作者:COM
この作品はαさんからのリクエスト作品です。
『求ム! 挑戦者! 勝者ニハ望ミヲ叶エル』
とある荒れた岩肌を剥き出しにしている山奥の道場の入り口に、ポツンとそんな立て札が立っていた。
今日も響くのはけたたましい叫び声や喝を入れる声、そして乾いた打撃の痛々しい音が響いていた。
「修行が足らん! 例え自分が投げが得意だとしても自分よりも小柄な相手と戦うのならば投げることだけを考えるな! 私に勝つつもりならもっと精進することだ!」
そう言い放ったのはこの道場の師範であるルカリオだ。
自分よりも一回りも二回りも体格の良いマクノシタを投げ飛ばし、空を仰いでいるその彼に向けてそんな叱咤の言葉を放った。
師範代ということもあり、決して力を抜くことはないが、同時に必ず負けた者に対し厳しくも的確な指導も行っていた。
立ち上がったマクノシタは真っ直ぐにルカリオに向かい直し、深々と頭を下げ気合の言葉を一言放ち道場内へ戻っていった。
「次の者! 参れ!」
「押忍! お願いします!」
ルカリオがそう言い放つと、次に待機していた者がそう言い構えた。
そこでルカリオも構えるが、挑戦者であるそのクチートを見てルカリオは小さく溜め息を吐いた。
対戦相手であるそのクチートはどう見ても鼻の下が伸びきっていたからだ。
最初の看板を立てた張本人は他でもないこのルカリオだった。
屈強に鍛え上げられた彼女の肉体は見るからに逞しいものだったが、それと同時に豊満な胸と鍛え上げ、練り上げられた無駄のない美しいボディラインの曲線美は見る者を虜にするだけの艶めかしさも十分に備えていた。
彼女はこの道場の師範だが、更なる強者を求めてもいた。
そのために立てたが、やってくるのは彼女の体目当ての中途半端な者ばかりだった。
『望みを叶える』などと書かれた立て看板があり、更にその立てた張本人は妖艶な肉体を持っているとなれば目的は一目瞭然だ。
半分分かってはいたが、それでも彼女にはその立て看板を外すことができない理由があった。
決してそういった半端者に自分をどうこうされたい為ではなく、たった一つの理由のために外す訳にはいかなかった。
唯一人、彼女が一度も勝ったことのない思い人へ向けられた、臆病な告白だった。
「よし! 本日はここまで! 皆体を労わり、明日に備えるように。解散!」
日も傾き、夕方になる頃に彼女の道場に通っている門下生達にそう言い、その日も彼女の仕事は終わった。
彼女の道場は山の頂にあり、均された広い土地とそこに広く作られた道場がある。
日頃はその道場で門下生たちに様々な格闘術の指南を行っている。
今日も門下生が全員帰ったのを確認すると、人知れず誰もいなくなったその道場で一人トレーニングを始めた。
門下生たちに課している基礎的な鍛錬を一通りこなし、そこから更に自分用のトレーニングもこなす。
「ハハハ! 今日も精が出るなタキ」
黙々とトレーニングをこなす彼女の後ろから一人のコジョンドがそう声を掛けた。
しかし、それがタキには聞こえていないかのようにそのままトレーニングを続ける。
最後に正拳を突き出し、長く息を吐いて全てのトレーニングを終えるとそのコジョンドの方へ向き直した。
「門下生たちにもこれと同じメニューをこなさせているんだ。師範である私がそれを怠ったら示しがつかないだろう? レン」
それまでかなりハードな修行を行っていたとは思えないほど涼しい顔でタキはレンにそう言ってみせた。
「タキは十分強いんだ。少しは手加減してやれよ。それと食事の準備できたよ」
そう言ってレンは笑ってみせる。
「それを言うならレンの方が私より強いだろう? 父さんの道場なんだから本当はレンが継ぐべきなんだ」
そう言って少しだけ不満そうな表情を見せてタキは文句を言った。
それを見るとレンは首と手を大げさに横に振り、拒否した。
「無理無理! 俺はタキとは違って人に教えるのは下手だから! 父さんもそう言ってただろ?」
何度もしてきた問答をしてから二人は小さく息を吐き、微笑んで山の裏手の方にある家に帰っていった。
このタキとレンの二人は、兄妹だ。
だが、兄はコジョンドで妹はルカリオの兄妹など聞いたこともない。
更に言うなら、彼らが『父さん』と慕っていた人物はローブシンだ。
明らかに血の繋がりのないこの三人が家族になったのは、二人がまだとても幼かった頃だった。
元々、この道場の師範だった先程のローブシンはいつものように道場での鍛錬を終えさせ、自らも家路に着いていた時、山の中に捨てられていた子供を見つけた。
最初に見つけたのは兄であるレン。
そしてそれから一年のおきに見つけたのがタキだった。
つまり、二人共孤児だったのだ。
生まれてこの方修行に明け暮れ、子育てなどしたことのなかったローブシンにはそんな二人を育てるのは一苦労だったが、かといって一度救った命を見殺しにするほどの畜生でもなかった。
その頃から道場は一度閉鎖し、二人を育てることに専念した。
思っていたよりもすくすくと成長していった二人の様子にローブシンは心底安心したが、彼は既にかなりの高齢だったため、後がそれほどないことも感じていた。
このまま幼いだけの二人が取り残されればまた二人と出会った時のような憂き目に合う可能性もある。
そう直感したローブシンは二人に自らの格闘術を叩き込んだ。
今までとても優しかったローブシンに格闘技を教わりだした二人は、そのあまりの厳しさに逃げ出しそうにもなったが、家に帰ればいつものように優しく接してくれるローブシンのお陰で途中で投げ出すこともなく、彼の教える全てを余すことなく学ぶことができた。
それからそれほど経たない内にローブシンは老衰でこの世を去った。
残された二人はそれぞれ別の道を歩むことも可能だったが、二人のために閉鎖させた道場のことを知っていたので、そのまま親であるローブシンの存在が誰からも忘れられるのがたまらず、道場を復興させた。
最初は二人で師範代を務めていたが、本人が言っていた通り、レンには師範は向かなかったのか彼が教える門下生は成長が遅かった。
そのためレンは師範を辞め、全てをタキに任せてレンは裏方に回っていた。
『旅に出る』という選択肢もあったかもしれないが、既にこの時点で十余年の月日を共に過ごしていたこの土地とタキの存在は既に実家であり、大事な妹であった。
そのため彼はひっそりとタキを支え、タキは父であるローブシンが残したこの道場をそしてその格闘術を多くの者に残そうと頑張っていた。
◇ ◇ ◇
「しょっぱいな。塩は貴重なんだからもっと抑えていいぞ?」
炒め物を口に運びながらタキがそう呟いた。
山の頂上から少し裏側へ下った場所に二人の住む家はある。
そのため食料調達が少し面倒だった。
「タキはいっつも修行して体力使ってるんだ。遠慮したらダメだ。体壊すぞ?」
そんな会話をしながら食事を済ませ、風呂を浴びてそのまま二人共別の部屋で寝た。
寝室に戻ったタキは布団に倒れこむと深くため息を吐いた。
「やっぱり気付かないよなぁ……」
そう呟き、枕に顔を埋める。
冒頭の立て看板、そこに刻まれたメッセージの送り先は他でもないレンだった。
確かに二人は兄妹のように育った。
いつも傍にいて、困った時は頼りになる唯一この世で頼ることのできる存在だ。
初めこそその気持ちはただ単に兄に対する尊敬の念なのだろうと思っていたが、彼女も大きくなり、そういった年頃になるとそれが慕う思いなのではなく、恋心なのだと気が付いてしまった。
しかし、あまりにも二人の距離が近すぎたため今更『あなたに恋した。付き合って欲しい』などと言えるような立場ではないことも重々理解していた。
そのため、もしも向こうにもその気があるのなら、あの立て札を読んで挑戦してきてはくれないだろうかと思っていたのだった。
先程も説明した通り、タキはレンに勝てたことが一度もない。
もし、『そんな彼が立て札を読んだ上で戦ってくれた』のならそれは向こうにもその意志があるのだろうという彼女なりの遠まわしな告白だった。
それと同時に自分のその恋心が嘘ではないと信じるために日頃やってくるそれ以外の挑戦者たちに負けないようにするためでもあった。
もし負けたのなら自分の思いはその程度だったのだとある種の諦めがつくと思い、そうした。
つまり、立て看板にした理由は彼女の告白とその覚悟の表しだった。
だが思っていたよりもレンは鈍感で、道場には決して寄っては来ないし門下生たちとも話さないのでその看板の話を知りもしない。
食料などを買いに麓まで降りても、道場の裏手へそのまま回るので立て看板を立ててから既に4ヶ月経っていたが、彼女の思いに気付いてすらいないという状態だった。
そして挑戦者も最初は下品な目的が目当ての雑魚ばかりだったが、彼女の強さを思い知ったのか月日が経つにつれそれなりの実力者ばかりになっていた。
次第に彼女も苦戦することが多くなりだしていたため、自分の思いと決着を付けるのもこの辺りが潮時だろうと思っていた。
にも関わらず、当の本人は未だ気付いてすらいないため看板を立てた意味がこのままでは全くないまま全てが終わろうとしていた。
少しだけジタバタとした後、明日のことを考えタキはすぐに眠りに就いた。
――翌日もレンと朝食を済ませ、タキはすぐに道場の方へ向かった。
だが、出かける前に一言だけ連に声をかけていった。
「レン。道場の前に看板を一つ立ててる。暇があったら見ておいて欲しい」
彼女なりの精一杯の言葉は、レンがその理由を聞き返すよりも先に家を出て、走ってその場から逃げたタキの色んな思いもごちゃ混ぜにして結局その真意のわからないような言葉になってしまった。
その後、彼女は何事もなかったかのように門下生たちの顧問と、挑戦者の相手をしていた。
だが少しでも余裕のある時間があれば立て看板の所にレンが来ていないか確認していた。
彼女の願いは通じず、結局その日もやってきた挑戦者たちをなぎ倒し、門下生たちの日々の鍛錬も終わりの時を迎えていた。
「今日はこれまで! 皆明日に備えて体を休めるように! 解散!」
みな気の合う仲間たちと今日の修練の成果や愚痴を言いあったりして楽しそうに帰っていった。
いつもならば気にもならないはずのそんなありふれた光景がタキにはとても羨ましく思えた。
『できることならあんな風に、簡単に打ち明けることができたらいいのに……』そう思えた。
そして誰もいなくなるとタキはいつもなら自分用のトレーニングを始めるが今日はそうはいかなかった。
気が付くと自然と自分の立てたその浅はかな立て看板に手を置いて向こうの山に沈んでいく夕日を眺めていた。
『取ってしまおう……。やはり気付いてもらえないとしても、私が一番好きなのはレンしかいない』
そう心の中で念じ、覚悟のために立てたその看板が全く持って意味をなさなかったことに自虐的な笑みも溢れたが、タキとしてはそれでもよかった。
改めて自分の気持ちに素直に向き合えた。
それだけで十分だった。
「こんなところにいたのか! 珍しいなタキが修行してないなんて」
そう言って笑いながらレンは彼女に近づいていった。
何を思ってかタキが諦めた頃にレンはようやくここにやってきて、そしてその看板をついに覗き込んだ。
「何が書いてあるのかと思ったら……こんなこと書いてあったのか」
訝しげな表情でついにその看板を読むとそんな事をタキに言った。
たった一人に向けた臆病な告白は当たり前ながら伝わるはずもなかった。
「てことは、俺が挑んで勝ったらなんでも言う事聞いてくれるって事か?」
そう、タキは勝手に諦めていた。
その言葉を聞いた時、タキは信じられなかった。
まさか彼女がゆめゆめ描いていたことが現実になるとは思ってもいなかったからだった。
願いと言うのはいつも淡く、叶わないと思っているからこそ期待する。
だからこそそれが現実になると戸惑ってしまう。
「え!? あ、ああ……勿論何でも言うことを聞くぞ?」
思いがけずそう言われ、柄にも無く焦ってしまった。
誰もいなくなった道場の中の石畳の無い組み合い用の開けた柔らかい土の上で二人は構えた。
結果は目に見えていたが、やはりタキは負けた。
レンが道場に姿を見せなくなってからかなりの月日が経っていたが、それでもレンはそれ以上に強かった。
彼も負けないようにするためにタキのいない所で修行を続けていたのだろう。
「やはり勝てないか……。ありがとう。久し振りに気合いの入る戦いができた」
そう言い、タキは立ち上がると武道家らしく立ち上がり、相手への尊敬の念を込めた礼をして戦いを終えた。
同じようにレンも真っ直ぐ立ち、礼をする。
「いや、なかなか際どかったよ。やっぱり俺ももっときちんと修練を積まないといつかタキに抜かれてしまうな」
そんな事を言いレンは笑って見せるが、実際の所何度も打ち合っていたタキからすれば彼が本気を出していないのは一目瞭然だった。
それでも師範代をしている彼女を気遣ってか、そんなことを言うレンが嬉しかったが、寂しくもあった。
そんなことで挫けるような心は持ち合わせていないが、その少し遠慮した心遣いは嬉しかった。
「で、どうするんだ? 私は負けたんだから約束通り何でもするぞ? なんでもな……」
タキは期待も込めてそうレンに強調して言った。
すると少しだけ考える素振りを見せてから何かを閃いた。
「なら、明日の夕飯はタキに作ってもらおうかな? 久し振りに食べてみたいよ」
彼の口から出た言葉にはそんな期待の欠片も無い家族としてはありふれた言葉だった。
分かってはいた。
でも、ここで諦めたら恐らく、二度とそのチャンスはやってこないだろう。
だからこそ強く、強く心の中で唱えた。
たった一度でいい。たった一瞬でいい。どうか、素直になれる一振りの勇気を私に下さい……。
帰ろう。
そう言ってタキの手を取り、何の下心も無い無垢な笑顔を見せるレンにその引かれる手を、足を止めて振り向かせた。
必死過ぎて覚えていなかっただろう。タキは自分がどんな顔をしていたのかも、どんなことを言ったのかも……それでも伝えた。
振り返り、何かを言いかけていたレンにタキは飛び掛るように抱き付き、そのまま身構えていなかったレンと共に地面に倒れこんだ。
「どうしたんだよ!? いきなり組み付くなんて……」
「分からなくてもいい!!」
言葉を遮るようにタキは大声でそう言った。
そのまま少しの静寂があったが、レンはその間決して喋らなかった。
「理解してくれなくてもいい……。だから言わせてくれ……。レン、私はお前の事が好きだ……。兄としてではなく、男として……」
先程の大声とは違い、その言葉には力が無かった。
勇気は全て振り絞ったのか、震える声と震える体が全てを物語っていた。
伝わって欲しい。受け止めて欲しい……。そんな痛々しい程に純粋な思いが……。
そのままレンの胸に顔を埋めているタキの肩に彼はそっと手を置いた。
その瞬間ビクッと肩が跳ね、そして同時に体の震えも止まった。
「こんなことを言うのはどうかと思うが……タキ。俺達は兄弟同然に育ってきた」
その言葉をただ静かにタキは聞いていた。
嫌われてしまっただろうか? ありえないと思われてしまっただろうか? 様々な事を考えながらただ最後の言葉を待っていた。
駄目だったとしてもそれを聞かなければ前には進めない。
彼女なりの覚悟だった。
「だからさ……。俺も素直に言おうと思う。ずっと言えなかった事だ。妹のようにずっと一緒に暮らしてきたタキの事が……ずっと好きだった」
タキの耳がピクンと動いた。
次第に鼓動も早くなる。
「だから俺から言わせて欲しい。本当に俺でいいのか? ずっと妹のように見守って、自分の本心を隠し続けてた卑怯者のような俺で……」
「そんなこと……そんなこと言ったら……。私だって臆病者だ……」
漸く顔を上げたタキの顔は、浮かべた沢山の涙と、くちゃくちゃになった笑顔だった。
言葉にならないような思いをそのまま言葉にせず、二人は静かにキスをした。
レンは静かにそのまま彼女の頭を優しく抱きかかえ、撫でてあげた。
気が付けば舌を絡め合わせ、互いを求めるように更に深くキスをしていた。
レンはそんな彼女の体をグイと押し、一度距離をあける。
「もし……タキがいいなら……シたいな……」
そう言うとタキは笑っていた。
「言われなくても分かってるよ。さっきから私が上なんだからレンのが当たってるのが丸分かり」
そう言い、タキが少し腰を浮かせると既にレンのモノは完全に勃起していた。
それを見せられ、レンは顔を真っ赤にして恥ずかしそうにした。
「わ、分かったなら家に帰ろう! ご飯もお風呂も用意してるし、布団もあるから!」
恥ずかしさを紛らわすためにか、かなり動揺しながらそう言うが、タキは首を横に振った。
「今がいい。今すぐレンと一つになりたい。兄弟じゃなくて、家族になりたい」
タキはそう言い、自らの秘部にレンのモノの先端を宛てがう。
するとレンはそんな彼女の腰に手を回してゆっくりと力を込めていった。
少しずつタキの秘肉を押し広げながら中へ滑り込んでいく。
するとそれに反応するように僅かにタキの嬌声が聞こえた。
既にタキの中は熱く湿っていたため、想像よりも心地良い感覚にレンも思わず声を漏らした。
そのままゆっくりとタキの腰を引っ張っていたレンだったが、あまりの心地良さについに我慢ができなくなり、腕に先程よりも強い力が入った。
「あっ!? つっ!!」
いきなりのことで驚いたのかレンはそんな声を漏らして顔に少し皺を寄せていた。
「わ、悪い! 痛かったか?」
タキは謝り、すぐにそう聞いた。
タキは少しの間体を硬直させていたが、すぐに顔もいつものように戻った。
「大丈夫……。それよりも……続けて」
既にタキの秘部へレンのモノは全て埋まっていた。
そこから今度はゆっくりと引き抜く。
すると先程よりも更に高い快感の波が押し寄せる。
細く長い息を吐きながら半分ほど引き抜き、腰にグッと力を入れて一気に送まで戻す。
「あぁっ!?」
それと同時にレンはそんな艶のある声を出していた。
およそ女性らしいことをしてこなかったタキからしても、自分からそんな声が出たことに驚いたのか、それとも恥ずかしくなったのか、レンのモノをキュッと締め付けていた。
「くっ……!!」
よほど気持ちよかったのかレンも必死に堪える声が聞こえた。
そのまま同じようにゆっくりと動きを早めていきながらそのピストン運動を続けた。
いつもは乾いた打撃音が響く誰もいなくなった広い道場に、響くそのいやらしい水音と二人の喘ぎ声は、この道場には似つかわしくない音だった。
だが今の二人にはそんなことは関係ない。
誰よりもお互いを求めていたはずなのに、不器用で今までそれを伝えられなかった二人の愛の営みを止める権利を持つ者はいない。
「も……もう出る……。タキ、どいてくれ」
自分の限界を感じ、レンは上でレンの動きに合わせて腰を振る彼女にそう伝えた。
「嫌だ! レンの子供を産みたい! レンともっと一つになりたい!」
だが、ブンブンと首を横に振り、駄々をこねる子供のようにそう叫んだ。
そう余裕のないレンは返事もロクにせず、そのまま腰を動かす速度だけを上げていった。
「好きだ……! 誰よりもお前が好きだ! タキッ!!」
そう言い切るとレンはタキの膣内へ全てを解き放った。
「あぁっ……!!」
それに呼応するようにタキも体を震わせて絶頂を迎えた。
暫く二人は体を震わせながら大きく息を荒げ、その後、タキはレンの上にへたり込んだ。
「嬉しい……。夢みたいだ」
「俺もだよ……。これからは、もっと大事にするよ……。苦手かもしれないけど、これからは道場も手伝う」
そのまま二人は手を絡め合わせ、静かにキスをした。
「さあ、そろそろ帰ろう。流石に体が冷えてきた」
少しの間、見つめ合っていたがずっと地面に寝ていたレンがそう切り出した。
そして二人は、そっと手を繋ぎ、家へと帰っていった。
はじめましての人ははじめまして。お久し振りの人はお久しぶりです。COMです。
今回はαさんからのリクエストでついにメガシンカまで手に入れて、アニポケでも大活躍したみんなのアイドルルカリオさんのお話でした。
個人的にも大好きなポケモンなので♀ルカリオを書けて満足してます。
戦う女性ってかっこいいよね? と思う自分と同じ感性の人がいてくれたら嬉しいです。
ではまたどこかで(´・ω・`)ノシ
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