがひどいなぁ」
森の洋館と呼ばれるこの建物はポケモンをずっと寄せ付けることなくたっていたと伝えられているそうです。
そこに何の躊躇も準備もなく足を踏み入れたあたしに待っていたものは何センチにも積もったほこりでした。

ほこりを舞い上げないよう少しずつ歩いて行くと急に嫌な音とともに右前脚が床よりも下に落ちました。
「おっとっと………」
床を踏みぬいたせいで舞い上がったほこりを吸うとたちまち息ができなくなってしまうので息を止めて階段を慎重に一段ずつのぼって行った先にあるいくつかのドア。ふつうはドアには穴が開いていないはずなのにたった一つだけポケモンでも通り抜けられるような大きさの人間が開けた穴がありました。
前までポケモンが暮らしていたと思われる部屋に興味をそそられたあたしはその部屋の中へはいって行きました。


朝日に照らされ映し出されるしなやかな体つきをしたシルエット。

あたしはそこで初めて友達と呼べるような存在を見つけることになったのです。



……私以外の誰かがこの屋敷にいる。

まっすぐ私の部屋に向かって聞こえてくる足音。

この屋敷に入ってくる人がいるなんて……。

……もしかして、私の待っているあの人が来たのかもしれない。
いや、そうであってほしい。

私は窓際から眺めていた風景を背にしこの屋敷の訪問者を見た。


「…………レイ……?」

私はそっと私の待ち続けていた人の名前をつぶやいた。






驚きました。長い間誰も入ったことのない屋敷に誰かいるだなんて。ここからだとまだ眩しくてよく見えませんが大体の体の大きさからあたしのように屋敷の周りの木の間をくぐることはできないと思いますのでここに住んでいる方なのでしょうか?

だんだん目が朝の光になれてあたしが目にしたこの屋敷の居住者の姿を見ることができてきました。確か本にはリーフィア、って書いてあったような気がします。
私がまじまじと目の前のポケモンを観察していると透き通ったまるで心に直接響いてくるような声が聞こえました。

「ねぇ、レイなの?」
やっぱり目の前のリーフィアが話していました。でも、レイという聞きなれない言葉。もし人の名前だとすればあたしの名前はプロロ、だから人違い。ですよね?

「あの~、あたしはレイではなくてプロロって言うんですけど……」
「…………あっ、ごめんなさい。あまりにもあの人に似ていたから……。
 そっか、そうだよね。あの人はサンダースだもの。イーブイのあなたなわけないのにごめんなさい」

かなり申し訳なさそうな顔をしています。何か声をかけたほうがいいですよね。
「あの、あなたは?」
「…………えっ、私?
 私はユウ。よろしくね。この屋敷に人が来たのっていつ以来かな?」
見た感じ私のお父さんお母さんよりはるかに若いような感じがします。そんなあまりにも古めかしいような感じに話されるとどれくらい長くいたのか気になってしまいます。
「ユウさんはどれくらいの間ここにいるんですか?」
「もうずぅっと前。……覚えてないや」
「どうしてそんなに長くここにいるんですか?」
「………私はある人を待っているの。ずっと、ずっとね……
 …ねぇ、少し私の話を聞いてくれない?私がどうしてここで待ち続けているかを」

すごく気になります。まだ時間はたっぷりあるし久しぶりにお父さんとお母さん以外の話相手です。話を聞いて損なことはないですよね。
「うん」
あたしはどんな話が聞けるのかわくわくしていました。





「………………」
「………………」
?どうしたのでしょうか。一向にお話が始まる気がしませんが……。
「あの~、どうかしましたか?」
「………やっぱりこの話はまたいつかね」
ええっ!そんなぁ……。あれだけふっておいてこれですか…。そうですか……。それなら仕方がないですね…。
「そんなことよりさ………」







「それじゃあまたね」
「はい!明日も来ていいですか?」
「もちろん♪」

あたしはこの時とても興奮していました。ユウさんはすっごい物知りだったんですよ!!
あたしが知らないような何十年も前のことを詳しく知っていました。あたしのお父さんとお母さんよりも物知りかもしれません。そんなすごい人と今日こんなところで会うことができたてただただ感動していました。

明日も絶対来るぞ!そう思いながらあたしはポケモンが通るための穴をくぐりぬけようとした時
「いったぁ……」
顔の右側あたりをドアにぶつけました。それも角のあたりを……。
「ちょっと大丈夫?」
「大丈夫……だと思います…」
「………もしかして、右目が見えてないの?」
うっ、ユウさんは勘がいいですね…。隠していたわけじゃないですけど。まぁ、正確にいえば視力がないに等しいぐらいまで低いだけですけどね。だから見えないわけじゃないし、一応あたしのはじめてお友達だから私の体のことを言っても大丈夫だよね。
「見えないわけじゃないです。ただ片方の目が全然役に立ってないだけですから…」
「…………」
押し黙っちゃったけど、あたし、変な事言ったかな?でも、もう帰らないとお母さんに怒られちゃう…。
「目は全然平気なので、もう帰りますね………。さようなら…」
「えっ、……うん。さようなら…」
半ば強引に会話を終わらせ、動かしにくい後ろ足を滑らせないよう慎重に階段を下り。扉の意味をなしていない開きっぱなしの玄関を出て、やっと新鮮な空気を吸うことができました。
あたしはそこでのんびりしたい気持ちをぐっとこらえて細い木の間をくぐりぬけ、あたしの家にまっすぐ帰りました。






…………プロロ……

彼女はいったい何者なのだろう。

あの人を思わせる顔立ち、あの人との日々を思い出す病。
彼女の仕草ひとつひとつが私を強く刺激する。

私が待ちくたびれてこんな風に思うようになってしまったのか?

………否、私は確かに感じる。あの人の面影を、あの人のにおいを。彼女の中に。


明日もこの気持ちを抱くのだろう。あの人でないことを理解していても強く惹かれてしまうこのもどかしさを………。









その日から私は毎日ユウさんのもとへ、この森の洋館へ訪れ続けました。初めて訪れた日からちょうど一ヶ月経ったある日ユウさんがついにあの事を話してくれたのです。…………レイさんについてのことです。

ユウさんは静かに、ポツリ、ポツリと話し始めました


―――――私にはね、一人の恋人がいたの。レイっていう名前の少しお茶らけたようなサンダースがね。私はとっても幸せだったの。でも、そんな幸せな日々も長くは続かなかった……。
あなたには今まで教えたことはなかったけどだいぶ前に「時空の戦い」と呼ばれる、いわゆる戦争が起きたの。時をつかさどるポケモン「ディアルガ」と空間をつかさどるポケモン「パルキア」、その二匹がテンガン山を戦場にして激しく戦いの火花を散らしたの。テンガン山と言ったらここからだいぶ離れたところにあったけどディアルガがどこかからレイのうわさを聞きつけたのね。ディアルガの軍勢から傭兵として働くように要求されたの。断れば殺される、だけど私はそんな危ない所にはいってほしくなかった。必死でレイをとめたの。だけどレイは明るい顔で「ユウ、俺絶対ここに帰ってくるから。それまでここで俺の子供と一緒に待っていてくれるか?」そう私に言ったの。私は「はい」としか答えることができなかった。
レイがテンガン山へ旅立ってからすぐ、パルキアの軍勢がこのハクタイの森を荒らしていった。その時私は私たちの子供とはぐれてしまったの。悲しかった。レイとの約束を一つ破ってしまったことが無性に悲しかった。
だから、せめてもう一つの約束、レイをここで待ち続けることだけは守り続けたかったの。戦争が今も続いているかは全く分からない。でも、私はここでずっとレイの帰りを待っているの………。

「これが私がここでずっとレイを待ち続けている理由よ」
「……………………」
子供の私にはユウさんの経験と言葉がとても重く感じられ何をしゃべっていいのか分からなくなってしまいました。何か声をかけるべき。そう分かっていても声をかけられない私にユウさんのほうから声をかけてきました。
「プロロちゃん、ごめんね。私、今は1人にして欲しいの………」
そう泣きながら私に言いました。私はユウさんに別れを告げお父さんお母さんのもとへ帰りました。


お父さんはだいぶ木の実取りで疲れたのかかなり無防備な格好で寝ていました。しかし、今聞いておきたいことがあります。私はそっとお父さんを起こしました。
お父さんはその赤い瞳をこすりながら私のほうへ首を持ち上げて大きなあくびをしました。そんなお父さんに私はある質問をしました。
「ねえ、お父さん。レイっていう名前のサンダースを知ってる?」
「?」
眉間にしわが寄っています。ああ、物知りなお父さんでも流石に知らないかと諦めかけたその時です。
「どこでその名前を聞いたんだ?
 …………まあいい。レイっていうのは私の祖父に当たる。サンダースで片目の利かない雷撃手といったら私の祖父だ。確か時空の戦いにおいてその身にパルキアの亜空切断を受け命を落としたと聞いたが?」
「えっ!もう死んじゃった人なの?!」
「何を驚く?当たり前だろう?もう80年以上も前の話なんだから時空の戦いってのは」
は……80年………。80年前と言ったらポケモンにとって見ては大昔ですよ。ポケモンの平均寿命が40無いんですから……。人間の感覚で言うとざっと160年ぐらい前の話をしているのと同じ感覚ですね。
でも、あそこにユウさんは存在しているはず……ですよね?そうだ、お父さんに聞いてみましょう!
「ねぇ、お父さん。お父さんのおばあちゃんはどんな人なの?」
「…………さあ?聞いたこともないからなぁ……。ただ足と肺が不自由なリーフィアだというのは聞いたことがある。
 そう考えるとお前はまるで私の祖父母の先祖がえりのような存在だな。はっはっは!」
高らかに笑っているお父さんを尻目に私はユウさんの情報を整理し始めました。何が何だかもう私にはよくわかりませんがそれでもそれなりに少しは頭の中をすっきりさせないと………。そんなことを考えていました。




プロロにあの話をした。別に隠すことでもなかったから伝えたまでのこと。

胸のつかえがとれたような気がするし、少しだけ心が軽くなったような気がする。

……この一ヶ月で私が感じたことはプロロは本当に私とレイによく似ている。
少し怖いと感じるくらいによく似ている…。ということだった。

明日も来てくれるのであろう。私が明日が早く来るといいと感じたのはいったいいつ以来だろう。今まで待っていたのは「明日」ではなく、レイだけだったのに。

私はプロロとレイの事を考えながら満月の光をその体に感じていた……。




あたしは次の日、ユウさんのお屋敷にこうと思っていました。でも、今までとは違う思いでいました。ユウさんの真実を知るため今日、あのお屋敷へ向かうのです。

あたしは結局まとまることもなかったさえない頭を悩まし続けながらぼんやりと歩いていた先にいたのは……人間?

手にモンスターボールをもった二人組の少年でした。よく大人から「人間を見たらすぐに逃げるのだ。特にプロロ、お前はイーブイだから野生でいると余計に狙われるぞ」と聞いていました。
私は少し反応が遅れたせいか二人組のうちの一人と目が合ってしまいました。あたしは踵を返して逃げようとしました。しかし、足の不自由なあたしに全力で走るなどというのは不可能極まりないことでした…。
後ろで「イーブイだ!逃がすなよ!」という恐ろしいセリフとともにかなりの重さのありそうな足音が後ろで響いてきます。少年がポケモンを繰り出したようです。振り返ってみるとあれは………ニドキングとカイリキーでしょうか?遥かにあたしよりも大きく見るからに怖いポケモンがこちらに全力で走ってきています。あたしは恐怖故に何も考えられなくなっていました。叫ぼうと思っても口から出るのは荒い息遣いだけでした。そんな中で頭に思い浮かんだ言葉…。


―――――だれか……たすけて!!





あたしは無我夢中で足を動かし続けました。しかし、大した速さで走る事も出来ずに後ろから聞こえてくる重量感なる足音は徐々に近づいてくるのを聞いて自然と涙が出てきました。
足を動かしながら後ろを振り向いてみると……もうすぐそこまでカイリキーとニドキングが迫ってきていました。二匹とも高々と腕を振り上げて攻撃の態勢を取っていました。

あぁ……もうダメ…。
そう思いあたしは目を瞑った………



「………まもるっ!」
……?あれ?からだ……痛くない…。おそるおそる目を開けてみると二匹のポケモンの攻撃を一匹で受けとめているお父さんの姿がありました。お父さんは余裕綽々といった様子であたしの方へ振り返ると「ほら、早く逃げなさい」と言って向こうにある藪を指差しました。あたしはさっきまで酷使していた足に鞭打って藪の中へ飛び込みました。
そして、お父さんの様子を見ようと藪の間から向こうをのぞいてみると……お母さんが隣の藪から飛び出してきました。相変わらず無駄に美しく空中回転を披露してから着地していましたけど……。
しばらくして二匹のポケモンのトレーナーが走ってきて「うわっ!なんだあいつら!?」と大声で叫んでいました。そりゃあ、ハクタイの森にエーフィとブラッキーがいたらだれでも驚くと思いますけど…。

それから、戦いの火ぶたが切って落とされ………ませんでした。
あまりにも一方的だったのです。お母さんはニドキングを空中でもてあそんでいましたし、お父さんはカイリキーに怪しい光と毒々を重ねてかけてお父さん自身はたまに怪しい光をかけなおすぐらいでほとんどあくびをして眠たそうにしているだけでカイリキーが倒れてしまいました。
二人の少年はあわててボールの中に二匹を戻すと一目散に逃げて行きました。
ふぅ………、これで一安心…。と思いあたしは体を動かそうとしました。しかし…あたしの体は動いてくれませんでした。

なんで……?そう思ってあわてているとお父さんたちが駆け寄ってきました。
「プロロ、大丈夫か?……ってどうしたんだ?」
「体が動かないの…?………ねえ、もしかして……」
「うん、多分そうだね。プロロ、そのままリラックスしているんだよ」


あたしを抜きにして勝手にお父さんお母さんが話を進めるとリラックスしていた方がいいとあたしに声をかけ二匹とものんびりし始めました。自分の体が動かないのにリラックスなんてできるわけ………


そんなことを思っていると黄金色の光が私の視界を遮りました。体が熱い。もしかして、あたし自身がこの光を出しているのかな……?そう思いしばらく目を瞑りこの光が終わるまであたしはじっとしていました。




あたしは目を開けて、辺りを見渡しました。いつもよりも少しだけ目線が高いような……。そんなことを思っているとお母さんがニコニコしながら口に人間の使っている「カガミ」と呼ばれるものの破片を銜えてあたしの顔を映し出しました。

え?………ユウさん…?

一瞬本当にあたしの顔がこのカガミに映っているのかを疑ってしまうほどユウさんにそっくりでした。しかし、このカガミに映っているのは間違いなくあたし自身でした。リーフィアの姿となったあたし自身でした…。

しばらくしてお父さんとお母さんは採集に出かけてあたしは再び一人となり、今立っているのは森の洋館を囲む木々の前でした。今まではいる事の出来た隙間からは入ることが出来ずあたしはこの木々を一周ぐるりと回ってみました。しかし、あたしのはいる事のできるスペースはありませんでした。




それから……私がリーフィアに進化して数年の歳月が過ぎました。私は今でもハクタイの森に住んでいます。お母さんとお父さんはテンガン山へと住処を変えてしまったので実質私は独立した事になりました。
私の独立を助けてくれたのは……私の隣で一緒に散歩しているサンダースでした。こんなことを言うのはちょっと恥ずかしいですけど……私の恋人です……。今、私のおなかの中に赤ちゃんもいます…。

ふと、私たちは森の洋館を通りかかりました。いままで、ユウさんの事を思い出すのがつらくって来てもすぐに引き返していました。
今日もそろそろ帰ろうかな……そんなことを考え引き返そうとしたその時、あのきれいな透き通っている……懐かしい声を聞いたような気がしました。





……私はあなたを……追いかけよう。

たとえこの身が朽ち果てようとも、私の存在が消えようとも
私はあなたを……ユウを…追いかける。


……そして……ありがとう、プロロ……。




私はハッとしてユウさんのいた部屋の窓へ視線を向けた。その窓には…一匹のポケモンの影が映っていた。その影は手を小さく振るとふっと消えた。

幸せに……なってね……。
私も小さく手を振り返した。自然と涙がこぼれた。


「どうしたんだプロロ?」
「……ううん、なんでもない」
隣にいたサンダースが心配そうに私に声をかけた。私は涙を前足で拭き取りながら笑顔で答えた。

「ねぇ……レン…?」
「ん?なんだ?」

私も……ユウさんのように……

「私はあなたを……」


これが私がユウさんから教えてもらったこと…。
新緑の待ち人の思い…。



「愛し続けます……」





私は……永久(とわ)の愛を誓った。



これが私の……生涯の約束…。











読み返してみて気がついたよ……。グダグダなことに……orz
まあ、南十字のクズ作品ってことで置いておきます♪
最後まで読んでいただきありがとうございました♪

書き直し予定でございます。聖戦との矛盾点や回収できそうもない伏線があるかもしれませんが
特に突っ込まないでおいてくださいまし。



コメント、感想、指摘、アドバイス等がありましたらお願いします。




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Last-modified: 2013-08-13 (火) 00:00:00
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