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ここは 亀の万年堂 の日記ページです。
作品の更新は頻繁にできないかもしれませんが、こちらの方を更新することで
自分の生存をアピールしていきたいと思います

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亀の万年堂の作者ページトップにも記載しておりますように、このページにおいても、精神衛生上不適切と思われるような記述が随所に見られますが、当方としては、それによって何らかの心的外傷の喚起、もしくはそれに類する事態が起きた際に責任を負いかねますので、閲覧する際にはその点をご理解した上でお願いします。
また、公然と公開するにあたっては不適切と思われる表現と、作品の内容等、把握されることで、著しくその展開に支障をきたすものについては、その字数に合わせて「xxx」という伏せ字をもって表記させていただいております。それによって内容が不透明になることで、気分を害される方がおられるかもしれませんが、何卒ご理解していただければと思います。

内容について何かしらのコメントがある場合は、作者ページの方にお願いします。


2016/11/24 

 ものすごく真面目に何かやっている人と話すのはとても面白いのです。この真面目にやっているというのは、必ずしもそれが上手くいっているわけではなくて、全然実っていなくてもいい。ただ真面目にということが重要なのです。
 例えば、お話がなかなか書けなくて凄く苦しんでいる人。適当な人だったりすると、そもそも苦しまないわけで、どうにかして書こうとして悩んでいる人は、私は真面目なのではないのかなと思っています。
 真面目というのは、得てして馬鹿と言われがちです。価値観を共有できなければ、無駄なことにひたすら無駄を重ねているようにしか見えないわけですから。それでも、真面目な人というのは、そうみられているとわかっても頑張るわけです。
 同じ真面目な人でも、自分の関わったことのある領域の人と、全く関わったことのない領域の人とがいるわけですが、私はどちらともよくよく話したがります。そしてそのどちらもが、自分の線を太くしたいという欲求によっているのだなと思います。以前書いたすべてのことが一つのことに収束していくというものですね。
 
 一方で真面目じゃない人の話はつまらないのかというと、決してそういうわけではないのです。ただ、飽きてしまう。魅力的な個がなければ、やっぱり食べたくならない。互いに盛り上がっているように感じていても、ある時、「ああ、なんだ」と言ってしまいたくなる。言ってしまう。そうなるともうその人とは関わらなくなるのです。何とも勝手な話です。ただその唯一の例外が、今の旦那なのです。
 私の旦那というのは、それはもう驚くくらい個がない。私の30年という月日の中で、これほどはっきりと魅力がないと言えてしまう人間はいませんでした。顔がいいわけではない。スタイルがいいわけでもない。成績はいいけど頭がいいわけではない。会話もロクにできない。お金もない。挙げればきりがないほどナイナイだらけです。にもかかわらず、何故か関係が続いているわけです。これはもう、私が死ぬまでかけてもわからない謎なのかもしれません。あるいはその謎を与えてくれることこそが、他の何にもかえられない個なのかもしれません。

2016/11/14 

 眠る 食べる 交配する いわゆる欲求に基づく行動ですが、皆さまはお好きでしょうか。生きるのに必要な行動なのですから、好きか嫌いかなど関係なく、生物としてはしなければならないのですが、それでもそこは人間ですから、好きか嫌いかというのがあると思うのです。
 私はいずれも好きではありますが、面倒だと感じてしまいます。眠るのは時間を無駄にしているようにしか思えませんし、食べるのは用意するのが面倒くさいし食べたら食べたで排せつの必要があるのが煩わしい。交配は生物としては必要なのでしょうが、繁殖の意思がない以上無駄でしかありません。行為そのものの気持ちよさに魅力はありますが。
 しかしながら、やはりいずれも必要なものです。欲求を満たさないと生き物としては生きていけません。機械化することができれば楽なのですが、精神を保ったまま体だけ機械化するなど私が生きている間は不可能でしょう。
 欲求が云々はさておき、実際のところ、お話を書く上でも欲求を満たすのは大事です。以前にも書かせていただいたように、欲求を完全に満たしてしまうと書く力そのものが損なわれるのですが、話の根幹は欲求を満たさなければ生まれません。ニンゲンの頭というのは、私だけかもしれませんが、なんとも不便な作りをしているものです。いや、あるいはとても効率のいい作りとも言えますが。
 いつだったか、お話が頭の中で動画のように再生されていて、それを文字に打ち、修正するだけなのだと話した気がします。確かに私の頭の中ではお話に出てくる子ども達がしゃべり倒していて、それを文章にすればお話はできてしまうのです。しかしながら、そのお話をする子ども達が出てくるには、何よりも眠ることが必要で、そうしなければいつまでたっても会話が進みません。つまるところ、覚えているかどうかはともかくとして、一度夢に出さなければいけないのです。これが楽しみである一方でなんともはや面倒くさい。
 しかし、面白いことに、お話の依頼を受けた時、そこから眠っていないのにあっという間にお話ができてしまうことがあります。それは頭の中にストックがあったということで、それよりも以前に依頼に合致するような夢を見ていたわけですね。今となってはお話の依頼を受けるという機会がありませんので、そうそう起こりえませんが、以前はこうしたことがよくありました。
 非常に眠くなるときというのは大体頭の中が整理しきれなくなっている時です。こういう時に素直に眠れると、起きた後、ひたすら文字を打つ時間が始まるわけです。打てば打つほど目が冴えていく感覚を求める衝動こそ、欲求こそ、私の一番大きなそれなのかもしれません。

2016/11/10 [#65IeAzw] 

 最近珍しく以前働いていた業界の同業者の人と、直接ではないですが会って話す機会があり、そこであるあるな話で盛り上がってしまいました。地方を変われどやっぱりどこでも同じことが起きるんだなあと改めて実感。あんまり細かく話すと色々と利用者側の個人情報に触れるので話せないのですが、話せる範囲でその一端をば。

 あんまり怖くはないと思いますが、心霊関係がダメな人はバックしてください。

 



 私は東京に住んでいた時、児童養護施設という親元で暮らせないお子さんの生活等の支援をさせていただく場所で働いておりました。そこでは子どもと生活を一緒にすることになりますので、当然泊まりの仕事もあるわけです。というかほとんどの勤務が泊まりなんですが。
 まあそれはいいとして、泊まりは泊まりでも、夜中は色々とやることがありますし、子どもの状況によってはほとんど寝ることができないわけです。で、子どもの人数は1フロアで多くて大体10人くらいなんですが、大きな子のところは個室でも、小さな子(小学生まで)は3人部屋なのです。個室は寝る時は当然ドアを閉めていますが、3人部屋は少しだけふすまのような両開きの扉を開けて消灯することになります。つまり、廊下や部屋から覗けるようになっているんですね。大きな子だとまずありませんが、小さな子だったりすると、夜泣きがあったりしますから、そういう時はスッと部屋に入ってあやしたりもします。
 さて、本題に入りますが、私は初年度は2階のホームに配属されていて、そこの先輩が怖い話が好きだったこともあり、施設につきものの不思議現象の話を聞いておりました。もちろんその施設というのはまさに勤め先のその施設で起きたこと、体験したことだったので、まあ要するに先輩は怖がらせるのが好きだったんですね。なんとも悪趣味な話ではありますが、私も怖がりな癖に怖い話が大好きだったので、後で一人になった時に怖くなる(泊まりは当然ひとりぼっち)のがわかっていながら、先輩の話を喜んで聞いたわけです。で、その話の中で、1階のホームに先輩が勤めていた時のものがありました。先輩は泊まりの仕事の一つである施設内の見回りを終えた後、自分のホームに戻ってくると、子どもが起きているのに気づいたそうです。少しだけ開いている扉から二つの手が外に出ていたのが見えたからですね。1階のホームはどちらかというと小さな子が多く、またその時は夜中に起きだしてしまう子がいたこともあり、先輩は「ああ、またか」と思い、疲れながらもあやしにいこうとしました。で、実際に部屋に入ると、そこには3人の子どもが寝ているのですが、きちんと3人とも寝ているのです。子どもが寝たふりをしている可能性もありましたが、確認しても本当に寝ているのです。小さな子なんていうのは寝ていると本当に起きませんから、確認すればすぐにわかります。しかし、確かに先輩は部屋の中から出ていた二つの手を見ています。その二つの手というのは、丁度開いた扉の隙間から両方の扉に手が出ていて
 おや と先輩はそこで思ったそうです。文字にしたり話として聞いているとわかりにくいですが、この隙間から両方の扉に手が出ているというのはなんともおかしい話なのです。というのも、部屋に両開きのふすまがある人は実践してみるとわかると思いますが、同じようにやろうとすると、もじくはそうした手のかけ方を敢えてする場合、その手の主は隙間から見えるはずなのです。しかし、いくら消灯してあるとはいえ、その部屋につながる廊下はうっすらと明かりがついています。部屋の中にもわずかに光が入っているので、部屋の中が見えない、ましてや隙間に見えるはずの手の主が見えないなんてことはありえない。ありえるとしたら、それぞれの扉の内側、つまり部屋の中から扉に張り付き、手だけ見えるようにして出すしかないのですが、その場合二人必要ですし、そもそもそんなことをする理由がありません。というか、子どもは3人とも寝ている。
 先輩はハッとなり、慌てて部屋を見回しましたが、部屋の中には起きているのは自分しかいません。いくら疲れているとはいえ、眠いとはいえ、仕事中ですから部屋に何かいたら気づくはずです。そのあと念のためホーム内を確認して回りましたが、手の主はどこにもいませんでした。
 という話を私は先輩から聞いておりました。なかなかにゾッとしたものですが、他にも書ききれないくらい聞いていたので、その話はすっかり忘れていたのです。そして二年目になり、私は1階のホームに配属になりました。男の子中心のホームでなかなか大変でしたが、2年目ということもありましたし、2階にいた時から交流のあった子ども達だったのですぐになれました。そして、とある管理業務のある泊まりの日、私は忘れ去っていた怖い話を思い出すことになってしまいました。
 出ていたのです。扉から。二つの手が。
 人間とは不思議なもので、突然忘れていたことを思い出したりします。それがありがたい時もあるのですが、どうにも私の場合はよくないことの方が多い。その時もまさにそうでした。私は先輩から聞いた話をありありと思い出してしまいました。
 しかし、仕事なので怖いからと言って確認しないわけにはいきません。私はやめてくれーと思いつつも部屋に確認しにいきました。そこで気づいたのです。扉から出ていたのは手だけではなく、それはそれは鮮やかなパジャマでした。もちろん別のが二つ。
 要するにイタズラでした。子ども達は私が怖がりなのを知っていましたから、その話を誰かから聞いた子どもが私をビビらせるためにやっていたのです。私は安堵しつつも子ども達をそこそこ叱り、そのまま寝かしつけてやりました。本当にあの時はよかった、と思いました。いや、子どもが深夜に起きていたのはまずかったんですが。
 その話を、私は大元である先輩に話しました。すると先輩は大爆笑しており、幽霊じゃなくてよかったねというばかり。私は恨みがましく先輩のことを見ていたのですが、幽霊じゃなくてよかったという気持ちは本当だったので素直に笑っておくことにしました。しかし、先輩はその話の中で言っていたのです。
「そういえば、私の時はパジャマ着てなかったなあ」
 先輩の話を聞いたのは冬。その話の時期も冬。私が体験したのも冬。セントラルヒーティングでホーム全体があったまっているとはいえ、小さい子どもたちは全員長袖のパジャマです。それはホーム関係なく全ての子どもが。
 きっと子ども達はそでまくりをしていたのです。私は今でもそう思っています。

2016/11/07 

 当たり前のことですが、最近は朝がめっぽう寒いです。大袈裟ですが、窓を開けていると全身が凍り付いて動けなくなってしまうほどです。しかしながら、こうした寒い季節の朝はとても綺麗です。寒いから澄んでいるというのは何だか理屈ではよくわかりませんが、肌では確かに感じられます。ですから、天気よく朝を迎えられると、出勤前の旦那をほっぽってひとり散歩に出るようになりました。もちろん出勤前には戻りますが、なかなかどうしてこれが気持ちいい。私が今現在住んでいるところの近くには川があり、水の流れる音に事欠きません。そんな川のほとりを歩きつつ、冷たい風を感じ、徐々にあったかくなっていく日差しを浴び、水の音を聞くのは何とも贅沢な気分になれます。これが雪が深まってくると、あるはずの音が消失したかのように静かに白くなっていくのですが、今はまだ音に溢れております。
 えてして散歩をしている時はよく話が浮かびます。信号にも車にも悩まされないような場所ですから、一定のリズムと高まる体の熱がいい具合に脳みそを刺激するのかもしれません。今回投稿させていただいたみえないも散歩中に、あまりにも綺麗な空の蒼を見て思い付き、急いで帰って書いた次第です。考えたのが15分くらいの散歩中で、実際に書きあがったのは帰ってから昼前くらいですから、文字数から考えると遅いくらいですが、色々と書いている間に時間が飛んだので早く感じました。もっとも、実際の作業はその後も編集として続き、投稿前までかかるわけですけれども。
 しかし、書くのに没頭するのは生命維持の点からするとあまりよくありません。なにしろ書いている間はなんもかんも無視できてしまいます。普段はちゃんと食べている朝ごはんも無視してしまいますし、体温調節もしませんし、排せつや水分の摂取も全く行わなくなります。ついでに出勤前の旦那の相手も適当になります。それらの代償が時間が飛んだ後にどっとくるわけです。おかげで投稿日の出勤中はお腹がすいたということばかり頭の中を巡っていました。いっそ点滴でもうちながら書けばいいんでしょうか。
 
 次のお話は竜は血をこえる ?というタイトルなのですが、かれこれ4回くらい書きあがっては全部消して書き直しております。書き直すこと自体は珍しくないのですが、幸せな結末にもっていきたいという意思のもと書き直しているのは初めてです。たいていの場合、なんか納得いかないから書き直すのですが、今回はそういうのとは少し違うみたいです。
 作者様ならお分かりになると思いますが、3万字くらいだと書き直すのは読者様が思うほどそう大変なことではありません。確かに書いた文字自体は全て消えてしまいますが、話の根幹というか一番書くのに必要な部分までは消えないからです。なんというか作者の頭の中にはハードディスクが吹っ飛んでも絶対に消えないメモリーというかデータのようなものがあり、本人が死んだりしない限りはそこから何万字だろうと何十万字だろうと引っ張ってこれるのです。間違っているかもしれませんが、将棋や囲碁のプロの人が棋譜を全部覚えているようなものでしょうか。なので、新たに書くのではなく、書き直すのはさほど労力を要さないわけです。パズルに近いですかね。
 なのですが、どうにも今回はそれがうまくいかない。というのも、これはほぼ原因がわかっていて、私が、私の中身というか過去というか未練がましい何かがじゃましているからです。幸せになんかなるはずがないというヒネックレタ部分がそうはさせまいとしているのです。
 私は悲しい話を書くときはそれが現実だからと思って書くことがほとんどです。現実に存在しないドラゴンやバケモノを出して何が現実かと言われるのはいつものことなのでいいとして、やっぱり書くからには作者が思う現実というのが絶対に必要になって来ると思うのです。そしてその現実に照らし合わせると、こんなのがうまくいくはずがない、などということになるわけです。だけれども、私自身は悲しい話、つまり現実的な話よりも幸せな話、夢のような話、あり得ない話の方が好きなのです。リア獣爆発しろな世界の方が絶対に好きなのです。好きなのですが、だからといって現実をすべて無視してまでそうなってほしいかというとそうではなく、そこをないがしろにするくらいなら、目をそむけたくなるような凄惨な結果の方がましなのです。うそはつきたくないのです。
 書き直した4回分の話は全て悲しい結末に終わってしまいました。1回目2回目はみえないと同じように一切会話文がないスタイルで書きましたが、共に死亡。3回目は第三者の視点でのみ話が進みましたがやはり死亡。4回目は私がよく書くほのぼのとした感じでしたが、一番犠牲者が多くなってしまいました。ここでいう死亡するというのは文字通りキャラが死んでしまうことですが、それ自体は決して悲しい事や悪いことではなく、それ自体に何の意味も持たせられないのが私にとってダメだったのです。死ぬために生まれてくるというのは誰にも否定できないことではありますが、私は生きるために生まれてきたと説明できるようにしたいので、たとえ同じ意味でも前者にならないようにしたいのです。
 かわいい子にどうやったら幸せになってもらえるのか。まだまだ時間がかかりそうであります。

2016/11/06 [#8O20eyO] 

 旦那の目覚ましがいつのまにか『Sona mi areru ec sancitu -其は聖なる御使いなりや-』になっていました。ドラゴン好きなくせに旦那はこの歌が入っているゲームのことを知らず、適当に携帯に入っているのを入れたとのことですが、この曲がデフォルトで入っている曲って一体。目覚ましなので仕方ないのですが、毎朝いいところで曲が切れるので非常にもやもやしております。

 ドラゴンといえば、皆さまは一体なんのドラゴンを思い浮かべるでしょうか。この日記が書かれているのはポケモン小説wikiなので、当然ポケモンのドラゴンタイプを思い浮かべる方が多いとは思いますが、それでも世にはたくさんのドラゴンがあふれております。大昔から今に至るまで、その加減はともかくとして、ドラゴンはたくさんの人間の心に強い印象を残してきたわけですから。
 多くの人と同様に、私もドラゴンは大好きです。大多数が思うように、私もまたドラゴンとは力強く、賢く、気高い、しかし、愚かで欲深い生き物、あるいは神だと思っております。ポケモンの世界ではドラゴンとは力強い種族であること以外はあまり明記されていませんが、実に多彩な姿をしており、いずれも魅力的です。
 私のお話の中では、実は今まであまりドラゴンは出てきておりません。決してドラゴンタイプが嫌いなわけではないのですが、ドラゴンタイプは扱いが非常に難しいのです。ドララーという嗜好者を敵に回す可能性は極力避けたい・・・というのは冗談として、私の話の中でもドラゴンというのは他種族よりも圧倒的に力が強く、そして何よりも欲深い存在です。ひどく抽象的な言い方かもしれませんが、私の場合、力が強く欲深いという設定が先にあってドラゴンが生まれるのではなく、ドラゴンが生まれた上で力が強く欲深い存在という設定が生まれるので、比較的なだらかな他種族の気性や性癖等に対して、ドラゴンがドラゴンたるには”編集”が面倒なことになりがちなのです。えこひいきするのが難しいと言い換えてもいいですが。
 みえないは異例でしたが、私のお話の中でのドラゴンは本来は単一の相手としか番になりませんし、性交渉もしません。♀であれ♂であれ、ドラゴンは自身よりも強いと思う相手にしか惹かれませんが、何かの間違いで自身よりも弱い相手に惹かれてしまった場合、第三者の介入抜きでは大変に悲しい結末になります。これがドラゴンでなければ、相手が弱くとも歩み寄ることでうまくいくのですが、ドラゴンは強く気高いと血に刻まれているため、そうすることができず、弱い相手を受け入れられない、というよりも弱い相手に惹かれてしまった自分を許せず壊れてしまいます。もしくは、壊れたドラゴンに犯し続けられて相手が死んでしまいます。よって、基本的にドラゴンはドラゴンとしか番になりませんし、なれません。
 地面に電気を通す方法では『ふかひれ』は明らかに自分より弱い『バッチ』に惹かれ、書かれていない部分では性交渉の一部を行っていますが、悲劇的な結末には陥っていません。作中ではふかひれはバッチの光に導かれ、洞窟を出て、守るべき最愛の相手との関係を深めていくわけですが、実際のところはバッチの強さに惹かれているのです。そこのところはまたいつか書かれるでしょうが、ドラゴンの原則は結果の例外をもっても変化はしません。
 また、ドラゴンは強い庇護欲を満たそうとする時もあります。人間、つまりトレーナーに惹かれる、従うのはそのためです。相手が成人している人間ならば敬意も示しますし、行動も尊重しますが、子どもともなるともう大変です。種族によって個体差はありますが、♂だろうが♀だろうがスーパー過保護ドラゴンへと一変します。親が教え込んでいなければ、子どもに近づく者にはなんでも激怒しますし、ただでさえかさむであろう色々な修理代で親は破産しかねません。それだけでなく、ドラゴンは非常に嫉妬深い。これも庇護欲からくるもの・・・・・・ではなく、独占欲からくるものです。並外れたトレーナーでもドラゴンタイプを複数扱うのは非常に困難なのは、大好きで食べたくなるくらい愛しているトレーナーを取る強いライバルがいると思い込んでドラゴンがドラゴンを警戒するからです。すさまじい欲と愛とを持っているが故に、それをおさえて従えるのは難しいのです。
 ドラゴンはおしなべて賢いですが、理性はえてして本能を抑えられません。ましてや一人ではより難しい。それを逆転させてしまうことは、ドラゴンをドラゴンでなくしてしまい、ケモノである必要が無くなってしまいます。であるからして、幸せな結末を約束するのが困難なのです。異種間において幸せな結末が約束されるというのは、すなわち特別な存在が世界に増殖するに等しい。全ての話が一つの世界で共有されるのであれば、特別が増えることは特別が普通になってしまうことも意味します。私はそれを望まないのです。だから私はえこひいきするのです。ドラゴンという魅力ある生き物を。

2016/11/04 

 ものっそい久しぶりにwikiへ投稿しました。『みえない』です。なんか色々と誤解を招きそうなタイトルですが、うまいこといいタイトルが思いつかなかったので仕方なく。もともとタイトルを考えるのがどうにも苦手で、何かしらの続き物なら割と楽なんですが、単発だと難しいですね。タイトルだけで話の内容が見えず、かつ読み終わった後に、ああこれだなと思わせるようなタイトル。果たして読者の方は、そして作者の方が目にしてくれたら、どんなタイトルがいいと思われるのでしょうね。
 あとがきっぽい何かでも書いたのですが、全く関連性はないものの今回の話は『人間に惚れるなんてどうかしてる』というシリーズのうちの一つだったりします。こちらはかねてから何度か日記かロッカーの方に載せたり消したりしているのですが、wikiのタイムライン? に載せたのは初めてかもしれません。初めてのくせに妙にわかりにくいというか面倒くさい話にしてしまいました。もっと読みやすい話があるはずなのに。
 ちなみに今のところのカップリングとしては ルギア人間男 ニドクイン人間男 ウインディ♂人間男 フローゼル♂人間女 ゴルダック♂人間女 キレイハナ♀人間男 などがありますね。個人的にはポケモンが♂で人間が女なのが好きなのですが、界隈的には逆のが需要はあるのかもしれませんね。
 
 それはそうと話の方をば。今回の話は人間の男の方で話しているように、ドラゴンはボーマンダの♀で、私の話にちょいちょい出てくる禁種、あるいは特異種という個体になります。特異種に関してはそのうちリード君がどっかで話すとは思いますが、要するに見た目こそ通常の個体と同じではあるものの寿命から力から別物といっていいくらい強い個体のことを指しております。話の時間が経つにつれて彼女も自分の力の強さについて段々わかっていっている節がありますが、きっと詳しい人間の男から情報を得たのでしょうね。
 ボーマンダ自身は生まれて早々に同種、つまり同じタツベイ・コモルー・ボーマンダらとの力の違いに気づいており、すなわち自身の番となるであろう対象がいないとわかったことで、あっという間に成長して巣から飛び立ってしまいます。さらに飛び立った後で、同族、つまりポケットモンスターという全体の種族をもってしても満たされることはなく、その結果人間へと行き着くわけですね。なんという消去法。
 私の話の中ではドラゴンというのは非常に身持ちが固い種族として存在しているのですが、彼女は特異種であるが故にその特性がなく、あっちこっちで浮気し放題です。己を満たす存在をひたすらに求める姿は生き物としては正しいのでしょうが、それに付き合える存在が果たしてどれだけいるのやら。結果、人間の男の気持ちに気づくことができず、彼女は意図せず男のことを引き裂いてしまいます。
 男は彼女と出会った時点で12歳くらいで、生まれながらの男娼ということにしていました。町の描写はまったくありませんが、どこかの話で出てくる『雨の町』と非常に似ており、平和なはずの世界に相応しくない汚れた場所です。町の人間からすると男は生まれながらにして性処理の道具でしかなく、人間としての扱いをしてきませんでした。男はそんな自分こそ一番醜いと思っており、ボーマンダの求めを拒否し続けてきたのですが、初めて出会ったまぶしく美しい存在が自分から去ってしまうのが嫌で求めに応えてしまいます。結果、彼女は狂ってしまい、自分も逃れることはできず、しかも彼女は自分だけでは満足できず他所で♂を漁り、どちらも男にとって最も嫌悪する存在になってしまいます。
 男にとっては最悪でも、彼女からすると最も充実していたというのが何とも皮肉というか悲しい。せめてもの救いとして男の最後の一文がありますが、果たして闇のままに沈んだ方が幸せだったのか。それとも一瞬の光に触れられてよかったのか。

 というわけで久しぶりの投稿でした。また次回よろしくお願いします。


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Last-modified: 2009-12-01 (火) 00:00:00
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