ハジメニ…。
このは作品はグロいです。
とにかく骨折とかバラバラとかとんでもなく多いです。
グロいだけです。
それでもいい人はどうぞー。
―――プロローグ―――
「けっ……。」
季節は冬、そして人間共はクリスマスという訳の分からない行事で盛り上がっている。
ガキ達はプレゼントをサンタさんが届けるのを楽しみにしている。……バカバカしい。
そもそもサンタなんぞいる訳がないのに。
大人達は手持ちのポケモンや自分の子供、もしくは自分の為に豪華な食い物を作る。
……。破綻している。
野生にいる俺らは食べ物を手に入れるのさえ苦労するのに、ただ歩き回るだけでも死の危険があるのに。
なのにアイツらは普通に街を出歩く。
―ケイサツ―とやらが街を守ってくれるおかげで歩くだけでは死の危険はない。
野生とは大違いだ。
そして、人間に捕まって毎日たらふく喰えるポケモン達。
そいつらは元々同じ立場にいたポケモン達を倒していく。自分が強くなる為に。
―――俺は、今からそんなふざけた奴等に復讐する。
簡単な事ではないだろう。だが、俺が復讐するのはこの街全部、この世界全部の豊かな暮らしをするポケモンや人間ではない。
俺の復讐の的は、過去に俺を苦しめた奴等だけだ。
そいつらを殺せさえすれば、死んでもいい。
―――1 復讐の的―――
「とは言ってみたものの…。
カイリューの俺に何が出来るだろうかなぁ、破壊光線で一撃殺しすればいいんだろうが、それだけじゃ面白みに欠ける。」
「もっと芸術的に、美しく殺してやりたい。」
そういえば、過去に
殺「人」魔だが、ソイツが殺したのは人ではなくポケモンだそうだ。
過去に自分を苦しめたポケモンをひたすら切り裂き続け、どんなに返り血を浴びようとも洗おうとしなかった。
で、その結果、返り血で毛を染めたまま街を出歩いたせいでそのまま保護、そして射殺されたと聞いている。
「
美しく殺害し、最後には美しく散る。最高じゃないか…」
だが、すでに他のヤツがやった事で復讐しても面白くない。
それはそれで相手に恐怖を与えられるだろうが、それでは俺の力で恐怖を与えたことにはならない。
「さて、どうするものか……。」
……と、悩んでいる所に最初の標的がやってきた。
最初の標的はブースターのアリシュと主人のブレッダ。
ブレッダと♀ポケモンのアリシュはどうやらデキているらしいが。
そんな事は知った事か、このクズ共が過去に俺にした事を覚えているといいのだが。
「止まれ、クソッタレが。」
とうとう言ってしまった、体の震えが止まらない…。だが、恐怖で震えている訳ではないみたいだ。
俺でもわかる、これは俗に言う武者震いか。
「あぁ?……おぉ、カイリューだぞ!野生では見たことないが、これはゲットするしかない!」
「はい!がんばりましょう!」
舐められたものだ。
復讐心の塊と化した俺を捕まえる事なんぞ不可能だ、絶対に。
「アリシュ!【でんこうせっか】!」
風を裂くような轟音と共にブースターが俺に向かってくる。
―――遅いな。
「がァっ!?」
ブースターの鳩尾にドラゴンクローが炸裂する、ゴキッ……という骨が折れたような音が聞こえたが、
アッパーに似たような形になっており、思いっきり腹に食い込んでいる為当たり前の結果だろう。
そして、力なく俺の足元にブースターがドサリと落ちた。
「アリシュ!?大丈夫か!」
人間さんよぉ、心配してる暇があったら…。
「ボールに戻したらどうだァ!?」
地面を抉るようなアッパーでドラゴンクローがまたブースターの鳩尾に炸裂した。
……、今度こそ内臓とやらが危ない状況だろう。
「ぐッ…、お前は確か……。」
「けッ、思い出すのがおせぇんだよォ。
命の危機の時に思い出した所で…」
―――勝った…。
「遅せェんだよ、クソッタレがァ!!!」
ブースターの体に俺の体重を乗せたドラゴンテールが命中する。
骨がひたすら粉砕されるような音が辺りに響き渡る。
「アリシュ!…ちくしょう。逃げるぞッ!」
人間はボールを取り出して、ブースターに赤い光を当てた。
―――取り逃がした…。
「まぁいい、これで致命傷のハズだ。
…ただ、殺せなかったのが心残りだが。」
―――1 復讐の的 オワリ―――
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