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ゼラオラとルカリオでポケモンユナイトを本気出して書いてみた

/ゼラオラとルカリオでポケモンユナイトを本気出して書いてみた
本作は♂同士の恋愛・性的描写を含みます。お楽しみください。

 



「速き風よ、光とともに解放されよ」
 と、ルカリオは言っていた。
「ターイラー・ターザンメ・ウォフアリフ・イェーター」
 そう唱えていた。その意味が、「速き風よ、光とともに解放されよ」だ。
「どこの地方の言葉だ?」と、オレは尋ねた。
「それは知らない」と、ルカリオは言った。
 エオス島では聞かない言葉だった。どこの言葉だろうか。意外と古代の言葉だったりするんだろうか。
 その言葉はTIL-TO-WA-IT氏が地下で「ターイラー・ターザンメ・ウォフアリフ・イェーター」と唱えると、光とともに速き風が解放されたことに由来するんだ。そうルカリオが教えてくれた。
 ルカリオは、一ヶ月前に求愛を受けていた。相手は、オレやルカリオと同じユナイトバトルに出場するガブリアスで、オレやルカリオと同じオスだった。
「断ったから」と、ルカリオは言った。「相手には申し訳ないけど……今は、ユナイトバトル以外のことは考えられないから」
 ――それで事が済めばよかったのに。
 幻のポケモン、ゼラオラ。啓示的な生命としての称号がまったくの不相応のように、オレはそんなことを思うしかなかった。




 TIL-TO-WA-IT氏が言うところの「光とともに解放された速き風」は、爆発の比喩なんだ。ルカリオはそう笑っていた。
 やな感じ~何回分だろうか?
 そのガブリアスは、断られても、断られても、しつこく告白し続けたのだ。仕方ないのでルカリオは、「わかったよ。エオス島で最速のポケモンになれたら、(つがい)になってもいい」と言って追い払った。そういう説明がされた。
 そのガブリアスは昼夜を問わず、島じゅうを全力で周回しまくった。オレより速くなれると信じていたのだろう。
 オレはその様を嘲笑した。通常のポケモンバトルならいざ知らず、ユナイトバトルにおけるガブリアスなど、取るに足らない存在だ。エオス島において、ガブリアスの地位は軽い。
 ――昨日までは。
 オレは今日、島じゅうを全力で周回している。
「光とともに速き風が解放されると、勝負が一瞬で決まるんだ」
 ルカリオは、そう興奮していた。
 ほんとうに慢心していたと思う。オレより速い生き物を、最近は見ていなかったから。
「まさか、ほんとうにおまえより速くなるなんてね」
 海に足を浸けて涼みながら、ルカリオは言っていた。
「どうするんだよ」と、オレは言った。「マジで番になるのか」
「なるしかないな」と、ルカリオは言った。「約束だから」
「ごめん」
「どうしておまえが謝るんだ?」
 ルカリオがその条件を出したのは――オレが、光とともに解放された速き風だと信用してくれたのだと思う。その条件は、乗りこえられないと。
 それなのに、オレはルカリオを失望させていた。
 ほんとうに、恥ずかしいヤツだと思うよ。
 ルカリオ、取られるし。最速、取られるし。
 ほんとうに、情けないヤツだと思うよ。
 オレは島じゅうを全力で周回している。
 ルカリオとサーナイトがオレを眺めている。オレの目は血走って、すべてが細かに見えてくる。二匹の顔がよく見える。木の葉の脈までよく見える。
 ルカリオは心配そうにオレを見ている。サーナイトは微笑みをオレに向けている。
 いやなヤツだと思う。すべてを見透かすような瞳に映らないためにも、オレは島じゅうを全力で周回している。
「TIL-TO-WA-IT氏は、にこやかな微笑みの老人なんだよ」
 そうルカリオは語っていた。
 今、エオス島の気圧はどうなっているんだろう。オレが、光とともに解放される速き風を取り戻したら、台風ができるだろうか。
 実のところ――オレが島で最速のポケモンになったのは最近のことでしかない。以前のオレは趣味もなく、人間のもとでだらだらと日々を乗り切っていた。エオス島でユナイトバトルが始まり、その内容をルカリオがオレのところに持ちこんできて、すべてが変わってしまったのだ。
 なんとなくユナイトバトルに興味が湧いて、バトル後のルカリオのところに、オレは足を運んだ。
「どうした、こんなところで。珍しいな」
 マールスタジアム行きの船が出る港で出迎えたオレに、ルカリオは目を丸くしていた。
「ユナイトライセンスって、どうやって取るんだ」
 オレがそう言ったら、ルカリオの表情は輝いた。
 ユナイトバトル、けっこう簡単に参加できたし――
 ユナイトバトル、楽しいし――
 ユナイトバトル、趣味になったし――
 ユナイトバトル、楽しいし――
 オレは明けても暮れてもユナイトバトルに出場し続けた。そんなふうに戦っていると、オレとオレのトレーナーはいつの間にかマスターランクに到達してしまっていた。エキスパートランクにいるルカリオは、目をきらきらさせた。
「うわあ、すごいなあ。嬉しいな。ユナイトバトル、そんなに好きになってくれたんだ」
 ルカリオのそのきらきらが見たくて、毎日、毎日、毎日、毎日……ユナイトバトルに出た。バトルの終わりに誰よりも速くルカリオのところに向かっていたら、オレは島で最速のポケモンになっていた。
 ルカリオ、喜ぶし……褒めてくれるし……笑顔を向けるし……
 オレは怠惰な性格のために、微笑まれることなんてなかったから……
 惚れるよなあ、あれは。
 そんな関係で満足したフリをしていると――
 ルカリオ、取られるし。最速、取られるし。
 オレは朝から島じゅうを全力で周回している。ついに夕方になってしまった。
 ほんとうに、恥ずかしいヤツだと思うよ。
 こんなの、口にしなくても告白しているようなものだった。
 ほんとうに、情けないヤツだと思うよ。




 ときに、過去のオレのユナイトバトルの映像を観ると妙な気分にさせられる。
 無理もない。過去の情熱の痕跡はいつでも滑稽に決まっているのだ。ユナイトバトルに――あのスタジアムで最速になることに――オレはなにを期待していたんだろう?
 ガブリアスが島で最速のポケモンになり、自分の不人気を悟ったとき、オレはユナイトバトルを捨てようと思った。もちろん、ナイスシュートで勝ち取った勝利の、あの無上の悦びも捨て去ってしまうわけである。
 あのガブリアスが、速さを目標に捉えようとするなんて、思いもしなかった。ガブリアスのその広範な野心と感受性は間違いなく、「マッハポケモン」と分類されていることに由来していた。ユナイトバトルにおいて、足の速いことよりも羨ましいことはない。それはすべてのポケモンが望む、まさに至上の力なのだ。
 怠惰なりに、いつも痛感しているのは、自他の才覚が通じあわないということだ。速さというものにおいてさえ、向きあいかたがこんなにも違っている。それこそが自他の感覚の差異の明確な証拠だった。
 オレの速さというのは、常に自身の種族に依存するものだった。努力によって身につけたものではない。だからこそ、用心しなければならなかったのだ。努力によって、光とともに解放された風を奪われたとき、オレの手に残るものはなにもない。
 趣味や、意義や、目的意識。それを見つけられたような気がしていた。日常の中の活力。オレが求めていたのはまさにそういうものだった。映像の中のオレの横顔は、一心にゴールを見つめている。怠惰者の幻のポケモンの中で、その決意の瞳だけが熱を持っていた。
 オレは立ちあがった。オレのトレーナーはすっかりマスターランクの、いわば職業選手でもあるわけなので、まったくユナイトバトルに参加しないわけにはいかなくなった。ある種、義務として今日のバトルにも参加している。
 それにしても、以前のユナイトバトルの映像がスタジアムに流されるとは考えもしなかった。こんなことは、あまりに恥ずかしすぎた……
 オレはもう光とともに解放された速き風ではなくなってしまっているのだ。
 オレは別に、怠けるために島じゅうを周回していたのではない。最速でなくなってぶちのめされたオレに、トレーナーもトレーニングのための休暇くらいはと考えてくれていた。
 それもここらが限度だった。どれほど足を縫い留められようと、マスターランクのオレにはユナイトバトルが責務だった。
 そして今日、オレと同じチームにはマスターランクへの昇格をかけたルカリオがいて……対戦相手には光とともに解放された速き風のガブリアスがいる。
 オレにその気があるなら……戦うしかない。
 スタジアムに入る。オレ――ゼラオラが担当するのは中央エリア。野生ポケモンを捕獲し、敵とのバトルを制して、蓄えたエオスエナジーをゴールに入れる。チームの要だ。
 しかし、オレは知らずにいた。仮に、力や速さや度胸があったとしても、慎重さを欠いてしまえば、それは無にも等しいのだ。一瞬の不注意がすべてを台無しにすると忘れてはならない。ユナイトバトルというやつは、傾いた天秤が戻ることのない……そういう類の勝負なのだ。
 このところ、島じゅうを周回することに忙しかったオレは、だれの目から見ても、ユナイトバトルが下手になっていた。
 十分間のバトルが始まって早いうちから、オレはユナイトバトルの苦労を改めて知る。思考は考えることを放棄したがり、オレはこういうときの単純な欲望……つまり「帰りたい」と叫んでいる自分の執拗な欲求と争っていた。
 敵のゲッコウガに、笑いを見た。それはあくタイプの陰気な笑いであり、オレの努力をからかっていた。
 敵チームが、スタジアムを占領していた……
 オレは必死に野生ポケモンを捕獲し、レーンに出現したカジリガメに集まった敵をGANK(ガンク)するために茂みに潜みながら、畏怖の想いがこらえがたかった。このユナイトバトルが、なにを表現しているのかを辺りに求めた。スタジアムが表現しているのは、闘争と創意工夫と無関心の塊だった。この場所に、オレの居場所はないように思えた。敵のヤドランやプクリンが支配するゾーンが不寛容にオレの足を止める。この場所には、ゲームメイク能力の失われたオレに対する嘲笑が跋扈していた。
 人間たちのように、オレはポケモンが恐くはない。自分もそのうちの一匹だからだ。でも、不安を恐れることはある。そして、一度でもそれに囚われると……駄目だった。
 スタジアムの一面を完全に満たしている、敵意の異臭。
 中央エリア担当のセオリーを考えるのだ。野生ポケモンの捕獲を。無防備な敵ポケモンへの強襲を。カジリガメ捕獲の道筋を。
 ユナイトバトルには、ある程度のセオリーがある。セオリーをセオリーとして通されたオレたちを苦しめる。思慮と平静があれば、勝利に辿りつける。
 だけど、今日この場所は、いつものスタジアムではない。さらに言えば、今のオレは光とともに解放された速き風ではなくなってしまっていた。
 この感情は、なんなんだ。
 オレは今、どこにいるんだ。
 茂みのなかから、ロングレンジでのハラスで牽制しあう敵と味方を眺める。カジリガメの捕獲を争った膠着状態。辛うじて、ゴールを奪われずには済んでいる。しかしオレは叫びだしてしまいたくて、狂ってしまいそうだった。急に、深刻な恐怖に満たされたのだ。それは本質的な恐ろしさ。速さを信条とするポケモンに特有の恐怖……それは、「速さ」を奪われたことへの恐怖だった。オレは今、その単純なことが恐ろしくなったのだ。手足を引きちぎられるも同然のことだった。
 ――ラストスパート!
 制限時間は残り二分。ついに、両チームともにカジリガメの捕獲が叶わず、状況が膠着したまま、レジェンドピットにサンダーが出現した。オレは敵ゴールが二つとも残っている逆側のルートに向けて、がむしゃらに走りだすしかなかった。
 恐ろしかった。なにもかもが恐ろしかった。
 焦燥は、容易に判断を鈍らせる。サンダーが占拠した中央エリアを横切ろうとしたところで――ガブリアスが待ち構えていた。にたりと吊り上がる口が、オレの肉をむさぼるためのように見えた。
 TIL-TO-WA-IT氏が光とともに速き風を解放すると、だれも生き残れないんだよ。そうルカリオは悲しんでいた。
 足に、力が入らない。ほんとうにもう、止まってしまいそう……
「ゼラオラ!」
 そのとき、ルカリオが背後で叫んだ。
「速き風を光とともに解放しろ!」
 そんなふうに言われると――
 光とともに解放された速き風になるしかないよなあ、これは。
 無知。過信。オレはなにもかもが恥ずかしかった。自分が速さで負ける。そんなのを考えたこともなかった。だけど、そういう悔恨のあとに身をむしばむのは、強烈な成長への誘いだった。まさに今、おれはぐんぐん、ぐんぐんと、光とともに速き風へと成長している。
 必死だった。オレはルカリオのために必死だった。
 都合がよすぎると思うよ。それでも――
 ルカリオ、取られたくないし。最速、取られたくないし。
 恐れながらも、勇猛に。勇気は、容易に成長を引き連れてくる。オレは、光とともに解放された速き風になる。
 ユナイトわざ、疾風迅雷撃。
 そうすると――速すぎた! 風の規模(Scale)が違いすぎた!
 空間、歪むし。爆発、起こるし。稲妻とともに台風、できるし。
 やな感じ~四回ぶんくらいかな。
 これこそ、「速き風よ、光とともに解放されよ」だ!
 感動的なまでに、なにもかもが吹き飛んでいた。木の葉や土埃が輪になり周りを巡る。オレはその真っ只中を突っ切って……ガブリアスさえ置き去りに……相手ゴールに一〇〇ポイントのエオスエナジーを叩きこんだ!
 ナイスシュートに歓声が湧いた。オレがレジェンドピットを振り返ると、ガブリアスのユナイトわざ、どはつてんラッシュをイニシエートに、相手ポケモンの総攻撃が開始されていた。
 ルカリオが、敵のフォーカスをもろに浴びて吹き飛ばされている。
 オレの目は血走って、すべてが細かに見えていたから……それでも、ルカリオがオレに微笑んでいるとわかったんだ。エオス島の夕陽よりも美しい赤色の瞳は、ふたつの色をにじませながら満面の笑顔を向けてくれている。
 オレはルカリオのほうに反転した。あまりの速度と急転回で、両手足がべきべきにへし折れる。それでもオレは、ルカリオを受け止められたんだ。
 しかし、よく考えると――
 ルカリオ、ふくつのこころあるし。味方、ユナイトわざでおたすけバリアを展開してるし。
 オレと番になろう! 言いたいけど、恥ずかしくて言えなかった。
 だから代わりに……
「ルカリオを取られるなんて嫌だ! オレのほうが光とともに解放された速き風なんだから、絶対に!」
 口、走るし。
 番になろう、と言うより恥ずかしいと気がついた。
 まあ、いいだろう!
 ルカリオ、抱きしめてくれるし。
 オレも、べきべきにへしおれた両手で抱きしめてやった。
 ルカリオのユナイトわざ、フルフォールブラストが――体力の削れたサンダーを貫通し、相手ゴールのことごとくが故障した。
 とおせんぼうでカビゴンが道を塞ぎ……だっしゅつボタンとフェイントで離脱したエースバーンがミドルゴールに一〇〇ポイントをシュートして……そしてオレは、オレは――
 オレは、光とともに解放された速き風。
 光とともに速き風は解放される。
 オレとルカリオの、二匹で最終ゴールを挟んだダンクシュートが、翌日の朝刊に載った。




 瞳が、とくに美しかった。
 バトルに向かうルカリオには、いつも情熱的な集中力に満ち満ちていて、ムクホークが獲物を狙っているさまを幻惑する。真紅の虹彩が光を反射して、瞳の美しさを助けていた。その姿は勇猛さを連想させた。引き結ばれた口元は、ルカリオの奥底の不安の象徴のように見えていた。
 情熱。平静。忍耐。祈念。すべてが瞳のうちにあった。
「きれいだ」
 ルカリオのその瞳をはじめて見たとき、オレは、知らず知らずにそう呟いてしまっていた。こんなに美しいと思えることは、一生に何度も見られないだろうと思った。ポケファインダーで撮影するために動きたくなった。自分が見た、この世でもっとも美しいことを。
「ユナイトバトルを始める前は」と、ルカリオは言った。「おまえはなにをしていた?」
 スタジアムから出たオレたちは、ポケモンセンターで治療を受けていた。
「急になんだ」
「教えてくれ」
 ルカリオの神妙さに押されて、オレは渋々ながらも答えた。
「そんなに覚えてない。毎日、適当に生きていたように思う。熱中することもなかったから」
「そうか」と、ルカリオは言った。「おれもだ。いや、ほとんどのポケモンはそうなのかもしれない」
 幻のポケモンの――長命種の時が心に余裕を与えてくれていることを、オレは否定しない。でも長命の裏にはいつも怠惰と愚鈍の声が控えていた。それは永久の退屈と結びつき、非創造の精神に誘うのだ。
 肉体は強靭だったけど、オレの魂はなにごとかに飢えていた。オレは具体的な生活(Reality Life)を求めていた。まるで自分の生活は具体性がないとでもいうように……
 トレーナーにゲットされ、知り合いのトレーナーのルカリオと友達になり……それからオレがなにをしているのか、すでにだれもが知っているだろう。ユナイトバトルの、マスターランクになっていたのだ。
「オレは変化を求めた。安全な生活を求めちゃいない。刺激と闘争……そのための機会を求めてた。体のなかには凶暴な体力がありあまっているのに、オレにはそれを消費するだけの趣味がなかった。だから……島にユナイトバトルが流行りだしたとき……おまえがユナイトバトルを戦っているのを見たとき……不思議と『これだ』と思った。()()()趣味にしようと思ったんだよ」
 幻のポケモンの言う()()は並ではない。それは、千年それと向き合うことだからだ。
「オレは、一生の趣味に全力で向かいたいと思った。この島で最強のユナイトバトルを戦い続けたい」
 退屈からの脱却だけではなかった。その趣味は、ロマンティックな精神の礼拝の舞台でもあった。
 オレはユナイトバトルが好きだった。マスターランクのユナイトバトルは過酷であり、過酷は刺激を呼び込むのだ。
 畢竟――創造的な精神が病的な方向へ邁進するのは危険なことなのかもしれない。それは非凡な悦びを与えてくれはするけど、同時に破滅を呼び込むことも珍しくないのだから。それでも気がつくと、オレの道はスタジアムへと繋がっていた。世界でもっとも美しいことへと繋がっていたのだ。
 ルカリオは、熱に浮かされたように呆然とした。オレが、情熱的なことを吐いてしまったからだろう。
「なんか、言えよ」
 照れくさくなって言うと、ルカリオはぽつぽつと声を漏らした。
「うん……なんていうか……驚いた」
「笑えよ。らしくねえって」
「笑わない!」と、ルカリオは言った。「おれは絶対に笑わない! どこかに笑うヤツがいたら、そいつの家に月を投げてやる」
 幻のポケモンたちは、それを鼻で笑うに違いない。人間と馴れ合う俗世に身をやつしたオレの熱意は、嘲笑の種になる。周囲を意に介さずに堂々とできないのは、オレも幻のポケモンの性根をもっているからだった。こればかりはどうしようもないのだ。
 それでもオレは、ルカリオに秘密を話そうと思った。それが信頼の最大の報いだと思った。
「なあ」と、ルカリオは言った。
「なんだ?」
「おれとおまえで、世界征服しよう! ユナイトバトルで最強のタッグになるんだ!」
 オレの性格(Style)では理解が及ばない。
 理解が及ばなかったのは、特定の性格。その特定の性格を持っているなら……絶対的なこと……真実とか……友情とか……ときにはそれに献身したいというような気分になる。そのために恐怖を克服しようとさえも思うのだ。光とともに解放された速き風であるところのオレは、そのことをよく知っていた。
 目が、本気だった。
 ()()()()()()()
 美しいことは、求められるときに現れる。エオス島の夕陽よりも美しいことが見られたのだと、オレは思った。
 オレは今回の体験で学んでいた。ときにだれかの青春は、幻のポケモンのような啓示的な生命の美意識さえ、はるかに凌駕するのだ。
 ルカリオの道はすでに次のスタジアムへ続いている。であれば、ルカリオの「光とともに解放された速き風」として、だれも見たことがないようなユナイトバトルを戦うために、オレもその道を進まねばならない。
 オレとルカリオ、二匹で同じ道を進んでゆくために――オレは、ルカリオを抱き寄せてキッスをしてやった。




 勝利の興奮を、交尾と結びつけていたのはオレだけではなかった。口と口をくっつけあい、濃厚に舌を舐めあっているうちに、ルカリオは明らかに発情していったのだった。
 ルカリオには元々、ガブリアスの求愛を受ける覚悟があった。オス同士のキッスや交尾を厭うほどの気持ちはなかったのかもしれない。そうと決まれば行動だ。オレたちはポケモンセンターを抜け出して、ジーブルシティの裏路地になだれ込むなり事が始まった。
 まずはルカリオにオス同士の交尾の快感を体験させてやるところから始める必要があった。たっぷり唾液を交換しあって頭の中までとろとろに蕩けあったところで、オレはルカリオを押し倒し、背中を塀に押しつけさせた。両足を抱えて尻に鼻先を押しつける。
「ゼラオラ!」ルカリオは慌てた。「そ、そこはさすがに……」
「だめだ」オレはその反抗を一蹴した。「オスはな、尻に気持ちいいスイッチがあるんだ。ほら、いきんで力を抜くんだ」
 ポケモンセンターの治療を受けたルカリオの体からは、清潔なにおいがしていた。それでも肛門の周辺を嗅いでやれば、オスのフェロモンを感じずにはいられない。そして半分ほど勃起しているルカリオのペニスを見れば、すべての事情を悟るのも容易だ。
 勇猛なルカリオの、美しい瞳が色にまみれて揺れている。無数の感情をせめぎあわせながら、アナルに口づけ、舌をねじ込んだ。
「お、うおっ! はぐっ……は、ふ……」
 細かく突起の生えた舌がルカリオを傷つけてしまわないよう、惜しみなく唾液を注いで潤滑油とする。キツく狭まっていやがる尻の穴を、舐めてなだめる。抜き差しを繰り返し、舌が突っ込まれ続けて肛門がほのかにぽっかり口を開くようになったところで、限界まで爪を引っ込めた指をくぐらせた。
「あ゛ッ、はあ……! ゼラオラ……っ!」
「このへんの、こことか、どうだ?」
 じっくりと指を飲み込ませる。段々と完全に近づいてきているペニスを咥えこんで勃起を促してやれば、肉癖に触れる肉球にきゅんきゅんと疼いている箇所があるのが理解できた。じゅぽじゅぽとアナルをほじくりながら、そのポイントをこそぐように指を押しつけ、抜き差しを続ける。
「お゛っ、おあ゛! あっ、あ゛! アッ! ゼラオラ、まっ、まって……」
 くにくに、ぐにぐに、ルカリオが好きそうな反応をするところばかりをマッサージする。前立腺刺激をたっぷり感じてもらうために、咥えたペニスへの刺激は最低限に留めた。唾液と粘膜で包み込み、ときどき軽く吸引する。
「んお、オッ! しっ、尻で……イ……イッてしまうぅ! はっ、あ゛っ!」
 足はすでに自分で開いていた。指がぐわっと開ききり、腿がガクガクと震えている。尻尾がオレの腕をぱしぱし叩いて許しを乞うた。その快感を育ててゆくために、少しずつ大胆に指を動かしてゆく。あまり抜き差しはせず、腕ごと揺さぶりしこりの部分を何度も、何度も、ぐいぐい押しあげてやった。
「あ゛あ゛~~っ! ぐ、る! お゛ッ! イ゛ぐッ! お゛ッ! オ゛オ゛ッ!」
 どぶっ、と勢いよく口内射精される。ルカリオのケツイキザーメンを飲み込むことに躊躇はない。しかしものすごい量だった。飲んでも飲んでも、ルカリオのペニスは射精を繰り返すのだ。それほど気持ちよかったのだろう。よしよし、ぜんぶ出しきっちまおうな。射精がおさまるまで、アナル責めもやめなかったし、ペニスの吸引も続けた。
「しっ、信じられない……尻穴で、イくなんて……」
 恥ずかしがって、ルカリオは両手を顔で隠してしまった。その愛らしいことといったら、あまりに単純な真実だった。オレはたまらなく優しい気持ちにもなったし、敵のアタッカーをGANKするときのように凶暴な気持ちにもなった。
「いい子だ。大好き」
 射精を受け止めきってから、オレはルカリオを抱きしめた。頭も撫でてあげた。ルカリオはしきりに恥ずかしがって、くんくん鼻を鳴らしてすがりつくのだった。
 もちろんこれでは終わらない。今度はペニスと同時にイかせてやるつもりだった。塀に手をつかせて、後ろからケツの中を舐めながら、両手にペニスを包んで、根本から下向きに扱きたてる。
「ンオ゛……おおっ! あ゛っ! あ゛っ! 舌ぁ……! 気持ちいいっ!」
 アナルを舐めてもらうことを覚えはじめたルカリオの肛門は、ひくひくしてかわいかった。舐めながらオレの鼻息も荒くなり、活力が無限に思えるほど湧いてくる。硬い肉の輪をふやけさせるように舐めながら、ガチガチに硬い勃起を維持するペニスや、嬉しそうに揺らめく尻尾の根っこなどを扱いてやることに、いつまでもいつまでも疲労や苦痛を感じない。
「んっ! あ゛っ、また出る、出ちゃ、うっ! イ……く……! うお゛っお゛おっ!」
「んー、気持ちいいなあ。出しな。何回でもよくしてやる」
 何度射精しようとも、ルカリオはすごい量の精液を吐き出す。手で受け止めればあっという間に溢れて腕を伝い、どろどろに汚れてしまう。獣じみたよがり声に、立派なペニスから放たれる大量の精子は、このルカリオがオスとして優秀であることの証明になっていた。ならばこちらも、オスの快楽というものを思う存分、享受させてやらなければならない。ここがジーブルシティの裏路地で、稀とはいえだれかが通りがかるかもしれないことなど、どうでもよろしい。オレたちはそもそもポケモンであって、愛しあいたいと思った場所と時間で愛しあうことに砂粒ほどのためらいもない。
「ゼラオラ……っ! そんなにっ……そんなにほじくりまわされたら……っ! 尻が、バカになる……!」
「バカになったら、ちゃんと面倒見てやるよ」
 シックスナインの体勢で、オレはルカリオのペニスとアナルをイかせ続けていた。だけどオレのほうは、ルカリオになにかされることを許していなかった。スケベになり続けるルカリオに、オレは当然のように勃起して先走りに股ぐらを濡らしていた。肛門とペニスのあいだの会陰をルカリオの鼻先へ押しつけて、自分のにおいを嗅がせてもいた。だけどまだルカリオには触らせていない。自分でペニスを扱くことすらしていなかった。
「おれっ、おれもゼラオラに触りたい……!」
 きゅうきゅうと切なく鼻を鳴らしながら、オレの尻に顔を擦り寄せてくる。
「まだだめだ」
「そんな……こんなに、ゼラオラのにおい、たくさんするのに……」
「ほら、足ちゃんと抱えてな」
「あ゛! ああ……イッ……イく、またクる……くる、ぐっ、るぅぅ……!」
 面白いように、丸い尻が跳ねた。あまりに肛門がひくつくものだから、たっぷり注ぎ込んだ唾液が、ぴゅっと排泄されていた。自分の顔のほうに伸びるルカリオの足がキュートだった。足裏の肉球が真上を向いている。だいぶ抵抗の少なくなったアナルにずぽずぽ指を突っ込んで、最後までイき切らせる。元気よくびゅっと飛ぶザーメンも一滴残らず啜り出した。
「た、頼む……ゼラオラ……」
 くんくん、鼻を鳴らしながらルカリオがオレの尻を掴んだ。お利口さんのルカリオは、オレがいいと言うまで従順であり続けた。鼻先を擦りつけ、顔をすり寄せはするが、そこまでだ。
「もう、交尾、したい……ゼラオラのこんなにおい、嗅いでたらもう、たまらないんだ。入れたい、ゼラオラ、入れさせて……こんなにぐちょぐちょにされたんだ。もう、お願いだ……」
 うとうと、眠たげに蕩けた顔で、ルカリオはオレの尻をファックしたいと懇願する。こうまでされても、ルカリオはオスであり続けた。犯されたいというふうには思わないのだ。
「ゼラオラも、気持ちよくなって……おれのチンポ、使ってくれ……」
 オレは、なすりつけられるルカリオの尻尾を抱きしめた。
「しかたないヤツ」
 足を抱えたままの格好のルカリオの、下半身をまたぐ。
「そ、そのままっ……入れて、腰、降ろして……うあっ、あ! はあっ、ハアッ!」
「かったいな、ルカリオのチンポ。ほら、気持ちいいか?」
 粘液にまみれたペニスが、肛門を割り開き、オレの体を貫いてゆく。
「気持ちいいっ! もっと、もっとズポズポしてくれ……!」
「意地悪してごめんな」と、オレは言った。「オレのおまんこで、チンポいいこいいこしてやるからな」
「うんっ、うんっ!」
 尻と尻が、ぴた、ぴた、とキスをする。足をあげて体を折り畳んだまま、ルカリオは尻をへこへこさせて甘えた。そのいでたち、熱心な表情の変化こそ、オレが獲得した報酬であるのかもしれなかった。オレが実質的に楽しんでいたのは交尾ではなく、ルカリオの表情のほうだったかもしれない。
「うあっ……コブまでつくって、エッチだな、ルカリオ」
「ゼラオラっ、ゼラオラ……! 中でっ! ナカに出したいっ! ゼラオラのナカっ、気持ちいいっ!」
 よだれが溢れて、止まらない。些細なことがおもしろかった。楽しかった。このときが永久であってほしいと思った。それでも体の内に根付いて膨れあがった興奮は、すぐさまに尻穴の快感を呼び寄せてきた。柔らかな炎にくるまれているような、幸福と安心のオーガズムの気配だった。
 オレは嬉しかった。オレが再び、光とともに解放された速き風になることを、ルカリオが求めてくれたことが嬉しかったのだ。ルカリオがオレのところに来てくれて嬉しかった。だれかのために必死になるなど、オレはこれまで考えついたこともなかった。今日は非常にすばらしいことがあったのだ。オレはそのために骨折してしまったし、勝利に終わったとはいえユナイトバトルの内容はさんざんなものではあった。だから堂々とすばらしいと言うには気が引ける。だけど胸中に陰鬱だけはどこにも見当たらなかった。
「あっ、んっ、いいぞルカリオ、中で出せっ、ぜんぶびゅーってしろ……はあ、はあっ、はぁあぁ……!」
「ぐううっ、ぐッ、う、お……でるっ! イく! ゼラオラっ、イくッ!」
 体重をかけて、根本のコブまで丸ごとルカリオのペニスをアナルで抱きしめる。石のように硬い栓となり、容易には抜けなくなったペニスが思うさまアナルに種付けをはじめて、オレはオスに支配されるメスの悦びに酔いしれるしかなかった。
「あ゛ッ……! こぶ、が……! これっ……きもちいい……はッ、あぁあ~~ッ!」
「止まらなっ……はあっ、ちんぽ、ぜんぶ入ってる……!」
「おぐっ……せーし、おぐまで、ぎてる……!」
 本物の絶頂の中にあり、完璧な結合で余韻をわかちあいながら、オレとルカリオは、段々と寡黙になっていった。このまま……ルカリオのペニスが萎えて、尻から抜けてしまったあとも……何日も話さなくても平気でいられそうだと思えた。頬を擦りあわせ、キッスで愛情表現をしながらも、口を開くことはない。
 その心理はなんなのだろう? あるいは、無粋に振る舞うことをいやがったのかもしれない。ときには黙っていることこそ、友情の最高の報いなのだ。そんな意志と心を、オレたちは通わせられているような気がした。
 ジーブルシティのビルが取り囲む、薄暗い裏路地は、いかにも盛りのついたポケモンがあむろするにふさわしい。でも同時に、オレとルカリオと、オレたちを取り囲む景色は異常なまでに静謐だった。
 オレはもう孤独ではなかった。
「すごかった、なあ……」
 その寡黙を、ルカリオがついに破った。
「おまえのあの、ユナイトわざ……信じられなかった。どれほどの電気を操れば……」
 オレはもう、今日のユナイトバトルのことを思い出すことさえも苦労した。なにやらもうずいぶんと前のことのように思われた。
 自分の中に、あれほどの力が眠っていたことを、オレでさえ知らなかった。わからないことばかりだった。ガブリアスが自分たちの前に現れてオレの速さに挑戦してきたことも、オレが光とともに解放された速き風を取り戻せたことも、なにもかもを吹き飛ばすような雷撃を生みだしたことも、すべてが理解の範疇の外にある。
 でも、それもそうだろう。必死に狂った力の限り。それを、安心を得て理性に立ち返った今のオレに理解できるはずがないのだ。
 それでも後悔はない。
 ルカリオ、取られなかったし。最速、取られなかったし。
 ルカリオ、笑ってくれたし。ルカリオ、番になったし。
 オレは、ルカリオを美しいと思った。オレは美しいと思ったことを、単純に「美しい」と言うだけでよかった。それでなにもかまわなかった。自分に正直に行動して、誤ることがあるだろうか。それが一旦の青春の終わりだとしても、まだ残念な結末とは言えないだろう。それは青春の行動と結果だからだ。
 この経験がのちに活かされ、いずれ青春の形見になるなら、それは本当に幸福なことだ。
 オレの今回の収穫は、啓示的な生命のように漠然としている。もちろん、物質的な報酬はひとつとしてない。得たのは、記憶の底に残る、自分の青春の面影。
 美しいことは、求められるときに現れる。オレは、光とともに速き風を解放したことで、それを体験したのだ。
「清々しい」
 思わず、呆れたような声になった。そしてオレは言った。
「世界征服でもなんでも、できそうな気がするよ。おまえがいてくれたら。速き風よ、光とともに解放されよ……これからも、おまえが隣でそう言ってくれるなら」
 ふっと見たルカリオの顔は――満面の笑みだった。




 どんな理由があったとしても、告白まがいのオレの情熱は世間に伝わっていた。
 それは、一度はガブリアスに負けたオレの敗北の歴史でもあった。ルカリオがユナイトバトルのマスターランクへデビューしたとはいえ、本来なら惨敗すべきと思われる試合内容だった。たまたまサンダーのスティールに成功しただけのこと。悪評(Gossip)はいくらでも触れ込みようがあった。一応、オレも人間と暮らすポケモンだから、()()()()のことは理解しているつもりだ。いかにも記者のやりそうなことでもある。
 しかし実際には、オレとルカリオのいかにも鮮やかなダンクシュートの瞬間ばかりが、記事として発信されていた。その記事は、光とともに解放された速き風よりも早かった。
 どうであれ、オレたちの青春を掠めとることなど、だれにも、なににもできるはずがないのだ。
「惜しいことをしたぜ」
 後日、求愛が失敗に終わったガブリアスが、ぶつぶつとオレに言った。
 それはそうだろう。意中の相手が自分の手を離れて、だれが嬉しいと言うのだろうか? その惜しさが、ガブリアスを必然的にオレのところへ誘導するのだった。
 しかも、振られるだけならよいとしても、一度は破ったオレの目的が、ガブリアスによって果たされてしまうとは、想像さえもしていなかったのだ。敵に塩とはこのことだった。
 まだ、想像さえもしていなかったことはあった。オレはガブリアスと友達になったのだ。
 というのも――
「俺の収穫は『美』といえるだろうな。俺の観察眼で美を理解できるなら、だが」
 歯の浮くようなことであった。しかし発見者の立場としては、それにはとてつもない価値があると誇らしいようだった。
 ボロボロにやられた体を支え合い、仲間に背を押され、決定打となるシュートを投げ込んだオレとルカリオの姿を、ガブリアスは目と鼻の先に見た。そのときの輝かしさをもっとも具体的(Realistic)に感じたのは、ガブリアス以外にはありえなかったのだ。
「あれは、記事じゃあ伝わらねえよ。記事にするには美しすぎる。おまえはそれを占有しやがるんだろうな」
 瞳が、とくに美しかったという。
 情熱的な集中力に満ち満ちていて、ムクホークが獲物を狙っているさまを幻惑したという。
 情熱。平静。忍耐。祈念。すべてが瞳の内に感じられたという。
「光とともに解放された速き風。俺はあれに負けたんだ。俺が見た、この世でもっとも美しいことに」
 褒めそやされるのはこそばゆい。だけど、オレがルカリオに感じたものと、ガブリアスの収穫が別々のことを意味する限り、その美しさに優劣をつけるべきではないと思った。
「なんつうか、見せつけられたな」と、ガブリアスは言った。
「見せつけられた」と、オレは繰り返した。そして言った。「たしかに、オレたちは見せつけたかもしれないな」
 ガブリアスの道もまた、スタジアムに続いているようだ。ガブリアスは今や、光とともに解放された速き風を脅かしうるポケモンであった。その緊張感がオレに慢心を許さず、歩みを忘れさせないだろう。
 だからオレは、今日も島じゅうを全力で周回している。ガブリアスも、島じゅうを全力で周回している。
 そんなオレたちを見たルカリオは、エオス島の夕陽を背にしながら――
「速き風よ、光とともに解放されよ」
 微笑んで、そう言っていた。
 

 ベーシストゼラオラのホロウェアを実装してください。すぐでいいよ!

 



 

 


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Last-modified: 2022-02-16 (水) 00:18:56
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