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大きなDの巣の中で

/大きなDの巣の中で

Writer:&fervor
注意書き:人×ポケモン、強姦、人間の産卵表現あり。


 彼の目の前に横たわる、一匹の雌の姿。
散々玩ばれた彼は、その劣情を吐き出す先を見つけ、下卑た笑みを浮かべながら。
携えた凶器が、あふれ出る狂気が、迸る欲望が、一歩ずつ近づいていく。

 すでに体中を弄られた後の彼女は、もはや逃げることも考えず。
寧ろその張り詰めた凶器に貫かれるその時を、ふつと湧いた淫欲が心待ちにしていることに気づき。
震える手を雄に向けて伸ばし、飢えた入口から涎を垂らしてそれを求めた。

 怪しく輝くガラルの光に照らされる二匹を眺めるその主は。
新たな策を練りながら、その光の出口を見つめてつぶやいた。
「次も、その次も。君たちのおかげで……はかどりそうだよ」


    □    □    □    


「アリー、早く早く! 急がないと日が暮れちゃうぞ!」
「こら、先々行かないの、セア。あなたがいない時に私が襲われたらどうするつもり?」
「そんときはしゅばっと戻ってきて、俺の炎でどかーっとやっつけてやるから安心しろって! ほら走った走った!」
 広大な自然と時々現れる巨大な人工物。ここガラル地方のワイルドエリアには、日夜ポケモントレーナーたちが様々な目的で訪れる。
彼らもその一組であり、アリーと呼ばれた少女は立派なポケモントレーナーの一人だ。
光を隠す白い綿毛が空一面に広がる天気の中、草むらをかき分け、砂地を越えて彼らはとある場所を目指していた。
「えーと、この柱が5番道路のとこで、今いる場所がここだから……」
 手元でマップを操作しつつ、目的地までの道順を確認するアリー。太い柱で支えられた大きな橋が、丘と丘とを繋いでいる。
 そんなアリーの後ろから、ひょこひょこと飛び出す白い耳。二本の耳の間には、炎のような赤い飾り毛。
背伸びしてマップをのぞき込むセアだったが、アリーに構ってもらえないと分かるとそっぽを向いて近くの石を蹴り上げて遊び始めた。
バトルであれば、ここに炎のエネルギーを込めて蹴り出すのが彼の自慢の技なのだが、今回はただの遊び。
足先や膝、頭で小石をリズムよく打ち上げて、蹴り出す動きをフェイントで入れつつリフティングを続ける。
やがてアリーがマップを閉じたのに気づき、セアはその石を近くの草むら目がけて思い切り蹴飛ばした。
「さ、行こっか。多分こっちに行けばもう見えてくるはず……?!」
「ん、どうしたんだよアリー、変な顔して」
 セアの方へ向いたアリーは、その後ろからドスドスと足音を響かせながら近づいてくる物陰に気づいた。
頭にはてなを浮かべたセアの手をぐっと引いて、全速力で駆け出すアリー。チラリ、と後ろを振り向いたセアが見たものは。
「ちょ、あれ、サイドンじゃん。なんかすんげー怒ってるし!」
「セア、あなたなんかやったんじゃないの!?」
「何もやってないって! ただ小石蹴って遊んでただけ……あ」
 岩を飛ばしながら迫り来るサイドン。その岩を左右に避けながら、必死に逃げるアリーとセア。
セアは濡れ衣を主張しようとしたのだが、最後に蹴り飛ばした小石の方向と、サイドンのやってきた方向が一致することに気づいて口を噤んだ。
以前にも同じように痛い目を見たことがあるので、安易に小石を蹴り飛ばすなと怒られた記憶が今更蘇る。
「……またやったのね、ったくもう!」
「ご、ごめんって! つい夢中になって、何にも考えず蹴っちゃったんだよ! わざとじゃないって!」
 そんなの分かってるわよ、と呆れと怒りの混じった怒号を鳴らすアリーだったが、それ以上は何も言わなかった。
いや、正確には言えなかったのだ。ずっと走り続けることは当然出来ず、次第に息が切れ始める。
その上飛んでくる岩に万が一にも当たろうものなら……と、嫌な想像も当然してしまう。
 今は逃げることに専念することにした彼らだったが、まっすぐ走るその先には切り立つ壁が。
「っ……アリー、こっち!」
 右か、左か。右手に見える柱の下をくぐれば確か預かり屋があったはず、そう考えたアリーが右へ曲がろうとしたその手をセアがぐいと引っ張った。
 ドガン、と壁に当たった岩が崖を崩して雪崩を起こす。すんでの所でそれを避けた彼らは左へ曲がり草むらに飛び込む。
しかしその先は岩が道を塞いでいる。袋小路に追い詰められたセアは、バトルの体制に入ろうとするが。
「セア、無理しちゃダメ、さすがに分が悪すぎる!」
「でも、もう逃げ場が……!」
「……あそこしかない、入るよ!」
 行き止まりに空いた巣穴。ワイルドエリアの各地に点在するポケモンたちの住処で、ガラル粒子が満ちた巣穴からは赤い光が立ち上ることもある。
その中にはダイマックスしたポケモンが巣を構えており、トレーナーたちはレイドバトルでそのポケモンたちに立ち向かう。
 まばゆい光を放つ巣穴目がけて、セアの手を引いて走るアリー。普段であれば、レイドバトルを共に戦ってくれるトレーナーを待ってから入るのだが。
当然今は悠長にそれを待つ時間はない。たった一人で、セアと共に、何が出てくるか分からない巣穴に飛び込むことになる。
それでも、今のピンチを乗り切るためには手段は選べない。一か八かの賭けに出たアリーの顔を横目に見て、セアも覚悟を決める。
「せーのっ!」
 アリーを抱きかかえ、セアはその穴目がけて飛び込む。輝く光の中で、出来れば相性のよい相手と対峙できることを願いつつ。
サイドンの咆哮と、曇り空が遠く消えていく。アリーも、セアも、目を閉じて、その先の希望を願っていた。


    □    □    □    


「アリー、大丈夫?」
「ええ、ありがと、セア。……やけに静かね」
 無事に着地したセアはアリーを地面に下ろす。ガラル粒子が明かりの代わりとなって彼らを薄く照らしている。
「何も……いない、よね?」
 だが、普段とは様子の違う巣穴にアリーは困惑していた。いつもであれば大きなポケモンが入ってきた自分たちを待ち構えているはず。
しかしあたりには何も見当たらず、巨大な岩がぽつんと置いてあるだけ。最初はセキタンザンなどの岩タイプのポケモンかと思ったが、どう見ても形が違う。
「でも結果オーライじゃん。ここで少し休んで、サイドンがいなくなった頃合いを見て外に戻ろうぜ。あぁ疲れた」
 その岩にもたれかかり、どっかと腰を下ろすセア。アリーもセアの隣に座り込む。ふう、と大きく息を吐き安堵の表情。
「……でも、油断しないようにしないとね。いつどこからここの主がやってくるかも分からないし」
「その時は俺、頑張るよ。……あとは、相性さえ悪くなければいいんだけど」
 先ほどのサイドンと違い、今度はダイマックス状態のポケモンが相手になる。普段なら4組のトレーナーとポケモンが戦う相手を、自分たちだけで。
その恐ろしさはセアもよく分かっている。ただ、今の自分たちなら、こちらもダイマックスでその相手をすることもできる。
そうなれば状況はほぼ互角。その状態を維持できる間に勝負を決めることが出来れば何の問題も無い。
「そうね、その時はよろしく。……頼りにしてるよ、セア」
 体重を岩に預けて、上を見上げるアリー。飛び込んできた入口からは、サイドンの声はもう聞こえない。
とはいえ近くにいないとは限らないし、もう少し時間を空けないと出た途端に見つかってしまう可能性もある。
30分は待った方がいいかな、なんて考えつつ、もう一度マップを開くセア。
「……ここって」
 先ほどまで目指していたのは、何でもメタモンが出ると噂の巣穴だった。そこで知り合いのトレーナーと待ち合わせ、ゲットを目指していた。
生まれ持った力が元々強いポケモン同士を預かり屋に預けておくと、その力を引き継いだポケモンのタマゴが見つかることがある。
ポケモントレーナーとして、強いポケモンを仲間にしたい、と思うのは当然のこと。それはアリーも例外ではなかった。
 メタモンはそのなかでもタマゴ発見の報告例がとても多いポケモンだった。雄でも雌でも、相手はほぼ誰であってもタマゴが発見されていた。
元々の能力が高いメタモンは、ガラル粒子に満ちた光る巣穴で見つかりやすい、そんな話を聞いて、アリーもそんなメタモンのゲットを目指していたのだ。
今いる場所は、ストーンズ原野の東の外れにある巣穴の中。それはまさしく、自分たちが目指していた巣穴だった。
 でも、メタモンの姿はどこにも見当たらない。もちろんほかのポケモンの巣になっていることもあるらしいので、絶対出会えるわけじゃないのは分かるが。
「ふぁ……どうして誰もいないんだろうね、セア」
「うーん……例えば、俺たちが……うるさかったから、隠れちゃった、と……か……」
「普通、そんなこと、ない、と……あ、あれ……?」
 気づけばセアはすうすうと寝息を立てている。アリーも急激に眠気に襲われる。疲れたせいだろうか、けどこの巣穴の中で寝てしまっては危なすぎる。
バッグから眠気覚ましを探そうと手を突っ込むが、その手を動かすことをピタリとやめてしまう。背にした岩を支えにして、ずるずると横に倒れ込むアリー。
セアとアリーが寝静まったその時、後ろの岩から、にょきり、と柔らかい紫のどろどろが伸びてきた。


    □    □    □    


「ん……ぁ、なっ、なんだよこれ!」
 目を覚ましたセアは、自分の置かれた状況が理解できずに叫ぶ。気を失う前は、確かに岩にもたれかかっていたはずなのだが。
今はというと、得体の知れない紫のゼリーが自分の手足を縛っていた。すぐちぎれそうな柔らかさなのに、どれだけ力を込めても破れそうにない。
周囲の風景はさっきまでと何も変わらないのに、あの大きな岩だけがなくなっていて、代わりにこの謎の物体が自分を拘束している。
「……アリーは?! おい、アリー……っ!」
 隣を見ると、自分と同じく岩を背に座っていたはずのアリーもまた、自分と同じように縛られていた。
いや、縛られているだけなら自分と変わらないのだが、正確に言えば、縛られているだけでは済んでいない。
「みないで、みないでぇっ……やめてよ、ぉ、ぁっ」
 顔を真っ赤にして泣きわめくアリーは、着ていたはずの衣服を全て剥がされていた。紫のゼリーは四肢だけでなく、股下に吸い付いているようだった。
半透明なゼリーはその中にある雌の性器を弄くり回している様子で、日に焼けていない白い肌の奥にある肉色が、チラリとその姿を覗かせていた。
「なっ……こ、のっ、アリー、アリーっ!」
 なんとかこの拘束を解いてアリーを救おうとするのだが、どんなにあがいてもやはりこの物体をちぎることは出来なかった。
にゅ、と目の前に伸びてきたその物体には、不気味な目と口が浮かんでいる。それを見て、セアはようやく今の状況を把握する。
『やあ、セアくんおはよう。彼女とはそのままじゃお話出来ないからね、まず彼女のことをちゃんと理解しているところだよ』
 その口はセアを見つめながら、静かに挨拶を交わしてきた。野生のポケモンとトレーナーは直接喋ることは叶わないが、ポケモンであるセアとなら喋ることが出来る。
「ふざけるな! 離しやがれこのっ……くそっ、お前、許さないからな!」
『おいおい、勝手に余所の巣に潜り込んでおいてよく言うよ。大体、君たちのせいでボクたちの生活はめちゃくちゃにされたんだ、許さないのはこっちの方だよ』
「それは……でも俺たちは、仕方なく」
 最初に無茶苦茶をしたのが自分たちだ、という指摘に、抗議の声もトーンダウンする。黙り込んだセアを見つめながら、そのポケモンは話を続ける。
『でも、君たちがたった二匹で来てくれたのはずいぶんと好都合だったよ。おかげさまで、こうして君たちの情報を得ることが出来るし』
 へんしんポケモンであるメタモンは、見たものそっくりの姿に文字通り変身することが出来るポケモンだ。
今は変身していないようだが、さっきまでセアとアリーが寄りかかっていた大岩は、たぶんこのメタモンが変身した姿だったのだろう。
「俺たちを、どうするつもりだよ……」
 この状況を打破することが難しいと分かったセアは、最初の威勢はどこへやら、今にも泣きそうな声でそうぼそりと呟く。
『いやいや、君たちに痛い思いはそんなにさせないつもりだよ。最初は痛いかもしれないけどそのうち慣れるだろうし』
 隣でアリーがされていたことは、多分"そういうこと"であるとなんとなくセアは分かっていた。
最終進化までした彼が、ほかの仲のいい雄ポケモンたちと話す中で、そういう話になることも当然あった。
いつかは自分も雌相手にそういうことをするのだろうか、などとぼんやり考えたりしたりもしたが、実物を見たことなど当然無い。
自分で自分を慰める術も教わったが、彼女と旅をする中ではそういう機会もほとんどなかったし、そういう熱に浮かされることもなかった。
 が、今目の前で、ポケモンではないとはいえ、一匹の雌が性的な行為を行っている状況で、何も意識せずにいられるほど、セアは無知ではない。
『それに、君もちょっとは期待してるみたいだし?』
「なっ、は、何言ってっ……」
 臀部から両膝近くまでを覆う赤い体毛の真ん中から、ちょこりと顔を出す肉色の突起を、伸びてきた紫の触手がちょんと触る。
自分の体の様子に気づいたセアは、恥ずかしさと悔しさで唇を噛む。アリーの陵辱を見て、あろうことか発情している自分が許せなかった。
『それじゃあまずは、君の情報、もらうことにしようかな』
 セアのまだ小さなそれに、細く伸びた触手がくるくると巻き付く。見えている根元と先端を滑らせるように、器用に動かされる。
数えるほどしかやったことのない自慰行為を、他のポケモンにされている状況。しかも、その動きは明らかに手慣れている。
「やめろ、やめろって、やめ、てぇ……」
 暫くは声を荒げて刃向かっていたセアも、やがて懇願するように、潤んだ目で静かにそう訴えるようになった。
しかし、当然その動きは止められることなく、にやにやと笑うメタモンの顔を隣に見ながら、セアは徐々にそれを膨張させていった。
『ふーん、まあそれなり? 君の体格からしてもふつーだね、うん』
「見るな、やめろ、お願いだから……ぁ」
 隣で辱めを受けるアリーの気持ちが、今ならよく分かる。隣のアリーがこちらを見ていることに気づき、セアは情けなく涙を流す。
『さあさあ、君たちのどっちが先にイっちゃうか試してみよっか。大分ハンデがあるんだから、セアくん負けない様にねー』
 今度は触手が大きく膜のようになり、すっかり尖りきったセアの凶器全体を包む。一回り大きくなったようにも見えるそれを見て、けたけたと笑うメタモン。
「ひぅっ、や、ぁっ、は、ぅ、ぁあ!」
「いっ、あぁっ、は、ぁ……んぅっ!」
 隣で聞こえるアリーの嬌声を聞きながら、セアもまた我慢できずに声を漏らす。止めて欲しい、という思いとは裏腹に、下腹部から徐々に熱がこみ上げてくる。
せめてもの抵抗として腰を引こうとするもののすぐに体制を戻され、結果として腰を振るような動きになってしまう。
『あれ、ちょっと乗ってきた? いいねいいね、欲望に忠実なの、嫌いじゃないよ』
「ちがっ、うるさ、いっ?!」
 前にばかり意識が行っていたセアの背中に、つう、と触手が這わされた。くすぐったいその愛撫に、体を震わせるセア。
さらに耳を撫でられると、はぅ、と情けない声を上げつつ身もだえる。くちゅ、くちゅ、と聞こえる水音は、自身の凶器のものか、それともアリーのものか。
「ひゃん! あっ、やめ、やめてっ……んんっ!」
 アリーの叫び声に顔を向けると、小さく膨らんだ両胸の突起に、小さく触手がくっついていた。アリーは涙目で首を振るが、その股ぐらはぐっしょりと濡れている。
『君たちどっちも好き者だねえ。いや、ボクがうまいだけかな? さてさて、アリーちゃんも限界近そうだけど、君はどう?』
「……ざけるな、この、くそ野郎!」
 炎のエネルギーを思い切り足に込め、かかと落としの様に背中のメタモンの壁にぶつけようとしたセアだったが、当然触手に阻まれて届かず終わる。
『だめだめ、そういうのを悪足掻きっていうんだよ。さて、そんじゃセアくんにはペナルティだ』
 背中を這っていた触手が、下半身に寄ってくる。臀部の溝に沿ってつう、と降りてきたそれが、セアの穴から体内へ入り込む。
さらに、凶器を包む鞘となっていた触手から、小さな穴に向かって細い触手が入り込む。経験の無い二種類の刺激に、セアはただただ驚き、怯えていた。
「ひっ、やめ、入って、くるなぁっ! ぬい、抜いて、抜いてよっ!」
 大きく手足をばたつかせるセアだったが、当然触手の動きは止まることなく、彼のそれを刺激しながら体内へすべりこむ。
快感とはほど遠い違和感と、凶器を包む激しい快感が混ざり合い、訳も分からず声を上げるセア。
徐々に絶頂を迎えようと動き始める鈴口を、しかし触手は無慈悲にも塞いでいる。
『辛いでしょ、辛いよね? でももうしばらくはこのまま。ちゃんといい子にしてるアリーちゃんを先にイかせてあげようかな』
 楽しそうにそう話す目の前の顔を殴りたくて仕方ない。けれどもそんな怒りも、快感と不快感にかき消されてしまう。
隣で善がり狂うアリーの顔は、どことなく惚けている様にも見える。そんな現実が信じられず、セアは目を逸らした、が。
『だめだめ、ちゃんと見てあげなきゃ。どうせならもっと近くで、ね?』
 壁ごとにょきりと飛び出したかと思えば、その壁がぐにんと曲がり、磔にされたセアの顔がアリーの股ぐらのすぐ目の前に。
触手によって剥き身にされた割れ目の小さな突起が、触手が入り込んで広げられた穴の肉壁が、セアの視界に飛び込んでくる。
「だめっ、だめぇっ、や、ぁああっ!」
 見ちゃいけない、見たくない、はずなのに。セアは初めて見る生々しい雌の器官から、どうしても目が離せなかった。
体の奥底で、頭の中で、雄としての本能が、セアの目をそれに釘付けにしていた。そして、その割れ目から触手が退き。
ぐい、と細い手のような触手が彼女の割れ目を広げ、ぐりぐりと突起をいじめた瞬間。彼女は大きく体を仰け反らせて果てた。
たらり、と垂れてくる滴を触手が拭い取り吸い上げる。やがてその触手が退いた後には、ひくひくと収縮を繰り返す割れ目があった。
 静かに流れてきた余りの一雫が、セアの顔にポトリと垂れる。確かにアリーの匂いで、でもいつもの匂いではない、甘く生臭い匂い。
『お、限界って感じだねえ。そりゃそうか、目の前で雌がこんなに甘い匂い振りまいてるんだもんね、いいよ、一回イっとこうか』
 メタモンの声が遠くに聞こえるほど、セアは眼前のアリーの姿に夢中になっていた。上を見上げれば、小さく柔らかな胸にぴんと張り詰めた突起が見える。
その体をなで回したい、自分のものにしたい、という欲望が、下半身で止めどなくあふれる快感と混ざり合う。
「違う、ちが、ぁっ、あああっ!」
 そうじゃない、とセアは必死に否定するが、散々お預けを食らっていた彼の凶器は、差し込む場所を求めて暴れている。
ぢゅるん、と中の管から触手が抜かれ、覆っていた触手がしゅっと離れる。壁が上へと上がり、今度はアリーがセアのそれの目の前へ。
どくん、と吐き出された白い粘液が、アリーの顔へ、体へと降りかかる。かと思えば、そのほとんどを触手が包んで吸収していく。
 どろりと白濁にまみれたアリーは、火照った顔をしかめながら、しかし股ぐらから滴をぽたり、としたたらせている。
後ろに差し込まれたままの不快感を味わいつつ、絶頂の快感に酔いしれるセア。終わったのか、と体をメタモンの壁に寄りかからせて、息を整える。
「よし、それじゃあ次を始めよう。まだ長いよー、でもまあセアくんまだ頑張れそうだし、アリーちゃんもいけるよね?」
「なっ、あなた、声が……?」
 しなしなと倒れてきたセアの凶器が、アリーの顔にぺとりとくっつく。しかし、そんなことがどうでもよくなるほど、アリーには驚きの事態が起きていた。
セアもアリーの様子を見て、どうやらこのメタモンが人間と会話できるようになっていることを察した。そんなの、聞いたこともない。
「ああ、君の細胞とか、君の体液とか、ちゃんと取り込めたからね。ボクの能力がなせるものかもしれないけど、なんか出来ちゃうんだよねー」
「こ、のっ、いい加減に、離せっ……ての!」
「だーかーらー、これからがいいところじゃん? これで終わると思ったら大間違いだよ? さあ、君たちも楽しんでくれると嬉しいなあ」


    □    □    □    


「さて、セアくんにはこれから種馬として頑張ってもらいたいんだよね。いや兎かな?」
「うるさいっ、訳分かんないこと言いやがって……アリーをあんな目に遭わせたりして!」
「おいおい、そのアリーちゃんに自分の液体吐きかけたのは君だろ?」
 それはお前が、と反論しかけたが、一方で事実でもあり、セアはそれ以上言い返すことは出来なかった。
あの時熱に浮かされていた自分が、アリーの裸体に目が眩んでいたことは紛れもない事実。それは否定しようがない。
「じゃあまあ、君のその情欲、しっかり晴らしてもらうとしようかな。自分の意思でそうなってもらわないと、後がしんどいし」
 セアにはその意味は分からなかったが、ただどうせ禄でもないことをされるのだろう、と身構えていた。
未だに後ろに入り込んだ触手がうぞうぞと蠢いており、中を擦るたびに変な気分になる。快感じゃないはずのそれが、なぜか体を熱くさせる。
小さく先端を見せるだけに留まっているセアのそれも、中に入った触手の動きと共にぴく、ぴくと揺れる。
 そんな彼の様子をみてにやりと笑うと、メタモンはセアを縛り付けた壁を床へと変え、さらにその周囲にいくつもの紫の塊を作り出した。
「な、え、あ、アリー……?」
 その塊たちが姿形を変えるのをみて、セアは思わず困惑する。その姿は、さっきまでセアの目の前で痴態をさらしていた、裸のアリーだった。
ぺたり、ぺたりと床の上を歩いて近づいてくるアリー。目の前の出来事が理解できずに動揺するセア。
「メタモンはね、こうやって自分の体の一部をちぎって仲間を増やすんだ。こうしてボクみたいに大きくなったメタモンなら、自由自在にね」
 何匹ものメタモンがアリーになって、セアの体に近づいてくる。頬に触れるその手は、紛れもなくアリーそのもの。
怪しく微笑み、セアの唇を奪うその姿は、アリーじゃないと分かっているセアの頭を蕩けさせるのには十分すぎた。
「っは……ね、セアと私とで、もっと気持ちよく……なりたいよね?」
 股ぐらに近づき、再び大きくなり始めたセアの凶器に手を伸ばすアリー。腹部の短い毛をなで回すアリー。頬を撫でてくれるアリー。
耳元で静かに、期待を込めた声でささやくアリー。いつの間にか背後に現れ、腰に手を回してセアの体を抱きかかえるアリー。
人形のように触手のベッドで抱きかかえられたセアに、いくつもの誘惑が訪れる。ぴくぴくとアリーの手の中で震えるセアの凶器。
「いいよ、セア。ほら、そんなに緊張しないで」
 凶器の鈴口にペロリと這わされるアリーの舌。そのままぢゅぷ、と口の中へとセアの凶器が刺されていく。
「ちが、ぁっ、やめて、こんなの、アリーっ……っは、ぁっ!」
 目の前のそれはアリーじゃない。でも、その声も、貌も、匂いも、肌も、味も、全部がアリーそのもの。
混乱する頭の中が、目の前のアリーの囁きで、表情で、吐息で、愛撫で、接吻で、どろどろに溶かされていく。
目の前のアリーと、雌として愛し合いたい。自分の欲望を、思いのままに吐き出したい。
 そんな感情を振り払うかのように、セアはやめて、と懇願する。
「ほら、私のここ、触ってごらん?」
 アリーの手がセアの手を取り、アリー自身の割れ目にぺたりとくっつく。もう一つの手は、アリーの胸にそっと導かれる。
柔い肌の膨らみと突起が、セアの手に押しつぶされると、アリーはあぁ、と悦びの声を上げる。
柔い肌の双丘に出来た谷が、セアの手でこじ開けられると、アリーはふぁ、と艶やかな声を上げる。
セアはその手を少しだけ動かすと、アリーは手を離し、胸を自分でぎゅう、と寄せてセアに見せつける。
セアがもう一方の手を少しだけ動かすと、アリーは手を離し、くちゅ、と割れ目を両手で広げてセアに見せびらかす。
 ごくり、と唾を飲むセア。違うと分かっていても、このアリーも、そのアリーも、あのアリーも、みんな自分を求めている。
そして自分もまた、この溜まり続ける劣情を、吐き出す場所を……雌を、求めている。
これはアリーじゃない。アリーじゃないから、何をやってもいいはずだ。憎むべき相手には、相応の罰を与えてもいいはずだ。
「……セア、涎、なめてあげる」
 いつの間にか垂れていた涎を舐め取るアリーの舌に、自らの舌を伸ばして求める。それは、セアが自分の性欲に負けた瞬間だった。
「そうそう、セア、それでいいの。私に抱かれながら、私を撫でて慰めながら、私を抱いて、味わって?」
 セアを取り囲むアリーたちは、セアを愛液まみれにしながら、その精をむさぼり続ける。


    □    □    □    


「やあアリーちゃん。君にはボクや他の仔たちの相手をして、タマゴを産んでもらうっていう大事な役割があるんだ」
「な、何、それ、やめてっ、離して、私はそんなの、やだ、やだよぉっ!」
 壁に磔となったまま、目の前に迫り来るメタモンの顔。泣き叫ぶアリーだったが、股ぐらを触手が撫でるだけで、ひぅ、と情けない声を上げた。
そのまま触手が中へと入り込んでくると、アリーは嬌声を上げ、体をよじらせた。ぷつり、とその触手が根元で切れて、いつの間にか消滅する。
「ほら、君の体はもうずいぶんと準備万端じゃないか。人間に通用するかは知らないけれど、君もメロメロボディに溺れた方が楽だと思うよ?」
 触れた異性を骨抜きにするその特性は、トレーナーであるアリーも当然知っている。だが、メタモンの言うことはさっぱり理解出来なかった。
壁からにゅるり、と塊が生まれる。ぷつり、と本体と繋がっていた部分がちぎれると、その塊は姿形を変化させる。
「……セ、ア……?」
 その姿は、さっきまで一緒に捕まっていたセアの姿そっくりだった。そして、次々に生まれ来るセアの姿に、アリーは戸惑いを隠せない。
「アリー、ほら、素直になれって。俺たちが気持ちよくしてやるから、遠慮なんてするなよ?」
 メタモンが変化したであろうそのセアは、下半身に先ほどまで見ていたあの凶器を光らせて、アリーの裸体へと近づいてくる。
来ないで、と拒絶するアリーの胸に、セアの手が触れる。もう一つの手が頬に触れ、唇と唇が触れあう。
内心では噛み付いてやろうと息巻いていたアリーだったが、口づけの瞬間に体が強張り、動けなくなってしまった。
高鳴る鼓動と、離れていくセアへの寂しさと欲求。そんなはずない、と深呼吸するたびに、乾き始めたセアの白濁の匂いが愛おしく感じる。
「ボクが今まで真似てきたポケモンの特性を、セアくんと混ぜてみたんだけど、どうかな? って聞いてないね」
 目の前の彼らはみんなセアじゃない。セアの格好をして、セアの香りで、セアの手をして、セアの声で喋る、セアの唇の味のするだけの……セア。
拘束されていたはずのアリーの体は、いつしかセアに抱きしめられていて。両手で胸を揉まれるたびに、セアにもっと愛してもらいたくなる。
「アリー、ほら、もうこんなに……」
 前に立つセアの手が、アリーの性器を撫でると、ぬちゃ、と粘液がまとわりつく音がした。両の内股に垂れる涎が、自分の気持ちを代弁している。
くるり、と180度回された体が、セアと相対する。後ろには、先ほどまで面と向かっていたセアがいる。そしてアリーはセアに引かれるようにして後ろに倒れる。
どかりとセアの体に仰向けで寝転びながら、セアがアリーの上に四つん這いで乗っかっている。顔を少し上げれば、凶器を突き出したセアが立っている。
「俺のこれ、欲しいんだろ?」
 膝立ちで凶器を近づけてきたセア。雄の生臭い匂いが一層濃くなる。アリーの下敷きになったセアは、両胸の突起をくりくりと虐めてくる。
アリーを押し倒したセアが、その凶器を割れ目と後ろの穴に滑らせている。塗りつけられた愛液と先走りが、ぬちぬちと音を立てている。
 割れ目を手で広げて、中に手を入れてくるセア。ふぁ、と声を上げたその瞬間、口の中へセアが入り込んできた。
首を懸命に逸らしながら、甘塩っぱいその凶器の根元に片手を伸ばして支え、その先端を舌で舐めてやると、どろり、と粘っこい液が垂れてくる。
くちゅ、ぢゅぽ、と淫らな音を立てながら、それを満遍なく刺激するアリー。反抗の気概はもうどこにもなく、目の前の雄を求めて一匹の飢えた雌となった。
それを見て、セアたちはその後ろと前の穴に、それぞれの凶器を突き立て、入れ込んでいく。初めての刺激に、アリーは思わず口淫を止めてしまう。
「あっ、ちが、そこっ、な、なにっ、ひぅっ……」
「大丈夫、俺が善くしてあげるから。ゆっくり呼吸して、ほら、口も止めないで……」
 再び突き込まれた凶器の匂いに頭がいっぱいになり、下半身をどろどろに汚しながら、アリーはんん、と声にならない呻きをあげる。
アリーの割れ目はセアを搾り取ろうと一生懸命で、後ろの穴はそれを排除しようと一生懸命で、結果として二つの肉壁がそれぞれにアリーへ刺激を与える。
「っは、ぁ、ぁ、いい、いいよぉ、だめっ、これっ、おかしっ、あぁっ!」
 息継ぎの合間に制止と懇願を繰り返すアリー。潤んだ瞳でセアを見つめて、矛盾した思いを口にしながら、ただ快感に溺れていく。
「んっ、んんぅっ、んんーっ!」
 セアを口いっぱいに頬張りながら、セアの凶器を2本ともずっぽりと喰らい、アリーは絶頂を迎えた。程なくして、3本の凶器から精が吐き出される。
それをごくごくと飲み込んで、下半身でどくどくと受け取りながら、満足した表情でその余韻に浸るアリー。
引き抜かれた凶器からぴゅる、と飛び出した余りの精を胸と腹に受け、惚けた表情でそれを手で塗りたくる。
「セアの、匂い……セアの、味……もっと、欲しい、な……」
「もちろん! アリー、俺、もっと頑張るからさ。ほら、もっと楽しもうぜ?」


    □    □    □    


「ひぅ、んんっ、ぐっ、あぁっ!」
 セアに抱きかかえられたまま膝に手を回され、大きく足を広げた格好のアリーは声を荒げる。
大きく膨れた腹部が縮まると同時に、アリーの割れ目からは白と緑の殻が見え隠れしていた。
さらにひときわ大きく声を上げると、そのままぼとり、と粘液にまみれたタマゴがアリーの中からひり出された。
「ふ、は、ぁっ、は、ぁ……」
 息を整えるアリーと、その一部始終を間近で眺めていたセア。目はギラギラとそのぽっかり空いた割れ目を見つめている。
そんなセアの顔を見て、だらしなく笑みを浮かべるアリー。どこか物欲しそうな目をしながら、目の前のセアに手を伸ばす。
「ほら、セア。もっと私を、善くしてよ……?」
 その体に突進するかのような勢いで抱きつき、セアはその下半身に構えた凶器を彼女の中へと突き入れた。
地面に落ちたタマゴが紫の触手に持って行かれるのも気にせず、セアは目の前の雌の胸を揉みしだき、唇を奪い、その中を蹂躙していく。
 やがて吐き出された白濁が、彼女の中に収まらずあふれ出て地面にぼたた、と落ちていく。
彼女を抱きかかえていたセアがどろり、と紫の塊になって消えていくが、アリーも、セアも、まるでそんなことがなかったかのように、次の行為へ溺れていく。
「アリー、気持ち、いいよな? 俺も、気持ち、いいよ、っ!」
「あ、ぁんっ、セア、セアっ、もっと、もっとっ……!」
 どちゅ、ぐちゅ、と何度も行われる注挿に、二匹はただ無我夢中になっている。
さらにその胸や後ろの穴を弄くり回す触手の動きも、彼らにとっては自然なこととなっていた。
「あっ、あっ、後ろ、だめっ、俺、でちゃ、ぁぁああっ!」
「ひぐっ、ぅ、ぁああんっ、い、イっちゃ、ぅうぅっ!」


    □    □    □    


 快楽に溺れた彼らは、気を失うまでその行為を続け、気がつけばまたその行為を繰り返す。
アリーの中に残ったメタモンの残骸がタマゴをなし、セアやメタモンの能力を引き継いだ新たな命がその巣に生まれる。
「ボクの巣がもっと繁栄するためには、今度は君たちにも外に出てもらわないとね。彼らの姿になれば、誘い込むのも容易だろう?」
 大きなメタモンは、やがてガラル粒子の減少に伴い、小さな元の姿に戻っていた、が。
「もちろん。私はアリー、セアと一緒に旅をするポケモントレーナーで、あなたの分身」
「俺はセア、アリーのパートナーで、炎が得意な、お前の分身」
 刻んだ彼らの情報を糧として、新たなアリーとセアが生み出されていた。そしてその二匹は、小さなメタモンにそう告げて出て行く。
かつて彼らが手にしていた道具や服と共に、巣穴の外の世界へと。

「それじゃあいってらっしゃい、君たちには期待してるよ。次の苗床は、もっと強いと嬉しいけどね?」


――大きなメタモン(Ditto)の巣の中で、二匹はいつまでも、しあわせに暮らしましたとさ。


あとがき

ということで感想会も終わったので仮面外しました。いつもの人です!!!
中身も完全に手癖で書いてるので以前同様にとってもハッピーな終わり方になりました。え?
毎回ギリギリに書き始めてるので今回も間に合うかどうか焦りつつなんとか完成させました。一票いただけただけでもありがたいです。
「セア」と「アリー」がゲシュタルト崩壊するぐらい書き連ねましたが、同じ姿形をしたたくさんのパートナーに犯されるってのはおいしいシチュエーションですね。
そんな中で自分の中で箍が外れてだんだん自分から……ってのは書いてても楽しかったです。
読んでいただいた皆様にも楽しんでいただけていれば幸いです。ではまた次の機会に。


投票コメントへの御返信
・メタモンエチチチチ!
 メタモンのエロというと、やはり触手攻めが多いこの界隈。そこをあえて雄側に攻めさせるというのがすごく新鮮でした。投票させていただきました!
ありがとうございます。誘惑に負けてトレーナー(の姿をしたメタモン)を犯してしまう背徳感がたまらないのです。


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Last-modified: 2020-06-08 (月) 21:04:25
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