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コネクトコレクター(物理)

/コネクトコレクター(物理)


ミステリアスなニャスパーと繋がりたい 

 ニャスパー。この子もシキジカと同じく、僕の元同級生だ。心霊現象が好きなど、ちょっと変わった所があって、お茶目な一面も見せてくれるミステリアスな子。種族がニャスパーというのも相極まって、本当に可愛らしい。
 まず問題の提示させていただこう。彼女は全くと言っていいほど摑みどころがない。故にニンフィアやシキジカに使った心のドキドキを『勘違い』させる方法を用いれない。何故ならあれは相手の心がわかっているからこそ出来る技だからだ。
 だから彼女に限ってはそれは難しい。それに心がわかる、というなら彼女はエスパータイプというのもあって、逆に僕の心中がわかってしまうかもしれない。それじゃあいくら彼女と繋がる策を講じても無駄なのだ。だからと言って何度も言う通り、いきなり襲いかかるのはやりたくないし、主義に反する。
「どーしよっかなぁ…」
「アラッ?何か悩みでもあるの?」
「ん?うわあぁぁぁ!?!?ニ、ニャスパー!?」
「そんなに驚く事かな?」
 そりゃあ、考え事の内容が内容だし、しかもその考え事の主役である彼女がいつの間にか隣で座っていたら動揺するのも仕方ないと思う。
 早速やばい事になった。今の彼女はその気になれば僕の心中を覗く事が出来る。そんな事されちゃ、僕の計画はおじゃんだ!どうにかして話をそらさなくては……
「ところでシキジカとは仲直りしたの?」
「仲直りぃ?」
 彼女の方から話をそらしてくれたのは助かった。だけどシキジカと仲直りってどういうことだろう?喧嘩なんてした覚えは無いけど…。
「ホラ、シギったらシキジカだけに帰りを伝えてなかったじゃない。それでシキジカが大層怒ってたよ?」
「あ、ああ。その事ね。うん、大丈夫だよ。しっかり仲直りしたよ」
 仲直りだけじゃなくて繋がる事も出来たけどね!!
「そう、それなら良かった」
 安心の笑みを浮かべる彼女。やっぱりどうもやりにくい部分がある。今ここでいきなり襲いかかったとしても、許してくれそうな気もするし、永遠に恨まれる気もする。
「それで何か悩みがあるの?」
 折角話をそらせたと思ったのに、また話を戻された。もし変な事を答えようなら、彼女に心を読むきっかけを作ってしまう。
「………さ、最近、僕だけで行動してるなぁって思ってさ」
「…あ、確かにマグと一緒に来てないんだね」
 マグマラシだからマグ。(ヒノアラシの時はヒノだった)前も言ったと思うが、マグは世界中を飛び回って、昔の財宝や何やらを集めているらしい。最近ではうんめいのとう、とかいうダンジョンに挑んでは返り討ちに遭っている。うんめいのとうは仲間を連れて行けない事もあって、最近はマグと探検する事が全くない。会話が無いわけではないんだけどね。悩み事では無いけど、引き合いに出させてもらおう。
「シギとマグって仲良かったもんね。一緒にいないって違和感があるね」
 といっても一緒に行動してないから僕はこのように好き放題出来るわけだけど。
「別に喧嘩しているわけじゃないよ?でもマグったら最近、古代の財宝に夢中でさ…」
「ウフフ、嫉妬ってやつね?」
「相手が無機物って…それで嫉妬は悲しいよ…」
 他愛もない話を彼女とした。僕の本当の心中は彼女にばれる事は無かった。



 コノハナの家でゴロゴロしながら、僕は策を講じていた。その様子はまるでカビゴンのように。それにいつまでもおだやか村に滞在していると、色々不都合が起きる。
「……何やってるだど?」
 コノハナは僕が間借りしている部屋の扉の前で腕を組みながら、訝しげな顔で僕を見ていた。コノハナはどうも僕を子供として見ている節があるから、僕が正直に話したとしても困惑するだけだろう。
「目に入る玩具で遊び続けていたら、その玩具が壊れちゃった様な感じです」
「えっと…やる事がないって事か?」
「簡単に言うとそうです」
「あー…じゃあ幽霊島って知ってるか?そこの奥深くではゴーストタイプだらけの祭りが行われているらしいど!」
「へぇ……」
 全然興味が湧かない。それもそのはず、コノハナに言ったことは全くの嘘なのだから。
 だけども、感謝はしておこう。お陰で良い策が浮かんだのだから。



「シギと探検なんて久しぶりね、いつ以来だったかしら?」
「うーん、どうだったっけな」
 幽霊島にて彼女と一緒に探検をする。敵が来たとしても僕が全部倒す、彼女には傷付けさせない。僕がまだ学校に通っていた時、ある事件が起きてから、彼女が心霊現象が大好きだって事を知った。肝試しなんか全然怖がらないタイプだろうね。
 それで今回の策は『彼女を怖がらせよう作戦』、ではない。多分滅多な事じゃ、怖がらないから。だからまずはこの幽霊島にいる住民の方に協力をお願いした。(報酬は金塊、どうもゴーストタイプは金塊が好きらしい)
「あれ?真っ暗ね…」
「本当だ、困ったな…」
 アア、コンナトキニひかりのたまガアッタラナー。……はい、僕の仕業です。とりあえず、僕らの周辺の景色を真っ暗にする様に頼んだ。原理はわからないけど。
「きゃっ!?」
「どうしたの、ニャスパー!?」
 突然、彼女が悲鳴を上げた。
「何か、濡れたものが私の体に…」
 それはゴースの舌である。……でもいくら驚かすためとはいえ、彼女を舐めるのはちょっとやり過ぎというか腹たつというか羨ましいというか。
「なんかおかしなとこね…?」
「前に来た時はこんなんじゃ無かったんだけどな…」
 当たり前である。この現象の黒幕とも言えるべき存在は僕なのだから。
「それで、シギ」
 突然彼女は普段は見せないような真剣な顔で僕を見つめる。その鋭い視線に僕は心を見透かされているようで思わず目を背ける。
「どうしたの、ニャスパー。あ、お腹空いてない?リンゴ食べる?」
 誤魔化すように僕は彼女にリンゴを差し出し、自分も齧り付く。何故か酸っぱいように感じた。
「……シキジカと何してたの?」
「ほえぇっっ!?!?」
 彼女の核心を突く言動に僕はリンゴを吹き出す。噎せながら僕は彼女の顔を見た。
 彼女はシキジカと何かしていた事は知っている。が、何をしていたかまではしらないらしい。だけどもその気になれば、彼女は僕の心を読めるし…万事休す。彼女は僕から言って欲しい様子だが、嘘は見抜かれるだろう。
「……性行為だよ
「えっ、なんて言ったの?」
「………性行為だよ、性行為!
「……………」
「だが勘違いしないでくれ。確かに僕はシキジカとそういう行為をした。それは認めよう。級友と、とかそういう倫理観の話は今は置いておこう。だけども、だけどもだ!僕はシキジカを無理矢理犯した訳じゃない。双方の合意が、両方の同意があって、僕達はやったんだ。つまりだ、それに対して誰も何も言う権利は無い。そりゃあ、子供でも出来れば話は別だ。だがそういう事もない。ならば僕は叱られる筋合いは無いよな?」
 本当に焦ってしまうと饒舌になってしまうのが僕の癖。だが、彼女はそんな僕を何というか…『いい玩具見つけた』みたいな顔をして見てくるんだ。そしてニッコリと笑って、爆弾を投下した。
「ニンフィアともね」
 完全に思考停止状態。何か言おうにも口をパクパクさせる事しか出来ない。
「それで私ともしようと思ってるんでしょ、コネクトコレクターだっけ?」
 まるで心を読んだかのように…いや、もう読まれてるよ、これ。
「いいよ、私もシギとならいいと思ってたもん」
 彼女は僕に近付き、唇を合わせる。別にそれで動揺するほどじゃないが、それよりも彼女の発言に度肝を抜かれていた。今も、そして次の瞬間も。
「でも、シギがいつも攻めてばっかじゃ面白くないでしょ?」
 普段感じることもない重力の存在に気付かされた。僕の体は宙に浮いているのだ。念力の類だろうが、僕は手足の1本、蔓の1本すら動かせない。そして彼女の加虐が含まれた笑顔を見て、ニンフィアの気持ちを理解した。
「シギが頑張っている間に私も頑張ったんだよ?」
 現にその成果は僕が感じている。自惚れるわけでもないが、僕を行動不能に出来るって事は伝説のポケモンに対しても足止め程度は可能な力は持っているだろう。
「確か、『君は何も出来ない、僕は君を好き放題出来る。この状態が、僕の一番好きなシュチュエーションだ』だっけ?」
 マジで彼女に恐怖を通り越して狂気を感じる。ミステリアスとは開けてはいけないパンドラの匣なのか?
「でも、シギって拘束するのもされるのも好きなんだね」
 彼女の目線が僕の下腹部に注がれている。僕もその目線を辿ってみると、大きく膨張したモノが興奮の証拠を主張していた。
「変態さん♪」
 そう言って彼女は僕のモノを咥える。
「ふわっ!?!」
 突然の事もあって、僕は声を上げてしまう。彼女はそれを聞いて嬉しそうに舌を這わせ、動かし、僕のモノを刺激するのだ。
「ま、待って、ひっ、にゃ、ニャスパー…くっ!」
「しょういってるのおきいて、いうもおうふんいえあんでしょ?(そう言ってるのを聞いて、いつも興奮してたんでしょ?)」
 咥えながらなので聞こえにくいが、確かにその通りだ。だけどそれは、僕が攻めている時の話だ、今はそうじゃない。しかし、彼女の舌遣いというのが、絶妙過ぎるのだ。まるで昔、そういう事をせざるを得なかった状況にいたかのように。
「で、出ちゃうよ……にゃ、ニャスパー…!」
「そうらしいね」
 僕のモノから広がる快楽がふと止んだ。彼女が口を離したからだ。僕は不満そうに彼女を見るが、ふと気付いた。
「シキジカにもこういうことしたんでしょ?」
 そう、つまり彼女は僕がシキジカに対して行った事と同じ事をしているのだ。意図に気付いた僕に彼女は心底楽しそうに笑顔になる。
 宙に浮いている僕を地面に下ろし(念力は依然継続中)仰向けにする彼女。
「シギ、可愛いね」
 そして彼女は自分の秘部を僕のモノにあてがい、ニヤリと笑った。
「そう言えば、シギは優しいから一気に入れる事はしないんだっけ?」
 それがコネクトコレクターとしての常識だからだ。だけども彼女が今、それを言うという事は僕は彼女が次にする事は明白だった。
 予想通り、彼女は少し息を吐いて一気に腰を落とした。僕のモノは彼女の中に飲み込まれていく。
「ひあぁっ!!」
 顎にモロにアッパー、鳩尾に鋭いストレート。その痛みを快楽とした快楽が、僕が上げたこと無いような声を上げてしまう。その快楽の余韻に浸る暇無く、彼女は腰を上げ下げし始めるのだ。
 最初の快楽の衝撃、そして休ませない追撃。僕の保とうとしていたプライドなど、消えてしまった。その快楽に僕はただただ恍惚の声を上げるだけの存在になった。
「いいよ、シギのその顔、その声。本当に楽しいよ」
 いやらしい水音が、幽霊島に響く。今思えば、襲われる(性的に、じゃなくて)可能性がある中での行為だったが、そんな事は全く頭に浮かばなかった。
「もう……ふぁ…げ、限界だよ……っ!」
「いいよ、たっぷり出しても」
 彼女は一層腰の速度をはやめる。それに僕が耐えれるはずも無く、僕の精が放たれる。だけども彼女は腰の動きを止めない。
「私はまだ限界じゃないから」
「い、いや…僕が限界…あっ…!!」
 2度目の精を放つと同時に僕は意識を手放した。そして、この後はやり過ぎ無いようにしようと心に誓ったのだ。



「楽しかったよ」
「楽しまれちゃったよ……」
 僕のボロボロに砕け散ったプライドが再び繋ぎ合わされる。2度も絶頂を迎えた訳だが、彼女に何かしなくっちゃ気が済まないというか男として駄目だ。
「じゃあ、帰ろうか」
「ああ、終わったらね」
 彼女の足元から蔦が飛び出て、彼女を拘束する。彼女が強力な念力を使うには、耳を開ける必要がある。それをさせないように、だ。
「………あれ?」
「…いくよ」
「………お、お手柔らかにね?」

ニャスパー (心体共に)CONNECTED!!

夢見るジラーチと繋がろう 

 ジラーチ。僕の所属する調査団のメンバーで星の洞窟出身。自称天才、らしい。その自称は確かに謙遜無いとは思うくらい有能だ。有能だ、有能なのだが…天は二物を与えずと言うのか、少し問題がある。
 種族故なのか、よく寝ている所を見かける(実際なら1000年間寝ているはずなんだけど)その寝ている所を起こそうとすれば、寝ぼけて襲いかかってくるのだ、勿論戦い、の意味で。
 これが結構強い。最初の方は、何度も敗北を味わった。今は普通に倒せるけどね!
 ただやっぱり迷惑は迷惑だ。その報復の意も込めて、彼…?彼女?一人称は“僕”だからとりあえずは彼、としておく。彼と繋がろうと思う。
 というより、まず彼と繋がろうと思った理由は単純明快だ。彼の身体はどうなっているのか。僕には男色の気は無いから、今まで繋がってきた子達は全員女の子だ。だが、対してジラーチは性別不詳。身体がどうなっているかという疑問は、調査団として知っておくべきだと思う。
 で、作戦は何個か考えた。1つは、彼を起こして、襲いかかって来たら、ドサクサに紛れて…という作戦だが、正直強い。先程、普通に倒せるとは言ったけど、これが結構いい勝負になる。だからそんな事にうつつ抜かしていると負けてしまう。
 それなら、作戦は決まっている。



 僕が知り合った中に、夢の中に入れることが出来る奴がいる。それで僕はジラーチの夢の中に入ろうと思っている。
「という事で協力していただきたい」
「お前……馬鹿正直だな……」
 目の前のスリープに、僕は自身の計画を赤裸々に伝えた。スリープの反応は、若干引いてる感じだ。
「犯す為に夢に入れさせてくれって、普通言うか!?」
「繋がると言ってくれ、僕はコネクトコレクターなのだからな」
 犯す、じゃやっぱり嫌な想像しか出来ないからね。
「それに今までやってきたけど、後片付けとか意外と面倒なんだよね。僕みたいなツルツルの皮膚ならまだしも、ニンフィアやニャスパーみたいな毛皮の子はすごい絡まるんだよね、何がとは言わないけどさ」
「………………」
 軽蔑を含んだ目つきで僕を見るスリープ。
「ショタコンがそんな目すんな、悪党スリープ」
「あれは違うし、昔の事だ!掘りかえすな!」
「じゃあ僕も彼女達と繋がったのは昔の事だ、軽蔑するな」
 僕とスリープの間に不穏な空気が流れる。本来、頼んでいる立場の僕の方が下なんだろうけど、僕は奴の事は信頼しているし、奴も僕の事を信頼しているはずだ(それにはエピソードがあるんだけど、そこは今は語らないでおこう)
「……………わかったよ」
 対峙して数分。僕から視線を逸らして、諦めたように言い放ったスリープ。
「……お前のやってる事は正直訳わからねえが…まあ、男には夢の1つや2つはあるもんだしな。俺が叶えてやれるなら叶えてやるよ」
「地味に上手いな……」
「なにがだ」
 それはこちらの話。
「それで、俺は寝ているジラーチの夢の中にお前を連れて行けばいいんだな?」
「あ、いや…それが実はさ………」



 真夜中、良い子はもう寝る時間だ。僕は調査団の施設の中でフラフラと歩いていた。行き先は彼の部屋である最上階。そこに辿り着くと、彼は暇そうにふよふよと浮いていた。
 本当に暇らしく、彼は僕の存在を確認すると嬉しそうな顔をしたのだ。
「あれ〜?シギ、寝れないの?」
「それはジラーチも一緒じゃないですか」
「あははー確かにね〜。今日はなんだか眠くないんだ〜」
 それはそのはずだ。彼はとっくに寝ているのだから。眠くなる訳がない。
「でも、どうしたの?なんか悩み事でもあるの〜?」
「え、いや……」
「なんだか、普段と違う顔しているよ?」
 流石、鋭い。彼のそういうところはやはり自身を天才と呼ぶ故なのだろうか。
「あー…実は悩み事というか、疑問な事がありましてね」
「疑問?」
 だが、繋がる事に関しての天才の名は僕がもらいうけよう。
「『幻夢々現手』」
 僕の影から手のようなものが飛び出て、彼を掴んで地面へと叩き落とす。彼は目を白黒とさせ、地面に縫い付けられた状態で顔だけを僕に向けた。
「えっと……まず、何、その技…」
 いくら特訓をしたからと言っても、僕は影を操るような事は出来ない。だけども、ある事をすれば影を操るどころか、自らの思い通りになる。
 それは、夢だ。勿論これは寝て見る方の、だ。その中でも、明晰夢と呼ばれる夢は世界が自らの思い通りに動く。僕は今、それを見ている。
 が、それは自分の夢だろう。他者の夢なら他者の思い通りになるべきじゃないか、と疑問を抱くことだろう。だから僕は、彼の夢に僕が入るんじゃなくて、僕の夢に彼を引き寄せたのだ。これなら、彼はもう陸に上がったカイオーガの如く、僕に抵抗は出来ない。
 しかも夢の中で何をしても現実世界に影響を与えない、というのが良いところだ。彼は目覚めたら僕に攻め寄ることは出来ない。なんたって夢なのだから。コネクターとしてのプライドやルールは適用されない、夢だからね!
「性別不詳に分類されてる者達の身体はどうなっているのか、僕の疑問です」
「…ま、まさか!」
 察しが良い彼は拘束を解こうとジタバタと暴れる。そんな彼を僕は子供を見るような目付きで見る。今の僕は、まさしくアルセウスそのもの。誰にも邪魔は出来ない。
「無駄な抵抗ですね」
 彼の身体が動かなくなる。今、僕は彼に金縛りをかけたのだ。彼に今出来ることは、コミュニケーションを取ることだけだ。
「じゃ、確認しますね〜」
「や、やめろ!」
 彼の小さな足を開いて、その間に注目する。そこには小さな切れ目があった。その切れ目を僕は蔓で広げると、それはまさしく女の子のソレだった。
「成る程、ジラーチ。君の身体は女の子の身体なんだね」
「知らないよ!……うぅ…」
 ヒクヒクと動く彼女の秘部に僕は蔓を滑らせる。
「ひっ!」
「知らないってことは…もしかして、君はしたことないの?」
「……………」
 答えようとしない彼女に少し気を悪くした僕は、彼女を地面から解放して、宙ぶらりんの状況で拘束する。そして彼女のお尻にめがけて、蔓をふるう。
「答えて」
「ひぐっ!な、無いです!」
 パシンッ、と良い音が鳴って、彼女のお尻が少し赤くなる。現実世界には影響しないから問題無い。
「したこと無いって何がさ」
「………ぅ」
「な、に、を、した事が無いの?」
「痛い!痛いよぉ!」
 言葉のリズムに合わせて、僕は彼女のお尻を叩く。彼女が痛みに身体を強張らせている。
「僕の言う事は、絶対だ。いいな?」
「…………」
「返事」
「あぐっ!わ、わかりました……」
「それで、なにをした事が無いのか、君の口から言え」
 低く、恐ろしい声で言ったつもりだが、彼女は口をぱくぱくさせるだけでただただ途方に暮れている様子だ。
「……ま、言いたくないならそれでいい。代わりに行動で見せてもらおうか」
「えっ……」
「言葉に出来ないなら身体で示せ、はやく」
 彼女の拘束を解いて、行動するように催促する。
 だが、彼女は事もあろうか、脱兎の如く逃げ出したのだ、逃げ場などあるはずが無いのに。彼女の影からは先程僕の見せたような手が表れ、彼女を掴む。
「………最悪の選択肢を選んだようだな」
 彼女の表情は逃げる事が出来なかった悲壮と、逃げる事など出来ない絶望を織り交ぜた顔だ。よく漫画とかで見るような、悪の組織の奴らの気持ちがよくわかる。
「臍を噛んでも、もう遅いんだよなぁぁぁ!!」
「い、ぐぁ…ごめ…ごめんな、げふっ!」
 赤子の手をひねるように、影の手で彼女の首を絞める。彼女の顔はみるみると赤くなる。殺す気は毛頭無い。ギリギリの所で解放し、地面に叩きつける。彼女は痛みに顔を歪めながら、肩で息をして必死に呼吸を整えようとしている。
「どうして君は僕の言う事が聞けないんだ?実力差はもう明白なのに、どうして抗おうとするんだ?」
 ふと脳裏に同じような状況になって、諦めることをしなかった自分とパートナーの思い出がよぎったが、それは現実世界の話だ。夢の中なら関係無い。
「結果、自らの首を絞める事になる。物理的じゃなくて比喩的に、な」
「……………」
「さ、はじめろ。僕はここから見ておいてやる。何をするかは、言う必要は無いな?」
 僕は椅子を作り出し、彼女を見下ろすようにそこに座る。彼女は僕を見たり、部屋の様々な所を見渡して、二の足を踏んでいた。そこで僕が蔓で地面をピシリと叩くと、彼女は堪忍したように自身の秘部を弄り始めた。
「…………っ」
 羞恥に顔を極限に赤めた彼女から、徐々に荒々しい息遣いと、卑猥な水音が聞こえてくる。必死に見られている事を感じない為にか、ギューっと目を瞑っている。
「始めての自慰行為が誰かに見られているなんて、稀有な体験をしてるんじゃないか?」
「………ぅぅ」
 彼女の羞恥心を煽る為に、彼女が現在置かれている状況を改めて把握させる。気のせいか、彼女の手の動きが一層早まった気がする。
「まさか見られて興奮してる訳じゃあ、ないよなぁ?」
「……興奮なんか、してないっ…!」
「それにしては随分とお間抜けな水たまりを作っているじゃないか」
 彼女の秘部から溢れた愛液が水たまりを作る。僕はそれを蔓ですくい取って彼女の目の前に差し出す。
「目を開けろ。これが君が見られて興奮している証拠だ」
「そんな事は……」
「ふん、どうだろうね。意馬心猿の情は制し難いと言うだろう?現に君はそろそろ限界なんだろう」
「………っ!」
 ここは僕の夢の世界だ。そして彼女は僕の夢の世界の住民だ。彼女の体調など、手に取るようにわかる。
「…………あっ…!」
「はい、ストップ〜」
 彼女の絶頂直前に僕は手を秘部から離させる。
「まさか、そう簡単にイケるとは思ってないだろうね?君は、僕の言う事を何度か聞かなかったよな?」
「…そ、れは…」
「イキたいならねだるんだな。自分が卑しくて淫らな存在だと、自負しながらなぁっ!」
 彼女は押し黙る。黙ってどうにかやり過ごそうという作戦だろうが、そうはさせない。
「………!?」
「どうした、ねだるなら今のうちだ。もしもしなかったら、お前を拘束したまま放置するだけだしね」
 彼女に背を向けて決断を急かす。背を向けてでも僕には彼女の様子がわかる。今、僕は彼女に媚薬を盛った。どうやって、というのは夢補正ということだ。
 自身のプライドを保つか、快楽に身を委ねるか、その選択肢を選ぶための思考は既にボヤけてきてるだろう。
「………お願いします…」
「聞こえないなぁ、もっと大きな声で言え。それと、ただ懇願するだけでいいと思ってないだろうね?」
「……………お、お願いします…見られて興奮してしまう変態な僕を、貴方様の手でイかせて下さい……!」
 すごく上玉だ、最高過ぎる。
「本当にどうしようもない変態だなぁ〜〜、君は。天才の名が聞いて呆れるな」
 3本束ねた蔓を彼女の秘部に押し当て、一気に押し込む。
「ふぎゅぅっ!!」
 彼女の身体が大きく仰け反る。
 そして僕は彼女の中で蔓をまるで蛇のようにうねらせる。
「ひぃっ!ふぁっ、きゅぅっ!」
 面白い事に蔓の動きに合わせて彼女も身体をうねらせる。
 ある事を思い付いた僕は彼女を再び宙へと浮かす。そして彼女のお尻を残りの蔓で撫でる。
「だ、駄目っ!そっちは…」
「そっちはって何考えてんだ、ド変態」
「ひぎゃっ!」
 まさかお尻の穴に入れられるとでも思ったのか、そんなド変態野郎には尻叩きの刑に課す。勿論、彼女の中で蔓をうねらせながら。
 痛みと快楽の渦に飲み込まれた彼女は、もはや心ここに在らずといった表情をしている。
「どうせ叩かれるのも気持ち良いと思ってるんだろ、ド変態ジラーチ」
「はぐっ!あ、ふきゅっ…!あぅっ!」
「ほら、さっさと、イキ、やがれ!」
「ふあぁぁぁぁぁっっっっ!!」
 蔓で尻を叩いたと同時に彼女は絶頂を迎え、彼女の身体は力なくダランとする、時折身体をひくつかせながら。
 そんな彼女を下ろし、拘束を解いて彼女に覆い被さる。
「休めると思うなよ」
 熱みを帯びた僕のモノは弱りきった彼女の身体を容赦なく貫く。
「明けない夜は無い、が……今日の夜は特別長いぞ…?」
 夢の世界に、交わりの音が響く。



 と、試行錯誤した結果、夢の中でこうやって繋がった訳だけど何個か反省点がある。
1、夢の世界だからってやり過ぎた
もはや最後は自らの性格すらブレていた。
2、夢の世界の繋がりは現実世界には影響されない
童貞が夢の世界で性行為したからって脱童貞じゃないと同じ感じだ。
3、彼女の変化
怖い夢を見て、目覚めた後って何か寝れなくなる事がないかな?つまり夢は現実に影響を与える。言ってることは矛盾している気がするが、これは精神面で、だ。確かに身体的には何も影響はない。だが、僕が夢の世界で色々したせいで彼女は最近眠ることが少ない。(どうやらあの出来事は夢だったという事は認識しているらしい)
 ぶっちゃけ1番と3番はどうでも良いけど、問題は2番。これは本当にconnectと言えるのか?どうしても、彼女と繋がった(夢の中で)!と言わざるを得ない状況だ。
 ということでリベンジだ、いつか彼女と現実世界でも繋がってみせる。……やり過ぎないようにね。

ジラーチ(Dream)CONNECTED


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Last-modified: 2016-01-25 (月) 19:02:18
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