ポケモン小説wiki
また逢えるよね…?

/また逢えるよね…?

ポケモン同士だと思います。  作 ピカピカ



登場人物紹介
ショウ
人間で15歳。何かする時必ず頭を掻く癖がある。パートナーにエーフィーのハルがいる。ハルとは小さい頃から一緒にいて、仲が良かったが、最近はいつも喧嘩ばかり。ある時ハルと大喧嘩をしてしまい・・・

ハル
ポケモンのエーフィーで、15歳。最近ショウの事が気になるも、それが裏目にでて最近はしたくもない喧嘩ばかりしている。素直になれない自分に苛立ちを覚える。
ある日、ショウと大喧嘩をして家を飛び出したとき・・・。

また逢えるよね・・・?
私はハル。パートナーはショウって言う男の子。ショウとは小さい頃から一緒にいた・・・。だから仲は良かったはずなのに・・・・今では喧嘩ばっかり。しかもほぼ毎日のように喧嘩する。そして今日も・・・



「ショウ!!」
「何だよ?」
ショウは機嫌が悪そうにこっちを振り向く。
「今日ってあんたがお風呂洗う日だよね?」
「そうだけど?もう洗っておいたから」
「そうじゃなくて!!お風呂洗い終わったあと、お湯も入れておいてっていったじゃない!!」
「あぁ、そういえばそうだったな。ごめん、忘れてた」
「忘れてたって・・・何でいつも言われた事できないのよ・・いつもそうじゃない・・ショウは・・」
「何だよ?そんなお湯入れ忘れたぐらいでそこまで言わなくてもいいだろ!?」
「たまにだったらいいかもしれないけど、ショウはいつもそうじゃない!!」
「何だと!!そんな口聞いていいのか!!」
「言うわよ!!あんたがしっかりするまで言い続けるわよ!!」
「そうかよ!!じゃあ、お前なんか出て行けばいい!!」
ショウは言った瞬間はっとして言いすぎたと後悔した。そしてショウはハルを見た。ハルは泣きそうな顔をして何も言わずに出て行ってしまった。
「ハル!!」
ショウはハルをすぐに追いかけたが、見失ってしまった。
「俺はバカだ・・・あんな事で怒るなんて・・・」
ショウもハルと同じく、最近の喧嘩の事で悩んでいた。
「くそっ・・・何処行っちまったんだよ?ハル・・・・」
ショウは必死にハルを探していた。



一方その頃ハルは・・・



「私ってバカだな・・・あんな事でショウと喧嘩するなんて・・」
ハルも後悔していた。何故あんな事で喧嘩してしまったんだろうと・・・
「ショウ・・・心配してるかな・・・してる訳ないよね・・・私の事なんか・・・」
ハルは知らず知らずの内に暗い路地裏に来てしまっていた。人は誰一人歩いていない。ハルもその事に気づいたらしく、引き返そうとした・・・が、その時何かに当たった。
「こんにちわ、お嬢ちゃん、どうしたのかな?こんな所で・・・」
目の前には不気味に笑ったゴーリキーがいた。ハルは少し後ずさりをした。
「何でもないの・・・少し考え事してたら間違って来ちゃっただけ・・・帰ります・・」
ゴーリキーの横を通ろうとした時、ゴーリキーはハルの手首を握ってきた。
「・・・・っ!!?何するの!?離してっ!!」
「まぁまぁお嬢ちゃん、せっかく会えたんだからさ・・・もっと俺と遊ぼうよ・・」
ゴーリキーの顔がさっきよりも不気味に見えた。
「いやっ!!離してっ!!」
必死に抵抗するハルだが、力が及ぶはずもなかった。そしてゴーリキーは・・
「お嬢ちゃん、中々いい体してるね・・・俺に見せてよ・・」
そう言ってゴーリキーはハルを無理やり仰向けに寝かせて、自分の舌を体に這わせ始めた。
「ひっ・・・いやっ!!やめて・・・」
「本当に良い体してるね・・・俺のもこんなになっちゃったよ・・」
ゴーリキーは自分の肉棒をハルに見せ付けた。初めてみた肉棒に驚きを隠せないハル。
「ふっふっふ・・・これからこれをどうすると思う?」
「・・・・??」
「君のここに入れるのさ・・・」
そう言ってハルの秘所を撫で始める。
「・・・・!!!」
あまりにびっくりして体が跳ねてしまったハル。
「驚いたかい?まだ早いよ・・・これからもっと驚く程の快感を味あわせてあげるからね・・」
「やっ・・・やだっ・・・それは・・ダメ・・・」
ゴーリキーに否定をするが、ゴーリキーは躊躇なく肉棒をハルの秘所に近づける。そして肉棒がハルの秘所に入ろうとしたその時
「やめろっ!!」
「・・・!!!?」
突然誰かの声が聞こえた。ショウだった。
「そいつは・・・ハルは俺のパートナーだ!!勝手な事するな!!」
「何だと?お前がこいつのパートナーだ?笑わせてくれるな・・」
「とにかくだ!!ハルを返せ!!」
「やだと言ったら?」
「無理してでも返してもらう」
「お前が俺に勝てるとでも?こいつは傑作だな!!」
大口開けて笑うゴーリキーに対してショウは言う。
「いいから来い・・・筋肉バカ」
「何だと!?このやろう!!ゆるせねぇ!!ギッタギタにしてやる!!」
ゴーリキーは挑発に乗ってショウに向かって来た。ショウは頭を何回か掻くと、ショウもゴーリキーに向かって走り出す。そしてぶつかると思ったその瞬間にショウはスライディングをしてゴーリキーの足の間を通り抜ける。すぐに体勢を取り直してショウはハルの元に走る。
「ハルっ!!大丈夫かっ!?」
「ショウ・・何で・・来たのよ?」
「決まってるだろ!!俺はお前のパートナーだからな」
そう言ってショウはハルを両手で持ち上げる。
「ショウ!!後ろ!!」
ハルが叫んだその時、あたりに鈍い音が響いた。
ガッ!!
「・・・!!!」
ショウはハルを抱えたままゴーリキーに思いっきり殴られた。ショウは倒れそうになるも、ハルをしっかり抱え、踏みとどまった。
「ショウ!!大丈夫!?」
ショウの頭からは血が垂れていた。
「・・あぁ・・だいじょ・・う・・ぶだ・・・」
「だって頭から血が・・!!」
「気にするな・・お前は・・俺が・・守ってやるから・・な・・」
そういうショウにゴーリキーは連続して殴る、蹴るを連発する。ショウは痛みに耐えながらも、必死にハルを守り続けた。
「ショウ!!お願い!!もうやめてっ!!私を置いて逃げて!!」
涙を流しながらショウに言うハルだが
「大丈夫・・だって・・・守る・・から・・」
ショウの体は傷だらけだった。体から血が流れ続けていた。そして
「ちっ!!バカかこいつ・・やってらんねぇ・・・今日は見逃してやる・・」
ゴーリキーは諦めて帰っていった。しかしショウの体はボロボロで、動く事すらままならない状態だった。
「ショウっ!!待ってて!!今、人を呼んでくるから!!」
ハルは急いで人を呼んで、ショウを病院まで連れてってくれるように頼んだ。
ショウは急いで病院に運ばれ、すぐに治療室へ運ばれた。両親も駆けつけてきた。
「先生!!ショウは・・家の子はどうなるんですか!?」
「最善は尽くしましたが・・・思ったより傷が深いようです・・・」
ハルはその場で泣き崩れる両親をみて、罪悪感を感じた。
(私のせいで・・・ショウは・・・)
手術が終わり病室へ運ばれたショウは・・・
「父さん・・・母さん・・・」
意識はすぐに回復したが・・医者によると最後の言葉になるかもしれないと・・
ショウはハルには聞こえない声で両親と話していた。
「分かったわ・・・ショウ・・」
「任せておきなさい・・」
両親は何かを了承して部屋を出て行った。
「ハル・・?ハルはいる・・?」
呼ばれてショウに近づくハル。近づくとショウはハルに言った。
「いつも・・・ごめんな・・・ハル・・」
「・・・!!」
「しっかりしたパートナーじゃなくて・・・ごめんな・・」
ハルは首を振って思いっきり涙を流していた。そしてショウはハルの頬を優しく撫でた。
「俺・・・もう・・・ダメだから・・・最後に言っておきたかったんだ・・・」
「ショウ・・・!!やだ・・・最後なんて・・やだ・・」
「わがまま言うなって・・・大丈夫だって・・また・・・逢えるからな・・いつか・・きっと・・・」
「・・・そんな・・・いつ・・いつ逢えるの?」
「そんなの分からねぇよ・・・でも分かるんだ・・また・・逢えるってな・・それまで・・待ってろよ・・?」
「・・うん・・待ってる・・」
ショウは最後に笑った。そしてハルの頬を撫でていたショウの手が静かに落ちていった。ハルはその手を握った。そして静かにショウは眠りについた・・・永遠に・・。ハルはその場でショウの手を握りながらずっと泣いていた。
部屋に戻った両親も泣いた。医者は残念そうに、顔を下に向けていた。優しい風が吹いていた。



それは・・・春の終わりごろだった・・・。



数年後・・・
15歳だったハルはもう18歳になっていた。三年もの月日が流れた今でも、ハルはショウの事を思い続けていた。あの言葉を何度も思い出して・・・。



(また・・・逢えるからな・・いつか・・きっと・・・)



その言葉がハルの心の支えになっていた。今ではハルはショウの部屋で寝ている。実はショウは死ぬ前に、両親にハルに自分の部屋を使わせるように言ったらしい。両親もそれを納得して、ハルにつかわせているのだ。そして今ハルは、ショウの墓の前にいた。
「ショウ・・・もう三年も経ったね・・・私の事覚えてるよね・・?」
墓に向かって喋りかけるハル。少し強い風が、ハルの毛をなびかせる。
「ねぇ・・?ショウ・・いつになったら逢えるの?私待ちくたびれちゃったよ・・・」
ハルは目を潤ませながら、話す。
「逢いたいよぉ・・・ショウ・・・逢いにきてよ・・・」
ハルは涙をぐっとこらえて、墓に喋りかけ続けた。しかし、しばらくして立ち上がった。
「ショウ・・・じゃあね・・また・・来るから・・」
ハルは一人歩いて、帰宅した。家からはそう遠くない距離にあるため、歩きでも充分だった。風がさっきから強い。まるでハルをどこかに連れて行こうとしているようだった。
「この風・・・何か変・・・」
ハルは不審に思い、風が吹く方向へと向かった。
(ハ・・・・ル・・・ハ・・ル)
風から声が聞こえた。しかしそれはどこか聞き覚えのある声だった。
「・・・ショウ・・?」
ハルは声の正体がショウではないかと、思い始めていた。ハルは急いで風の吹く方向に走った。
「ショウ・・!!ショウなの・・!?」
(ハル・・・・こっち・・・・に・・き・・て・・・)
声は段々近くなっていく。そしてハルはいつのまにか、森の奥深くまできていた。
「どこ・・?どこにいるの・・?ショウ・・!!」
「こ・・・っち・・・ハル・・」
声がした。風の声じゃない・・。ショウの声・・・。
「そっちにいるの・・?ショウ・・・」
ハルは静かに声のする方へ歩み寄った。すると目の前には、一人のブラッキーがいた。
「ショウ・・・?」
「ハル・・・久しぶり・・・」
姿はブラッキーだが、声はショウそのものだった。
「ショウ!!」
ハルはブラッキーに飛びついた。そしてブラッキーの胸で思いっきり泣いた。
「ずっと・・・ずっと逢いたかった・・」
「うん・・・俺も・・逢いたかった・・ずっと・・ハルに逢いたかった」
「何で・・・今まで逢いに来てくれなかったの?」
「色々あるんだよ・・今だってこうしていられるのも時間の問題さ」
「えっ・・・どういう事?」
「俺はまた行かなくちゃならない・・・やることがあるからな・・」
「やだっ・・!!また離れるなんて・・絶対やだ!!せっかく逢えたのに・・どうしてまた行っちゃうの?」
「ごめん・・・仕方がないんだ・・」
「また・・・また逢えるよね・・・?」
「あぁ・・約束するよ・・・絶対またハルに逢いに来るから」
「うん・・・じゃあまた待ってるからね?」
「あぁ・・ありがとな・・ハル・・」
そう言ってショウはハルの頬を撫でた。
「じゃあ・・・行かなくちゃ・・」
「うん・・行ってらっしゃい・・・」
そう言ってハルはショウにキスをした。ショウもキスをハルにした。
「行ってくるよ・・・ハル・・」
そう言ってショウは森の奥深くまで行って、見えなくなった。



ハルはショウに撫でられた頬を触った・・・



「また・・・逢えるよね・・?」



今日はショウの命日・・・。三年前のあの日・・・。



また以前と同じような優しい風が吹いた。
それは・・・前とは違う春の終わりごろだった・・・。



トップページ   編集 凍結 差分 バックアップ ファイル添付 複製 名前変更 再読み込み   新規作成 ページ一覧 ページ検索 最近更新されたページ   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2010-11-29 (月) 00:00:00
This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.