アルバ氏 進行役 狐
ロット
種族 ロコン
性別 雄
ベルデの双子の弟。なぜかいつも敬語で話している。
因みに、主人公だったりする。
ベルデ
種族 ロコン
性別 雄
ロットの双子の兄。かなりせっかちでバトル馬鹿。
クレア
種族 リーフィア
性別 雌
リルアの双子の姉。ロットたちとは幼馴染で二匹をいつも叱っている。
リルア
種族 リーフィア
性別 雌
クレアの双子の妹。いつもクレアの横にいる。かなりひかえめ。
レビィ
種族 ロズレイド
性別 雄
ロットたちと幼馴染。バトルが得意。
「うう………まぶしい……。もう朝か……。」
そうつぶやき、僕はベットと呼んでいいのか、それとも、ニンゲンとかいう生き物の言葉でいうカゴなのか、よくわからない寝床から、体身を起こしました。
カーテンの隙間から漏れた光。そこに前足をかけて、一気にカーテンを開けると、僕はとても気持ちのいい光に包まれました。
この感覚が、とてもたまらなく気持ちいいのです。
「うう………ロット……?」
後ろから何か亡者の呻きが聞こえた気がしましたが、まあ、スルーでいいでしょう…。
たとえ、神様だろうと、雷様だろうと、この静寂と、至福の時を崩すというなら、容赦なく、
吹き飛ばして見せます。
「ロット……カーテン……閉めて……」
おっと、いきなり僕の邪魔をするものが現れましたか……。
さてどこから料理してくれようか……。
そう考えていたとき、後頭部に激痛が走りました。
「痛っ……た……い……」
痛いと叫びそうになったとき、既に僕は闇の中に居ました。
ここは天国だろうか………。
嘘です。明らかにここは僕の部屋です。はい。スイマセン。
僕が起き上がろうとしましたが、起き上がれませんでした。理由はわかっています。僕の上にのしかかって、頭を抑えている、僕と瓜二つの兄、馬鹿の鏡である、ロットですね。
「お、意外に早く起きたな?」
「さて、ベルデ。僕は何がどうしてこうなってるんですか?」
嘘です。わかって言ってます。恐らく、俺の眠りを妨げるとは言語道断!!とか言ってくるんでしょうね。
それにしても、何で朝が苦手なんでしょうかね?あんなに気持ちいいのに。
………って、痛い痛い痛い痛い痛い!!!!
踏みつけないで下さい!痛いのは苦手ですっ!
「俺の眠りを妨げるとは……そんなに死にたいのかな?」
「馬鹿ですか?んなわけないでしょう?朝日程綺麗で神秘的なものはありませんよ?」
「ふん。朝日なんてまぶしいだけだろ。それより、ベットで永遠に眠っている方がよっぽどいいぜ。」
何を言ってるんでしょうかこの馬鹿狐は?とりあえず、僕も負けじと反論します。
「眠っているだけじゃ太りますよ?たまには朝日を浴びながらランニ…………痛っ!?」
「ふん。そんなことするくらいなら、二度寝するのが一番に決まってるだろ!?」
「だからって打つことはないでしょう!?どうせなら僕が永遠に眠らせてあげましょうか?」
「ふざけんな!誰がお前なんかに負けるか!!」
「やりますか……?」
僕は威嚇をします。向こうも、威嚇を仕返してきました。こうして見てると、鏡に映った自分とにらめっこしてる気分になりますね……。
「やってやろうじゃないか……?」
僕はバックステップで、馬鹿の攻撃を避けました。やはり、ベルデは馬鹿の鏡ですね。
「避けるなぁぁぁぁぁぁぁ!!」
………無理に決まってるでしょうが……避けなかったら死にますよ……。
「避けなかったら死んじゃうでしょうがぁぁ!」
何で僕って、ケンカ中も敬語なんでしょうかね……。とりあえず、僕も攻撃しないと
狩られてしまいます…。狩られる前に狩れ!なんちゃってww
はい。すいません自重します…。とりあえず、怪しい光を放ちました。
「しまっ……………ふぇ~~~?」
おお……ベルデが壊れた…。とりあえずとどめをさして起きますか。殺しませんよ?
僕はそんな野蛮ではありませんからね?
では……必殺の……!?
「わあっ!! 」
なんででしょうか。僕は今、浮いています。ベルデが何故か的確に僕の腹を殴ったのです。
ベルデの頭にアチャモが……飛んでない!?
「バーカ、昨日と同じ手に掛かるわけないだろ?」
混乱していた…フリ…?こうなったら肉弾戦です!僕はベルデを引っ掻くと、ベルデも負けるものかと、
引っ掻き返してきます。
そしていつの間にか…ケンカの舞台は部屋から庭へ移っていったのでした……。
そして、庭でギャーギャーと騒ぎ散らし、転がりまわる僕らロコン2匹。見方によっては仲のよい兄弟に見えるのでしょう。ですが、これは僕らにとって本気ではないにしろ、ベルデは僕を殺しにかかっています。
そして―――
「うーるさーいっっ!!!」
綺麗な声が、響き渡ると同時に、僕たち二匹は意識を失ってしいます。
でも……
「おきーなさーいっ!!」
その緑色の物体は、前足にアロマセラピーの効果を適用させながら、ベルデの頬に器用に往復ビンタをくりだしました。
「痛い痛い痛い!!!」
ベルデの叫びで意識は戻るが、立ち上がる気にはなれませんでした。
そして、僕が薄目を開けると青い空―ではなく、これまた緑色の物体。ですが、誰かさんのようなビンタは受けませんでした。
「大…丈夫…ですか…?」
その声の主こそが、僕の見た緑色の物体、リーフィアのリルアでした。
「大丈夫…ごめん…」
隣家に住んでいるリーフィア二匹、ベルデをビンタで攻撃したのはクレア、双子のリーフィアですが、クレアが姉です。顔は全く同じなのに、なぜここまで性格が―
「今、アンタなんか変なこと考えなかった?」
「イエ。マッタク」
片言でした。エスパーなのでしょうか?そんなことを考えていると、僕は草結びで地面に縛り付けられ、強制的に伏せをさせられてしまいました。目だけを隣に向ければ、ベルデも。
そして、クレアは僕達の前に出る。
「いい加減にしたら?はい、これで私の草結びは何回目!?」
「「176回目です!!ごめん!」なさい!」
クレアが、目を光らせている…殺さ…
「殺しはしないわ。でも、今回も事情は聞かないで置くわ。そうね…次は…宿木で命を…」
「やめてよ姉さん…やり過ぎだよぉ・・・」
リルアがおびえながらも、クレアに涙目で訴えかけ、抱きつきます。
クレアはこれだけには勝てないのです。
「う…この子に免じて、許してあげる。以後このようなことのないように!って言っても無駄ね…」
あきれた表情で、クレアは去っていった。そして、心配そうな顔でチラチラとこっちを見ながらもクレアの後をついていくリルア。
そして、その姿が見えなくなった瞬間に僕たちは絡みついた草を――
焼き切りました。
あのあと、僕らは朝食をとったのですが、またベルデがこちらを睨んでいたことに気づいた僕は、ベルデを…ガン無視してやりました。
今、僕は何をしてるかと言うと…寝転んでます。部屋で。共用ではありますが、やはり自室は落ち着きますね…。
そして、やることもなく、暇していた僕に、ベルデが提案を持ちかけてきました。
「暇だし、バトル場行かないか?」
なるほど。それはいいかもしれない...でも、疲れるし、隣にいるバカは弱いですし…どうしましょうかね…
ま、とりあえずいってみますか…
「そうですね。リルアたちはどうします?」
「誘わなきゃ俺たち死ぬぞ?」
…確かに。あの二匹を誘わないと、回復してもらえないし、どんな目に遭わされるか……主にクレアからだが。呼ぶしかないですね。
「それもそうですね。呼んできますんで、先に行ってください。」
そう、親切のつもりで言ったはずなんですが、このバカには聞こえなかったようで。
「何ィ!?させるかぁ!ハーレムは俺のもんだ!」
ハーレムって…思わずため息が出ましたよ…そして、バカは走って部屋を出ていきました。呼びにいったってことは先にいけってことでしょう。
そして、僕は部屋を出ると、鍵を持ち、家を出て、静かに鍵をしめると、バトル上に向かって歩き出しました。
その時に気づいたのですが、僕たちと、クレアたちって、合鍵を交換してるんですが、これって不味い気がするんですよね。その…ちょっとえっちな意味で。
これ...ベルデが気付いたら不味いかもしれないな…気を付けないと…
そんなことを考えながら、僕は歩き始めた。
「つ…疲れた…」
全く…なんでこんなに距離が長いんですかね…
なんで4kmもあるんですか…馬鹿みたいです…なんか…どっかの世界には自転車…でしたっけ…?
なんかそんなものがあると聞きましたが…そんなの僕にはNA☆I
さて…とりあえずそこらにある手頃な丸太に腰を下ろしました。
…さて。ここで問題発生ですね。僕の周りには…
「キャッキャ」「ウフフ」
…リア充がぁ…僕の周りにリア充がい…いっぱい…僕は…浮いてるよ…
…彼女…恋人なんて…僕にはできないんだろうな…
さて、何とかすみました。その…耐えました。全力で。
「おーい?ロットー?」
…馬鹿の声…多分もう20分は立ってますね…
僕はとりあえず重い腰を上げ、馬鹿と二人の下へ向かいました。
「遅いですよ…ベルデ…」
「おう!悪いな!グフフ…」
気持ち悪い。実に気持ち悪い。この馬鹿…確実に変なこと考えてますね…
「…ベールデ?…何考えてるのか知らないけど…とりあえず殺っときましょうか…?」
うわ…クレアからどす黒いオーラが…そしてリルアがこっちへ走ってきて…ずっこけました。
「ふにゃあ!?」
そして…何とも言い表しがたいその…かわいい声を響かせたかと思うと、僕の前に転がりました。
「大丈夫ですかぁ!?」
僕が走り寄って、リルアの身を起こしてやると、しばらく目を回して視線が宙を舞っていましたが、しばらくすると僕の顔を捕らえました。
「ロットさん!?はわ…ごめんなさい!!」
リルアが驚いて飛びのいてしまいました。
「いや…大丈夫?怪我とかない?」
「大丈夫です!心配しないで大丈夫ですよ?」
リルアが僕に笑いかけました。さて…困った。可愛い…やばい…
でも…隠し通さなければ…
「そう?良かったよ…怪我しなくて…大事な友達が目の前で怪我されたら…」
「ふぇっ!?た…大切…な…」
あ…なんかリルアが処理落ちして…たおれたぁ!?
「ちょ…!?リルア!?大丈夫!?」
僕がまた倒れたリルアを起こすと、今度はニヤニヤしながらクレアが寄って来ました。
「ありゃりゃ…あんたも鈍いわね…」
そういうと、クレアはリルアを抱き、アロマセラピーをかけました。
「大丈夫?」
「え?あ…うん…」
「そう…よかった。いいなぁ…」
「?どしたの?姉さん?」
「あ!?いや、なんでもないのよ…!?気にしないで…」
なぜかクレアの顔が真っ赤です…熱でもあるんでしょうか?
「大丈夫ですか?ふむ…熱は…なさそうですね…」
僕がクレアの額に前足を当てると、振り払われてしまいました。
「だ…大丈夫だから!あ…ごめん…前足…大丈夫?」
クレアが僕の前足を心配そうに見つめます。
「あ、大丈夫ですよ。よかったぁ…元気そうで。」
そう、僕が笑いかけると、二人は顔を真っ赤にして互いに目を合わせると、何かを照らし合わせたかのようにうなずきあいました。
「どしました?」
「「いや、なんでもない」」
なんだか…真剣な表情で同時に言われてしまいました…なら…大丈夫ですね…
あれ?そういえばベルデは…あ、あそこで…倒れてる…その周りに綺麗な翠の葉を散らせて。
さてさて。ベルデは…往復猫パンチ食らって起こされてましたが…僕はそれを横目でチラチラと見つつも、僕の集中は別の物に向けられていたのでした。
今目の前にあるバトル場のひとつ向こうのバトル場、性格にはそこで戦っていた両手にブーケのような綺麗な花を咲かせたポケモン――ロズレイドでした。
「散れ!!」
そう叫んだ彼は、目の前の体勢を崩してしまっていたドサイドンにマジカルリーフを放ち、その不思議な光を放つ新緑に包まれ、勝利を収めていた。
その瞬間、周りにいたギャラリーが騒ぎ立てる。あのロズレイド――実はちょっとしたこの森でのリーダー格であり、モテモテランキング(?)常に上位という、まさに最強のポケモンなのであった。
そして、周りの観衆に笑顔で手を振り、一通り見回すと、何かをみつけたような表情を浮かべると、バトル場の外へ向かって走り出した。
が……
「ひゃっほー!!!!ロオットオオオォ!」
そう叫ぶと、最強のロズレイド――レビィは僕に抱きつき、見事僕にダイブを決め込むのでした。
「レビィ…どしたの?わざわざ僕のとこなんか来て…群衆が見てますよ?」
「いいの!久しぶりだなぁ…ああ…この毛の感触…ふわふわでいいねぇ…元気してた!?」
レビィが僕の毛を触りながら、目を輝かせて聞いてきました。レビィは、クレアたちよりは後に出会ったポケモンなのですが、やはり彼も親をなくしてしまっていて、一緒に一時期生活していたのでした。
「はい!元気でしたよ!でも…なんで僕にいつも抱きつくんですか?みんなに勘違いされちゃいますよ?」
「いいんだよ!スキンシップだよ!すきんしっぷ!」
「ちょっとー?私たちはー?」
そう言い、僕からレビィを引き剥がしたのは、クレアでした。えっと…何か目が怖いんですが…
「あ!クレア!久し…ああ!ごめん!やめてやめて!お願いだからシザークロスはぁ!!ぎゃああ!」
クレアはそのまま…至近距離のシザークロスで勇者を…レビィを一撃で切り裂きました。
「…ったく…私たちを忘れるなんて…言語道断ね…」
そういって、クレアは倒れたレビィを見下ろしながら、呆れ顔を浮かべていたのでした。群集から…驚きと尊敬の目で見られているのも知らずに――
そして、あたりを見回せば、ベルデを治療し終わり、一緒に歩いてくる馬鹿と、リルアが並んで歩いてくるのでした。まるで…恋人同士のように…
「ロット?大丈夫…?」
「わああぁぁっ!?」
それを見ていたためか、近くによって来ていたクレアに気づかずに驚いてしまいました。
「ちょっと大丈夫?びっくりした…」
僕の叫び声に驚きつつも、ほっと胸をなでおろすクレア。
「ごめんなさい…ちょっと…考え事してました…」
そういうと、クレアはゆっくりと僕の横を抜けていくと、すれ違いざまに、
「許してあげるけど…あとでロットの毛…触らせてね…」
そう、つぶやいていったのでした。
今回は此処まで。この作品は、アルバ氏の作品です。
分け合って僕が更新していきますが、よろしくお願いします。
また、この作品を逃げずに全て挙げられたら、僕はこの場所に復活するかもしれません。その時はどうぞよろしくお願いします。
by狐
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