警告
この小説は官能表現が入ります。
・ライチュウ×ジュカインです
・原型エロ小説です
・凌辱(レイプ)表現が入ります
・性転換ネタです
以上のことをご理解の上でお読みください
この小説は、以前に自分が参加していたリレー小説でスピンオフとして書いたものをリメイクした作品になります。
キャラ名は変えて、結末や内容も元のものとは変わっておりますが、登場するポケモンの種族は変わっておりません。
なお、リメイク前のものは台本のようなセリフを並べただけモノだったのでちゃんとしたR小説として書いた初作品となります。
至らぬところもあるとは思いますが、楽しんでもらえれば幸いです。
作者ラプチュウより
-1-
大きなビルに囲まれた広い公園、その中央に設けられた大きな広場で二匹のポケモンが向かい合っていた。
一匹はオレンジ色の体に大きな耳と黄色の丸い模様のついたほほ、背中に柳の葉の形の茶色い模様を二本つけ、長い尻尾の先端は稲妻の形をしている鼠ポケモンのライチュウ。
もう一匹は黄緑に染まった体とシダの葉のような尻尾をもち、刃物のように鋭くとがった突起を二つ持つ頭と両腕からはそれぞれ笹の葉のような葉が二枚生え、背中には黄色の球体をいくつも付けた密林ポケモンのジュカイン。
にらみあう二匹が立つ広場の周りには、ギャラリーのポケモンが数匹集まっている。
「さぁ、行きますよ! アルマさん!」
「おう、今日は負けねぇぞ! ラルト!」
次の瞬間には互いに地面を蹴り、技をぶつけ合う。このラルトというライチュウと、アルマというジュカインは言ってみれば好敵手(ライバル)であり、毎日のようにこの広場にやってきてはバトルしていた。この二匹は、周辺でかなり有名になっているらしく、二匹がバトルをする時間帯になると見物に来るポケモンがいるほどだ。やがて、一瞬のすきをついてラルト渾身のアイアンテールがアルマの腹部にきれいに入る。
「ぐふっ!」
体を回転させながらのアイアンテールは想像以上に威力を持ち、ラルトより二倍近く重いアルマの体を軽々と吹き飛ばす。地面に倒れ込んだアルマが体勢を整えるより早く、ラルトの電撃を帯びた尻尾がアルマののど元に突きつけられた。
「まいったまいった……くそぉ……」
「これで、今週は俺の勝ち越しが決定ですね」
アルマが両腕を大きく広げて地面に投げ出して負けを認めるのを確認すると、ラルトは尻尾を引っ込める。そして大の字になっているアルマに手を差し伸べた。
「さぁ、ポケモンセンターに行って食事にでも行きましょうか。もちろんアルマさんのおごりで」
「ちぇっ、来週は絶対に俺が勝ち越してやるからな」
お互いに笑みを浮かべると、アルマがラルトの差し出した腕をとる。ラルトがアルマを引き起こしている間、ギャラリーからは歓声が上がっていた。
「いいぞぉラルトぉ!」
「アルマもすごかったわよぉ!」
自分達にむけられたその歓声に軽く手を挙げて答えると、二匹は足早に広場を後にした。
-2-
翌日、ラルトは複雑な表情を浮かべながら帰宅する。この日もいつものように広場に行ってアルマを待っていたのだが、夕暮れになってもとうとう姿を見せなかったのだ。普段なら都合が悪い時には連絡がアルマから来るのだが、今日に限って連絡は来ていない。こちらから連絡をしてみたが、呼び出し音はしてもアルマが出る事はなかった。
「どうしたんだろう……アルマさん……」
不思議に思いながらも、なにか連絡が取れない事情でもあるのだろうと考えなおすとテレビのスイッチを入れる。画面が明るくなると、ちょうどニュースをやっているところだった。
「……次のニュースです。細菌研究所から新種のウイルスが発見されたと発表がありました。」
「へぇ……新種のウイルスねぇ……」
淡々と原稿を読むアナウンサーの話を聞くと、発見された新種のウイルスに感染しても風邪をひいたり命を脅かすような病気になる事はないらしい。しかし雄が感染すると雌に、逆に雌が感染すると雄に身体的特徴が変わってしまい、性格も感染前とは違う性格となってしまう。感染力はそこまで強くはないらしいが、未知のウイルスであるために万が一感染してしまった、もしくは感染者と思われるポケモンを見つけたらすぐに最寄りの病院か細菌研究所まで連絡してほしいとのことだった。
「妙なウイルスがみつかったもんだなぁ……」
テレビから流れるそのニュースを眺めていると、部屋にチャイムの音が鳴り響く。誰かが玄関の呼び出しボタンを押したらしい。時計に目を向けると、針は九時を過ぎたあたりの時刻を指している。
「誰だろう……こんな時間に……」
リモコンでテレビの電源を落とすと、ラルトは玄関へと向かう。玄関ののぞき穴から外をのぞいてみると、そこには一匹のジュカインが立っていた。
「アルマさん!?」
その姿を見たラルトは、カギを外すとドアを大きく開く。目の前にいたのは紛れもなくアルマだが、どこか様子がおかしいのは明らかだった。いつもなら気さくに話しかけてくるはずのアルマが、両手を前で重ね合わせてもじもじしている。
「ど、どうしたんですか?」
「……とりあえず中に入れてくれない?」
「え、えぇ……」
顔を少し赤らめながら口を開いたアルマの声は、なぜかいつもと違い声が高かった。まるでヘリウムガスでも吸ったような声に疑問を覚えつつも、ラルトは部屋の中へとアルマを招き入れる。玄関のカギを閉めた後、先に部屋に向かったアルマの後を追ってラルトも部屋の中へと入ると、アルマは部屋の奥に座っていた。
「とりあえず、今日はどうしたんですか? 連絡がつかないから俺も心配してたんですよ?」
「ごめん……」
やはりいつものアルマと様子が違う。いつもならこういうときは冗談交じりに返事を返してくるはずなのだが。
「まぁ、それはいいんですが……それよりもその声は……一体……」
「ちょっと……そばに来てくれる? せ、説明……するから……」
「は、はぁ……」
ラルトはアルマに言われるがままにそのそばへと座る。アルマは、ラルトに向かって下半身をつきだすような体制をとると顔を赤く染めつつ両足をゆっくりと開いた。
「あ、アルマ……さん……?」
「お、驚かないで……アソコ……見てくれる……?」
「いや、俺にそんな趣味は……」
「こ、こうしないときっと信じてくれないから……」
せがまれたラルトは、しぶしぶアルマが開いた股の間に視線を落とすと自分の目を疑う。そこには本来であれば雄の象徴とも言うべきモノが収まっているスリットはなく、かわりにあったのは雌の象徴とも言うべき周囲がわずかに膨らんだ割れ目が存在していたからだ。
「あ、あの……アルマさん……君、雄……だったよね……」
ラルトは目を丸くしてアルマの顔に視線を移すと、アルマは慌てて足を閉じると自分の体を抱きかかえてうずくまる。顔を赤らめながらこちらを見つめるアルマの姿はまさに雌というにふさわしいものであった。
「き、今日の朝起きたら……こんな体になってて……わ、私……どうしていいのか分からなくなって……その……」
いつものアルマの気さくな性格はどこへやら、今のアルマは一人称も『俺』から『私』になって、どこか可愛げを漂わせる完全な雌になってしまっていた。目に涙を浮かべながらラルトに対して助けを求めるように言葉を絞り出すその様子に、ラルトはわずかに自分の胸が高鳴りをあげてしまっている事に少し混乱してしまう。
「と、とりあえず落ちついてください。アルマさんはニュース見てないんですね?」
「に……ニュース……?」
ラルトのその質問に、アルマはうるんだ瞳で首をかしげた。
-3-
ラルトが先ほど見たニュースの内容を説明する間、アルマは顔をほのかに赤らめながら自分の体を抱えて聞いていた。
「……というわけなんですよ」
「じ、じゃあ……私がこんな体になっちゃったのは……その、新種のウイルスのせい……ってこと……?」
話す姿、こちらを見据える姿、すべてが本来のアルマとは違って色っぽく見えてしまうことに内心ドキドキしている自分を抑えながら、ラルトは黙ってうなずいた。
「ど、どうしよう……私、このままの姿でこれから生きていくの……?」
「まさか……ウイルス感染が原因ってことはわかってるみたいですし、対処法はきっと見つかりますよ。とにかく病院に連絡とらないと……えぇっと、一番近い病院は……」
うるんだ目でこちらを見つめながら聞いてくるアルマに対し、やや視線を外しながら愛想笑いで返したラルトは病院へ連絡を取るために電話帳を収めている本棚へと向かうために立ち上がる。そのとき、不意に足がもつれてしまった。
「うわわわっ!」
「……えっ……?」
そのまま体勢を保てずに倒れこんだラルトの体は、あろうことか横で座っていたアルマへ一直線に向かう。そのまま大きな音を立てながらアルマを押し倒す形で倒れたラルトの唇が、アルマの唇と重なり合った。重力が、より一層二匹の唇を密着させる。お互いに目を見開くと、相手の顔がこれまでにないほど迫っていた。
「あ、あわわっ、すいません! あ、足がもつれちゃって……!」
ラルトが顔を赤くしながら、慌ててアルマの上から飛びのいた。アルマもすでに赤らめていた顔をさらに赤くさせながら慌てて座りなおす。
「い、いえっ、わ、私もぼーっとしてましたしっ……!」
気まずさからか、二匹はお互いに背を向けて座り込む。顔を赤くして黙り込んだ二匹の間にしばらく沈黙が流れた。
「あ、あのさ……ラルト……」
「な、なんですか……? アルマさん……」
しばらく続いた沈黙を、アルマがゆっくりと止めた。気まずさからか、お互いに背を向けたままで会話を続ける。
「び、病院に連絡とらなくていいの……?」
「そ、そうですねっ、え~っと、電話帳電話帳……」
アルマに返事をしながら、ラルトはどことなくぎこちない動きで本棚へと向かう。やがて、本棚から電話帳を取り出すとページを開いて病院の電話番号を探し始めた。
「え~っと……あ、あった、番号は07の……」
目的の番号を見つけ、ラルトは病院へと連絡を取る。しばらくして、状況を説明し終わったラルトがポケギアをテーブルの上に置いた。
「び、病院には連絡を付けました……しばらくしたら迎えに来てくれるそうなのでここで待っててくれと……」
「う、うん……わかった……」
先ほどの一件のせいか、アルマの姿はさらに色っぽくラルトの目に映る。自分の心臓の鼓動が早くなっているのに動揺しつつも、ラルトはなんとか平静を保とうと一回深呼吸した。
「そ、そうだっ、喉乾いてません? 迎えが来るまで時間ありますし、何か飲んで落ち着きましょうっ」
なんとか状況を変えようと、ラルトは台所へ向かう。戸棚からグラスを二つ取り出し、冷蔵庫からオレンジジュースのパックを取り出すと準備しておいたグラスへと注いだ。
「オレンジジュースしかないですけど……」
「あ、うん……ありがとう……」
台所から戻ってきたラルトから、オレンジジュース入りのグラスを受け取りながらアルマはお礼を口にする。テーブルをはさんで真向かいに座ったラルトはテレビのリモコンを手にすると電源を入れてチャンネルを変え始めた。
「……なにかウイルスに関する新情報は出てないでしょうかね……」
チャンネルを変えるラルトの横で、アルマがグラスを口に運びながらその様子を見守る。ほどなく、画面に映ったアナウンサーがそれらしいニュースを伝えている番組にチャンネルが切り替わった。
「え~、今入ってきた情報です。先ほどお伝えしました新種のウイルス感染に関して、新たな情報が……」
「あ、何かわかったみたいですね……」
「……」
アルマは返事を返さなかったが、ラルトの意識は新情報に向いていた。
「感染者が隔離治療を受けている病院関係者の話によりますと、感染者の一部がある特定の食材を口にすると性格がさらに変化する現象を確認したとのことです。その食材とはみかんやグレープフルーツといった柑橘系の果物で、関係者はこれらの食材かこれらの食材が含まれる食品を感染者が口にしないよう注意を……」
「柑橘系の果物……って……」
ニュースの内容を聞きながら、ラルトは冷や汗を流しながら隣に座っているアルマへとおそるおそる視線を向ける。
その瞬間、アルマの手からグラスが滑り落ちて床へと半分ほど残っていたオレンジジュースがぶちまけられた。
-4-
「……ラルトぉぉ……?」
ラルトのほうを向いたアルマの表情は、先ほどとはうって変わっていた。口元はだらしなくゆるみ、まぶたが半分ほど閉じた瞳は焦点が定まっていないように見える。
「あ、アルマ……さん……? だいじょう……」
心配して声をかけようとしたラルトの言葉をさえぎるようにのそりと立ち上がったアルマは、ふらつきながらもゆっくりとラルトの方へと歩み寄っていく。
「ち、ちょっと……?」
謎の威圧感に気圧され、ラルトは立ち上がってじりじりと後ずさりする。それを追いかけるように、アルマはゆっくりと歩み寄っていく。
「ねぇ……ラルトぉ……せっかく雌の体になれたことだしぃ……体験させてくれないぃ……?」
「な、なにを……ですか……?」
「なにってぇ……」
じりじりと薄ら笑いを浮かべながら迫ってくるアルマから逃げるように後ずさりしていたラルトだったが、とうとう壁際に追い込まれた。ラルトが顔をひきつらせながら返事を返すと、アルマはラルトの耳元へ口を近づけるとささやくようにつぶやく。
「せ・っ・く・す・っ」
そうささやいたアルマはそのままラルトの体に抱き付いて床へと押し倒す。突然のことに頭がついていかないラルトは何もできずに倒された。
「ち、ちょっとアルマさんっ! 正気に戻って……!」
「え~? いいじゃないのぉ、別に減るもんでもないんだしぃ……」
慌てて何とか脱出しようともがくラルトだったが、ほどなくアルマに両腕をつかまれて大の字に床へと押し付けられてアルマにのしかかられた状態となる。アルマはほほを赤らめながらうつろな瞳で息を荒げていて、この状況にひどく興奮しているような様子だった。次の瞬間、アルマはおもむろにラルトに口づけを敢行する。
「むぐっ!?」
「んむぅ……」
突然のアルマからの口づけに目を白黒させるラルトだったが、さらにラルトを驚かせたのはアルマが自分の舌をラルトの口内へとねじ込んできたことだ。次々と起こる出来事に理解が追い付かずに何もできないラルトをよそに、アルマは積極的に舌を動かしてラルトの口内や舌を犯していく。
「ん~~~~!?」
若干涙目になりながらも、ラルトはどうしたらいいのか判断できずにアルマにされるがままに口内をなめ回される。わずかに足や尻尾をばたつかせるぐらいのささやかな抵抗しかできずにいた。それから数分後、アルマがようやくラルトから口を離すと、二匹の口の間が一本の透明な糸で結ばれる。
「ふふっ、気持ちよくなってきたでしょぉ?」
「や、やめてください……俺とアルマさんはもともと雄同士……ふぁっ!?」
恍惚な表情で問いかけるアルマに対し、涙目で顔を赤らめるラルトが何とか諫めようと発した言葉は下腹部から走った感覚で中断される。ラルトの下腹部のスリットから飛び出したモノをアルマが握ったのだ。
「アソコをこんなにしちゃってぇ……説得力ないよぉ? ラルトぉ……」
握ったままでモノをゆっくりとこすりながら、アルマはラルトの下腹部へと視線を移す。モノをアルマがこするたびに、ラルトは小さく乾いた声をあげた。
「雌になった私の体に欲情しちゃったぁ……? ラルトって結構変態さんだったんだねぇ……?」
「ち、ちがっ……アルマさん、こんなの間違って……うあっっ!?」
アルマに反論しようとラルトが発した言葉は、またしても下腹部から走った新たな感覚で中断される。ラルトがおそるおそる下腹部に目をやると、アルマがモノの先端を口にくわえこんでいる光景が飛び込んできた。
「ち、ちょっと、アルマさっ、んんんっっっ!?」
「んむ、ちゅぷっ、れろ……」
抗議の声をあげようとしたラルトを尻目に、アルマはそのままラルトのモノを自身の口内へと収めていく。そして、舌をモノへ器用に巻き付けると頭を上下に動かし始めた。
「あっ、うぁっ、ひぐっ……」
ウイルスのせいなのか元々アルマはこっちの趣味があったのかは定かではないが、その責めは妙に的確で相手を気持ちよくさせることを心掛けている。部屋の中に卑猥な音が響き渡っている中、ラルトは限界が近づいていた。
「あ、アルマっ、さんっ……も、もうやめっ……」
「ん~……っ」
ラルトの言葉で限界が近いことを察したのか、アルマは口をモノの先端へと移すと舌で尿道口をチロチロと刺激し始めた。露出した部分は手でつかんで上下に細かくこすりあげる。ただでさえ限界が近かったところへ違う刺激を二つも与えられては我慢もできるわけがなかった。
-5-
「うぁぁっ……!」
体をのけぞらせながら、ラルトが果ててモノの先端から精液を放った。その精液を口内で受け止めたアルマは少し驚きながらも、すぐに精液を自分の喉の奥へと送りこむ。やがて、ラルトのモノから精液が放たれなくなるとストローを吸い上げるように、アルマはモノを吸い上げながら口を離した。
「くはっ、はぁっ、はぁっ……」
「……ふふ……」
精液を放ったことによる快感と脱力感が襲ってきて、ラルトは四肢を床に投げ出したまま荒い息を続けている。一方で、アルマは口のはたについた精液を指ですくいとって見つめた後、名残惜しそうに精液をなめとった。
「けっこう出したのに、まだ元気みたいねぇ……」
「うぁっ……」
依然として萎えることなく直立しているモノへアルマが触れると、ラルトは体を軽く跳ね上げながら乾いた声をあげた。少しモノを手でこすった後、アルマはおもむろに立ち上がって自身の下腹部の割れ目をラルトのモノへとあてがう。アルマの割れ目は、すでに自身の体液でびしょぬれになっていた。
「なっ、ちょっ、アルマさんっ、それはさすがにまずいですって!?」
「……うふふっ……」
さすがにアルマが何をしようとしているのか気が付いたラルトだったが、意思に反して体に力が入らずに呼びかけることしかできなかった。その呼びかけもむなしく、アルマの下腹部にある割れ目へとラルトのモノが次第に飲み込まれていく。
「んっ、っあぁっ……!」
「いっ……んぐぅっ……!」
アルマが腰を沈めていくにつれて、小さく何かがちぎれる音が聞こえてくる。接合部からは透明の液体に混じって赤い液体がしたたり落ちた。半分ほどラルトのモノを飲み込むと、アルマは自分の体重を一気にかけて腰を沈める。
「ぐっ……!」
「はうぅっ……!」
自分の二倍近い体重をもつアルマにのしかかられて苦悶の表情を浮かべるラルトに対し、アルマは最奥に到達したモノに貫かれた感覚で軽く絶頂していた。アルマの表情が快感で緩み、体が細かく痙攣を起こす。ラルトの下半身もアルマの割れ目から出た赤混じりの体液で濡れていた。
「あ、アルマさんっ……な、なんてこと……」
「あぁ……これが雌の快感なのねぇ……」
事の重大さに顔を青ざめるラルトに対し、アルマは初めて味わう快感に身をよじらせていた。そして、新たな快感をもっと味わおうとラルトの上で腰を振り始める。
「っあぁっ、ちょ、アルマさっ……!」
「ラルトぉ……もっとぉ……もっとこの快感が欲しいのぉ……」
アルマが腰を振るたびに、接合部からは卑猥な音と共に体液が飛び散る。その中に、アルマのものではない体液が混じりだすまでにはそう時間はかからなかった。
「んっ、ら、ラルトぉ、いいのぉっ……」
「うぁっ……あ、アルマさんっ……」
次第に、ラルトの頭も快感で真っ白に塗りつぶされていく。かろうじて理性を保とうとするが、好敵手がウイルスにより性転換したという事実とその好敵手が快楽を求め自分を犯しているという目の前の現実……普通では考えられないような状況に、ラルトの脳はついに考えることをやめた。
「……っアルマさんっ!」
「きゃあっ!」
ラルトは自分の上で腰を振るアルマを突き倒すように起き上がると、そのまま位置を入れ替える。快楽を欲するまま腰を振っていたアルマは突然のことに目を白黒させている中、今度はラルトが腰を振り出した。
「ひゃぁっ!」
「ぐっ、あ、アルマさんの中っ、気持ちいいっ……!」
それまでとうって変わり、ラルトも快楽をむさぼるようにただただ腰を振り続ける。アルマもすぐに順応してラルトとの交尾行動を楽しみだした。
「あぁっ、いいのぉっ、もっと激しく突いてぇぇっ!」
「うあぁっ……!」
その後、しばらく二匹は純粋に行為をむさぼった。体位を変えてみたりお互いの秘部をなめあったり……この間だけは何も考えることなく本能の赴くまま、交わり続ける。アルマは何度も絶頂を経験し、ラルトはアルマを中も外も自身の精液で白く染め上げた。
-6-
やがて、精根尽き果てた二匹は部屋の中で四肢を投げ出して放心状態になっていた。お互いに相手の体液で全身は汚れ、行為の余韻に浸りながら息を荒げている。少しして、ふと我に返ったラルトがその場で上半身を起こして顔を青ざめながら頭を抱えた。
「お、俺……とんでもないことやらかしたんじゃ……」
自分とアルマの状態を改めて確認し、改めて及んだ行為を悟り後悔の念に襲われる。ラルト自身には行為に及んでいた間の記憶はぼんやりとしか残っていなかったが、それでもやってしまった事の重大さを痛感するには十分すぎた。
「……ん……ラルトぉ……?」
頭を抱えるラルトの横で、アルマが意識を取り戻して起き上がった。そしてすぐに自分の体にへばりつく精液や体液に気が付くと顔を真っ赤にして自分の体を抱きかかえる。
「ちょ、あのっ、ら、ラルト……こ、これって……?」
「あ、アルマさん……目が、覚めたん……ですか……?」
顔を引きつらせながらアルマのほうを向いたラルトは、状況が飲み込めていない様子のアルマにこれまでの経緯を説明する。その間、お互いに視線をそらしたり口ごもったりと終始顔を赤らめながらの説明だった。ラルトの説明が終わった後、しばらく二匹がうつむいたままで沈黙が流れる。
「ね、ねぇ……ラルト……責任……感じてる……?」
アルマがおずおずと尋ねると、ラルトはアルマに対して土下座する。
「ご、ごめんなさいっ! 俺っ、アルマさんになんてことっ……!」
「そそ、そんなっ! 元はといえば私が誘ったようなもんだしっ、ラルトが責任感じることなんてないってば!」
二匹はお互いにあたふたしながら責任は自分にあると譲らなかった。しばらくそんなやり取りを続けたあと、再び沈黙が部屋を支配する。
「……そ、そういえば病院からの迎え……お、遅いね……」
「あ、そう、ですね……どうしたのかな……」
どことなくぎくしゃくしたままでアルマが話題を変えようと話を振ると、ラルトも相槌をうちながら時計へと目を向ける。時計の針はすでに十二時を回っていた。
「……あ、アルマさん……その……さすがにその状態じゃまずいんで……シャワー浴びてきてください……」
「そ、そうだねっ、じゃあ……お借りしまぁす……」
ラルトにうながされ、アルマは浴室へと小走りで向かっていった。浴室の扉が閉まる音が聞こえた後、ラルトはおもむろに立ち上がって台所に置いてあった掃除道具を持ち出して部屋の掃除を始める。
「……とにかく……今は迎えが来る前にこの状況がわからないようにしとかないと……」
体はひどく疲れていたが、病院からの迎えが来た時にこの部屋の状況を見せるわけにはいかないという思いがラルトの体を動かす。ある程度部屋の現状が回復したころ、アルマが浴室から出てきた。
「あ、終わったんですね……タオル、置いてたの分かりました?」
「うん……あ、あの、ラルトもシャワー浴びてきなよ……」
「えぇ……分かりました……」
アルマにうながされるまま、ラルトもそそくさとシャワーを浴びに浴室へと向かう。病院からの迎えが到着したのはラルトがシャワーを浴び終わってからしばらくしての事だった。
-7-
数日後、ウイルスの影響が消えて雄に戻ったアルマは自分の家でテレビを見ていた。テレビではアルマも感染した新種のウイルスについての報道が流れている。それは新種のウイルスに対する特効薬を細菌研究所が開発したことで一連の騒動が収束に向かっているとの内容で、アルマ自身もその特効薬で治った第一陣だった。
「はぁ……しっかし妙なウイルスのせいでえらい目にあったなぁ……しかもラルトとあんな事に……」
アルマの脳裏にぼんやりと残った数日前の記憶がよみがえる。自分が雌の体でラルトに迫って行為に及んだ事を思い返し、急に顔が赤くなった。
「ま、まぁ……雌の体も悪くはなかったかも……なんてな」
苦笑いしながら、アルマがテレビの電源を落とす。次の瞬間、部屋のインターホンが鳴り響いた。
「ん? ラルトかな?」
インターホンに目をやると、そこにはラルトらしきライチュウの姿が映っていた。若干旧式で画像が荒いインターホンの音を止めながらそろそろ買い替え時かなと思いつつ、アルマは玄関へと向かう。玄関のカギを開けてドアを開くと、玄関前にはラルトが立っていた。
「よぉ、どうしたんだ今日は? 見舞いにでも来てくれたんか?」
「……」
アルマの質問に答えることなく、ラルトはアルマを押し込むように玄関の中へと入り込んでそのまま抱き付いた。
「お、おい…ラルト? どうし……」
そこまで言いかけたアルマの視線は、ラルトの尻尾にくぎ付けになる。本来とがっているはずの尻尾の先端が丸みを帯びていたのだ。
「お前……まさか……?」
「……ふふっ、あたりっ」
そうつぶやいたラルトは、距離を取るとほほを赤らめつつ片足をあげて下腹部をアルマへ見せつける。雄のものとは思えない高めのキーの声を出すラルトの股の間には、数日前のアルマと同様に雄のスリットではなく雌の割れ目があった。
「おいおい……今度はラルトが感染しちまったのかよ……てか、なんで病院行かずに俺んとこきてんだよお前は」
「この間は立場が逆だったから……さ……」
少しもじもじしながら顔を赤らめるラルトに、アルマはぴんと来るものがあった。
「お前、正気か……?」
「だ、だって……不公平じゃない……こんな気持ちじゃ、アルマさんと本気で戦えないから……」
そこまで言って、ラルトはアルマに再び抱き付いた。やや勢いがついたその抱き付きに、アルマはたまらずしりもちをつく。
「いってっ……お、おいっ……」
「だから、今度はアルマさんが私に雌の喜びを味わわせて……? ウイルスの影響が消える前に、どうしてもやりたいの……」
ラルトは顔を赤らめながらも、アルマの元へ来た理由を告げる。そんなラルトの姿を可愛いと思ってしまったアルマはそのままラルトの体を抱え上げた。
「きゃっ!」
「……いいんだな? お前には負け越してるし、やるとなったら徹底的にやっちまうぞ?」
アルマの言葉に、ラルトは顔を赤らめたままで小さくうなずく。アルマはラルトの体を抱きかかえたまま部屋の奥へと向かった。アルマが病院に連絡を取ったのは、それから数時間後の事だったという……。
~fin~
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