作者:COM
ここは沢山のポケモンたちが住むとある街。
そして俺はこの街に住むラティオスだ。
妹と二人で暮らしているが、あまり見かけないようなポケモンでも分け隔てなく接してくれるこの街は非常に住み心地が良い。
住んでいるポケモンたちの人柄の良さだけではない。
食べ物も美味しく交通の便もいい。
まあ、音速で飛べる以上自分や妹が使うことは殆どないが……。
とにかくいい街だ。
いい街なのだが……どうもここ最近、妹の様子がおかしい。
というのも、ここ最近やたらと出かけるようになった。
色恋沙汰なら別に構わない。
兄として妹の恋愛は応援してやりたい以上、それそのものを怪しんでいるわけではない。
出かける理由を聞いてもはぐらかす上、昼も夜も関係なく何処かへ急にふらっと出かける。
その時にいつもスマホをいじってから出かけるのがどうしても引っかかる。
妹はとても素直ないい子だ。
友達も多いが、基本的にその友達と遊びに行く時はきちんと理由を説明するし、日が暮れる前に帰ってくる。
だからこそ不審なのだ。
それが単に彼氏ができた事を悟られたくなくて隠しているのなら……まあ可愛げがある。
基本的に浮ついた話がなく、年頃だろうに隠し事の一つもないどころか未だにお兄ちゃんっ子であるため少々不安というものもある。
そんな妹に彼氏ができたのならいい事だが……もしも妹に悪い遊びを教えているような輩ならその限りではない。
相手の気持ちを敏感に感じ取れ、その気になれば見えなくしたり音速で逃げれる妹が騙されたり危険な事に巻き込まれているとは考えられない。
だが、逆にもしも妹の方がそういう火遊びばかりしているような男に惚れているのだとしたら兄として看過できない。
ならば妹の動向を尾行して追いかけるしかないが、勘付かれても面倒になる。
どうするか悩んでいた所、調べていたサイトの右端にとあるグッズが流れてきた。
『進化もオシャレに! メガストーンネックレス!』
普段ならそんな広告スルーしていたところだろうが、今は非常にありがたい。
メガストーンはこの辺りで手に入るような代物ではないため妹はメガシンカの事をよく知らない。
まあ俺もよく知らないのだが、メガシンカとやらをすれば見た目が大きく変わるらしいので、最悪見つかっても兄だとは気が付かないだろう。
タマゾンから届いたネックレスを装備し、説明書通りに一度メガシンカをしてみる。
鏡を見てみると体色が紫に変化していたし、腕もかなり大きくなっている。
確かに見た目は大きく変わったが、想像していたような変化具合ではない。
てっきりテッポウオからオクタンぐらいには変わってくれると思っていたのだが、これではビルドアップした程度だ。
とはいえ感覚はかなり鋭敏になっているし、体も軽くなっているためもしもの時は逃げ切れるだろう。
そうと決まれば行動は早い方がいい。
いつもと同じように日が暮れた後、妹がスマホをいじってから家を出たのを確認し、早速メガシンカして妹の後を追いかける。
とはいえ流石は我が妹。
家を出てから数分ほどしか経っていないはずだがもう姿が見えない。
一先ずは姿を消して街中へと向かう。
暗闇の中のため速度を落として探して回ったせいで少し時間が掛かったが、ようやく妹の姿を発見することができたが……好ましい状況とは言えない。
明らかにガラの悪いガブリアスと何か談笑している。
いくら見えないようにしているとしてもあまり近づき過ぎると妹に勘付かれる可能性があるため会話の内容までは聞き取れないが、どちらにしろ妹が夜な夜なあんな男と会っているのは兄として許すわけにはいかない……!!
「ちょっと待てぇい!!」
思わず飛び出してしまったが、きょとんとした表情を浮かべた二人を見て気が付いた。
今現在自分はメガシンカをして姿形を変えているため、男の方はともかく妹の方も自分が誰なのか分からない。
状況を説明しようにも、兄が妹の動向を尾行していたなんて分かれば兄として軽蔑されるし、その彼氏らしき人物にもあらぬ噂が立ってしまう。
後で状況を詳しく聞くだけのつもりだったのだが、目の前に妹を誑かしている男がいると思うと考えるよりも先に行動してしまっていた。
そのせいでただただ気まずい沈黙だけが続いていた。
「あ……! なんだ! お客さんですね!! それじゃあ次の仕事があるので失礼します!」
暫く考えた後、妹は自分の顔を眉を潜めて覗き込んだ後、何かに気付いたかのような表情を浮かべてそう言い放った。
だが、そのあまりにも衝撃的すぎる一言は今の自分にとっては止めの一撃にも等しかった。
小さい頃から大切に大切に育ててきた妹が、あろう事か次から次へと男の元へ"仕事"で訪れている。
これ以上の悲しい死刑宣告はあるだろうか?
それならせめて彼氏が出来たという報告の方が数千倍はマシだっただろう。
兄として毅然とした態度で臨めるかは分からないが、それでもまだ妹に足る相手なのか見極める時間もある。
なのによりにもよって妹は兄に頼るわけにはいかないと金欠苦を告げるわけにもいかず、辿り着いたのは自分という存在の安売り……。
年頃の女の子が何かと物入りなのは当然自分も知っている。
それならせめてお兄ちゃんがもっと頑張るから兄に頼ってくれた方が嬉しかった。
そんな思いが頭の中をぐるぐると駆け巡り、真っ白な灰になっていた状態の自分を妹はグイグイと引っ張って何処かへと連れてゆく。
何か色々と言っているが、逞しいやら男らしいやら初対面の異性に到底投げかけてよい言葉ではない事がうっすらと理解できてまた意識が彼方へと飛んでゆく。
何処で教育を間違ったのだろうか……?
いつも天真爛漫な笑顔を見せてくれていたあの優しい笑顔で妹が今も手を引いている。
だがそれは兄と共に公園に遊びに行くような状況ではない。
初めて会った、しかも異性を褒めちぎるような言葉と共に見せられている。
信じたくはないが妹はその笑顔をベッドの上でも見せ、幾人もの男を喜ばせてきたのだろう。
そう考えると今にも泣き出しそうになってしまう。
悲しみに打ち震えるばかりだったが、ふと我に返ると見覚えのない部屋にいた。
どうも自分が色々な思いで魂が抜けている内に連れてこられたようだ。
それと同時に自らの股間に違和感を覚えた。
「な……何をしているんだぁぁぁぁぁ!!?」
視線を自らの腹部に落とすと、あろう事か妹が自らのペニスにしゃぶりついている。
「ぷはっ……。何……って、見ての通りフェラしてるだけですよ?」
いくら無意識だったとはいえ妹が自分のペニスを弄りまわしていても気が付かなかったのはあまりにも無防備過ぎた。
というよりも実の妹に自分のペニスが勃起させられているという事実が何よりも屈辱的だった。
意識がなかった以上本能的にそうなったと言えばそれまでだが、だとしても既に十分な硬さを持つまでに勃起しているのは兄として不甲斐ない。
というよりも今すぐなんとかしなければ間違いなくこのまま過ちを犯してしまう。
幸いにも二人きり。
妹に幻滅されてしまうだろうが、それでも正直に事情を話せば納得はしてもらえるだろう。
「止めるんだ! ちょっと見た目が違うかもしれないが、俺だ! お兄ちゃんだ!」
必死にそう言ってすぐにまた自分のペニスを美味しそうに頬張ろうとしている妹を静止した。
すると妹はまたしても暫くきょとんとした表情を浮かべた後、何かを閃いたような表情を見せる。
「あ! そういう事ですね! じゃあ今からお兄ちゃんって事で!」
「違ぁぁぁぁう!! プレイの内容じゃない!!」
どうも妹には違う意味で捉えられてしまったようだ。
止めるよりも早くまたしても妹の可愛らしい口があっという間に自らの汚らわしい物を咥え込んでゆく。
意識が戻ったのは寧ろ逆効果だったかもしれない。
あの可憐でいつもお兄ちゃんお兄ちゃんと慕っていた妹がうっすらと頬を赤らめながら実の兄のペニスを咥えている。
意識したくなくても、異様なまでの背徳感が寧ろ自らを興奮させてしまう。
それに妹一筋で生きてきた自分にはその妙に熟れた舌遣いにあっという間にギンギンに勃起させられてしまう。
嫌なはずなのに、妹が今必死に自分を気持ちよくしようとしていると考えると今にもはち切れそうなほど昂ぶる。
「それじゃあ……挿れるね? お兄ちゃん……」
ペニスから口を離した妹は涎と先走りの混ざり合った液で濡れた口元を舐め取り、そのまま自らの綺麗なピンク色をした膣を根元に押し当ててくる。
粘膜が直接触れ合っているせいで特に熱を感じさせた。
「だ、ダメだ……! プレイとかじゃなくて、本当にお兄ちゃんなんだ!!」
「分かってるよ……お兄ちゃん」
否、分かっていない。
抵抗虚しくニュルニュルと滑りのいい妹の膣が自らのペニスで押し広げられ、そのまま先端の方へと迫ってゆき、とうとう妹の膣内へと飲み込まれていった。
背徳感からだろうか。
いやそれだけでは説明できないほどの快楽が身体を突き抜けてゆく。
ズブズブと音が聞こえてきそうなほど、一回り身体の小さい妹の膣内を押し広げながら侵入していくはずのペニスは恐ろしい程すんなりと受け入れられていった。
いや、受け入れるという表現では生ぬるい。
まるでそこに収まるべきだったとでも言うかのように、難なく腰と腰が擦れ合うまで入り込んでいる。
自分も妹も、呼吸することすらも忘れるほどお互いの粘膜が擦れ合う感覚に酔いしれていた。
「す……ごい。おっきい……」
見たくなかった妹の雌の表情。
だがとても恍惚とした表情と、ぐねぐねとしたペニス全体を揉みしだかれるような感覚に思わず言葉を失ってしまう。
最後に残った理性が、なんとかしてこの状況を抜け出さなければ取り返しのつかない事になると警鐘を鳴らしてくるが、何か行動を起こそうとする前に妹が身体を動かし始めるせいで快楽に力を吸い取られ、身動きを封じられる。
先端から根元まで、すっぽりと収まったままのペニスがぐりぐりと動かされる度、妹から聞いたこともない艶のある声が響いてくる。
最初は緩やかに動かしていた妹の腰使いが次第に激しくなり始め、聞こえていた妹の嬌声すらかき消すほど、激しく腰を打ち付けてくる。
とてもではないが身動ぎ一つできない。
ぐちゅぐちゅと水音が響き渡り、腰がぶつかり合う乾いた音もあっという間にばちゅっばちゅっと激しい音に変わってゆく。
「いい……! いつもより……! 凄く、いい……!!」
止めたくても妹も最早本能に任せて腰を動かしているのか、全くもって止められる気がしない。
あまりにも心地よすぎる腰使いにとうとう限界を迎え、そのまま湧き上がるマグマのように妹の中へと精液が勢いよく噴き出していった。
ビュグンという音が聞こえ、溢れ出す快楽がそのまま止めど無く噴出し続け、妹の中を見たし溢れてゆく。
遂に妹と一線を超えてしまった。
だがその快楽はとても言葉では言い表せない。
「はあっ……! 凄く……良かった……」
大きく息を乱しながら、妹は遠くを見ながらそんな事を口にしている。
背徳感の大きさはそのまま罪悪感の大きさとなって自らに襲い掛かり、先程まで妹の中を支配していたペニスはあっという間に力を失って自らのスリットの間に戻ってゆく。
そしてそれと同時に自らのメガシンカが解除された。
最早言い訳もできない上に既に過ちを犯した後。
妹は自分の上から滑り落ちるように横に移動した。
少し前ならば木陰でそういう風に眠ったこともある。
だが今は状況が余りにも違いすぎる。
「……本当にすまない。本当にお兄ちゃんなんだ」
いつもの姿に戻れば流石に妹も状況を把握するだろう。
そう思って口にしたが、妹は頬を摺り寄せてとても嬉しそうにしている。
「知ってるわ。だって私のココはずっとお兄ちゃん専用だったんだもの」
「……ん?」
少しばかり状況が理解できない。
一旦冷静になろうとするが、冷静になったとしてもその言葉の意味が分からない。
確か自分の間違いでなければ妹は春を売り始めたはずなのだが……。
というよりも、プレイではなく本当の兄だと分かっていて妹はそのまま最後までしたのか……?
「ちょっとまってくれ……。俺が誰だか分かってるんだよな?」
「勿論」
「いつから?」
「最初から」
つまり、メガシンカによる変装は全く機能していなかった事になるし、なんなら兄だと分かっていた上でお客を扱う時と同じようにここへ連れてきたという事になる。
全くもって意味が分からない。
「待て待て待て待て……! なんでお兄ちゃんだって知ってて最後まで……その……シたんだ……!?」
「え~……だってこういう状況でもない限り、お兄ちゃん公認にならないって分かってたしぃ~」
そう言って妹は気恥ずかしそうにそう口にした。
一気に血の気が引いて頭が冴えてゆく。
「……つまり、お前は初めから俺とするつもりだったのか……!?」
「だってお兄ちゃんより格好良い男の人、私知らないもの」
余りにも当然のように言われるせいで自分の方が感覚がおかしいのか分からなくなってしまう。
「待て待て……ならあの時会っていたのは誰なんだ? というか何のためにあの男と会っていたんだ?」
「何のためってそりゃあ仕事よ」
「そうだろう!? だったらなんで」
「あ! もしかして勘違いしてる? あの人はウパーイーツの配達先よ?」
そう言われて自分が早合点していた事が理解できた。
つまり彼は今流行りの家で注文すれば何処へでも配達人が届けてくれるウパーイーツを利用して夜食を注文していただけで、妹はその配達をしていただけだということだ。
仕事も自分が考えていたような疚しい仕事ではなく、本当にただの仕事だ。
「じゃあ最近スマホをいじってから出掛けていたのは……」
「配達の依頼。私結構早いからかなり稼げたのよ!」
長所を活かしてバリバリ稼いでいただけのようだ。
「……え、じゃあ次のお客さんってのは……?」
「お兄ちゃんの表情を見て勘違いしてそうだって気が付いたから、ついでに利用させてもらったの」
策士だ。
妹はかなり頭が切れる自慢の妹だったが、まさか兄が来て焦っているであろう状況でよくもまあそんなに簡単に出し抜く方法を思いついたものだ。
「……なんで急にバイトを?」
「今までは貯金でやりくりしてたんだけど、流石に足りなくなっちゃってね」
「そう! それだ! 一体何にそんなにお金が掛かっているんだ?」
「お兄ちゃんに使ってた睡眠薬と精力剤沢山」
また今、妹の口からとんでもない単語が飛び出してきた気がする。
睡眠薬なんて妹にお願いした記憶もないし、もっと意味が分からないのが精力剤だ。
「……なんだって?」
「もうお兄ちゃんと起きてる状態でシたから言っちゃうけど、今までずっとお兄ちゃんの料理に混ぜてお兄ちゃんのおちんちんで生ディルドさせてもらってたの」
ちょっと衝撃的すぎて意識だけが宇宙に飛んで行きそうになる。
つまり、先程も背徳感を覚えていたのは自分だけで、妹は念願叶って兄を襲っていたという事になる。
いやいやまさか妹に限ってそんな事があるはずがない。
「冗談だよな?」
「冗談だと思うならもう一回お兄ちゃん専用の孔使ってみる? 私は大歓迎だよ!」
いつものような屈託のない笑顔を浮かべて妹は先程出した自分の白濁液が溢れてくる孔を両腕で広げて見せつけてくる。
冗談や間違いの類ではない。
つまり、気が付いていないだけで今まで何度も実の妹と交わっていたことになる。
そこで漸く異様なまでのフィット間の理由が理解できた。
「睡眠薬を使うとどれだけ刺激を与えてもあんまり勃起しないからねー。いい感じに勃起するように色々と精力剤を試していい感じにしてお兄ちゃんのおちんちんを使わせてもらってたんだけど、これでもう無駄なお金を使わなくて済むわ!」
「いやいやいやいや!? 仮にも兄妹だぞ!?」
「何度も言うけど私は全然問題ないわよ? お兄ちゃん以外に使わせた事もないし、てっきりお兄ちゃんも彼女をいつまで経っても作らないから私一筋なんだと思ってくれてたのにさ、全然手を出してきてくれないから我慢できなくなっちゃってね」
それでここ最近遂に睡眠薬を使って逆夜這いしたとの事だった。
ここ最近になって急にバイトをしだした理由はその薬代を稼ぐためだったのだと理解すると、急に色々と合点があった。
確かにここ最近、やたらと規則的に眠れるようになっていたのも不思議だったし、不思議と性欲が溜まらなかった。
前までは体裁もあるから周りに誰もいない場所でこっそり済ませていたのに、ここ最近急に波が来なくなっていたからありがたいぐらいの感覚だったのだが、よりにもよって妹が勝手に処理していたのだと考えるともっと疑問に思うべきだったと急に当時の自分の浅はかさに目眩がし出す。
確かに妹は大切だ。
とても愛している。
が、その愛しているはこういう意味ではない。
「それじゃ。これからは好きな時にお兄ちゃんの事を誘うから、その時はもっと激しく突いてね」
「い、いや……」
「起きてる時のお兄ちゃんの、とっても気持ちよかったから」
妹はそう言うと小悪魔のように微笑んでみせる。
何か言葉を返したかったが、今まで見せていた妹の表情は全てそういう事だったのかと理解すると、息子が素直に反応してしまった。
「……と、時々なら……」
その後、言うまでもなく毎日のように妹と体の関係を持つこととなった。
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