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メガデンパ!

/メガデンパ!

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この作品にはポケモン♂×ポケモン♀の性的描写があります。


メガデンパ! 


                              作:COM

「いくぞエリオ! メガ進化だ!」
 ここはカロス地方のとある広場。今日も沢山のトレーナーたちで賑わい、みな自分が育てた最高のパートナーを競い合わせていた。
 この地方のポケモンバトルは他の地方とは少しだけ違った展開を見せる。
 今、エリオと呼ばれたポケモンはルカリオ。対戦相手のズルズキンから怒涛のラッシュを受けて状況としてはあまりいい状況ではなかった。
 そこでエリオのパートナーであるトレーナーはそう叫ぶと腕に付けた腕時計のような物に手を当てると、急にその腕時計のような物とエリオが眩い虹色の光に包まれた。
「うおっ!? 何が起こってるんだ!?」
 眩い光が消えたかと思うとその光に包まれていたエリオは誰もが見慣れたルカリオの姿ではなくなっていた。
 耳の付け根の辺りから生えていた房は長く伸び、手先や房の先端が赤褐色になり、体や尾を長く伸びた黄色い体毛が覆っていた。
 この姿こそカロス地方だけで見ることが出来るポケモンたちに秘められた更なる可能性、メガ進化だ。
 メガ進化はまだ殆どの部分が解明されておらず、カロス地方の各地に眠る不思議な石とポケモンとトレーナーの絆がこの不思議な現象を引き起こす切欠だという事以外の多くが謎に包まれている。
「いけー! インファイトだ!」
 歴戦の戦士のような風貌になったエリオはズルズキンとの距離を一気に詰め、強力な一撃をお見舞いして見せた。
 このズルズキンも相手のトレーナーによって相当鍛えられていたようだが、先程までの優勢な状況が一転、たったその一撃で全く身動きが出来なくなるほどの致命的なダメージを受けたようで、一瞬で決着が付いてしまった。
 これにはズルズキンのトレーナーも驚いたようで目を丸くして驚いていた。
 カロス地方自体、最近漸く野生のポケモンたちの生態が判明したため他地方のポケモンを連れてくることが許された。*1
 そのためにこの地方に住む人間以外にはメガ進化自体、初めて見る光景のため対戦が終わってもその衝撃は忘れられなかったようだ。
「すげぇな! お前のルカリオ! どうなってるんだ?」
「ああ、あれはメガ進化っていってね……」
 対戦が終わるとそのトレーナーはすぐに先程の事についてエリオのトレーナーに尋ね、彼もまた丁寧にその質問に答えていた。
 対戦が終わってからも少しの間、二人はメガ進化について語り合っていたので特に暇はしなかったが、そこに取り残されたままのエリオは暇で暇で仕方がなかった。
「なあマスター。俺ちょっと出掛けてきてもいいか?」
 楽しそうに語り合っているトレーナーにエリオはそう声を掛けた。
 彼はまだ戦闘が終わったものの、すぐに相手のトレーナーが話しかけてきていたのでメガ進化を解いていない状態だった。
 そのためトレーナーはそのままでも大丈夫なのか? と聞いたがエリオも別段長すぎても体に異常をきたしてなどはいなかったので大丈夫とだけ答え、走ってその場を去っていった。
 エリオとしては今のメガ進化したままの状態を解かないでもらいたかった。というのも彼にはメガ進化したまま会いたいポケモンがいたからだ。
 そのままエリオは近くの森まで走っていき、そこで少し息を整え
「おーい! ソシアー!」
 そう森の奥の方へ大声で呼びかけた。すると少しの間待っていると奥の方から彼の呼びかけに気付いたポケモンが一匹、現れた。
 純白の美しい体毛に相対的な黒い体色や角が映えるそのソシアと呼ばれたポケモンはわざわいポケモンのアブソルだった。
「なにー? エリオ。あら? ごめんなさい、人違いでした」
 いつものようにエリオが立っていると思い込んで飛び出したが、彼女からすれば見知らぬポケモンがそこに立っていたため、そこに堂々と仁王立ちをしているエリオを見て彼女は直ぐに謝った。
 それを見てエリオは可笑しくなり、腹を抱えて笑った後、彼女にネタばらしをした。
 エリオと彼女、ソシアは元々この森で一緒に過ごしていた幼馴染だった。少し前までは二人仲良くこの森で生活していたのだが、今のトレーナーに捕獲されてしまい、今は彼のパートナーとして生活している。
 しかし、パートナーとなった彼のトレーナーもエリオの事を理解してくれたのかこの森へ遊びに行くことを許していた。
 そのためトレーナーのポケモンとなった後もエリオはこうしてちょくちょくソシアの元へ遊びに来ては、今までは体験できなかったポケモントレーナーとのバトルの日々を面白おかしく語っていた。
 トレーナーもこの付近に住んでいるらしく、旅をしたりをするつもりはないらしく、今でも暇ができればすぐにソシアの元へ来ていた。
「えーいいなーメガ進化ー。ここんとこエリオだけ戦ってるからどんどん強くなっていってるもんね」
 メガ進化の影響でさらに強くなったエリオを見て、ソシアは頬を膨らませながら不満足そうにそう愚痴った。
 ポケモンは野生で戦うよりもトレーナーと共に戦った方が強くなる。
 それはメガ進化のような直接的な強化だけではなく、トレーナーの指示に従って動くことにより無駄な行動を減らしたり、トレーナーのきちんと管理された育成方針などによってそのポケモンにとって重要な長所や短所を鍛えてもらえるからだ。
 一人だけどんどんと強くなっていくエリオにソシアは少なからず嫉妬していたのだろう。
「ねえ。私もメガ進化したいー」
 そのせいか、ソシアはそんな無茶なお願いをエリオにしていた。
 そんなことを言われても……。とエリオは困った顔で言ったが、ソシアとしては納得できなかった。
 メガ進化に必要な条件はトレーナーの持つキーストーンとそれぞれの種族に対応した特殊な石だ。
 そのためもし、この瞬間にトレーナーがキーストーンの力を元に戻したらエリオも元に戻る。それに、その特殊な石もエリオが持っている物はルカリオナイトと呼ばれる、ルカリオの中に秘められた力を開放することができる石であり、ソシアの場合はアブソルナイトが必要になる。
 必死にお願いしているがエリオにはどうすることもできないのでどうしても無理だと言おうとしたその矢先、ソシアはこんなことを言いだした。
「お願い! なんでもするから! 私ももっと強くなりたいの!」
 おかげでエリオのその言葉は引っ込み、代わりに邪な想いが頭の中を巡り始めた。
 なんでもする……。つまりそのままの意味だ。彼女に悪意や他意はないのだろうが、エリオは思わず生唾を飲んだ。
 共に暮らしてきた二人は心の繋がりこそはあったが、肉体的な繋がりはなかった。
 勿論、エリオとて雄だ。ソシアに対してそういった意識を持たなかったわけではない。今の二人の関係を壊したくないためトレーナーと行動を共にしだし、二人の時間が疎遠になったからこそエリオは今までよりもさらに慎重になっていた。
 できることならば肉体的にも結ばれたい。彼女と子供を作りたい。しかし、今の状況で交尾させてもらいたいなどと言い出せばまるで体だけが目当てだったかのように思われてしまう。少なくともエリオはそう思っていた。
 彼女がなんでもすると言った。それはつまりサインなのでは? 例えそんなつもりがなくとも、こんな状況なら彼女なら冗談程度で流してくれるだろう。そうエリオの中の悪い心が結論を出した。
「一応……一つだけ方法があるんだけど……。ソシア。本当になんでもできる?」




    ◇




 案外、こういう時はことは良い方向へと転がるものだ。ソシアはエリオの当て付けのような無理難題を快く引き受けてくれた。
「こ、こうでいいかな? ちょっと恥ずかしいな……」
 黒色の肌をほんのり赤らめてまだ羞恥の心が残っているのかモジモジとしていた。
 大丈夫だよ。問題ない。そう声を掛けたエリオだったが、内心恐ろしく驚いていた。
 彼が言った嘘の方法。それはメガ進化しているポケモンの体液をメガ進化していないポケモンへと注ぐというものだった。
 当たり前だが大嘘だ。しかし、それほど見え透いた嘘の方がたとえ怪しまれたとしても冗談で済ましてもらえるだろうという、とかげの尻尾切りのような二段構えの腰の引けた考えだった。
 すぐにでも無理。と言われて謝って、いつものような他愛のない会話に戻ると思っていたのだが、案外ソシアはかなり真面目な顔をして長いこと悩んでいた。
 そして出した結果が構わないというもの。あまりにも巧くいきすぎて正直な所、エリオは後の事が怖いのだが、ここまで来て据え膳食わぬは男の恥。後はスることをシてしまうだけだ。
 体液、とだけ言うのなら血液、唾液、汗……と様々あったが、血液は案の定だが傷つけたくないため却下。唾液はエリオ曰く、効果が薄いそうなので却下。汗に至っては論外だ。
 そうやって消去法で的を絞り込むと最も濃厚で出しやすく、想法の合意があれば最も効率的な彼が望んでいた方法だけが残る。

 『交尾』だ。

 勿論、精液も体液。雄と雌であれば勿論ペニスとヴァキナ、出す方と受け取る方と元々備わっている。
 口でも構わないのだが、エリオの中の最後の良心の呵責か、彼女に自分の精液を飲ませることに凄まじい罪悪感を感じたので成功法にすることにした。
 そのため彼女も鋭利な尻尾を横へ避けてお尻を少し上げてまさに交尾をせがむ雌のような体勢のまま待機してくれていた。
 この状況にエリオの愚息が反応しないわけがない。愚息の先まで行き渡ったメガストーンの力のせいか、いつも一人で慰めていた時の勃起時よりもさらに一回り大きくなったそれを、彼女のまだ穢れを知らない、黒い肌や白い体毛からは想像できないような赤い縦割れに擦りつけていた。
 彼としては今すぐにでも挿れたいところだが、まだ慌てるような時間じゃない。初めてなのはエリオも変わらない。ならばせっかくのこのチャンス。存分に味わわなければ勿体無い。
「挿れるよ?」
 一応の確認を取ると、彼女はコクンと頷いて答えた。
 ソシアの太もものあたりへ手を伸ばし、がっしりと獲物でも逃がさないかのように掴み、縦割れの中へとゆっくりと、しかし力強く押し込んでいった。
 絡みつくような感覚に電磁波でも喰らったかのような甘い痺れを感じ、思わず吐き出す息が震えたが、それはソシアも同じだったようだ。
 結局、エリオが我慢できずに残りのまだ入りきっていない部分まで一気に奥へと挿れた。
 電磁波だった衝撃は雷になり、炎の渦に自分の愚息が巻き込まれたのかと勘違いするほどに熱い彼女の中は言葉では言い表せるものではなく、思わずそのまま出してしまいそうになった。
 が、ここは必死に我慢。一方のソシアの方はいきなり奥まで挿れられたせいで一瞬、体がなかから切り裂かれたかのような痛みが襲ったが、奥へ押し付けられたままの彼の愚息でギリギリ打ち消しあってくれるかどうかの快感も得られていた。
 一度息を整えて、愚息を落ち着かせ、ゆっくり引き抜くとまた全体を包み込むような甘い電流が走り抜けた。
 そのままゆっくり抜いてはゆっくりと中へ挿れるという緩やかなピストン運動を繰り返していたが、先に愚息の方に限界が訪れていた。
 所詮、童貞が思い人相手にそんなに持つはずもなく、彼の愚息はいつ暴発してもおかしくない状況だった。
 しかし、彼の最後の意地としてせめてソシアにも気持ちよくなってもらいたかった。
 最後の賭けと言わんばかりに今まで緩やかに行っていたピストンをいきなり激しく行い、驚きに満ちた嬌声が聞こえるほど激しく行った。
「む、無理……! 出る!!」
 必死に動かす腰を彼女の一番奥でロックし、愚息の中で必死に耐えていた爆弾を彼女の一番深い場所で炸裂させた。
 周囲にまで響き渡るようなソシアの嬌声が静かな森にわずかに響き、そのまま事が終わると二人は力なくその場に経たりこんでいた。

 ――――それから少し、ソシアの体には当たり前だが一向に変化が訪れないためついにいつ変身できるのかを聞かれてしまった。
 勿論、いつまで待っても変身できるはずはないのだが、彼女が一切エリオのことを疑ってかからないため思わず何回も注がなければいけない。と答えてしまった。
 ソシアはならもう一度、とでも言わんばかりの顔をしていたが、これ以上は今日が初めてのエリオでは罪悪感のせいから精神的にも体力的にも厳しく、また明日。という形でエリオはそそくさとトレーナーの元へと帰っていった。




    ◇




 翌日、またエリオはバトルの後、トレーナーにメガ進化を解かないようにお願いしてから森へと走っていった。
 今でも昨日の事が夢のようだが、夢ではない。今からまたソシアと交尾することができるのだ。そう思うと自然と走る足にも愚息にも力が篭っていた。
「ソシア! お待たせ!」
 そう言い、いつもの待ち合わせ場所へたどり着くと、そこにはソシアのような姿のポケモンがいた。
 がどういうことか、ソシアであるはずのそのアブソルには、まるで天使の羽のようなものが背中から生え、彼女の自慢の角も長くさらに湾曲して伸びていた。
「ソ、ソシ……ア?」
「やっと来てくれたのねエリオ。貴方のおかげで私もメガ進化できたわ。ありがとう」
 直感的にそれが彼女であることを感じたエリオは戸惑いつつもそう声をかけたところ、どうやらあっていたようだ。
 どうやら眉唾物だがエリオの大嘘は正しかったらしく、彼女もメガ進化したアブソルの姿へと変貌を遂げていた。
 しかし、エリオの時とは違い、彼女は雰囲気まで落ち着いたものに変わってしまっていた。
 普段の彼女はあまり落ち着きがなく、どちらかというと溌溂とした子だ。
 しかし、ソシアはそんな元気さを一切見せず、ゆっくりと近寄ってきて前足で軽くエリオの体を押して地面に仰向けに寝かせた。
「ソ、ソシア? どうしたの?」
「貴方のおかげでこの姿になれたけど、どうやら貴方のと違って私の中にある貴方の体液が完全になくなっちゃったら元に戻っちゃうみたい。でも私は今のままでいたいの」
 彼の声が聞こえているのかどうか定かではないが、押し倒したエリオに覆い被さるようにソシアがその上に立ち、妖艶な表情で淡々とそう語った。
「私の中に……貴方の精液。全部頂戴」
 その言葉にエリオは例えようのない恐怖を感じたが、彼が口を動かすよりも先に口を深く交わらせ、逃げ出そうとするよりも先に彼の愚息が彼女に飲み込まれていった。
 官能的に交わらせる舌はエリオを捕らえて離さず、一切そんな行為をしたことがないはずの彼女からは想像もできないほどに心地良く、甘美な興奮を与えてくれるものだった。
 彼女の膣も昨日、破瓜を終えたばかりとは思えないほどにねっとりと絡み、まるでエリオから搾り取ることしか考えていないかのように、待ったをかけることなく刺激を愚息全体へと絶え間なく与えていた。
 エリオの愚息もメガ進化の影響で攻撃力が増していたのだ。そう考えれば彼女の膣とてその淫乱さを増していてもなんらおかしくはない。が、激しすぎるその快感を前にエリオの頭は真っ白になり、何も考えることなど出来なかった。
 昨日とは打って変わり、彼女はひたすらにエリオの精液を搾り取るために腰を上下に激しく動かしていた。
 そんな互いが気持ち良くなることを考えていない交尾にエリオが耐えられるはずもなく、今度はエリオが情けない嬌声を上げながらすぐに果ててしまった。
 彼女の中へとまたエリオの精液がドクドクと注がれていくとソシアは先程よりもさらに妖艶な表情をしてみせた。
「ンッ……! とりあえず一回目ね……。後何十回出してもらおうかしら……」
 深い口付けのせいもあって完全に息切れをして荒い息をしていたエリオとは裏腹にソシアの方はかなり余裕があるようだ。
 そのため、まだ出したばかりで敏感になったままのエリオの愚息をゆっくりと引き抜き、また一気に一番深いところまで飲み込んだ。
「んふぬぁ!?」
 今までのどれよりも恐ろしいほどの快感を感じ、エリオの口からそんな聞いたこともないような声が聞こえた。
 酸欠を起こして苦しい状態だったがこれ以上の行為を止めて欲しかったエリオは途切れ途切れになりながらも止めて欲しいと懇願したが、彼女は聞く耳など持たなかった。
 二度目、三度目……と何度行為を繰り返しても彼女は決して行為を止める気はなく、繰り返ししすぎたせいで彼の愚息は既に痛いほどに膨らみきっていた。
 なのにどういうわけかいつまで経ってもエリオの愚息は精液を吐き出すことを止めなかった。
 自分の体だったはずなのに一切制御が利かず、吐き出すことを止めればこの快楽地獄が終わるはずなのにいつまで経っても終わる気配がなかった。
 ああ、このまま彼女が言った通り、死ぬまで自分は精液を彼女に注ぐだけなのだろう……。そんな絶望的な感情だけが心を支配し、思わず涙が溢れてきた。
 あの時、彼女にあんな嘘をつかなければこんなことにはならなかっただろう。そう深く後悔しながら彼の意識は暗い闇の中へ沈むように消えていった。





    ◇




 バッと飛び起きたエリオは最初は一体何が起きているのか分からなかった。
 ふと気が付けば、まだ西の空が僅かに白み始めたばかりの頃、そこは森の中ではなくトレーナーと行動を共にし始めてから見慣れた彼の用意してくれたエリオの寝床の中だった。
 体中の毛が水に飛び込んだかのようにびっしょりと濡れていたことで漸く彼は先程までの状況が夢だったのだと理解した。
 しかし、自分の愚息は惨めにも天を衝かんばかりに勃起していた。
 それを見て少しばかり自分の馬鹿さ加減に惨めな気持ちになるが、それよりも先にソシアに謝らなければならないという罪悪感の方が上回った。
 その日、本当は昨日戦ったズルズキンのトレーナーともう一度今日対戦する予定だったのだが、エリオはトレーナーに頼み込んですぐに森へ行かせてもらうことにした。
 すぐにでもソシアの元に行き、昨日の浅はかな行動を謝りたかった。
 急いで森まで走っていき、いつものように彼女を呼び出したエリオはソシアの姿が見えた時点ですぐに額を地面に擦り付けて謝った。
「え? えっ!? どうしたの?」
 あまりにも急なことだったのでソシアにしてみれば何が起きたのか分からずただ戸惑うしか出来ないこの状況。彼女が一切自分の使った酷い嘘を純真無垢な彼女は疑いすらしていないどころか信じきっていた。
 そんな彼女にさらに胸を締め付けるような罪悪感を増し、全てを吐き出すような形で昨日吐いた嘘を本当のことを話しながら謝って言った。
 例えそれで彼女に嫌われてしまっても構わない。寧ろそうなるのが普通。そう思っていたのだが彼女は思っても見なかった反応を見せた。
「なーんだ。やっぱりそれで変身なんてできなかったんだ。でも良かった。エリオが私の事、好きでいてくれて」
 少しだけ残念そうに言った後、彼女は心底安心したのか笑顔を見せていた。
 完全に自分の想像と違った言葉に思わずエリオは言葉を失った。ただただ驚きの表情を見せて彼女の顔を見ていると彼女はクスクスと笑いながら理由を話し始めてくれた。
「だってさ、私とエリオはエリオがまだリオルだった頃から一緒にすごしてきてたのに、一度も好きだとも言ってくれなかったし、そういうコトしたいっても言わなかったから私の事を雌として見てくれてないのか、それとも私にそんな魅力がないのかな? って思ってたの。でも、エリオがどんな形でも私の事を雌として見てくれてたことは嬉しかったし、今日のおかげで本当にエリオも私の事が好きだったんだなって分かったから。ね?」
 そこまで言うとソシアはそっとエリオの唇に自分の唇を重ねた。
 夢とは違い、柔らかく、優しいその口付けにエリオは思わず安心してしまった。何も考えず、ただ彼女の思いを唇から受け取っているような気がしてとても嬉しかった。
「ねえ、エリオが勇気を出してくれたんだから私も言っていいよね? 私、やっぱりエリオと離れたくない。迷惑だって言われても私もトレーナーさんに付いて行きたい。ずっとエリオと一緒にいたい」
 ソシアは自分の中にあった素直な気持ちをエリオと同じく全部吐き出した。例えトレーナーが駄目だと言ったとしてもエリオは嬉しかった。
 だからだろう。エリオは絶対に一緒に行こうと素直に言えた。

「いいよ。昨日バトルした人のズルズキン見てたら悪タイプ欲しくなっちゃったし、まだ手持ちのポケモン、エリオだけだしね」
 このトレーナーなのだが、意外とあっけらかんとした人間なのだ。
 特に何も考えず、ヘラッと笑ってみせてソシアのパーティー入りを認めてくれて、空のモンスターボールを持ってきてすぐにソシアも手持ちにしてくれた。
 こんな感じの人間だからこそ今までエリオがソシアに会いに行くこともできたのだろうが、これでもう会いに行く必要もなくなったことに二人は心から喜び、トレーナーに深く感謝した。
 トレーナーもつられて嬉しそうにしていたが、何かを思い出したような顔をし
「そうだ! 折角アブソルも仲間になったんだからアブソルナイトを探しに行こう! メガ進化できるポケモンは多い方が戦略の幅も広がるし!」
 そんなことを言い出し、早速旅に出る準備をし始めた。
「え!? 今から旅に出るんですか?」
「うん。今から」
 エリオの言葉に即答し、トレーナーとエリオ、そして新たな仲間のソシアを連れて彼は旅に出たのでした。



「遅いなぁ……昨日の人……」
 約束をすっぽかしていることを忘れたまま……。


あとがき 

初めましての人は初めまして。お久し振りの人はお久し振りです。COMです。
今回、皆さんのたくさんの支援のおかげで準優勝というありがたい評価をいただきました。
投票してくれた皆さん、斜め読みでもしてくれた皆さんに心から感謝を。
そして大会に参加した皆さん、お疲れ様でした。
今回のテーマは『石』ということだったのでそれならもうこのネタしかないだろう!と画面内でひたすら主人公に擦り寄ってくるルカリオを見ていて思いました。
被るかもしれないと思ってたんですが、まさかメガストーンネタが自分だけになるとは思ってませんでした。

大会や作品の感想はここまでで、以下から大会で頂いたコメントへの返信をしていこうと思います。


メガエロスwww見事に誘い出されてしまった悪意のルカリオに乾杯。夢ではメガっていたけど現実でメガしない状態で搾り取られるのも悪くなさそう。

>>エリオの性格上有り得るかもしれないですねw
反省の意味も込めて絞れるだけ絞ってもらいましょう。


ルカリオ×アブソルいいですね。
前にHGSSで先取り遺伝の為、ルカリオ♂×アブソル♀やってたの思い出すw

>>書いてもいいのよ?
個人的には大好きなポケモンと嫁が両方メガ進化したのでくっつけるしかないと思ってました。


こういうの好きです

>>ありがとうございます!


"メガ進化する方法"="交尾"というのがnice!!

>>ポケモンという単語からエロいことしか連想できない人なので(爆


メガシンカが伝播することは無いにもかかわらず、相手の無知を利用して行為に至ったのが個人的にツボでした。

>>ゆるーく強姦。
個人的には純愛が好物ですので(^q^)


美味しかったです(

>>お粗末さまでした。


投票しますね。ある意味今大会で唯一のアレ作品だったという(

>>まさかの性的な意味でのR-18が一人というw
もうちょい来るかなと思ってたんですけど意外と自分も1万字にエロをどれだけ濃縮できるかに四苦八苦しました。

以上でコメ返しを終わります。


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Last-modified: 2014-01-27 (月) 17:10:00
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