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ミュウツーのパラダイス王国2

/ミュウツーのパラダイス王国2

作:エロームズ

注意!(本編を読む前に確認しましょう)
この作品は鬼畜な文で構成されている上に官能表現が含まれています。特に拘束、強姦、薬物による膨乳、搾乳、オムツ、クンニリングス等の描写がありますので、これらが苦手あるいはお嫌いな方は読むことをお勧めできません。尚、この作品を読んで気分が悪くなった、視力が低下した、「目が、目がぁ~」になった、逸物がおっきした、濡れた、ポケモンが嫌いになった…etc等の責任は作者は一切負いません。
あしからず……。

それでも読みたいという方は下へどうぞっ。



























 余りの生臭さにラティアスは意識を取り戻した。薄らと目を開けば、ぼやけた視界に見たこともない天井が映る。起き上がろうと思っても体が言うことを聞かない。体に重りでも付けられたかのように疲労感でいっぱいだ。ここはどこなのだろう、と働こうとしない頭で必死にラティアスは考える。
「皆来て。新人さんのお目覚めよ」
 頭越しにいたポケモンが声をあげる。黄土色の毛色で、中には金色も混じっている。その背後にはいくつかの尻尾を揺らめかせているポケモン。
 間もなくしてラティアスは三匹のポケモンに囲まれた。バクフーン、ピカチュウ、そしてキュウコン。皆毛並みはボサボサで艶が失われている。ラティアスが戸惑っていると、キュウコンに頬を優しく撫でられた。
「恐がらなくてもいいのよ。貴女もあの方とヤッたのでしょう?」
 キュウコンに問われて、ラティアスはミュウツーのことを思い出す。館に来たこと。ミュウツーに処女を奪われたこと。そして彼の性奴隷となってしまったこと。
「あらあら、こんなにガバガバにしちゃって。子宮口も開いたままじゃない。相当犯されたのね」
 ラティアスは少し首を持ち上げて、声のする方を見た。ピカチュウが、ラティアスの秘部に顔を埋めて中の様子を観察している。はっ、はっ、と小さい口から舌を垂らして荒い息使いをしている。丁度その息が秘部に当たり、その小さな刺激でもラティアスには快感を感じてしまうのだった。
「ねえ、キュウコン。この子、中と言い体と言い、凄い量を貯えられたみたい」
「なら今夜は御馳走ね!」
 キュウコンはそう言うと、ラティアスを撫でた肉球部分をぺろりと舐める。
「んー、濃くて良い味!」
「キュウコン、早く! 早く! 私、もう我慢できないよう」
 ピカチュウは胸を弾ませて急かすように言う。
 キュウコンはバクフーンを見たがピカチュウと同じ心境のようで、声には出さないもののまどろんだ目でラティアスの体を凝視していた。勿論キュウコンも我慢の限界だった。
「それでは皆、用意は良い? ……頂きます!」
「頂きます!!」
 キュウコンが言うと三匹は復唱し、ラティアスの体にむしゃぶり付いた。キュウコンとバクフーンは体全体を。ピカチュウは秘部を中心に舐め始める。
「いっ! な、何しているんですか……や、やめてくださ……ひぃぁあ!?」
「新人のくせに先輩に口答えする気? あなたが反抗して良いという権限は微塵もないのよ」
 キュウコンが睨みつけると、目があったラティアスは途端に体の自由を失ってしまう。キュウコンの持ち技である催眠術に掛かかり、意識が操られてしまったのだ。
「貴女は何をされても動じない石。いい? 体を舐められても何も感じなくなる。私が『ごちそうさま』と言うまでこれからの感覚はお預け。それまでは硬い硬いかたーい石のままよ、分かった?」
「……はい」
 答えたラティアスの瞳は酷く黒ずみ、一点を見つめたまま動かなくなる。キュウコン達に体を舐められても動じない。秘部に溜まった精液をピカチュウに啜り取られても喘がない、嫌がらない。本当の石のように不動だった。
 これをよしとばかりに、キュウコン達はミュウツーの精液まみれの体を貪るように舐めた。翼も、腹も、口内も。そして膣と子宮の精液全て。ミュウツーの味がする至る部分は綺麗になるまで舐め続けた。まるで何かに取り憑かれたかのように。
「んー、思ったより多くて最高だったわ」
 舐め尽くし終えた三匹は満足したらしい。不動のラティアスは三匹によってすっかり元の綺麗な体に戻っている。
「ごちそうさま」
 キュウコンが言ったので、たちまちラティアスにかけられた催眠術は解除される。だが、意識を取り戻して束の間、三匹が残した性感の感覚が一斉に彼女の体を襲う。
「やぁあっ! ……あっ、あっ、あっ……あ゛あ゛っ!?」
 艶やかな声を挙げてラティアスは絶頂を迎えた。性器を含む体の至るところにきた快楽の津波に溺れ、長く続く余韻に目をしかめて酔いに酔う。秘部は微痙攣を起こして涎を垂らす始末。頬が赤く染まり、ぜぇぜぇと荒い呼吸をして体は酸素を求める。彼女の周囲を囲む、黒い笑みを張り付けた三匹のポケモン達に見守られて。
「パラダイス王国(キングダム)へようこそ、性奴隷仲間のラティアスさん」
 キュウコンが深々と頭を下げ、残りの二匹も歓迎の言葉をラティアスに投げ掛ける。彼女は朦朧とする意識の中、執事のエルレイドの言葉を思い出す。挨拶など基礎中の基礎ですよ。起き上がらなくてはいけない、とラティアスは思った。挨拶を返さなければ、厳しい執事にお仕置きをされてしまうような気がした。
「よ……よろしく……お願い……します……」
 体に力が入らず、思うように動けない。本日二度目となる絶頂の余韻は未だに続いている。
「無理しなくても良いのよ。性奴隷部屋に運ばれたエサ付きの新人たちは皆、性奴隷仲間に犯されイカされるのが自然なの」
 ピカチュウがにこりと笑みを漏らして言う。汚れた二つの黄色い耳をゆったり左右に揺らして仲間が増えたことを喜んでいるようだった。
 暫くの時間が経ち、体力が回復してきたラティアスはようやく起き上がることができた。改めてキュウコン達に挨拶をして、自己紹介をする。自分のことや家族のこと、ここに来た過程についてだ。
「ふうん、じゃあ貴女は貧乏生活で困っている家族を助けるために、自分の体を売ってここにきたのね」
「はい、闇市にて処女で珍しいポケモンを募集しているという張り紙を見つけまして、地図の指示通りに来たのが此処だったのです。家族には後で金額通りのお金を送ると言われました」
「へぇ、随分と親孝行ものなのね、貴女って」
 キュウコンはラティアスの話に関心し、何度も相槌を打つ。定期的に頷く、まるで機械的な動き。
「でもねぇ、残念だけど此処に来たからには家族のことなんて忘れた方がいいわ。もう二度と会えなくなるのだから」
「そう、ここに来たが最後。さっさと家族のことなんて忘れなさい」
 そう言ったのはバクフーン。普段声なのかどうかはわからないが、ラティアスには少し声が落ち込んでいるように聞こえた。
「掟その二、性奴隷に成り下がったポケモンは死ぬまで主人の性奴隷である。でも、自分で死ぬことさえ許されないから、この館を出る時は老衰死するかここから捨てられるかのどちらか。あの方はご自分で選んだ好みのポケモンを性奴隷にするから後者はありえないけどね」
 言い終え、溜め息を吐いたバクフーンは顔を上げて遠くの方を見つめる。つられてラティアスもその方向を見ると、煉瓦でできた壁の中に小窓があった。そこから逃げ出さないように高い位置にあり、鉄格子も付いている。風景は既に暗闇色に塗られていた。
「皆様本日は当館をご利用下さいまして誠にありがとうございます。間もなく就寝時間でございます。就寝以降の時間を使用する方は追加料金が発生致しますのでご注意下さい。それではごゆっくりお休み下さい」
 扉の外の遠くからエルレイドの声が聞こえてきた。一つ一つ扉をノックしては中にいるポケモン達に声をかけているようだ。少しずつラティアス達の部屋に近づく度に、声の大きさが増していく。
「さあ、私達も寝るわよ」
 耳をすましていたキュウコンが言い、ピカチュウとバクフーンは頷く。それから、部屋の奥に敷いてある藁に各々行くのだった。ラティアスも三匹の行動を見ていたが、自分の分の藁がない事に気づく。冷たい煉瓦の上で寝てしまった暁に、次の日には風邪をひいてしまうだろう。
 急にラティアスの背後から鈍い音が発生する。驚いて向けば、ゆっくり鉛の扉が開き浮いた藁が彼女の目の前に置かれる。執事のエルレイドがそこに居たのだった。
「ラティアス。これから貴女が一生使う寝床です。大切に使いなさい」
「あ、ありがとうございます」
「……声が小さい、減点」
 それだけ言い残して、彼は直ぐ様扉を閉めてしまう。随分頑丈そうな扉の音。壊せそうにない十分な堅さ。
減点。エルレイドはそう言った。一体どういう意味なのだろう、とラティアスは首を傾げて閉まった扉を見続ける。
「あのね、執事さんから三回減点を言われるとお仕置き部屋で調教されるのよ。もちろん、性的な意味でね」
 ぼそぼそと小さい声でキュウコンが言う。隣のピカチュウとそのまた隣のバクフーンは、既に小さな寝息を立てている。


 ラティアスが目覚めた時、まだ暗闇が部屋を支配する時間帯だった。寝ぼけた顔で目を擦り、重たい体を起こす。頭が寝ているせいか、瞼に重りでも付いているかのよう。隣を見れば、キュウコンとピカチュウが寝ている。ゆっくりと体を上下させて、安眠の呼吸を繰り返していた。
「あら、貴女も起きたのね」
 急に誰かに声を掛けられたため、ラティアスは驚いて一気に目が覚めてしまう。未だぼやけた視界ではあるが、唯一暗闇のない場所に何者かのシルエットが映っているのが分かった。
 その正体はバクフーンだとラティアスは思った。寝床にはキュウコンとピカチュウしか確認できなかったので、消去法で彼女はバクフーンだと判断したのだ。
「バクフーン……さん?」
「別にさん付けなくてもいいわよ。まだ眠れないの?」
「……はい」
「ラティアスは初めてだからしょうがないよ。私もここに来た頃はなかなか眠れなかったし」
 あはは、と無邪気に微笑むバクフーン。心なしか、無理した笑い方をしているようにラティアスには見えた。
「隣、いいですか?」
「……いいよ」
 バクフーンは、小窓から漏れる月明かりに照らされた場所にいた。彼女はそこから三日月を眺めていたらしい。ラティアスも彼女の隣から覗いてみる。鉄格子の間から、小さな三日月が暗い空の中に張り付いている。
「こうやって見ているとね、鉄格子の中に捕らえられたのは三日月なのかそれとも私達なのか分からなくなる時があるのよ」
 そこでバクフーンは欠伸をする。とてもとても、長い時間をかけてする欠伸。
「ねぇラティアス、家族を助ける為に自分を売った貴女は世界で一番親不孝者だと私は思うの」
「えっ? ……それ、どういう意味なんです?」
 ラティアスは問い返すも、バクフーンは何も答えない。ただただ無言を貫いたまま、窓の外を眺め続けている。長い欠伸をしたせいなのかは分からないが、彼女の目尻辺りの体毛がじっとり濡れていた。
「ここは悲しい場所よ。社会から隔離されているし、やりたい放題の無法地帯。残酷で惨いことを平気でする、邪の道まっしぐらな世界。そんな哀れな世界の住民は性に飢えた雄達。世間でどんなことしているのかは知らないけど、そいつらはここを訪れに来ては慰み物の私達を犯していくの。毎日、毎日、欠かさずね」
 そう語るバクフーンの声は次第に震えていく。言い終えてから俯くと、影で暗くなった彼女の顔から二粒の雫が零れ落ちる。再び小窓を見上げた時には目が少し赤く腫れぼったくなっていた。
「バクフーンさんはどうしてここに来たのですか?」
再び訊いてもやはり彼女は口を開こうとしない。ラティアスはどうしていいのか分からず、黙ってバクフーンの様子を窺うことしかできなかった。気まずい雰囲気の中で、定期的に鼻を啜り上げる音だけが聞こえる。
 暫くして、ようやくバクフーンが口を開く。
「半年前、かな。私がここに連れて来られたの……」


 昨日、私は晴れて花嫁となった。長年付き合っていた彼氏と先日婚約を誓い、それから間もなく結婚式を挙げたのだ。左手指には彼氏――今や結婚して夫となり、彼の愛情がたっぷり籠った婚約指輪がきちんとはまっていて、何度見ても飽きなかった。
 私たちの付き合いを応援してくれていた友人や家族達は、皆笑顔いっぱいにしておめでとうと祝福してくれた。念願の花嫁。私達は幸せでいっぱいだった。
 それが今、目を覚ました時には事態が急変していた。寝る前に眺めていた夫の寝顔はどこにもなく、周りは深い暗闇が広がっているだけ。私の体制もおかしい。四つん這いの状態で、四肢が何かで固定されているため動けない。一体何が起こったのか理解に苦しんだ。
「おはよう、バクフーン」
 目と鼻の先から、不気味な声が聞こえてきたので吃驚した。途端にぱっと明かりが付き、そこには見たこともないポケモンが私を見ているのだった。そのポケモンは私の反応を見るとにやりと笑みを漏らし、上体を元に戻す。すらりとした薄紫色のごつごつした体系に、逞しい大腿、濃い紫色の太い尻尾が足の隙間から左右に揺れているのが見える。突き刺すような鋭い目付きが、恐怖の印象を私に植え付けた。
 唯一動く首と眼球を動かしていると、どうやらここは銀色の部屋らしい。どこを見ても一面銀色の世界。磨かれたそれらは光を反射し合い、床も壁も天井までもがぴかぴかの銀色。その世界のど真ん中で、私は銀色土台の上に固定されていた。
 震え声で私は正体不明のポケモンに訊いた。
「どこ……ここ……?」
「快感天国、とでも言っておこうか。いや、お前からしてみれば快感地獄かな?」
 カチッ、と何かの音。妙な機械音が部屋中に響き渡る。音源は私が乗っている銀色土台から発生しているようだ。微弱な振動が四肢を通して伝わり、だんだん募ってくる不安と恐怖で気が参ってしまいそうになる。
 暫くすると、お腹の部分から透明色の二つの管がニュッと出てきた。
「何よこれ!?」
「何ってお前のお乳を吸いだす搾乳器さ」
当然のことのようにポケモンは言う。私はまだ母乳が出ないというのに。それ以前に、卵を産んだことすらないのだ。結婚する前、夫と何度か夜のコミュニケーションは経験していたとしても。子供は夫婦生活が落ち着いてからにしよう、と、二匹で話し合って決めていたのだ。
「放して! 私を元の場所に返してよぅ!」
叫びながらむやみやたらに暴れてみたが手足はびくりともしない。頑丈な、銀色の輪っかは私の手足をがっちり掴んで離さない。
「断る」
ポケモンは暴れる私にきっぱりと言い、にんまりと気持ち悪い笑みを見せた。
二本の管は出てきた最初はうねうねと奇妙な動きをしていたものの、時間が絶つとぴたりと止まってしまった。中の機械が故障したのかと思いきや、
「んんっ!?」
急に管が伸びてきて、毛で覆われていたのにも関わらず一瞬にして私の胸に付いている二つの突起物を的確に捉えた。反射的に腰が浮いてしまう。
「割りと敏感なんだな、ほら、これを飲みなさい」
 視界の上からビー玉くらいの大きさの白い丸薬が降りてきて、私の口元で止まる。当然私の出した答えはノーだ。知らない場所で見ず知らずのポケモンにこのようなことをされ、その上何の効果があるか分からない物を飲めと言われて「はい、分かりました」と答えて素直に飲むわけがない。
「飲むんだ」
 無視していると今度は強めに言ってきた。にやにやしていた顔は真顔となり、だんだん険しくなる。誰が飲むものか、そのような怪しい薬。
「飲めと言っている」
 震え上がってしまう程の低い声で命令されるが、私はぷいと顔を背けて断固反抗の意志を見せた。
 突然右耳を何かの力で引っ張られる。声には出さなかったが、あまりの痛さに涙目になりながら彼を見上げた。すると私の耳を引っ張っていた感覚が消える。彼は鼻で笑うと、手のひらに収まりきれない程の大きい黒い球体を作り出し、それを後ろの壁の方に向けて放つ。地震のような揺れに加えて轟音が轟く。爆風が収まる頃、壁には大きな穴が空いていた。
「飲め、さもないと……」
 再び黒い球体を作り出した。次は私に放たんとばかりに腕を高く振り上げる。さらに鋭くなった目付きが恐ろしくて、全身が凍り付いてしまったような気がした。
「わ、分かりました。飲みます、飲みます……」
 慌てて目の前の薬を口に含んで飲み込む。脅されるまで引くつもりは微塵もなかったが、流石に命だけは惜しかった。誰だって命は惜しい。生きたいと思っているなら尚更だ。
「それでいい」
 球体を消し、ポケモンはにやけ顔に戻る。まさか初めから脅して薬を飲ませる予定だった……?
「どうだ?体の調子は? 今飲んだ薬はな、強制的に母乳を作る薬なのだ。今お前の体は出産直後の状態になったのだよ」
 言われて体の変調に気付く。胸当たりが燃えるように熱い。胸全体が締め付けられる感覚に陥り、苦しさに耐えていると胸が重く感じ始める。見れば左右の胸が膨らみを帯びているではないか。
「母乳は血が原料だからな、それ全部を母乳に使ってしまってはお前の命に関わる。乳房の空間を大きくし、体の 脂肪から血と同じ養分を引き出して、そこに蓄えれるようにしておいたのだ」
 搾乳器。先程ポケモンが言ったことを思い出した。
 まさか。
「いや……やめて……」
「その恐怖に脅える表情、可愛いね」
 首を横に振っても現状は変わらない。膨らんだ胸の先端が土台に着くと膨らみは止まった。ポケモンは頬をさらに吊り上げる。
「スイッチ、オン」
 その台詞の直後に、私は胸の突起物が吸い取られるような感覚に襲われた。同時に来た、内側から溢れるような感覚と並行して。
「あっ……んんっ……ふぅん……」
 刺激は持続的に突起物を通して私に快感を与える。それから逃れようと努力してみるが、腰が左右に揺れただけで無意味な行為に終わる。息が乱れて荒くなっていく。まともに呼吸ができなくなっていた。
「やめて……お願い……」
 目を瞑って歯を食い縛り、快感と戦う。涙が零れてきた。意図的でない、自然に出てきた私の涙は目じりの毛に吸収されて直接肌に伝わる。それはこの銀色土台のように冷たかった。
 胸への刺激が止まった。短い時間だったはずなのに、私には永遠の時間に思えた。乱れた呼吸を整えようと深呼吸を繰り返す。私の息遣いだけが静かな部屋を満たしている。
「見たまえ、この芸術を。お前の母乳だ」
 コトリ、と物を置く音がしたので目を開くとコップの中に白い液体が入っていて、それを見た途端背筋に寒気が過った。これが私の母乳? 違う、今私が見ているのは無理やり作らされた母乳なのだ。本当の母乳ではない。これのどこが芸術品なのだ?
「もう満足したでしょ……出して……早くこれを解いて!!」
「駄目だ。お前は俺の性奴隷となるのだ。諦めろ」
 セイドレイ。心の底から悲願した私の想いはセイドレイによって見事に打ちのめされた。いち早くここから抜け出し、夫との新婚生活に戻りたかっただけなのに。私が何をしたというのだ。セイドレイ。気が遠くなりそうな言葉だった。
「性奴隷なんて、いや……いや……」
 ショックがあまりにも大きくて、頭は真実を受け止めることができなかった。もう二度と愛しの夫に会うことができないなんて。次から次へと涙が溢れて止まらない。世の中には最低なポケモンがいたものだと思う。現実はあまりにも無情過ぎる。
「一度だけチャンスをやる」
「……チャンス?」
 嗚咽を漏らしながら訊くと、これだ、と言ってポケモンが取り出したのは――
「オムツ……?」
 紙オムツ。いつ、どこで排泄しても構わないように作られた吸収性の高い便利物。乳児や、高齢者に取り着けることは知っていたが……まさかそのオムツを私に着けて羞恥プレイでもするつもりなのだろうか。
「これを着けてそうだな……一時間、いや三十、三十分耐えられたら特別に逃がしてやってもいいぞ。もしそれまでに耐えられず限界だと思った時はこれを押せ」
 ポケモンはそう言い、私の目の前に赤いボタンを置いた。
「だが、押したその時からお前は一生性奴隷として俺に奉仕するのだ、分かったな?」
「わ、分かった。……条件はそれだけ?」
 疑問に思った事を訊いてみる。怪しいと思うくらい、あまりにも条件が簡単だったから。
「ああ、薬も飲ませない。今の状態でこのオムツを着けて一時間耐えるだけで良い。条件はそれだけだ」
 絶望の暗雲を切り裂いて、希望の光が見えてきたような気がした。ただオムツを着けて三十分このまま過ごせば、私は解放され自由になれる。元の生活に戻れる。これほど嬉しいことはなかった。私はもう一度分かったと答えた。
「契約成立だな」
 このポケモンは見た目の割りに、案外頭の方はよろしくないのかもしれない。所詮変態は皆馬鹿なのだ。一つのことに気を取られて、大切な事を確認せずにそれが原因で失敗する馬鹿なのだ。そう、馬鹿なのだ。
「それではお前にオムツを着けてやろう」
 そう言ってポケモンは私の後ろに回り込む。考えてみれば、この体制だと後ろから見れば私の大事な所が丸見えだ。オムツを着ける際、このポケモンにそれらを見られるのは癪だが、ここを脱出するためには仕方がないと思った。
「三十分後にお前はどうなっているのかねぇ、くくく」
 不気味な笑い声など、今の私の耳によれば素通りもの。右から来た音を左へ、それから外へと受け流す。気になど留めていられない。三十経てば私は自由の身になれるのだ。
「それっ」
 唐突に、大事な部分に異物が入ってきた。異物は私の柔らかい肉を押し広げていき、全体を埋め尽くして痛みを体に伝える。同じくして、異物が入ったその直ぐ下にある小さな突起物にも、何かに覆われるのを感じた。股が違和感でみちる。
「何を入れたの……約束が違うじゃない!?」
「約束通りさ。俺はただオムツを着けようとしているだけだぞ」
「嘘よ! だって今変な物を……」
 言いかけてはっと気づく。丁度ポケモンが私にオムツを着け終えた所だった。
「今更気付いたのか? 馬鹿め、もう遅い」
 前に戻ってきたポケモンは口が裂けてしまいそうな程にんまりしている。やられた。どおりで話が出来すぎていると思った。やっぱりこいつは冷酷非道なポケモンで、そいつに上手いこと話に乗った私の方こそ本当の馬鹿だったのだ。一つの事に気を取られていたために、大切な事を確認しないなんて。
「スイッチ、オン」
 再び絶望に叩き落とされた気分になったが、直ぐ様それは消え失せてしまった。異物が微細に振動し始めたのだ。細かな振動でも、私の体は大きな刺激として受け取ってしまう。特に小さな突起がある部分、そこへの刺激は悶絶ものに値した。自然と大きな喘ぎ声が漏れる。否応無しに体が火照っていく。
 だが、背に腹は変えられない。負けを認めればそれまでだが、与えられたチャンスは二度と訪れないのだ。ここは必死に耐えるしかなかった。
「ちなみに失神してもアウトだからな。三十分後が楽しみだ」
 それだけ言い残して、ポケモンは煙のように消えてしまった。
 三十分。三十分この状態が続くのかと思うと、これ程苦痛な拷問はないと思う。感覚への対処に弱いのが性の定め。私は性を受けて産まれた事を後悔した。特に、雌の性別で産まれてしまった事を。
 何度も腰が浮いてしまう。装着したオムツのお陰で、快感から逃れようと体が勝手に動く。
 感じた声を漏らす私自身に嫌気が差してきた。悔しい。ちょっとした振動でこんなにも感じてしまうとは。それに、少しずつ内側から込み上げてくる感覚がある。絶頂という名の地獄だ。
 性感を受ける感覚が強くなってきた。酸素を求めて小刻み呼吸を繰り返し、次第に頭の中がぼぉーとして何も考えられなくなる。込み上げてくるものは破裂寸前まで張り詰める。
「……はぁ……はぁ……だめぇっ!! ……ああ゛っ!! ……くぅっ」
 我慢の限界を越え、込み上げてきたものが遂に破裂した。全身を駆け巡る快楽は想像を絶するもので、危うく気を失いそうになる。初めて味わう感覚でも、今の私にとっては屈辱でしかない絶頂。
『三十分耐えられたら特別に逃がしてもいいぞ』
 頭の中でポケモンの台詞が木霊する。三十分。開始からまだ五分も経っていない。残された時間、私は何度この屈辱を味わうのだろうか。
 だが諦めたくない。夫に会いたい。ならば耐えるまで。気持ちだけが今の私を繋いでいた。
快感の地獄は、ここからが勝負所だ。


「ぁ……ぅ……っ……」
 もう何度目の絶頂を迎えたのだろう。快感という快感を休む暇もなく受け続けた私の体は、刺激に対して拒否反応を示さない域にまで達していた。頭の中ではずっと拒否反応を示しているが。
 下半身、特に股周囲がぴくぴくと痙攣を起こし、最初の頃はあったはずの力は完全に弛みきっていた。視界は涙で歪んではっきり見えず、だらしなく開いた口から涎が垂れる。
 頭の中は霞が覆い続けている。私の司令塔は数えきれない程の絶頂でめちゃくちゃに壊され、考える機能を失っていた。頼みの綱は自由になりたいという気持ちの持ちようだけ。自由になれるまで、後どのくらい時間が掛かるのだろうか。
「後何分で終わるのかねぇ、くくく……」
 天井からあのポケモンの声が聞こえる。どうやらどこかで様子を伺って……やられた。またしても彼に一杯食わされた。
 ここには時間を計る物がない。絶頂の反動で失神しないように耐える事が精一杯で、途中から時間の経過を忘れてしまっていた。その為、あのポケモンが時間を計っていることを願っていたが、どうにもあの声からして期待できそうもない。
 肉体的にも精神的にも相当なダメージを受けたこの状態で、今から時間を計ってもこれまでの絶頂の数と同じ数、もしくはそれ以上の数に耐えきれるような自信などのこっていなかった。
 ……目の前に見える赤いボタンは、彼が部屋を去る前に置いていった物だ。押せば異物の振動は止まるが、代わりに私は一生あのポケモンに性奴隷として奉仕しなければならない。押さなかったとしても、絶頂に耐えきれずに失神してしまえばそれでも性奴隷は確定する。性奴隷確定。セイドレイカクテイ。最悪の二者択一。
 苦肉の選択の末、私は自分自身の心を折る事に決めた。額に体重を乗せてボタンを押す。空気が抜けるような音がしたのと同時に異物の振動は止まり、私は快感地獄から解き放たれたのだった。
 刺激が止まって安心したが、あの変態ポケモンの性奴隷に堕ちてしまったと考えると悔しくて涙が止まらない。それに二度と夫と会えないと思うと悲しくて、辛くて、寂しくて、嗚咽を漏らしてびょおびょお泣いた。涙が枯れるまで泣いても私の心が晴れることはないと思う。夫との幸せの日々を失うという衝撃の事実を、未だ素直に受け止める事ができなかった。
「くくくっ……あっはっはっはっはっ!」
 姿無き彼の笑い声が部屋中に響く。馬鹿みたいに笑うその声が憎たらしい。恨みの念を抱けば抱く程、声の主に負けた自分が忌々しい。
 唐突に彼が目の前に姿を現した。
「これでお前は正真正銘俺の性奴隷だな。泣いている場合ではないぞ? 寧ろ俺に奉仕できることを喜べ、そして自分を称えろ。これからお前に感謝仕切れない程の幸福を見せてやる」
 幸福。きっとそれは快感と絶頂の事を指しているに違いない。これから一生、私は死ぬまで彼の性奴隷。正真正銘の性奴隷……。
「そう落ち込むな。もうすぐだ」
 もうすぐ? 不理解なことばかり彼は言う。私がこんなにも辛い想いを抱えている事も知らないで。
 ヴヴゥン。
 下の土台から、聞き覚えのある機械音がした。
「まさかもうすぐって……んんっ!?」
「気づかなかったのか? お前が自分の意思で押したスイッチだぞ?」
「んあぁっ!!」
 胸の膨らんだ先端部分から、母乳を吸い取られる。遅れて異物も動き始めた。どちらとも、前よりも激しい刺激を作り出す。短い休憩時間で絶頂の余韻が落ち着くはずもなく、体は敏感に快感を受け止める。嫌になる程体感した感覚。乱れ始める息遣い。
「やっ……やめっ……やだぁあ!!」
「自分から押しといて何を言う。それに性奴隷になったからには俺、主人の命令は絶対なのだ。逆らった暁には罰を与える。性奴隷の罰は全て性のお仕置きだ。精神的にも肉体的にも従順になるまで一から調教し直してやるからな」
 舌を噛み切ろうと思ったその矢先、顎が動かせなくなった。
「折角手に入れた奴隷だ。そう簡単に手放すものか愚か者め。全く、それだと性奴隷が務まらないぞ? よしっ、俺が体で教えてやる。だが先ずはイキ続けろ。失神するまでな!」
 さも馬鹿にしたような彼の高笑いが頭の中に何度も響き渡る。死ぬ事も許されない私は彼好みのピエロにされてしまうのだろうか。
 ぎゅうっ、と何かの力でオムツを締め付けられる。大事な部分に入り込んだ異物は奥に潜む狭い口を刺激し、一番感じてしまう突起部を更に押さえ付ける。
「あ゛っ!! ……んん゛っ!! ……くぅっ!! ……はぁ…………」
 絶頂の一線を越え、体を包んだのは今まで以上の快感。目の前が真っ白になる。
 その瞬間、私はようやく意識を手放す事が出来たのだった。


 遠くの方で誰かがぶつぶつ呟いているのが聞こえる。体は重たくて思うように動けず、瞼が上がろうとしない。倦怠感と疲労感でいっぱいだった。
 だんだん声の主が私の方に近づいて来るのがはっきり分かる。瞼は少しずつ開けるようになり、光の情報を視覚に送り出す。ぼんやりとした視野に見えてきたのは薄暗い電球のライト、銀色の天井、そして――
「やっと気が付いたか」
 薄紫色の彼。相も変わらず嫌らしい目付きで私の顔を覗く。
 私はあの出来事は夢ではなかったという現実に失望し、溜め息をついた。舌を噛まれないように、所々小さい穴の空いたプラスチック製のボールをくわえさせられて。噛み砕こうにも大きく口を開かされている為、顎に力が入らない。搾乳機とオムツは既に脱がされている。
「ほぉ、まだ諦めが付かないのか。まぁ、それもそうか」
 察しがついているのなら逃がして欲しいと思う。
 当然四肢は動かない。変わった事と言えば四つん這いの状態ではなく、仰向けで大の字ポーズになって寝かされている事ぐらいだ。今度は首も固定されている。
「快楽に浸っていればその内忘れる」
 彼の両手が私の左右の内股を這う。小さな手の平からピンポン玉が三つ生えたような指。厳つい目付きをしたポケモンの心と同じで温度は低めだった。
 彼は私の体毛の表面を触り、ゆっくりと大事な部分に向かってなぞっていく。ピンポン玉の手につられてクリーム色の毛は少しばかり逆立っていく。じっくり、たっぷりと時間をかけて。
「んっ……はぁっ……」
 内股を動く指に下半身がそわそわしてしまい、焦れったい感覚が芽生える。無性に掻きむしりたい衝動に狩られるが、生憎四肢は動かせない。
 遂に両手は大事な部分に到達した。彼は片手を私の下腹部に置いて半時計回りに円を描き、もう片方は大事な部分の入口部分である筋を沿って軽く上下に撫でる。くすぐったい気持ちが湧いて体が疼き、その衝動を防御しようと腰を左右にくねらせてみたが、ピンポン玉は体の上を付いてくる為意味を成さなかった。
「ふぐぅっ!! ……んふ……んぐぅっ!! ……」
 大事な部分の一番頂点にある小さな突起、彼の手は最初こそは軽く押し潰す勢いだったが、いつしか上下左右に転がすようになっている。突起も弄られている内に少し大きくなったようだ。指と指の間に挟まれて小刻みに振動させられると、気持ち良い性感が体中に溢れた。
「感じているな? もっと気持ち良くさせてやろう」
 くくく、と彼は不気味に笑う。不意に暖かい吐息が股にかかった、と思った途端、熱い何かが私の筋を覆っていた。もはや刺激は条件反射となり、私の腰を浮かせる。視線を下に落とせば、彼が私の股ぐらに顔を埋めていた。
 それは単なる序章に過ぎない。次は湿り気のある生暖かい物が筋を広げ、ナカに入ってきた。限りなく狭く閉じている柔らかい肉を、それは意図も簡単に左右に押し広げて奥へと侵入して来る。ざらざらした細かな突起物が肉を撫でると、股が異物の刺激を思い出して痙攣し出した。感覚がデリケートになっている。それでも彼は構わず続ける。
 やっぱり、また私は喘ぐ事と腰を浮かす事、そして悲しみの涙を流す事しかできなかった。泣いても体は感じてしまい、ざらついた物が肉を動かすと勝手に私の下半身も動くのだった。
 中を動く舌が抜かれるも、私の大事な部分を覆う口はまだ退いてくれない。するとその矢先、急に彼は大きな音を立てて啜り始めた。嫌らしい水音をわざと私に聴かせるかのように。
 時々中で分泌される液体を舌で掬われた。捩れる体と止まらない涙。四肢に力が入り、股がびくびくヒクついて止まらない。
 それが暫く続いた後、やっと彼は口を離してくれた。
「ふぅ……これぐらいでいいかな……?」
 口の周りに付いた私の液体を舌で舐め取って彼は言う。立ち上がった際、彼の股に見えた大きなモノが私の目に飛び込む。赤みを帯びたピンク色の円錐。結婚する前、何度か夫と交わった時に夫のモノは見たことがあったが、彼のモノはそれを上回る大きさと太さを兼ね合わせていた。
「くくっ、今からお前に本当の絶頂を味あわせてやる」
 どう考えても “絶頂”が“絶望”としか聞こえなかった。さーっと全身から血の気が引いて、意識が遠退きそうになる。あんな大きなモノ絶対入らない。もしもの事を考えて手足にめいいっぱいの力を込めて暴れてみるも、がっしりした固定具は外れる気配を見せなかった。
 彼が両手を天井にかざしたその刹那、私の筋は横に大きく開かれ限界まで拡げられる。痛くてたまらない。喉から出る叫び声を挙げて暴れるも、結局何も変わらなかった。
尖った先端が入り口を通過した。彼が少しずつ腰を押し出す度、彼のモノが私のナカに入っていく。夫以外の、見ず知らずのポケモンに犯されてしまう。
遂に先端が奥をつついた。少しばかりの痛みが過る。彼は感触でそれを確認すると、筋の拡張を解いた。痛みはもう慣れていたが、今度は私が彼の異物を肉で包み込んでいた。意識とは裏腹にどうしても腹に力が入り、モノをキツく締め付けてしまう。彼の熱は火傷しそうなくらい熱かった。
「随分とまとわりつくな。なかなか良い奉仕をするじゃないか」
そう言ってにやけた彼はゆっくり腰を前後に動かし、刺激に反応する私は自然と声を漏らす。その憎たらしい顔を火炎放射で燃やしてやりたかった。
「ほら」
 と言ったのと同時に、三つの性感突起から振動と快感が生まれた。
「気持ちいいだろう?」
 好きでもない奴に犯されて気持ちいいはずがない。でも、黙って頷くしか選択肢はなかったのだ。
「口のギャグも外してやろう。嫌らしく鳴いてみせろ」
 しめた。舌を噛み切るチャンス到来。生涯彼の性奴隷でいるよりも、残りの人生をばっさり切り捨てた方がまだマシだ。ごめんなさい、愛しのアナタ。私は天に召されます。
 ……いつまで経っても、彼はこのギャグという物を取り外してくれない。私がこんなに目で合図を送っているというのに。
「くくく、馬鹿が嘘に決まっているだろ? 今のお前に舌を切らせて堪るものか。ちゃんと心から俺の指示に従うようになるまでそれは外さない」
 最後の光を失ったような気がした。彼にとって、私の思っていることは何もかもお見通しだったのだ。嫌だ。嫌だ嫌だ嫌だ。誰か助けて……。
「おいおいそんなに暴れても無駄だって」
 私を離して!! あんたなんか消えて無くなってしまえ!! と言ったつもりが、ギャグのお陰で意味不明な言葉に終わる。
「何々……もっと気持ち良くして、私を淫乱な性奴隷にして下さいだと? いいだろう。自分から頼むとはな。もう既にお前は淫乱なケモノだよ!!」
 ふざけるな!! そう言い返そうとしたが、出てきたのは金切り声だった。彼が肉の最奥を力強く突いたのだ
そこから激しい前後運動が始まる。ゆっくりだった腰さばきは急に速くなり、最奥を突かれると振動が体全体に行き渡る。モノが肉を擦りあげ、筋は淫液がクチュクチュといやらしい音を立てている。三点突起物の刺激も激しくなり、次第に体の中心から絶頂が膨らんでいくのが手に取るように分かった。
だめっ、嫌だ、こんな奴に……お願い私の体よ耐えて!
「んん――――――ッ!!」
 頭は反対していても、悲しいことに体は素直だった。
 絶頂、それは快感であると同時に不快感の頂き。私は、邪道と外道まっしぐらの彼に犯されイカされてしまったのだ。
 私が死にたい程苦しんでいるのに、まだ彼は行為を止めようとしない。それどころか更にガツガツと貪るような勢いで突き上げるスピードを上げていき――最奥を突いた途端、動きを止めた。ナカで熱が溢れてくるのを感じた時は、もう世界が終わったように思えた。
 モノは定期的にビュクビュクと脈打ち、私の器に熱を注ぎ込んでいっぱいに満たしていく。どんどん満たしていく。どっぷりと。
 満たされた器はもっと注がれようとしているのか、私のお腹は膨らみ始める。ぽっこりとなるまで。モノの方もまだ注ぎ足りないようだ。
「はぁ……はぁ……どうだ? 犯されてイッたのは初めてだろう? 早漏旦那と俺は違うのだ」
 未だモノを筋に刺したまま彼は言う。悔しいが図星だった。私は夫のモノでイッた事が一度もない。
 だが、彼と夫では雲泥の差。彼の場合、まるで魂が籠っていない脱け殻だ。冷酷で、非道で、下の下よりも下のもっと下。
 それに比べて夫は――直ぐに果ててしまい、毎回私は満足せずに次の日を迎えていた。だけど、その事を夫に言って悲しませたくなかったから、愛していたから黙って一緒に果てたフリをしていた。その埋め合わせとして夫が仕事に行っている間、帰って来るその時がくるまで心ゆくまで一匹でこっそりしていたのだ。夫が本番前に私にする行為とその感覚を思い出しながら。昨夜の夫との営みを思い出しながら。
 しかしやっぱり、一匹でするのは寂しい。それでも夫には本当の事が言えなかった。
 唯一嬉しかったと言えば、本番後の後片付けくらい。汗ばんで乱れた毛並みを整えたら、私を優しく抱いてくれる。おやすみなさいのキスだってしてくれるのだ。
 夫に会いたい。会いたくて会いたくてしょうがない。でも、もう会えないと思うと……。
 再び悲しみがどっと押し寄せてきて、止めようにも抑制が利かない目頭が痛くなり、声にもならない声で泣いた。胸が今にも張り裂けそう。精神的にも肉体的にも、えぐるように深く刻まれた傷跡はこの先時間が経っても消えそうにない。
 ゆっくりとモノが引き抜かれていく。ごぽっと詰まっていた水の通り道が元の勢いを取り戻したような音を立てる。栓の役割をしていたモノが無くなった為、ナカで行き場を失っていた液体が私の体から排出されていくのを感じる。
「よぉうし、第一段階は良しとしておいてやろう」
 彼はそう言うと、私の四肢を固定から解き放つ。久しぶりの手足の自由。手首には固定した時の跡が残っている。
 私はあまりにも耐えられない股の痛みとズタズタに傷ついた心の悲しさに、涙と涎でくしゃくしゃになった顔を覆って延々と泣いた。
 そんな私に構わず彼は言う。
「次は第二段階だ」


「だいにだんかい?」
「そう、第二段階」
 バクフーンはそう復唱し、小窓を見上げる。そのどこか寂しげな横顔は、過去を忘れきれない悲しさが含まれていた。いつの間にか月は小窓の中から消え去り、見えるのは暗闇の中にちらつく星達ばかり。
「その第二段階って言うのは……」
「さぁ、もう寝ましょう」
 ラティアスの質問を遮るようにバクフーンは言う。立ち上がり、自分の塒へと戻っていく。
「いずれラティアスにも分かるよ、第二段階」
 と寝床に蹲ると、すやすやと寝息を立てて寝るのだった。
 第二段階。話の中ではあんなに嫌がっていたバクフーンが、今ではこうして立派な性奴隷に変わり果ててしまった。きっと想像を絶するような酷い事をされるのだろう、とラティアスは思う。
 空腹のサインとばかりに、腹の虫ポケモンが音を鳴らす。
「お腹減った……」
 舘に連れて来られてから、まだ食にありついていない。性奴隷の身分だからか夜の食事はないらしい。かくんとラティアスの首が項垂れる。
『いずれラティアスにも分かるよ、第二段階』
「私も皆みたいになってしまうのかなぁ」
 視界には、三匹の性奴隷が各場所で眠りについている。ラティアスも自分の寝床に戻って就寝に就こうとしたが、今後の自分に降り注ぐ出来事を想像すると、不安が積もって眠ることができなかった。


中書き
ご清読ありがとうございます。
小説板の方でも書きましたが、皆様明けましておめでとうございま(ry
今回は全体でいう承の部分にあたりますが、お味はいかがでした?
作品紹介ページには文字通りやりたい放題書かせていただいてます。
次は転ですけれども、主人公さんはこの先どうなることやら……。
あんまり長く書けない遅筆ですが、今年もよろしくお願いしますね。



感想・質問、その他のコメント等がありましたら気軽にして頂けると嬉しいです。

最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • GJです!ミュウツーの冷酷な所が上手く利用されています。
    ―― 2010-10-02 (土) 18:40:31
  • >名無し様
    ありがとうございます。
    僕が書く強姦的な物は、自然と犯す側が鬼畜な性格になるという傾向がありますのでw
    今回出てきたミュウツーは、表は紳士、裏は変態丸出し的なイメージを持って書いてみました。
    今後出てくる登場キャラもミュウツーと同じく、正常ではない分類になるかと思いますし、中書きに書いてある通り読む方を選ぶプレイを書きますので、もう読みたくない、もう読めないと思うかもしれません。
    何はともあれ、読んで頂いた上に、コメントもして頂きありがとうございました。
    ――エロームズ 2010-10-02 (土) 22:49:02
  • 悪には必ず制裁がくだるのですww
    前作のように
    と、バクフーンとラティアスを助けてあげたい奴の独り言
    ――けもな ? 2011-02-03 (木) 21:56:10
  • >けもな様
    時には悪が笑ったまま終わるというのもまた一味……(蹴

    僕の中ではこの先にて彼女達(特にラティアス)がある意味助かる方法を用意しておりますので、見ようによってはバッドエンドかもしれませんが、彼女達らからすればハッピーエンドになるように考えてます。
    そしてさりげなくありますが前作も読んで頂きありがとうございます。
    コメントして頂き感謝感激です!
    ありがとうございました。
    ――[[エロームズ]] ? 2011-02-04 (金) 15:09:20
  • ちょっと可哀想ですが面白いですね!この先が読めない感じが私は好きです!!
    ――バクフ-ンも助けて欲しいと願う者 ? 2011-03-08 (火) 06:04:49
  • エロくてイイですね!そして、ミュウツーあなたとは話がしたい。エロイイ話を(キリッ
    ――ミュウツー信者 ? 2012-08-02 (木) 01:31:14
  • これからの展開が気になります 執筆頑張って下さい
    ――ポケモン小説 ? 2012-08-02 (木) 23:36:06
  • まさかミュウツーはラティアス以外にもしもべをもっているんですか!?
    どれだけ金と権力をもっているんでしょうか……
    ――赤いもふもふ ? 2013-02-19 (火) 00:39:13
  • 第二段階とは、何でしょうか?
    ―― 2013-07-30 (火) 00:34:28
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Last-modified: 2011-02-01 (火) 00:00:00
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