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一匹子狐の儚き願い_第三話

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一匹子狐の儚き願い

第三話

  何とか私は火炎放射とアイアンテールを駆使して、よく分からない部屋からの脱出が出来た。今手持ちにあるのはロウソクx2とパンがx6と、それを包んでいる布団のシーツで作った風呂敷一枚。気を付けるべきことは、タイプは炎だから苦手となるのは水・・・それと今更だけど、水を飲まなくても大丈夫だったのも、バサボソパンだったのもそのせいかもしれない・・・いえ、偶然よね、偶然。
 それにしても・・・監禁しといて見回りなしの監視カメラ無し、オマケに壁はボロボロに苔生え放題・・・本当になんだったのか分からないじゃない。施設じゃなくて、廃墟の答えもあるけど・・・どちらにしよ、ここから抜け出すのが正解。早くしなきゃ。



 しばらくして、建物の中をくまなく探した。だが、入り口と思われるものが一つも見つからなかった。いや、あるにはあったが・・・
「なにコレ・・・これって、開く・・・かな・・・? うぅーんー・・・・・・!!!!」
 それは床から生える蔦が扉を這うようにして育っており、扉の取っ手まで巻きついていた。取り敢えず考えながらも草が絡みついた状態のまま、まずは扉を押してみる。一応少しは動いて外がうっすらと見えたが、光は差し込むほどまでは開かなかった。何度もチャレンジしてみたが結局変わらず体力が奪われるのみ・・・。
「はぁ、はぁ・・・しぶとい、ツタね・・・・・・ん、ツタ?あっ!! すぅー・・・・・・"火炎ッ放射"!!!!」
 少し埃っぽいが、空気をしっかりと身体に取り込んでから思いっきり炎を吐き出す。何で最初ツタに気が付かなかったのだろうかと自分をバカにしながら。
 炎は扉の草のツタにピンポイントで当てると、ツタは一気に黒焦げに燃え始める。そして、ある程度燃えるのを見てから"アイアンテール"を繰り出して、硬くなった尻尾を扉に叩きつける・・・だが、今回は一回では壊れなかった。二度全力で叩きつけても ギシッ!! と、ものすごい音を立てて黒焦げたツタが床にボロボロと落ちただけだった。
「・・・壊れなかった?そ、そんなぁ・・・・・・でも、あれ?・・・もしかして、三度目の正直でまさか、壊れたり・・・? 一か八かで・・・"アイアンテールッ"!!!!」
 再び硬くした尻尾を、今度は半分タックル交じりに全力で扉に叩きつける。すると バッギシッ!!!! と奇怪音が辺りに大音響で響き渡たり、流石にこの音で誰か来るとヒヤっとしたが、至って変わらずに静まり返っていた。ここまで来ると、本当に誰も居ないのかもしれない・・・
「・・・ダメ、ね。もう壊れそうなんだけどとっとっと!!?・・・ひゃあっ!!」
 二本足で立って、右手で扉に少し力を加えたら・・・そのままドアが倒れ、それに反応出来なかったロコンはドアと同じく倒れた。体を張ったせいで結構身体が痛いが・・・ともかく結果オーライである。
「あたたた・・・うぅ、思いっきり頭打った・・・クラクラする・・・・・・っ!!? あ、あなた達何者っ!!?」
「・・・何者って言われても、エルドタウンから来た、探検隊兼救助隊のノーマルランクチームのリスターズ・・・っという説明しかできないわよ? あっ、私の名前はツタージャのメルカで」
「私はピカチュウのエルンです。私たちは救助依頼書を頼りにここまで来たのですが、入り口が全く見当たらなくて悩んでたんです・・・。 そんな時に大きな物音がしたのでこちらに回ってきたら・・・」
 扉を壊して突如現れたのは救助隊と名乗る2人組の女の子で、声のトーンから考えると歳は同じくらいか少し若いくらいかと思われる。一応・・・ロコンからは悪い人達には見えなかったので、
「えっーと、メルカさんにエルンさん、結果的に助けに来てくれたなら感謝するわ。それと、自己紹介したいんだけど・・・記憶喪失になっちゃったみたいで色々思い出せないの・・・」
「「記憶喪失!!?」えっ、じゃあ・・・・・・ホノンさんはここに居た理由も分からないわけですね?」
「ホ、ホノン?」
「あなた様の名前です。 名前がないと呼びにくいですし・・・どうでしょうか?」
「ホノン・・・うん、その名前気に入った。 メルカにエルン、改めてよろしくねっ!!」

あとがき

 こんにちは、またはこんばんは。短編派生作品の 一匹子狐の儚き願い いかがだったでしょうか?
 さて、まずはなぜ派生小説を投稿したのかを少し話して後書きは終了です。

 書いた理由としてまずは作品の世界にのめり込んで欲しいがあります。せっかく読んで下さっているのに、その世界観に入り込めなければ意味無いですからね・・・。
 二つ目に純粋に書きたかったからです。本編だけ書くと どうしても主人公のアーシアの場面が多くなる からです。え?っと思っている方がいると思いますが・・・ポケモンの世界に迷い込んだのは アーシア だけじゃないっということですよ。
 つまり・・・元人間キャラクターの分だけストーリーが乱立するっということです。
 ここで感ずいた人は凄いかと思いますが この作品の世界観を使用した夢小説 を募集しようかとちょっと考えています。
 もしかしたらやらないかもしれませんが、やることになったらまた告知しますね。

 長い後書きになりましたが、こちらの短編派生を読んで下さった画面の前の方、ありがとうございました!

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Last-modified: 2014-01-26 (日) 23:15:00 
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