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戦乱の果てに4

/戦乱の果てに4

名も無き人間
今回の話で色々な事が明らかになっていきます!
クライマックスまでの物語をお楽しみください!



次に目を覚ましたのは騒がしい城内の喧騒だった。

いつもの俺なら状況を聞くだろう。だが分かっていた。

「クレハ将軍!敵が攻めて来ました!凄い数です!直ぐに救援を!」

「分かった。直ぐに行く。」

矢張り、敵が総攻めをしてきたらしい。ガーネ…無事に着けたんだな。

俺は最後の戦を終わらせる為、鎧を着て剣を備えた。

神よ…もし本当に居るのならば…ガーネを護ってほしい…それだけを願う。



敵は城の弱点を中心に攻めている様だった。地図が役に立ったのだな。

グラール山砦にも軍勢が行った筈だ…簡単には援軍に来れない筈だ。

「クレハ将軍!捕虜の小屋に敵兵が!」

「放って置け。ドゥロール側なら保護してくれる筈だ。」

「はっ?ですが……」

「今は城を守る事が先決だろう。行け!」

「はっ!」

少しすると兵士が売春小屋に敵が入ったと伝えに来た。矢張りな……

ガーネの事だ。真っ先に捕虜達の事を伝えたのだろう。

俺は兵士に捕虜より城を優先するように言い、城門前に向った。

そこには既に敵兵が多く侵入し、的確に攻撃を加えていた。

だが城門前に来て不思議に思った事がある。

周りには味方の兵士が倒れているが俺の部下達が一人も見当たらない。

既に散ってしまったのか?それにしては死体も見当たらない。

俺達の部隊は前線部隊だ。既に全軍攻撃している筈なのに……

それに敵兵が俺を視認しても刃を向けようとはしなかった。

何故だ…俺はドゥロールにとって最大の敵の筈なのに……

悩んでも仕方ない。俺はなるべく敵に遭わず最前線へと進んでいった。



……ここまで来れば城攻めの支障にはならない。いつでも散れる。

「ウリューノス将軍クレハ殿とお見受けした。相違ないか?」

「そうだ。俺がウリューノス将軍クレハだ。」

「ドゥロール騎士団長トライス!及ばずながらお相手していただく!いざ!」

そして俺の前にはドゥロール騎士団の隊長が居た。種族はデンリュウか……

その噂は俺にも届いていた。比類なき強さの持ち主だとな。

俺の最後を飾るには勿体無い程の相手だ。俺は剣を取り最後の勝負を始めた。

……流石に強い。本気で戦っているのに剣が当る気がしない。

だが油断はしない。あいつ…ガーネと約束したから。

最後の最後まで諦めなければ…新たな道が開く。そう誓ったからな。

だが既に限界に近かった。軽く翻弄されているのが解る。

何故このような実力を持ちながら今まで攻めて来なかったんだ……

「くっ!?」

「勝負在り…だな。」

「……殺せ。とっくに覚悟はしている。」

そして俺は剣を弾かれてしまった。最早これまでか……

俺はその場で跪き最後の時を待った。

浮かぶのはガーネの顔…か。俺の分まで…幸せになってくれ……

「済まないな。お前を城に連行する。」

「何?何故この場で殺さない?俺はドゥロールにとって仇敵だぞ?」

「ある方の命令でな。とにかく、大人しく付いて来てもらう。」

しかし騎士団長は剣をしまい、城まで連行するようだ。

何故わざわざ城まで連れて行く必要があるんだ?

俺は言わばドゥロール全体の仇敵だ。数多くの兵を殺してきたからな。

騎士団長はある方の命令と言ってきた。一体誰が……

俺は元より逆らう積りは無い。馬車に入れられ、ドゥロールへと向わされた。



ドゥロール国王バオウ。義の精神を重んじる勇将。種族はリザードンだ。

そして俺は今王座の間に居る。何故俺がドゥロール王と会わねばならないんだ?

どの道殺される事に変わりは無い。ならば早く済ませてもらいたい……

「報告!たった今グラール山砦を奪還いたしました!」

「ご苦労。戦況はどうだ?」

「はっ!敵将軍シックルを討ち取り、残りは逃亡しております!」

「逃亡兵は捨て置け。よくやった。」

俺が国王の前に引っ立てられている内に伝令が入ってきた。

グラール山砦が墜ちたか……俺はただシックルの無事を祈っていた。

だがそれも無駄に終わった。伝令はシックルを討ち取った事を伝えたからだ。

シックル……良い奴だったのに……済まない……

「報告致します!敵、城内に篭り態勢を立て直しております!」

「承知。私も直ぐに向う。済まないが私の鎧を用意してくれるか?」

「はっ!喜んで!」

そうしている内に再び別の伝令が入ってきた。

どうやら城がそろそろ陥落するようだ。篭城の構えをするという事は勝ち目はない。

ドゥロールに付いていたら…何か変わっていただろうか……

だがもう遅い…俺は重罪人として処刑される……それで良い。

ガーネさえ無事で居るなら…俺は他に何も望まない……

「さて。ウリューノス将軍クレハ。そなたは我が方に甚大な死者を出した。相違ないな?」

「間違いありません。砦十二箇所を陥落させ、数え切れない兵士を殺しました。」

「数も覚えているのか……」

少しすると王は俺に兵士を大量に死者を出したかと聞いてきた。間違いは無い。

俺は今までに落した砦等の名を上げ、その事実を伝えた。

騎士団長は数を覚えていた事に驚いていたようだ。まぁ…普通は覚えてないだろうからな。

だが俺は……俺の罪を背負うために全てを覚えていた。

「だがそなたは一匹のロコンを助け、逃がした。それも相違ないな?」

「なっ!?何故それを!?」

「トライス。連れて来てくれ。」

「はっ。」

それを伝えると、次はロコンを助けた事を聞いて来た。

俺は正直驚きを隠せなかった。まさか国王が知ってるとは思わなかったからな。

地図を持っていたから国王の耳にも入ったのか?それにしては腑に落ちない。

ウリューノスのスパイという可能性だって捨てきれない筈だ……

王は騎士団長に誰かを呼びに行かせた。その場には俺と王だけになった。

「何をしようと言うのだ?さっさと俺を処刑すれば良いだろう。」

「何を言う。姫の命の恩人を何故殺せようか?」

「姫?俺は姫を救った覚えは無い。」

俺は国王に早く処刑するように願った。これ以上生き恥を晒したくない。

だが国王は姫の恩人だと言って来た。姫の恩人?意味が分からない。

俺の記憶に姫を救った覚えは残っていない。何かの間違いだと思った。

「お連れしました。」

「ご苦労。クレハよ、この者を見ても分からぬか?」

「っ!?ガーネ!?」

「言ったでしょ?最後まで諦めなければ、新しい道が開くって。」

少しすると騎士団長が誰かを連れて戻ってきた。

国王は連れて来た奴を見るように言ってきた。……直ぐに分かった。

ドレスを着て髪飾りを着けているが間違いない…ガーネだ。

首には俺が渡した首飾りをしているから間違いない。

何故ガーネが此処に…しかもドレスを着て……

「改めて。私の名はガーネット=ドゥロール。ドゥロール国の姫です。」

「なっ……」

「分かったであろう。そなたが救ったのは我が姫、ガーネットだ。」

「ガーネじゃなく…ガーネットだったのか……俺とした事が……」

ガーネは俺の前に座り、自己紹介を始めた。

ガーネット=ドゥロール。それがガーネの本名だった。

俺がガーネだと思っていたロコンはドゥロールの姫君だった。

あの時口を塞いだのは名前がバレないようにだったのか……

ガーネットと名乗れば俺でも知っていた。バレたら処刑されると思ったのだろう。

気丈な態度もそれで解釈出来る。俺とした事が今まで知らなかったとは……

「ガーネットは義勇軍と剣を取ったが反乱軍に捕まってしまったのだ。」

「じゃあ…その夜に攻めてきたのは……」

「姫を救い出す為さ。最も、失敗に終わったがな。」

「そうだったのか……この国の姫だったのか。」

国王はガーネットが義勇軍と協力し戦って、捕虜になった事を教えてくれた。

だから身のこなしも俺が驚く程の実力だったのか……

あの夜の襲撃もガーネットを救う為だと知った。騎士団長が教えてくれたからな。

真実を知ってもまだ信じられなかった。ガーネが姫だったなんてな。

って事は…俺は姫に性欲を晴らさせたのか!?なんと言う事だ……

「クレハ。前に二本の剣の事を教えてくれたよね?妹の仇の紋章の事を。」

「あ、あぁ…いえ、はい。」

「調子狂うなぁ…まぁ良いや。その持ち主はクレハも良く知ってる人のだよ。」

「何だと!?誰だ!?その紋章の持ち主は誰なんだ!?」

「貴様!姫に何をする!?」

「良いんだトライス。その紋章の持ち主はね。」

ガーネットは俺に二本の剣の事を聞いて来た。妹の仇の紋章だ。

俺は直ぐに返答した。が、今は捕虜と姫だ。直ぐに敬語に変えた。

ガーネットは不服に思ったらしいがその持ち主を知っていると答えて来た。

俺は直ぐにガーネットに掴みかかって聞き出そうとした。

途中騎士団長が止めようとしたが、ガーネットが静止してくれた。

そしてガーネットは俺の顔を見て紋章の持ち主を言おうとしていた。

「ウリューノス国王ヴァイス。ダブルソードが奴の紋章だよ。」

「なん…だと?それは…本当なのか?」

「あぁ。俺も知っている。皮肉な物だな…その仇の下で将軍になるとは……」

「クレハよ。もしお前にその気があるなら…私はそなたに剣と鎧を与える事が出来る。」

ガーネットは紋章の持ち主を教えてくれた。ウリューノス国王。だと。

正直自分の耳を疑った。まさかウリューノスの国王が…仇だったなんて信じられなかった。

だが騎士団長もそれに頷いて、事実だと言う事を嫌でも教えてきた。

俺は今まで…ずっと妹の仇の為に働いていたというのか……

俺が憎しみに顔を歪めていると、国王が俺に剣と鎧を与えると言って来た。

敵の俺に…武具を渡すのか……?

「剣を交えお前の強さは知った。お前ならば仇敵を討てる筈だ。」

「だが……国王よ、俺はまだウリューノス将軍だ。それでも武具を与えると言うのか?」

「構わん。トライスよ、彼の剣と鎧を。」

「はっ。こちらに。」

騎士団長も剣を交えて俺の本心に気付いたらしい。だからトドメを刺さなかったのか……

俺は国王に敵である俺に武具を持たせるのか聞いた。

その気は無いがこのままウリューノスに戻る事だって可能だ。

国王はそれに頷き、騎士団長に言うと、俺の剣と鎧を持って来た。

「少し歯毀れしていたので研いでおいた。これをどうするかはお前次第だ。」

「クレハ…お願い。この国に力を貸して!皆を守りたいんだ!」

「……承知した。ウリューノス将軍クレハ…只今よりドゥロールにご助力致す!」

「お前ならそう言うと思っていたぞ。外に兵を用意した。見て来ると良い。」

どうやら研いでくれたらしい。刃が綺麗になっていた。

この場で国王を斬る事も可能だと言うのに…俺を信じてくれているのか……

ガーネットも俺に助力を仰いできた。……ガーネットの望みならば叶えなければならない。

俺は剣を受け取り、国王に味方する事を誓った。何よりガーネットの頼みだしな。

騎士団長も喜んでいる様子で、兵を用意した事を伝えてくれた。

兵だと?俺は直ぐに外に出た。そこには俺の部下達が集まっていた。



「お前等…何で……」

「姫の命令でな。お前の紋章を持つ者全員を城に連れて来たのさ。」

「私の命の恩人達を殺すわけにはいかないもん。」

「ガーネット……」

俺は目を疑った。生きている等思ってもみなかったからな。

騎士団長はガーネットに命じられて俺に関係する者を連れて来たと言った。

そうか……ガーネットが俺の事を伝えてくれたのか……

ならばこの命…この国、いや、ガーネットに捧げるとしよう。

「良く聞け!俺はこれよりドゥロールに付く!仇敵を討つ為にな!」

「我等も元より忠誠を誓ったのはクレハ隊長のみ!ご一緒します!」

「良い部下達ではないか。ウリューノスに置いておくのは勿体無い。」

俺は部下達に今の想いを伝えた。ウリューノス将軍クレハでは無く……

ドゥロールに寝返りウリューノスに反旗を翻す。とな。

部下達も直ぐに賛同してくれた。俺にしか忠誠を誓ってないと言って。

どこまでも付いて来てくれるのか……ありがたい。

後ろからトライスが来て俺達の部下を褒めていた。俺も誇らしかった。

「クレハよ。お前は数多くの罪を背負っておる。」

「はっ。この戦が終わった後ならば…どのような罰もお受け致します。」

「その言葉…偽りは無いな?」

「はい。誓って偽りはありません。」

そして王が歩いてきて、俺の罪深さを伝えてきた。分かってるさ……

この戦…仇を討った後ならば…思い残す事は無い。

それを伝えると王は再び真意である事を尋ねてきた。俺はそれに頷いた。

気のせいか王やトライス、そしてガーネットが微かに笑っていた気がした……

「ではクレハよ!己の正義を掲げ進むが良い!」

「はっ!出撃だ!」

『オオオオ~!』

「俺も微力ながら協力しよう。姫、大人しく待っていて下さいね。」

そして王は俺に賛美を送ってくれた。今までこんな事は無かった……

それに応え、俺は部下達に出撃命令を出した。新たな王の下で。

どうやらトライスも付いて来てくれるらしい。頼もしい限りだ。

そしてトライスはガーネットに大人しくしてるように言い聞かせていた。

「ぶ~…私だって戦えるのに……」

「姫としての立場を弁えて下さい。王様も言ってください。」

ガーネットの反応を見て改めてガーネだと確信した。姫らしくなかったからな。

話からすると普段から剣を取って戦っていたらしいな…良く生きていたものだ……

トライスは王にも姫を抑制するように願っていた。

「ガーネット。そなたは城の護りを頼む。私の留守中…万事頼むぞ。」

「はい!……クレハ!」

「何だ?…っ!?」

「やれやれ……」

王がガーネットに城の守備を任せるように言うと、ガーネットは素直に頷いていた。

矢張り王…父の言う事は聞き入れるのか。立派な姫君だ。

するとガーネットは俺の名を呼んだ。俺はそれに振り返るといきなり口付けをしてきた。

王の目の前で…どういう積りなんだ……

トライスも呆れたようで首を振っていた。

「必ず…帰って来てよ。此処に。」

「ふっ……ガキは城を守ってろ。」

「なっ、またガキって!」

「確かにクレハ殿の言う通り、年齢的にはまだ姫君は子供です。」

「もぅ…さっさと行って来い!」

そして顔を赤くして帰って来てくれと言って来た。

俺はガーネットを茶化しながら鎧を身に付け出発の準備を整えた。

トライスも同じく整えながらガーネットを茶化していた。

するとガーネットは半ば強引に俺達を送り出した。ったく天邪鬼め。

どうやら王自らも出撃する様だ。トライスはその護衛だろうな。

「トライス。一つ頼みがある。」

「何だ?」

「もし俺が死んだ時は…ガーネットを頼む。」

「断る。自分で護ると約束したのだろう?だったらそれを護れば良い。」

「ふぅ…それもそうだな。」

俺はトライスに俺がもし討死した時の事を頼んだ。

だがトライスは二言で拒否すると自分で約束を貫けと言って来た。

堅物め……ガーネットはトライスに似たのかもしれないな。



そして俺はウリューノス城の前に来ていた。

猛攻を受けた後なのだろうな…見る影も無くなっている。

「お前が姫に渡した城内図のお陰で効率良く攻める事が出来た。礼を言うぞ。」

「それを有効に使えたのはお前達が優れているからだろ。俺は何もしていない。」

「…姫がお前を選んだ理由が分かる気がするな……」

「今何と言ったんだ?」

「いや、こっちの事だ。気にしないでくれ。」

トライスは俺がガーネットに渡した地図のお陰だと言って来た。

だがそれを有効に使えるかは使う側に因る。俺は切欠を作っただけに過ぎない。

それを伝えると、トライスは何かを呟いていた。良く聞こえなかったから聞き返した。

だがトライスは教えてくれなかった。まぁ、深く詮索する事でも無いか。

「報告!敵兵既に逃亡している模様!今が好機です!」

「さぁ、決着を付けに行こう。行く手を阻む者は私が斬る。」

「あぁ、任せたぞトライス。お前達は此処で待っていてくれ。」

「はっ!」

暫くすると城内から一人の兵士がやってきて内情を伝えに来た。

どうやら兵士の殆どが逃亡しているようだな…賢明な判断だ。

トライスは俺に剣を向け、共に戦ってくれる事を示してくれた。

俺もその剣に自分の剣を当て、それに応えた。

さぁ幕を下ろそう…永きに渡る復讐の争いに……



途中兵士が掛かってきたがトライスが全て倒してくれた。流石に強い。

しかも命を取らずに的確に武装解除の攻撃をしていた……。

完敗だ。俺には到底真似の出来ない戦い方だからな。

それからは王の間へ一直線だった。入り口には見慣れた側近が三人。

常に王の傍らに居た重臣だ。

「クレハ将軍!?何故敵将と共に!?」

「一度だけ言う。降伏しろ。俺はドゥロールに付いた。」

「なっ!?」

俺を視認すると驚いていた。トライスと共に居れば驚くのも無理は無いか。

俺は三人に降伏するように伝えた。そうすれば無駄な血を流さずに済む。

聞き入れるかどうかは分からない。所詮は王の人形だからな。

「クレハ殿の言う通りだ。降伏さえすれば命は助ける。無駄に死ぬ事は無い。」

「頼む。俺はお前達に刃を向けたくは無い。」

「……分かりました。我等とてクレハ将軍に刃は向けたくはありません。」

トライスも降伏をするように言ってくれていた。

俺も側近とは戦いたくない。憎いのは王だけだからな。

側近達は分かってくれたらしく武器を捨ててくれた。

「感謝する。では外に居る兵の下へ行ってくれ。手当てしてもらうといい。」

「はっ!」

「では行こうクレハ殿。最後の決着に。」

「あぁ。」

トライスは怪我を負っていた側近達に外の救護兵の下へ行くように伝えた。

そう言えばウリューノスの兵も手当てしていたな……

そしてトライスは王の間の扉を開け、中へと入っていった。俺と共に。



次回でいよいよクライマックスです!
名も無き人間
今回の話で色々な事が明らかになっていきます!
クライマックスまでの物語をお楽しみください!



次に目を覚ましたのは騒がしい城内の喧騒だった。

いつもの俺なら状況を聞くだろう。だが分かっていた。

「クレハ将軍!敵が攻めて来ました!凄い数です!直ぐに救援を!」

「分かった。直ぐに行く。」

矢張り、敵が総攻めをしてきたらしい。ガーネ…無事に着けたんだな。

俺は最後の戦を終わらせる為、鎧を着て剣を備えた。

神よ…もし本当に居るのならば…ガーネを護ってほしい…それだけを願う。



敵は城の弱点を中心に攻めている様だった。地図が役に立ったのだな。

グラール山砦にも軍勢が行った筈だ…簡単には援軍に来れない筈だ。

「クレハ将軍!捕虜の小屋に敵兵が!」

「放って置け。ドゥロール側なら保護してくれる筈だ。」

「はっ?ですが……」

「今は城を守る事が先決だろう。行け!」

「はっ!」

少しすると兵士が売春小屋に敵が入ったと伝えに来た。矢張りな……

ガーネの事だ。真っ先に捕虜達の事を伝えたのだろう。

俺は兵士に捕虜より城を優先するように言い、城門前に向った。

そこには既に敵兵が多く侵入し、的確に攻撃を加えていた。

だが城門前に来て不思議に思った事がある。

周りには味方の兵士が倒れているが俺の部下達が一人も見当たらない。

既に散ってしまったのか?それにしては死体も見当たらない。

俺達の部隊は前線部隊だ。既に全軍攻撃している筈なのに……

それに敵兵が俺を視認しても刃を向けようとはしなかった。

何故だ…俺はドゥロールにとって最大の敵の筈なのに……

悩んでも仕方ない。俺はなるべく敵に遭わず最前線へと進んでいった。



……ここまで来れば城攻めの支障にはならない。いつでも散れる。

「ウリューノス将軍クレハ殿とお見受けした。相違ないか?」

「そうだ。俺がウリューノス将軍クレハだ。」

「ドゥロール騎士団長トライス!及ばずながらお相手していただく!いざ!」

そして俺の前にはドゥロール騎士団の隊長が居た。種族はデンリュウか……

その噂は俺にも届いていた。比類なき強さの持ち主だとな。

俺の最後を飾るには勿体無い程の相手だ。俺は剣を取り最後の勝負を始めた。

……流石に強い。本気で戦っているのに剣が当る気がしない。

だが油断はしない。あいつ…ガーネと約束したから。

最後の最後まで諦めなければ…新たな道が開く。そう誓ったからな。

だが既に限界に近かった。軽く翻弄されているのが解る。

何故このような実力を持ちながら今まで攻めて来なかったんだ……

「くっ!?」

「勝負在り…だな。」

「……殺せ。とっくに覚悟はしている。」

そして俺は剣を弾かれてしまった。最早これまでか……

俺はその場で跪き最後の時を待った。

浮かぶのはガーネの顔…か。俺の分まで…幸せになってくれ……

「済まないな。お前を城に連行する。」

「何?何故この場で殺さない?俺はドゥロールにとって仇敵だぞ?」

「ある方の命令でな。とにかく、大人しく付いて来てもらう。」

しかし騎士団長は剣をしまい、城まで連行するようだ。

何故わざわざ城まで連れて行く必要があるんだ?

俺は言わばドゥロール全体の仇敵だ。数多くの兵を殺してきたからな。

騎士団長はある方の命令と言ってきた。一体誰が……

俺は元より逆らう積りは無い。馬車に入れられ、ドゥロールへと向わされた。



ドゥロール国王バオウ。義の精神を重んじる勇将。種族はリザードンだ。

そして俺は今王座の間に居る。何故俺がドゥロール王と会わねばならないんだ?

どの道殺される事に変わりは無い。ならば早く済ませてもらいたい……

「報告!たった今グラール山砦を奪還いたしました!」

「ご苦労。戦況はどうだ?」

「はっ!敵将軍シックルを討ち取り、残りは逃亡しております!」

「逃亡兵は捨て置け。よくやった。」

俺が国王の前に引っ立てられている内に伝令が入ってきた。

グラール山砦が墜ちたか……俺はただシックルの無事を祈っていた。

だがそれも無駄に終わった。伝令はシックルを討ち取った事を伝えたからだ。

シックル……良い奴だったのに……済まない……

「報告致します!敵、城内に篭り態勢を立て直しております!」

「承知。私も直ぐに向う。済まないが私の鎧を用意してくれるか?」

「はっ!喜んで!」

そうしている内に再び別の伝令が入ってきた。

どうやら城がそろそろ陥落するようだ。篭城の構えをするという事は勝ち目はない。

ドゥロールに付いていたら…何か変わっていただろうか……

だがもう遅い…俺は重罪人として処刑される……それで良い。

ガーネさえ無事で居るなら…俺は他に何も望まない……

「さて。ウリューノス将軍クレハ。そなたは我が方に甚大な死者を出した。相違ないな?」

「間違いありません。砦十二箇所を陥落させ、数え切れない兵士を殺しました。」

「数も覚えているのか……」

少しすると王は俺に兵士を大量に死者を出したかと聞いてきた。間違いは無い。

俺は今までに落した砦等の名を上げ、その事実を伝えた。

騎士団長は数を覚えていた事に驚いていたようだ。まぁ…普通は覚えてないだろうからな。

だが俺は……俺の罪を背負うために全てを覚えていた。

「だがそなたは一匹のロコンを助け、逃がした。それも相違ないな?」

「なっ!?何故それを!?」

「トライス。連れて来てくれ。」

「はっ。」

それを伝えると、次はロコンを助けた事を聞いて来た。

俺は正直驚きを隠せなかった。まさか国王が知ってるとは思わなかったからな。

地図を持っていたから国王の耳にも入ったのか?それにしては腑に落ちない。

ウリューノスのスパイという可能性だって捨てきれない筈だ……

王は騎士団長に誰かを呼びに行かせた。その場には俺と王だけになった。

「何をしようと言うのだ?さっさと俺を処刑すれば良いだろう。」

「何を言う。姫の命の恩人を何故殺せようか?」

「姫?俺は姫を救った覚えは無い。」

俺は国王に早く処刑するように願った。これ以上生き恥を晒したくない。

だが国王は姫の恩人だと言って来た。姫の恩人?意味が分からない。

俺の記憶に姫を救った覚えは残っていない。何かの間違いだと思った。

「お連れしました。」

「ご苦労。クレハよ、この者を見ても分からぬか?」

「っ!?ガーネ!?」

「言ったでしょ?最後まで諦めなければ、新しい道が開くって。」

少しすると騎士団長が誰かを連れて戻ってきた。

国王は連れて来た奴を見るように言ってきた。……直ぐに分かった。

ドレスを着て髪飾りを着けているが間違いない…ガーネだ。

首には俺が渡した首飾りをしているから間違いない。

何故ガーネが此処に…しかもドレスを着て……

「改めて。私の名はガーネット=ドゥロール。ドゥロール国の姫です。」

「なっ……」

「分かったであろう。そなたが救ったのは我が姫、ガーネットだ。」

「ガーネじゃなく…ガーネットだったのか……俺とした事が……」

ガーネは俺の前に座り、自己紹介を始めた。

ガーネット=ドゥロール。それがガーネの本名だった。

俺がガーネだと思っていたロコンはドゥロールの姫君だった。

あの時口を塞いだのは名前がバレないようにだったのか……

ガーネットと名乗れば俺でも知っていた。バレたら処刑されると思ったのだろう。

気丈な態度もそれで解釈出来る。俺とした事が今まで知らなかったとは……

「ガーネットは義勇軍と剣を取ったが反乱軍に捕まってしまったのだ。」

「じゃあ…その夜に攻めてきたのは……」

「姫を救い出す為さ。最も、失敗に終わったがな。」

「そうだったのか……この国の姫だったのか。」

国王はガーネットが義勇軍と協力し戦って、捕虜になった事を教えてくれた。

だから身のこなしも俺が驚く程の実力だったのか……

あの夜の襲撃もガーネットを救う為だと知った。騎士団長が教えてくれたからな。

真実を知ってもまだ信じられなかった。ガーネが姫だったなんてな。

って事は…俺は姫に性欲を晴らさせたのか!?なんと言う事だ……

「クレハ。前に二本の剣の事を教えてくれたよね?妹の仇の紋章の事を。」

「あ、あぁ…いえ、はい。」

「調子狂うなぁ…まぁ良いや。その持ち主はクレハも良く知ってる人のだよ。」

「何だと!?誰だ!?その紋章の持ち主は誰なんだ!?」

「貴様!姫に何をする!?」

「良いんだトライス。その紋章の持ち主はね。」

ガーネットは俺に二本の剣の事を聞いて来た。妹の仇の紋章だ。

俺は直ぐに返答した。が、今は捕虜と姫だ。直ぐに敬語に変えた。

ガーネットは不服に思ったらしいがその持ち主を知っていると答えて来た。

俺は直ぐにガーネットに掴みかかって聞き出そうとした。

途中騎士団長が止めようとしたが、ガーネットが静止してくれた。

そしてガーネットは俺の顔を見て紋章の持ち主を言おうとしていた。

「ウリューノス国王ヴァイス。ダブルソードが奴の紋章だよ。」

「なん…だと?それは…本当なのか?」

「あぁ。俺も知っている。皮肉な物だな…その仇の下で将軍になるとは……」

「クレハよ。もしお前にその気があるなら…私はそなたに剣と鎧を与える事が出来る。」

ガーネットは紋章の持ち主を教えてくれた。ウリューノス国王。だと。

正直自分の耳を疑った。まさかウリューノスの国王が…仇だったなんて信じられなかった。

だが騎士団長もそれに頷いて、事実だと言う事を嫌でも教えてきた。

俺は今まで…ずっと妹の仇の為に働いていたというのか……

俺が憎しみに顔を歪めていると、国王が俺に剣と鎧を与えると言って来た。

敵の俺に…武具を渡すのか……?

「剣を交えお前の強さは知った。お前ならば仇敵を討てる筈だ。」

「だが……国王よ、俺はまだウリューノス将軍だ。それでも武具を与えると言うのか?」

「構わん。トライスよ、彼の剣と鎧を。」

「はっ。こちらに。」

騎士団長も剣を交えて俺の本心に気付いたらしい。だからトドメを刺さなかったのか……

俺は国王に敵である俺に武具を持たせるのか聞いた。

その気は無いがこのままウリューノスに戻る事だって可能だ。

国王はそれに頷き、騎士団長に言うと、俺の剣と鎧を持って来た。

「少し歯毀れしていたので研いでおいた。これをどうするかはお前次第だ。」

「クレハ…お願い。この国に力を貸して!皆を守りたいんだ!」

「……承知した。ウリューノス将軍クレハ…只今よりドゥロールにご助力致す!」

「お前ならそう言うと思っていたぞ。外に兵を用意した。見て来ると良い。」

どうやら研いでくれたらしい。刃が綺麗になっていた。

この場で国王を斬る事も可能だと言うのに…俺を信じてくれているのか……

ガーネットも俺に助力を仰いできた。……ガーネットの望みならば叶えなければならない。

俺は剣を受け取り、国王に味方する事を誓った。何よりガーネットの頼みだしな。

騎士団長も喜んでいる様子で、兵を用意した事を伝えてくれた。

兵だと?俺は直ぐに外に出た。そこには俺の部下達が集まっていた。



「お前等…何で……」

「姫の命令でな。お前の紋章を持つ者全員を城に連れて来たのさ。」

「私の命の恩人達を殺すわけにはいかないもん。」

「ガーネット……」

俺は目を疑った。生きている等思ってもみなかったからな。

騎士団長はガーネットに命じられて俺に関係する者を連れて来たと言った。

そうか……ガーネットが俺の事を伝えてくれたのか……

ならばこの命…この国、いや、ガーネットに捧げるとしよう。

「良く聞け!俺はこれよりドゥロールに付く!仇敵を討つ為にな!」

「我等も元より忠誠を誓ったのはクレハ隊長のみ!ご一緒します!」

「良い部下達ではないか。ウリューノスに置いておくのは勿体無い。」

俺は部下達に今の想いを伝えた。ウリューノス将軍クレハでは無く……

ドゥロールに寝返りウリューノスに反旗を翻す。とな。

部下達も直ぐに賛同してくれた。俺にしか忠誠を誓ってないと言って。

どこまでも付いて来てくれるのか……ありがたい。

後ろからトライスが来て俺達の部下を褒めていた。俺も誇らしかった。

「クレハよ。お前は数多くの罪を背負っておる。」

「はっ。この戦が終わった後ならば…どのような罰もお受け致します。」

「その言葉…偽りは無いな?」

「はい。誓って偽りはありません。」

そして王が歩いてきて、俺の罪深さを伝えてきた。分かってるさ……

この戦…仇を討った後ならば…思い残す事は無い。

それを伝えると王は再び真意である事を尋ねてきた。俺はそれに頷いた。

気のせいか王やトライス、そしてガーネットが微かに笑っていた気がした……

「ではクレハよ!己の正義を掲げ進むが良い!」

「はっ!出撃だ!」

『オオオオ~!』

「俺も微力ながら協力しよう。姫、大人しく待っていて下さいね。」

そして王は俺に賛美を送ってくれた。今までこんな事は無かった……

それに応え、俺は部下達に出撃命令を出した。新たな王の下で。

どうやらトライスも付いて来てくれるらしい。頼もしい限りだ。

そしてトライスはガーネットに大人しくしてるように言い聞かせていた。

「ぶ~…私だって戦えるのに……」

「姫としての立場を弁えて下さい。王様も言ってください。」

ガーネットの反応を見て改めてガーネだと確信した。姫らしくなかったからな。

話からすると普段から剣を取って戦っていたらしいな…良く生きていたものだ……

トライスは王にも姫を抑制するように願っていた。

「ガーネット。そなたは城の護りを頼む。私の留守中…万事頼むぞ。」

「はい!……クレハ!」

「何だ?…っ!?」

「やれやれ……」

王がガーネットに城の守備を任せるように言うと、ガーネットは素直に頷いていた。

矢張り王…父の言う事は聞き入れるのか。立派な姫君だ。

するとガーネットは俺の名を呼んだ。俺はそれに振り返るといきなり口付けをしてきた。

王の目の前で…どういう積りなんだ……

トライスも呆れたようで首を振っていた。

「必ず…帰って来てよ。此処に。」

「ふっ……ガキは城を守ってろ。」

「なっ、またガキって!」

「確かにクレハ殿の言う通り、年齢的にはまだ姫君は子供です。」

「もぅ…さっさと行って来い!」

そして顔を赤くして帰って来てくれと言って来た。

俺はガーネットを茶化しながら鎧を身に付け出発の準備を整えた。

トライスも同じく整えながらガーネットを茶化していた。

するとガーネットは半ば強引に俺達を送り出した。ったく天邪鬼め。

どうやら王自らも出撃する様だ。トライスはその護衛だろうな。

「トライス。一つ頼みがある。」

「何だ?」

「もし俺が死んだ時は…ガーネットを頼む。」

「断る。自分で護ると約束したのだろう?だったらそれを護れば良い。」

「ふぅ…それもそうだな。」

俺はトライスに俺がもし討死した時の事を頼んだ。

だがトライスは二言で拒否すると自分で約束を貫けと言って来た。

堅物め……ガーネットはトライスに似たのかもしれないな。



そして俺はウリューノス城の前に来ていた。

猛攻を受けた後なのだろうな…見る影も無くなっている。

「お前が姫に渡した城内図のお陰で効率良く攻める事が出来た。礼を言うぞ。」

「それを有効に使えたのはお前達が優れているからだろ。俺は何もしていない。」

「…姫がお前を選んだ理由が分かる気がするな……」

「今何と言ったんだ?」

「いや、こっちの事だ。気にしないでくれ。」

トライスは俺がガーネットに渡した地図のお陰だと言って来た。

だがそれを有効に使えるかは使う側に因る。俺は切欠を作っただけに過ぎない。

それを伝えると、トライスは何かを呟いていた。良く聞こえなかったから聞き返した。

だがトライスは教えてくれなかった。まぁ、深く詮索する事でも無いか。

「報告!敵兵既に逃亡している模様!今が好機です!」

「さぁ、決着を付けに行こう。行く手を阻む者は私が斬る。」

「あぁ、任せたぞトライス。お前達は此処で待っていてくれ。」

「はっ!」

暫くすると城内から一人の兵士がやってきて内情を伝えに来た。

どうやら兵士の殆どが逃亡しているようだな…賢明な判断だ。

トライスは俺に剣を向け、共に戦ってくれる事を示してくれた。

俺もその剣に自分の剣を当て、それに応えた。

さぁ幕を下ろそう…永きに渡る復讐の争いに……



途中兵士が掛かってきたがトライスが全て倒してくれた。流石に強い。

しかも命を取らずに的確に武装解除の攻撃をしていた……。

完敗だ。俺には到底真似の出来ない戦い方だからな。

それからは王の間へ一直線だった。入り口には見慣れた側近が三人。

常に王の傍らに居た重臣だ。

「クレハ将軍!?何故敵将と共に!?」

「一度だけ言う。降伏しろ。俺はドゥロールに付いた。」

「なっ!?」

俺を視認すると驚いていた。トライスと共に居れば驚くのも無理は無いか。

俺は三人に降伏するように伝えた。そうすれば無駄な血を流さずに済む。

聞き入れるかどうかは分からない。所詮は王の人形だからな。

「クレハ殿の言う通りだ。降伏さえすれば命は助ける。無駄に死ぬ事は無い。」

「頼む。俺はお前達に刃を向けたくは無い。」

「……分かりました。我等とてクレハ将軍に刃は向けたくはありません。」

トライスも降伏をするように言ってくれていた。

俺も側近とは戦いたくない。憎いのは王だけだからな。

側近達は分かってくれたらしく武器を捨ててくれた。

「感謝する。では外に居る兵の下へ行ってくれ。手当てしてもらうといい。」

「はっ!」

「では行こうクレハ殿。最後の決着に。」

「あぁ。」

トライスは怪我を負っていた側近達に外の救護兵の下へ行くように伝えた。

そう言えばウリューノスの兵も手当てしていたな……

そしてトライスは王の間の扉を開け、中へと入っていった。俺と共に。



次回でいよいよクライマックスです!

最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 緊急連絡

    内容がダブってます
    ――チャボ 2010-01-11 (月) 10:53:39
  • 同じ内容二回も出してどうすんだ?
    ―― 2010-01-11 (月) 11:32:01
  • すみません>< 間違えて二度投稿してしまいました><
    ――名も無き人間 2010-01-11 (月) 17:56:37
  • クレハは、いったい
    どうなるのか?
    楽しみです!!!
    ――☆☆ ? 2010-01-11 (月) 21:04:43
  • 私も楽しみです
    ――ハカセ ? 2010-01-11 (月) 23:46:16
  • クレハはどうなるのでしょう!(ぇ
    楽しみにしていただいて嬉しいです!<☆☆氏

    追って先のお話もUPするのでお待ち下さい!<ハカセ氏
    ――名も無き人間 2010-01-12 (火) 07:28:28
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Last-modified: 2010-01-11 (月) 00:00:00
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