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もし物語 2

/もし物語 2

砂水



「ゲホッケホッ、う~歌いすぎた…」
あのあと私はカラオケで昨日のことを全て忘れて楽しく歌った。そのお陰で喉が渇れた。
「まさか閉店間際までカラオケにいることになるとは僕も予想できなかったよ。フリータイムで歌ったからお金はそんなにかからなかったけど疲れたな~」
といいながらも喉を渇らすことなくフレアはカラオケで熱唱をしてた。
「私は一人暮らしだからいいけどフレアの家には妹さんがいるんでしょ?大丈夫なの?」
フレアにはまだ10歳のロコンの妹がいる。たまに会ったりするときによく話したりしてる。主に恋愛とかに。
「ホムラにはちょっと遅れるってメルが熱唱してた時にメールをしたから大丈夫大丈夫。」
{ホムラ}とは妹の名前だ。聴いているとフレアとホムラ、名前は逆ではないのかと思うことがある。本人達はそう思わないらしいが。
「そっか、じゃあ私はそろそろ帰るね…て…え?」
「ん?どうしたの?」
「リオン…?とその隣の人は…?」
帰ろうと思い、自転車置き場に行こうとふと横の路地を見たらそこにはリオンとレパルダスがいた。
「リオンって…メルの彼氏さんだね。でもそのレパルダスの人は誰だろう?」
「わかんない…というか今は彼氏じゃ…」
昨日のことを思いだし、語尾が小さくなった。
「あっちは僕達に気づいてなさそうだね。ってメル、どこいくの?」
「リオンを尾行してみる。」
そう言い、私はリオンのあとをついていった。
「ちょっと自転車置いていってるよ!仕方ない、僕もついていくよ。」
そういってフレアも私と一緒に尾行をした。
「頃合いになったら引き上がらせればいいし。」
「え?なんか言った?」
小さい声でフレアが呟いたけど、よく聞き取れなかった。
「いや、何でもないよ。」
「そっか。」


尾行を続けていくと、周りの音が聞こえない静かな路地に出た。
だんだんと近づいていき、何とか話している内容が聞き取れた。
『にしてもあのキュウコンのせいで計画がめちゃくちゃになったな。』
「(ん?キュウコン?)」
『だもんであのバカなアブソルと別れたの?』
「(え、え?それって…「メル、帰ろう」
フレアは私がどういうことか考えている途中で手を引っ張り、リオンとレパルダスから離れた。いきなりのことで、私は軽々と引っ張られていった。
「え、ちょっとフレア、離して!」
「静かに、聞こえちゃうよ。」
といいながら、フレアはもと来た道に戻った。そしてカラオケ場まで戻った時にやっと手を離してくれた。
「メル、今日は一緒に帰ろうか。」
「え、でもフレアの家と私の家逆方向だよ?というかなんであの時途中で無理やり手を引っ張ったの?」
「それを帰りながら話そうと思って。」
「…わかった。一緒に帰ろ。」
なんであの時リオンがしゃべっている内容がわかったとたんに急に帰らされたのも気になるから、という考えもあったため、フレアの言う通りにした。
「じゃあ自転車取りに行こう。」
フレアはそう言って自転車置き場に行った。私もそのあとを追った。



「メル、よく聞いてね、僕は半年前にリオンさんを見かけたんだよ。あの路地に入る所を。気になってついてってみたらメルのことについてあのレパルダスと話していたんだよ。そこまでは良かったけど、途中で二人がキスをして、メルのことについて話しはじめて、そこでこう言ってたんだ。リオンさんはメルのことを利用して持っているお金を盗ろうって話をしていたんだよ。つまり、メルは騙されていたんだよ。」
「…本当?」
信じられなかった。あのリオンがそんなことを考えていたなんて信じたくなかった。
「本当だよ。そのあと僕はなんとかメルに被害を受けないようにいろいろやったんだ。そして昨日なんとかリオンさんから別れさせるように出来たんだ。」
「(それでリオンはあのキュウコンって言ったんだ…)」
私は自転車を漕ぎながらさっきの会話を思い出した。
そうしているうちにメルの家に着いた。
「…」
「メル、大丈夫?」
「うん…」
正直言うと大丈夫じゃないけど、リオンの考えをフレアがやめさせたから、これ以上の迷惑をかけたくないと、自転車を家の自転車置き場に置いた。自転車を置いた時、私の目に涙が出てきた。
「うぐっ…うっ…」
家の中に入るまで我慢しなければいけないのに私は耐えきれず泣いてしまった。
すると自転車を止めてフレアは私のところに来て、抱き締めてくれた。頭を撫で、落ち着かせるように抱き締めた。私は耐えきれずフレアの胸で声を出さずに泣いた。もう一生分の涙を出す気持ちで思いきり泣いた。そのたびにフレアは優しく抱き締めてくれて、撫でたり、尻尾で抱き寄せたりして落ち着かせてくれた。何も言わずに。


「落ち着いた?」
「うん…」
10分程私はフレアに抱きついたまま泣いていたけど、落ち着いた今思い返してみると恥ずかしくなってきた。この辺りは夜になると人はあまり出歩かないところだから誰にも見られてないけど。
「とりあえず、もし何かあったりしたら呼んでね。」
「うん…フレア、ありがとう…」
とりあえず抱き締められることに恥ずかしくなって、フレアから離れた。正直言うと温かった。
「それとメル、また今日のように会って、遊んで、楽しくすごしてくれる?」
「うん…ん?」
「(いつも遊んだりしてるのになぜ?)」
と疑問に思ってた時、フレアは言った。
「まぁ簡単に言うと告白だね。じゃあホムラが待ってるから今日はこれで~。」
ん?告白?
「え、ちょっとフレア!?」
いきなり告白宣言して返事も聞かずにすぐに帰るとか…
「まぁ…フレアらしいかもね。」
とにかく、今日の事は忘れて、明日からの過ごし方を変えよう。でも、いきなり告白をしてきたのはびっくりだな…。
そう思い、私は家に入り、ご飯を作って食べ、お風呂に入って、毛のケアを終えて眠りについた。

1、早く起きて散歩する。
2、大晦日前だから大掃除をする。



はい、これで第2話は終わりでございます。2話は1話のふられた理由を書いたのですが、実は1番を選んだ場合はリオンと鉢合わせの展開を妄想もしておりました。
とりあえず選択されなかった方をこのあとがきで発表する流れで行きます。では、次の話をお楽しみに。
あ、それと私は小説を更新したあとはすぐに寝たりしますので、更新した夜の時に返事をすることは出来ません。ご了承ください。

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  • 成る程、リオンは金のためにメルと付き合ったのですね?
    よくわかりました。

    フレアはどうやって別れさせたのでしょうね。気になります。

    散歩はちょっと危ない。掃除した方がいいかな?という訳で、2にします。
    ―― 2012-12-31 (月) 01:09:13
  • カオスな展開を期待して、1にします。
    ―― 2012-12-31 (月) 16:22:23
  • 1を選びます。締め切りまだですよね?
    ―― 2012-12-31 (月) 16:53:10
  • 1をえらばせていただきます。
    しかし、この長さでページを分けてしまうのは勿体無い気がしますので、1話と一緒にしてはどうでしょう。
    ―― 2012-12-31 (月) 18:38:43
  • 2番です。ホムラからの誘い掛けを予想。1番だとなんだか展開が早く進み過ぎる気がします。
    ――7名無し ? 2012-12-31 (月) 21:32:35
  • ↑に同意、2番で。
    ―― 2012-12-31 (月) 22:48:04
  • 同じく2番で
    ―― 2013-01-02 (水) 00:50:21
  • 上に同じく2番で
    ―― 2013-01-03 (木) 21:45:55
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Last-modified: 2012-12-30 (日) 00:00:00
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