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writer: まーむる
twitter: https://twitter.com/mamurudesuyo
鈍く輝く紺色の鱗、長く太い胴体を持つ巨大な蛇。点々とある黄金色の巨大な斑点は、太陽の光を受けて爛々としていた。
尾には赤く鋭い刃が伸び、それが地面を這う度に雑草はさっくりと切れていた。上顎から覗かせるこれまた赤い牙は長く、噛みつけばもう、獲物が動かなくなるまできっと、離れる事は無いだろう。
しかし、その牙を使わずとも今、獲物はもう身動きを取れなかった。
その獲物、白を基調とした、またところどころに赤の模様が入った猫鼬。その全身は蛇の胴体に足先から首元まで隙間なく締め付けられていた。
鍛えられた肉体で暴れようと足掻くも、四肢の役割も担うただ一つの胴の筋力には敵わない。蛇の胴体と猫鼬の四肢は、木の幹と細枝ほどに違いがあった。蛇は未だに暴れようとするその獲物を、ぎゅっ、とより一層締め付けた。そして、その蛇の股間から、獲物である猫鼬の尻の中に、ずむ、ずむ、熱い物が入っていた。
顔だけが外に出されている猫鼬。ひゅー、ひゅー、と締め付けられながら、浅く息をしていた。目の前にはその蛇の憎たらしい顔があった。
二股に分かれた舌をちろちろと出しながら、嗜虐的な顔で自分を見ている。
その、本能に刻まれた憎むべき宿敵を捕えた蛇。その体には傷一つなかった。ただただ呑気に歩いていた猫鼬を木の上からどしゃりと圧し潰して、そのまま締め上げたのだった。
泣きそうになりながらも、未だに必死に睨みつけてくるその顔は、蛇をぞくぞくと支配的な快感へと誘った。
蛇のスリットから出された二本の雄の象徴は、それぞれ用途が異なる。ただ、そんな事はどうでも良く、勃ったそれを強引に、その目的では一度も使われた事の無い締まりのきつい尻にねじ込んでいた。
締め付けをきつくしながら、ゆっくりと動かす。
「っ……」
睨みつける顔は、必死に堪えている顔でもあった。
何から? 食べられる、殺される恐怖から? いや、違った。蛇に締め付けられているその肉体の股間から、段々とその猫鼬の雄も勃ち上がりつつあるのを蛇は感じた。
蛇の締め付けを押しのけるようにして勃つ力強いそれは、猫鼬の体温より、より熱かった。
ふーん、というように蛇は猫鼬を眺める。もちろん、尻に入れている雄を動かしながら。
猫鼬の耐える顔は、少し崩れていた。違うんだ、これは、絶対に違う。猫鼬はせめてもの抵抗として首を振った。
けれどそれで猫鼬の雄が収まるはずもなく、蛇はにやにやとそんな猫鼬の様子を眺めていた。
蛇は、雄の突きを若干激しくした。元々、交尾は時間を掛けて行う種族だ。自分の絶頂まではまだまだ時間が掛かりそうだった。
ただ、そんな蛇とは違い、猫鼬はもう、息を荒げていた。
「はぁっ、あぁっ」
びく、びく、と行き場を探そうと足掻く猫鼬の雄は震えていた。歯を食いしばり、けれど肉体は締め付けられて呼吸すら満足にさせて貰えず、口をまた開く。舌がだらりと口の外へと出て、湧き上がる熱を逃がそうとする。
蛇の顔など、もう見ていなかった。堪える事だけに必死になっていた。
そんな様子に、ずん、と蛇は唐突に強く雄をねじ込んだ。
「いぎゃっ!」
猫鼬は叫び、はーっ、はーっ、生暖かい息を漏らした。目からは涙が流れ始めた。
猫鼬の雄が、びくんびくんと強く揺れ、そして限界を堪え切れずに精液を吐き出していた。
蛇の胴体と、猫鼬の毛皮をべたべたと濡らすその熱い白濁は、蛇が雄を強くねじ込み直すとまたどぴゅ、どぴゅ、と力強く飛び出してきて、猫鼬はもう、我慢が出来なかった。
涙がだらだらと流れていく。もう、堪える事は出来なかった。びくびくと未だに動き、だらだらと自分と宿敵を濡らすそのだらしなさが猫鼬の大切なものを壊してしまった。
そんな半ば放心している猫鼬の涙を、蛇は唐突にべろりと舐めとった。
猫鼬は、はっと我を取り戻して、嫌がるように必死に涙を抑えようと、舐められないように首を必死に遠ざける。
けれど、涙は簡単には止まらなかった。締め付けられた状態で首を遠ざけようとも涙は丹念に舐めとられ、眼球もぺろりと舐められた。目を閉じると締め付けが激しくなり、骨がみしみしと音を立てる。悲鳴を上げて思わず目を開けると、嗜虐的な蛇の目がすぐ目の前までやってきていた。
声にならない悲鳴。
そして、より強さを増した蛇の雄の勢いに、自分の雄もたった一度の射精では収まる事はなく、また固くなり始める。
蛇の雄も次第に熱を持ち始め、自分の意志とは無関係にびくびくとし始めた。
猫鼬もそれに耐えられずに二度目の絶頂を起こし、目からはとうとう、睨みつけるような強い眼差しは欠片たりとも失せてしまった。
また蛇の二本の雄は、ついに根本まで猫鼬の尻に入り、猫鼬はひゅー、ひゅー、と快楽から、痛みから堪えるように、そして逃げるようにまたぎゅっ、と目を閉じた。
苦しくてももう、嫌だ、殺してくれ。そんな顔だった。
蛇はそれを見ると大きく口を開いた。鋭い牙。二股に分かれた太い舌。赤い口内の先の暗闇。
はぁぁ、と吐きかけられた生臭く、嫌に暖かい息は、猫鼬の目を開けさせてしまい、そして真顔にさせた。
その直後、猫鼬の顔が本物の恐怖に染まり、雄も少し萎えた。がくがくと震える体、その頭に口が近付いてきて、頭がすっぽりと口の中へと収まった。その舌は猫鼬の口の中へとねじ込まれた。
太い胴に似合うその太い舌は猫鼬の口を思い切り開けさせ、噛み千切る事も適わない。息は鼻からしか出来ず蛇の口の中で、「んー! んー!!」と猫鼬の悲鳴が空しく響く。
真っ暗な光景。鼻からしか息が出来ず、窒息しないように、勝手に必死に空気を求めた。その口内の臭いからは肉が溶けている臭いがした。
二股の舌の先は猫鼬の舌と交わり、唾液が交わされる。
蛇の雄の勢いは、更に増した。ずむ、ずむ、ずむ、ずむと何度も突き上げられ、猫鼬はまた絶頂をした。雄は何度の絶頂に痛みを訴え始めていたが、蛇が与えてくる尻を犯されるその不快な快楽は何度でも猫鼬の雄を勃ち上がらせた。
そして、蛇もとうとう絶頂へと到達した。
蛇はより一層、強く猫鼬を締め上げた。尻尾の先までを使って猫鼬を胴の中へと締め上げ、包み込み、みしみしと音を立たせながら絶頂を味わった。
どぷ、どぷ、と静かに、しかし大量に猫鼬の中へとそれが流し込まれていく。しっかりと栓をされるように雄を詰められた尻からそれが漏れ出す事はなく、次第に猫鼬の腹へと全てが流し込まれて行った。
猫鼬の頭から蛇の口が離され、舌が引き抜かれる。猫鼬は疲労しきっていた。何故か締め付けも解かれるが、猫鼬はどさり、と仰向けに倒れた。
目の前の蛇は、ふぅ、と疲れたようにしていて、数瞬の後、解放されたのか? と猫鼬は思った。何故? そんな事を思う前に、逃げなければ、と体が動いた。立ち上がろうとして、けれど締め上げられた体は痛みを訴え、そして上手く動いてくれなかった。一度転び、けれど、熱いものを沢山注がれた重い腹を持ち上げて、無理矢理拡げられた尻からそれが出てくるのを必死に締めて、四肢を地面にしっかりと食い込ませ、何とか後ろ足を蹴った。
そして、すぐに何かにぶつかった。
「ぎゃんっ」
尻もちをついて、目の前を見上げた。
黒い、長い胴体。ところどころ光る金色の斑点。刃のような尾。口からはみ出る牙。
蛇。後ろを見た。蛇。前を見た。蛇。
前から蛇が近付いてきた。後ずさった。後ろの蛇にぶつかった。蛇。
するり、と首に尻尾から胴が絡みついた。それに手を掛けようとした時、その腕にまた胴が絡みついた。
するすると巻き付いていく。尻にまた雄がねじ込まれた。今度は口にもねじ込まれた。足の爪先から口までぐるぐると締め付けられ、今度は口と尻にずむずむと雄がねじ込まれる。
首から先ではなく、口も塞がれ、外に出ているのは必死に呼吸をする鼻と、景色を見る目だけだった。
二匹の蛇の頭が、猫鼬の目に近づく。嗜虐的な顔が今度は二つ、逃げるように目を閉じると、締め付けは先ほどと同じく、途端に強くなり、声にならない悲鳴を上げた。太い胴の二つに一気に締め上げられ、ぼきりと何かが折れた音がした。
目がかっと開く。しかし、それでも全く容赦などされずに、尻を突き上げられ、口に押し込まれ、また涙を流し始めた猫鼬の目を何度も舐めた。
口を攻めていた蛇が再び絶頂をを迎えると、猫鼬の鼻から白濁が鼻水のように飛び出した。口から雄を離すとげほげほと白濁を吐き出した。最低限吐き出させ、呼吸が出来るようになった所で、蛇は隠し持っていたオボンの実を噛み砕いて口移しをした。呑み込もうともしないその猫鼬に対して、無理矢理口の中にねじ込むと、吐き出される前にまた雄をねじ込み、それで喉の奥、胃の中へと押し込んだ。
蛇の涎や白濁と共に押し込まれたオボンは苦く、そして甘く、体力が回復されてしまう自分を恨んだ。
尻は何度も攻められるうちに緩くなり、詰め込まれた白濁がだらだらと垂れ始めた。
蛇に突き上げられて絶頂を何度も迎えた雄は、尿をもだらだらと垂れ流して、蛇達はにやにやと笑った。
二匹がとうとう満足した時、もう、猫鼬の顔は呆けていた。締め付けから解放されたとき、足や腕はもう不自然な方向にねじ曲がっていて、立つ事すら出来なかった。
燃え上がるような赤の模様も、白濁で染め上げられ、微かに赤く見えるだけ。
仰向けに、もう動かず、ただぼうっと空を眺めている。
口はいつの間にか顎が外れ、その周りもべたべたと汚れている。げほ、と咳をすると、喉の奥から白濁がごぷ、と音を立てて吐き出された。尻からも白濁がだらだらと流れて地面を汚し、力ない雄の周りは口と同様にべたべたとしていて、白い毛皮は少し黄色くなっていた。そして、また、ちょろろと、尿が漏れた。
蛇が最後に、口を大きく開けて、猫鼬の足を口に入れた。
はっ、と意識を取り戻した猫鼬は、必死に抵抗しようとしたが、もう足も腕も動かなかった。起き上がりさえ出来なかった。
口は、ゆっくりと猫鼬を飲み込んでいく。
もう一匹の蛇が自分の頭上で、また捕食者の、支配者の、嗜虐的な目で見ていた。
口は、両足を飲み込み、胴まで辿り着いた。
猫鼬は叫んだ。今まで生きてきた中で一番強く、叫んだ。ごぷっ、と白濁を吐き出して、思い切り咳をする。けれど、誰も来なかった。
雄を通り越し、腰を、胴を飲み込んだ。猫鼬は叫び続けた。誰も来なくとも、叫び続けた。沢山の白濁を吐き出しながら、咳を何度もしながらも叫んだ。
とうとう脇まで蛇の口が猫鼬を飲み込んだとき、がさがさと近くで音が鳴った。
誰かが来たんだ! 助けて! と猫鼬は必死に懇願するように叫んだ。
けれど、出てきたのは蛇だった。同じ蛇だった。絶望に顔が染まり、両腕と共に首が飲み込まれていく。
その背後に、白い影が見えた、今度こそ! もしかして!
そう思った最後に見えたのは、その蛇が反応して、逆に助けに来た猫鼬を一瞬で締め上げた光景だった。
ぼきぼきと折れる音がする。叫び声が聞こえる。
口を開けたまま、視界に鋭い牙が入った。すぐにそれは赤黒い口内になり、そして光が消えていった。
はっと、それでも猫鼬は叫んだ。
全身が入り、それでも猫鼬は叫ぶ。叫び続けて、それでももう、誰も答える事は無かった。
蛇は、喉の奥へと猫鼬を完全に飲み込むと、大きく一度げっぷをして、満足したように体を丸めた。