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ジガルデセルの補給法

/ジガルデセルの補給法

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作者:とても分厚い仮面のあの人

 人間が勝手に決めている伝説、という私の格付。自分で言うのもなんだが、確かに私にはそれだけの力があるとは思う。
 世界中に放ったジガルデセルにより世界中を監視することが出来、有事の際にはそれらを脳であるジガルデコアの元に集めて強大な力を振るうことも出来る。
 攻撃能力は、個に対する力こそさほどではないものの、群れに対する力に対しては強大なものであると自負しているし、実際のところ生態系を乱す存在を何度もこの手で葬って来た。その姿を見れば、人間が我らを特別な存在とみなすのも無理はない。

 しかし、今回の相手はあまりに強かった。アローラ地方にて不穏な気配を察知した私は、ポニ島の峡谷にあつらえた拠点、エンドケイブにて待機しつつ生態系を乱す存在が現れた際に即座に対応できるよう、神経を研ぎ澄ませて待っていた。
 現れた敵は、まるでパンプジンのような丸っこい体に小さな頭がついたポケモンであったが、その図体は我がパーフェクトフォルムの身長を優に超えるほどの巨躯。夜空のような黒い色のせいもあって、パンプジンと見間違えることはないだろう。その大きな体で周囲にあるすべての物を、生物・無生物、有機物、無機物問わずに喰らい尽くし、その捕食行動によって、自信過剰にも似た特性、人間達の言い方ではビーストブーストと呼ばれる特性を発動させ、攻撃能力を無尽蔵に上げるのである。
 最初、奴が現れた時、遠くから気配を探った限りでは勝てると確信していたのだが、我がたどり着くまでのほんの数分の間に、敵は捕食を続けてビーストブーストを発動。極限まで攻撃力を上げて、より迅速に周囲のものを喰らい続けていた。たどり着いたころにはすでに気配が異様なまでに膨れ上がり、山を相手にしているかのような錯覚を覚える程であった。
 気圧されながらこの島を守る土地神、カプ・レヒレと合流したが、奴は即座に勝利不能と察してか、霧を発生させて被害をなるべく少なく出来る場所へと誘導するのが精いっぱいだったようだ。寝込みを襲いもしたが、起き上がったアクジキングは我が体の一部を捕食したり、地面に隠れていたポケモンを地面ごと捕食することで、そのたびに攻撃力を上げて我を攻め立てた。
 その際に大部分のセルを失った我は撤退せざるを得ず、安全な場所に身を潜めて回復を待っていたが……回復が終わる前に、ついにカプ・レヒレが力尽きて張り巡らされた霧が晴れてしまった。
 このままではポニ島が壊滅する可能性すらある未曽有の危機に、国際警察を名乗る一団と、島キングと島クイーンが一人ずつ、そしてカントー地方のバトルレジェンドを名乗る二人、アローラの若きチャンピオン。人間界に疎い我でさえも顔を知っているような強力なメンツが一斉に事態の鎮圧へと動き出したのだ。
 島キングと島クイーン、国際警察は民間人の避難誘導を行い、アローラの若きチャンピオンと、カントーのバトルレジェンドは、信じがたいことにあの強大な敵を恐れることなく向かって行った。
 ピカチュウを連れた青年は、恐らく天然の特性もちのピクシーを前に立たせ、敵の無尽蔵に膨れ上がった攻撃力を無力化させたうえで、この指とまれで注意を引いて、その間に黒い服を着た茶髪の青年がカラマネロに『ひっくり返す』を命じる。
 限界まで上がった攻撃力を逆に限界まで下げられたアクジキングは、その後若きチャンピオンが使役するジュナイパーの影縫いで逃走を封じられ、ピクシーのマジカルシャイン、カラマネロの馬鹿力、ジュナイパーの矢継ぎ早な影縫いの連射により、アクジキングは徐々に勢いを失い、ついにボールに捉えられるに至った。
 守り神も、人間達も奮闘した中、我は何も出来ずに敗走せざるを得ず、その結果には恥じることしか出来ない。生まれ持った強大な力に慢心しすぎて、鍛えることを忘れてしまったツケが来てしまったようで、我もまたトレーナーの下で暮らすポケモンのようにどこかで鍛え直す必要があるようだ。
 だが、その前にまずは、食われてしまったジガルデセルを補充しなければ、フォルムチェンジすることすら不可能だ。とはいえ、他の場所にいるジガルデに生殖を頼むのも気が引ける。何より、同族を相手に『強い敵を倒そうとしたら返り討ちにあったから交尾してくれ』とはとても頼めない。
 かといって、分裂によってジガルデセルを増やすには時間がかかるから、誰かの胎内を借りて生殖をおこなうしかない。
 仕方ない、あいつに頼むか…… 


 カロス地方に戻った我は、樹海にて木々の移り変わりを苔にまみれながら見守っていたゼルネアスを見つけ、犬に似た10%フォルムの姿でその場所に赴いた。あまりにじっとしすぎていて、体の表面には苔が生え、つる性の植物に巻かれ、角はハリマロンの住処になっていた彼女は、私の気配に気づくとつるをぶちぶちと引き千切りながらゆったりと立ち上がる。
 頭の上で眠っていたハリマロンは驚き飛び下りて急いで逃げて、近くにある大きな木の陰に隠れてゼルネアスの様子を窺っている。ゼルネアスはと言えば、体から剥がれ落ちたわずかな苔を呑気にはみながら、ゆっくりと深呼吸をしてわれの到来を待っていた。
「何かと思えば、懐かしい客人ではないか。どうした、エオロー?」
 いまだ、苔もツルも絡み付いたままの見苦しい姿のままゼルネアスは尋ねる。
「よう、ギューフ。まぁ、なんだ……色々あってな。強敵と戦って、体の半分ほどを食われて、消耗気味なんだ。暇そうだ、補充の手助けを頼みたい」
「暇そうだ、とは……その通りだが、随分な言い方だな。というか、暇だと分かっているのならば、もう少し語らい合おうではないか。その強敵とはどんな奴だ? お主を負かせるような奴だ、よほどの相手とうかがえる」
「……まぁ、恐ろしい奴さ。とんでもないくらいにな」
 そう前置きをして、このカロス地方からアローラへと渡った経緯、そこで出会ったポケモンとトレーナーについて話す。あまり話したくはなかったが、今回は戦っても殆ど何も出来ずに敗走したことも包み隠さず話した。
「その生物、この世の者ではないのか?」
「あの地方では時折、産卵のためにこの世界に訪れるルナアーラとかいうポケモンが誤って連れてきてしまうらしい。今回は、その幼体の力を人為的に暴走させた結果、異世界の危険生物が大量に流入したのだ……今回はその中でも最も危険な種に挑んだ結果が、まぁ……さっき話した通りだ」
「ふん、人間は相も変わらずとんでもないことをする」
 やれやれとばかりにギューフは首を振った。
「しかしまぁ、そういうことならば、ジガルデセルを作るくらいなら協力してやろうか……」
「助かるよ。こんなこと同族には言えなくってな……」
「言えなくても、見ているんじゃないのか? お前の醜態くらい。むしろ、こうして同族に顔を合わせず私に頼っているところも見ていたりして……」
 言いながら、ギューフは何もないところを見つめて笑う。
「怖いことを言うな! いやまぁ、確かに見られているかもしれんが……しばらくすれば忘れるだろ?」
「百年くらい後には皆忘れてくれるかもな」
 我の気にしていることをズバズバと言って、ギューフは笑みを浮かべる。
「お前わたしの心の傷を抉って楽しいのか? お前の百年と我らの百年は全然違うのだぞ? 我らはお前と違って眠っている時間は短く、大体起きているのだぞ?」
「まぁまぁ、私も暇だったんだ、少しくらいはからかったっていいだろう? 寝てたからあんまり暇は感じなかったが……」
「寝て暇つぶしを出来るなら言うな。我も今回の件では少し心を痛めているんだからな」
 やれやれ、減らず口だが、これでも同族よりはましな方か。我らジガルデは常に人間もポケモンも監視している為、話題が尽きることはない。こいつと違って眠りこけることもしない上に、世界中にジガルデセルをばら撒いているのだから、むしろ話題を尽きさせろと言うほうが無茶なくらいだ。
 これがもしも同族にジガルデセルの補給を頼んでいたら、驚くほどの早口でまくし立てるようにからかわれるだろうから、想像するだけでも恐ろしい。これでもましだ、と考えるしかない。


「それでどうする? お前は雄と雌、どちらになりたい?」
 世間話も終わり、ようやく本題に移る。ゼルネアスは生命ポケモン。その気になればメタモンすら子を為せないようなポケモンとも子をなすことが出来る、神秘の塊のような存在である。そのせいか、体の構造を作り変えることも可能で、頼めば雄役も雌役も思いのままだ。
「今回は私が雄で頼む。産卵はどうも苦手でな」
 我も生殖器のセルを交換すれば容易に性別を変えることは出来るとはいえ、なんだか雌役は苦手だった。昔、年上のジガルデに雌役をやらされていいようにやられたからかもしれないが、産卵も受けもあまり好きではない。
「……確かにそうかも知れんが、雌の方が気持ち良く出来るというのになぁ。どっちも、という選択肢もあるんだぞ?」
「遠慮しておくよ」
 ゼルネアスは生命ポケモンといわれるだけあって、超がつくほど安産だ。出産に関わる苦しみというのがあらゆる生物の中でも希薄で、産卵さえほぼリスクも苦痛もなしに行うことが出来る。
 真っ先に快感を優先するというのも、こいつが驚くほど安産だからというのが一つの理由だ。
 ともあれ、相手から雌になることを申し出てくれるというのは都合がいい。今回は雄として、ジガルデセルの補給をさせてもらおう。


 小さな体では交尾にも不都合なため、一旦残されたセルを集めて50%フォルムとなる。10%の状態ではサイズがあまりに違いすぎて交尾などままならなかっただろうが、この体型ならば彼女の巨体にもきちんと届く。
 ノコッチを巨大にしたようなツチノコ体型でぬるりと彼女に近寄り、我は彼女についているツタ草や苔を一枚一枚丁寧にはがす。彼女は苔がこびりついている感触に慣れ切っているのか、全く不快感は感じていないようだったが、剥がれるたびにその場所が外気に触れるのはやはり心地よいものらしく、我が手をかけるとその部分を気持ちよさそうに震わせていた。
 本人は無意識のようだけれど、この場所の苔を取ってくれとばかりにそわそわと体を動かすので、そのしぐさがまたかわいらしい。
 こいつには時に、絶滅を危惧する事態に陥った種の数を回復させるために何度か繁殖の手助けを頼んだことはあるが、こんなみすぼらしい格好で人前に出ることはまずなかった。苔まみれ蔦まみれの本来のずぼらな格好のこいつと交わることが出来るのは我らの特権と言ったところか。者によっては最初から裸の方が手っ取り早くていいと言うかもしれないが。
 しかし、こんなみすぼらしい姿を綺麗にしてからことに及ぶというのも悪くないもので、洞窟を掘り進んで一つの巣を作り上げるような達成感がある。
 苔をはがしていると、ギューフはその苔をもぐもぐと食んでいる。そういえばこいつの体に生えた苔はとてもうまかったなと思いだし、我も一緒になって食べる。
「美味いか?」
「あぁ」
 彼女がはぎ取った苔は、甘く栄養が豊かだ。ゼルネアスの体から出るわずかな老廃物にも多量の栄養が含まれているのか、本能的に美味しいと感じるくらいには味が違う。植物のように日光浴で栄養を取る我にはあまり必要はないがたまには食事もいいものだ。
 剥がしただけではこびりついた苔をはがすことは出来ず、剝がしたその上でさらに残りかすを丁寧に舐め取っていく。非常に大きなギューフの体だ、すべての場所を探り終えるまでに昼頃から始めて早夕方だ。
 休眠中のギューフを根城にしていて巣を失ったハリマロンも途中までは見守っていていたが、やがてあきらめてどこかへと向かってしまったようだ。ようやく綺麗になったギューフの体は、上半身がラピスラズリを思わせるようなきれいな藍色、黒光りする下半身との対比が思わずつばを飲み込むような美しさだ。
 金色に光る蹄や、人間が磨き抜いた象牙のような角も、控えめでかわいらしい尻尾も、彼女を語る上では外せない魅力だ。だが、何より魅力的なのはその匂いか。
 アローラで発見した白いゴキブリのような生物も理性を狂わせるような妖しい匂いを放っていて、そのフェロモンはいけないと分かっていても思わず引き込まれてしまう危うさがある。ギューフの匂いはそんな下品なフェロモンではなく、白いゴキブリの理性を狂わせるものではなく溶かすような、穏やかに性欲を搔き立てられる甘く上品な匂いがする。
 だから、苔を剥いでいる間ずっと匂いが漂っていても、性欲を抑えて作業を終えることが出来たのだろう。
「ようやく綺麗になったな」
「随分念入りだったな。汚いままの女と交わるのは嫌いか?」
「嫌いではないが、一味劣るよ。どうせ時間はあるのだ、一日の四分の一くらい、ゆっくり使うのもいいじゃないか?」
「そうだな。久しぶりの綺麗な体というのも……悪くない。重さは大したことないが、何だか体が軽くなった気分だ」
 苔をすべて剥いで毛づくろいまで終えたギューフは、ゆったりと歩きながら自分の体を確認する。その際、肉付きの良い尻が露わになって、彼女の膣は準備を終えて充血している。
「それに、体毛が露わになった分、空気の流れも分かるぞ。あまりに寝すぎて、空気を読むためにも体毛使うとか、そういうのも忘れていたな」
「お前は仕事をしな過ぎだ……もう少し起きろ。流石に巣にされるな」
「構わんだろう。イベルタルが大暴れをした時か、森に火事でも起こった時でもなければそうそう仕事などないのだから……むしろ、お前が頑張りすぎるから仕事がないんだよ……もう一生仕事しなくていいかな……」
 言いながら、彼女は後ろ足に苔が残っていないかを気にして首を曲げている。
「お前にはあきれるよ……」
 途方もないスローライフを満喫するギューフのゆるゆるな人生観には、やはりどうも相いれることは無理そうだ。
「ところで、綺麗になったところで、お楽しみはしないのか? お前の唇で体を撫でられて、体はすっかり出来上がっているぞ?」
「待ちわびていたさ。そんなに言うなら、もうこっちもその気になるぞ?」
 ギューフが煽情的な流し目でこちらを誘う。いつもよりも気持ち程度股を開き、尻尾を上げて小刻みに振って誘っているようだ。我はその体にずるりと這い登り、背中にある五枚の翼、六本の触手でギューフを包み込む。
 雌雄の役を決めて苔を剥いでいる時から、彼女の匂いのせいですでにペニスはそそり立っていた。ギューフは期待してくれているのか包み込んだ時に自然と体を動かして挿入しやすく尻を傾ける。
 見ることは出来ないが、手探りでその動きを感じ、我はギューフに密着しながらそれを体に突き立てた。体の構造を変えて生成したての処女のような穴は、どろりとした粘液で満たされ、突き立てたペニスを優しく迎えいれる。
 やわらかで滑らかな粘膜に、摩擦を抑える大量の粘液。ペニスは絶え間なく揉まれ、しごかれ、一瞬ごとに違う感触を与えてくれる。ギューフの脚は二人分の巨体を支えてなお全く揺らぐことなく伸びており、我は安心して体重を預けながら小刻みな往復運動に全身全霊を向けた。
 先に絶頂に達したのはギューフの方だった。見た目はオドシシやメブキジカに似ているが、交尾の際もそれらのポケモンの性質は健在で、我がまだ満足とは程遠い段階ですら、簡単に絶頂に達する。反射的に収縮した膣は、我のペニスから一滴残らず絞り出さんばかりにぎゅうぎゅうと締め付け、抗えぬ快感を生み出して射精へと導いていく。
 だが、導かれてもなお、まだ我は絶頂に達するには至らない。そのまま往復運動をしていると、痙攣するような締め付けは一度収まったが、かといって膣は緩むことなく、程よい締め付けは未だ続く。彼女が雌であることを好むのはこういうことだろう。雄では早く達してしまうとあまり楽しめないが、雌ならば雄が望む限りは攻め続けてもらえる。
 ぐっ、とくぐもった声を上げてギューフはまたも絶頂し、それによって与えられる収縮の刺激に、我は満足しながら往復運動を続けた。そんな攻めに、ギューフもよく耐えたもので、四回ほど絶頂に達した時にはさすがに足が震えていた。目には見えないが、膣の収縮には結構な体力を使うのだろう。それに加えて快感で足の力も抜けてしまうのか。何度も絶頂しては収縮する膣の攻めに負けて射精した時は、思わず安堵の息を吐いていた。
 我が射精を終わらせるまでじっと耐えていたギューフだが、射精を終えて体を放すと、ようやく終わったのかとばかりに脚を畳む。膣口は非常に密封性が高いのか、結構な量を射精したはずなのに、ギューフのそこからは全く精液は零れ落ちない。流石は生命の神と呼ばれるだけはある。
「やはり雌はいい……が、今回は少々疲れたな。もう少しいたわってはくれないか? これだから蛇は……」
 大きく角の張り出した長い首をくるりとこちらに向けてギューフが不満を口にする。けれどその顔はまだまだ余裕の笑みを浮かべていて、やたら挑発的だ。
「すまないな、気持ち良すぎて。中々やめられなかった。というか、お前も割と楽しんでいるようにしか見えないが?」
「あぁ、もしかして私が楽しんでもいいのか? いや、元から楽しんではいるけれど、もっと楽しもうと思えばいくらでも楽しめるのだが」
 思わせぶりにギューフが言う。本来の目的は楽しむことではなく、ジガルデセルの補給なのだが……
「我も楽しめるのならば構わないが、しかし本来の目的は……」
「忘れておらぬよ、エオロー。ジガルデセルの補給だろう? 大丈夫、そのついでみたいなものだ」
 念を押すと、ギューフは煽情的な眼で我を見つめる。つまらない嘘をつくような奴でもない、任せるとするか。
「ならば、楽しんでも構わないぞ」
 我がギューフの提案を承諾すると、彼女は周囲の草を成長させて我をひっくり返して縛る。
「ちょっと待て、何だか話が違うぞ?」
 体を仰向けにされ、腹をさらけ出された状態にされ、気付けば伸びてきた蔦草が総排出孔に伸びていた。一度射精して萎えたペニスには目もくれず、直腸へ向けて侵入し出す。糞以外に通ることがなかったその場所へ、植物が、逆流してくる。初めて感じたその感触に、声にならない声をあげる。
 これが楽しみなのかと問いかけたくもなるが、ギューフが誰かを傷つけるような真似はよほどの相手でもない限りしないはず。楽しむための行為だというのだから、素直に身を任せよう。
 そうして身を任せていると、不意に脳天までしびれるような快感に襲われる。それは一瞬だったけれど、目が白黒するような感覚は麻薬でも服用したのかと勘違いするほどだ。
「今のは、なんだ……」
「なんだと、言われても……こうして肛門を弄り回すのは本来生殖には関係ない行為ではあるが……」
 ギューフは草の手を緩めないままに、我を見下ろし、水を飲むように口付けをする。
「まぁ、最終的に射精した時は私の胎内にて受け止めよう。だから心配するな。ちょっと疲れるが、最高の感覚を得られるぞ」
 口付けを終えてから、ギューフはよっこらせと腰を下ろして、いつの間にかそそり立っていたペニスを膣に包み込む。直腸とペニスを同時に攻められ……いや、攻められているのは我が直腸だけ。ペニスは包まれているだけで往復運動も許されていない。どのみち、地面・ドラゴンタイプの我が50%フォルムの状態では、ギューフへの抵抗も不可能だ。
 しかしながら、ギューフに抵抗する気もなくなっていた。彼女が直腸をまさぐる度に、目まぐるしい速度で快感を与えられ、目の前を真っ白に染め上げてくる。射精の感覚なんて比べものにならないくらいで、言葉すらまともにつむぐことも出来なくなる。ただ、与えられる快感に塗りつぶされるだけの時間が過ぎた。
 気付けば射精を終えた我への攻めは終わっていたのだが、その間かなりのうめき声を発していたのか喉が痛い。腰が砕けてまともに立ち上がるのも難しいほどに消耗して息切れだけが静かな森の中にこだましていた。
「どうかな? 私は誰かを愛でるのも好きでね、そういう楽しみ方をさせてもらったのだが……お気に召してくれただろうか?」
「楽しみはしたが、もう少し優しくしてくれ……足腰が立たない」
 頭が真っ白になるような快感のあとは、足が震えるようなけだるさが残る。しばらくは忙しくなることもないだろうからいいが、楽しんだ分はそれなりの代償があるという事か。
「それはさっきの私のセリフと同じじゃないか。レディはいたわって欲しいものだ」
 さっきの私と同じ台詞、と言われると立つ瀬がない。確かにギューフをいたわっていなかったのは我の落ち度だ。しかも我羽転がされていたのに、ギューフは立ったまま我の攻めを受け止めていたわけだから、その負担は段違いだろう。
「私の気持ちを分かってもらったところで、これに懲りたら、次に私と交わる時はいたわってくれるかな?」
 まだ、草の戒めは解かれていない。ここでうなずかなければ何をされるかもわからないし、そもそも断る理由はなかった。
「すまなかった……今度からはいたわるよ」
 その『今度』が何百年後になるかはわからないが。
「そう言ってくれるならば、いつでも私と交わりにくるといい。お前ならいつだって歓迎だ」
 ギューフは笑みを浮かべてごろりと横になる。出産に備えて体力を温存しようということだろう、しばらくは食事の世話をしてやる必要がありそうだ。今度はおいしいものを二人で食べる事でも楽しむべきだろうか。

あとがき [#7VHqova] 

 正直優勝するのは二位の作品だと思っていましたが、今回は久しぶりに優勝してしまいましたね。皆さんゼルネアスのエロ不足を嘆いていたのでしょうか、だとしたら私の同士です。
 鹿系のポケモンもエロスはあると思うので、皆さんも積極的にエロをかくと語彙力が上昇すると偉いお坊さんも言っていました!

感想に対する返信 


・余裕綽々な素振りを見せつつも満足している様子のギューフと、結局受け手なエオロー二人の気持ち良さそうな生殖がツボでした。 (2017/03/05(日) 10:50)
生命ポケモンというからには、やはり命を分け与えるのみならず交尾もしないといけないと思うのです。いざという時は積極的になっていただきたかったので、ああなりました。

・私の語彙力ではコメントできません。ご苦労様でした (2017/03/05(日) 10:52)
 投票ありがとうございます
・Sネアスはやはり強いですね…ごちそうさまでした (2017/03/05(日) 12:58)
 美味しくいただけたようで何よりです

・ゼルネアス様の攻め、とっても良かったです。。 (2017/03/08(水) 07:59)
 優しくも激しいので、どなたでも満足いただけるかと

・ジガルデのフォルムチェンジ能力と、ゼルネアスの生命ポケモンとしての設定をエロとして組み合わせたアイデアが面白い。性別逆パターンも見てみたいです。 (2017/03/11(土) 01:47)
 性別不明というのはそういうことなんじゃないかという解釈をしました

・投票しますね(硝子の仮面 (2017/03/11(土) 23:23)
 ガガガガガガガラスの仮面とは一体何のことでしょうかね? 皆目見当もつきません

コメント [#4CRmRUB] 

お名前:
  • まずは1位おめでとうございます。やっぱりリングさんでしたか……w
    3mあるので普通にはなかなか参加させづらいゼルネアスですが、でもやっぱりあの後ろ姿には心引かれるのです。
    そしてやっぱりやることやるときにはこんな感じで終始優位に立っていて欲しいイメージがありますね。雄でも雌でも。
    今回はご参加いただきありがとうございました。普段見られない組み合わせだったので楽しく読めましたw -- root ?

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Last-modified: 2017-03-12 (日) 01:59:23
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