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とげなしとげとげ

/とげなしとげとげ

とげなしとげとげ 

writer――――カゲフミ

―1―

 林の隙間に湖がぽっかりと口を開けていた。吹き抜けていく風が岸辺に水を打ち寄せることでちゃぷり、ちゃぷりという穏やかな音を立てる。
そして水音と背の低い草々や木々がざわめく音とが重なって、二重奏を奏でていく。楽器での演奏とは一風変わった不思議なメロディー。
しかし、聞いていると心を和ませるような何かがそれにはあった。時折湖面からバスラオが跳ね、散った水飛沫の音が絶妙なリズムを織り成している。
他にはポケモンの鳴き声も、草むらを駆け抜ける足音も全く聞こえない。夕暮れ時の湖の畔は静寂に包まれていた。

 すっと立ち上がって、毒々しい色合いの体を持ち上げる。頭部から背、尻尾に至るまで赤紫と紫の入り混じった甲殻で覆われていた。
硬い背中のおかげで屈強な印象を与えてしまうが、黒っぽい色をした喉元から腹部にかけては意外と柔らかかったりする。
畔にぽつんと佇んでいたペンドラーは、ぬっと首を前に出し湖面を覗きこむ。風があるので鏡のようにはならない。
映った自分の顔がゆらゆらと揺れていた。何となく気だるそうな目つきは生まれつきのもの。しかし、その瞳にはどことなく寂しげな光が宿っていた。
「……ふう」
 近くには誰もいないこの場所。静かな空間で一匹になることで、少しは気持ちの整理が出来ただろうか。
多少は落ち着いたとはいえ、抱えた問題の解決の糸口は見つかっていない。もう何度目になるか分からないため息をつくペンドラー。
すべては己の行動が招いたこと。それならば自分で何とかするべき。そう決めてからどれくらいの間、ここで考えていたのだろうか。
結局答えは出ないまま時間ばかりが過ぎていき、もう遠くないうちに日没を迎えようとしている。
自分のトレーナー、リクトから今夜は野宿すると聞いていた。今は夕飯の準備をしている頃ぐらいだろうか。
本当は何か手伝うことが出来ればいいのだけれど。ペンドラーの体ではろくに物も持てない。
口で咥えられないこともないが、出来ることは限られてくるだろう。それに、体格もあるので近くに居るだけでも結構なスペースを取る。
それなら準備の邪魔にならない方がいいかな、と食事の前の自由時間は少し離れた場所で待っていることが多い。
だから今日もペンドラーの姿が見えないのはどこか他の場所で待っているから、とリクトは思っていることだろう。
余計な心配をかけたくはない。どんなに自分が決断に迷っていても、夜になる前には戻らなければ。
そうすると、必然的にリクトと顔を合わすことになるだろう。気が重かった。その現実が頭を過ぎったせいで、またため息のカウントが増えていく。
「セティ、ここにいたんだね」
 ふと、背後から声を掛けられる。考えることに夢中になっていて全然気がつかなかった。セティと呼ばれたペンドラーは振り返る。
桃色と淡い黄色の体色に青い大きな瞳。全体的に目に優しい色合いは自分とは対照的。
ピンクの服を羽織っているかのような模様と、大きな耳が特徴的なポケモン、タブンネだ。仲間のポケモンのうちの一匹でもある。
「どうかした、メイ? 夕食にはまだ早いと思うけど」
「いや、君の姿が見当たらなかったから、どこに行ったのかなって」
 メイはそう言ってセティの隣まで歩いてくる。こうして並ぶとセティの方がかなり大きい。目を合わせるには首を曲げて見降ろさなければならないほど。
セティは近づいてきたメイの方をちらりと見ると、再び湖の方へと視線を戻す。随分とそっけないな、と思われたかもしれない。
別に今に限らずとも、自分は普段からこんな感じではあるのだが。のほほんとした性格のメイのことだ。こんなことで傷ついたりはしないとは思うけど。
「綺麗な所だね」
「……そうね」
 せっかくメイの方から話しかけてきてくれたのに、これじゃあ会話は続きそうにもない。セティとメイの間に静かな風と、そして沈黙が流れていく。
冷たい切り返しをしてるという自覚は、セティにももちろんあった。けれど、やっぱり和やかにお喋りするような気分にはなれなくて。
出来ることなら最初の雰囲気で察して欲しかったところ。タブンネは他者の気持ちを読み取る能力に長けているはず。
もしも、セティの今の心境が感じ取れていないのだとすれば、メイにしては珍しい。
「ねえ……リクトと、何かあった?」
 と、思いきや突拍子もなく踏み込んでくる。そういう鋭さはメイならでは。他の仲間ならおそらく気付かれることはなかったはずだ。
いや、気に留められもしなかったと言った方が正しいか。他の皆とは食事の時など一緒に居る環境であればそれなりの会話はする。
しかし、それ以上は。自他共に認めるセティの愛想のなさで、仲間との間には見えない壁のようなものが形成されてしまっていた。
そんな彼女の元へわざわざ近づいてくる者は少ない。そんな物好きはメイくらいなもの、とセティは認識している。
メイの問いかけに少しの間俯いて、セティは目を閉じた。この仕草が肯定を示すのか、否定を示すのか。彼にとって判断するのは容易だろう。
「セティを見かけなかったかって、さっきリクトに聞かれたんだ。そのときね、何となく悲しそうな顔してたから」
「そう」
 なるほど。それで話にリクトが出てきたのか。いきなり彼の名前が出てくるものだから、メイの鋭敏さもさらなる境地に達したのかとセティは内心驚いていたのだが。
一応、いざこざを匂わせるような前触れをメイは目撃していたらしい。それでも、そんな手がかりだけで辿りつけてしまうのは大したもの。
「君もリクトと同じような顔をしてた。だから、何かあったのかなって」
 同じような、ってどんな顔だろう。湖面に映った自分の顔は揺らぎがあってよく分からない。あまり感情を表に出すようなことは少ないと自負があった。
いつもむすっとした仏頂面で喜怒哀楽が判別しにくい奴。セティを傍から見ればそんな風に映りそうなもの。
しかし、メイはその表情の微妙な変化を察していたらしい。これも彼がタブンネだからこそなせる技なのだろうか。
あるいは思い悩むあまり、知らず知らずのうちに顔に出してしまっていたのかもしれない。こうやって感傷に浸るなんて柄じゃないな、とセティは自嘲気味に笑った。
「……これは、私とリクトの問題だから」
「またそうやって自分だけで抱え込もうとしてる」
 ぴしゃりと言い放つメイ。少し怒っているとも取れる尖った口調だ。メイの予想外の押しの強さにセティは思わず目を開いて彼の顔を見る。
丸い顔にくりくりとした大きな青い目が愛らしかった。雌だと言われればそれで納得してしまいそうなほどに。
ただ、その綺麗な瞳はどことなく陰ってしまっている。きっとそれは自分が原因なんだということはセティにも分かっていた。
「その問題が何とかなりそうにないから、悩んでたんでしょ? セティ、僕たちは仲間なんだよ。少しくらい頼ってくれたっていいじゃないか」
 怒られた。メイでもこんな風に怒ることがあるんだ。あんまり迫力はなかったけど、真摯な気持ちは十分セティにも伝わってきた。
温かい。ただただ温かい言葉。よく他の仲間のことも気にかけているメイのことだ。相手が悩んでいようといまいと関係なく自然体でそれを口にしそうな気がする。
普段のセティならば彼の主張に理解を示しつつも、やんわりと申し出を断っていたことだろう。
自分のことくらいは自分で。それが彼女の信条でもあり、メイの意見と衝突したところで容易く変節するものではなかった。
しかし、今回ばかりは。自分でいくら考えても答えは出ず。どうしたらいいのか分からずに、途方に暮れていたセティの心にはひどく響いたのだ。
さすがに涙は流れたりしなかったものの、背中の甲殻のように頑なに閉じていた彼女の心を揺さぶるには十分だった。
仲間、か。無愛想なセティでもバトルのときはもちろん他の手持ちを意識する。ポケモンバトルは一匹だけで頑張って勝てるものではない。
どうしても相性の悪い相手は必ず存在するからだ。それを仲間同士で補いあってこそ、勝利に近付けるというもの。
でもメイが言うには、何もバトルのときだけ協力し合うだけではなく。それ以外でも誰かが困っていたら手を差し伸べるのが彼の心構えらしい。
それなら、今日のところは。彼の指す仲間とやらを信じて、縋ってみてもいいかもしれない。
セティはメイの方に真っ直ぐ向き直ると、下腹部が地面にぴったりと触れるくらいまで腰を下ろす。これで、若干は彼との距離が縮まっただろうか。
メイとじっくり目を合わせるのは久しぶりだ。記憶にあるのは彼が新しくリクトの手持ちに入ってきて挨拶を交わした時。
緊張していたらしくそわそわしながらも、セティの視線を捉えてよろしくと言ってくれた。それが最初で最後だったような気がする。
「楽しい話じゃないと思うけど、それでも聞いてくれる?」
「もちろん。僕でよければ」
 任せといて、とでも言わんばかりにメイは右手でとんと自分の胸を叩く。
見るからに柔らかそうなタブンネの体でそれをやられても、悪いけどそこまで頼りがいがあるようには思えなかったけれど。
こんなことを考えていたのではまた彼を怒らせてしまう。顔には出していないとは言え、心中を読み取られる前にさっさと本題に移った方が良さそうだ。
セティは目を閉じ、一呼吸置いてからゆっくりと言葉を紡ぎだす。数時間前、自分とリクトの間に起こったことを思い返しながら。

―2―

 きっかけは何だったのだろう。原因を一つに限定するのは難しい。引き金となってしまった出来事の後ろにはいくつもの因子がある。
ただ、最も大きな要素を占めているのは今日の昼過ぎにリクトが挑まれたバトルだろう。相手もリクトと同じく、ジムの制覇を目指して旅をしているトレーナーだった。
非公式の野良試合。道行くポケモントレーナー同士が出会ったならばよくあること。対戦相手は悪、草タイプを中心とするメンバーだった。
それに対して相性のいい虫と毒タイプを併せ持つセティの活躍が目覚ましくなるのは必然とも言えよう。
相手の攻撃を持ち前の素早さを生かして回避し、そこへ出来た隙にメガホーンを叩き込む。
メガホーンは虫タイプ最強の物理技。さらにタイプ一致の上に効果は抜群とくれば、まともに食らった相手はそうそう立っていられるものではない。
セティの独壇場という程ではなかったが、三対三のバトルで相手の一体を退け、後続のもう一体にも負担を掛けることが出来たのだから上々だ。
結果、バトルはリクトが勝利する形となった。相性の面で有利で、更に手持ちのポケモンも相手より多く残っていたのだ。
技の繰り出し方やタイミングを思い返しても、相手のトレーナーがそこまで熟練しているわけでもなさそうだった。おそらく、あの状況から負ける要素はほとんどなかっただろう。
そんなセティの活躍を一番近くで見ていたのが、彼女に指示を出していたトレーナーのリクトであるのは言うまでもない。
良く頑張ったな、お疲れ様、と。褒めてくれようとして、そっと差し出された彼の手を。セティは咄嗟に身を退いて拒んでしまったのだ。
 自分の特性は毒の棘。触れた相手を毒状態にしてしまうことがあるというもの。生憎自身が毒タイプでもあるため、毒の辛さは経験したことがないけれど。
対戦時に自分と接触して特性が発動し、毒を受けた相手の表情が歪んだり動きが鈍くなったりしたのを見ていれば。きっと辛いんだな、苦しいんだなってことは嫌でも分かる。
毒に耐性を持たない者からすれば、危険極まりない特性であることには間違いない。ただし、それは感覚が研ぎ澄まされるバトルでの話。
日常生活においてはよほどセティが緊張しているか、意図的に毒を与えようとでもしない限りは。大抵の場合、触れたとしても毒になるようなことはなかった。
しかし、何かの拍子に偶然体に触れてしまった時など、想定外の接触が起こると絶対に安全とは言い切れない。
今日バトルが終わった直後に、差しのべられたリクトの手はセティにとって完全な不意打ちだった。
彼のことが嫌だから避けたわけじゃない。むしろ、好きだからこそ。自分の取ってしまった行動を悔やみ、メイに相談に乗ってもらっているのだ。
自分はメイみたいに愛らしい姿をしていない。体の大きさや特性のこともあって、どちらかと言えば怖い方に分類されるはず。
実際はペンドラーのことをどう見るかは人によって、またポケモンによって様々。印象をひとくくりにしてしまうことは出来ないだろう。
彼女の思うように怖いと感じる者もいれば、そうでない者もいる。ただ、セティは自分の外見のことをそう評価していたのだ。
そして、リクトはセティの見た目を気にすることなく接してくれるトレーナー。体が大きいから、毒の棘を持っているからと距離を取ったりしない。
セティにも他の手持ちと同じように平等な愛情を注いでくれる。そんな彼の振る舞いは、彼女の信頼を掴み取るのに十分すぎる程だった。
リクトは自分の大切なトレーナー。だから、絶対に傷つけたくなかった。特性の暴発で彼に毒を与えてしまうなんてあってはならない。
彼の手を逃げるように避けてしまったのも、特性が発動するのを恐れるあまりのことだった。もし、リクトに怪我でも負わせてしまったらと思うと。
だけど、その時のリクトの悲しそうな顔が。拒絶されたのだ、と感じて遠のいていく彼の手が。セティの心に突き刺さった。深く、深く。
皮肉なことに、リクトを傷つけたくなかったための行為が一番彼を傷つけてしまった。そんなつもりじゃ、こんなはずじゃ、なかったのに。
その場の空気の気まずさに耐えきれなくなったセティは、リクトから逃げるようにして湖のほとりまでやってきて、そして今に至るというわけだ。
「しばらく一匹で考えてたけど。やっぱり、どうしていいか分からなくって……」
「なるほど、そんなことが」
 納得するかのように頷いた後、メイは少しだけ俯く。聞いた話を頭の中で整頓しているのだろうか。
セティも悩みを打ち明けたからといって、彼が解決策をすんなりと出してくれるとは思っていなかった。彼女の中では、これはそんなに簡単な問題じゃない。
ただメイの言ったとおり、誰かに話すことで気持ちが楽になるというのは多少はあったかもしれない。
胸の奥にずっと圧し掛かっていた重たいものが何となくではあるけれど、軽くなったような。そんな不思議な感覚。
「セティはちょっと棘のことを気にしすぎなんじゃないかな。触れられたら絶対に棘が刺さっちゃうわけじゃないんでしょ?」
「それは、そうだけど。用心するのにこしたことはないでしょう?」 
 誰かを毒にしてしまってからでは遅い。少しでも可能性があるのなら、もしもの時のことを考えて行動するべき。
これまでセティはそうしてきたし、これからもそうするつもりだった。他の仲間と必要以上に近づこうとしないのはそれも意識してのこと。
そこへ彼女本来の愛想の無さが加わるのだから、周囲が感じる距離感は相当なものとなるだろう。
最初は親しくなろうと話しかけてくれていた仲間も何匹かはいたが。いつまで経ってもにこりともしないぶっきらぼうなセティの態度に閉口したらしく、徐々に離れていってしまった。
もともとセティは仲間に和気藹々とした関係を求めているわけではなかったので、特に何も感じていなかった。
ただ、その対象がリクトとなれば話は別。自分のせいで彼が傷ついたままになってしまうことだけは、どうしても避けたい。
「ねえセティ、リクトが毒消しを多めに持ち歩いてるのは知ってる?」
 直接彼が買っているところを見たわけではない。メイならばともかく、体格のあるセティがリクトと一緒に店に入るのは無理がある。
あるときふと、開いていたリクトのリュックの中に同じ色をしたスプレー式の薬がいくつも入っていたのを見たことがあった。
セティの視線を感じたリクトはリュックを閉めて、何も言わずに誤魔化すように笑っていた。何の薬か説明しなかったのは、きっと彼女に気を遣ってのこと。
それが毒消しであろうことはセティも薄々感づいてはいたのだ。見つけてしまったとき、全くショックを受けなかったと言えば嘘になるかもしれない。
けれども毒の棘を持つペンドラーと共に過ごすのなら、リスクもちゃんと考えるべき。リクトはトレーナーとして当然の行動をしているまで。
自分でそう納得するまでにはちょっと時間がかかったけれど。今はもう気にしていなかった。メイの問いかけに、セティは黙って頷く。
「リクトだって万が一のことを考えてくれてる。棘のことなんて忘れてさ。思い切って近づいて、ちゃんと謝ればきっと分かってくれるよ」
 棘を忘れて、か。随分と簡単に言ってくれる。忘れられないから、無視できないから、自分はここまで悩んでいたというのに。気楽なものだ。
仕方ないと言えばそうなる。元来生まれ持った特性が違うのだ。メイに毒の棘の辛さを共感してもらおうと言うのが無理な話だったのかもしれない。
メイもまかせてと強気だった割には、こんなものか。確かに気休めにはなりはしたが。それ以上の進展は見込めそうにない。
「正論ね。気持ちがいいくらい」
 セティはふふ、と乾いた笑みを零す。小さく吐き出された吐息には、落胆と、失意と。他には何が含まれていたのだろう。
メイがずっと浴び続ければ体調を崩してしまいかねない。それくらいの負の感情が、セティのため息には籠もっていた。
もともと大して期待はしていない、つもりだった。ただ、メイの自信ありげな雰囲気からもしかしたら、と。
そんな淡い希望を心のどこかで抱いてしまっていたのだ。それ故、望みが打ち砕かれたときの悲嘆も大きなものに。
半信半疑で縋ってみて、解決できそうにないと判断した途端に突き放すような態度を取る。
酷い奴だ。ますます自分が嫌になってしまいそう。それでも、メイに対する辛辣な気持ちはどんどん浮きあがってきて、止まらなかった。

―3―

「それはあくまであなたの場合でしょう。私はメイとは違う。毒の棘も持ってないのに、そんな気楽に言わないで」
 そう言い放つとメイから視線を反らし、ぷいと横を向くセティ。それは、優しく差しのべられた手を払いのける行為に等しかった。
いつも穏やかで、皆を和ませる柔和な笑顔を湛えているメイ。多少動揺したところで崩れてしまいそうにはない、謎の安定感がそこにはあった。
しかし、いくら彼でも悩みを聞いていた相手にこんな態度を取られたら。少なからずショックを受けてしまったのではないだろうか。
セティが横を向いたのは沈んだ表情のメイを見たくなかったというのもある。メイまで傷つけてしまったという事実を受け止めるのが心苦しかったのだ。
「そっか。精神的なものよりも、物理的な壁をなくすのが先だね」
「え……?」
 聞こえてきたメイの声は物悲しさを含んでいるわけでも、ため息が混じっているわけでもなかった。
さっきアドバイスをくれていたときのものと何ら変わりのない声。あんなに冷たい物言いをしたのに、どうしてなんだろう。セティは思わずメイの方に向き直る。
視線の先の彼は相変わらず微笑みを湛えたまま。ただ、普段のメイの表情とは少し違う。どこか自信ありげな不敵な笑み。
メイには似合わない、なんて言ったらさすがの彼も腹を立てるだろうか。とにかく、引き下がろうとしないからには何やらとっておきの秘策のようなものがありそうだ。
「今日のバトル。君の活躍であんまり目立たなかったかもしれないけど、僕もひっそりと頑張ってたんだよ」
 ああそうか。三対三のバトルのときにメイも一緒だったんだ。と、セティは今更になって思い出す。
メイが目立たなかったから忘れていたわけじゃない……たぶん。その直後のリクトとの出来事で頭がいっぱいだっただけ。
そう、それはセティが相手の手持ちの二体目と戦っていたときのこと。今回のバトルでセティは二発のメガホーンを命中させていた。
一発目は一番手に。もう一発は今の対戦相手に。しかし、メガホーンは威力が高い分、技を放つときに掛かる負担も大きくなる。
彼女の疲労を心配したらしく、リクトはここでメイと交換した。その後、手負いの相手だったとはいえメイは相手の攻撃に怯むことなく見事に恩返しで押し切ったのだ。
普段はリフレクターや電磁波などの補助技でサポートに回ることが多いメイ。それを考えると、なかなかの頑張りだったと言えよう。
しかし、モンスターボールの中からでは外のバトルの様子はさすがに分からない。具体的にメイがどんな活躍をしたのか残念ながらセティは知らなかったのだが。
「それで、新しい技を覚えたんだ。相手の特性を一時的に変えてしまう技だよ」
 セティははっと目を見開く。確かに毒の棘がなくなってしまえば手っ取り早い。リクトを毒にさせてしまう心配もしなくてよくなる。
でも、上手くいくのだろうか。メイはやたらと強気なようだが、そんな技があるなんて見たことも聞いたこともないため半信半疑のセティ。
「君に向けて撃つことになるけど、ダメージを与えるような技じゃないから大丈夫」
「……上手くいくの?」
 セティが気掛かりなのはダメージの方ではない。多少の痛みが伴ったとしてもそれで成功するなら、甘んじてそれを受け入れるつもりだった。
ただ、毒の棘は自分が今までずっと付き合ってきた特性だ。それがそう簡単に変わってしまうものなのだろうか。
メイを疑っているつもりではなくとも、どうしても半信半疑になってしまう。そんな彼女の不安を受け止めるかのように、メイはゆっくりと頷く。
「僕を信じてほしいな」
 別にメイのことを信じてないわけではなかった。ただ。あと一歩、踏み出せるきっかけを。背中を押してくれる何かを。自分は求めていたのだ、きっと。
生半可な心構えでここまで言い切れるものではない。堂々した彼の態度と言葉は、十分それに値するものだった。
「分かった。信じるよ、メイ」
「ありがとう。……じゃあ、いくよ」
 メイはすっと立ち上がり、セティの正面まで来るとそっと手を前に突き出す。何やら目を閉じて精神を集中させているらしい。
覚えたての技と言っていたし、構えなしですぐに発動させるのは難しいのかもしれない。やがて、メイの両手が淡い光を帯び始める。
不思議な光だった。メイの体色と同じ桃色の。優しさを感じさせる光。セティが見入っている間にも、彼の手にはどんどんその輝きが蓄積されていき、そして。
「シンプルビーム、それっ!」
 メイの掛け声と共に、集まった光がセティに向かって放たれた。刹那、目の前に桃色の光が広がっていく。予想外の眩しさに思わずセティは目を閉じていた。
最初の目映さには少し驚いたが。メイの言ったとおり痛みは全く感じなかった。けれども、自分の中で何かが変わったという実感もこれと言ってない。
セティは目を開いてぐるりと首を回し、お腹や背中を見回してみる。いつも通りの自分の体だ。見慣れた色合い、形。
何らかの変化を確認することは出来なかった。本当にさっきの技で特性が変わったのだろうか。
「これで、いいの?」
「うん、今のセティの特性は単純、だよ。もう毒の棘を気にしなくてもいい」
 単純はたしか、能力変化を起こす技を受けた時の効果が二倍になるんだったっけ。バトル中じゃなければこれと言って影響がなさそうな特性だ。
メイは大丈夫だって言ってくれてるけれど。どうも今一つ実感が湧かない。ここまで来て彼を疑うような真似はしたくはなかった。
けれども、自分の特性がこんなに簡単に消え去ってしまうものなのだろうか。実感の薄さがセティに大丈夫だろうかという躊躇いを起こさせている。
これで棘を気にしないでリクトと接することができるかと言われれば疑問が残る。今更メイに面と向かって不安だなんて言えないし。どうしたものか。
まだ腑に落ちない様子のセティを見たメイは何も言わずにすっと一歩踏み出し、彼女との距離を詰めていき。そして。
「な……メイ、危なっ」
 彼が身を寄せてきたのがいきなりだったため、セティは反応しきれない。リクトが手を伸ばしてきたときよりも、想像すらしなかった不意打ち。
メイの手が、顔が、お腹が。ぎゅっとセティの体に密着していく。メイの体は外見の印象そのままの、ふにふにとした柔らかさだった。
自分の背中の甲殻とは似ても似つかない感触。唯一、お腹のぷにぷに具合はそんなに変わらないかもしれない。
虫ポケモンのセティよりメイの方が体温が高いのだろうか。彼から伝わってくる温もりは不思議な心地よさをセティに与えていた。
「ほら、何ともないだろう?」
 セティから離れると、ぱっと両腕を広げて見せるメイ。確かに、彼の体にはどこにも傷なんてついていなかった。
彼女の喉元からお腹にかけて、両脇にある突起のいくつかにもメイの体は触れていた。
そこは迂闊に触ると毒になってしまう可能性が高い部分であるとセティは認識している個所。それなのに。
きっとメイは体を張って技の効果が本物だということを証明してくれたのだ。百聞は一見にしかず。説明されるよりも体感してもらった方が確実ではある。
「技の効果はモンスターボールに戻るまで続くから、リクトの所へ行ってきなよ」
 正直なところ、毒の棘が発動するかどうかは確立の問題だ。セティ自身も狙って相手を毒にしたり、相手が毒にならないよう制御するのは不可能だ。
もしも、メイのシンプルビームとやらが本当は上手く発動しておらず、セティにまだ毒の棘が残っていたとして。
抱きついてきたメイが毒の状態にならなかったのはただ単に運が良かったから、という可能性を考えることもできてしまう。
だけど、自分のためにここまでやってくれたメイの気持ちを踏みにじるような真似が出来るだろうか。いや、出来るはずがなかった。
こんなに素敵な仲間がすぐ傍にいたのに気付かなかったなんて。もしかすると自分は知らず知らずのうちに、随分と勿体ない事をしてきたのかもしれない。
「ありがとう……メイ。行ってくるね」
 どういたしまして、と小さく手を振ってくれたメイを尻目に、セティは踵を返してリクトの元へと走っていく。
彼がキャンプを張っていたのはこの湖の周辺の開けた土地だった。セティが急げば、ここからそう時間はかからずに辿りつけるだろう。
謝るなら彼が一人でいる時の方が好都合だ。願わくば、夕食の準備が出来たよ、とリクトから皆にお呼びが掛かる前に済ませてしまいたい。
キャンプの周りに他の仲間が誰もいないことを祈りながら。セティは足を速め、林の中を駆け抜けていった。

―4―

 林を突っ切っていくセティの足音がだんだんと遠くなっていく。大きな体からは想像もつかない素早さ。
何しろ高さ二メートルは越えるであろう巨体なのだ。対戦でペンドラーと初めて対峙したならば、鈍そうな奴だと侮る相手も少なくない。
その結果、想像以上の彼女の俊敏さに戸惑い、そこへ出来た隙に手痛い反撃を叩き込まれることになる。
メイも最初はセティがあんなに素早く動けるなんて思ってもいなかったのだから。きっと自分が精一杯走ったとしても、きっと追いつくことは出来ないだろう。
そのせいか、彼女の姿が見えなくなるのはあっという間だった。もう、大丈夫……かな。
「ふう……」
 ふらふらとおぼつかない足取りで、メイは近くの木にもたれかかるとそのまま腰を下ろす。
一気に緊張が解れて、自分の足で立っていることが難しかった。どうにか、情けない姿を晒さずにすんだようだ。
そっと胸に手を当てて深呼吸してみたものの、そう簡単に鼓動は収まりそうにない。まだどきどきしている、ような気がする。
「僕にしちゃあ上出来……かな」
 もう毒の棘の心配がないとセティに分かってもらうために、一番手っ取り早い方法だったとはいえ。勢いに任せてやってしまった感はある。
彼女と自分とではタイプも姿も大分違うけれど。やっぱり異性相手に抱きつくのは、照れくさいというか恥ずかしいというか。
セティにぎゅっと身を寄せて、離れて。そこまではまだなんとかなった。彼女の前では冷静でいなければ、という気負いがメイを落ち着かせていたのだ。
しかし、そのセティがリクトに会いに行き、虚勢を張る必要がなくなってしまうと。さっきの行動に対する気恥かしさがどっと押し寄せてくる。
体温が違うせいか、ほんのりと冷たかった皮膚。思っていたよりも柔らかかったお腹。そんな彼女の感触が蘇ってきて。
もともとこういった状況に耐性などないメイ。自分の中でも相当思い切った行動だ。結果、後になってからただただ顔が赤くなるばかり。
当のセティはこれといって何も意識してなかったみたいだけど。それが良かったのか、残念だったのかはメイ自身にも分からなかった。
ただ、今の調子で彼女と顔を合わせると何だか照れてしまいそう。もうちょっと気持ちが落ち着くまでメイはここで休んでいくことにしたのだった。

   ◇

 丈の低い草々を踏みしめ、セティは林の中を駆けていく。こんなに急いだことが今まであっただろうか。
バトルのときは相手の技をかわすための、瞬発力の方が必要とされる。長い距離をスピードを保ったまま走る持久力は鍛えた覚えがあまりない。
しかし、全速力で走り続けていても思っていたような息切れはしなかった。やや胸の苦しさはあったがまだまだ走れる。
これはペンドラーという種族に本来備わっている力なのか。あるいは、セティがリクトに会うために必死になっていたからなのか。
途中、何事かと草むらから飛び出してきたマメパトやミネズミと何度か遭遇した。必死の形相で向かってくるセティを見てぎょっとし、慌てふためきながら逃げていく。
セティとて無闇に脅かすつもりはもちろんなかったが、今は野生のポケモンたちを気遣っている余裕はない。
とはいえ頭の隅を掠めた罪悪感もあったので、心の中でごめんなさいと謝っておく。今回ばかりはそれで多目に見てもらうことにしよう。
「……!」
 セティが走り続けて幾許か経った頃。森の木々の中、一か所だけ目立つ明るい黄色がちらりと視界の隅に映った。
あれは、リクトのテントに間違いない。視界が悪いところでも見失いにくいように原色のものを選んだと言っていたのを思い出す。
彼の判断は正しかったようだ。こうしてセティも迷子にならずにキャンプを見つけることができた。スピードを緩め、息を整えながら。
セティはゆっくりリクトの元へ近づいていく。いきなりキャンプの広間には入らない。まずは彼が一人でいるかどうかの確認を。
もし、他の仲間がいたら去るのを待つべきか。しかしもうすぐ夕飯だ。その仲間は準備を手伝っているか、出来るのを待っている可能性も高い。
そのときはもう仲間の目なんて気にしないでリクトに謝った方がいいかもしれない。
こういう気持ちは後回しにしているとどんどん勢いがなくなって言い出しづらくなってしまう。今が謝るべき時なのだ。
セティはそっと木陰から顔を出してキャンプを覗きこむ。この巨体故、完全に身を隠すことは出来ないが、今は薄暗い夕暮れ時。
背中の甲殻ならともかく、真正面から見たセティは案外地味な色合いだ。あのテントばりの眩しい原色でもない限り、気付かれはしないはず。
いた。幸い、リクト一人のようだ。近くに誰かがいる気配は感じない。ポケモン用の皿を地面において、ポケモンフーズを配分している。
もうすぐ準備は整いそうな雰囲気。皿にポケモンフーズを盛り付け終えればリクトは夕飯が出来たぞ、と皆を呼びにかかるだろう。
謝るならば、今しかない。行くんだ。毒の棘を怖がらずに。自分のためにここまでやってくれた、メイに応えるためにも。
どう伝えればいいのか。リクトは許してくれるだろうか。そういった迷いはもちろんあったが。
ぶんぶんと頭を振って払いのけ、とにかくやるんだと自身を奮い立たせながら。セティは木陰から林の広間に躍り出る。
足音を忍ばせたりはしていない。がさがさという茂みの音に気が付いたリクトがこちらを振り返った。
「あ……セティ」
 彼女の姿を見て、やや驚いたように目を丸くするリクト。普段はセティが彼の元に戻ってくるのは決まってお呼びが掛かってから。
準備中にこうやって顔を出すのは初めてのことかもしれない。どうしたんだろうと思われても無理のないことだった。
メイほどではないにしても、やはりセティから見ればリクトも小さい。目を合わせるには少し視線を調節する必要がある。
自分を見上げるリクトの表情は、どうだろう。何か違いがあるだろうか。メイは、どことなく悲しそうな顔をしていたと言っていたが。
どちらかというと、食事の前にセティが現れたことを不思議がっている顔つきだ。
確かに、準備もよく手伝っているメイと、ほとんど姿を見せすらしていなかったセティとでは、リクトの反応も変わってくるというもの。
「お前が来るなんて珍しいな。どうした?」
 おっと、そうだった。呑気にリクトの顔色を窺ってる場合じゃない。謝りに来ているんだ。せっかく誰もいないんだし、今のうちに。
でも、リクトに分かってもらうにはどうしたら。エスパータイプだとテレパシーでトレーナーとやり取りができるポケモンもいるらしいけど。
生憎自分にそんな超能力はない。人間の言葉を喋ることが出来たなら、もっとスムーズに気持ちを伝えられるのかもしれないが。
いくら決意を固めたとは言え、いざリクトと面と向かうとやっぱり緊張する。きっとセティが話せたとしても言葉に詰まって上手く言えていなかっただろう。
想いをちゃんと相手に届けるのは言葉があっても簡単じゃない。頭の中で思い描いている事柄を全て理解してもらうのは難しいこと。
ならばせめて、昼間のことを。手を拒むような真似をして、傷つけてしまってごめんなさいという気持ちを。自分の仕草で、リクトに少しでも伝えられれば。
「……セティ?」
 リクトに向かってそっと。セティは頭を垂れた。二本の角を彼の方に向けるなんて危なっかしいこと、毒の棘が残っていたら出来なかった。
こうやって頭を下げれば自分が申し訳なく思っていると、多少なりともリクトに通じるのではなかろうか。
もちろん確信はない。そうだったらいい、そうあってほしいというセティの羨望だった。
「あ……もしかして、昼間のことを気にしてたのか?」
 リクトが察してくれたと判断するのに若干の時間を要した。セティははっと顔を上げる。一連の動作で、まさか分かってくれるとは。
喋ることはできずとも、頭を縦に振るか横に振るかで肯定か否定かを示すことくらいは可能だ。セティはじっと彼の目を見つめながら、小さく頷いた。
「大丈夫だよ、セティ。俺は気にしてないからさ」
 そう言って微笑みながら。リクトはセティの頬に手を伸ばす。もう、棘を恐れて拒んだりしない。
リクトの手はちゃんと自分が受け止める。一度は拒否してしまった手。今度こそは、絶対に。
ぴとりと肌に触れた彼の手は、ただただ温かかった。リクトの温もりを感じることなんてこれまでなかったかもしれない。
自分には棘があるから。毒を与えてしまうことが怖いから。セティは今までずっとスキンシップを回避し続けてきた。
今回のように露骨に拒むことはなかったものの。触れられないように、また触れてしまうことのないように、極力リクトとは距離を置いてきたのだ。
セティが気付いていなかっただけで、本当は今まで何度もリクトに寂しい思いをさせてしまっていたのかもしれない。
手持ちのポケモンに避けられて、悲しい気持ちにならないトレーナーなどいるはずがないだろう。
リクトは気にしてない、と言っているがそれは自分を気遣ってくれているから。きっと彼だって寂しかったはずだ。本当に、ごめんなさい。
ボールに戻れば特性は元に戻ってしまう。だから今は、至福の表情でリクトの温もりを真っ直ぐに受け止め続けたい。
だけど、毒の棘に戻ってしまっても、リクトと距離を縮めていく努力はしていこう。今度はメイの力がなくても、こうして直に触れ合えるくらいに。
さすがにすぐには無理だろうけど、少しずつ。もう、棘のせいにしてリクトと向きあうことから逃げるのはやめにしよう。
まずは、食事の準備のときにキャンプに顔を出すことくらいから始めてみようか。不器用な自分なりに何か手伝えればいい。
バトルのこと以外で、セティが目標を持つのは初めてのこと。何かに向けて決意を新たにすることが、こんなにも清々しいことだったなんて。
後でちゃんとメイにお礼を言っておかなければ。こんな前向きな気持ちになれたのは、間違いなく彼のおかげなのだから。

 END



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最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • おそらくは初めて……でしょうかね、ペンドラーは。
    割と人気がありそうに思ってましたが意外と書かれてないものです。
    大きな体に繊細な心を持っていると何かと苦労が多そうです。
    タブンネはやはりこういうキャラに落ち着きます。腹黒タブンネももしかしたら需要があるのかもしれませんがw
    レスありがとうございました。
    ――カゲフミ 2011-04-17 (日) 01:22:29
  • あのお腹に突っ込めるなら毒針に刺されて死んでもいい。ぷにぷに!ぷにぷに! さあ、あなたもご一緒に…。
    ―― 2011-04-18 (月) 17:27:44
  • "ペンドラー お腹"で調べた者です。
    確かにペンドラーのお腹はプニプニしてそうで目付きもなんだか愛らしい。
    2.5メートル、200.5キロの巨体ですが.....
    特性は"毒の棘"よりも"虫の知らせ"推奨。でもそれだと物語進まないw
    はたしてセティの悩みは解決するのか? 待っています。
    ――ナナシ ? 2011-04-19 (火) 10:39:47
  • 一番目の名無しさん>
    私は死なない程度にぷにぷにしたいですねーw

    ナナシさん>
    あなたもペンドラー お腹、で検索しましたかw
    近くにおいて愛でるにはちょっと大きすぎますがペンドラー可愛いです。
    実戦で使うなら虫の知らせの方が使いやすいのは確かですがねー。
    それだと物語が成り立たなくなってしまうので……w

    お二方、レスありがとうございました!
    ――カゲフミ 2011-05-05 (木) 20:22:06
  • "シンプルビーム"と来ましたか。良い考えですね。
    特性"単純"は相手の能力変化技だけでなく自分の技も範囲に入るので"瞑想"などの効果も二倍に。
    特性が棘の棘で無くなったセティはリクトと仲直りが出来るのか、ぷにぷにしてもらえるのか...(笑)
    執筆頑張ってください!
    ――ナナシ ? 2011-05-08 (日) 20:58:04
  • そういえば単純にはそんな効果もありましたね。ほとんど使ったことがないので失念しておりました。
    ペンドラーの剣の舞が4倍効果になると考えるとかなり恐ろしいものがありますが……w
    レスありがとうございました。
    ――カゲフミ 2011-05-19 (木) 19:49:35
  • 執筆お疲れ様でした。「とげなしとげとげ」楽しんで読むことが出来ました。長さ的には中編位?
    リクトもセティの気持ちが分かるとは良いトレーナーですね。セティもこれを気に他のメンバーとも仲良くなっていこうと言う想いが出来たので応援したいです。(終わっちゃいましたが...) もちろんメイのことも忘れていませんよ。
    これからもカゲフミ氏の作品を待っております。応援いています!頑張ってください!
    ――ナナシ ? 2011-05-19 (木) 21:14:14
  • 「とげなしとげとげ」の執筆、お疲れ様でした。
    毒の棘を特性として持っているために、愛しいマスターに毒を負わせてしまうのが恐くて触れることが出来ない。
    まるでヤマアラシのジレンマを体現しているかのような物語でしたね。
    それにしてもペンドラーってアニメでも気性の荒い性格を出していましたが、こうもキャラを変えるだけで印象もがらりと変わってくるものなのですね。
    メイのお腹もぷにぷにしていそうですが、それ以上にセティのお腹はぷにぷにしていそうですね。ぷにぷに。……つるぷになのかな。ふさぷになのかな(棘

    シンプルビームを使用したというのがゲームの設定を上手く使っているというか、毎回本当にポケモンでしか書けない作品を書ける技術を持っているのが羨ましい限りです。
    ゲームの方は私もやってはいますが、そこまで頭が回らないです(苦笑)
    とげなしとげとげ。楽しんで読ませていただきました。また次回の作品も期待しております。執筆の方、影ながら応援しております。
    それではまた。
    ――ウルラ 2011-05-20 (金) 00:09:50
  • ポケモンの古い四コママンガでもトレーナーが抱き締めたいけど抱き締められない……ってネタを見た記憶があります。
    実際とげとげしてたり燃えてたり毒持ってる仔は触りづらそうですし。触られる側の仔も色々悩みがあるようで。
    ペンドラーはついぷにぷになお腹に目が行っちゃいますが、棘部分を触るのも大事ですね。仲良くなるためにはやっぱりスキンシップです。
    そんな悩めるセティと男の仔のメイ。誰にでも優しくて、割と恋愛とか雄雌とか気にしないのかなあ、と途中まで思っていたんですが。
    なんだかんだで男の仔でした。雄のタブンネもこれはこれで可愛いですw

    やっぱりほのぼのはいいですよね。ダブル以外でのシンプルビームの使い道がようやく分かりました。今度使ってみます。タブンネー(
    そろそろつるぷにの季節。個人的にはペンドラーのお腹はつるぷにだと信じてます……w
    今回も楽しく心地よく読めました。また次回も楽しみにしてますね。執筆どうもお疲れ様でした。
    ――&fervor 2011-05-22 (日) 00:34:13
  • ナナシさん>
    どちらかと言うと短編くらいの長さですが、文字数の関係から中編に分類しました。
    セティはとりあえずリクトとの距離を縮めたいと決意したので、他の仲間と近づいていくかどうかはまだ怪しいところですね。
    おそらくはリクトと同じように徐々に近づいていってくれることを祈りますがw
    レスありがとうございました。

    ウルラさん>
    アニメのペンドラーは凶暴というかとばっちり的な役割が多くて不遇ですよね(
    ペンドラーの性格もきっと個体差があると思うのです。セティのお腹は私はつるぷにに一票。
    特性を変える方法はいえきやらミイラやら色々存在しますが、今回はタブンネを登場させるということでシンプルビームを採用しました。
    これからもそういっていただけるような、ポケモンならではの描写を大事にしていきたいです。
    レスありがとうございました。次回作も頑張りますね。

    >&fervorさん
    スキンシップは大事です。取るのが難しそうなポケモンは多々いますがw
    誰にでもわけ隔てなく優しいメイもそういった感情はやっぱり持ち合わせているのです。
    というか最後のシーンが書きたかったのでタブンネを雄にしたと言っても過言ではないです。
    シンプルビームは対戦では今一つ出番が少ないかもしれませんね。相手のちからもちやマジックガードを消すくらいは出来そうですが……。
    私もペンドラーのお腹はやわらかいと信じてますw
    レスありがとうございました。次回作も頑張りますねー。
    ――カゲフミ 2011-05-23 (月) 20:56:47
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Last-modified: 2011-05-19 (木) 00:00:00
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