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ゴミって意外と…

/ゴミって意外と…

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官能部門:エントリー作品一覧



さて、時に生物は、ヒトが予想しないような環境に生息する。
ヒトの住めない煮えたぎる高圧の熱海や、放射能飛び交う不幸な事故地帯にも定義上は生物とされているものが住んでいるだろう。馬鹿にするな。
いや違う。ここではそんなに包括的な生物について話をしているわけではない。
およそヒトの常識から考えれば、原核生物や非脊椎動物のような下等生物ならともかく、ヒトの最高の友となり、ヒトの言葉を解し、場合によてはヒトと同じ言葉を繰ることもある高等生物が、よもや住もうとはすまいというエリアにも、彼らは生活圏を広げている。
とある都市の投棄現場、ま要するにゴミ捨て場もその一つである。
ヒトもやろうと思えば住めないこともないのではなかろうか。当然、おすすめはしない。


 さて、このゴミ捨て場、今日は日も暮れて生活者たちも自分のねぐらに戻ろうという時分に、ほんのちょっと変わったことが起きた。
汚物の町といえば、まあいかに生息するポケモンがいるといってもそれ相応だろう。
「おや…珍しい客人だ」
 本当に客人(そう)だろうか? このような環境下には極めて似つかわしくないポケモンである。チラチーノは本能的に清潔を好む。事実身なりも良い。
 『それ相応』の代表格で、このエリアのリーダー格だったベトベターは、この日この場所にチラチーノがいるのを見つけて、ない首を捻った。
 迷子だろうか、と思ったがその割には目的地が分かっているようなしっかりした足取りだったし、身なりの良さから何か重大な事情があって精神的に壊れているわけでもないらしい。こういったゴミ捨て場には悪いものがよく集まる。
 ベトベターは黒い水が泡を立てている排水管からぬるりぬるりと這いずりだしてくる。この形状の不安定なぬるぬるが生理的に無理という人も多いらしいが。
 チラチーノもその手のポケモンだったのか、聞こえないフリをして立ち去ろうとした。
「おいおいおいおいおい」
 半分液体の体では追いかけるのは難しい。お笑い芸人のコントのような速度で追いすがるベトベターを、チラチーノは無慈悲に速足で突き放す。
「おい相棒」
 ともすれば積み重なったゴミ袋がしゃべったようにしか見えないが、これでもヤブクロンなる立派なポケモンである。
 さすがに生物、それもポケモンとして認定されたのはつい最近であるが。この立派な擬態はゴミ袋が先かヤブクロンが先か。
 不覚。まるでポケモンだと警戒していなかった。その手には指も爪もないが、とどめおくだけの拘束力はある。肩を掴まれた。
 こんな不潔なポケモンに、関わりたくないとはいえ、捕まってしまったはしようがない。

 ◇

「かわいくなければ生きている価値がない……?」
「君たちと私では価値観が違う。止めるのはよせ。私にはかわいいことが何よりも最優先だ」
 話してみて要領を得ないことには、しばしば双方の前提となる価値観や判断基準が違うベクトル上に存在することが原因となる。
「オーケーオーケー、君の言う可愛いってのは、つまりただのナルシズムじゃなくて、そういう評価基準があったんだ」
「あーなるほど、だから海に身を投げようってわけね」
「幸いこの投棄場は臨海自然公園などという嫌味のような名前が付けられた海の隣にある施設だからな」
 生まれも育ちも両極端な2匹と1匹ではこうなるのも当然だろう。よくここまで双方歩み寄れたものである。
「ちょっと待った。話は中断」
 とここで、ヤブクロンがいきなり跳ぶように逃げ出した。
「焼き殺されたくなきゃあんたも逃げたほうがいいぜ」
 ベトベターも簡単に忠告をすると。、ない足をずるずる引きずって必死にずれたマンホールのなかに逃げ込んだ。体を自由に潰せる点は便利だ。
 なんのことやらと一匹残されたチラチーノは、再び本懐をとげに歩き出そうとしたが、後ろからくる新しい気配に感づいて振り向いた。
 こちらは清潔感があり、最低限の手入れがされたリザードンで、ここの住人でないことが一目でわかる。
「困るなあ、ここは公式にはポケモンや人は生育していないことになってる」
 言うなり、リザードンは胸を広げて息を吸い込むと、チラチーノにお構いなく炎を吐きだした。
「うわ! この!」
 間一髪でかえんほうしゃの焼く影を走り抜けると、飛び上がって宙返りを決め、放射を終えたリザードンの顔にしっぽのおうふくビンタを叩きこむ。今日のできはまずまずといったところ。
 対策もなしに火をつけようとする管理人がどこにいるんだ。こんな野蛮な奴にやられてたまるか。
 バトルそのものは専門外だからこのままやり続けると押し切られるだろう。所詮こちらは限られた時間の中で全力で演技をするだけだったのだから。
 技も見ごたえはあるが威力は大したことのないものが多い。極端な例になると相手に戦闘不能にされたのに勝ち上がることもある。
 そのうえ専門分野だったかわいさ部門は相手に直接接触しないといけない技が多い。当然チラチーノが持つ“手札”も接触技ばかりとなる。
 つまり経験的に劣る相手に肉弾戦で挑まなくてはならないわけで。
 さて、このハッタリが効いてくれればよいのだが。
「力に自信があるわけではないみたいだな」
 逃げ回るにしても、ただ逃げるだけでは能がない。跳んで、跳ねて、滑って、踊って、一回転。
 と、リザードンが着地地点を読んできりさくを使おうとしてきた。危うくかすったところで、すかさず合いの手の手拍子をいれる。アンコールだ。
 気持ちよくもう片方の爪が空を切ったところで、後ろからきゅうきゅう鳴いてあまえる。ぶるりとリザードンが震え、明らかに動きのキレが落ちた。
 そのまま背中からわきの下を通ってくすぐりを始める。ところがこれがまずかった。これまで通してきたやり方として、できるようなら相手の体の間からひょっこり顔を出して手を振るアピールがあるのだが、そこをこわいかおで撃墜されてしまった。
 撃墜されたところで、狙われるのはおそらく特殊攻撃。翼を使った攻撃か、それともエネルギーを溜めて放出する技か。
 いずれにせよ顔に怯えてまだ動けないチラチーノの体では避けきることはできないだろう。
 ここはリスクはあるものの泣き声一発、ハイパーボイスで妨害する。審判によってはこのつなげ方でもハイパーボイスはかわいさとして不適切ととる人もいるので注意しなくてはならない。
 ともあれ、間一髪リザードンがおこそうとしていたねっぷうは、翼の前に高温の空気が用意された段階で声のエネルギーによって出だしを潰されてしまい、再びチラチーノは主導権を取り戻した。
 さて、ここからはいよいよフィニッシュホールド。
 まずは悠々と、余裕たっぷりに身をひるがえしたおさきにどうぞで、リザードンを気持ちよく攻撃態勢にさせる。コンテストバトルは相手も大事なパートナーともよく言ったものだ。
 相手を立てて上げるのも私の仕事、あなたのとっておきはなあに? 相手のアピールを奪うのもコンテストバトルでは評価が高い。
 リザードンの腹が膨れ、そして頬も膨れる。内臓の中で火勢を貯めているのだろう。しかし先ほどの火炎放射のような感じではない。
 それならばと、緩慢に、しかし避けることのできない無駄のない動きで、ばあ、とでも言わんばかりにリザードンが炎を吐こうとしている口の前へするりと入り込む。リザードンが驚いて炎を吐くのを中断しようとするが、チラチーノの攻撃はもう始まっていた。顎下から入って頬を抑え込み絞り上げる、その場その場で何をするかが変わる技、とっておき。
 そして、リザードンのはじけるほのおは、チラチーノのとっておきによって細かい文字通り火の粉のシャワーとなり――狙ったとおり、リザードンとその前でポーズを決めて立つチラチーノを囲むように地面を星模様に焦がした。
「どうやら……お前は訳ありのようだ。今日の俺では勝てそうにない」
 チラチーノも専門が違うとはいえ百戦錬磨。実はこちらも相当苦しいのだがそんな空気は絶対に見せない。
 というか、チラチーノはこれでフィニッシュしてしまったので、これ以上どうしようもないのだ。さあ続きだと言われていたら一方的に嬲られていたはずだ。
 いくらかわいい分野とはいえ、その他四要素、美しさ、たくましさ、かっこよさ、賢さの下支えは純粋なバトルには十分生かされたが、肝心の意識が根底から違う。
 それでも先に音を上げたのはリザードンだった。今日は様子見だった、とか、トレーナーと一緒だったらこうはいかなかった、とかもっともらしい理由をつけて飲み下したのだろうとチラチーノは思った。
「帰らせてもらうぜ」
 何だったのだろうか。勝手に喧嘩を売って、勝手に消えていく。
 こういった非礼な輩はどの世界にもいるのだとため息を吐いた。コンテスト会場でも何人かあったことがあるから。
「よく追い返したな」
 いつの間にか帰ってきたヤブクロンがまた勝手に触れようとしてきたので、今度は叩き落とした。
 そのままその場を去ろうとしたが、そうはいかなかった。何故か。新たな障害である。障害であるが、敵ではない。
「兄さんすげえ!」「あれどうやったんだよ!」
 どこにいたのだろうか。わらわらと集まってくる子供たち。そしてニヤニヤするヤブクロン。
 現役時代、ファンに囲まれて丁寧に対応する性質が染みついてしまっている。かつての彼は誇りに思っただろうが。
 どの子も不潔で、洟垂れで、無礼で、とても扱えたものではないが、子どもまで塩対応をしていては自分の名誉に傷がつく。

 結局その日は、子どもたちの対応で終えてしまった。

 ◇

「やあ、おはよう」
 昨日どこで寝たか、チラチーノは結局覚えていないが、どこか雨露を凌げる土管的な何かの下で眠りについたらしい。
 モーニングコールをしてくれたのはヤブクロンで、つんと腐敗の進んだ生ごみが脳天を突き抜けて半覚醒状態だった脳みそを完全に覚醒させた。
「今日こそ死ぬのかね」
「もう話すことはない」
 とっとと本懐を遂げないといけないのだから。言うが早いかチラチーノは歩き出そうとした。まずは体を清めたい。腹は減っているが死後の醜さを考えたらこのほうが具合がよさそうだ。
 海の水が、きれいだとは思わないが、ここにある汚水よりははるかにマシだろう。
 ヤブクロンが付いてくる。道は分かるのかと。
「へへ、睨んでも可愛いだけ」
 余計なお世話をしているというのは分かっているようで、減らず口を叩く。チラチーノに生まれたことをちょっと後悔した。
 その辺のゴミ袋と見分けがつかなかったよとでも称して踏みつけてやろうかと思ったが、そこまで落ちちゃいないと自分を制していた。
 こんなしょーもないやり取りをしていたら、やっぱり捕まった。
「なあ兄ちゃん、今日も一緒に遊んでくれるんだろ?」
 ヤブクロンは完全に一つの結論に至った。チラチーノは子供が苦手だ。あるいは子供には優しい。または、昨日「また明日」と口を滑らせたことに対する責任を感じている。
「あ、そうだその前に。はい、母ちゃんが持ってけって」
 キモリの子供が差し出した赤黒いグロテスクな塊を見て、チラチーノは記者会見の無礼な質問に慣れていなければ不快感を表情に出していただろう。
 おそらく食用肉か何かだろうが、なんだか腐臭が漂い始めているじゃないか。
「何だい、これは」
「おちかづきの印?だってさ、肉はそんなに食べれないないんだぜ」
「……君たちで食べなさい」
「それはできないよ、母ちゃんに叱られる。早く食っちまったほうがいいぜ、昨日獲ったやつだから」
 わざわざ悪くなったものをプレゼントに寄こしたわけではあるまい。今日新鮮なものを獲ることができず、この高気温であっという間に熟成されてしまったものを仕方なしに持たせたのだろう。
 新人いびりならお門違いで、チラチーノには仲間になろうという意思はない。
「うーむ、分かった」
 ……見られている。
 キモリのような気の強そうな男ならともかく、ピンプクやピィの、典型的なか弱い目線に晒されると、心の中の罪悪感がモリモリ膨れ上がるのはなぜだろう。おまけに、遠くではヤブクロンが微笑ましそうに。
 手渡された赤グロい肉は、見た目よりもはるかに重かった。意を決していざ、を三回繰り返し、はよ食えや、という無言の圧力がついに抵抗感をスクラップしたところで、ようやく本番のいざ、となった。
 種族柄、歯が生肉を主に食べるようにはできていないから、飲み込むために何度も丹念に咀嚼しないといけない。噛むたびに涙が出そうなほど過剰に芳醇な風味が鼻に抜け、しかし久々の食事であるから胃が喜び、さらに味わうよう指示してくる。
 ドブネズミか何かだろうか。これまで食べていた、きちんと栄養管理された食事の数々とは違って、非常に独特で、非常に個性的であると飲み込んだ。
 そりゃ曲がりなりにもプレゼントをクサイ、マズいとは言えまいが――ヤブクロンやベトベターに対する遠慮のない無礼な態度を取らないのは、チラチーノの中に何らかのルールがあるのだろう。
「……では行こうか」
 幸い吐き気はまだない。不本意ながら、今日も一日が始まる。見覚えのある血の付いた垢だらけの手を差し出されて、さっきの肉の衛生をまた思い出してえずきそうになる。手はもちろん取らなかった。

 わずかな間一緒に過ごして、チラチーノには一つ分かったことがあった。
 彼らは何も知らない。
 食料を求めてダウンタウンのヤーの付く人たちの事務所の冷蔵庫を漁るという命知らずな行為から、いかがわしい店の客引きのにーちゃんがポケットに入れてるピンク色のラムネ菓子(・・・・・)味のしないガム(・・・・・・・)をくすねるのは序の口。
 古の妖怪が行燈の油で喉を潤したように二輪車のガソリンタンクをこじ開けて中身を舐めとるニャースとニャルマーの兄妹。
 重金属や強酸の入った電気製品を分解して売ろうとするニョロトノ。
 遊び場なんだぜと案内された廃車の置き場は、錆びた廃車体が無造作に積んであるほか、今にも崩れそうな、芸術的な素晴らしいバランスで積み上げられた廃タイヤに潜って遊ぶのがトレンドらしい。
 かくれんぼをぼーっと見ていたらヒコザルが冷蔵庫の中に入ろうとしたので慌ててそれはマズいと注意することになった。
 拾った漫画や雑誌は絵がデカデカと書いてあるページが切り取られていた。―が、ヤブクロンが漫画を読み聞かせしていたので、少しだけ見直した。本当に、少しだけ。

 ◇

「なあ相棒よ、なんでお前はクビにされたんだ?」
 今日も今日とて子どもたちの相手をしているうちに入水の機会を逃してしまったチラチーノに、ヤブクロンがねぎらう代わりに声をかける。
「相棒と呼ぶのをやめろ。私はお前たちと同じところまで堕ちたつもりはない」
 チラチーノがあからさまに嫌そうな顔をして答える。いつからそんな仲になったのか、と。
 しかしチラチーノの当面の寝床はこの地域の顔役とも呼べるヤブクロンが世話している。まあ、チラチーノがその寝床に満足しているかは別問題だが。
 口は傲慢だが寝床の借りがある。次の牽制を考えているうちにチラチーノが思い出したが、ヤブクロンは半ば興味を失って明後日の方向に寝ころんでいた。
「……経済的な理由で競技をやめるからだそうだ」
 ばっばっばっと当てつけのように寝床に転がるほこりやごみを尻尾で放り出す。ヤブクロンに降りかかるのもお構いなしだ。堪えていないが。
「本当はほかのもっと優秀なポケモンが手に入ったからとかじゃないのかね」
 ヤブクロンが高速で寝返りを打つ。対等だと思って会話をするのはこれが初めてだ。
「そうかもしれないし、そうでないかもしれない。ただ、うちの主人が務めていた会社はもう散々だったね」
 ポケモンを養うのにもマネーがかかる。そこに競技者として置いておくならば、トレーニング代、体のケア、サプリメント、登録料、出場料、交通費に一日で終わらないなら宿泊費用、コンテストには特に衣装代や振り付けコーチへの報酬もかかる。パッと思いつくだけでこれだけだ。そのうえ賞金がいつだって出るわけではない。
 ここで暮らすような連中には想像もつかない話だろうが。
 収入が減れば競技を続けられないのは仕方がない。
 自分はあくまでも競技用のポケモンで、日常生活のパートナーとしては落第点ならば、自分から切られていくのは当然だろう。
「主人を変えて再起しようと思ったことは?」
 デリカシーのない野郎だ。探す前から再就職先に困るほど自分の実力に自信がないわけでない。
「ない。私にもプライドはある。他人に拾ってもらって生き永らえようとは思わないし、新しいチームになってもチーム調教済みのポケモンなら楽して入賞できると陰口は叩かれたくはない」
「そうさせるのは前の主人との信頼関係か?」
「さあね」
 ヤブクロンが黙る。チラチーノも黙る。太陽は一日中同じ角速度で移動していくはずだが、どうも地平線がすぐそばに見えると駆け足になるように見える。
 沈黙を破ったのが例のずるりずるりとどろどろのゲルが地面を這う音。 
「客だ」
 ベトベターは普段水の溜まった配水管にいるらしい。つまりまだ現役で利用されている下水にほど地下にいる。
 だから、ヒトやその他生物の一般的な生活領域に近い。そんなわけでごくごく珍しい客人なる存在をこっち側に引き入れる役目を果たしていた。
 今から会うともまた今度にしてくれとも返事を聞かずに、ベトベターが寝床に
 見るなり、ヤブクロンが逃げ出した。ぴこん、と音を立ててチラチーノのしっぽが跳ね上がった。
 ここに来た初日に出会ったリザードンだった。

 ◇

「やあフローレンス。しばらくぶり」
 リザードンは現役時代の名前で呼んだ。
 触れずに大事に墓場まで持っていくつもりだったもう戻れない栄光の過去を掘り返されるような気がして、チラチーノは耳を逆立てる。
「拳を交えた友なのに返事はなしか? まあいいや、臨海地区の再開発計画が発動された。意味は分かるねな? ここの廃棄物を撤去する」
 そりゃ元々は開発する側に近い方だったから分からないはずがない。整備するんだろう。……と、簡単に言わなかった。
「さて、駆除用の薬品を入れた菓子をばらまこうか、いきなり問答無用で重機を入れようか」
 挑発しているつもりなのだろう。大げさに身振り手振りを交え、牙を見せてガァーッっと叫びながら頭からかじりつく真似をしたが、チラチーノはのっそりと寝床から起き出すだけ。
 整備するにはゴミを処分し、先住民を移住させる必要がある。いや、先住民はいないことになっているんだった。とにかくここを綺麗にするということだ。チラチーノは今日見なさそうにこそしていたが、で?とも言わない。
 これではピッピ人形を相手にしているようなもの。リザードンはつまらなさそうに赤茶けてひびのはいった廃レンガの上に腰かけた。
「2年前のグランドフェスティバルは俺も見たよ」
 リザードンが呟く。明かりの代わにまたの間から両者の目線のぶつかる点に置かれたしっぽに照らされる具合で表情がよく見えない。たぶん向こうも見えていないが。
 栄養状態が悪く、ケアの専門家が離れて以降ろくな毛づくろいや洗体ができていない。清潔にふんわり整えられたはずだった自前の襟巻は見る影もない。綺麗な衣装を着ることもないし、観客の前で演技することもない。この状態でエントリーしようものなら門前払いをくらうだろう。
 あの頃の美しかった自分を思うと、涙が出そうになる。やはり思い出は触れずにしまっておくものだ。
「ノックアウトステージまで行ったんだっけ?」
「最終ラウンド1回戦敗退で全体ベスト8だ」
 つまり、合っているのだが。それまでの自由演技を勝ち上がった8組がコンテストバトルをトーナメント形式で勝ち上がっていくステージだが、下部大会はともかく、最上位の大会ではまず8人に残ることが目標だったのでバトルへの注力は比較的軽かった。
 チラチーノに残ったのは、その栄光。賞金はヒトが持って行ったし、5位入賞のリボンは持ってくることを拒絶した。身に着けて誰にも看取られず海に沈むよりも人の手元に置いて名誉を思い出してもらったほうがいい。
 いやそんなことよりも。
 つまり、リザードンはチラチーノはやはりバトルそのものは大したことがないと知っているわけで。
 チラチーノが立ち上がる。再戦に来たのだと判断したのだろう。負けるとわかっていても、この競技は棄権はできない。
「おいおいフローレンス、今度は負けるぜ」
 ぞくりとした。自分は美しく死ぬことで何を捨てたいのか。名前とは記号であり、それが何者かを定義する重要な標識である。
 自分とはイコールフローレンスであり、ドレッサージュの専門家であったのを諦めた。フローレンスを終わらせるためにここに来たつもりだったが、ところがどうだ。自分が絶望して綺麗に死にたいという欲求はあっても、その他がからっぽのがらんどうで、その中に濃厚な過去の栄光が並々と溜まっている。
 それを綺麗に死ぬことで守ろうとしているのが今の自分で、ということは今の自分はフローレンスではない?
「その名で呼ぶなっ」
 もうなんだかわからない。リザードンにその専門家の名で呼ばれるのがただ腹立たしかった。
 繰り出した技は、もはやかわいさの欠片もない、加えてほかの美しいなどの四要素も同じく微塵もない、魅せるということの基本から外れた不細工で愚かな“叩きつける”だった。
 もしものためにと練習はしたが、まずほとんど本番では使わないし、仮に使うとしても、もっと慎ましやかに、少女同士が冗談で腹にパンチを決めるようなふんわりした威力と、華奢ながらも、見苦しくない絶妙なレベルでの軌道を通すことが求められたものだ。チラチーノには最低限の筋力があるからこその指導である。
 演技構成がよく練られていればこの限りではないが。
「普通のバトルもできたんだな」
 チラチーノがリザードンを見下しているという極めて珍妙な風景だが、リザードンは意に介さず。
 ただ、これはチラチーノにはショックだった。自分がどんどん自分じゃなくなっていく。どんな技を使おうとしても優雅で煌びやかなコンテストでの実戦用のものしか出さなかったはずなのに、あの叩きつけるは何なのだろう。
 追撃が来ないことにしびれを切らし、リザードンがむくりと体を起こした。既に気持ちの切れていたチラチーノは反応できなかった。しなかったのかもしれない。
 どちらでもよいが、ともかくチラチーノから戦意は消えていた。
「戦わねえよ。じゃあな」
 そもそも客人としてわざわざベトベターを通じて会いに来たこと、口調穏やかな雑談をしに来た様子であったことから、チラチーノの気持ちを汲み取るまでもなく闘いに来たわけではないようだったが、チラチーノの突っ掛けすらも水に流すらしい。
 チラチーノがぺたりと膝をつく。リザードンのじゃあなには何も返事をしなかった。
 ベトベターに連れられて消えていくリザードン。
 しばらくして、チラチーノが膝を上げる。どこかへ逃げたヤブクロンが戻ってくるが、どこかで見ていたのか、ただならぬ雰囲気にチラチーノがよろめいても手を貸せない。 
「おい、相棒……」
 お節介焼きは根っからのもので、よしゃあいいものをつい止められない。相棒呼びを嫌っていたのを思い出し、これは大技で報復されるかもしれないと身構える――が、そんなことはなく。
「ああヤブクロン…………おやすみ」
 リザードンという明かりが消えて、月明かりも日が沈んでから出てきた曇雲に沈んでしまった。寝るのにはやや早い時間帯だったが、ヤブクロンにはチラチーノをどうすることもできず、いつもよりも距離を置いて横になった。

 ◇

 その夜、明日のことを憂鬱に思いながら横になっていたチラチーノは周りの異常な雰囲気を察して起き出し、そして光景を見てすべてを飲み込んだ。
「まさか火攻めで来たのか」
 一面が燃えている。ポケモンたちがパニックになり、そして倒れていく。見なくてもわかる。阿鼻叫喚、地獄絵図。ローマ皇帝や江戸幕府将軍もかくや、こうやって失火を装って街を再編したのだろう。
 よくよく見ると、治安維持の行き渡らぬ無法地帯となっていたダウンタウンから流れてきたような炎だった。
 風は陸風、夜中になってエアコンの不要なほど気温の落ちた今は街中のほうが涼しい。
「焼かれるのもいいかもしれないな」
 そういえば人間は死んだら身を清め、化粧をしてから炎に包まれてあの世に行くというではないか。理不尽な火あぶりを受け入れるのも美徳のような扱いをされている。
 自分なりの覚悟を決めて、ただヒトがやるような正座はできないので、短い足を無理に曲げず、尻を下す。体を洗う清水があればなおよかったのだが。
 もうもうと立つ煙に喉や目がやられる前に、自慢の耳毛やしっぽ、襟巻を丹念に整えておく。ちょっと前までつややかなクリーム色だったのに、今ではパッサパサの灰色だ。
 と、ゆっくり自分の体に別れを告ている間もなく。周りには何が何やらわけもわからず逃げ惑うポケモンたち。死に場所くらい静かでもいいのに。やはり海底に沈むか土左衛門のほうが満足できたのでは、と自嘲した。
 ところが喧騒はどうやらわけもなく大きくなっているわけではなかったらしい。ドカドカと騒がしい何かが、自分を呼んで駆け込んできていた。
「兄ちゃん! よかった無事だ。助けてくれ!」
 煤けたキモリだった。
 自分の命の危機だというのに、チラチーノに何の用事があるのか。
「母ちゃんが下敷きなんだ! こっちのニャルマーは兄ちゃんが…ああもう、座ってないで早く!」
 どうした、と聞くまでもなくさらにキモリがまくし立てた。見覚えのあるニャルマーは不安げにキモリの手を前足で握っていた。
「君の母ちゃんはいつものあそこだな? 確かに古い木造の廃屋が傾いていたな。君のにいちゃんはあのニャースだな? またガソリンを盗みに行って帰ってきてないんだろう」
 子どもたちを無理やり落ち着かせる。正直、力になれる自信はなかったし、諦めてもう火に飲まれてしまいたいという気もあった。
 それでもやはりチラチーノの致命的な弱点はこれだ。
「臨海公園に倉庫脇として整備してあるところがあるだろ、幸い燃えるものさえなければ広い空き地だ、君たちは先にそこまで逃げなさい」
「何言ってんだ! 俺も母ちゃんを……」
「家族や友人を探しにいってはいけない。本当なら私を探しに来たのも怒られるほど危険なことなんだ。私に任せて、さあ」
 子どもたちを方便で追い散らすと、次は他の連中の番。
 といっても、一匹では救助にも誘導にも限界がある。しかもパニックに陥った連中をそのままにしておいては全滅は必至。
「煙は吸うな、姿勢を低く。誰がいないとか、そういうのは自分が安全だと確信してから考るんだ」
「消そうなんと考えるな、我々の力では不可能だ、とにかく逃げろ!」 
 無意識のうちに、チラチーノはもはや腐れ縁となった二匹の汚物を探して火の海を泳ぎ始めた。とにかく指導的立場の数が足りない。もっともベトベターはやや離れたところにいるので異常を察知して合流してくるのを願うしかないのだが。
 ヤブクロンは同じ寝床のちょっと離れた側で寝たからすぐに見つかるはずなのだが。
 もはや火勢が強まり、地面のうちコンクリートが露出している部分は触れないほど熱くなっている。あまり厄介なところに居てもらっては困るのだが。
 仕方なくブニュブニュした熱伝導率の悪い謎の物体の上を歩いて探し回る。爪と肉の間に物体から出てきた紫色の液体が入り込んで、あついのに鳥肌の立つ。
 さらにはゴミ袋からガラス製品が突き出ている道や、緑色の藻が黒くなるほど変色したものでびっしりの水たまりも越えた。下半身はもうボロボロだ。
 苦労のかいあって、手遅れになる前に見つかった。
「ヤブクロン! 何をしている! とっとと誘導しろ!」
 幸運だった。ヤブクロンは崩れた土管に潰されたベトベターを引っ張り出して意識を回復させようとしていた。
 ヤブクロンもこちらに気付いたようで、驚きの声を上げる。ただ、どこで何があったのか、ゴミ袋のようなビニール状の体皮がところどころ溶けて赤い肉とリンパ液が露出していた。
「起きろベトベター! 失神している場合ではないぞ!」
 言うが早いか、駆け寄るのを助走にして問答無用の目覚ましビンタを食らわせる。どこかでしっぽに引っ掛けてきた重りつきのコードが大きく振りかぶられ、しっぽはベトベターの人中にあたるところ、コードのほうがさらに回り込んで後頭部にあたるところに直撃した。
「お、おうヤブクロンと……お客人」
 束の間、再会を喜んだが、ヤブクロンとベトベターはこのあとどうしようともしない。
 とにかく二匹の士気が低い。いや、こいつらだけでなく探し回っている間もちらほら明らかに気の抜けた連中がいたのだが。
「何をぼーっとしている。君たちは顔役だろう。やることがあるんじゃないのか?」
 すると二匹はさも当然といった顔で答えた。
「はは……君がこういうゴミ地帯には暮らせないように、僕たちは綺麗な場所では生きてはいけない。おいていけ」
「う~ん、これは同意だぜ相棒。こういう汚い場所じゃないと生きた心地がしねえ」
 猛火にあぶられるように、腹の中に溜まっていた黒い液体がふつふつ沸き上がり、体全体に熱いものをたえぎらせる。チラチーノにそんな体質はないはずだが。
 自分のことを棚に上げて何をしようとしているのかと誰かがここで言っていれば止まっただろうが、激情に心を支配されたチラチーノは、先に体が動いた。
 べちゃり ぐちゅっ
 ヤブクロンとベトベターははっと顔を見合わせた。さっきの気の抜けたような擬音は肉弾戦の得意ではないチラチーノが感情任せに柔らかいヤブクロンとほとんど液体のベトベターの頬にあたるであろう部分を打ち付けた音。
 ただし二匹が顔を見合わせたのは殴られたということではなく――ヤブクロンの悪臭とベトベターのヘドロ体液が、チラチーノの両手にベットリ。
「ふざけるな! 仮にもここら一帯の指導者だろうが。責任を果たしてから死ねッ」
 ヤブクロンが意外とつぶらな瞳をしばたかせる。
 そして、またベトベターと見つめあう。
 あのぶん殴りは素人が見てもわかるように魅せる基本がなっていない。
「へへ…あんた、焼死もお好みじゃないんだな」
「ああ!? 何か言ったか!?」
「何も」
「今宵の吹き溜まりはよく燃えよる」
 大火事にも関わらずニヤニヤ笑うベトベターやヤブクロンの小言に、チラチーノは耳を貸す余裕はなかった。
 無駄な時間を食ったせいで火に巻かれるかもしれない
 ヤブクロンが有毒ガスにめっぽう強いマタドガスの友人を連れてきた。ベトベターが迷路のように入り組んだ下水管を這いまわり、逃げやすい道を探し出す。下水管は倉庫方面にもマンホールはあるらしい。
 その日は、疲れも汗も気にせず走り回った。 

 ◇

 翌日、夜明けごろになって、風向きが変わったことにより投棄場に隣接するダウンタウンの、反対側に隣接する健全な繁華街まで炎が及んでいた。ドップラー効果で下側に伸びた救急車の音が遠くに聞こえていた。
 一方の倉庫街や緑地に整備された正真正銘公園地帯までは火は及ばず、海から吹くひんやりとした風がたまに踊るのみ。
 焼け出されたポケモンたちの中には親族離散、身体欠損がとにかく多かった。
 と同時に、チラチーノはこの投棄場にこれほどたくさんのポケモンが生息していたことに仰天したのである。皆肉体的、精神的に疲労困憊し、
「あんちゃん……」
 声をかけてきたのはヒメグマの子どもだった。リザードンを追っ払ったときに寄ってきたがきんちょの一匹である。
 親が行方不明になったデデンネ、自慢のリーゼントが焦げ落ちたヤナッキー、逃げる途中で前歯をすべて欠け落としたホルビー、排水管の中から逃げる途中を熱波で焼かれたハブネーク、翼の折れたヤミカラスに、逆に無傷で非常に居心地の悪いデルビル。
 そして助けを求めてきたのに、結局何もしてやれなかったキモリとニャルマー。あの後三匹で現場まで行ったが、既にそこに至るまでの道はすべて物理的に通れなくなっていた。ダウンタウンのほうに抜けて回り込もうにも、人間たちがワラワラと出てきては暴力的に逃亡を図るので叶わなかった。
「おいヤブクロン」
「何だい相棒」
 眼を合わせられずに顔をそむける。立派に伸びたチラチーノの持つ襟巻の端がふんわりと空を舞った。
「これからは相棒呼びでいいぞ」
「はあ?」
 不思議と自分が堕ちていったという感覚はなかった。
 いつのまにかチラチーノは覚醒していた。昨夜の落ち込みはどこへやら、目の前の非常事態にそんなものは文字通り煤のような残滓を残して消し飛ばされてしまった。
 体は汗まみれ、火傷まみれの水膨れまみれ、清潔さの欠片もない惨惨たるもので、確実に昨日までの自分なら死にたいと思っていただろう。
 何故、炎に当てられて自分の中の闘志か何かが再燃したのだろうか。だとしたら不謹慎すぎる。
「彼らは私が助けようとしてここまで連れてきた連中だからな、私は今後の世話をする責任ができた」
 さあ、キモリに現実を説明してやらないといけない。
 何もできなかったと知ったら子どもたちの信奉もなくなってしまうのだろう。それはそれで仕方がない。
 世にも珍しいくすんだ毛色の、清潔好きな本能からはかけ離れた汚い汚いチラーミィの、試練だらけの余生が、これから始まる。



・あとがき

ちょっと脱字が多すぎますねえ…(呆れ)。なんでこうなるんだ
こんばんはptです。
自分の中に一本筋の通った人が挫折から再起するのは見ていて非常に気持ちがいいですよね。襤褸は着てても心は錦ってやつですね。
でもヤブクロンとベトベターのコンビも大好きよ、ちょっと主題として用いることはできなかったけども。

以下コメント返し

>今回最も好きな作品です。正直語り出すと余裕で字数制限超えるので涙を呑んで簡潔に……。
先ず、兎に角主人公が格好良い。誇り高さがここまで輝いてる奴は今まで見た事ありません。
また、文章のレベル以上にごみ捨て場とその住人の姿を赤裸々に描写している作者の姿勢に非常に感銘を受けました。
素晴らしい作品を有難う御座います! (2018/10/11(木) 03:14)

これほど熱く語っていただけるなんて作者冥利に尽きるというもの。
突き抜けたチラチーノの気質は自分でもやりたいと思ったことです。それで主人公をここまで強くしたらゴミ捨て場の住民はこれくらい書かないと納得いかなくなりました。
どうもありがとうございます。

>自分には何もないと思い、絶望していても、どこかに自分を必要としてくれる場所がある。捨てる神あれば拾う神ありという言葉を体現するような、とても面白いお話でした。 (2018/10/12(金) 22:53)

無論です。チラチーノはプライドの高さ故に結論を急いでいましたが、今回は幸運にも別解にあたるものを見つけることができました。
どうもありがとうございます。

>心に響くものがありました (2018/10/14(日) 23:14)

読者の心に何かしら作用すればそれは何より。ありがとうございます。

>面白かったです! (2018/10/14(日) 23:57)

月並みですがありがとうございます!

>期限ギリギリ投票になってしまいました! 派手な作品は良いと思いますっ! (2018/10/14(日) 23:57)

ギリギリでもなんでも選んでいただいたことを光栄に思いますよ


結果は5票で3位入賞、どうも過分のごひいきに預かり、誠にありがとうございます

最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 何というかですね、ツイッターなんかを見ていると、私よりも明らかに高学歴だったり高スペックだったりするのに、なんか不幸そうに見える人がいるんですよ。そういった人たちは、まあ親や家族に問題があったりとか、持病があったりとかもするという外的要因で不幸になっている人もいるのでしょうが、たいていは自己評価が低かったりプライドが高すぎたり、完ぺき主義が行き過ぎてるとか、内的要因なのかなぁって感じで。
    質的な問題は、鏡の中の綺麗な羽と同じなんですよね、『あんた、自分の可能性否定してない?』ってことで。そんな人に、『自分が自分を正しく評価できないから、人生どん底に思ってるかもしれないけれど、あんたは自分が思ってるよりも価値がある人間だよって』声をかけてあげたいですが、そんな声をかけても、当事者は素直にその言葉を受け入れられないことが現実ではしょっちゅうで。
    ですが、このチラチーノは周りや運に恵まれたとはいえ、自力で『自分は思っているほどどん底じゃない』、『必要としてくれる誰かがいる』って、気づけたチラチーノがとてもいい。
    文句なしに私の中で一番の作品でした。 -- リング
  • リングさん
    確かに周りの言葉も届かず自分からどんどん不幸になっている人は多いのかもしれません。
    幸いにしてこのチラチーノくんは周りのポケモンと置かれた環境と事件の力を借りながらも自力で自分の評価という問題は乗り越えたわけですから。
    これからも恐らく問題は山積みでしょうし、二度でも三度でも挫折するのはよいですが、最後には自分がここだと居場所を見極めた立派な指導者になってほしいものです。
    コメントありがとうございました! -- pt
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Last-modified: 2018-10-18 (木) 01:16:27
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