以下の小説は人×ポケモン、ポケモンのランジェリー着用等の特殊表現が含まれています(グロは勿論ないよ!)
「ようこそお越しくださいました、ご予約のお客様でございますか?」
「えぇ、先日インターネット予約させていただいた……」
物腰の柔らかそうな老婦人が女将を務める宿、値段もさる事ながら、旅館といっても差し支えないような質からくる評判の良さと、なによりポケモン可という点でここへと決めた。
それこそ妻との旅行の際は、なかなかそのような所を選べないものだ。
旅先で食事が出ない以上はわざわざコンビニで買わねばならないし、なにより夜寝るときにモンスターボールに閉じ込めておかねばならないなんて、私にとってもこの子にとっても苦痛でしかないだろう。
チェックインを済ませたあと、部屋に案内されつつも上着の中に収めた縮小状態のモンスターボールを優しく撫でる。返ってきた揺れは、久々の休暇を楽しみに思う私の心の揺れ方と同じに思えた。
思慕の陽炎
文章:チャボ、原案・絵:朱烏
「それじゃ行ってくるよ」
「えぇ、いってらっしゃい、あなた」
朝の些細な会話。スーツを着、ビジネスバッグを持ち、上着のポケットにモンスターボール。
今日の休暇は妻には内密であった。一泊二日の出張と偽って県外の民泊へと赴いてきたのだ。
予てからの計画であった。この日のために有給を取り、妻には数週間前から伝え、ここの予約も取っていた。
決して不倫するわけではない、今の家庭にそれなりに満足はしているし、夫婦仲が険悪というわけでもない。
だが、それでも、私にとってのとあるフラストレーションが溜まっていたのは確かだ。
「……でございます。ではごゆっくり」
宿泊に関しての説明も終わり、女将の姿は廊下へと消えた。
そして、すぐさまこの時を待ちわびていたようにポケットからモンスターボールを取り出し、膨らませながらも畳に転がす。自然と開閉機能が作動して、光とともに彼女は姿を現した。
「まぐっ!」
彼女の名はマグマラシ。妻との婚姻の前からの、大学時代から共にいる大事なパートナーだ。
彼女はいつもの景色と違うことに少し困惑した表情を浮かべつつも、私の方を見ていた。
親バカかもしれないが、この子はとても賢い子だ。スーツを着てる時は毛がつかないようにすり寄ったりしてこない。
衣服を脱ぎ、備え付けの浴衣へと着替える。やはりここは旅館と言っても過言ではないほどだ。
「少し待っててな」
「まぐっ」
帯を締めた私の姿を彼女は不思議そうに見つめている。座布団に座ってから、おいで、というとゆっくりとすり寄ってきてくれた。
膝に乗せ彼女の頭を撫でると、嬉しそうに目を細める。ヒノアラシの頃からずっとやってきた事、彼女の心地いい所は誰よりも知ってるつもりだ。
彼女はいつもこうして会社帰りの私を癒してくれる。時々甘えるような声ももらして。
だが、その一方で溜まりに溜まったフラストレーションはその程度で解消されるものではなかった。
私はこれ以上の触れ合いを望んでいた。妻との婚姻より前、私と彼女が結んだ雌雄の触れ合いを。
彼女は本当に賢い。だからそれ故に、番いと言える妻といる時にはそんなそぶりは見せなかった。
しかし、彼女が私を想ってくれている片鱗は所々で見えていた。水が苦手な炎タイプだとしても私との入浴を望んだり、寝る時にも私の布団に入ってきたり。
春には時折私の布団に、独特の匂いを持つシミを作ったりもした。妻に気づかれる前に彼女自身がどうにか乾かしたのはいい思い出だ。
「まぐー? まぐまぐっ」
ぼんやりと、そんな事を考えていた所。彼女の鳴き声で今に引き戻された。
「あぁ、ごめんよ。少し撫ですぎたな」
「まぐっ」
少し乱れた毛並みを手櫛で整えてやる。それが終わると彼女は満足そうにして膝から降りていった。
この部屋に広縁はないが、風情のある障子の奥、窓との間のスペースに彼女は立っていた。
「あぁ、もうこんな時間か。キレイな夕陽だな、マグマラシ」
「まぐっ」
この部屋からは、夕陽の海に沈む景色がよく見える。彼女の背中から燃えでる炎のように美しい光景だ。
しばらく見惚れていると、彼女は再び私の元に戻ってきた。
身体を預けるように、膝にすり寄ってくる。
こうして、何もないという事を楽しむのも旅の醍醐味だろう。
それから随分と時間が経った。
評判の通り、出された夕食は海の幸満載の豪勢なものであった。マグマラシにも、味付けを変えた専用の膳が出され、今の彼女は満足そうな表情を浮かべている。
「美味しかったかい?」
「まぐ、まぐまぐっ」
彼女の言葉はわからなくとも、その声色からなんとなく意味は伝わる。
それにつり上がった口角はなんとも幸せそうだ。
ふと部屋に響くノックの音。
「失礼致します。食器のお片づけと、お風呂の準備が出来ましたのでお声かけをさせていただきます」
この民宿のお風呂は小さいと聞いている。だからこそ、交代制というわけらしい。
湯船に浸かることが出来るのが一時間程度というのは残念だが、貸切だと思えば損な気分でもない。
「まぐまぐ?」
「あぁ、えぇと、ポケモンと一緒に入るのは大丈夫ですか?」
お風呂、と聞いてマグマラシは私の方を見た。やはりいつも一緒に入っているのだ。しかし、さすがにこういうところでは……。
ダメ元ではあったが、物は試しで質問すると意外な答えが返ってきた。
「えぇ、浴槽につけなければいいですよ。毛詰まり防止の金網は浴室にありますので」
「ありがとうございます」
まさに有難い言葉だ、軽く頭を下げるとマグマラシも真似をするように頭を下げた。
女将はその仕草に小さく笑みをこぼしながら、食器を片していった。
「よかったな、マグマラシ。これで一緒に入れるぞ」
「まぐ!」
あまり、ゆっくりしていると時間がなくなってしまう。
立ち上がってタオルを取ろうとすると、すでに彼女が機敏な動きでその手に持っていてくれた。
ありがとう、と伝えて部屋を後にする。彼女はよちよちと可愛らしい二足歩行でついてきてくれる。
脱衣カゴに、やや乱暴に浴衣を脱ぎ入れる。彼女が浴室の扉を今か今かとばかりにカリカリと引っ掻いているからだ。
「今日は一緒の湯船には入れないからな。わかったか?」
「まぐまぐー」
カリカリと催促の音を立てる。わかってくれたのだろうか。
ガラリと扉を開けて中に入ると、涼しげな風が吹いてくる。初夏の潮風だ。
「すごいな、露天風呂とは聞いてたが」
こじんまりと設置された洗い場。そこからすぐ外に繋がるガラス戸があり、その先は夜の海を一望できる小さな湯船があったのだ。
「まぐまぐっ」
とんとん、っと私の足を触って、再びの催促をするマグマラシ。わかったよ、と応えてすぐに排水溝へと網を取り付けた。
洗い場の近くに置いてあるということは、きっと私と同じように一緒に入る客も多いのかもしれない。
それからお互いの身体にかけ湯をして外へ。
私が入る傍らで、ちょっとだけ残念そうな表情を浮かべている。
こればかりは仕方ないとはいえ、可哀想だ。何か手はないものか。
「うーん、少し待ってな」
しばし考えた上の妥協案。それは洗い場の桶であった。
たっぷりとお風呂の湯を入れて、すまんな、と謝罪の言葉とともに置いてやる。
マグマラシは少しの思案の後、二足歩行でその中に入ってくれた。
ザブッと大半のお湯は溢れ、マグマラシ自身もお尻が入る程度だ。
「まぐーっ」
だけれども、マグマラシは嬉しそうだ。少しばかり罪悪感を感じてしまう。
ちゃぷちゃぷと僅かばかりのお湯で遊ぶマグマラシ、いつしか私は夜景を見るよりもその仕草ばかりに釘付けになっていた。
彼女のことをこうして性的な目で見るのはいつぶりだろうか。
お湯に濡れてピッタリと皮膚についた毛皮、扇情的なボディライン。彼女は覚えているだろうか、互いの初めてを経験したあの夜のことを。
“ひとと けっこんした ポケモンがいた
ポケモンと けっこんした ひとがいた
むかしは ひとも ポケモンも
おなじだったから ふつうのことだった”
周りからしてみれば少しズレた思想だったのかもしれない。
だけど私にとってはマトモな、いや、心からの純粋な恋愛感情であった。
「なぁ、マグマラシ」
「まぐ?」
「……そろそろ身体、洗おうか」
ざぶりと湯船から立ち上がる。タオルで隠すつもりのない腰まわり、そこには少しばかり余計な肉がついた腹と、血の巡った愚息があった。
少なめのボディソープを手の上でお湯に薄め、それを彼女の身体に泡だてながらなすりつけていく。
いつもと同じように彼女は大人しく泡だらけになっていく。本当なら別に洗う必要はないらしい、自分自身の熱で清潔に保てるのだ。
それでも、私と彼女はこうして身体を洗う、触れ合いを求めて。
一通り洗った後、身体を流してやった。彼女はボディタオルを持ち、私の身体を洗う手伝いの仕草をみせる。
「あぁ、今日はもう少し洗うからね」
首を傾げ、不思議そうな表情を浮かべる。
しかし、タオルを置いてくれるくらいには理解してくれたようだった。
ここから先はソープは使えない、私にとって少し熱めのお湯のまま、彼女の下半身にシャワーをかけつつ、そこに私の指を伸ばす。
彼女はその動作を覚えていてくれた。結婚してからまったくしていなかったにも関わらず、少し顔を赤く染めて股を大きめに開いてくれた。
大切なところを覆い隠す毛を擦るように洗い、そして彼女の雌の部分を撫でた。
「まぐっ……」
小さく鳴いた彼女の顔をみると、羞恥と笑顔が混じったような複雑な表情をみせる。
あぁ、そんな顔をしたら。
自身の愚息は十分にいきり立ってしまった。
マグマラシの視線の高さからはよく見えてしまうだろう。だが、それを見つめるマグマラシは困惑でも、嫌悪でもなく、物欲しげな視線を向けてくるのだ。
マグマラシの秘部を洗う指は、軽くとはいえ中を撫でる。
くすぐったそうに手にしがみつき、しかしそれを離す様子はない。
腕にかかるその吐息は、今にも炎になりそうなほど熱く、垂れ出た涎はマグマのように熱を帯びている。
彼女は今夜する事を理解してくれた、劣情に火がついたとでも言うべきか。
しばらくそこを洗った後に指を離す。
少しばかりの間、名残惜しそうに腕を掴んでいたが、やがて離してくれた。
「今度は私の方を洗っておくれ。頼んだよ?」
少し遅れて小さくうなづく。それから自分は頭を洗いはじめる。マグマラシは背中をタオルで擦ってくれる。
今日は、いつもより彼女が背中にすり寄ってくれてるみたいだ。彼女の熱を分けられるように、潮風で少し冷めていた身体を暖められていく。
手短に洗い終え、洗われていない部分を手で擦っていく。
そして、泡を流した後、彼女は再び私の前に戻ってきた。
「……まぐ」
ぽんぽん、私の太ももに手を置いて何かを訴えかけるように見てきた。
滾るその仕草に愚息を硬くするのと同じくして、嬉しさがこみ上げてくる。
これも私と彼女のまぐわいの時にしていたこと、忘れないでいてくれたのだ。
小さく可愛らしいその手で愚息を優しく撫で、ちろり、ちろりと舐め上げる。粗方の汚れはシャワーで落としていたし、これ自体に綺麗にする意味はない。
だとしても、これは彼女との触れ合いの一つ。
決して射精までは至らずとも、心地よい口の熱が快感を与えてくれる。
「マグマラシ、そろそろ大丈夫だよ」
「……まぐっ」
もっとも今日に限っては危ないところであった。久々に触れ合う可愛らしさに、後一瞬でも遅ければ達していた所だろう。
それから互いに身体を軽く流して、後片付けののちに浴室を出ることにした。
夜景をあまり見てなかったのは名残惜しいが、それよりも愛する者といる方がいいに決まってる。
それに、温泉よりも温まることをこれからするのだから。
どうせ風呂から自室までの僅かな間だ。最低限、身体を覆うように浴衣を羽織り、マグマラシを抱えて足早に歩いていく。
カリカリと小さく私を掻いてくるのはやはり催促の合図だ。
「あぁ、すぐにな」
部屋に戻るとそこにはすでに布団が敷かれている。後ろ手に部屋の鍵を閉めて、マグマラシをそっと降ろした。
私の歩みに合わせてマグマラシはついてくる。
「布団の上で待っててくれるかい?」
「まぐ」
彼女がちょこんと布団に座ったのをみてから、一旦私はビジネスバックの中を漁る。
ダミーの仕事道具をどかして奥から目当てのものを取り出した。
もし、こんなのを持っている時に職務質問されたらと思うとゾッとする。
しかし、だ。これは今夜のために予てから通販で購入したものだ。持ってこないという選択肢はなかった。
ランジェリー、それもポケモン用の小さなサイズというニッチな商品。
傍目から見れば人間のものと変わりはない、そんな代物。
それから、あとはゴムだ。本当なら必要あるものではない、ポケモンと人間では普通は着床しないのだから。
初めの頃は性病予防のつもりではあったが、生でしたこともあるし今更の話だ。
要は気分とでもいえよう。
「まぐ、……まぐまぐ」
「あぁ、悪い悪い。すぐにな」
そろそろ彼女も待ちきれないようだ。しかし、もう少しだけ我慢してもらうことになる。
「……ま、まぐ……」
身につけられていくランジェリーをちょっとだけ不満げにみている。
付けたそばからすでにシミを作ってしまっているようだ。
最後に、自身の愚息にゴムを被せて。
「待たせたね、マグマラシ」
「まぐっ……」
私が座り込むと同時に近寄ってきて、再び愚息を舐め始める。少しばかりゴムの味と香りに顔をしかめたが、それでも湿らせるように舌を這わせてくれる。
しばらくすると、マグマラシはランジェリーに手を押し付けて自らを昂ぶらせているようだ。
その姿はなんとも淫らで、情欲をそそらせる。
「そろそろ、しようか。でもその前に……」
彼女は口を離し、小さく頷いた。
それから私の身体をよじ登り、顔を近づける。
いつ以来だろうか、彼女の身体をそっと抱きしめて、こうしてキスをするのは。
舌を絡めると、彼女の口に残ったゴムの味と、彼女自身の熱を帯びた甘い唾液が流れ込んでくる。
彼女の身体は燃えるように熱い。抱きしめ、すでに熱を帯びている彼女は私を求めて性欲を燃やしていく。
鼓動を感じ、私は彼女を求めて口の中を貪るように味わっていく。
ちりりと指先が焦げるような熱さを感じた。
炎を出さぬように気をつけている彼女も、交わる時だけはこうして熱を帯びる。
だからこそ、彼女を上にしたまま、口を離し私は横になる。
もういいの? とそんな表情を見せられて、私は無言で頷いた。
彼女は私の愚息の上に立ち、ランジェリーを少しだけズラしてみせる。
ただそれだけなのに、彼女の秘部からはぬちゅりと粘着質な音が漏れた。
待ちきれないといわんばかりの秘部にあてがわれた愚息。すでに熱を感じ、その時を待つ。
「……まぐ」
「あぁ、愛してるよ、マグマラシ」
数秒の後、マグマラシは体重をかけるようにして秘部に、熱された蜜壺に滾った肉棒を招き入れる。そこはあまりにも熱く、あまりにもキツい。
久々のまぐわいに加え、ほとんど慣らしもしなかったのだ。予想をはるかに超える快感に互いに呻き声のような、喘ぎ声のような音を口から漏らし、あまりにも早すぎる絶頂を迎える。
あまりにも想定外、頭が真っ白になるほどの快感に悶え、マグマラシは私の身体に身を預けてくる。
その背中にはイった証である陽炎が揺らいでいた。
「……っ、く。マグマラシ、平気か……?」
小さな声で返事、しかし次に取った行動は目を瞑るわけでもなく、満足する様子でもなく、私の胸元をカリカリと擦る仕草だった。
「……あぁ、君もまだ足りないわけだね……。わかったよ、一旦腰を上げておくれ」
くちゅ、ぬちゅりと腰を上げさせると、ゴムの中には自分でも驚くほどの白濁が詰まっていた。
しかし、それでいて愚息は未だに天を衝くような勃ち方をしている。マグマラシも続きを待ちわびている。
となればグズグズはできない。手早く新たなゴムを付け直し、横になる。
あとはもうマグマラシに任せるまでだ。
達したばかりの、お互いに敏感な所を擦り合わせる。無論、すぐに互いの絶頂は訪れ、その度にボルテージは上がり、より大きな快感を、そしてお互いを求め合う。
「まぐ、まぐ……まぐぅ」
「あぁ、私も気持ちいいよ……大好きだ、マグマラシ」
戯れにランジェリーに結びつけたゴムが揺れ、物足りないとばかりに腰を振るマグマラシは、自身の手を舐めるかのような妖艶な姿を見せる。
肉棒と蜜壺が擦れ、抜き差しする度に卑猥な水音が響き、劣情は際限なく燃え上がっていく。
ずっとずっと交れなかった彼女との性行為、彼女自身も我慢してきたのだろう。鬱憤を晴らすかのように、乱暴なほどの腰使いで扱き上げてくる。
包み込む柔らかな膣の熱も、垂れ流れる愛液の熱さも、触れ合う彼女の肌の温もりも、全てが愛おしい。
何度目の絶頂だろうか、再び腰を上げさせて、ゴムを外し、新たなものをつけようとした。
……ない。ゴムが底を尽きてしまったのだ。
マグマラシは私の太ももに濡れそぼった秘部を擦りつけ、誘ってくる。
「いいよ、マグマラシ。このまましよう」
まるでその言葉を待っていたかのように彼女は目を輝かせる。そして、そのまま腰を近づけた。
彼女もやはりわかるのだろう、今まで薄皮一枚隔てていたものがなくなった感覚が。
ぴとりとつけてから、その腰をゆっくりと降ろした。
「ま、ぐ……っ……」
彼女は小さく涙した、互いの深い所同士が繋がったその感覚に。
だけど、そのままへばることなく、快感と幸福が入り混じる、私にとっての天使か小悪魔かのような、艶かしい表情を見せて腰を振り続ける。
互いの限界も近く、より濃厚な粘液と空気が混じり合う音が反響する。
私の肉棒を強く締め付ける蜜壺からは、とめどなく泡立った粘液が溢れ出している。
「マグマラシ……、中に……」
「……まぐっ」
いいよ、そう言った気がした。
そして、マグマラシの奥底へと、今までに出した精の、どれよりも多くを流し込んだ。
マグマラシの口からは快感に打ち震える声が小さく漏れ、その背中からは部屋の景色が揺らぐほどの熱が立ち昇っていた。
あの日から数日後のことである。
「ひとと けっこんした ポケモンがいた ポケモンと けっこんした ひとがいた むかしは ひとも ポケモンも おなじだったから ふつうのことだった……か」
少しだけ私は頭を抱えていた。
昔、大学の頃に読んだ本の一節を思い出しながらも彼女を撫でている。
「……嫁におめでたが来る前に……、お前とのタマゴが出来るとはな」
まさかとは思ったが、それでも愛する者との子を成せたことには変わりはない。幸せな気分に満たされつつも、問題はどうやって妻に説明しようか。そんなことを考えながら私はポケモンセンターからの帰路につくのであった。
僕(朱烏)が絵を描いたところ、大変嬉しいことにチャボさんが文章化してくれました。心より感謝いたします。
せっかくなのでアーカイブとして残すため、代理としてwikiにうpします。
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