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少女から水への贈り物

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桜花

  少女から水への贈り物      作・桜花

 この小説は、ポケモンが人間と同じ生活をしていますが、基本的に2足歩行と4足歩行のポケモンに分かれています。

 12月20日

 激しい雨が降る中、鞄を持った一人のキルリアが、自分の住むマンションに帰ってきた。キルリアが一人暮らしの大学生で、マンションは富豪であるキルリアの両親の所有物である。
 「!」
 笠を閉じて、マンションのエントラスに入ろうとした時、すぐ側の茂みに、青い何かが見えた。
 「何だろう?・・・」
 不思議に思い、キルリアが茂みに近づいた。そして茂みの中を見ると、そこには一頭のミズゴロウが、ぐったりした状態で倒れていた。
 「えっ!? 嘘! き、君、大丈夫!?」
 少々パニックになりながらも、キルリアはミズゴロウの状態を確認した。しかしミズゴロウからは返事はなかった。
 「・・・とりあえず、私の部屋に連れて行こう」
 仕方なくキルリアは、ミズゴロウを抱えて、自身の部屋に向かった。

 ※        ※

 部屋に着いたキルリアは、ミズゴロウをダイニング・ルームのソファーに置き、自室に行き、大学の鞄を置いて、バスタオルを持って戻ってきた。そしてそのタオルで、雨に濡れたミズゴロウを、優しく拭き始めた。
 「うっ、う~ん・・・」
 すると、ミズゴロウが声を出し、薄っすらと目を明けた。
 「・・・ヒッ!」
 ミズゴロウは怯えた声を出し、涙目でキルリアを見た。そんなミズゴロウを、キルリアは優しい眼差しで見た。
 「怖がらないで・・・私は何もしないから・・・」
 キルリアには、何故ミズゴロウが怯えているかは分からないが、こう言えば大丈夫の様な気がしたので、キルリアはそう言った。暫くして、ミズゴロウは落ち着いた様だ。
 「あの・・・あなたは?・・・」
 ミズゴロウが、キルリアの事を聞いてきた。
 「私はキルリア。一人暮らしをしている大学生よ! 君は?」
 「僕は・・・ミズゴロウです・・・」
 「ミズゴロウ君ね・・・家は何処なの?」
 「家は・・・ありません・・・」
 「えっ?・・・」
 ミズゴロウは其処まで言うと、俯いてしまった。
 「僕・・・小さい頃に両親を無くして・・・ずっと一人で生きてきたんです・・・野宿をしたり、空き瓶等を集めて、お金にして、今まで生きてきたんです・・・」
 其処まで言うと、ミズゴロウは泣き出してしまった。そんなミズゴロウを、キルリアは優しく抱きしめた。
 「可哀想に・・・」
 キルリアには、そう言ってあげるしかなかった。暫くして、キルリアが離れた。
 「君は、これからどうするの?」
 「雨が上がったら、出て行きます。特に行く当てはありませんけど・・・」
 そう言ったミズゴロウに、キルリアはある提案をだした。
 「良かったら・・・私と住まない?」
 「えっ?・・・そんな・・・僕なんかが・・・」
 「別に良いよ! 一人暮らしで退屈だから、男の子が一緒に住んでも、全然平気だよ♪」
 「・・・じゃ、じゃあ・・・宜しくお願いします・・・」
 「宜しくね♪」
 こうしてキルリアの説得(?)により、ミズゴロウは一緒に住む事になった。

 1時間後・・・

 キルリアとミズゴロウは、キルリアが作った夕食を食べていた。
 「どう?」
 キルリアがミズゴロウに、料理の味を聞いた。
 「美味しいです♪」
 「良かった♪ 今まで私しか食べなかったから、他の人はどうかなって、気になってたんだ」
 ミズゴロウの感想に、キルリアは喜んだ。その後は色々な事を話し合い、気がついたら時間は、P・M11時になっていた。
 「そろそろ寝ようか・・・」
 そう言って、キルリアはミズゴロウを、寝室に導いた。寝室はキルリアの自室でもある。
 「ベット・・・一つしか無いですから・・・僕は床に寝ますね・・・」
と、笑顔でミズゴロウは言ったが、キルリアは・・・
 「あら? 一緒に寝れば良いじゃない?」
 「ええっ!! そ、それは不味くないですか・・・」
 心配そうにミズゴロウは言うが、キルリアは・・・
 「別に良いじゃない♪ それとも、女の子と寝るのは、少し恥ずかしい・・・かな?」
と、からかいを込めた笑みを浮かべながら、キルリアは言った。
 「い、いや・・・そうゆう訳じゃ・・・」
 「なら良いじゃない♪」
 そう言うとキルリアは、ミズゴロウの片前足を手に取って、ベットに引き込んだ。ミズゴロウは諦めて、キルリアと一緒に寝ることした。ベットに入ると、ミズゴロウの直ぐ目の前には、キルリアの顔があった。
 「ふふ・・・ベットで寝るのは初めてかな? おやすみ・・・」
 そう言ってキルリアは、天井の方を向いて眠りについた。そんなキルリアを見て・・・
 「キルリアさん・・・ありがとうございます・・・お休みなさい・・・」
 そう小さく呟いて、ミズゴロウも眠りについた。

 次の日

 次の日、ミズゴロウが目を覚ますと、隣にはキルリアの姿は無かった。
 「キルリアさん?」
 キルリアの名を呼んだが、返事はなかった。その代わり、美味しそうな朝食の匂いがした。ミズゴロウはベットを降りて、キルリアの部屋を出た。するとダイニング・ルームで、キルリアが朝食の準備をしていた。
 「あっ! おはよう♪ ミズゴロウ君」
 「お、おはようございます・・・起こしてくれれば、手伝ったのに・・・」
と、ミズゴロウは言ったが、キルリアは・・・
 「だって、君の寝顔見たら、もう少し寝かせておこうと思ったんだ♪」
 キルリアが笑顔で言った。その笑顔を見た瞬間、ミズゴロウはドキッとした。
 『キルリアさん・・・昨日は気付かなかったけど・・・とっても可愛い・・・』
 そうミズゴロウは、心の中で思った。
 「んっ? どうしたの? 早く食べよう♪」
 そんなミズゴロウの気持ちを知ってか知らずか、キルリアは笑顔で催促した。
 「あっ! ハイ!」
 ミズゴロウは我にかえり、椅子に座った。その後キルリアも椅子に座った。
 『いただきます!』
 2人は挨拶をし、朝食を食べ始めた。その後、キルリアが先に食べ終わり、一度自室に行き、大学の鞄を持って戻ってきた。
 「じゃあ私は、大学に行くね♪ と言っても、1・2時間くらいで帰ってくるからね♪」
 「あの・・・僕は何をすれば良いですか? 何もやらないってのは、流石に駄目ですから・・・」
 「う~ん・・・そうね・・・じゃあ、私の部屋の掃除をしてくれない? カーペットをコロコロして、ゴミを取るやつでやるだけで良いから」
 「分かりました♪」
 ミズゴロウは笑顔で返事をした。するとキルリアは財布を取り出し、一枚の紙幣を取り出した。
 「お昼は、私が帰ってきてから作るけど、ミズゴロウ君、もし出かけるなら、欲しい物で、これで買える物があったら買っていいよ♪」
 そう言ってキルリアが渡した紙幣を見て、ミズゴロウは驚いた。紙幣の金額は、1万ゼルダ(ゼルダ=円)だからであったからである。
 「そ、そんな! こんなの頂けません!」
と、ミズゴロウは言ったが、キルリアは笑顔でミズゴロウの片前足に紙幣を渡して言った。
 「いいの! お父さんからの仕送りだけど、私はこんなに使わないから、君が使っていいよ♪・・・あっ! いけない! 遅刻するから、もう行くね! 行ってくるね♪」
 「あっ! キルリアさん!」
 ミズゴロウは叫んだが、その時にはもう、キルリアは出て行ってしまった。
 「・・・どうしよう・・・」
 ミズゴロウは困った表情をしながら、一人事を呟いた。

 ※      ※

 その後ミズゴロウは、キルリアに指定されたとおり、キルリアの自室を掃除していた。
 「大分綺麗になった・・・」
 部屋が綺麗になったので、掃除を終えようとした。その時ミズゴロウは、机の上にある写真に気付いた。その写真には、エルレイドとサーナイトの女性とキルリアが写っていた。
 『この写真のエルレイドとサーナイト・・・キルリアさんのお父さんとお母さんかな?・・・』
 そうミズゴロウは思った。するとその瞬間、突如電話が鳴った。ミズゴロウは掃除用具を片付けて、電話に出た。
 『あっ、ミズゴロウ君?』
 電話の相手は、キルリアだった。
 「キルリアさん? どうしたんですか?」
 『うん、実は言い忘れてたんだけど、もし出かけるなら、電話の下の引き出しにある、合鍵を使って、家の鍵を閉めていってね!」
 「わかりました」
 『うん、それだけだから、それじゃね♪』
 そう言うとキルリアは、電話を切ってしまった。ミズゴロウは言われたとおり、電話の下の引き出しを開けて、合鍵を取り出した。
 「少し・・・出かけようかな・・・」
 そう呟くとミズゴロウは、合鍵と今朝キルリアから貰った1万ゼルダの入った財布を持って、玄関へと向かった。
 
 ※        ※

 街に出たミズゴロウは、ある程度商店街の店等を見て回ったが、特に買うものも無く、最後にアクセサリーショップに寄った。其処には可愛らしい指輪等が売られていた。
 『6千ゼルダか・・・』
 ミズゴロウが見ている、黄緑色の宝石が付いた指輪の値段は、6千ゼルダであった。
 「いらっしゃいませ! 何かお探しですか?」
と、指輪を見ていたミズゴロウに、ミミロップの店員が話しかけてきた。
 「あ、い、いえ・・・見ていただけです・・・」
 そう言ってミズゴロウは、そそくさと店を出て行った。その後ミズゴロウが辿り着いたのは、駅前であった。
 「あっ! ミズゴロウ君!」
と、背後から声を掛けられ、ミズゴロウが振り向くと、其処にはキルリアがいた。
 「キルリアさん! 大学はもう終わったのですか?」
 「うんそうだよ♪ 今年のは今日でもう終わりだから、明日から1月7日位まで、一日中一緒に居られるね♪」
 キルリアは笑顔で言った。その瞬間ミズゴロウは、顔を赤くした。
 「んっ? どうしたのミズゴロウ君? 顔赤いよ?」
 キルリアに顔が赤い事を指摘され、ミズゴロウは咄嗟に理由を考えた。
 「い、色々周って、少し疲れたんですよ!」
 「・・・そう。それよりお腹空いてない? 少し早いけど、お昼にしない?」
 キルリアは腕時計を見ながら言った。ミズゴロウは少々ながらも、小腹を空かせていた。
 「少し・・・空いてます・・・」
 「そう♪ なら何か食べようか!」
 そう言ってキルリアは、ミズゴロウを連れて、昼食を取る所を探し始めた。
 
 ※        ※

 キルリアに連れて来られたのは、ハンバーガーのファースト・フード店だった。ミズゴロウは、店のメニューが分からなかったが、キルリアが食べやすい物を注文をしてくれた。やがて来たハンバーガーを食べながら、美味しそうにハンバーガーを頬張っているキルリアを見た。ミズゴロウから見たキルリアの顔は、とても可愛らしかった。
 『そうか・・・顔が赤くなるのは・・・・僕・・・キルリアさんの事が好きなんだ・・・』
 そんなキルリアの顔を見ながら、ミズゴロウは思った。ミズゴロウはキルリアに、恋をしていたのだ。
 「どうしたのミズゴロウ君? 私の顔に何か付いてる?」
 「!?」
 ミズゴロウは、顔を見ていた事に、キルリアに気付かれてしまった。
 「・・・い、いえ・・・・ただ、ボッーとしていただけです・・・」
 ミズゴロウは、そう誤魔化した。ミズゴロウには、キルリアに告白をする勇気がなかった。
 「クスッ♪ 変なの♪」
 キルリアはクスクスと笑った。それにつられて、ミズゴロウも笑った。自分に虚しさを感じながら・・・
 
 それから三日後・・・

 12月24日・その日はクリスマスである。キルリアとミズゴロウは、何時もの様に朝食を食べていた。
 「ねえ、ミズゴロウ君!」
 突然キルリアは、ミズゴロウに話しかけてきた。
 「何ですか?」
 「今日クリスマスじゃない? だから2人っきりでクリスマス・パーティーでもしない?」
 「クリスマス・パーティーですか?・・・」
 ミズゴロウは、『2人っきり』と聞いて、またドキッとしたが、あえて『クリスマス・パーティー』の単語を述べた。
 「良いですね♪ やりましょう♪」
 ミズゴロウは笑顔で言った。そんなミズゴロウを見て、キルリアも笑顔になった。その後2人は、部屋の中の飾り付けをしたり、ご馳走を作ったりした(ミズゴロウは、キルリアのサポート)。

 ※         ※

 「え~と・・・キルリアさんに頼まれたのは、これで全部だよね・・・」
 あの後ミズゴロウは、キルリアに買い物頼まれて、商店街にやって来て買い物をした。買い物を終えたミズゴロウは、買い物袋を持ちながら、先日寄ったアクセサリーショップに行った。店内の商品には、まだあの6千ゼルダの指輪があった。
 「お求めですか?」
と、前にミズゴロウに話しかけてきた、あのミミロップの店員が、また話しかけてきた。以前は驚いて買うことが出来なかったが・・・
 「あの・・・この6千ゼルダの指輪・・・・・ください・・・」
 
 ※         ※

 「ありがとうございました!」
 店員の声を後ろから聞きながら、ミズゴロウは店から出てきた。片手には買い物袋。もう片方には、リボンの巻かれた小さな箱があった。ミズゴロウはその箱を軽く握り締めて、帰路に着いた。

 ※         ※

 『メリークリスマス♪♪♪』
 キルリアとミズゴロウは、お互いのグラスをぶつけ合いながら言った。テーブルには、チキンやケーキ等のご馳走が並んでいた。ちなみにケーキは、キルリアの手作りである。ミズゴロウは、キルリアのケーキを、一口食べた。
 「! 甘くて美味しいです♪」
 「良かった~♪ ケーキ作ったの初めてだから、少し心配だったんだ~♪」
 ミズゴロウの素直な感想に、キルリアは笑顔になった。そんなキルリアを見て、ミズゴロウは心中で考えていた。
 『さっき買った指輪・・・何時渡そうかな・・・』
 ミズゴロウは、先程買った指輪の渡す時期を考えていた。そんなこんなで、パーティーの時間が過ぎていった。やがてパーティーは終わり、後片付けを終えて、ミズゴロウはテレビを見ていた。すると・・・
 「ねえ、ミズゴロウ君・・・」
 突然、キルリアが話しかけてきた。
 「何ですか?」
 「実はさ・・・・君に・・・クリスマス・プレゼントが・・・あるんだ・・・」
と、何故かキルリアは、顔を赤くして、体をモジモジさせながら述べた。
 「プレゼント・・・僕に・・・ですか?・・・」
 ミズゴロウは、キルリアの動きに不思議がりながらも、確認を求めた。
 「うん・・・あっ、要らないなら・・・別に構わないけど・・・」
 「! そ、そんな事ないです!」
 「そう・・・・良かった・・・でも少し準備がいるから・・・10分したら・・・私の部屋に来てくれない?・・・」
 「部屋にですか・・・分かりました・・・」
 ミズゴロウが笑顔で言うと、キルリアは顔を赤く染めたまま笑顔を見せて、そして部屋に入っていった。ミズゴロウは10分後を楽しみにしながら、再びテレビを見た。

 10分後・・・

 「そろそろ・・・かな?」
 ミズゴロウは、壁に掛かった時計を見上げながら、一人呟いた。ミズゴロウは、キルリアの部屋の前に立った。
 「キルリアさぁ~ん。入りますよ?」
 ノックをしながら、ミズゴロウは叫んだが、キルリアの返事はなかった。
 「キルリア・・・さん?」
 返事はなかったが、10分前の約束どおり、室内に入った。すると其処には・・・
 「?????」
 室内にはキルリアは居らず、代わりにポケモン2体くらいなら、軽々と入れる大きさの白い袋があり、袋の口はブルーのリボンで閉められており、口の所には手紙があった。ミズゴロウは手紙を取り、内容を読んでみた。
 『ミズゴロウ君へ♪
   この中に最高のプレゼントがあるよ♪ 早く開けてね♪ 待ってるから♪
                               キルリアより♪』
という内容であった。ミズゴロウは、『待っているから』という単語を気にしながらも、少しづつリボンを解いていった。やがてリボンは解け、ミズゴロウは袋の口を開けた。そしてその中身は・・・・・全身にレッドリボンを巻いたキルリアだった。
 「えっ? キル・・リアさん?・・・」
 「フフ・・・・」
 「!?」
と、キルリアが妖艶に笑った時、いきなりキルリアは、ミズゴロウの右前足を掴み、そのまま袋の中に引きずり込んだ。そしてキルリアは、ミズゴロウを押さえつけ、『ねんりき』を使い、一度開けられた袋の口を、もう一度リボンで結び、中から開けられないようにした。そしてキルリアは、ミズゴロウの顔に、自分の顔を近づけた。
 「キ、キルリアさん・・・一体・・・」
 ミズゴロウはそう聞いたが、キルリアは答えなかった。
 「キルリ・・・んっ・・・」
 ミズゴロウは、何か柔らかい物で、口を塞がれた。そして目の前には、頬を赤く染めた、ほぼ0距離のキルリアの顔があった。ミズゴロウはキルリアにキスをされたのだ。
 『キルリアさんの唇・・・暖かくて柔らかい・・・んっ・・・』
 そう思った時、ミズゴロウの口内に、唇よりも柔らかいものが入ってきた。それはキルリアの舌であり、ミズゴロウの口内を舐め回すと、そっと歯を舐めて、ミズゴロウの口から離れた。口を離した時、ミズゴロウとキルリア、其々の口に銀色の橋が繋がり、やがてそれは途切れた。
 「ハア・・・キルリアさん・・・ハアハア・・・何で?・・・」
 そうミズゴロウは聞いた。するとキルリアは尚も顔を赤く染めながら、理由を述べた。
 「それは・・・・ミズゴロウ君・・・・あなたの事が・・・好きだからよ・・・」
 「えっ?・・・・」
 キルリアのその言葉に、ミズゴロウは自らの耳を疑った。
 『キルリアさんが・・・僕の事を好き?・・・』
 ミズゴロウは、そう心の中で思った。キルリアは、更に話を続ける。
 「最初見た時はね・・・可哀想な男の子だな・・・って思ったんだけど・・・この4日間を過ごしていたら・・・どんどん君の事が好きになっちゃったんだ・・・」
 「キルリアさん・・・僕も・・・キルリアさんの事が好きです」
 「えっ!?」
 「キルリアさんの事が・・・凄く可愛く見えて・・・好きなってしまったんです・・・」
 「ミズゴロウ君・・・好きよ・・・・愛してる」
 「僕も・・・キルリアさんの事・・・愛してます・・・」
 ミズゴロウは言った。その瞬間、キルリアは再びキスをしてきた。
 クチュクチュ・・・チュプ・・・チュパ・・・
 キルリアの舌が、ミズゴロウの口内を暴れる。
 『ああ・・・・キルリアさんの舌・・・・柔らかい・・・』
 ミズゴロウは、口内を舐められながら、そう思った。やがてキルリアは、ミズゴロウから口を離した。
 「ねえ、ミズゴロウ君・・・私の体を見て・・・」
と、キルリアはミズゴロウに甘い声で言った。ミズゴロウが見ると、キルリアの体は先程と同じ様に、体にレッドリボンが巻かれていた。
 「私から君へのプレゼントは・・・私自身・・・プレゼントのリボンは、普通解くでしょ?・・・解いて・・・」
 キルリアは、顔を赤くしながら言った。
 「い、良いんですか?・・・・」
 ミズゴロウも、顔を赤くしながら聞いた。
 「良いの・・・・解いて・・・」
 「そ、それでは・・・」
 ミズゴロウは、キルリアのリボンに手を掛けて、ゆっくりとリボンを解いていく。
 シュル・・・シュル・・・
 「ハア・・・アン・・・・」
 ミズゴロウがリボンを解いていく毎に、リボンはキルリアの体を擦り、それによりキルリアは、声を漏らす。
 「ああぁん!!!」
 リボンが最後に、キルリアの秘所を擦った時、キルリアは大きく声を上げた。
 「ふう・・・ふう・・・・」
 キルリアは肩で息をした。一方ミズゴロウは、リボンを解きながら現在に至るまでの間に、自身の一物は大きくなってしまった。
 「ふう・・・ふふ・・・大きくなったわね♪」
 息の落ち着いたキルリアが、ミズゴロウの一物を見ながら言った。
 「み、見ないで下さいよ・・・」
 顔を赤くし、俯いた状態でミズゴロウは言った。
 「そう! じゃあ見ないよ・・・・代わりに舐めるけど・・・・♪」
 「えっ? 何を?・・・」
 パクッ
 「ひゃ!」
 キルリアの言葉に、ミズゴロウが聞き返した途端、キルリアはミズゴロウの一物を、自らの口に含んだ。
 ピチャピチャ・・・
 「ふあぁ・・・んん・・・」
 一物を舐められて、ミズゴロウは甘い声を発し、次第に気持ちよくなっていった。一方のキルリアは、そんなミズゴロウを更に気持ち良くする為、ミズゴロウの袋を揉み始めた。
 「ふあああぁぁぁ!!!」
 袋を揉んだ瞬間、ミズゴロウは悲鳴にも似た声を上げた。
 『そろそろね・・・』
と、キルリアは笑みを浮かべながら、心の中で呟き、次の瞬間には、ミズゴロウの一物を、強く吸い上げた。
 「あああああ!!!!」
 ミズゴロウは絶叫をし、キルリアの口内に、一物から白い液体を吐き出した。キルリアはそれを、ゆっくりと飲み干した。
 「・・・美味しかった♪」
 キルリアは口を拭いながら言った。
 「・・・ごめんなさい・・・」
 ミズゴロウは、申し訳なさそうに言った。そんなミズゴロウに、キルリアは言った。
 「どうして謝るの? 好きな相手から貰った物は、全然嫌じゃないよ♪!・・・それより・・・ミズゴロウ君のソレ・・・ココに入れて♪・・・・」
 そう言ってキルリアは、顔を赤く染めながら、すっかり濡れてしまった、自分の秘所を指さした。
 「い、いいんですか?・・・・」
 ミズゴロウも、顔を赤く染めて言った。
 「いいの・・・ミズゴロウ君の・・・頂戴・・・」
 「わ、分かりました・・・」
 ミズゴロウは、キルリアの要望を叶えてあげる事にした。そしてミズゴロウは、ゆっくりとキルリアの秘所に、自らの一物を宛がい、ゆっくりとキルリアの中に入れ始めた。
 「いっ・・・・つぅ・・・」
 入れた瞬間、キルリアの秘所から微量の血が流れだし、キルリアは小さな悲鳴を上げた。
 「だ、大丈夫ですか!?・・・・」
 ミズゴロウは、心配そうに聞いた。そんなミズゴロウに、キルリアは笑って態様した。
 「大丈夫だよ・・・それより・・・動いて・・・・」
 「は、はい・・・・」
 キルリアに言われて、ミズゴロウはゆっくりと腰を動かし始めた。
 「あああああっ!」
 動かし始めてから間もなく、キルリアは声を上げた。
 「キ、キルリアさん!?!!!!」
 その声に驚いて、ミズゴロウは動きを止めて、キルリアを心配した。
 「大丈・・・夫・・・もっと・・・動いて・・・」
 途切れ途切れになりながらも、キルリアは自分の意志を、ミズゴロウに伝えた。
 「わ・・・分かりました・・・・」
 ミズゴロウは、キルリアの期待に答える為、再度動き始めた。

 クチュ・・・グチュ・・・・クチュ・・・

 袋の中で、液体音が響く。
 「あっ!・・・・気持ちいいです・・・」
 腰を動かしていたミズゴロウが、快感の声を漏らす。
 「ミズゴロウ君も・・・・気持ちいいんだ・・・・私も・・・・気持ちいいよ・・・」
 キルリアも声を漏らす。二人の体は汗ビッショリになっているが、それは密封された袋の内部の温度だけではなく、お互いの体が、熱くなっているからである。やがて2人に、異変が起きた。
 「あっ!・・・キ、キルリア・・・さぁ・・・ん・・・ハァ・・・ハァ・・・ぼ・・・僕もう・・・出そう・・・です・・・」
 「んっ・・・・そう?・・・・・」
 2人は途切れ途切れながらも、そう会話をした。
 「ぬ・・・抜きますね・・・・出したら・・ハア・・大変ですから・・・」
 ミズゴロウは、自らのモノを抜こうとした。しかしそれを、キルリアが・・・
 「抜かなくていいよ・・・私の中で・・・ミズゴロウ君の・・・・出して!・・・」
 「!!!・・・・・・・そうしたら・・・・キルリアさん・・・」
 「いいの!」
 キルリアは、力強く言った。
 「私!!! ミズゴロウ君のなら!!!! 許すから!!!! だからお願い!」
 「キルリアさん!!!!・・・・分かりました!!!!」
 ミズゴロウも力強く言った。そしてその瞬間、キルリアの中に、ミズゴロウのが放たれた。
 『ああああああ!!!!!』
 あまりの気持ち良さに、2人同時に声を上げた。

 数分後
 「ハア・・・・ハア・・・・」
 「ハア・・・・ハア・・・・ハア・・・・」
 2人は息は荒れていたが、幾分落ち着く事が出来た。キルリアは『ねんりき』でリボンを解き、2人は袋の外に出た。外に出て瞬間、外の空気がヒイヤリした。
 「ハア・・・・あの・・・・キルリアさん・・・・」
 「んっ?・・・・何?」
 疲労の回復は、キルリアの方が速い様だ。そんなキルリアに、ミズゴロウは小さな箱・・・指輪の入った箱をを差し出した。
 「?」
 キルリアは不思議がりながらも、箱を手に取って、少しずつ開けてみた。そして中の指輪を見た瞬間、驚いた表情でミズゴロウを見た。
 「あの・・・・クリスマス・プレゼントのつもりで買ったんですが・・・・気に入っていただきましたか?・・・・」
 恥ずかしがりながらも、ミズゴロウはキルリアに説明をした。その瞬間キルリアは、ミズゴロウを抱きしめた。
 「気に入ったよ・・・・ありがとう♪」
 キルリアの感謝の言葉を聞き、ミズゴロウは嬉しさと幸せで涙を流した。・・・・・・少女(キルリア)(ミズゴロウ)から、贈り物を貰った・・・そしてそれは水にとっても少女からの贈り物であった・・・・それが少女から水への贈り物である・・・。



 6月21日、遂に『水から少女への贈り物』が終わりました。今まで応援して頂いた方々、本当にありがとうございました♪。

 ※ 人物設定 ※

 キルリア 20歳 大学生
 「都会の高級マンションに住む女子大生。家は大金持ちで、現在は一人暮らしをしている。」

 ミズゴロウ 15歳 無職
 「鉄くず等を集めて、生活をしていた男の子。親は幼い頃に亡くなった。」

 感想等がありましたらどうぞ♪ それでは♪
 
 
 





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Last-modified: 2013-01-13 (日) 00:00:00
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